JP3116282B2 - 鍵穴付き電気錠 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、鍵穴付き電気錠に関する。

〔従来の技術〕

最近、玄関ドアなどに取り付けた電気錠を、住戸内に
設けた電気錠操作器で遠隔操作して、施解錠するように
した電気施解錠システムが開発されている。

このような電気施解錠システムの中には、電気錠と電
気錠操作器とを２本の信号線で接続するだけで、電気錠
を電気錠操作器で通電駆動して施解錠できると共に施解
錠状態を電気錠操作器側で判別できる電気施解錠システ
ムがある（例えば特願平02−169238号に示される）。

ところで、このような電気錠であっても、外出時に備
えて、差し込み鍵を挿入して回転することで施解錠がで
きる鍵穴を備えている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかし、夜間であると玄関付近が暗く、鍵穴に差し込
み鍵を挿入するのに鍵穴の位置がわからず苦労すると言
う問題点があった。

本発明は、上記の問題点を改善するために成されたも
ので、その目的とするところは、玄関付近が暗くても、
鍵穴の位置が容易にわかり、差し込み鍵を鍵穴に挿入し
易い鍵穴付き電気錠を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、上記の問題点を解決するため、電気錠操作
器から信号線を介して常時電圧が印加される鍵穴付き電
気錠において、その前面側となる鍵穴の周囲を照明して
鍵穴の位置を示す透光筒を有する照明部と、同照明部か
らの光を遮光する遮光筒を有してその照明部に並設さ
れ、該透光筒の前面側からの透光外光にて鍵穴周囲の明
暗を検出する受光部と、前記受光部の状態に応じてスイ
ッチング動作をするスイッチング回路とを鍵穴付き電気
錠に設け、前記受光部を前記スイッチング回路に接続す
ると共に前記信号線間に前記スイッチング回路を介して
前記照明部を接続したことを特徴とする。

〔作用〕

上記のように構成したことにより、信号線から常時電
圧が印加されている鍵穴付き電気錠の付近が明るくなれ
ば受光部は外光を受光するのでスイッチング回路はOFF
して照明部を消灯し、また、鍵穴付き電気錠の付近が暗
くなれば受光部は外光を受光しないのでスイッチング回
路は上記照明部を点灯し、且つその受光部が遮光筒にて
該照明部からの光を受光せず照明部は安定して鍵穴の位
置を示すのである。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を第１図〜第３図に基づいて
説明する。

第１図は本発明に係る鍵穴付き電気錠１の回路ブロッ
ク図を示し、第２図は斜視図を示し、第３図は鍵穴固定
部の断面図を示している。

第１図において、鍵穴付き電気錠１の内部のアダプタ
11は信号線L₁を介して電気錠操作部２と接続している。
アダプタ11からは電線路L₂,L₃,L₄が引き出されており、
電線路L₂にはコイル巻装部Ｍが接続され、電線路L₃には
施解錠検知スイッチS₁が接続され、電線路L₄には開戸検
知スイッチS₂が接続されている。

また、電線路L₅間には、後述の透光筒12_bと共に照明
部12を構成する複数の発光ダイオード12_aがスイッチン
グ回路13を介して接続され、電線路L₅は鍵穴付き電気錠
１の内部で信号線L₁と接続している。更に、スイッチン
グ回路13は受光部に相当する受光素子14と接続してい
る。

第２図示すように、略平たい箱形を成す鍵穴付き電気
錠１の側面にはフロントプレート30が形成され、フロン
トプレート30の略中央には角穴31_aが設けられており、
角穴31_aからは四角い棒状のデッドボルト31が鍵穴付き
電気錠１の内部から突出している。また、鍵穴付き電気
錠１の前面右上部には略円筒状に突出した鍵穴固定部32
が形成され、鍵穴付き電気錠１のフロントプレート30と
は反対側の側面下側からは信号線L₁が引き出されてい
る。

また、第２図及び第３図に示すように、鍵穴固定部32
の先端面は円形を成し、円形の中心部には、差し込み鍵
36が挿入できる鍵穴33を有する円柱状の鍵シリンダ34が
あり、鍵シリンダ34は鍵シリンダ34の外周側を覆う円筒
状の透明アクリル樹脂製の透光筒12_bを介して鍵穴固定
部32に挿着している。そして、透光筒12_bの内端面12_cに
沿って内端面12_cを照射するように発光ダイオード12_aが
複数個配設され、第１図に示す照明部12を複数の発光ダ
イオード12_aと透光筒12_bとで構成している。

また、発光ダイオード12_aと並んで受光部に相当する
１個の受光素子14が透光筒12_bの内端面12_cに向かって配
設され、受光素子14が隣接する発光ダイオード12_aから
の光を受光せずしかも透光筒12_bを透してやって来る外
光のみを受光するように、受光素子14には遮光筒14_aが
被せてある。

ところで、デッドボルト31はコイル巻装部Ｍに流れる
電流による磁力によって駆動するようになっており、電
気錠操作器２が施錠または解錠操作されると、電気錠操
作器２は信号線L₁とアダプタ11とを介してコイル巻装部
Ｍに施錠または解錠電流を送出しコイル巻装部Ｍにそれ
ぞれ逆方向の電流を流しデッドボルト31を突出したり引
き込んだりする。そして、デッドボルト31がドア枠（図
示せず）に設けられる受け穴（図示せず）から挿脱する
ことで施解錠できるのである。

また、デッドボルト31は、差し込み鍵36を鍵穴33に挿
入し回転することでも角穴31_aから突出したり引き込ん
だりできるようになっていおり、差し込み鍵36によって
も施解錠できるようになっている。

ところで、デッドボルト31の突出状態と引き込み状態
とに連動する施解錠検知スイッチS₁及びドアの開閉と連
動する開戸検知スイッチS₂のそれぞれの接点ON・OFF状
態を、電気錠操作器２がアダプタ11と信号線L₁とを介し
て常時監視している。従って、信号線L₁間には常時監視
電圧が印加している。従って、電線路L₅を介して発光ダ
イオード12_aとスイッチング回路13には常時監視電圧が
印加している。

しかし、昼間など外が明るい場合は、受光素子14が透
光筒12_bを透過してくる外光を受光するので、スイッチ
ング回路13はOFFし発光ダイオード12_aは消灯している。
また、夜間など外が暗い場合は、透光筒12_bを透過して
くる外光がないのでスイッチング回路13はONし発光ダイ
オード12_aは点灯する。

従って、鍵穴付き電気錠１の周囲が暗くても鍵穴33の
周囲にある透光筒12_bの外側端面から発光ダイオード12_a
の光が放射するので、鍵穴33の位置が容易にわかる。

〔発明の効果〕

本発明の鍵穴付き電気錠によれば、常時電圧が印加さ
れている信号線から照明部及ぴ受光部の電源を供給する
ので専用の電源線を設ける必要がなくなるとともに、周
囲が暗くても鍵穴が照明されて位置がわかるので差し込
み鍵を鍵穴に挿入し易く、周囲が明るい場合は照明部が
消灯するので無駄な電力消費がなく、しかも受光部が遮
光筒にて照明部からの光を受光せず照明部の点灯／消灯
動作が安定している鍵穴付き電気錠を提供できると言う
効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本発明の鍵穴付き電気錠を示す図であ
り、第１図は回路ブロック図、第２図は斜視図、第３図
は鍵穴部の要部断面図である。 １……鍵穴付き電気錠、２……電気錠操作器、12……照
明部、13……スイッチング回路、14……受光部、33……
鍵穴、L₁……信号線。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】電気錠操作器から信号線を介して常時電圧
   が印加される鍵穴付き電気錠において、その前面側とな
   る鍵穴の周囲を照明して鍵穴の位置を示す透光筒を有す
   る照明部と、同照明部からの光を遮光する遮光筒を有し
   てその照明部に並設され、該透光筒の前面側からの透過
   外光にて鍵穴周囲の明暗を検出する受光部と、前記受光
   部の状態に応じてスイッチング動作をするスイッチング
   回路とを鍵穴付き電気錠に設け、前記受光部を前記スイ
   ッチング回路に接続すると共に前記信号線間に前記スイ
   ッチング回路を介して前記照明部を接続したことを特徴
   とする鍵穴付き電気錠。