JP3116387B2 - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

プラズマディスプレイパネル

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JP3116387B2 JP3822391A JP3822391A JP3116387B2 JP 3116387 B2 JP3116387 B2 JP 3116387B2 JP 3822391 A JP3822391 A JP 3822391A JP 3822391 A JP3822391 A JP 3822391A JP 3116387 B2 JP3116387 B2 JP 3116387B2
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正之 碓井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は直交電極面放電によるA
C形カラープラズマディスプレイパネルに関し、特にそ
の電極構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の直交電極面放電AC形カ
ラープラズマディスプレイパネルは断面斜視図である図
5に示すように、後面ガラス基板31上にX電極32を
ストライプ状に形成し、その上を誘電体層33で被覆す
る。さらに誘電体層33の上にY電極34をX電極32
に直交する方向にストライプ状に形成し、その上を誘電
体層35で被覆する。そして放電間隙を形成するための
スペーサ(図示せず)が非放電領域に配置されている。
また前面ガラス基板36上にR,G,B,3原色の蛍光
体37が後面ガラス基板31の各放電領域に相対する箇
所に形成されている。
【0003】このような直交電極面放電AC形カラープ
ラズマディスプレイパネルにおいては、X電極32とY
電極34との間で生ずる放電によって生成される紫外線
を利用して蛍光体37を励起する構造となっていた。
【0004】なお、図5ではX,Y各電極はいずれも便
宜上ストライプパターンで示さず各々1本ずつを示して
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この従来の直交電極面
放電AC形カラープラズマディスプレイパネルでは、X
電極とY電極とが誘電体層を介して接続された構造とな
るため、両電極間のストレイキャパシティが大きくなり
消費電力が大きくなるという欠点があった。
【0006】またX,Y両電極間の放電ギャップを誘電
体層の膜厚の調整で行うため、コントロールがむずかし
く、強い放電を得にくいという欠点があった。
【0007】加えて、放電時に発生したイオンにより蛍
光体がスパッタされ、輝度が劣化するという欠点があっ
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のプラズマディス
プレイパネルは、第1の基板の略平面上に、誘電体に被
覆された1本以上の互いに平行で、かつ夫々が略直線状
のX電極群と、前記X電極群上に、前記X電極群に直交
する1本以上の互いに平行で、かつ夫々が略直線状のY
電極群を設け、第2の基板と前記第1の基板とを放電に
必要な間隙を保つように相対向させ周囲を気密封止し、
内部に放電可能な希ガスを封止した直交電極面放電によ
るプラズマディスプレイパネルにおいて、前記Y電極群
は、ストライプ状に形成された絶縁体群の頂部に形成さ
れ、誘電体に被覆されていることを特徴とする。
【0009】また、本発明は、第1の基板に相対向させ
る第2の基板には、蛍光体層を設けているが、透明電極
を介して蛍光体層を設けてもよい。
【0010】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。図1は本発明の第1の実施例の斜視断面図である。
後面ガラス基板11にAgを主成分とするX電極12が
ストライプ状に形成され(図では簡略化のため1本のみ
示してある)低融点ガラスを主成分とする誘電体層13
で被覆される。次にアルミナを主成分とする絶縁体層1
4がX電極12と直交する方向にストライプ状に形成さ
れ、その上にAgを主成分とするY電極15が同様のパ
ターンで形成され低融点ガラスを主成分とする誘電体層
16で被覆される(X電極12同様、図は1本のみ示し
てある)。前面ガラス基板17に蛍光体18が形成され
る。
【0011】この後面ガラス基板11と前面ガラス基板
17を、非放電部に、誘電体層16と蛍光体18との間
で数十〜数百μmの間隙がとれるようにスペーサを挟み
(図示せず)組合せ、周囲をフリットガラスで気密封止
し、内部に放電可能な希ガス、例えばHe+Xe+Ne
を封入する。なお各パターンは全て膜厚印刷法で形成さ
れる。
【0012】さて、これに任意のX電極とY電極とを選
択して電圧が印加されると、その交差部を1表示画素と
して点灯表示を行わせることができる。即ち、X,Y電
極間に放電が生じ紫外線が発生して蛍光体18を励起し
て発光する。
【0013】この第1の実施例の構造のパネルにおい
て、誘電体層13を比誘電率10〜15の低融点ガラス
を約10μmの膜厚で、また絶縁体層14を比誘電率3
〜5のアルミナ主成分のものを約20μmの膜厚でそれ
ぞれ形成した。図5に示す構造のパネルで誘電体層3
3,35を誘電体層13と同様に試作したパネルと比べ
て第1の実施例のものではX,Y両電極間のストレイキ
ャパシティは約1/6と低減することができた。
【0014】ここで絶縁体層14を10〜100μm程
度の範囲に設定すると、上記ストレイキャパシティは1
/3〜1/30程度に低減する。
【0015】図2は、本発明の第2の実施例を示す斜視
断面図である。この実施例が図1の第1の実施例と異な
るところは、前面ガラス基板17に透明電極19を介し
て蛍光体18を設けている点である。この透明電極19
の電位を正電位に保つことにより放電によって生じたイ
オンによる蛍光体18のスパッタリングを防止でき、輝
度の劣化が防止できる。
【0016】図3は、本発明の第3の実施例を示す斜視
断面図である。この実施例では、X電極22を被覆する
誘電体層23をベタとせず、X電極22同様ストライプ
状にして被覆することで、X電極相互のストレイキャパ
シティの軽減をも計ったものである。
【0017】図4は、本発明の第4の実施例を示す斜視
断面図である。この実施例が図3の第3の実施例と異な
るところは、前面ガラス基板27に透明電極19を介し
て蛍光体28を設けた点である。この実施例では、透明
電極19の電位を正電位に保つことにより放電によって
生じたイオンによる蛍光体28のスパッタを防止できる
効果がある。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明はY電極を絶
縁体層上に形成することでX,Y両電極間のストレイキ
ャパシティを従来の1/3〜1/30に低減することが
でき、消費電力を大幅に削減することができた。
【0019】また、蛍光体下の透明電極に正電位を与え
ることにより、放電によって生じたイオンによる蛍光体
膜のスパッタリングを防止でき、輝度の劣化を従来の1
/2にすることができた。
【0020】さらに、X,Y両電極間の放電ギャップを
絶縁体層の膜層のコントロールで調整可能なため適切な
ギャップが得られ、十分強い放電が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す斜視断面図であ
る。
【図2】本発明の第2の実施例を示す斜視断面図であ
る。
【図3】本発明の第3の実施例を示す斜視断面図であ
る。
【図4】本発明の第4の実施例を示す斜視断面図であ
る。
【図5】従来例を示す斜視断面図である。
【符号の説明】
11,21,31 後面ガラス基板 12,22,32 X電極 13,23,33 誘電体層 14,24 絶縁体層 15,25,34 Y電極 16,26,35 誘電体層 17,27,36 前面ガラス基板 18,28,37 蛍光体 19 透明電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−73073(JP,A) 実開 昭56−81456(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 11/00 H01J 11/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の基板の略平面上に、誘電体に被覆さ
    れた1本以上の互いに平行で、かつ夫々が略直線状のX
    電極群と、前記X電極群上に、前記X電極群に直交する
    1本以上の互いに平行で、かつ夫々が略直線状のY電極
    群を設け、第2の基板と前記第1の基板とを放電に必要
    な間隙を保つように相対向させ周囲を気密封止し、内部
    に放電可能な希ガスを封止した直交電極面放電によるプ
    ラズマディスプレイパネルにおいて、前記Y電極群は、
    ストライプ状に形成された絶縁体群の頂部に形成され、
    誘電体に被覆されていることを特徴とするプラズマディ
    スプレイパネル。
  2. 【請求項2】前記第2の基板上に、所望の表示パターン
    に対応する形状の蛍光体層を有し、前記第2の基板と前
    記蛍光体層の間に第3の電極が配設されたことを特徴と
    する請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
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