JP3115394B2 - 牛乳に含まれる非蛋白態窒素成分の精製法及び精製物 - Google Patents
牛乳に含まれる非蛋白態窒素成分の精製法及び精製物Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種生理活性物質が含
まれる牛乳の非蛋白態窒素成分(以下、NPNというこ
ともある)を精製する方法及びそれによって得られた精
製物に関する。更に詳細には、本発明は、牛乳NPN
を、甘性若しくは酸ホエイを原料として各種膜分離、脱
塩、吸着、酸並びにアルカリ溶出、濃縮、乾燥工程を経
て、機能性食品(特定保健用食品)、医薬品、並びに化
粧品原料として利用できる高度に精製された精製物とし
て得るものである。
まれる牛乳の非蛋白態窒素成分(以下、NPNというこ
ともある)を精製する方法及びそれによって得られた精
製物に関する。更に詳細には、本発明は、牛乳NPN
を、甘性若しくは酸ホエイを原料として各種膜分離、脱
塩、吸着、酸並びにアルカリ溶出、濃縮、乾燥工程を経
て、機能性食品(特定保健用食品)、医薬品、並びに化
粧品原料として利用できる高度に精製された精製物とし
て得るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、牛乳中には蛋白質以外の非蛋白
態窒素成分が全窒素の5〜6%も含有されていることは
よく知られている。そして、この非蛋白態窒素成分に
は、クレアチニン、尿素、ホスホエタノールアミンなど
の含窒素化合物、グルタミン酸、グリシン、アラニン、
バリン、ロイシンなどのアミノ酸、オロット酸、5′−
CMP、5′−AMP、5′−GMP、5′−UMPな
どの核酸関連物質などきわめて多種類にわたる窒素化合
物が含まれていることも分っている。
態窒素成分が全窒素の5〜6%も含有されていることは
よく知られている。そして、この非蛋白態窒素成分に
は、クレアチニン、尿素、ホスホエタノールアミンなど
の含窒素化合物、グルタミン酸、グリシン、アラニン、
バリン、ロイシンなどのアミノ酸、オロット酸、5′−
CMP、5′−AMP、5′−GMP、5′−UMPな
どの核酸関連物質などきわめて多種類にわたる窒素化合
物が含まれていることも分っている。
【0003】これ等成分を多量に含む画分を得る方法と
して、原料の限外濾過処理で得られる透過液を濃縮し
て、2段階の結晶分離法により乳糖を除去した母液を脱
塩して粉末化する方法(特開昭60−54637)、並
びに、イオン交換樹脂にこのNPNを吸着させ、脱塩ホ
エイ液でこの樹脂よりNPNを洗い出し、これら成分の
強化されたホエイ濃縮物を製造する方法(特願平3−8
1063)が既に特許出願されている。
して、原料の限外濾過処理で得られる透過液を濃縮し
て、2段階の結晶分離法により乳糖を除去した母液を脱
塩して粉末化する方法(特開昭60−54637)、並
びに、イオン交換樹脂にこのNPNを吸着させ、脱塩ホ
エイ液でこの樹脂よりNPNを洗い出し、これら成分の
強化されたホエイ濃縮物を製造する方法(特願平3−8
1063)が既に特許出願されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】NPNの精製に関して
は、上記のように開示ないし特許出願がなされている
が、しかしながら、これらの方法によって得られたNP
Nには多量の乳糖等不純物を含むため、前記製品は、N
PNを強化した一般食品の原料としては利用可能でも、
特定保健用食品、医薬品、化粧品原料としては精製不十
分と判断される。特に前記製品を化粧品原料にした場
合、乳糖を含むことから、カビ、酵母が生えやすく、防
腐剤の添加が化粧品によっては必要となる。しかし防腐
剤の使用は、防腐剤をなくすという時代の流れに逆行す
る結果となる。また医薬品原料として利用する場合、更
に不純物を除去し、NPN含量を高める必要がある。本
発明は濃縮されたNPNから、灰分や乳糖等不純物を除
去し、NPNの含量を高めて、特定保健用食品はもとよ
り化粧品や医薬品原料としても応用することを目的とす
る。
は、上記のように開示ないし特許出願がなされている
が、しかしながら、これらの方法によって得られたNP
Nには多量の乳糖等不純物を含むため、前記製品は、N
PNを強化した一般食品の原料としては利用可能でも、
特定保健用食品、医薬品、化粧品原料としては精製不十
分と判断される。特に前記製品を化粧品原料にした場
合、乳糖を含むことから、カビ、酵母が生えやすく、防
腐剤の添加が化粧品によっては必要となる。しかし防腐
剤の使用は、防腐剤をなくすという時代の流れに逆行す
る結果となる。また医薬品原料として利用する場合、更
に不純物を除去し、NPN含量を高める必要がある。本
発明は濃縮されたNPNから、灰分や乳糖等不純物を除
去し、NPNの含量を高めて、特定保健用食品はもとよ
り化粧品や医薬品原料としても応用することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたものであって、各方面から検討し
た結果、NPN原料をそのまま若しくは限外濾過してN
PN母液とし、これを脱塩した後、イオン交換処理を組
み合わせることにより、きわめて効率的にNPNの精製
ができるという新知見を得、この新知見をもとにして更
に研究を重ねた結果、本発明の完成に至ったものであ
る。
成するためになされたものであって、各方面から検討し
た結果、NPN原料をそのまま若しくは限外濾過してN
PN母液とし、これを脱塩した後、イオン交換処理を組
み合わせることにより、きわめて効率的にNPNの精製
ができるという新知見を得、この新知見をもとにして更
に研究を重ねた結果、本発明の完成に至ったものであ
る。
【0006】本発明において、精製されるNPN原料と
しては、牛乳、その濃縮物及びその粉末;脱脂乳、その
濃縮物及びその粉末;ホエイ、その濃縮物及びその粉
末;牛乳、脱脂乳もしくはホエイの電気透析脱塩物、そ
の濃縮物及びその粉末;ホエイの限外濾過処理で得られ
た透過液から乳糖製造時副産物として得られる母液、そ
の濃縮物及びその粉末;等NPN含有物がすべて使用可
能であり、必要あれば、濃縮物の場合は希釈し、また粉
末の場合は溶解する等の調製処理を行う。
しては、牛乳、その濃縮物及びその粉末;脱脂乳、その
濃縮物及びその粉末;ホエイ、その濃縮物及びその粉
末;牛乳、脱脂乳もしくはホエイの電気透析脱塩物、そ
の濃縮物及びその粉末;ホエイの限外濾過処理で得られ
た透過液から乳糖製造時副産物として得られる母液、そ
の濃縮物及びその粉末;等NPN含有物がすべて使用可
能であり、必要あれば、濃縮物の場合は希釈し、また粉
末の場合は溶解する等の調製処理を行う。
【0007】NPN原料はそのまま精製工程に供しても
良いが、イオン交換樹脂等に乳脂肪や高分子の蛋白質が
混合され洗滌に手間取ること等から、NPN原料を限外
濾過(以下、UFということもある)処理して、NPN
を含む透過液(Permeate)と乳脂肪や蛋白質を
含む保留物(Retentate)に分けることが望ま
しい。従ってUF処理を前提に説明する。なお、UF処
理に先立ち、上記したNPN原料類は、UF膜を損傷さ
せぬよう、清浄化してゴミ等を除去することが望まし
い。また、UF膜の分画分子量は、必要とするNPNの
最大分子量によっても相違し格別の限定はないが、1,
000〜50,000程度が好適である。更に、UF装
置に使用される膜としては、格別の限定はなく中空系タ
イプ、ディスクタイプその他が適宜使用可能である。
良いが、イオン交換樹脂等に乳脂肪や高分子の蛋白質が
混合され洗滌に手間取ること等から、NPN原料を限外
濾過(以下、UFということもある)処理して、NPN
を含む透過液(Permeate)と乳脂肪や蛋白質を
含む保留物(Retentate)に分けることが望ま
しい。従ってUF処理を前提に説明する。なお、UF処
理に先立ち、上記したNPN原料類は、UF膜を損傷さ
せぬよう、清浄化してゴミ等を除去することが望まし
い。また、UF膜の分画分子量は、必要とするNPNの
最大分子量によっても相違し格別の限定はないが、1,
000〜50,000程度が好適である。更に、UF装
置に使用される膜としては、格別の限定はなく中空系タ
イプ、ディスクタイプその他が適宜使用可能である。
【0008】UF処理で得られた透過液、それを濃縮し
て得た濃縮液、濃縮に際して析出した乳糖を除去した
液、のいずれもが、次に行うNPNの精製工程の原料と
して使用できるので、これらを総称してNPN母液とい
う。
て得た濃縮液、濃縮に際して析出した乳糖を除去した
液、のいずれもが、次に行うNPNの精製工程の原料と
して使用できるので、これらを総称してNPN母液とい
う。
【0009】上記のように、UF処理で得られた透過液
は濃度を高めるために濃縮し、これをNPN母液として
使用することが可能なことは上に述べたとおりである。
通常の場合、濃縮度を上げると乳糖が析出するので、こ
れを除去した後の液体もNPN母液として使用可能なこ
とも上で述べたとおりである。透過液の濃縮において、
濃縮は加熱濃縮、真空濃縮、フラッシュ濃縮、逆浸透
(RO)濃縮およびこれ等を組合せた複合濃縮法のいず
れでも良いが、加熱して透過液を長時間高温にさらす
と、乳糖とNPNが反応して、透過液が褐変化するため
に、透過液の加熱温度が低く、且つ短かくしかも能力ア
ップの可能な真空濃縮やフラッシュ濃縮を採用するのが
好ましい。濃縮液から乳糖を析出させ除去するときは、
濃縮液の冷却や結晶缶による方法等、公知の方法を採用
する。また結晶乳糖の大きさは特に規定しないが、NP
Nの収率向上の観点から、種結晶を添加して細かい結晶
をできるだけ多く析出させ、結晶内に不純物を含有させ
ないようにする必要がある。析出した乳糖の除去法は、
遠心分離や濾過等、公知の方法による。乳糖を除去した
透過液は、乳糖製造時得られる副産物と固形分換算でほ
ぼ同一組成を有する。これ等3種類の液体(透過液、濃
縮液、乳糖除去液)は、NPN精製工程の原液となるた
めに以後NPN母液と称することは、既に述べたとおり
である。
は濃度を高めるために濃縮し、これをNPN母液として
使用することが可能なことは上に述べたとおりである。
通常の場合、濃縮度を上げると乳糖が析出するので、こ
れを除去した後の液体もNPN母液として使用可能なこ
とも上で述べたとおりである。透過液の濃縮において、
濃縮は加熱濃縮、真空濃縮、フラッシュ濃縮、逆浸透
(RO)濃縮およびこれ等を組合せた複合濃縮法のいず
れでも良いが、加熱して透過液を長時間高温にさらす
と、乳糖とNPNが反応して、透過液が褐変化するため
に、透過液の加熱温度が低く、且つ短かくしかも能力ア
ップの可能な真空濃縮やフラッシュ濃縮を採用するのが
好ましい。濃縮液から乳糖を析出させ除去するときは、
濃縮液の冷却や結晶缶による方法等、公知の方法を採用
する。また結晶乳糖の大きさは特に規定しないが、NP
Nの収率向上の観点から、種結晶を添加して細かい結晶
をできるだけ多く析出させ、結晶内に不純物を含有させ
ないようにする必要がある。析出した乳糖の除去法は、
遠心分離や濾過等、公知の方法による。乳糖を除去した
透過液は、乳糖製造時得られる副産物と固形分換算でほ
ぼ同一組成を有する。これ等3種類の液体(透過液、濃
縮液、乳糖除去液)は、NPN精製工程の原液となるた
めに以後NPN母液と称することは、既に述べたとおり
である。
【0010】NPN母液には固形分換算で少くとも約5
0%の乳糖、25%の灰分が含まれている。従ってNP
N母液からNPNを精製する方法が種々ある中で、NP
Nをイオン交換体に選択的に吸着させ、これをアルカリ
(若しくは酸)にて溶出、回収する方法が最も効果的で
ある。しかし吸着工程でイオン交換体への親和性(選択
係数)は無機イオンよりNPNが劣ると推察されるた
め、NPNの吸着量を上げるためには無機イオンを可及
的に除いておくことが望ましい(図1、図2参照)。
0%の乳糖、25%の灰分が含まれている。従ってNP
N母液からNPNを精製する方法が種々ある中で、NP
Nをイオン交換体に選択的に吸着させ、これをアルカリ
(若しくは酸)にて溶出、回収する方法が最も効果的で
ある。しかし吸着工程でイオン交換体への親和性(選択
係数)は無機イオンよりNPNが劣ると推察されるた
め、NPNの吸着量を上げるためには無機イオンを可及
的に除いておくことが望ましい(図1、図2参照)。
【0011】図1、図2は、NPNの回収に及ぼす脱塩
の影響を図示したものである。すなわち75%電気透析
脱塩ホエイをUF処理して得た透過液(NPN=0.2
2%、固形分(TS)=10.66%、pH=6.1
4)(75%脱塩区)、及び、未脱塩ホエイをUF処理
して得た透過液(NPN=0.26%、TS=10.9
6%、pH=6.2)(未脱塩区)のそれぞれについ
て、強酸性カチオン交換樹脂(Diaion SK1
B:三菱化成)に空間流速(以下SV)=3で通液した
とき、通液量(分離剤容量の倍数で示す、以下BV)に
対する相対NPN濃度(通過NPN/原料NPN)をそ
れぞれプロットしたものが図1である。同じく、強酸性
カチオン交換樹脂にかえて強塩基性アニオン交換樹脂
(DiaionSA10A:三菱化成)を用い、SV=
0.9〜3で処理した場合が図2である。
の影響を図示したものである。すなわち75%電気透析
脱塩ホエイをUF処理して得た透過液(NPN=0.2
2%、固形分(TS)=10.66%、pH=6.1
4)(75%脱塩区)、及び、未脱塩ホエイをUF処理
して得た透過液(NPN=0.26%、TS=10.9
6%、pH=6.2)(未脱塩区)のそれぞれについ
て、強酸性カチオン交換樹脂(Diaion SK1
B:三菱化成)に空間流速(以下SV)=3で通液した
とき、通液量(分離剤容量の倍数で示す、以下BV)に
対する相対NPN濃度(通過NPN/原料NPN)をそ
れぞれプロットしたものが図1である。同じく、強酸性
カチオン交換樹脂にかえて強塩基性アニオン交換樹脂
(DiaionSA10A:三菱化成)を用い、SV=
0.9〜3で処理した場合が図2である。
【0012】脱塩方法としては、(1)イオン交換、
(2)ゲル濾過、(3)ルーズ逆浸透圧処理、(4)電
気透析脱塩といった方法が採用できる。しかしながら、
(1)の方法は、無機塩と同時にNPNもイオン交換体
に吸着するため無塩イオンの選択的脱塩可能なイオン交
換体のスクリーニング若しくは開発が必要である。
(2)、(3)の方法は、無機塩とNPNの分子量差が
小さいために溶出位置が近接しており、したがってNP
N母液の脱塩操作が繁雑である。(4)の方法は、イオ
ン化したNPNが無機塩とともにイオン交換膜を透過
し、NPNの収率低下のおそれがある。しかし、経済
性、作業性を考慮すると電気透析脱塩の採用が好まし
い。以下本法についてのみ説明する。
(2)ゲル濾過、(3)ルーズ逆浸透圧処理、(4)電
気透析脱塩といった方法が採用できる。しかしながら、
(1)の方法は、無機塩と同時にNPNもイオン交換体
に吸着するため無塩イオンの選択的脱塩可能なイオン交
換体のスクリーニング若しくは開発が必要である。
(2)、(3)の方法は、無機塩とNPNの分子量差が
小さいために溶出位置が近接しており、したがってNP
N母液の脱塩操作が繁雑である。(4)の方法は、イオ
ン化したNPNが無機塩とともにイオン交換膜を透過
し、NPNの収率低下のおそれがある。しかし、経済
性、作業性を考慮すると電気透析脱塩の採用が好まし
い。以下本法についてのみ説明する。
【0013】脱塩工程での収率低下を解消する手段とし
て、(a)先ず分画分子量100程度のイオン交換膜を
用い1価のイオンを除去する。このイオン交換膜はNP
N透過は阻止されるが、2価のイオンの透過は困難であ
る。(b)1価のイオンが脱塩されたNPN母液は2価
イオンの選択透過が可能なイオン交換膜(例えば旭ガラ
ス社CSV/ASV)を用いて脱塩する。上記した
(a)、(b)以外の操作条件は、公知の方法とし、ま
た、透過したNPNを再回収したいときは、NPNを含
む濃縮液を前述の方法で再脱塩すればよい。
て、(a)先ず分画分子量100程度のイオン交換膜を
用い1価のイオンを除去する。このイオン交換膜はNP
N透過は阻止されるが、2価のイオンの透過は困難であ
る。(b)1価のイオンが脱塩されたNPN母液は2価
イオンの選択透過が可能なイオン交換膜(例えば旭ガラ
ス社CSV/ASV)を用いて脱塩する。上記した
(a)、(b)以外の操作条件は、公知の方法とし、ま
た、透過したNPNを再回収したいときは、NPNを含
む濃縮液を前述の方法で再脱塩すればよい。
【0014】このようにして脱塩されたNPN母液はイ
オン交換体の充填されたカラムを通液し、NPNを本樹
脂に吸着される。イオン交換体は強酸性、強アルカリ
性、弱酸性、弱アルカリ性の一つまたはこれ等の数種を
併用する。NPN母液を通液するイオン交換カラムとし
ては、前記イオン交換体を何種類か混合使用する混床
式、一種類の交換体を充填したイオン交換カラムを使用
する単床式、若しくは異なったイオン交換体が充填され
たイオン交換カラムを逐次通液する多床式を採用する。
NPNの吸着率は、多床式、並びに混床式を採用したと
きに高い。しかし設備投資額、運転費、イオン交換体の
再生処理の難易度を考えると、イオン交換体は、強酸性
陽イオン交換樹脂、並びに強塩基性陰イオン交換樹脂の
2種類とし、これ等は別々に充填して、NPN母液を逐
次通液する2床式が望ましい。従って以下説明はこの2
床式を例にとってすすめることにする。
オン交換体の充填されたカラムを通液し、NPNを本樹
脂に吸着される。イオン交換体は強酸性、強アルカリ
性、弱酸性、弱アルカリ性の一つまたはこれ等の数種を
併用する。NPN母液を通液するイオン交換カラムとし
ては、前記イオン交換体を何種類か混合使用する混床
式、一種類の交換体を充填したイオン交換カラムを使用
する単床式、若しくは異なったイオン交換体が充填され
たイオン交換カラムを逐次通液する多床式を採用する。
NPNの吸着率は、多床式、並びに混床式を採用したと
きに高い。しかし設備投資額、運転費、イオン交換体の
再生処理の難易度を考えると、イオン交換体は、強酸性
陽イオン交換樹脂、並びに強塩基性陰イオン交換樹脂の
2種類とし、これ等は別々に充填して、NPN母液を逐
次通液する2床式が望ましい。従って以下説明はこの2
床式を例にとってすすめることにする。
【0015】NPN母液は、まず強酸性陽イオン交換体
(以下SCI)の充填されたカラムに通液し、ついで通
過液を強塩基性陰イオン交換体(以下SAI)の充填さ
れたカラムに通液してNPNを吸着させる。NPN母液
の電気透析脱塩によりある程度は抑制できるが、最初に
SAI処理すると処理後のpHは上昇し、コロイド状の
リン酸カルシウムが析出する(下記の表1)。これは特
にカラム法で処理した場合、目詰りの原因となる。すな
わち通液量の低下、カラム内圧上昇、並びにチャネリン
グを引き起こし、効果的なNPN吸着が達成できない
(下記の表2)。NPN母液を最初にSCI処理すれ
ば、カルシウムが除かれるため、後工程即ちSAI処理
に流速低下が起きず、処理量が増大する(図3参照)。
(以下SCI)の充填されたカラムに通液し、ついで通
過液を強塩基性陰イオン交換体(以下SAI)の充填さ
れたカラムに通液してNPNを吸着させる。NPN母液
の電気透析脱塩によりある程度は抑制できるが、最初に
SAI処理すると処理後のpHは上昇し、コロイド状の
リン酸カルシウムが析出する(下記の表1)。これは特
にカラム法で処理した場合、目詰りの原因となる。すな
わち通液量の低下、カラム内圧上昇、並びにチャネリン
グを引き起こし、効果的なNPN吸着が達成できない
(下記の表2)。NPN母液を最初にSCI処理すれ
ば、カルシウムが除かれるため、後工程即ちSAI処理
に流速低下が起きず、処理量が増大する(図3参照)。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】つまり図3は、SAIの処理量に及ぼすS
CI処理の影響を図示したものであって、NPN母液を
SCI(SK1B使用)で処理した液(SCI処理区)
と、SCI処理することなくNPN母液を直接SAI
(SA10A使用)で処理した場合(直接通液区)の、
通液量BVに対する相対NPN濃度(通過NPN/原料
NPN)の変化を図示したものである。なお、点線はp
Hの変化を表わす。
CI処理の影響を図示したものであって、NPN母液を
SCI(SK1B使用)で処理した液(SCI処理区)
と、SCI処理することなくNPN母液を直接SAI
(SA10A使用)で処理した場合(直接通液区)の、
通液量BVに対する相対NPN濃度(通過NPN/原料
NPN)の変化を図示したものである。なお、点線はp
Hの変化を表わす。
【0019】SCI、SAIに吸着したNPNは、各々
のカラム内に残存した乳糖を主成分とする不純物を水洗
によって除去した後、酸並びにアルカリ液を用いて、S
CI、SAIより溶出される。本操作は作業効率を考慮
した場合、イオン交換体に吸着したNPNの脱着とイオ
ン交換体の再生は同時に行うことが望ましい。各種、
酸、アルカリによるNPN溶出力は、イオンの選択係数
と関係して居り、選択係数の大きいものほどNPN溶出
力は強いと考えられる。三菱化成社が発刊した書籍「ダ
イヤイオン(I),基礎編」より代表的なイオンを拾っ
てみると、SCI;Ca++>Na+>H+、及びSAI;
クエン酸イオン>塩素酸イオン>Cl->OH-、となる
(但し濃度が高い場合は逆転)。この知見をもとに、食
品、化粧品、医薬品等に使用できる代表的な酸、アルカ
リ、塩のNPN溶出力を調ベたところ、SCI;2NN
aOH>2MCaCl2>2NHCl、及びSAI;2
NH2SO4>1NH2SO4>2NHCOOHとなった
(下記の表3)。
のカラム内に残存した乳糖を主成分とする不純物を水洗
によって除去した後、酸並びにアルカリ液を用いて、S
CI、SAIより溶出される。本操作は作業効率を考慮
した場合、イオン交換体に吸着したNPNの脱着とイオ
ン交換体の再生は同時に行うことが望ましい。各種、
酸、アルカリによるNPN溶出力は、イオンの選択係数
と関係して居り、選択係数の大きいものほどNPN溶出
力は強いと考えられる。三菱化成社が発刊した書籍「ダ
イヤイオン(I),基礎編」より代表的なイオンを拾っ
てみると、SCI;Ca++>Na+>H+、及びSAI;
クエン酸イオン>塩素酸イオン>Cl->OH-、となる
(但し濃度が高い場合は逆転)。この知見をもとに、食
品、化粧品、医薬品等に使用できる代表的な酸、アルカ
リ、塩のNPN溶出力を調ベたところ、SCI;2NN
aOH>2MCaCl2>2NHCl、及びSAI;2
NH2SO4>1NH2SO4>2NHCOOHとなった
(下記の表3)。
【0020】
【表3】
【0021】なお、濃度を2N以上としても2Nとの差
は小で、濃度を更に上げると成分の分解が懸念されるた
めに、避けるベきである。
は小で、濃度を更に上げると成分の分解が懸念されるた
めに、避けるベきである。
【0022】NPNが飽和状態になるまで吸着したSC
I、SAIに対して、それぞれ2NNaOH、2NH2
SO4を通液した状態では、NPNの脱着、回収は十分
できない。これは、SCI、SAIにそれぞれ、塩基性
側、酸性側、で溶出し難いNPNが吸着されているもの
と推察される。そこでこれ等イオン交換体からNPNを
脱着、回収、水洗した後、SCIには酸を、SAIには
アルカリを作用させて、未回収のNPNを脱着、回収す
る。なお、この操作はこれ等イオン交換体の再生も兼ね
ることが可能である。
I、SAIに対して、それぞれ2NNaOH、2NH2
SO4を通液した状態では、NPNの脱着、回収は十分
できない。これは、SCI、SAIにそれぞれ、塩基性
側、酸性側、で溶出し難いNPNが吸着されているもの
と推察される。そこでこれ等イオン交換体からNPNを
脱着、回収、水洗した後、SCIには酸を、SAIには
アルカリを作用させて、未回収のNPNを脱着、回収す
る。なお、この操作はこれ等イオン交換体の再生も兼ね
ることが可能である。
【0023】SCI並びにSAIより、酸並びにアルカ
リ剤にて溶出されたNPN溶出液は混合し、公知の方法
でpH6.0〜7.0に中和した後これを濃縮する。濃
縮方法は、RO濃縮、加熱濃縮、真空濃縮、フラッシュ
濃縮並びにこれ等を組合せた複合濃縮法のいずれかを採
用する。濃縮されたNPN溶出液は、NPN母液の脱塩
方法と同一方法で脱塩し、NPN溶出時並びに中和時添
加した塩類を除去する。脱塩レベルは精製NPNの用途
に応じて変更する。脱塩後の精製NPNは、再度濃縮し
てペースト状若しくは乾燥後粉末化して製品とする。こ
こで乾燥は、通気乾燥、噴霧乾燥、凍結乾燥等公知の乾
燥方法を採用し、噴霧乾燥、凍結乾燥以外の乾燥方法を
採用して、ケーキングが起きた時は、粉砕して粉末化す
るとよい。
リ剤にて溶出されたNPN溶出液は混合し、公知の方法
でpH6.0〜7.0に中和した後これを濃縮する。濃
縮方法は、RO濃縮、加熱濃縮、真空濃縮、フラッシュ
濃縮並びにこれ等を組合せた複合濃縮法のいずれかを採
用する。濃縮されたNPN溶出液は、NPN母液の脱塩
方法と同一方法で脱塩し、NPN溶出時並びに中和時添
加した塩類を除去する。脱塩レベルは精製NPNの用途
に応じて変更する。脱塩後の精製NPNは、再度濃縮し
てペースト状若しくは乾燥後粉末化して製品とする。こ
こで乾燥は、通気乾燥、噴霧乾燥、凍結乾燥等公知の乾
燥方法を採用し、噴霧乾燥、凍結乾燥以外の乾燥方法を
採用して、ケーキングが起きた時は、粉砕して粉末化す
るとよい。
【0024】
【作用】精製NPNは、NPN母液をイオン交換体に吸
着させてNPN以外の成分と分離し、これを溶出、脱
塩、回収して得られる。吸着操作に先立ってNPN母液
に含まれるNPNよりイオン交換体に吸着しやすいミネ
ラルを電気透析脱塩により除去する。NPNは(+),
(−)並びに(+)と(−)両方の電荷をもつ成分が含
まれる。従って吸着は陽イオン、陰イオン交換体の両者
を利用し、溶出は両方のイオン交換体ともに、酸並びに
アルカリの両者を使用することが好ましい。
着させてNPN以外の成分と分離し、これを溶出、脱
塩、回収して得られる。吸着操作に先立ってNPN母液
に含まれるNPNよりイオン交換体に吸着しやすいミネ
ラルを電気透析脱塩により除去する。NPNは(+),
(−)並びに(+)と(−)両方の電荷をもつ成分が含
まれる。従って吸着は陽イオン、陰イオン交換体の両者
を利用し、溶出は両方のイオン交換体ともに、酸並びに
アルカリの両者を使用することが好ましい。
【0025】以下に本発明の実施例について述べる。
【0026】
【実施例1】75%電気透析脱塩ホエイをUF処理して
透過液を得、これを固形分11%に濃縮し、NPN母液
とした。この母液はホエイの段階で脱塩を完了している
ため、SCIを充填したカラムにSV=3で通液し、イ
オン交換体体積の20倍相当量(20BV)を通液した
後、2BVの水でカラム内のSCIを水洗した。SCI
は三菱化成社製Diaion SK1Bを使用した。S
CIに未吸着のNPNは全NPNの41%であった。水
洗後、2BVの2NのNaOHを循環し、延6BV通液
してNPNを溶出した。後、2BVの水でカラム並びに
SCIを水洗し、残液を回収した。次いで2NのH2S
O4を使って、2NのNaOHの時と同様の操作を行い
NPNを溶出し、水洗により残液を回収した。(本工程
の)アルカリ溶出(水洗水含む)で通液した全NPNの
35%を、酸溶出(水洗水含む)では22%を回収し
た。
透過液を得、これを固形分11%に濃縮し、NPN母液
とした。この母液はホエイの段階で脱塩を完了している
ため、SCIを充填したカラムにSV=3で通液し、イ
オン交換体体積の20倍相当量(20BV)を通液した
後、2BVの水でカラム内のSCIを水洗した。SCI
は三菱化成社製Diaion SK1Bを使用した。S
CIに未吸着のNPNは全NPNの41%であった。水
洗後、2BVの2NのNaOHを循環し、延6BV通液
してNPNを溶出した。後、2BVの水でカラム並びに
SCIを水洗し、残液を回収した。次いで2NのH2S
O4を使って、2NのNaOHの時と同様の操作を行い
NPNを溶出し、水洗により残液を回収した。(本工程
の)アルカリ溶出(水洗水含む)で通液した全NPNの
35%を、酸溶出(水洗水含む)では22%を回収し
た。
【0027】SCIを通過したNPN母液並びに母液の
水洗水はSCIの1.1倍のSAIを充填したカラムに
SV=3で通液し、20BV通液した後2BVの水でカ
ラム内のSAIを水洗した。SAIは三菱化成社製Di
aion SA10Aを使用した。SAIに未吸着のN
PNは全NPNの24%であった。
水洗水はSCIの1.1倍のSAIを充填したカラムに
SV=3で通液し、20BV通液した後2BVの水でカ
ラム内のSAIを水洗した。SAIは三菱化成社製Di
aion SA10Aを使用した。SAIに未吸着のN
PNは全NPNの24%であった。
【0028】水洗したSAIに2BVの2NのH2SO4
を循環し、延6BV通液してNPNを溶出した。後、2
BVの水でカラム並びにSCIを水洗し、残液を回収し
た。次いで2NのNaOHを使って2NのH2SO4の時
と同様の操作を行い、NPNを溶出し水洗により残液を
回収した。本工程の酸溶出(水洗水含む)でNPNの9
%を、アルカリ溶出(水洗水含む)では7%を回収し
た。物質収支は図4の通りであった。
を循環し、延6BV通液してNPNを溶出した。後、2
BVの水でカラム並びにSCIを水洗し、残液を回収し
た。次いで2NのNaOHを使って2NのH2SO4の時
と同様の操作を行い、NPNを溶出し水洗により残液を
回収した。本工程の酸溶出(水洗水含む)でNPNの9
%を、アルカリ溶出(水洗水含む)では7%を回収し
た。物質収支は図4の通りであった。
【0029】すなわち全イオン交換体から回収されたN
PNは、NPN母液の73%であった。これ等NPN溶
出液を混合し、中和後、電気透析脱塩したところ、固形
分当り、74%のNPN(N×6.38)を含むNPN
溶液が得られた。
PNは、NPN母液の73%であった。これ等NPN溶
出液を混合し、中和後、電気透析脱塩したところ、固形
分当り、74%のNPN(N×6.38)を含むNPN
溶液が得られた。
【0030】
【実施例2】甘性ホエイをUF処理して透過液を得、こ
れを固形分30%に濃縮してNPN母液とした。このN
PN母液を旭化成社製イオン交換膜(K−172/A−
172)を用いて1価イオンを98%脱塩した後、旭ガ
ラス社製イオン交換膜(CSV/ASV)を用いて2価
イオンを85%脱塩した。この脱塩NPN母液を実施例
(1)に準じてイオン交換体を用いてNPNを精製し
た。物質収支は図5の通りで、得られた精製液のNPN
含量は、固形分当り73%(N×6.38)である。
れを固形分30%に濃縮してNPN母液とした。このN
PN母液を旭化成社製イオン交換膜(K−172/A−
172)を用いて1価イオンを98%脱塩した後、旭ガ
ラス社製イオン交換膜(CSV/ASV)を用いて2価
イオンを85%脱塩した。この脱塩NPN母液を実施例
(1)に準じてイオン交換体を用いてNPNを精製し
た。物質収支は図5の通りで、得られた精製液のNPN
含量は、固形分当り73%(N×6.38)である。
【0031】
【実施例3】甘性ホエイを出発原料とし、これをUF処
理して得られた透過液を50%(TS)に濃縮した。こ
の濃縮液を5℃に冷却し、乳糖を析出させた後、連続デ
カンターを使って結晶乳糖を豊富に含む画分と、結晶乳
糖の少ない画分に分離した。結晶乳糖を含まない画分を
加温後、固形分35%になるまで濃縮し、NPN母液と
した。この母液を実施例(1)並びに(2)の要領でN
PNを精製し、凍結乾燥して粉末化した。本品の組成は
水分5.2%、NPN(N×6.38)71%、灰分2
4%、糖質0.0%となった。
理して得られた透過液を50%(TS)に濃縮した。こ
の濃縮液を5℃に冷却し、乳糖を析出させた後、連続デ
カンターを使って結晶乳糖を豊富に含む画分と、結晶乳
糖の少ない画分に分離した。結晶乳糖を含まない画分を
加温後、固形分35%になるまで濃縮し、NPN母液と
した。この母液を実施例(1)並びに(2)の要領でN
PNを精製し、凍結乾燥して粉末化した。本品の組成は
水分5.2%、NPN(N×6.38)71%、灰分2
4%、糖質0.0%となった。
【0032】
【発明の効果】牛乳に含まれるNPNの中には種々の生
理活性物質が多量に含まれる。しかし、従来のNPN精
製物には乳糖等多くの不純物を含むため、医薬品や化粧
品原料としての活用は不可能であった。本発明によりこ
うした不純物を除去して、精製することにより、特定保
健用食品、医薬品、化粧品原料として利用することがで
きる。
理活性物質が多量に含まれる。しかし、従来のNPN精
製物には乳糖等多くの不純物を含むため、医薬品や化粧
品原料としての活用は不可能であった。本発明によりこ
うした不純物を除去して、精製することにより、特定保
健用食品、医薬品、化粧品原料として利用することがで
きる。
【図1】NPNの回収に及ぼす強酸性カチオン交換樹脂
による脱塩の影響を図示したものである。
による脱塩の影響を図示したものである。
【図2】同じく強塩基性アニオン交換樹脂による脱塩の
影響を図示したものである。
影響を図示したものである。
【図3】強塩基性アニオン交換樹脂の処理量に及ぼす強
酸性カチオン交換樹脂処理の影響を図示したものであ
る。
酸性カチオン交換樹脂処理の影響を図示したものであ
る。
【図4】実施例1におけるNPNの物質収支を図示した
ものである。
ものである。
【図5】実施例2におけるNPNの物質収支を図示した
ものである。
ものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桑 田 有 東京都東村山市栄町1−21−3 明治乳 業株式会社 中央研究所内 (72)発明者 山 本 良 郎 東京都東村山市栄町1−21−3 明治乳 業株式会社 中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−54637(JP,A) 特開 平3−240437(JP,A) 特開 平3−143351(JP,A) 特開 平2−261343(JP,A) 特開 平4−356159(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23C 9/142 A23C 9/144 A23C 9/146 A23C 21/00
Claims (4)
- 【請求項1】 非蛋白態窒素成分(NPN)含有成分を
そのまま若しくはその限外濾過透過液を、予め電気透析
脱塩処理したNPN含有原料の場合はそのままNPN母
液とし、またそうでない場合は電気透析脱塩処理した後
にNPN母液とし、次いでNPN母液を陽イオン交換樹
脂処理及び陰イオン交換樹脂処理して、各々の樹脂にN
PNを吸着せしめ水洗した後にNPNを樹脂より脱着せ
しめることを特徴とする非蛋白態窒素成分の精製法。 - 【請求項2】 電気透析脱塩処理が、1価イオンの選択
透過が可能なイオン交換膜処理をし、次いで2価イオン
の選択透過が可能なイオン交換膜処理をする請求項1に
記載の精製法。 - 【請求項3】 限外濾過透過液として、限外濾過処理で
得られる透過液、該透過液の濃縮液、及び/又は該透過
液から乳糖を分離した後の液体を使用することを特徴と
する請求項1又は請求項2に記載の精製法。 - 【請求項4】 NPN含有原料が、牛乳、その濃縮物及
びその粉末;脱脂乳、その濃縮物及びその粉末;ホエ
イ、その濃縮物及びその粉末;牛乳、脱脂乳、もしくは
ホエイの電気透析脱塩物、その濃縮物及びその粉末;ホ
エイの限外濾過処理で得られた透過液から乳糖製造時副
産物として得られる母液、その濃縮物及びその粉末;か
らなる群から選ばれるものであり、必要あれば、濃縮物
の場合は希釈し、また粉末の場合は溶解することを特徴
とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の精製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04034062A JP3115394B2 (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | 牛乳に含まれる非蛋白態窒素成分の精製法及び精製物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04034062A JP3115394B2 (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | 牛乳に含まれる非蛋白態窒素成分の精製法及び精製物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05207848A JPH05207848A (ja) | 1993-08-20 |
JP3115394B2 true JP3115394B2 (ja) | 2000-12-04 |
Family
ID=12403782
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04034062A Expired - Fee Related JP3115394B2 (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | 牛乳に含まれる非蛋白態窒素成分の精製法及び精製物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3115394B2 (ja) |
-
1992
- 1992-01-27 JP JP04034062A patent/JP3115394B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05207848A (ja) | 1993-08-20 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |