JP3114483U - 一般住宅における鋼球式免震装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】一般住宅の免震対策に適した基礎との絶縁、水平方向の揺れの軽減、変動の防止、耐久性がよく、経済的な免震装置を提供する。
【解決手段】上部プレートと下部ベースプレートの間にズレ止めで囲んだ鋼球を設置し、水平方向の揺れにその効果を発揮する。また、ズレ止めにより鋼球の外れを防ぎ、基礎部につながる圧縮コイルバネの復元装置で衝突を防ぐ。
【選択図】図2

Description

本考案は、地震による建物、人体への被害を軽減するための免震装置に関する。
住宅などの比較的に軽量な建物に対する免震装置としては、積層ゴム式や、ベアリング式などが用いられる事が多い。そのうち積層ゴム式免震装置は、固有周期を長くしようとすると、ゴム層の径に対する長さの比を大きくする必要があり、座屈を起こしやすい欠点がある。
一方ベアリング式免震装置は復元機能を持たせるために、皿型の凹面を有する基板の上にベアリングボールを設置する形式のものが提案されており、また振り幅が大きすぎるとベアリングボールが基板の外に逸脱する事を防ぐために環状壁を設けたものや、ボールが周壁に衝突した時に回転が阻止され、ボールの滑り摩擦により制動がかかるようにしたものなどが提案されている
本考案は一般住宅の免震対策に適した基礎との絶縁、水平方向の揺れの軽減、変動を復元する機能を備え、鋼球の使用により耐久性がよく、経済的な免震装置を提供する目的としたものである。
本考案の鋼球式免震装置は鋼球がズレないよう上部プレートに角パイプを設置しその中に鋼球を入れる事によってズレを防止する。また下部ベースプレートも免震中鋼球が落ちないよう十分な大きさを備えている。
本考案の鋼球式免震装置には上部プレートを設置している小梁に圧縮コイルバネを取付け、それを基礎と連結させる事により免震中の過剰転動を防ぎ、下部ベースプレートのもとの位置に戻す役目も果たす。また、地震の揺れエネルギーが大きくてもこの圧縮コイルバネにより基礎と建物との衝突も防ぐ。
また、万が一何らかの原因で免震装置がもとの位置に戻らない場合には点検口より調整することができる。そして鋼球と圧縮コイルバネを使用することによりコストを抑える利点がある。
本考案の鋼球式免震装置は従来の免震装置に対し、球体を用いたことで免震機能を高める構造をし、圧縮コイルバネ使用により変動の防止、小さな揺れにもその効果を発揮し、一般住宅に適した性能を実現したものである。
図面によって鋼球式免震装置を説明する。図1において鋼球1は水平に設置された下部ベースプレート3の上に設置し、小梁6に設置された上部ベースプレート4にはさまれ、ズレ止め2で囲まれる。そして小梁6と基礎10に連結している圧縮コイルバネ5により過剰転動、基礎との衝突を防ぎ、復元機能により下部ベースプレート3のもとの位置に達し静止する。
換気及び点検口7は普段、換気設備として用いられるが、点検時には換気及び点検口7から確認点検をし、もし、鋼球式免震装置がもとの位置に戻らない時は、ここから調整、修復する。
図3はそれぞれの設備の配置位置を表しており、水平ブレス9で強固なものにしている。図1の通り4つの鋼球からなる免震装置はジョイント部、角部に配置する。圧縮コイルバネ5を多数配置しているため過剰転動も防ぎやすく、もとの位置にも戻しやすくなっている。また、換気及び点検口7も多数設置されているため、多方から確認、点検できるようになっている。
産業上の利用の可能性
本考案は地震による非定常的外力から建物を保護するために、基礎と建物の間に設ける免震装置の構造に関する。
図1は免震装置の断面図。図2は免震装置の平面図。図3はそれぞれの配置位置を表している。
符号の説明
1、 41mmの鋼球。強度20トン。
2、 1のズレ止め。□125×6×30。
3、 下部ベース鉄板。t25×400×400。
4、 上部鉄板。t25×225×225。
5、 圧縮コイルバネ。外径110mm。線径12mm。296kgf。
6、 小梁。H148×100×6×9。
7、 換気及び点検口。200×400。
8、 コーキング。
9、 水平ブレス。φ16
10、 キーストンプレート。
11、 基礎。
Figure 0003114483
Figure 0003114483

Claims (2)

  1. 上部プレートと下部ベースプレートにはさまれる4個の転がり鋼球とそれを囲む角パイプのズレ止めで構成される。上部プレートと下部ベースプレートの間に鋼球を置くことにより、基礎と建物が絶縁されるようになる。免震中4個の鋼球はズレ止めの中で自由に転動し、地震によって基礎から伝わる水平方向の力を建物に伝わらないようにすることが特徴の免震装置。
  2. 小梁と基礎をつなぐ圧縮コイルバネにより、上記鋼球式免震装置の水平移動による建物と基礎との衝突を防ぎ、過剰転動をも防ぐ。また圧縮コイルバネにより免震装置をもとの位置に戻すことを特徴とする免震装置。
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