JP3115961U - 金属感の光沢を有し透明感ある各種色彩を有する所定形状のアルミニウム基金属部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】少なくとも一部表面を金属感の光沢がある塗装表面とした装飾性の高いアルミニウム基金属部材を提供する。
【解決手段】所定の形状を有し少なくとも一部表面が鏡面加工された鏡鏡面となっているアルミニウム系金属製の金属本体1と、該鏡表面上に一体的に形成されたカラークリアー塗装膜3からなり、該カラークリアー塗装膜で覆われた該鏡表面を金属感を有する光沢のある塗装表面としたことを特徴とするアルミニウム基金属部材。
カラークリアー塗装膜の着色成分により微弱な拡散反射光が吸収され部材全体としては鮮やかに見えるものである。
【選択図】 図2
【解決手段】所定の形状を有し少なくとも一部表面が鏡面加工された鏡鏡面となっているアルミニウム系金属製の金属本体1と、該鏡表面上に一体的に形成されたカラークリアー塗装膜3からなり、該カラークリアー塗装膜で覆われた該鏡表面を金属感を有する光沢のある塗装表面としたことを特徴とするアルミニウム基金属部材。
カラークリアー塗装膜の着色成分により微弱な拡散反射光が吸収され部材全体としては鮮やかに見えるものである。
【選択図】 図2
Description
アルミニウムホイール等の装飾的外観をもつアルミニウム基金属部材に関する。
アルミニウム基金属は、軽量性、加工性、放熱性等の特徴を利用しサッシ、ホイール等に広く使用されている。アルミニウム基金属部材の外観をより装飾性のあるものとするため、ダイキャスト、鋳造等で製造されたアルミニウム部品をバフ研摩等で鏡鏡面とし、さらにクリアーコート膜を形成し耐食性と美観を併せ持つアルミニウム部品としている。アルミニウムホイールにみられるように金属感を出すためにクロムメッキ、アルミ箔を含む塗料での塗装あるいは蒸着加工を施している場合もある。
一方、最近の傾向として木材等に見られるように、使用している材料そのものが有している外観を美的に利用することが多くなってきている。この場合には、材料そのものの有している外観を維持するため、透明塗料等を使用して防食加工等を施し耐久性を保つようにしている。
特開2003−25495号公報
特開2002−88492号公報
特開2004−17738号公報
装飾性の高いアルミニウム部品等のアルミニウム基金属部材にあっては、常に新たな美観を有するものが求められている。本考案においては、前記メタリック感を有するアルミニウム面と異なる金属感を有し光沢のあるアルミニウム基金属素材を提供することを目的とする。
本考案者はアルミニウム部品の装飾性を高めるため多くの試行錯誤を繰り返した。そしてバフ研摩等で鏡表面としたアルミニウム製品のその鏡表面にカラークリアー塗装膜を形成することにより、これまでのアルミニウム製品にはなかった金属感の光沢を有するものとなることを確認し本考案を完成させたものである。すなわち、本考案のアルミニウム基金属部材は、所定の形状を有し少なくとも表面の一部が鏡面研磨加工され鏡表面となっているアルミニウム基金属製の金属本体と、これを前処理し、該鏡表面上に一体的に形成されたカラークリアー塗装膜からなり、該カラークリアー塗装膜で覆われた該鏡表面が金属感の光沢を有することを特徴とするものである。
アルミニウム系金属製の金属本体の鏡表面から出る光がカラークリアー塗膜のカラー成分によりアルミニウム基金属独特の白い輝きが抑制される。そしてカラークリアー塗装膜の透明部分の厚さによりその塗膜の内部から反射光が出るようになり、色彩をもった金属が軟らかな色浅い独特な輝きかたをすることになる。
鏡というと一般的にはガラス鏡をいうが、このガラス鏡はガラスの裏面に銀メッキ層を形成してできている。一方古来から使用されてきた金属鏡は主には銅の表面を研摩して平滑にして使用してきたものである。鏡としての使用はその反射光を利用するものである。反射光には鏡面反射と拡散反射がある。前者では光源の映りこみ現象が起き明るく光って見える。鏡面反射では入射光の角度に等しい角度からみたときに最も明るく見え視点の角度がずれるにつれ急激に明るさは低下する。後者は物体の表面に細かい粗さがあるためこの物体にあたった光はあらゆる方向に拡散する。この拡散反射が強いほど、発色が鮮やかに見える。
また光を反射する割合を反射率というが反射率が高いほど鏡に近くなる。反射率が高いとその物体自体の色は見にくくなり、反射率が同じ場合には拡散反射が低いほど鏡に近い感じとなる。
本考案は拡散反射光を含むこの鏡の原理を利用し、この金属鏡を形成することにより、カラークリアー塗装膜に含まれている着色剤が微弱な拡散反射光を吸収し部材全体としては暗くなるが、明瞭感が生じさせ、さらにカラークリアー塗装膜の内部より反射光が生じている感じとなり、柔らかな独特の輝きとなる。これにより本考案のアルミニウム基金属部材は美観の優れたものとなる。
本考案のアルミニウム基金属部材は、そのカラークリアー塗装上にクリアー塗装膜からなるトップコート塗装膜を持つものでも良い。トップコート塗装膜により深いところから反射光が生じている感じとなり、またトップコート塗装膜に紫外線吸収剤を配合し、カラークリアー塗装膜を紫外線から護る作用を持たせることができる。
また、アルミニウム基金属部材の金属本体の鏡表面とカラークリアー塗装膜の間にプライマー塗装膜を設けることもできる。プライマー塗装膜により金属本体とカラークリアー塗装膜との密着性が向上する。
プライマー層、トップコート層も透明性を有することが必要である。
本考案のアルミニウム基金属部材としてはアルミホイール、アルミシリンダー、ボトムケース等の装飾性が要求されるアルミ部品をあげることができる。
カラークリアー塗装膜の色彩は、自由に選択することができる。
本考案のアルミニウム基金属部材は、金属本体とカラークリアー塗層膜とを有する。金属本体はアルミニウム基金属製で所定の形状を有し少なくとも一部表面が鏡面加工された鏡表面となっている。アルミニウム基金属とはアルミニウム及びアルミニウムを主成分とするアルミニウム合金をいう。所定形状有しとは、ダイキャスト、重力鋳造、機械加工、押し出し加工等で所定の形状に形成されていることをいう。板材、所定断面を持つ押し出し材も所定形状を有することになる。具体的には、アルミホイールの形状、シリンダーの筒状、オートバイ等の燃料タンク等が所定形状に該当する。
鏡表面とはバフ研磨等で磨き上げられた状態の表面をいう。鏡のように顔が映る状態であることが好ましい。
なお、鏡表面は、バフ研磨、バレル研磨等の研磨方法で得られる鏡表面に限定されない。機械加工で、もその他の方法であれ表面が円滑で通常のバフ研磨と同質及びそれ以上の平滑なものであれば良い。
前処理とは、塗装工程の前にある工程をいう。研磨で付着した金属粉を除去し、脱脂し化成処理等を施す工程をいう。化成処理には、クロメート処理あるいはノンクロメート処理などがある。
カラークリアー塗装膜は、クリアー塗料に着色剤を入れたカラークリアー塗料を塗布して得られる塗装膜である。この塗装膜は色つきの透明膜ということができる。着色剤としては、顔料、染料を使用することができる。顔料、染料のビヒクルに対する配合割合は使用する色彩により異なり、好みに応じて自由に選択することができるし、カラークリアー塗装膜の膜厚は必要とされる透明度により自由に選択することができる。
なお、カラークリアー塗装膜は紫外線吸収剤の成分を含んでいても良い
本考案のアルミニウム基金属部材はその表面の一部が金属感の光沢を有しかつカラークリアー塗装膜の内部より反射光が生じているように見え色彩を有するものである。この金属感の光沢はこれまでのメッキ等の使用と異なり素材そのものの性質から生ずるものであり、その光沢には柔らかさがあり高級感を有するものとなる。
本考案の代表的な実施例を以下に説明する。
本実施例のアルミニウム基金属部材であるアルミニウムホイールを図1にその要部拡大図を図2に示す。アルミニウムホイールはアルミニウム合金製の金属本体1とクロメート処理層2とカラークリアー塗装膜3とクリアー塗装膜4とからなる。
金属本体1は加工用アルミニウム合金を金型を用いて重力鋳造したもので、従来から用いられている鋳物を採用した。この鋳造品のハブ部分11とスポーク部分12の表面をまずサンドペーパーで磨き、その後砥粒度の粗いバフで研磨し順に砥粒度の細かいバフに換えて鏡面とした。この研磨処理も従来から行われてきたものである。鏡表面の写りの程度は50cm離れた場所で顔の写りが確認できる程度のものとした。
この金属本体に付着した金属粉を除去した後、脱脂、水洗、クロメート処理、水洗、乾燥を行った。
その後、カラークリアー塗装膜3を形成した。クリアー塗料としてはアクリル系塗料を採用し、着色剤としてはカーボンブラックをビヒクル部に対し0.5%重量部配合してカラークリアー塗料としたものを用いた。
このカラークリアー塗料を吹き付け塗装法により金属本体1を構成するホイールのハブ部11,スポーク部分12及びフランジ部分13の表面に均一に塗布し焼き付け乾燥してカラークリアー塗装膜を形成した。カラークリアー塗装膜の膜厚は約15μmであった。
さらに、ウレタン系クリアー塗料でカラークリアー塗装膜3の上に吹き付け塗装し、焼き付け乾燥してクリアー塗膜層を4形成した。このクリアー塗装膜の膜厚は約10μmであった。
このアルミホイールはハブ部分、スポーク部分はアルミニウム金属の白さが消え黒色で重い金属感のある光沢を有したものであった。鏡面となっていないフランジ部分は、黒色ではあるが、金属感のある光沢は有さなかった。
1‥金属本体 2‥クロメート処理層 3‥カラークリアー塗装膜
4‥クリアー塗装膜 11‥ハブ部分 12‥スポーク部分
13‥フランジ部分
4‥クリアー塗装膜 11‥ハブ部分 12‥スポーク部分
13‥フランジ部分
Claims (6)
- 所定の形状を有し少なくとも表面の一部が鏡面研磨加工され鏡表面となっているアルミニウム基金属製の金属本体と、これを前処理し、該鏡表面上に一体的に形成されたカラークリアー塗装膜からなり、該カラークリアー塗装膜で覆われた該鏡表面が金属感の光沢を有することを特徴とする所定形状のアルミニウム基金属部材。
- 前記カラークリアー塗装膜上にクリアー塗装膜をもつ請求項1記載のアルミニウム基金属部材。
- 前記鏡表面と前記カラークリアー塗装膜の間にプライマー塗装膜をもつ請求項1から2記載のアルミニウム基金属部材。
- 前記所定形状はホイール形状である請求項1〜3記載のアルミニウム基金属部材。
- 前記所定形状はシリンダー形状である請求項1〜3記載のアルミニウム基金属部材。
- 前記カラークリアー塗装膜のカラーは、ブロンズ、レッド、イエロー、ブラック、ブルー又はブラウンである請求項1〜5記載のアルミニウム基金属部材。
Priority Applications (1)
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JP2005005701U JP3115961U (ja) | 2005-07-19 | 2005-07-19 | 金属感の光沢を有し透明感ある各種色彩を有する所定形状のアルミニウム基金属部材 |
Applications Claiming Priority (1)
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