JP3114784B2 - Uo2ペレット及びその製造方法 - Google Patents

Uo2ペレット及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、結晶粒径の大きい焼結
された二酸化ウラン(UO2)ペレット及びその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のUO2ペレットはジルカロイ製
の被覆管内に密封され、核燃料として使用される。近
年、この核燃料の寿命を長くして軽水炉又は高速増殖炉
の長期連続運転を可能にするために核燃料の高燃焼度化
が推進されている。核燃料を高燃焼度化した場合、核燃
料ペレットから発生する核分裂生成物(FP, Fission
Product)量は増大する。この生成物のうちキセノン
(Xe)のようなガス状のものは核燃料ペレットのマト
リックス中に殆ど固溶せずに結晶粒界に拡散し、そこで
気泡を形成する。この気泡形成によりスエリングが発生
し、ペレットの体積が増加して被覆管に応力を与える。
このことはペレットと被覆管との機械的相互作用(PC
I, Pellet Clad Interaction)を発生させる原因とな
る。また、結晶粒界に拡散し たFPガスはやがてペレ
ット外に放出され、燃料棒の内圧を上昇させてペレット
と被覆管とのギャップの熱伝導度を低下させる原因とな
る。
【0003】PCIの増大と熱伝導度の低下を防止する
ために、核燃料ペレットを大粒径にしてペレット内にF
Pガスを封じ込めることが試みられている。このことは
FPガスの発生そのものは抑えることはできないとして
も、ペレットを大粒径にして、例えば結晶粒径を2倍に
すると、結晶粒内で生成したFPガスの粒界までの到達
距離が2倍になり、結果としてFPガスの放出速度が減
少することに基づくものである。これまでUO2焼結ペ
レットの結晶粒径を大きくする方法は、例えば特開平2
−124494号公報に開示されている。この方法は原
子炉に用いられる核燃料ペレットの製造方法において、
再転換工程における還元工程の後に、一部の二酸化ウラ
ン粉末を粉砕工程を通さず、この粉砕工程を通さない二
酸化ウラン粉末と粉砕工程を通した二酸化ウラン粉末を
混合して均一な二酸化ウラン粉末を得、この得られた二
酸化ウラン粉末を加圧成型した後に、高温で焼結して核
燃料ペレットを得ることを特徴とする。この方法によれ
ば大粒径結晶を有する核燃料ペレットが得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの方法によっ
て得られる大粒径結晶の核燃料ペレットの再現性は十分
ではなかった。本発明の目的は、結晶粒径の大きいUO
2焼結ペレットを再現性よく製造する方法を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のUO2ペレットは塩素を3〜25ppm含
むか;臭素を6〜50ppm含むか;或いは塩素と臭素
の両者を合計して3〜50ppm含み、塩素及び臭素の
各含有量が次の式(1)を満たすことを特徴とする。 (塩素含有量/x)+(臭素含有量/y)=1……(1) ただし、xは3〜25の範囲の任意の数値、yは6〜5
0の範囲の任意の数値である。
【0006】本発明のUO2ペレットの製造方法はAD
U法又はAUC法に基づいてUO2粉末を生成する工程
と、このUO2粉末を成形して成形体にする工程と、こ
の成形体を焼結してUO2ペレット得る工程とを含むU
2ペレットの製造方法の改良である。その特徴ある第
1の構成は前記成形体の成形工程で比表面積が5〜50
2/gのUO2粉末を原料粉末として使用し、塩素又は
塩素化合物を前記UO2粉末の生成工程、前記成形体の
成形工程又は前記成形体の焼結工程のいずれか1工程又
は2以上の工程でUO2ペレットの塩素の含有量が3〜
25ppmになるような量で添加することにある。前記
第1の構成において、UO2ペレットの塩素の含有量が
3〜25ppmになるような量で添加される塩素又は塩
素化合物の塩素に換算した量は10〜50ppmである
ことが望ましい。
【0007】その特徴ある第2の構成は前記成形体の成
形工程で比表面積が5〜50m2/gのUO2粉末を原料
粉末として使用し、臭素又は臭素化合物を前記UO2
末の生成工程、前記成形体の成形工程又は前記成形体の
焼結工程のいずれか1工程又は2以上の工程でUO2
レットの臭素の含有量が6〜50ppmになるような量
で添加することにある。前記第2の構成において、UO
2ペレットの臭素の含有量が6〜50ppmになるよう
な量で添加される臭素又は臭素化合物の臭素に換算した
量は20〜100ppmであることが望ましい。その特
徴ある第3の構成は前記成形体の成形工程で比表面積が
5〜50m2/gのUO2粉末を原料粉末として使用し、
塩素又は塩素化合物及び臭素又は臭素化合物の両者を前
記UO2粉末の生成工程、前記成形体の成形工程又は前
記成形体の焼結工程のいずれか1工程又は2以上の工程
でUO2ペレットの塩素及び臭素の各含有量が次の式
(1)を満たすような量で添加することにある。 (塩素含有量/x)+(臭素含有量/y)=1……(1) ただし、xは3〜25の範囲の任意の数値、yは6〜5
0の範囲の任意の数値である。
【0008】前記第3の構成において、UO2ペレット
の塩素及び臭素の各含有量が前記式(1)を満たすよう
な量で添加される塩素又は塩素化合物及び臭素又は臭素
化合物の塩素及び臭素に換算した量は両者を合計して1
0〜100ppmであって、次の式(2)を満たす量で
あることが望ましい。 (塩素又は塩素化合物添加量/x’) +(臭素又は臭素化合物添加量/y’)=1……(2) ただし、x’は10〜50の範囲の任意の数値、y’は
20〜100の範囲の任意の数値である。
【0009】以下、本発明を詳述する。ADU法はUF
6から重ウラン酸アンモニウム{ADU:(NH422
7}のスラリーを経由してUO2粉末を生成する方法で
あることが知られている。またAUC法はUF6から炭
酸ウラニルアンモニウム{AUC:(NH44UO
2(CO33}のスラリーを経由してUO2粉末を生成す
る方法であることが知られている。
【0010】(a) ADU法によるUO2ペレットの製造
方法 ADU法に基づいてUF6からUO2粉末を生成する工程
を含むUO2ペレットの製造方法を図1を参照して説明
する。先ず、UF6と純水を加水分解工程1に供給して
ここで加水分解してUO22水溶液を生成させ、このU
22水溶液とNH4OHを沈殿工程2に供給してここ
でADU(重ウラン酸アンモニウム)のスラリーを生成
する。この生成したADUスラリーをろ過工程3でろ過
し、ADUケーキを生成する。このろ過において、AD
Uスラリーは遠心分離機、ベルトフィルタ等のろ過機に
よりろ別され、ろ液は系外へ排出される。生成したAD
Uケーキを乾燥工程4で乾燥した後、ばい焼・還元工程
5に供給する。ばい焼・還元工程5においてADUは水
素(H2)と水蒸気(H2O)の雰囲気で熱分解及び還元
されてUO2粉末を生成する。ばい焼・還元工程5で得
られたUO2粉末はそのままでは成形性、焼結性が不十
分であるため、粉砕・造粒工程6へ送られ、ここで処理
されて、比表面積が5〜50m2/gのUO2粉末を含む
UO2粉末を得る。粉砕・造粒工程6で得られたUO2
末の中から比表面積が5〜50m2/gのUO2粉末を選
択し、これを成形工程7へ送り、ここで圧粉成形して成
形体にする。成形工程7から得られたUO2成形体を焼
結工程8で焼結してUO2ペレットを得る。
【0011】このUO2粉末を生成する工程1〜6、成
形体の形成工程7又は成形体の焼結工程8のいずれか1
工程又は2以上の工程において、塩素又は塩素化合物を
UO2ペレットの塩素の含有量が3〜25ppmになる
ような量で添加する。或いはこのUO2粉末を生成する
工程1〜6、成形体の形成工程7又は成形体の焼結工程
8のいずれか1工程又は2以上の工程において、臭素又
は臭素化合物を前記UO2ペレットの臭素の含有量が6
〜50ppmになるような量で添加する。
【0012】或いはこのUO2粉末を生成する工程1〜
6、成形体の形成工程7又は成形体の焼結工程8のいず
れか1工程又は2以上の工程において、塩素又は塩素化
合物及び臭素又は臭素化合物の両者をUO2ペレットの
塩素及び臭素の各含有量が次の式(1)を満たすような
量で添加する。 (塩素含有量/x)+(臭素含有量/y)=1……(1) ただし、xは3〜25の範囲の任意の数値、yは6〜5
0の範囲の任意の数値である。
【0013】その添加の方法を図1に基づいて例示すれ
ば以下の通りである。 (1) 原料のUF6にUCl4を添加する。 (2) 加水分解工程1で得られたUO22水溶液にHCl
(塩酸)、NH4Cl又はUO2Cl2を添加する。 (3) ADU沈澱に用いるNH4OHにNH4Clを添加す
る。 (4) NH4ClをADUスラリーに添加する。 (5) ばい焼・還元工程5に用いるH2+H2Oガスに塩素
ガス(Cl2)、塩化水素ガス(HCl)又はNH4Cl
蒸気を添加する。 (6) ばい焼・還元工程5において、塩素ガス(C
2)、塩化水素ガス(HCl)又はNH4Cl蒸気を導
入する。 (7) ばい焼・還元工程5から粉砕・造粒工程6へ送られ
るUO2粉末又は粉砕・造粒工程6から成形工程7に送
られる調整されたUO2粉末にCCl4又はC23Cl3
をそれぞれ添加する。 (8) 粉砕・造粒工程6において、粉砕の媒体又は潤滑剤
の溶媒にCCl4又はC2H3Cl3を添加する。 (9) 成形工程7において、潤滑剤の溶媒にCCl4又は
23Cl3を添加する。 (10) UO2成形体の焼結工程8において、塩素ガス(C
2)、塩化水素ガス(HCl)、CCl4又はC23
3を導入する。
【0014】(b) AUC法によるUO2ペレットの製造
方法 AUC法に基づいてUF6からUO2粉末を生成する工程
を含むUO2ペレットの製造方法を図2を参照して説明
する。先ず、UF6、(NH42(CO3)水溶液、NH
3、及びCO2を加水分解・沈殿工程11に供給してここ
でAUC(炭酸ウラニルアンモニウム)のスラリーを生
成する。具体的には(NH42(CO3)水溶液の入っ
た槽の中にUF6、NH3、及びCO2を同時に吹き込
み、加水分解反応、沈殿反応を一つの槽で行う。この生
成したAUCスラリーをろ過・洗浄工程12でろ過し、
洗浄して、AUCケーキを生成する。具体的には生成し
たAUCスラリーはロータリーフィルターでろ別され、
脱水及び乾燥のためにメタノールにより洗浄される。生
成したAUCケーキをばい焼・還元工程13に供給す
る。ばい焼・還元工程13においてAUCは水素
(H2)と水蒸気(H2O)の雰囲気で熱分解及び還元さ
れてUO2粉末を生成する。得られたUO2粉末はそのま
までは活性が高すぎ、空気中で再酸化するおそれがある
ため、安定化処理工程14へ送られる。安定化処理工程
14においてUO2粉末に少量の酸素(O2)ガスを含む
窒素(N2)ガスを添加して部分的な再酸化を起こさせ
安定化して、比表面積が5〜50m2/gのUO2粉末を
含むUO2粉末を得る。安定化処理工程14で得られた
UO2粉末の中から比表面積が5〜50m2/gのUO2
粉末を選択し、これを成形工程15へ送り、ここで圧粉
成形して成形体にする。成形工程15で得たUO2成形
体を焼結工程16で焼結してUO2ペレットを得る。
【0015】前記UO2粉末の生成工程11〜14、前
記成形体の成形工程15又は前記成形体の焼結工程16
のいずれか1工程又は2以上の工程において、塩素又は
塩素化合物をUO2ペレットの塩素の含有量が3〜25
ppmになるような量で添加する。或いは前記UO2
末の生成工程11〜14、前記成形体の成形工程15又
は前記成形体の焼結工程16のいずれか1工程又は2以
上の工程において、臭素又は臭素化合物を前記UO2
レットの臭素の含有量が6〜50ppmになるような量
で添加する。或いは前記UO2粉末の生成工程11〜1
4、前記成形体の成形工程15又は前記成形体の焼結工
程16のいずれか1工程又は2以上の工程において、塩
素又は塩素化合物及び臭素又は臭素化合物の両者をUO
2ペレットの塩素及び臭素の各含有量が次の式(1)を
満たすような量で添加する。 (塩素含有量/x)+(臭素含有量/y)=1……(1) ただし、xは3〜25の範囲の任意の数値、yは6〜5
0の範囲の任意の数値である。
【0016】その添加の方法を図2に基づいて例示すれ
ば以下の通りである。 (1) 原料のUF6にUCl4を、また(NH42(C
3)水溶液にNH4Clをそれぞれ添加する。 (2) NH4ClをAUCスラリーに添加する。 (3) ばい焼・還元工程13に用いるH2+H2Oガスに塩
素ガス(Cl2)、塩化水素ガス(HCl)又はNH4
l蒸気を添加する。 (4) ばい焼・還元工程13において、塩素ガス(C
2)又は塩化水素ガス(HCl)又はNH4Cl蒸気を
導入する。 (5) ばい焼・還元工程13から安定化処理工程14へ送
られるUO2粉末又は安定化処理工程14から成形工程
15へ送られる処理されたUO2粉末にCCl4又はC2
3Cl3をそれぞれ添加する。 (6) 成形工程15において潤滑剤の溶媒にCCl4又は
23Cl3を添加する。 (7) UO2成形体の焼結工程16において、塩素ガス
(Cl2)、塩化水素ガス(HCl)、CCl4又はC2
3Cl3を導入する。
【0017】なお、C23Cl3の代りに、その他の揮
発性で塩素を分解放出するような塩素含有有機物でも同
様な効果が得られる。また、図1及び図2ではUF6
らUO2粉末を生成する方法を述べたが、本発明のUO2
ペレットは硝酸ウラニル等からUO2粉末を生成して、
この粉末から製造することもできる。
【0018】
【実施例】次に本発明の具体的態様を示すために、本発
明の実施例を説明する。 <実施例1>ADU法に基づいてUF6からUO2粉末を
生成した。先ず、UF6と純水を反応させてUO22
溶液を生成した。このUO22水溶液にHCl(塩酸)
をウランUに対して11モル%添加した。塩酸を添加さ
れたUO22水溶液にNH4OHを添加し、反応させる
とADU(重ウラン酸アンモニウム)のスラリーが生成
した。このADUスラリーをろ過して、ADUケーキを
生成した。生成したADUケーキを乾燥した後、水素
(H2)と水蒸気(H2O)の雰囲気中500〜680℃
で3.5時間ばい焼・還元してUO2粉末を生成した。
このばい焼・還元で得たUO2粉末はそのままでは成形
性、焼結性が不十分であるため、粉砕・造粒処理して、
BET法で測定した比表面積が7.9m2/gのUO2
末を得た。また、塩素含有量は10.9ppmであっ
た。このUO2粉末を3t/cm2の成形圧で成形して、
成形体とし、この成形体を水素雰囲気中で1750℃で
4時間焼結して塩素含有量が4.5ppmであるUO2
ペレットを得た。このUO2ペレットの結晶粒径をAS
TM E−112に準拠して規定された横断法で測定し
た結果、74.6μmであることが判明した。
【0019】<実施例2>UO22水溶液にNH4Cl
をウランUに対して30モル%添加した以外は実施例1
と同様にして比表面積が7.5m2/gのUO2粉末を生
成した。このUO2粉末の塩素含有量は48ppmであ
った。実施例1と同様にしてこのUO2粉末からUO2
レットを得た。このペレットの塩素含有量は15.4p
pm、結晶粒径は56.8μmであった。
【0020】<実施例3>U38を硝酸と反応させて、
硝酸ウラニル溶液を生成させた。この硝酸ウラニル溶液
にHClをウランUに対して、11モル%を添加した。
塩酸を添加された硝酸ウラニル水溶液にNH40Hを添
加し、反応させるとADUのスラリーが生成した。この
ADUスラリーをろ過してADUケーキを生成した。生
成したADUケーキを乾燥した後、水素と水蒸気の雰囲
気中500〜680℃で3.5時間ばい焼還元してUO
2粉末を生成した。BET法で測定した比表面積が2
3.8m2/g、塩素の含有量は22ppmであった。
焼結ペレット中の塩素濃度は13ppm、結晶粒径は4
2.5μmであった。
【0021】<実施例4>UF6と純水を反応させてU
22水溶液を生成した。UO22水溶液にNH40H
を添加し、反応させるとADUのスラリーが生成した。
このADUスラリーをろ過してADUケーキを生成し
た。生成したADUケーキを乾燥した後、水素と水蒸気
の雰囲気中500〜680℃で3.5時間ばい焼還元し
てUO2粉末を生成した。このばい焼還元で得たUO2
末はそのままでは成形性、焼結性が不十分であるため、
粉砕造粒して、BET法で測定した比表面積が8.8m
2/gのUO2粉末を得た。この粉末中の塩素の含有量は
検出限界以下であった。このUO2粉末1kgに対し
て、C23Cl3液を0.1ml加えて、回転混合した
ところ、乾燥後の粉末中の塩素の含有量は47ppmで
あった。この粉末を成形焼結したところ焼結ペレット中
の塩素濃度は4.1ppm結晶粒径は44.5μmであ
った。
【0022】<実施例5>実施例4と同様の方法でUO
2粉末を製造したところ、UO2粉末の比表面積は13.
6m2/g、粉末中の塩素濃度は検出限界以下であっ
た。このUO2粉末にCCl4を含浸させた潤滑剤を加え
10分間混合した後、3t/cm2の成形圧で成形して
成形体とし、水素雰囲気中で1750℃で4時間焼結し
て塩素含有量が4.2ppmであるUO2ペレットを得
た。このUO2ペレットの結晶粒径を測定した結果、は
38.2μmであることが判明した。
【0023】<実施例6>UO22水溶液にHBr(臭
化水素酸)をウランUに対して100モル%添加した以
外は実施例1と同様にして比表面積が9.1m2/gの
UO2粉末を生成した。このUO2粉末の臭素含有量は8
3ppmであった。実施例1と同様にしてこのUO2
末からUO2ペレットを得た。このペレットの臭素含有
量は12.0ppm、結晶粒径は47.7μmであっ
た。
【0024】<実施例7>UO22水溶液にHCl(塩
酸)とHBr(臭化水素酸)をウランUに対してそれぞ
れ11モル%添加した以外は実施例1と同様にして比表
面積が10.4m2/gのUO2粉末を生成した。このU
2粉末の塩素含有量は12.2ppm、臭素含有量は
16ppmであった。実施例1と同様にしてこのUO2
粉末からUO2ペレットを得た。このペレットの塩素含
有量は4.6ppm、臭素含有量は3.0ppmであ
り、結晶粒径は70.3μmであった。
【0025】<実施例8>UF6と純水を反応させてU
22水溶液を生成した。このUO22水溶液にNH4
0Hを添加し、反応させるとADUのスラリーが生成し
た。このADUスラリーをろ過してADUケーキを生成
した。生成したADUケーキを乾燥した後、水素と水蒸
気の雰囲気中500〜680℃で3.5時間ばい焼還元
してUO2粉末を生成した。このUO2粉末を粉砕造粒し
て、BET法で測定した比表面積が8.8m2/gのU
2粉末を得た。このUO2粉末1kgに対して、CCl
4液を0.1ml加えて、回転混合したところ乾燥後の
粉末中の塩素の含有量は49ppmであった。実施例1
と同様にしてこのUO2粉末からUO2ペレットを得た。
このペレットの塩素含有量は3.6ppm、結晶粒径は
40.8μmであった。
【0026】<実施例9>UF6と純水を反応させてU
22水溶液を生成した。このUO22水溶液に(NH
42(CO3)水溶液、NH3及びCO2を添加し、反応
させるとAUCのスラリーが生成した。このAUCスラ
リーをろ過してAUCケーキを生成した。生成したAU
Cケーキを乾燥した後、水素と水蒸気の雰囲気中500
〜680℃で3.5時間ばい焼還元してUO2粉末を生
成した。このUO2粉末を粉砕造粒して、BET法で測
定した比表面積が6.5m2/gのUO2粉末を得た。こ
のUO2粉末1kgに対して、C23Cl3液を0.1m
l加えて、回転混合したところ、乾燥後の粉末中の塩素
の含有量は48ppmであった。実施例1と同様にして
このUO2粉末からUO2ペレットを得た。このペレット
の塩素含有量は7.2ppm、結晶粒径は37.9μm
であった。
【0027】<実施例10>UF6と純水を反応させて
UO22水溶液を生成した。UO22水溶液にNH4
Hを添加し、反応させるとADUのスラリーが生成し
た。このADUスラリーをろ過してADUケーキを生成
した。生成したADUケーキを乾燥した後、水素と水蒸
気の雰囲気中500〜680℃で3.5時間ばい焼還元
してUO2粉末を生成した。このUO2粉末を粉砕造粒し
て、BET法で測定した比表面積が7.5m2/gのU
2粉末を得た。この粉末中の塩素の含有量は検出限界
以下であった。この粉末を成形し、50ppmのHCl
ガスを混入させた加湿水素を焼結雰囲気に使用して焼結
したところ焼結ペレット中の塩素濃度は3.2ppm、
結晶粒径は42μmであった。
【0028】上記実施例1〜10の内容をまとめて次の
表1に示す。表1において、は調整されたUO2粉末
の比表面積、は調整されたUO2粉末の塩素又は臭素
の含有量、はUO2ペレットの塩素又は臭素の含有
量、はUO2ペレットの結晶粒径である。またの*
印は分析検出限界を意味する。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、A
DU法又はAUC法に基づいてUO2粉末を生成する工
程を含むUO2ペレットの製造方法において、比表面積
が5〜50m2/gのUO2粉末を原料粉末として使用し
て、UO2の成形体を成形し、かつUO2ペレットの製造
工程のいずれかにおいて、塩素、塩素化合物、臭素又は
臭素化合物の少なくとも1種を特定の量で添加すること
により、結晶粒径の大きいUO2ペレットを再現性よく
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のUO2ペレットをADU法に基づいて
製造する方法を示す工程図。
【図2】本発明のUO2ペレットをAUC法に基づいて
製造する方法を示す工程図。
【符号の説明】
1 加水分解工程 2 沈殿工程 3 ろ過工程 4 乾燥工程 5,13 ばい焼・還元工程 6 粉砕・造粒工程 7,15 成形工程 8,16 焼結工程 11 加水分解・沈殿工程 12 ろ過・洗浄工程 14 安定化処理工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 修二 茨城県那珂郡那珂町大字向山字六人頭 1002番地の14 三菱マテリアル株式会社 那珂原子力開発センター内 (56)参考文献 特開 平3−239994(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 3/62 G21C 21/02

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩素を3〜25ppm含むことをことを
    特徴とするUO2ペレット。
  2. 【請求項2】 臭素を6〜50ppm含むことをことを
    特徴とするUO2ペレット。
  3. 【請求項3】 塩素と臭素の両者を合計して3〜50p
    pm含み、塩素及び臭素の各含有量が次の式(1)を満
    たすことを特徴とするUO2ペレット。 (塩素含有量/x)+(臭素含有量/y)=1……(1) ただし、xは3〜25の範囲の任意の数値、yは6〜5
    0の範囲の任意の数値である。
  4. 【請求項4】 ADU法又はAUC法に基づいてUO2
    粉末を生成する工程と、前記UO2粉末を成形して成形
    体にする工程と、前記成形体を焼結してUO2ペレット
    得る工程とを含むUO2ペレットの製造方法において、 前記成形体の成形工程で比表面積が5〜50m2/gの
    UO2粉末を原料粉末として使用し、 塩素又は塩素化合物を前記UO2粉末の生成工程、前記
    成形体の成形工程又は前記成形体の焼結工程のいずれか
    1工程又は2以上の工程でUO2ペレットの塩素の含有
    量が3〜25ppmになるような量で添加することを特
    徴とするUO2ペレットの製造方法。
  5. 【請求項5】 UO2ペレットの塩素の含有量が3〜2
    5ppmになるような量で添加される塩素又は塩素化合
    物の塩素に換算した量は10〜50ppmである請求項
    4記載のUO2ペレットの製造方法。
  6. 【請求項6】 ADU法又はAUC法に基づいてUO2
    粉末を生成する工程と、前記UO2粉末を成形して成形
    体にする工程と、前記成形体を焼結してUO2ペレット
    得る工程とを含むUO2ペレットの製造方法において、 前記成形体の成形工程で比表面積が5〜50m2/gの
    UO2粉末を原料粉末として使用し、 臭素又は臭素化合物を前記UO2粉末の生成工程、前記
    成形体の成形工程又は前記成形体の焼結工程のいずれか
    1工程又は2以上の工程でUO2ペレットの臭素の含有
    量が6〜50ppmになるような量で添加することを特
    徴とするUO2ペレットの製造方法。
  7. 【請求項7】 UO2ペレットの臭素の含有量が6〜5
    0ppmになるような量で添加される臭素又は臭素化合
    物の臭素に換算した量は20〜100ppmである請求
    項6記載のUO2ペレットの製造方法。
  8. 【請求項8】 ADU法又はAUC法に基づいてUO2
    粉末を生成する工程と、前記UO2粉末を成形して成形
    体にする工程と、前記成形体を焼結してUO2ペレット
    得る工程とを含むUO2ペレットの製造方法において、 前記成形体の成形工程で比表面積が5〜50m2/gの
    UO2粉末を原料粉末として使用し、 塩素又は塩素化合物及び臭素又は臭素化合物の両者を前
    記UO2粉末の生成工程、前記成形体の成形工程又は前
    記成形体の焼結工程のいずれか1工程又は2以上の工程
    でUO2ペレットの塩素及び臭素の各含有量が次の式
    (1)を満たすような量で添加することを特徴とするU
    2ペレットの製造方法。 (塩素含有量/x)+(臭素含有量/y)=1……(1) ただし、xは3〜25の範囲の任意の数値、yは6〜5
    0の範囲の任意の数値である。
  9. 【請求項9】 UO2ペレットの塩素及び臭素の各含有
    量が前記式(1)を満たすような量で添加される塩素又
    は塩素化合物及び臭素又は臭素化合物の塩素及び臭素に
    換算した量は両者を合計して10〜100ppmであっ
    て、次の式(2)を満たす量である請求項8記載のUO
    2ペレットの製造方法。 (塩素又は塩素化合物添加量/x’) +(臭素又は臭素化合物添加量/y’)=1……(2) ただし、x’は10〜50の範囲の任意の数値、y’は
    20〜100の範囲の任意の数値である。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0554345U (ja) * 1991-12-20 1993-07-20 サンスター株式会社 粘性液体分与容器
JPH0632380A (ja) * 1992-07-09 1994-02-08 Aroinsu Keshohin:Kk 高粘度の粘性物押出し容器

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