JP3116214B2 - 回分式廃水処理場の運転制御方法 - Google Patents

回分式廃水処理場の運転制御方法

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JP3116214B2 JP08238237A JP23823796A JP3116214B2 JP 3116214 B2 JP3116214 B2 JP 3116214B2 JP 08238237 A JP08238237 A JP 08238237A JP 23823796 A JP23823796 A JP 23823796A JP 3116214 B2 JP3116214 B2 JP 3116214B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、下水管路が集水
した原水(下水)を回分式廃水処理場にある複数の回分
槽に一定時間宛違えて供給し、各回分槽内で汚水を所定
の浄化処理時間宛処理したのち消毒槽に排出し、消毒槽
を経て放流する回分式廃水処理場の豪雨などによる異常
増水に対応した運転制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】回分式の廃水処理装置は、活性汚泥法や
生物膜法による廃水処理装置と共に、人口約1000
人、250戸程度の生活廃水を処理する農業集落向きの
廃水処理装置として普及しつゝある。図1は回分式廃水
処理装置の代表的な一例のフローシートで、下水管路3
1から破砕機、粗目スクリーン(図示せず)を通過して
原水槽10に流入した原水は、通常は槽内の常用と予備
のポンプP1 ,P1 ´で流量調整槽11に供給して貯
え、こゝから更に後述の演算器27の制御によってポン
プP2 ,P2 ´で汲上げ、スクリーン槽12と計量槽1
3を経て、又は計量槽13から2つの回分槽No.1と
No.2に時間を違えて供給する。尚、流量調整槽1
1、スクリーン槽12を省略し、原水槽から計量槽13
を経て回分槽に供給することもある(図3(A)参
照)。各回分槽の底部には曝気と、攪拌とを同時にも個
別にも行える曝気、攪拌装置14が設けてある。各回分
槽への1回の原水の流入量は、各槽に付属する水位計1
5が、槽内への流入量が例えば100m3 とか、150
3 の所定量に達すると各槽への分岐した原水の流入管
16に設けた開閉弁V1 を閉じて制御する。回分槽の容
量は、対象の農業集落の人口を基に余裕を持って設計
し、例えば原水の1回当りの流入量が100m3 の場合
はその数倍にし、曝気、攪拌、沈殿等の浄化処理をした
後、流入量とほゞ同量の上澄水を処理水として排水す
る。町や村の各地区のそれぞれの家庭から出る廃水は、
その地区から廃水処理場に向かって敷設された下水管路
で廃水処理場の原水槽に流入する。図1の下水管路31
は、そのうちの1本を示すものである。
【0003】回分槽の1サイクルは通常6時間であり、
No.1とNo.2は図2(A)に示すように1日4サ
イクルを3時間宛ずれて交互に行う。この各回分槽の1
サイクルを図2(B)に示す。又、更に脱窒、脱燐を積
極的に行う場合は、例えば図2(C)に示すように、原
水が2時間で所定量流入し、その流入開始と同時に曝
気、攪拌装置14が攪拌と、曝気・攪拌とを30分間
宛、交互に3時間行い、その後1時間静置して沈殿を行
い、次の1時間45分で上澄みの処理水を槽外の消毒槽
17に排水し、残りの15分で槽内の汚泥を引抜き(排
泥)、次の原水を流入させる。又、原水が流入する2時
間の間、攪拌だけを行い、その後、沈殿までの残りの1
時間は曝気・攪拌を行うこともある。これらの制御は後
述の演算器27によって行われる。
【0004】原水槽からポンプP1 ,P1 ´が汲上げた
原水が流量調整槽11に向って流れる管路18には流量
指示積算計19(入口側流量計とも記す。)が設けてあ
り、その出力を後述の演算器27に入力することにより
両回分槽に流入する24時間当りの原水の総流入量と、
流量調整槽に供給される例えば10分間毎の供給量とが
分かる。
【0005】各回分槽で沈殿工程が終了すると、後述の
演算器27の制御で各槽に付属する上澄水の排水装置2
0が上澄処理水を共通の消毒槽17に排出する。図1に
は旋回式の排水装置を示してあり、これは、槽内側壁
の、上澄水の排水下限レベル付近に浸漬して固定し、フ
ロート20´を先端に取付けたアームを上向きのほゞ垂
直に保持してあるときは排水を行わないので、回分槽で
攪拌、曝気、沈殿などの浄化処理を行っている間はその
状態に保持する。排水を行うときは下向きに旋回させ、
先端のフロート20´を水面に位置させる。消毒槽への
排水の流量はフロート20´、ないし液面の下降速度に
よって定まる。フロートは一定速度で下降するため排水
量はほゞ一定で、1時間45分程度で完了するように定
めてある。排水が完了するとアームを再び垂直の上向き
に保持する。消毒槽17に排水された処理水は塩素消毒
器21で消毒されて隣接した放流槽22に流入し、こゝ
からポンプで汲上げて放流する。各回分槽から消毒槽へ
の処理水の排出が終了したら、後述の演算器27の制御
で回分槽に沈積する汚泥を引抜きポンプPで汚泥濃縮槽
23に排出し、槽内で濃縮した余剰汚泥は汚泥貯溜槽2
4に移し、上澄水は原水槽10に戻す。消毒槽17には
塩素の影響を受けることがないように消毒器21の上流
にCOD測定器25、例えばCOD計、UV計などが設
ける事もあり、このCOD測定器により消毒槽に排水さ
れる処理水のCOD値を知ることができる。尚、COD
測定器は消毒槽に設けることに限定されず、消毒槽以降
の処理水の放流路の塩素の影響がなくなる地点に設けて
もよい。
【0006】前述の各制御を行うためと、24時間当り
のCOD排出量(COD負荷)を演算して求めるため
に、各回分槽No.1,No.2に付属する2つの水位
計15,15の出力と、COD測定器25の出力とを制
御盤26を介して受ける演算器27、例えばパソコンが
設けてある。前述したように上澄水排水装置20が各回
分槽から消毒槽17に処理水を排水する排出時間は1時
間45分で、一定流量で排水するため、水位計15が回
分槽に流入する原水の流入量を演算器に入力すると、演
算器は1時間45分の排水時間帯の各10分宛の処理水
の排出量を演算する。回分槽No.1,No.2が行っ
たどれか1回のサイクルで、COD測定器25が10分
間毎のCODの測定値の平均値(mg/立)を検出して
演算器27に出力すると、演算器は、処理水の排水量に
基づき10分毎のCOD排出量を10分毎に演算し、且
つその合計量を演算する。そして、演算器は最終的に回
分槽No.1が行った4回のサイクルと、No.2が行
った4回のサイクルのCOD排出量の値を合計して、2
4時間当りのCOD総排出量を演算する。尚、回分槽N
o.1が図2(A)のように当日の午前0時から6時間
宛処理を行い、回分槽No.2が当日の午前3時から6
時間宛処理を行う場合は、回分槽No.2が前日の午後
9時から処理を開始し、当日の午前1時から2時45分
の間に排水する処理水のCOD排出量を当日分に加え、
当日の午後9時から処理を開始し、翌日の午前1時から
2時45分の間に排水する処理水のCOD排出量は翌日
分に加える。
【0007】この廃水処理場の原水槽10に流入する原
水(下水)の日平均流入量(Q)は約240m3 、その
通常流入パターンないし、原水槽から流量調整槽に供給
される供給パターンは図4の実線に示す通りで、深夜か
ら早朝5時頃までは流入量はほゞ0、流入のピークは朝
7時頃から10時頃までと、夕方6時頃から8時頃まで
の2回、昼間は朝、夕のピークの谷間で、昼食後に小さ
なピークがあるが、他の時間はダラダラと流入する。こ
の通常流入パターンは集中豪雨等の異常気象が起らない
限り毎日繰返す。
【0008】図3(A)に示す例は原水槽10の水位H
−L間の容量は時間最大流入量(Qmax)の15分程
度(日平均流入量Qの約45分程度)で、Q=240m
3 /日、Qmax=28.9m3 /時として7.2m3
である。これに対し、流量調整槽11の水位H−L間の
容量は日平均流入量の6時間以上、一般的には6〜9時
間で、Q=240m3 /日、6時間として60m3 であ
る。原水槽には流入した汚水を短時間で汲上げることが
できる吐出量、正確には時間最大流入量(Qmax)を
汲上げることができる常用と、予備の2台の水中ポンプ
P1 ,P1 ´が設けてある。又、流量調整槽11には2
台の常用と、1台の予備か、1台の常用と、1台の予備
の水中ポンプP2 ,P2 ´が設けてあり、この各ポンプ
P2 ,P2 ´の吐出量は日平均汚水量以上を揚水できる
もので、原水槽のポンプの1/3〜1/6である。流量
調整槽の常用ポンプP2 は図3(A)では1台で、この
常用ポンプP2 は水位が1mのMになると運転を開始
し、水位が0mのLに下がると停止し、予備ポンプP2
´は水位が3.5mのHHまで上昇すると運転を開始
し、水位が3mのHに下がると停止する。原水槽の常用
ポンプP1 は水位が1.5mのHになると運転を開始
し、水位が0mのLに下がると停止する。原水槽は前述
したように容量が小さく、且つポンプの吐出量は大なの
で、常用ポンプは頻繁にON,OFFを繰返す。原水槽
の予備ポンプP1 ´は水位が2.0mのHHに上昇する
と運転を開始し、水位が1.5mのHに下がると停止す
る。警報を発するANN水位は流量調整槽が4.5m、
原水槽が2.5mである。
【0009】前述した図4の実線の通常流入パターンで
原水が原水槽に流入すると、原水槽の常用ポンプP1 は
原水を汲み上げて流量調整槽に供給し、水位が2.0m
のHHに上昇すると予備ポンプP1 ´も原水を汲み上げ
て流量調整槽に供給する。そして、流量調整槽の常用ポ
ンプP2 ,P2 ´は、演算器27で制御され、午前0時
に2時間掛けて回分槽No.1に原水を供給し、午前3
時に2時間かけて回分槽No.2に原水を供給し、午前
6時、午前12時、午後6時に夫々2時間かけて原水を
回分槽No.1に供給し、回分槽No.2には後前9
時、午後3時、午後9時に夫々2時間かけて原水を供給
する。各回分槽No.1,No.2は、供給された原水
を図2(B)又は(C)に示すように浄化処理し、6時
間かけて処理水を消毒槽に排水し、汚泥を排泥すること
を支障なく繰返す。
【0010】これに対し、例えば前日の午後11時頃か
ら雨が降り始め、早朝の3時から5時頃に集中豪雨にな
り、6時頃まで降って止んだ場合、原水槽には短い時間
の遅れで図4の破線に示す異常流入パターンで水が流入
する。即ち3時から5時頃迄の集中豪雨は、原水槽へは
4時から6時頃に流入量の増大となって表れている。原
水槽への0時から2時迄の流入量は5m3 /時、2時か
ら3時迄の流入量は10m3 /時で、それが3時からは
40m3 /時、更に4時からは80m3 /時になってピ
ークを作っている。5時からは60m3 /時、6時から
は40m3 /時と順次低下し、7時からは通常流入パタ
ーンに移行する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このような異常流入パ
ターンになると、原水槽10は流入した水ですぐに満ち
るので常用と予備の水中ポンプP1 ,P1 ´はフル運転
して流量調整槽に揚水するが、流量調整槽内のポンプP
2 ,P2 ´は演算器に制御されて回分槽No.1とN
o.2に3時間毎に交互に原水を供給するだけなので、
流量調整槽内の水位は急速に上昇し、警報を発する4.
5mのANN水位に達する。ANN水位に達して警報が
発令されると、流量調整槽に流入した汚水は回分槽が例
え上澄水排出工程中であっても回分槽へオーバーフロー
する。このため、処理水中に汚水が混入する事となり、
処理水質は悪化し、放流基準値を越える事となる。従っ
て、これを回避するには異常増水を考慮して流量調整槽
の容量を定め、異常増水に成ってもANN水位にならな
いようにすることが必要であるが、そうすると流量調整
槽は巨大になり、広い設置スペースを要することにな
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
異常増水の場合の問題点を解消するためのもので、請求
項1は、下水管路で流入する原水を一定時間宛違えて複
数の回分槽No.1,No.2に間欠的に供給し、各回
分槽内で原水を所定の浄化処理時間宛処理したのちその
処理水を各槽の排水装置で間欠的に消毒槽に排出し、消
毒槽を経て放流する回分式廃水処理場の運転制御方法に
おいて、下水管から供給される原水の時間毎の供給量を
測定して出力する流量計と、その流量計の出力を受ける
演算器を設け、演算器には原水が通常の供給パターンで
供給される原水の一日分の時間毎の供給量を記憶させ、
演算器は上記流量計が出力して来る実際の原水の時間毎
の供給量を、記憶している同じ時間の供給量と比較し、
実際の供給量が記憶供給量を上回ると、演算器は異常の
監視態勢になり、演算器は監視態勢中に上記流量計が出
力して来る実際の原水の時間毎の供給量を、記憶してい
る同じ時間の供給量と比較し、実際の供給量が減少しな
いか、更に上回ると、演算器は各回分槽内の処理水を所
定の浄化処理時間に達する前に消毒槽に排出するように
各回分槽の排水装置を作動すると共に、各回分槽No.
1,No.2への原水の間欠供給を一定時間よりも早く
違えて供給するようにしたことを特徴とする。請求項2
は、下水管路で原水槽に流入する原水を槽内の常用と予
備の複数のポンプP1 ,P1 ´で流量調整槽に連続的に
供給すると共に、流量調整槽内の原水を槽内のポンプに
より一定時間宛違えて複数の回分槽No.1,No.2
に間欠的に供給し、各回分槽内で原水を所定の浄化処理
時間宛処理したのちその処理水を各槽の排水装置で間欠
的に消毒槽に排出し、消毒槽を経て放流する回分式廃水
処理場の運転制御方法において、前記原水槽の複数のポ
ンプP1 ,P1 ´に夫々運転信号を出力させるようにす
ると共に、原水槽から流量調整槽に供給される原水の時
間毎の供給量を測定して出力する流量計を設け、上記各
ポンプP1 ,P1 ´の出力と、上記流量計の出力を受け
る演算器を設け、この演算器には通常の供給パターンで
原水槽から原水を流量調整槽に供給する一日分の時間毎
の前記各ポンプP1 ,P1 ´の通常の運転パターンと、
流量計の供給量とを記憶させ、演算器は、原水槽の各ポ
ンプP1 ,P1 ´が実際に出力する運転信号を記憶して
いる通常の運転パターンの同じ時間の運転信号と比較
し、実際の運転信号が記憶運転信号を上回ると異常の監
視態勢になり、演算器は監視態勢中に上記流量計が出力
して来る実際の原水の流量調整槽への時間毎の供給量
を、記憶している同じ時間の供給量と比較し、実際の供
給量が減少しないか、更に上回ると、演算器は、各回分
槽No.1,No.2内の処理水を所定の浄化処理時間
に達する前に消毒槽に排出するように各回分槽の排水装
置を作動すると共に、各回分槽No.1,No.2への
原水の間欠供給を一定時間よりも早く違えて供給するよ
うに流量調整槽内のポンプを作動するようにしたことを
特徴とする。請求項3は、下水管路で流入する原水を一
定時間宛違えて複数の回分槽No.1,No.2に間欠
的に供給し、各回分槽内で原水を所定の浄化処理時間宛
処理したのちその処理水を各槽の排水装置で間欠的に消
毒槽に排出し、消毒槽を経て放流する回分式廃水処理場
の運転制御方法において、前記下水管路の途中に交互に
運転される複数のポンプPA ,PB を備えたポンプ圧送
場を設け、この各ポンプPA ,PB に夫々運転信号を出
力させるようにすると共に、下水管路から供給される原
水の時間毎の供給量を測定して出力する流量計を設け、
上記ポンプ圧送場の各ポンプの出力と、上記流量計の出
力を受ける演算器を設け、この演算器にはポンプ圧送場
の各ポンプPA ,PB が運転される1日分の時間毎の通
常の運転パターンと、通常の供給パターンで供給される
原水の一日分の時間毎の流量計の供給量とを記憶させ、
演算器はポンプ圧送場が実際に出力する各ポンプPA ,
PB の運転信号を記憶している通常の運転パターンの同
じ時間の運転信号と比較し、実際の運転信号が所定量上
回ると、演算器は異常の監視態勢になり、演算器は監視
態勢中に上記流量計が出力して来る実際の原水の時間毎
の供給量を、記憶している同じ時間の供給量と比較し、
実際の供給量が減少しないか、更に上回ると、演算器は
各回分槽No.1,No.2内の処理水を所定の浄化処
理時間に達する前に消毒槽に排出するように各回分槽の
排水装置を作動すると共に、各回分槽No.1,No.
2への原水の間欠供給を一定時間よりも早く違えて供給
するようにしたことを特徴とする。請求項4は、下水管
路で流入する原水を一定時間宛違えて複数の回分槽N
o.1,No.2に間欠的に供給し、各回分槽内で原水
を所定の浄化処理時間宛処理したのちその処理水を各槽
の排水装置で間欠的に消毒槽に排出し、消毒槽を経て放
流する回分式廃水処理場の運転制御方法において、前記
下水管路の途中に交互に運転される複数のポンプPA ,
PB を備えたポンプ圧送場を設け、この各ポンプPA ,
PB に夫々運転信号を出力させるようにすると共に、下
水管路から供給される原水の時間毎の供給量を測定して
出力する流量計を設け、上記ポンプ圧送場の各ポンプの
出力と、上記流量計の出力を受ける演算器を設け、この
演算器には通常のパターンで供給される原水の一日分の
時間毎の流量計の供給量を記憶させ、ポンプ圧送場の過
半数よりも多いポンプPA ,PB が同時に運転されたこ
とを演算器に出力すると、演算器は異常の監視態勢にな
り、演算器は監視態勢中に上記流量計が出力してくる実
際の原水の時間毎の供給量を、記憶している同じ時間の
供給量と比較し、実際の供給量が減少しないか、更に上
回ると、演算器は各回分槽内の処理水を所定の浄化処理
時間に達する前に消毒槽に排出するように各回分槽の排
水装置を作動すると共に、各回分槽への原水の間欠供給
を一定時間よりも早く違えて供給するようにしたことを
特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】請求項1の場合は、入口側流量計
19は原水槽10からポンプで流量調整槽11に供給さ
れる原水の例えば、10分毎の供給量を出力し、制御盤
26を経て演算器27に入力する。原水槽から流量調整
槽への原水の時間毎の通常の供給パターンは図4に示す
ように既知なので、演算器には通常の供給パターンで入
口側流量計が出力する、例えば10分間毎の供給量を2
4時間分を記憶させておき、演算器は入口側流量計19
が出力してくる10分間毎の実際の供給量と比較演算
し、実際の供給量が通常の供給パターンの同じ時間の記
憶供給量を所定量上回ると演算器は各回分槽No.1,
No.2の1回のサイクル時間を短くするか、否かの、
例えば30分間の監視態勢になる。
【0014】監視態勢中に流量調整槽への供給量が増加
しないと演算器は監視を止め、逆に監視態勢中に流量調
整槽への供給量が減少しないか、又は上回ると異常と判
断し、回分槽No.1,No.2の1サイクルの浄化処
理時間である6時間を5時間に短縮する。回分槽での浄
化処理時間を6時間から5時間に短縮した場合の処理内
容は、図2の(E)又は(F)に示す通りである。
【0015】例えば、前述した集中豪雨によって流量調
整槽への原水の通常の供給パターンでは供給量がほゞ0
の0時頃から雨によって原水槽に5m3 /時の供給量が
あり、それを入口側流量計が演算器27に出力すると、
通常の流入パターンでは記憶供給量は0m3 /時である
ので演算器は異常の監視態勢になり、流入量が次第に増
加するとの入力を受けると30分後に演算器は異常と判
断し、図2(D)に示すように前夜9時に原水が供給さ
れた回分槽No.2の排水装置と、汚泥引抜きポンプに
指令し、本来は1時から3時にかけて処理水の排出、排
泥を行うべき所、処理水を1時から2時の間に消毒槽に
排出させて排泥を行わず、回分槽No.2の1サイクル
を5時間にし、流量調整槽のポンプP2 ,P2 ´で2時
から4時にかけて回分槽No.2に原水を供給する。同
時に0時から流量調整槽の原水を供給した回分槽No.
1の排水装置には4時から5時の間に処理水を消毒槽に
供給し、汚泥引抜きポンプは作動しないように指令す
る。これにより回分槽No.1は5時に処理水の排出を
完了し、流量調整槽から原水の供給を受ける。
【0016】そして、入口側流量計19からの出力で4
時30分頃から流量調整槽への供給量が減少傾向になる
と、演算器は回分槽での1回のサイクルを6時間に戻す
か、否かの、例えば2時間の監視態勢になり、6時30
分頃に流入量の減少傾向はそのまゝ続いているので、異
常事態は終ったとして演算器は回分槽No.2のサイク
ルを6時間に戻して監視を止める。尚、処理時間を元の
6時間に戻す2時間の監視態勢中に、流量調整槽への供
給量が増加し、その時間の記憶供給量を上回ると、演算
器は監視を更新して更に2時間の監視を続け、流量調整
槽への供給量の減少傾向が2時間続くと回分槽での処理
時間を6時間に戻し、監視を終る。
【0017】請求項1では上述したように、原水槽から
流量調整槽への原水の供給量を測定する入口側流量計1
9によって処理時間を5時間に短縮するか否かを監視す
る最初の監視態勢を演算器にとらせたが、請求項2のよ
うに、原水槽の常用と予備の複数の水中ポンプP1 ,P
1 ´の運転信号を演算器に入力させ、演算器はこの各ポ
ンプの運転信号で最初の監視態勢になるようにすること
もできる。勿論、演算器には通常の供給パターンで原水
槽から流量調整槽に原水を供給する1日分の、例えば1
0分毎の流量計の供給量を記憶させておく。
【0018】例えば原水槽のポンプP1 ,P1 ´は10
分毎に運転信号を出力し、演算器27に制御盤を経て入
力する。図4に実線で示した原水槽への原水の通常の流
入パターンでのポンプP1 ,P1 ´の10分間毎の信号
発生回数、つまり送水量は既知で、その24時間の運転
信号パターンは図4の実線の原水槽への原水の通常の流
入パターンと相似になる。従って、演算器10には通常
の供給パターンで原水槽のポンプP1 ,P1 ´が入力し
て来る10分間毎の運転信号を記憶させておき、2台の
ポンプP1 ,P1 ´が入力して来る10分毎の実際の運
転信号を同じ時間の記憶運転信号と比較演算し、実際の
運転信号の値が記憶運転信号の値を上回ると異常の監視
態勢になり、10分間毎、数回、例えば3回(30分
間)実際の運転信号が減少しないか、増加すると、演算
器は各回分槽の排水装置に指令し、原水流入開始後5時
間で処理水を排出させるようにする。
【0019】監視態勢の30分間中に運転信号が減少す
ると監視を止める。そして、入口側流量計19の出力に
より流量調整槽への供給量が減少傾向を示すとサイクル
時間を元通りにするための監視を開始し、その減少傾向
が所定時間、例えば2時間続くと演算器は各回分槽N
o.1,No.2の1回のサイクルを6時間に戻し、監
視を止める。尚、これは代表的な一例である。
【0020】図4の破線の異常増水の場合、雨によって
0時頃から原水槽に5m3 /時で水が流入すると、当初
は常用ポンプP1 が1台で水をディッチに供給するが、
0時30分頃になると原水槽内の水位は2m以上にな
る。このため予備ポンプP1 ´も運転を開始し、通常の
供給パターンでは同時運転信号が0の時間帯に両ポンプ
P1 ,P1 ´の同時運転信号が演算器に入力される。こ
の同時運転信号がその後、2回演算器に入力されると、
演算器は1時に異常と判断し、回分槽No.1,No.
2の排水装置20と、汚泥引抜きポンプに指令し、浄化
処理を原水の流入後5時間で終り、処理水を消毒槽に排
出するように指令する。
【0021】そして、それ以降は段落0015,001
6で述べたと同様に入口側流量計19で監視を行って供
給量の減少傾向が2時間続くとサイクルを元通りの6時
間に戻して監視を終る。
【0022】下水管路31の途中には、通常、ポンプ圧
送場(マンホールポンプ場とも称する。)32が設けて
ある。図1では途中のA,Bの2地点にポンプ圧送場3
2A,32Bが設けてあり、上流のA地点のポンプ圧送
場32Aは上り坂の地形に沿って下から上に下水を流す
ためのものであり、下流のB地点のポンプ圧送場32B
は河川の上を横断して下水を流すためのものである。ポ
ンプ圧送場は、そのほか、下水管の埋設深さが深くな
り、それ以上深く埋設するよりは下水を一旦ポンプで揚
水し、そこから再び自然流下させるほうがよいと判断さ
れる場合などにも設置し、通常のマンホール33に向か
って下水を流す。
【0023】このポンプ圧送場は、図3(B)に示すよ
うに、一般的に直径約1.5m、深さ5m程度のマンホ
ールに交互運転用の2台の水中ポンプPA ,PB を内蔵
し、水位が0.8mのHになったらポンプPA ,PB は
交互に運転を行い、水位が0mのLに下がると運転を停
止する。そして、一方のポンプ、例えばPA の運転中に
水位が1.2mのHHに上昇すると他方のポンプPB も
運転を開始し、2台のポンプで揚水を行い、水位がHH
から0.8mのHに下がるとポンプPB は運転を停止
し、ポンプPA のみが揚水を続ける。ポンプ圧送場の水
位H〜L間の容積Vは計画時間最大流入量の10〜15
分間程度、ポンプPA ,PB の吐出量の2分間程度に設
計するのが一般的で、この計画時間最大流入量は通常の
水量の約3倍である。又、各水中ポンプPA ,PB の吐
水量は大で、1台で時間最大流入量を揚水できるものを
使用する。従って、ポンプPA ,PB は流入があるとす
ぐに交互に作動する。
【0024】請求項3では、ポンプ圧送場が水中ポンプ
PA ,PB の例えば10分毎の運転信号か、又はポンプ
を運転した時にその運転信号を電話回線34などで出力
し、廃水処理場の演算器27に制御盤26を経て入力す
る。勿論、演算器には通常の供給パターンで原水槽から
流量調整槽に原水を供給する1日分の、例えば10分毎
の入口側流量計19の供給量を記憶させておく。図4に
実線で示した原水槽への原水の通常の流入パターンでの
ポンプPA ,PB の10分間毎の信号の発生回数、つま
り送水量は既知で、その24時間の運転信号パターンは
図4の実線の原水槽への原水の通常の流入パターンと相
似になる(但し、信号の発生時間はポンプ圧送場から廃
水処理場の原水槽に水が届く所要時間だけ、例えば1時
間早い)。従って、演算器27には通常の流入パターン
でポンプ圧送場の水中ポンプPA,PB が発生する例え
ば10分間毎の信号発生回数である運転信号を、ポンプ
圧送場から廃水処理場に水が届く所要時間早めて記憶さ
せておき、ポンプ圧送場が出力する水中ポンプPA ,P
B の10分毎の実際の信号回数である運転信号と比較演
算し、実際の信号の値が通常の流入パターンの同じ時間
の信号の値を上廻ると異常の監視態勢になり、10分間
毎、数回、例えば3回(30分間)実際の同時運転信号
が減少しないか、上回ると、演算器は各回分槽の排水装
置と、汚泥引抜きポンプに指令し、浄化処理を5時間で
終らせ、流量調整槽のポンプP2 ,P2 ´に指令し、5
時間で浄化処理が終ったら原水を各回分槽に供給させ
る。
【0025】監視態勢の30分間内にポンプPA ,PB
の同時運転信号が減少すると監視を止める。そして、入
口側流量計からの出力で流量調整槽への供給量が減少傾
向を示すと浄化処理時間を6時間に戻すための監視を開
始し、その減少傾向が所定時間、例えば2時間続くと演
算器は回分槽の1サイクルを6時間に戻して監視を止め
る。尚、浄化処理時間を元に戻す2時間の監視態勢中
に、供給量が増加し、その時間の記憶供給量を上回る
と、演算器は監視を更新し、更に2時間の監視を続け、
供給量の減少傾向が2時間続くと1サイクルを元の6時
間に戻して監視を止める。
【0026】図1の実施例では廃水処理場の原水槽に水
が届くのに1時間かゝる上流の地点Aのポンプ圧送場3
2AがポンプPA ,PB の運転信号を電話回線34で出
力し、廃水処理場のパソコン、シーケンサー等の演算器
27に制御盤26を経て入力する。例えば、通常の流入
パターンでは流入量がほゞ0の0時頃から図4に破線で
示した異常流入パターンによって原水槽に5m3 /時の
流入量があり、2時30分から10分毎に流入量が5m
3 /時宛増加すると、その1時間前の前夜の11時頃か
らA地点のポンプ圧送場32Aにはそれより水量は少な
いが雨水が流入し、その水中ポンプPA やPB は交互に
揚水を行い、ポンプ圧送場はその10分毎の実際の運転
信号を演算器27に入力する。通常の流入パターンの場
合は水中ポンプPA ,PB の運転信号が無いか、有って
も20〜30分間隔の時間帯に、大きな運転信号が演算
器に入力されるので、演算器は原水槽への流入量が5m
3/時から更に5m3 /時増加して10m3 /時になっ
た1時30分頃のポンプPA ,PB の運転信号で30分
間の異常監視態勢になる。そして、30分を経過しても
ポンプPA ,PB からの運転信号は減少しないか、又は
増加するので、演算器は異常と判断し、各回分槽に浄化
処理と、消毒槽への排水を5時間で終らせるように指令
し、それ以降は段落0015,0016と述べたと同様
に入口側流量計で監視を行い、流量調整槽への供給量の
減少傾向が2時間続くと各回分槽を、1回のサイクルが
6時間で終る通常の処理態勢に戻し、監視を終る。
【0027】請求項4も、ポンプ圧送場の交互に運転さ
れるポンプPA ,PB の運転信号を電話回線34などで
出力し、廃水処理場の演算器27に制御盤26を経て入
力するようにする。勿論、演算器には通常の供給パター
ンで原水槽から流量調整槽に原水を供給する1日分の、
例えば10分毎の入口側流量計19の供給量を記憶させ
ておく。
【0028】前述の段落0026で述べたように、異常
流入パターンによって前夜の11時頃からA地点のポン
プ圧送場32Aに雨水が入りポンプPA ,PB は交互に
揚水を行い、交互に運転信号を演算器27に入力する。
その後、雨水の流入量が増加し、ポンプPA ,PB が1
時30分頃に同時に揚水を行い、同時運転の信号をポン
プPA ,PB が演算器27に入力すると、演算器27は
各回分槽に1回のサイクルを5時間で終らせるか、否か
の30分間の異常監視態勢になる。そして、30分経っ
てもポンプPA ,PB の同時運転信号が演算器に入力さ
れるので、演算器は異常と判断し、各回分槽に1回のサ
イクルを5時間で終らせるように指令し、それ以降は段
落0015,0016と述べたと同様に入口側流量計で
監視を行い、流量調整槽11への供給量の減少傾向が2
時間続くと、各回分槽を1回のサイクルが6時間で終る
通常の処理態勢に戻し、監視を終る。
【0029】請求項1,2,3の場合、流量調整槽への
通常の流入パターンのピーク時には、異常増水時の監視
態勢になる量の原水が流量調整槽や、ポンプ圧送場に流
入し、ポンプP1 ,P1 ´、PA ,PB はその水量を演
算器に入力するが、演算器はそのピーク時の時点での通
常パターンの水量と比較演算するので、監視態勢にはな
らない。しかし、通常のパターンのピーク時に異常増水
が発生すると、演算器は通常のパターンのピーク時の水
量と、増水した水量の合計量をピーク時の水量と比較演
算するため監視態勢になり、監視態勢中に水量が減少し
ないと、演算器は各回分槽に1サイクルを5時間で終る
ように指令し、排水が終ると直ちに回分槽に原水を供給
させる。
【0030】これに対し、請求項4の場合は、ポンプ圧
送場に通常のパターンのピーク時にポンプPA ,PB が
同時運転する量の下水が流入し、ポンプは同時運転の信
号を演算器に入力するため、演算器は監視態勢になる。
しかし、演算器は入口側流量計が入力するピーク時の供
給量によって増水とは判断しないので監視態勢を30分
間続けて監視を止める。逆に、通常のパターンのピーク
時に異常増水が発生すると、入口側流量計はピーク時の
水量と、増水した水量の合計量を演算器に出力するの
で、演算器は異常と判断して監視態勢になり、監視態勢
中に水量が減少しないと、演算器は各回分槽に1サイク
ルを5時間で終るように指令し、排水が終ると直ちに回
分槽に原水を供給する。
【0031】尚、図示の実施例では原水槽10から2台
のポンプP1 ,P1 ´によって原水を流量調整槽11に
供給する場合を示したが、3台以上のポンプで原水を流
量調整槽に供給してもよい。又、原水槽10からポンプ
P1 ,P1 ´によって原水を流量調整槽11に供給し、
流量調整槽から計量槽13を経て各回分槽に供給する場
合を示したが、原水槽からポンプP1 ,P1 ´で原水を
計量槽に供給し、計量槽から各回分槽に原水を供給する
ようにしたものにも本発明の請求項1,3,4はそのま
ゝ実施することができ、これにより、原水槽の容量を異
常増水に対応した巨大なものにする必要が無くなる。そ
して、流量調整槽内の水位も異常増水に対処して低下さ
せるには本特許出願人が提案した特願平7−68940
号、同70476号を実施すればよい。更に、ポンプ圧
送場のポンプを2台として交互に運転する場合を示した
が、3台以上のポンプを交互に運転させてもよい。この
ようにポンプ圧送場のポンプを2台以上とした場合、過
半数よりも多いポンプが運転されると、演算器は監視態
勢に入ればよい。
【0032】
【発明の効果】以上で明らかなように本発明では異常増
水の際には、各回分槽での1サイクルの所要時間を通常
の場合よりも短縮し、その分だけ早く各回分槽に原水を
供給し、異常増水に対処する。従って、消毒槽に排出さ
れる処理水の水質は通常の場合よりも若干、悪くなる
が、流量調整槽や、原水槽を異常増水に対処するため巨
大化する必要がなくなり、それらの設置面積も増大しな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回分式廃水処理場の設置状態の説
明図である。
【図2】(A)は2つの回分槽での通常の処理パターン
の説明図である。(B)は通常の処理パターンの1例の
サイクルの内容の説明図である。(C)は通常の処理パ
ターンの他の1例のサイクルの他の内容の説明図であ
る。(D)は2つの回分槽の異常増水に対応した処理パ
ターンの説明図である。(E)は異常増水に対応した処
理パターンの1例のサイクルの内容の説明図である。
(F)は異常増水に対応した処理パターンの他の1例の
サイクルの内容の説明図である。
【図3】(A)は原水槽と流量調整槽の拡大断面図、
(B)はポンプ圧送場の拡大断面図である。
【図4】原水槽への原水の1日の通常流入パターンと、
或る異常増水流入パターンを示す図である。
【符号の説明】
No.1 回分槽 No.2 回分槽 10 原水槽 P1 原水槽の常用ポンプ P1 ´ 原水槽の予備ポンプ 11 流量調整槽 12 スクリーン槽 13 計量槽 14 曝気、攪拌装置 15 水位計 16 原水供給管路 17 消毒槽 18 管路 19 流量指示積算計(入口側流量計) 20 上澄水の排水装置 21 消毒器 22 放流槽 23 汚泥濃縮槽 24 汚泥貯溜槽 25 COD測定器 26 制御盤 26 制御盤 27 演算器 31 下水管路 32 ポンプ圧送場(マンホールポンプ場) PA ポンプ圧送場の交互に運転されるポンプ PB ポンプ圧送場の交互に運転されるポンプ 33 マンホール 34 電話線
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 3/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下水管路で流入する原水を一定時間宛違
    えて複数の回分槽No.1,No.2に間欠的に供給
    し、各回分槽内で原水を所定の浄化処理時間宛処理した
    のちその処理水を各槽の排水装置で間欠的に消毒槽に排
    出し、消毒槽を経て放流する回分式廃水処理場の運転制
    御方法において、下水管から供給される原水の時間毎の
    供給量を測定して出力する入口側流量計と、その流量計
    の出力を受ける演算器を設け、演算器には原水が通常の
    供給パターンで供給される原水の一日分の時間毎の供給
    量を記憶させ、演算器は上記流量計が出力して来る実際
    の原水の時間毎の供給量を、記憶している同じ時間の供
    給量と比較し、実際の供給量が記憶供給量を上回ると、
    演算器は異常の監視態勢になり、演算器は監視態勢中に
    上記流量計が出力して来る実際の原水の時間毎の供給量
    を、記憶している同じ時間の供給量と比較し、実際の供
    給量が減少しないか、更に上回ると、演算器は各回分槽
    内の処理水を所定の浄化処理時間に達する前に消毒槽に
    排出するように各回分槽の排水装置を作動すると共に、
    各回分槽No.1,No.2への原水の間欠供給を一定
    時間よりも早く違えて供給するようにしたことを特徴と
    する回分式廃水処理場の運転制御方法。
  2. 【請求項2】 下水管路で原水槽に流入する原水を槽内
    の常用と予備の複数のポンプP1 ,P1 ´で流量調整槽
    に連続的に供給すると共に、流量調整槽内の原水を槽内
    のポンプにより一定時間宛違えて複数の回分槽No.
    1,No.2に間欠的に供給し、各回分槽内で原水を所
    定の浄化処理時間宛処理したのちその処理水を各槽の排
    水装置で間欠的に消毒槽に排出し、消毒槽を経て放流す
    る回分式廃水処理場の運転制御方法において、前記原水
    槽の複数のポンプP1 ,P1 ´に夫々運転信号を出力さ
    せるようにすると共に、原水槽から流量調整槽に供給さ
    れる原水の時間毎の供給量を測定して出力する入口側流
    量計を設け、上記各ポンプP1 ,P1 ´の出力と、上記
    流量計の出力を受ける演算器を設け、この演算器には通
    常の供給パターンで原水槽から原水を流量調整槽に供給
    する一日分の時間毎の前記各ポンプP1 ,P1 ´の通常
    の運転パターンと、流量計の供給量とを記憶させ、演算
    器は、原水槽の各ポンプP1 ,P1 ´が実際に出力する
    運転信号を記憶している通常の運転パターンの同じ時間
    の運転信号と比較し、実際の運転信号が記憶運転信号を
    上回ると異常の監視態勢になり、演算器は監視態勢中に
    上記流量計が出力して来る実際の原水の流量調整槽への
    時間毎の供給量を、記憶している同じ時間の供給量と比
    較し、実際の供給量が減少しないか、更に上回ると、演
    算器は、各回分槽No.1,No.2内の処理水を所定
    の浄化処理時間に達する前に消毒槽に排出するように各
    回分槽の排水装置を作動すると共に、各回分槽No.
    1,No.2への原水の間欠供給を一定時間よりも早く
    違えて供給するように流量調整槽内のポンプを作動する
    ようにしたことを特徴とする回分式廃水処理場の運転制
    御方法。
  3. 【請求項3】 下水管路で流入する原水を一定時間宛違
    えて複数の回分槽No.1,No.2に間欠的に供給
    し、各回分槽内で原水を所定の浄化処理時間宛処理した
    のちその処理水を各槽の排水装置で間欠的に消毒槽に排
    出し、消毒槽を経て放流する回分式廃水処理場の運転制
    御方法において、前記下水管路の途中に交互に運転され
    る複数のポンプPA ,PB を備えたポンプ圧送場を設
    け、この各ポンプPA ,PB に夫々運転信号を出力させ
    るようにすると共に、下水管路から供給される原水の時
    間毎の供給量を測定して出力する入口側流量計を設け、
    上記ポンプ圧送場の各ポンプの出力と、上記流量計の出
    力を受ける演算器を設け、この演算器にはポンプ圧送場
    の各ポンプPA ,PB が運転される1日分の時間毎の通
    常の運転パターンと、通常の供給パターンで供給される
    原水の一日分の時間毎の流量計の供給量とを記憶させ、
    演算器はポンプ圧送場が実際に出力する各ポンプPA ,
    PB の運転信号を記憶している通常の運転パターンの同
    じ時間の運転信号と比較し、実際の運転信号が所定量上
    回ると、演算器は異常の監視態勢になり、演算器は監視
    態勢中に上記流量計が出力して来る実際の原水の時間毎
    の供給量を、記憶している同じ時間の供給量と比較し、
    実際の供給量が減少しないか、更に上回ると、演算器は
    各回分槽No.1,No.2内の処理水を所定の浄化処
    理時間に達する前に消毒槽に排出するように各回分槽の
    排水装置を作動すると共に、各回分槽No.1,No.
    2への原水の間欠供給を一定時間よりも早く違えて供給
    するようにしたことを特徴とする回分式廃水処理場の運
    転制御方法。
  4. 【請求項4】 下水管路で流入する原水を一定時間宛違
    えて複数の回分槽No.1,No.2に間欠的に供給
    し、各回分槽内で原水を所定の浄化処理時間宛処理した
    のちその処理水を各槽の排水装置で間欠的に消毒槽に排
    出し、消毒槽を経て放流する回分式廃水処理場の運転制
    御方法において、前記下水管路の途中に交互に運転され
    る複数のポンプPA ,PB を備えたポンプ圧送場を設
    け、この各ポンプPA ,PB に夫々運転信号を出力させ
    るようにすると共に、下水管路から供給される原水の時
    間毎の供給量を測定して出力する入口側流量計を設け、
    上記ポンプ圧送場の各ポンプの出力と、上記流量計の出
    力を受ける演算器を設け、この演算器には通常のパター
    ンで供給される原水の一日分の時間毎の流量計の供給量
    を記憶させ、ポンプ圧送場の過半数よりも多いポンプP
    A ,PB が同時に運転されたことを演算器に出力する
    と、演算器は異常の監視態勢になり、演算器は監視態勢
    中に上記流量計が出力してくる実際の原水の時間毎の供
    給量を、記憶している同じ時間の供給量と比較し、実際
    の供給量が減少しないか、更に上回ると、演算器は各回
    分槽内の処理水を所定の浄化処理時間に達する前に消毒
    槽に排出するように各回分槽の排水装置を作動すると共
    に、各回分槽への原水の間欠供給を一定時間よりも早く
    違えて供給するようにしたことを特徴とする回分式廃水
    処理場の運転制御方法。
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