JP3115809U - 建物の基礎杭 - Google Patents
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Abstract
【課題】全国的に存在する古いコンクリート製の電柱を大きく加工することなく、簡単な作業で容易にその再利用を図って資源の無駄を省き、しかも強度的にも信頼のおける建物の基礎杭を得る。
【解決手段】既存の電柱を必要長の柱体1に切断し、この柱体1を建物2の基礎杭とし、この基礎杭は所定間隔で打設された複数本を連結材7で緊結し、この連結材7は基礎杭に巻回されるバンド部材8と隣接のバンド部材8相互を連結する繋ぎ部材9とで構成する。
【選択図】図1
【解決手段】既存の電柱を必要長の柱体1に切断し、この柱体1を建物2の基礎杭とし、この基礎杭は所定間隔で打設された複数本を連結材7で緊結し、この連結材7は基礎杭に巻回されるバンド部材8と隣接のバンド部材8相互を連結する繋ぎ部材9とで構成する。
【選択図】図1
Description
本考案は、建物の基礎杭に関するものである。
建物の基礎形式の1つに杭基礎があり、これは建物の基礎に伝えられた荷重を、さらに杭によって深い位置の支持層まで伝える形式のものである。そして、杭には、現場で削孔し、この孔内に鉄筋を挿入しコンクリートを打設する場所打ち杭の他に、例えば工場で予め製作されたプレストレストコンクリート製の杭を使用したりする既製杭工法などがある。
前記従来技術は、当業者間で一般的に行われているものであり、文献公知発明にかかるものではない。
前記既製杭工法で使用される既製杭は、基礎杭として工場で製作されるもので、新規のものを使用している。
一方、電柱は、近年ほとんどがコンクリート製であり、しかも、電気の通らない地域はほとんどない状態であることから、電柱は全国的に膨大な数のものが立てられている。これらの電柱は、新規のものと交換されるときがあるが、古い電柱はそのまま廃棄処分されることがほとんどであり、コンクリート製の柱であるにもかかわらず、再利用されることはなく、資源の有効活用が図られていなかった。
本考案は前記従来例の不都合を解消するものとして、古いコンクリート製の電柱の再利用を図り資源の無駄を省き、しかも強度的にも信頼のおける建物の基礎杭を提供するものである。
請求項1記載の本考案は、既存のコンクリート製の電柱を必要長の柱体に切断し、この柱体を掘削孔に挿入し、根固め液を充填して支持層に定着させ、この柱体の複数本を所定間隔をおいて連結材で結合して建物の基礎杭とすることを要旨とするものである。
請求項1記載の本考案によれば、既存の電柱を建物の基礎杭として再利用することができ、資源の有効活用が図れる。また、電柱がコンクリート製であれば、ある程度の荷重には耐えられが、鉄筋等の不足で基礎杭として利用するには強度的な問題があり。そこで、柱体は複数本を所定間隔をおいて連結材で結合することにより、基礎杭としての必要強度を柱体同士の相互依存で確保することができる。
請求項2記載の本考案は、既存のコンクリート製の電柱を必要長の柱体に切断し、この柱体の上下を逆転させて掘削孔に挿入し、根固め液を充填して支持層に定着させ、この柱体の複数本を所定間隔をおいてベルト状の連結材で緊結して建物の基礎杭とすることを要旨とするものである。
請求項2記載の本考案によれば、前記作用に加えて、上方に行くに従って縮径する既存のコンクリート製の電柱を柱体に切断して利用するのに、上下を逆転させることで下方にいくに従って縮径するものとなり、掘削孔に挿入し易く、また、荷重に耐え易い配置を得られる。
請求項3記載の本考案は、既存のコンクリート製の電柱を必要長の柱体に切断し、この柱体の上下を逆転させて掘削孔に挿入し、根固め液を充填して支持層に定着させて建物の基礎杭とし、この基礎杭は所定間隔で打設された複数本を連結材で緊結し、この連結材は基礎杭に巻回されるバンド部材と隣接のバンド部材相互を連結する繋ぎ部材とで構成することを要旨とするものである。
請求項3記載の本考案によれば、前記作用に加えて、連結材をバンド部材と繋ぎ部材とで構成することで、繋ぎ部材の長さが調整可能となるから、柱体の設置間隔に合致させることができ、現場の条件に柔軟に対処できる。
請求項4記載の本考案は、既存のコンクリート製の電柱を必要長の柱体に切断し、この柱体の上下を逆転させて掘削孔に挿入し、根固め液を充填して支持層に定着させて建物の基礎杭とし、この基礎杭は所定間隔で打設された複数本を連結材で緊結し、この連結材は切断部位により異なる径でテーパー状の柱体に巻回されるものとして柱体の外形に合致するよう縮径拡径可能でテーパー状のバンド部材と隣接のバンド部材相互を連結する繋ぎ部材とで構成することを要旨とするものである。
請求項4記載の本考案によれば、前記作用に加えて、連結材を縮径拡径可能でテーパー状のバンド部材で構成することで、電柱として使用されていたとき、高さ位置で径が異なり、また、各部位がテーパー状の柱体に対して、バンド部材の長さや径を調整することにより巻回長を自由に決定でき、切断された柱体の部位に対応させてバンド部材を該柱体にしっかりと固定できる。
請求項5記載の本考案は、既存のコンクリート製の電柱を必要長の柱体に切断し、この柱体の上下を逆転させて掘削孔に挿入し、根固め液を充填して支持層に定着させて建物の基礎杭とし、この基礎杭は所定間隔で打設された複数本を連結材で緊結し、この連結材は柱体に巻回されるバンド部材と隣接のバンド部材相互を連結する繋ぎ部材とで構成し、前記繋ぎ部材は中空体で形成することを要旨とするものである。
請求項5記載の本考案によれば、前記作用に加えて、繋ぎ部材を中空体とすることで、この繋ぎ部材の内部に温風や温水を注入すればこれをオンドルとして利用でき、害虫駆除剤を注入すれば害虫駆除部材などとして自由に利用できる。
以上述べたように本考案の建物の基礎杭は、既存の電柱を切断して一般住宅などの建物の基礎杭に利用するようにしたから、古いコンクリート製の電柱の再利用を図り資源の無駄を省き、しかも強度的にも信頼のおけるものである。
以下、図面について本考案の実施形態を詳細に説明する。図1は本考案の建物の基礎杭の実施形態を示す斜視図、図2は同上要部である連結材の斜視図、図3は同上連結材の平面図で、本考案の基礎杭は、図6に示すように既存のコンクリート製の電柱11を必要長の柱体1に切断したものであり、この柱体1を基礎杭として建物2の基礎に使用する。
ちなみに、既存のコンクリート製の電柱11の規格寸法は下記表1のごとくである。
切断の長さは、支持層の地盤に達するまでの長さであり、建物2が建築される場所ごとに決定される。例えば、全長約10〜16mの電柱を適宜の長さに切断する。
この柱体1は、図6に示すように電柱11が上端に行くに従い径が細くなるテーパー状のものであることから、切断部位により径が異なるだけでなく、各柱体1もそれぞれテーパー状のものになっている。
図2に示す連結材7は、基礎杭となる柱体1に巻回される円筒状のバンド部材8と隣接のバンド部材8相互を連結する繋ぎ部材9とで構成し、バンド部材8の径は全体としてだけでなく、バンド幅の各部位で調整自在に形成し、繋ぎ部材9との結合部8aを両側部に設ける。該結合部8aにはボルトなどによる結合用の孔を設けておく。
繋ぎ部材9は、用途に合わせて例えば、鉄板(鋼製バンド)、管、パイプ等が考えられるが、その他、図4に示すように鉄筋10とすれば経済的である。
必要長に切断された柱体1の複数本を図6(c)に示すように上下を逆転させて、すなわち、下端に行くに従い径が細くなるテーパー状のものとして、所定間隔で打設して、基礎杭とするが、打設の工程を図7について説明する。
第1工程としてオーガスクリュー3などの掘削機を杭芯に合わせ、第2工程として図7(a)に示すようにオーガスクリュー3の先端から掘削液4を噴出しながら所定深度まで掘削する。
所定深度まで掘削した後、図7(b)に示すように掘削液を根固め液5に切り替えて所定量を注入する。
次いで図7(c)に示すようにオーガスクリュー3を回転しながらゆっくりと引上げて掘削孔6を形成する。
その後、予め地盤にあわせて寸法切りした柱体1を基礎杭として、図7(d)に示すように掘削孔6にゆっくりと挿入し、根固め液を充填して支持層に定着させ、杭の建て込みを行う。
このようにして建て込んだ基礎杭である柱体1の複数本を連結材7で結合する。この場合、柱体1はテーパー状の電柱を切断したものであることから、個々に径が異なるが、バンド部材8の径を調整することで、それぞれの柱体1にバンド部材8を巻回してしっかりと固定することができる。
そして、連結材7の結合部8aに繋ぎ部材9の端部をボルトなどを使用して結合し、隣接の柱体1を相互に緊結する。この状態で、前記のように柱体1は繋ぎ部材9で相互に緊結されるから、柱体1間が緊張状態となる。この状態では、電柱間が架線により緊張状態となって、これにより電柱の倒れが防止されているのと同様の状態であり、柱体1も繋ぎ部材9によって相互に連結され、例えば表層が軟弱な地盤に建物を建てても傾いたり、地震が発生しても建ても全体を支持することができ、強度を得ることができる。
繋ぎ部材9は、種々のタイプのものから用途に合致するものを選択する。例えば、金属製の中空の管またはボックスを使用することで、この内部に温水や温風やその他の熱源を注入してオンドル(床暖房)として使用することもできる。
また、内部に除虫剤を充填してシロアリ駆除部材として使用することも可能であり、その場合は除虫剤が外へ出て行くように、適宜、スリットや小孔を設けておく。
連結材7の連結部位は現場の条件に対応させて任意に設定でき、図5に示すように例えば、柱体1の頂部を連結しても、また、頂部よりも下方の位置で連結してもよい。また、連結箇所が基礎の中に埋設されても、地上に突出してもよい。
1 柱体 2 建物
3 オーガスクリュー 4 掘削液
5 根固め液 6 掘削孔
7 連結材 8 バンド部材
8a 結合部 9 繋ぎ部材
10 鉄筋 11 電柱
3 オーガスクリュー 4 掘削液
5 根固め液 6 掘削孔
7 連結材 8 バンド部材
8a 結合部 9 繋ぎ部材
10 鉄筋 11 電柱
Claims (5)
- 既存のコンクリート製の電柱を必要長の柱体に切断し、この柱体を掘削孔に挿入し、根固め液を充填して支持層に定着させ、この柱体の複数本を所定間隔をおいて連結材で結合して建物の基礎杭とすることを特徴とする建物の基礎杭。
- 既存のコンクリート製の電柱を必要長の柱体に切断し、この柱体の上下を逆転させて掘削孔に挿入し、根固め液を充填して支持層に定着させ、この柱体の複数本を所定間隔をおいてベルト状の連結材で緊結して建物の基礎杭とすることを特徴とする建物の基礎杭。
- 既存のコンクリート製の電柱を必要長の柱体に切断し、この柱体の上下を逆転させて掘削孔に挿入し、根固め液を充填して支持層に定着させて建物の基礎杭とし、この基礎杭は所定間隔で打設された複数本を連結材で緊結し、この連結材は基礎杭に巻回されるバンド部材と隣接のバンド部材相互を連結する繋ぎ部材とで構成することを特徴とする建物の基礎杭。
- 既存のコンクリート製の電柱を必要長の柱体に切断し、この柱体の上下を逆転させて掘削孔に挿入し、根固め液を充填して支持層に定着させて建物の基礎杭とし、この基礎杭は所定間隔で打設された複数本を連結材で緊結し、この連結材は切断部位により異なる径でテーパー状の柱体に巻回されるものとして柱体の外形に合致するよう縮径拡径可能でテーパー状のバンド部材と隣接のバンド部材相互を連結する繋ぎ部材とで構成することを特徴とする建物の基礎杭。
- 既存のコンクリート製の電柱を必要長の柱体に切断し、この柱体の上下を逆転させて掘削孔に挿入し、根固め液を充填して支持層に定着させて建物の基礎杭とし、この基礎杭は所定間隔で打設された複数本を連結材で緊結し、この連結材は柱体に巻回されるバンド部材と隣接のバンド部材相互を連結する繋ぎ部材とで構成し、前記繋ぎ部材は中空体で形成することを特徴とする建物の基礎杭。
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JP2005006628U JP3115809U (ja) | 2005-08-15 | 2005-08-15 | 建物の基礎杭 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014040703A (ja) * | 2012-08-21 | 2014-03-06 | Leafair Co Ltd | 既設建築地盤改良構造 |
CN112814010A (zh) * | 2021-01-06 | 2021-05-18 | 四川路桥盛通建筑工程有限公司 | 陡峭地形高桩承台的施工方法 |
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2005
- 2005-08-15 JP JP2005006628U patent/JP3115809U/ja not_active Expired - Fee Related
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