JP3116392B2 - コンタクトレンズ用洗浄組成物 - Google Patents
コンタクトレンズ用洗浄組成物Info
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- JP3116392B2 JP3116392B2 JP5124091A JP5124091A JP3116392B2 JP 3116392 B2 JP3116392 B2 JP 3116392B2 JP 5124091 A JP5124091 A JP 5124091A JP 5124091 A JP5124091 A JP 5124091A JP 3116392 B2 JP3116392 B2 JP 3116392B2
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- lens
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は固体粒子を含有するコン
タクトレンズ用洗浄組成物に関する。
タクトレンズ用洗浄組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】コンタクトレンズは眼に直接装用される
ため、眼の分泌物であるタンパク質、脂質等がレンズ表
面に付着し、汚れとなり曇ることがある。またこの汚れ
を除去しないで長期に渡って装用をしていると、レンズ
表面の濡れ特性、レンズの光学的特性等が損なわれるば
かりでなく、眼球に対しても損傷を与えることがある。
したがって、コンタクトレンズは十分に洗浄して使用す
る必要がある。
ため、眼の分泌物であるタンパク質、脂質等がレンズ表
面に付着し、汚れとなり曇ることがある。またこの汚れ
を除去しないで長期に渡って装用をしていると、レンズ
表面の濡れ特性、レンズの光学的特性等が損なわれるば
かりでなく、眼球に対しても損傷を与えることがある。
したがって、コンタクトレンズは十分に洗浄して使用す
る必要がある。
【０００３】ポリメチルメタクリレートからなる従来の
ハードコンタクトレンズはその素材が化学的に安定であ
るため使用し得る洗浄剤の種類も豊富であり、さらに、
すすぎが容易なため汚れ付着の問題は比較的少ないけれ
ども、長年使用していると落ちにくい汚れが蓄積するこ
ともある。また近年、ポリメチルメタクリレート製のコ
ンタクトレンズでは眼の角膜への酸素供給不足に起因す
る合併症の指摘もあり、有機シラン化合物やフツ素化合
物を含有させた高酸素透過性のレンズが開発され、改善
が図られている。しかしながら、一般に該レンズは長時
間装用すると従来のポリメチルメタクリレート製のハー
ドコンタクトレンズに比べて汚れやすく、割れ易いため
にレンズの洗浄が難しいという欠点を有する。
ハードコンタクトレンズはその素材が化学的に安定であ
るため使用し得る洗浄剤の種類も豊富であり、さらに、
すすぎが容易なため汚れ付着の問題は比較的少ないけれ
ども、長年使用していると落ちにくい汚れが蓄積するこ
ともある。また近年、ポリメチルメタクリレート製のコ
ンタクトレンズでは眼の角膜への酸素供給不足に起因す
る合併症の指摘もあり、有機シラン化合物やフツ素化合
物を含有させた高酸素透過性のレンズが開発され、改善
が図られている。しかしながら、一般に該レンズは長時
間装用すると従来のポリメチルメタクリレート製のハー
ドコンタクトレンズに比べて汚れやすく、割れ易いため
にレンズの洗浄が難しいという欠点を有する。
【０００４】従来、コンタクトレンズの洗浄剤としては
界面活性剤溶液あるいはタンパク質分解酵素等が用いら
れているが、レンズ素材によってはこれらの洗浄剤だけ
では洗浄効果が十分でないものもある。また、タンパク
質分解酵素はタンパク質以外の汚れに対しては除去効果
が低く、作業に時間を要するという欠点も有している。
そこで、特開昭６３−１４６０１７号公報に開示されて
いるような無機系の研磨剤や特開昭６３−１５９８２１
号公報に開示されているような有機系の研磨剤や特開平
１−１７２８１５号公報に開示されているような無機系
と有機系とを混合した研磨剤を界面活性剤溶液に含有さ
せて汚れを物理的に除去するためのコンタクトレンズ用
洗浄組成物が提案されている。
界面活性剤溶液あるいはタンパク質分解酵素等が用いら
れているが、レンズ素材によってはこれらの洗浄剤だけ
では洗浄効果が十分でないものもある。また、タンパク
質分解酵素はタンパク質以外の汚れに対しては除去効果
が低く、作業に時間を要するという欠点も有している。
そこで、特開昭６３−１４６０１７号公報に開示されて
いるような無機系の研磨剤や特開昭６３−１５９８２１
号公報に開示されているような有機系の研磨剤や特開平
１−１７２８１５号公報に開示されているような無機系
と有機系とを混合した研磨剤を界面活性剤溶液に含有さ
せて汚れを物理的に除去するためのコンタクトレンズ用
洗浄組成物が提案されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】従来のコンタクトレン
ズ洗浄剤に含まれる研磨剤は無機系あるいは有機系のど
ちらか一方、またはこれらの混合物である。無機系研磨
剤は、硬く研磨力があり汚れ落ちが良好である反面、レ
ンズを傷つけ、変形させ得る危険性を有している。逆に
有機系研磨剤は、柔らかく、レンズに傷をつけず形状保
持性はよいが洗浄力が弱い。また特開平１−１７２８１
５号公報に開示されているところの単に無機系と有機系
の研磨剤とを混合したものでは、それら両者の欠点を補
い長所として生かしたものではなかった。
ズ洗浄剤に含まれる研磨剤は無機系あるいは有機系のど
ちらか一方、またはこれらの混合物である。無機系研磨
剤は、硬く研磨力があり汚れ落ちが良好である反面、レ
ンズを傷つけ、変形させ得る危険性を有している。逆に
有機系研磨剤は、柔らかく、レンズに傷をつけず形状保
持性はよいが洗浄力が弱い。また特開平１−１７２８１
５号公報に開示されているところの単に無機系と有機系
の研磨剤とを混合したものでは、それら両者の欠点を補
い長所として生かしたものではなかった。
【０００６】そこで、本発明は有機系、無機系双方の欠
点を逆に長所として、不備な点を解決するもので、その
目的とするところは適当な粒径をもった有機系研磨剤と
無機系研磨剤とを所定の重量比で混合することによって
レンズ変形がなく、かつ、洗浄効果の大きい洗浄剤を提
供するところにある。
点を逆に長所として、不備な点を解決するもので、その
目的とするところは適当な粒径をもった有機系研磨剤と
無機系研磨剤とを所定の重量比で混合することによって
レンズ変形がなく、かつ、洗浄効果の大きい洗浄剤を提
供するところにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に鋭意研究を重ねた結果、含有させる固体粒子の組成及
び粒径を所定範囲に限定することで汚れ落ちがよく、レ
ンズ変形の起きないコンタクトレンズ用洗浄組成物を形
成し得ることを見いだした。
に鋭意研究を重ねた結果、含有させる固体粒子の組成及
び粒径を所定範囲に限定することで汚れ落ちがよく、レ
ンズ変形の起きないコンタクトレンズ用洗浄組成物を形
成し得ることを見いだした。
【０００８】すなわち、本発明のコンタクトレンズ用洗
浄組成物は、界面活性剤を含む洗浄液中に、有機系固体
粒子と無機系固体粒子とを重量比で有機系固体粒子：無
機系固体粒子＝８０〜９９：２０〜１で含有させたこと
を特徴とする。
浄組成物は、界面活性剤を含む洗浄液中に、有機系固体
粒子と無機系固体粒子とを重量比で有機系固体粒子：無
機系固体粒子＝８０〜９９：２０〜１で含有させたこと
を特徴とする。
【０００９】更に本発明で用いる固体粒子の粒径は、有
機系固体粒子では０．５〜１２μｍ、無機系固体粒子で
は０．０５〜２．０μｍであることが好ましい。
機系固体粒子では０．５〜１２μｍ、無機系固体粒子で
は０．０５〜２．０μｍであることが好ましい。
【００１０】以下本発明を詳述する。
【００１１】本発明に用いる固体粒子は、無機系のもの
としては、例えばシリカ、アルミナ、炭酸カルシウム等
を挙げることができ、有機系のものとしては、ナイロン
パウダ−、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂、ポリ
エチレン樹脂等の、各種有機ポリマーを挙げることがで
きる。
としては、例えばシリカ、アルミナ、炭酸カルシウム等
を挙げることができ、有機系のものとしては、ナイロン
パウダ−、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂、ポリ
エチレン樹脂等の、各種有機ポリマーを挙げることがで
きる。
【００１２】本発明において、洗浄液中の固体粒子は重
量比で、有機系固体粒子：無機系固体粒子＝８０〜９
９：２０〜１であることが必須である。この重量比は、
有機系固体粒子８５〜９５部、無機系固体粒子１５〜５
部であることがより好ましい。有機系固体粒子の重量比
が８０部より下（無機系固体粒子の重量比が２０部を越
えるもの）では、レンズを傷つける恐れが増大し、ま
た、有機系固体粒子の重量比が９９部を越えると（無機
系固体粒子の重量比１部より下になると）汚れ落ちが不
十分である。
量比で、有機系固体粒子：無機系固体粒子＝８０〜９
９：２０〜１であることが必須である。この重量比は、
有機系固体粒子８５〜９５部、無機系固体粒子１５〜５
部であることがより好ましい。有機系固体粒子の重量比
が８０部より下（無機系固体粒子の重量比が２０部を越
えるもの）では、レンズを傷つける恐れが増大し、ま
た、有機系固体粒子の重量比が９９部を越えると（無機
系固体粒子の重量比１部より下になると）汚れ落ちが不
十分である。
【００１３】次に有機系固体粒子の粒径は０．５〜１２
μｍであることが必須であるが、より好ましくは、０．
５〜５μｍであることが望ましい。０．５μｍより粒径
の小さい場合や、１２μｍを越えると汚れ落ちが悪く好
ましくない。
μｍであることが必須であるが、より好ましくは、０．
５〜５μｍであることが望ましい。０．５μｍより粒径
の小さい場合や、１２μｍを越えると汚れ落ちが悪く好
ましくない。
【００１４】無機系固体粒子の粒径は０．０５〜２．０
μｍであることが必須であるが、より好ましくは、０．
１〜１．０μｍであることが望ましい。０．０５μｍよ
り粒径の小さい場合には、汚れ落ちが悪く、粒径が２．
０μｍを越えるとコンタクトレンズに傷が発生し好まし
くない。
μｍであることが必須であるが、より好ましくは、０．
１〜１．０μｍであることが望ましい。０．０５μｍよ
り粒径の小さい場合には、汚れ落ちが悪く、粒径が２．
０μｍを越えるとコンタクトレンズに傷が発生し好まし
くない。
【００１５】この成分以外に、洗浄剤として脂質成分を
除去するために、特定の界面活性剤や、蛋白分解酵素を
加えることもでき、また、品質の安定のために防腐剤等
を加えることも有用である。
除去するために、特定の界面活性剤や、蛋白分解酵素を
加えることもでき、また、品質の安定のために防腐剤等
を加えることも有用である。
【００１６】
【作用】コンタクトレンズ用洗浄組成物に固体粒子を含
有させたものは多数あるが、固体粒子の物理的洗浄効果
の違いにより、洗浄力、傷、レンズの形状保持性に問題
点があった。本発明では所定の粒径をもった無機系固体
粒子と有機系固体粒子とを所定の重量比で混合すること
によって、これらの問題点を軽減することができた。ま
た有機系固体粒子と無機系固体粒子の混合比を限定する
ことにより洗浄効果が向上した。また固体粒子の粒径を
限定することによりレンズの形状保持力、傷つきにくさ
の向上をみることができた。
有させたものは多数あるが、固体粒子の物理的洗浄効果
の違いにより、洗浄力、傷、レンズの形状保持性に問題
点があった。本発明では所定の粒径をもった無機系固体
粒子と有機系固体粒子とを所定の重量比で混合すること
によって、これらの問題点を軽減することができた。ま
た有機系固体粒子と無機系固体粒子の混合比を限定する
ことにより洗浄効果が向上した。また固体粒子の粒径を
限定することによりレンズの形状保持力、傷つきにくさ
の向上をみることができた。
【００１７】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらの実施例に限定されるものではない。
れらの実施例に限定されるものではない。
【００１８】洗浄組成物の使用時における特性 表１の洗浄組成物を用いて本発明品の使用時に於ける特
性を評価した。この洗浄組成物は、アニオン系界面活性
剤に精製水を加え、約５０度の温浴中で溶解後、所定量
の固体粒子を加え調製した。対象レンズは、シロキサニ
ルメタクリレ−ト、アルキルメタクリレ−ト、フルオロ
メタクリレ−トからなる高酸素透過性ハ−ドコンタクト
レンズ（Ａ）及びシロキサニルメタクリレ−ト、アルキ
ルメタクリレ−トからなる低酸素透過性ハ−ドコンタク
トレンズ（Ｂ）を用い、下記の項目１、２を評価した。
結果を表２に示した。
性を評価した。この洗浄組成物は、アニオン系界面活性
剤に精製水を加え、約５０度の温浴中で溶解後、所定量
の固体粒子を加え調製した。対象レンズは、シロキサニ
ルメタクリレ−ト、アルキルメタクリレ−ト、フルオロ
メタクリレ−トからなる高酸素透過性ハ−ドコンタクト
レンズ（Ａ）及びシロキサニルメタクリレ−ト、アルキ
ルメタクリレ−トからなる低酸素透過性ハ−ドコンタク
トレンズ（Ｂ）を用い、下記の項目１、２を評価した。
結果を表２に示した。
【００１９】１．傷のつきやすさ 手指洗浄 （手順）：レンズに洗浄組成物を３滴つけ、手指にて１
０分間洗浄後、流水ですすぐ。洗浄組成物は１分毎に３
滴ずつ追加する。このサイクルを３回繰り返し、洗浄前
後のレンズ面の傷の入り具合いをスリットランプで確認
する。
０分間洗浄後、流水ですすぐ。洗浄組成物は１分毎に３
滴ずつ追加する。このサイクルを３回繰り返し、洗浄前
後のレンズ面の傷の入り具合いをスリットランプで確認
する。
【００２０】（評価）： − …傷なし ＋ …傷入り ２．洗浄性 （手順）：人工汚れ（涙液中の蛋白、脂質成分）を付着
させたレンズを手指で洗浄する。
させたレンズを手指で洗浄する。
【００２１】 ○ … ３分間の洗浄で汚れが完全除去 × … ３分間の洗浄で汚れを完全に除去できない
【００２２】
【表１】
【００２３】
【表２】
【００２４】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば研磨剤
として作用する粒径 ０．５〜１２μｍ有機系固体粒子
と、無機系固体粒子０．０５〜２．０μｍを、所定の割
合で混合することによって、無機系固体粒子、有機系固
体粒子それぞれの持つ欠点を補いつつ長所を生かすこと
ができる。それによって、洗浄効果の優れたコンタクト
レンズ用洗浄組成物を提供することが出来るという効果
を有する。
として作用する粒径 ０．５〜１２μｍ有機系固体粒子
と、無機系固体粒子０．０５〜２．０μｍを、所定の割
合で混合することによって、無機系固体粒子、有機系固
体粒子それぞれの持つ欠点を補いつつ長所を生かすこと
ができる。それによって、洗浄効果の優れたコンタクト
レンズ用洗浄組成物を提供することが出来るという効果
を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平４−81813（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−159721（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−151119（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−136020（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) G02C 1/00 - 13/00
Claims (2)
- 【請求項１】界面活性剤を含有する洗浄液中に、有機系
固体粒子と無機系固体粒子とを、重量比で有機系固体粒
子：無機系固体粒子＝８０：２０〜９９：１の割合で、
含有させたコンタクトレンズ用洗浄組成物であって、 この有機系固体粒子の粒径が０．５〜１２μｍであり、
かつ、この無機系固体粒子の粒径が０．０５〜２．０μ
ｍである、ことを特徴とするコンタクトレンズ用洗浄組
成物。 - 【請求項２】請求項１に記載のコンタクトレンズ用洗浄
組成物において、 前記無機系固体粒子の粒径が０．１〜２．０μｍである
ことを特徴とするコンタクトレンズ用洗浄組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5124091A JP3116392B2 (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | コンタクトレンズ用洗浄組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5124091A JP3116392B2 (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | コンタクトレンズ用洗浄組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04285909A JPH04285909A (ja) | 1992-10-12 |
| JP3116392B2 true JP3116392B2 (ja) | 2000-12-11 |
Family
ID=12881425
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5124091A Expired - Fee Related JP3116392B2 (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | コンタクトレンズ用洗浄組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3116392B2 (ja) |
-
1991
- 1991-03-15 JP JP5124091A patent/JP3116392B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04285909A (ja) | 1992-10-12 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |