JP3113704B2 - 弗素重合体の安定化及び単離方法 - Google Patents

弗素重合体の安定化及び単離方法

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JP3113704B2 JP03194461A JP19446191A JP3113704B2 JP 3113704 B2 JP3113704 B2 JP 3113704B2 JP 03194461 A JP03194461 A JP 03194461A JP 19446191 A JP19446191 A JP 19446191A JP 3113704 B2 JP3113704 B2 JP 3113704B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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    • C08F6/00Post-polymerisation treatments
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    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は弗素重合体の安定化と分
離とを同時に行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】弗素重
合体、例えばテトラフルオロエチレン(以下 TFEと略記
する)の単独重合体及び共重合体が顕著な化学的性質及
び物理的性質を有することは、当該技術分野においては
周知である。ある種の弗素重合体、例えば TFEとそれよ
りも炭素数の多いペルフルオロ化αーオレフィン〔例え
ばヘキサフルオロプロピレン(以下 HFPと略記する)〕
との共重合体又は TFEとペルフルオロアルキルビニルエ
ーテル〔例えばペルフルオロ(メチルビニルエーテル)
(以下、PPVEと略記する)〕との共重合体は溶融加工が
可能であり、従って慣用の溶融二次加工(fabrication)
技術例えば押し出し法及び成形法を使用して高温で二次
加工できる。これに対して、別の弗素重合体例えば TFE
単独重合体(以下PTFEと略記する)は溶融加工できずし
かも特殊な二次加工技術を必要とする。
【0003】弗素重合体の多くは、弗素重合体を製造す
る重合プロセスの結果として該弗素重合体中に導入され
たある種の不安定基が存在するために、潜在的にある程
度(potential degree)の熱不安定性を有する傾向があ
る。この点に関する原因(culprit) の大部分は、重合さ
せた後に得られる弗素重合体連鎖に直接に結合された複
数のカルボン酸基(すなわち基-COOH)の存在にある、と
いうことが広く理解されている。これら複数のカルボン
酸基は特に弗素重合体連鎖の末端にある(と考えられ
る)。これら複数のカルボン酸基は熱的に不安定であ
り、高められた温度で分解して二酸化炭素を脱離する傾
向がある。
【0004】この傾向は、溶融加工できない型の弗素重
合体(例えばPTFE)の場合には実際には問題ではない。
その理由は、二次加工に必要とされる特殊な技術と、ま
たかかる重合体の極めて大きい分子量(いずれにしろ、
極めて低い末端基濃度を与える)とが、カルボン酸基
(すなわち基-COOH)の分解によって生じる欠点をわから
なくする傾向があるからである。しかしながら、上記の
傾向は、溶融加工可能な弗素重合体(該重合体は通常は
かなり低い分子量である)の場合にはもちろん問題であ
る。この後者の型すなわち溶融加工可能な型の弗素重合
体に関しては、高温溶融加工中のガスの脱離発生によっ
て、泡立ち及び/又は気孔を生じてしまい、その結果得
られる二次加工製品の特性及び/又は外観における望ま
しくない低下を生じてしまう。
【0005】弗素重合体中のカルボン酸基の存在は、弗
素重合体を製造するために重合に普通に用いられるある
種の開始剤の使用によって生じることが知られている。
特に、開始剤又は開始剤系は、ある種のペルオキシ化合
物のみからなるか又はある種のペルオキシ化合物を含有
してなるものである。
【0006】かかる開始剤化合物の例は、無機過硫酸塩
例えば過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム又は過硫酸
ナトリウムである。
【0007】不安定な末端基の除去は、これまで長い間
溶融加工可能な弗素重合体に関する技術の重要な部分で
あった。この様な次第で、米国特許第3,085,083 号明細
書には、複数のカルボキシル末端基を有する弗素重合体
を水で、好ましくは少なくとも7のpHをもつ化合物例え
ば安定な塩基、塩基性塩及び中性塩の存在下に 200℃〜
400℃の温度で処理し、次いでカルボキシル末端基全体
の少なくとも半分を安定なジフルオロメチル基(-CFH)
の形で有する弗素重合体を回収することを特徴とする、
カルボキシル基を有する弗素重合体の処理方法が記載さ
れている。
【0008】しかしながら、米国特許第3,085,083 号明
細書の実施例及び記載からみて、記載された処理方法は
重合により得られた弗素重合体に対して、大量の水層(t
he bulk of aqueous phase) を先ず除去してしまった後
にのみ適用されることが明らかである。従って、この熱
処理方法は、重合により得られた脱水された弗素重合
体、例えば“湿潤綿毛(wet fluff) ”の形態の弗素重合
体に適用でき、次いで該脱水された弗素重合体を十分な
量の水と混合して水性スラリーを作るか、又は得られた
乾燥塩基性化弗素重合体を高められた温度でスチーム
(水蒸気)で処理できる。
【0009】しかしながら、かかる方法は、時間を浪費
し、資本経費が大きくなり、しかも高熱処理の後で処理
装置から製品を取り出すのが困難な場合が多い(該方法
は熱処理に固執する傾向があるという点において)。
【0010】弗素重合体例えば TFE単独重合体又は共重
合体の製造は、通常は2つの別個の且つ異なった型の重
合法により実施される。
【0011】一方の重合法は粒状重合と呼ばれるもので
あり、1種又はそれ以上の弗素単量体例えば TFE(共単
量体を使用する場合には TFEと共単量体)の重合が、水
性媒体中で分散剤(乳化剤)を殆ど又は全く存在させず
に、最大で数百ミクロンまでの直径をもつの凝集粒子の
沈降を生起させる条件下で行われる。
【0012】他方の重合法は分散重合と呼ばれるもので
あり、1種又はそれ以上の弗素単量体例えば TFE(共単
量体を使用する場合には TFEと共単量体)の重合は、分
散剤(乳化剤)の存在下で実施されてコロイド又は殆ど
コロイドに近い大きさ〔例えば最大で2ミクロンまで又
はより通常的にはミクロン以下(sub-micron)の直径〕の
重合体粒子の安定な水性分散物を形成する。典型的な分
散物粒子は球状、単分散のものであり、しかも0.2ミク
ロン未満、例えば0.05〜1.5 ミクロンの平均粒子径を有
する場合が多い。
【0013】この型の重合法すなわち分散重合法に使用
される分散剤は、重合の機構と粒子形成とに関与する他
に、最終的に得られる分散物中の生成ラッテクス粒子を
安定化させるのにも作用する。
【0014】次いで、生成ラッテクス粒子は、凝集コロ
イド粒子の浮遊粒状体に凝固され、脱水されて湿潤粉末
にされた後に、乾燥されて乾燥粉末にされ、その後に次
後の二次加工工程で使用される場合が多い。
【0015】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】本発明者
らは今般、分散重合によって製造されるカルボキシル基
を含有する弗素重合体の水性分散物に適用する方法であ
って、該弗素重合体を同時に安定化し且つ単離する、す
なわち単一の工程で安定化し且つ単離する新規で極めて
経済的な方法を見出だした。
【0016】従って、本発明の要旨によれば、分散剤を
用いる分散重合法で調製された弗素重合体の水性分散物
を加熱することによって分散剤の分散−安定化作用を除
去できる種類の分散剤と、弗素重合体上にカルボン酸基
を生成させる種類の開始剤(又は開始剤系)とを用いる
分散重合法を使用して、水性分散物として調製されて且
つカルボン酸基(すなわち基-COOH)を有する弗素重合体
の安定化及び単離方法であって、前記の分散重合法を使
用して該弗素重合体の水性分散物を調製した後に、塩基
を用いて処理することにより該水性分散物中の弗素重合
体上のカルボン酸基をカルボン酸陰イオン基(すなわち
基-COO) に転化させ、次いでその様にして変性させた
弗素重合体分散物を加熱して、(1) カルボン酸陰イオン
基を実質的に除去して、それによって前記陰イオン基の
所に安定な基を生成させることと、(2) 前記弗素重合体
分散物を凝固(凝集)させることによって該分散物から
弗素重合体を単離することとを同時に生起させることを
特徴とする、弗素重合体の安定化及び単離方法が提供さ
れる。
【0017】本明細書において「単離」という用語は、
水性分散物中とはいえ、大量の水層からの弗素重合体の
分離を意味する。本明細書において「弗素重合体分散物
の凝固(あるいは代わりに凝集という用語を使用でき
る)」という用語は、分散させた弗素重合体コロイド粒
子を水層中でコロイド粒子の凝集物に転化させることを
意味する。
【0018】本発明の方法の重要な利点は、本発明の方
法が弗素重合体処理のうちの単離工程と安定化工程とを
単一の工程に圧縮し、それによって時間と資本設備にお
いて多大な(considerable)節約を達成し、同時に極めて
容易な仕上げ(work-up) 方法を可能にする事にある。
【0019】分散重合に使用され且つ生成弗素重合体ラ
テックス中に分散された粒子を最後には安定化させる分
散剤は、分散物を高められた温度で加熱した際に、特に
弗素重合体上のカルボン酸陰イオン基を除去する条件下
で該分散物を加熱した際に、分散剤の分散−安定化作用
を除去可能である型又は種類の分散剤であることが、本
発明の方法においては必須である。
【0020】従って、本発明の方法においては、弗素重
合体分散物を加熱してカルボン酸陰イオン基を除去する
際には、分散剤の分散−安定化作用が除去されるので、
弗素重合体ラテックスが不安定になり、凝固(凝集)し
て水層に浮遊する凝集粒子として弗素重合体を単離す
る。
【0021】その後に凝集粒子は、大量の水層から単に
デカンテーション又は濾過のごとき方法によって容易に
除去できる。
【0022】必要とされる加熱除去可能な分散−安定化
作用をもつ分散剤の例としては、高級(例えばC〜C
18、特にC〜C10)ペルフルオロアルカン酸のア
ンモニウム塩又はアルカリ金属(Na,K)塩、例えばペル
フルオロオクタン酸アンモニウム(C15COO
NH )、ペルフルオロノナン酸アンモニウム(C
17COONH )又はペルフルオロデカン酸アンモニ
ウム(C19COONH )が挙げられる。弗素重
合体上のカルボン酸陰イオン基を除去するために弗素重
合体分散物に適用される加熱処理工程の作用下では、前
記のペルフルオロアルカン酸塩類は、カルボン酸陰イオ
ン基の分解によってそれらの対応する1H-ペルフルオロ
アルカンに(例えば分散剤としてペルフルオロオクタン
酸アンモニウムC15COONH を使用する場
合には1H-ペルフルオロヘプタンC15Hに)転化
されるものと考えられる(そして実際に実験によって確
認された)。
【0023】このようにして分散剤の分散−安定化作用
は、弗素重合体に結合したカルボン酸陰イオン基の除去
と同時に結果として起こる分散物の脱安定化と凝固(凝
集)とを伴って取り除かれる。
【0024】懸濁重合に使用される開始剤は、無機過硫
酸塩例えば過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム又は
過硫酸カリウム(単独で又は他の過酸化物開始剤と組み
合わせて、あるいは酸化還元開始剤系の部分として)で
あるか又はこれらを含む場合が多い。
【0025】かかる開始剤又は開始剤系を使用すると、
前述したような弗素重合体連鎖に結合されたカルボキシ
ル基(すなわちカルボン酸基)を生じてしまう。
【0026】カルボン酸陰イオン基を形成させるために
使用する塩基は、前記に定義した本発明の方法を実施す
るのに適していると認められる塩基であり得、また該塩
基の陽イオンの選択は、本方法の効果的なカルボキシル
基を除去する加熱処理工程に必要とされる温度条件を決
定するであろう。
【0027】使用する塩基の好ましい例は、アルカリ金
属(すなわち周期律表のI族元素)又はアルカリ土類金
属(すなわち周期律表のII族元素)の水酸化物であり、
特に好ましいものは、水溶性であるという理由から
記I族の金属の水酸化物である。かかる塩基は強塩基型
のものである。これらのうちでNaOHとKOHが、溶解性で
あり、安価であり、しかも生成したカルボン酸金属塩基
(metal carboxylategroup)の分解温度が低いという理由
から特に好ましい。使用できる他の塩基としては、強塩
基例えば燐酸のI族又はII族金属塩及び弱塩基例えば
族及びII族金属の炭酸塩又は炭酸水素塩が挙げられる。
この場合もまた、Na及びKが好ましい金属である。
【0028】また有機酸から誘導される弱塩基も使用し
得、しかも実際に、ある場合には好ましいものであり得
る。
【0029】かかる弱塩基の例としては、C〜C10
(好ましくはC〜C)モノカルボン酸塩(例えばア
ルカン酸塩)又はC〜C10(好ましくはC
)ポリカルボン酸塩(例えば、Cギ酸塩、C
酸塩、Cシュウ酸塩、Cオクタン酸塩)が挙げら
れ、酢酸塩が特に好ましい。この場合もまた、Na及びK
誘導体が、かかる有機酸由来の塩基の好ましい例であ
る。
【0030】強塩基又は弱塩基のいずれを本発明の方法
に使用するかによって、(使用される塩基の量及び分散
物のpH調節のごとき因子に関して)若干異なる処理形態
(regime)を必要とするのが普通である。
【0031】先ず、本発明の方法において強塩基例えば
周期律表のI族又はII族の金属の水酸化物を使用する場
ついて説明する。
【0032】強塩基を使用する場合には、熱分解処理
(該処理において弗素重合体に結合されたカルボン酸基
がカルボン酸陰イオン基に転化される)する前の塩基で
変性された分散物の最終的pHは、4〜10(より好ましく
は4〜9,特に6〜8)のpH範囲内であることが好まし
い。
【0033】これは、変性前の初期分散物(initial dis
persion)に対して強塩基を直接添加すると、そのpHが典
型的には約2〜2.5 から>11まで上昇し、しかも弗素重
合体の最終的な色が熱分解処理工程を実施する際のpHに
よって影響され得ることが認められているという理由に
よるものである。さらに具体的にいうと、強アルカリ性
条件下では最終的な弗素重合体分散物(すなわちカルボ
ン酸陰イオン基の熱分解処理を行った後のもの)は、遷
移金属(これらは、FeのほかにCr、Ni及びMnを含有でき
るステンレス鋼製のオートクレーブ反応器を使用した場
合に、熱時アルカリ性処理条件下でのオートクレーブ表
面の溶解によって発生し得る)の錯体の存在伴って変
色し得る。従って、カルボン酸陰イオン基の熱分解処理
温度まで加熱する前の(例えば 100℃よりも高い温度に
加熱する前の)水層のpHは、直ぐ前で述べたようなpH範
囲内にあることを確実にすることが好都合である。
【0034】上記のことを記憶に留めると、本発明の方
法に強塩基を使用する場合には以下の2つの態様を採択
するのが好ましい。
【0035】第一の態様においては、十分な量の強塩基
を変性する前の初期水性分散物に加えて分散物のpHを
(通常は最小限度の約2から)11よりも上に上昇させ
る。これは通常、分散物1リットル当たり塩基を0.25〜
5g(典型的には1.5 〜2.5g) の添加を必要とする。
【0036】この塩基の添加は、通常は60〜100 ℃(好
ましくは60〜95℃、特に70〜95℃)の分散物温度で行わ
れ、得られた混合物はカルボン酸基をカルボン酸陰イオ
ン基に実質的に完全に転換させるのに十分な時間(通常
は0.5 〜3時間)、上記温度範囲内に保持される。この
時間の後に、強酸、通常は強鉱酸例えば硫酸、硝酸又は
燐酸を添加することにより分散物のpHを4〜10(さらに
好ましくは4〜9、特に6〜8)のpH値まで低下させ
る。次いで上記分散物(上記で変性されたもの)を、熱
安定化と単離とを同時に生起させる熱処理工程に供す
る。
【0037】強塩基を使用する別の好ましい態様におい
ては、強塩基を前記の初期水性分散物に滴下して、該水
性分散物のpH(通常は約2の最小限度から)を、直接に
しかも制御可能に4〜10(さらに好ましくは4〜9、特
に6〜8)の範囲内まで上げる。
【0038】強塩基を添加する分散物の温度範囲は、20
〜100 ℃の範囲内好ましくは60〜95℃特に60〜80℃の範
囲内であり得る。この態様を使用する利点は、この態様
が操作工程を減らし、しかも反応容器中の無機質物質の
濃度を低下させ、この様な次第で単離された重合体につ
いて認められるのに適当な濃度を低下させることであ
る。
【0039】上記の態様の両方において、好適な強塩基
はNaOHとKOH である。
【0040】次に弱塩基、特に有機酸から誘導される弱
塩基を使用する場合ついて説明する。弱塩基を使用する
場合には、必要とされる塩基の量は分散物のpHに由来す
る。
【0041】分散物の初期pHは、場合によっては最初に
比較的少量の塩基によって上げられる(約2〜2.5 の最
初のpH値から約3〜3.8 までをいう:これは少量の強塩
基例えばNaOH又はKOH を添加することによって行うこと
ができる)。分散物のpHを測定し、水素イオン濃度を測
定する。
【0042】この測定値を使用して、弱塩基の当量数
を、カルボン酸基をカルボン酸陰イオン基に実質的に完
全に転換させるのに十分に加える。弱塩基の当量数の典
型的な範囲は、モル基準で塩基1〜7(好ましくは1.1
〜5)当量である。弱塩基の添加は通常は60〜100 ℃、
好ましくは70〜90℃(典型的には約80℃)の範囲内の分
散物温度で行われる。弱塩基を添加してカルボン酸基を
カルボン酸陰イオン基に転化させた後には、前記分散物
は必ずしもアルカリ性ではなく(すなわち、必ずしもpH
≧7ではなく)、まだかなりの酸性(例えばpH3〜4)
であるのかもしれない。
【0043】次いで、上記分散物(上記で変性されたも
の)を、熱安定化と単離とを同時に生起させる熱処理工
程に供する。
【0044】好適な弱塩基は、有機酸例えばギ酸、シュ
ウ酸、酢酸及びオクタン酸以下の他の酸のNaとK誘導体
である。
【0045】カルボン酸陰イオン基の除去と単離とを同
時に行う工程を効果的に実施するのに使用し得る温度
(又は温度範囲)(以下、“反応温度”という)は、
(前述のように)使用する塩基の陽イオンの性質に左右
され、この故に形成されるカルボン酸塩の陽イオンの性
質に左右される。
【0046】カルボン酸カリウム(K) 基の加熱処理を伴
う方法については、変性された分散物を通常190 〜230
℃の範囲内に加熱して該カルボン酸イオン(carboxylat
e) 基を実質的に完全に除去することを確実にし得る。N
a金属対イオンを伴う処理は、上記の温度よりも幾分高
い温度通常は最高 240℃を必要とする。
【0047】熱処理に要する時間は特に臨界的ではな
く、例えば“ゼロ時間”〔すなわち、“操作温度(on te
mperature)”で操作を休止する時間をとらない(no dwel
l)〕から、反応温度(又は一定の反応温度を採用しない
場合には反応温度範囲)で2時間以上まで変化させ得
る。従って、前記の選択された塩基の適当量を用いて処
理した後に、変性された分散物を容器(必ずしも必要で
はないが、重合用オートクレーブである場合が多い)中
で、該分散物が反応温度として選択された温度に達する
まで加熱する。この温度は上記の温度(又は選択された
反応温度範囲内)である時間保持してもよいし、あるい
は冷却して該温度を前述のようにすぐに〔“ゼロオプシ
ョン(zero option) ”〕低下させてもよい。
【0048】カルボン酸イオン基の除去の結果(succes
s) は、重合体を熱処理の前後に赤外線分光分析法を用
いて分析することによって容易に確認し得る。
【0049】金属対イオンの性質に左右されるとはい
え、効果的な反応温度は金属の起源とは無関係である、
すなわち金属が強塩基又は弱塩基由来のものであるかど
うかは無関係である。
【0050】本発明の方法の安定化/単離を同時に行う
工程の後では、2つの別個の相(phase) の混合物すなわ
ち(a) 浮遊する凝集弗素重合体粒子と (b)水層(aqueous
phase) との混合物が存在する。
【0051】弗素重合体は、大量の水層から単に簡単な
方法例えば加熱処理用容器(通常は重合反応器)から連
続的に排出する(discharge) (これは要するにデカンテ
ーション、あるいは濾過又は遠心分離の形態である)こ
とによって容易に分離し得る(脱水し得る)。
【0052】その後に、凝集物の脱水された(しかし未
だ湿っている)粉末は、残存する水分を実質的に完全に
除去するために乾燥し得る。
【0053】湿潤弗素重合体粉末は、単離し、脱水した
後に洗浄して弗素重合体中の無機物含有量を低減させ
得、しかも最終重合体の色を向上し得る。洗浄は種々の
薬剤を用いて行い得る。
【0054】洗浄に水を使用することは有利であるが、
その効果は重合体の低エネルギー表面と水の高い表面張
力との間で良好な接触を達成することの困難さによって
制約される。
【0055】種々のアルコール類、エーテル類、ケトン
類又はエステル類を使用して、水性洗浄媒体の水性層の
表面張力を、重合体の湿潤度が適当である値にまで低減
させてもよい。表面張力を低下させ過ぎるのを回避する
ために注意を払わなければならず、さもなければ、乳化
が生じ、その場合には重合体と水性混合物とを分離する
ことが極めて困難である。水性洗浄媒体の水性層の表面
張力は33〜55ダイン・cm−1であるべきことが好まし
い。これは例えばイソプロパノール又はアセトンの10重
量%混合物を用いることによって達成し得る。別法とし
て、例えばブタン-2- オール3重量%の添加も良好な洗
浄特性を与える。
【0056】本発明の方法は、原則としてあらゆる型の
弗素重合体に適用可能である。
【0057】弗素重合体は典型的には少なくとも1種の
フルオロオレフィンと、場合によってはフルオロオレフ
ィンではない少なくとも1種のオレフィン系不飽和単量
体とから誘導される反復単位を含有してなるものであ
る。かかる弗素重合体は、慣用の弗素重合体分散重合法
により製造し得る。
【0058】典型的には弗素重合体は、(a) 前記の少な
くとも1種のフルオロオレフィンから誘導される単位30
〜100 重量%(好ましくは50〜100 重量%)と、別の単
位(すなわちフルオロオレフィンから誘導されたもので
はない単位)0〜70重量%(好ましくは0〜50重量%)
とを含有してなるものである。
【0059】前記の少なくとも1種のフルオロオレフィ
ンは、広義には少なくとも1個の弗素原子置換基を有す
るオレフィンとして定義され、該フルオロオレフィンは
オレフィンの水素原子全部が弗素原子と場合によっては
別のハロゲン原子とで置換されているペルハロ(perhal
o) オレフィンであるのが好ましい。
【0060】重合性と、得られる重合体の特性との観点
から、2〜3個の炭素原子を有するフルオロオレフィン
類が好ましい。
【0061】このようなフルオロオレフィンの例として
は、フルオロエチレン類例えばCF=CF、CHF=CF
CH=CF、CH=CHF、 CClF=CF、 CCl=C
F、CClF=CClF 、 CHF=CCl、CH=CClF 及び CC
l=CClF 並びにフルオロプロピレン類例えばCFCF=C
F、CFCF=CHF、CFCH=CF、CFCH=CH、CFC
H=CH、CFCF=CHF、 CHFCH=CHF及びCFCH=CH
が挙げられる。
【0062】上記のフルオロエチレン類及びフルオロプ
ロピレン類の内でテトラフルオロエチレンCF=CF(T
FEと略記する)、クロロトリフルオロエチレン CClF=CF
(CTFEと略記する)、弗化ビニリデンCH=CF(VDF
と略記する)及びCFCF=CF(HFPと略記する)が特に
好ましい。
【0063】非フルオロオレフィンの例としては、特に
ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)類例えばペル
フルオロ(メチルビニルエーテル)(PPVEと略記する)
及びペルフルオロ(2,2-ジメチル-1,3- ジオキソール)
(PDDと略記する)が挙げられる。
【0064】原則として本発明の方法は、(前記したよ
うな)あらゆる型の弗素重合体に適用可能であるが、該
方法を使用することによって得られる利点は、(前記し
たような)溶融加工できない弗素重合体例えばPTFE(単
独重合体)に対してはあまり重要ではない。
【0065】従って、本発明の方法は、溶融加工可能な
型の弗素重合体、特に3〜10個の炭素原子を有する高級
ペルフルオロα- オレフィン類(特にHFP)及び3〜10個
の炭素原子を有するペルフルオロ(アルキルビニルエー
テル)類(特にPPVE) から選択される単量体とTFE との
溶融加工可能な型の弗素重合体に対して最も都合よく適
用される。
【0066】弗素重合体は、特に5〜20重量%のHFP 反
復単位(好ましくは8〜16重量%、特に8〜13重量%の
HFP 反復単位、典型的には10重量%)と対応する割合の
TFE単位とを有する溶融加工可能なTFE/HFP 共重合体
(以下、FEP と略記する)である。
【0067】2〜5重量%のPPVE(好ましくは2〜4重
量%のPPVE、典型的には3重量%)を有するTFE/PPVE共
重合体もまた有用である。
【0068】本発明の方法は、(カルボン酸基から誘導
される)カルボン酸陰イオン基を実質的に除去し、そこ
に安定な基を生成する。これらの安定な基は、次の反応 -CF-COO-M → -CFH (Mは対イオンである) によって生じる基 -CFH であることが当業者によって
合理的に十分に受容されるが、本発明はこれによって拘
束されることを望まない。
【0069】本発明者らは、本発明の方法によれば弗素
重合体中の重合体に結合しているカルボキシル基の内の
≧95%(通常は≧97.5%)が除去されること知見した。
【0070】また、本発明の方法によれば分散物の水性
層から弗素重合体が実質的に完全に単離(分離)され
る。
【0071】本発明の方法によれば、水性層中に保持さ
れている極めて少量の弗素重合体を用いて、分散物から
単離される重合体の収率が通常≧97重量%(例えば98.5
〜99.5重量%)で得られることが示される。
【0072】弗素重合体中のカルボン酸基の存在は、赤
外線分光分析法を使用することによって容易に観察し、
定量し得る。適当な濃度(thickness) の重合体はフーリ
エ変換赤外分光計を用いて分析される。次いで、得られ
たスペクトルは、反応性カルボン酸基を含まない弗素重
合体の同様なスペクトルを、上記スペクトルから差し引
くことによって処理される。かかる処理は、(特に)18
12及び1775cm−1のピークを含むスペクトルを与える。
【0073】これらのピークは、遊離の且つ弗素重合体
に結合したカルボン酸基に起因するピークである。これ
らのピークの面積は、反応性カルボキシル基の濃度に関
連し、しかも任意に100 %と示される。前記の安定化方
法を実施した後に、同様のスペクトルが記録され、同様
の処理が行われる。安定化前と安定化後の吸光度の比
は、カルボン酸基の除去率の測定値を与え、それゆえに
安定化方法の結果(success) の測定値を与える。
【0074】
【実施例】本発明を以下の実施例により説明する。
【0075】実施例1 本実施例は同じ型の数回の試験に関する。内部攪拌機を
備えたジャケット付ステンレス鋼製オートクレーブに、
溶融加工可能なTFE/HFP 共重合体(以下、FEP と略記す
る)分散物(固形分20重量%)を加えた。上記の分散重
合体は、開始剤として過硫酸カリウム又は過硫酸アンモ
ニウムを用い、界面活性剤としてペルフルオロオクタン
酸アンモニウムを用いて水性媒体中でTFE とHFP とを分
散重合させることにより製造した。上記オートクレーブ
にオートクレーブの容量の65%まで上記分散物(pH2.2)
を充填し、これに水酸化カリウム溶液(25% w/w)を
ートクレーブが乾燥重量基準で重合体 200部当たり水酸
化カリウム2部を含み分散物のpHが11.5に上昇るよう
に加えた。次いで、反応物を90℃で1時間加熱し、その
後に分散物を硝酸で中和した(pHが7.3 まで低下す
る)。次いでオートクレーブを215℃まで加熱し、その
後に直ぐに冷却した。60℃まで冷却して、オートクレー
ブから内容物を排出した。最初の排出物は透明な水層で
あり、その次は白色微粉末であった。必要な場合には、
この粉末はオートクレーブ中に保留して洗浄を行っても
よい。上記の透明な水性層の分析によれば、典型的には
0.2〜0.4重量%の固形分が存在することが示された。
固形分のうち約0.1%が残存硝酸カリウムである。この
ことは、分散物から得られる重合体の収率が98.5%〜9
9.5%であることを意味する。得られた弗素重合体の分
析によれば、遊離の且つ弗素重合体に結合したカルボン
酸末端基に関連したそれぞれ1812及び1775cm-1の特性吸
収が存在しないことが示された。同様に、赤外線吸収ス
ペクトルによれば、遊離のカルボン酸に関連した3550cm
-1の水酸基の吸収が存在しないことが示された。
【0076】実施例2 内部攪拌機を備えたステンレス鋼製オートクレーブに、
FEP 分散物(固形分含有率16.2重量%)を、液体容量が
オートクレーブの全容量の65%になるように加えた。次
いで、分散物のpHを、25%(W/W) 溶液の形態の水酸化カ
リウムを添加することによって3.05まで上昇させた。次
いで、酢酸カリウム(分散物1リットル当たり2.67×10
−3モル、Hイオン濃度に関して3当量に対応する)
を加えた。分散物のpHが3.5 に上昇することが認められ
た。次いで、オートクレーブを密封し、215 ℃に加熱
し、その後に直ちに冷却した。オートクレーブをを開封
すると白色微細粉末と透明水層とからなる2相系が認め
られた。水層を廃棄し、必要な場合には重合体を排出又
は洗浄できる。水層の分析によれば、0.125 %の残存固
体が存在することが示され、これは99.2重量%の最小重
合体回収率を意味する。赤外線分光分析法による重合体
の分析によれば、反応させる前のもとの前駆弗素重合体
中の反応性カルボン酸末端基(任意の)100 %濃度に比
較して、安定化された重合体中には反応性カルボン酸末
端基が2.3 %存在すること、言い換えると反応性カルボ
ン酸末端基の97.7%が除去されたことが示された。同様
にして行った別の試験の詳細を以下の表に示す。
【0077】
【0078】実施例3 内部攪拌機を備えたステンレス鋼製オートクレーブに、
FEP 分散物(固形分含有量15.0重量%)を液体容量がオ
ートクレーブの全容量の60%を占めるように加えた。次
いで、水酸化ナトリウム水溶液(25% W/W)を、上記分
散物に対してそのpHを7.5 (滴定により測定)まで上昇
させるように添加した。次いで、オートクレーブを密封
し、230 ℃に加熱した。次いで、冷却した。温度が80℃
以下に下がったら、内容物をオートクレーブから排出で
きる。内容物は、白色微細粉末と透明水層とからなる2
相混合物であった。水層の分析によれば99.3重量%の最
小重合体単離収率が示された。赤外線分光分析法による
重合体の分析によれば、カルボン酸基の99%が除去され
ていることが示された。
【0079】実施例4 FEP 分散物(固形分18.5重量%)を、内部攪拌機を備え
たステンレス鋼製オートクレーブに加え、次いで水で液
体容量がオートクレーブの全容量の60%を占めるように
希釈した。次いで、分散物を80℃に加熱し、その後に水
酸化カリウム水溶液(25% W/W)を加えることにより該
分散物のpHを8.6 (滴定により測定)に上昇させた。次
いで、過酸化水素水溶液(35% W/W)2リットルを添加
した。オートクレーブを密封し、次いで215 ℃の温度ま
で加熱した。215 ℃になった時点で冷却した。温度が90
℃まで下がったら、水層をオートクレーブから排出し
た。白色微細粉末をオートクレーブ中に残しておいた。
次いで、重合体を水、及びイソプロパノールと水との混
合物で連続的に洗浄した。上記のアルコール性洗浄液
は、イソプロパノール1部と水9部とからなるものであ
る。
【0080】次いで、白色微細粉末をオートクレーブか
ら排出し、乾燥した。得られた重合体の赤外線吸収スペ
クトルの分析によれば、カルボン酸末端基の97%が除去
されていることが示された。得られた重合体中の遷移金
属の分析によれば、Fe0.8ppm及びCr<0.8ppmを含め特定
の元素が極めて低濃度であることが示された。
【0081】実施例5 FEP 分散物(固形分20重量%)を、内部攪拌機を備えた
ステンレス鋼製オートクレーブに加え、次いで水で液体
容量がオートクレーブの全容量の60%を占めるように希
釈した。分散物を80℃に加熱し、その後に炭酸カリウム
水溶液を加えてpHを7.5 まで上昇させた。次いで、過酸
化水素(35% W/W水溶液2リットル)を加えた。次い
で、オートクレーブを密封し、215 ℃まで加熱した。次
いで、冷却した。温度が90℃まで下がったら、水性内容
物をオートクレーブから排出した。白色微細粉末はオー
トクレーブ中に残しておいた。次いで、重合体を水、及
びイソプロパノールと硝酸の混合物で連続的に洗浄し
た。上記アルコール性混合物は、イソプロパノール1部
と硝酸9部とからなるものであった。
【0082】次いで、重合体をオートクレーブから排出
し、乾燥した。得られた重合体の赤外線分光分析によれ
ば、カルボン酸末端基の98.4%が除去されていることが
示された。得られた重合体中の遷移金属の分析によれ
ば、Fe及びCrを含め特定の元素が極めて低濃度であるこ
とが示された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−51084(JP,A) 特開 昭57−8225(JP,A) 特開 平4−20534(JP,A) 特開 昭50−115293(JP,A) 特開 平4−33904(JP,A) 米国特許3085083(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 6/24 C08F 2/18

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分散剤を用いる分散重合法で調製された
    弗素重合体の水性分散物を加熱することによって分散剤
    の分散−安定化作用を除去できる種類の分散剤と、弗素
    重合体上にカルボン酸基を生成させる種類の開始剤(又
    は開始剤系)とを用いる分散重合法を使用して、水性分
    散物として調製されて且つカルボン酸基(すなわち基-C
    OOH)を有する弗素重合体の安定化及び単離方法であっ
    て、前記の分散重合法を使用して該弗素重合体の水性分
    散物を調製した後に、塩基を用いて処理することにより
    該水性分散物中の弗素重合体上のカルボン酸基をカルボ
    ン酸陰イオン基(すなわち基-COO) に転化させ、次い
    でその様にして変性させた弗素重合体分散物を加熱し
    て、(1) カルボン酸陰イオン基を実質的に除去して、そ
    れによって前記陰イオン基の所に安定な基を生成させる
    ことと、(2) 前記弗素重合体分散物を凝固(凝集)させ
    ることによって該分散物から弗素重合体を単離すること
    とを同時に生起させることを特徴とする、弗素重合体の
    安定化及び単離方法。
  2. 【請求項2】 前記塩基と前記分散剤とは、塩基で処理
    した後に弗素重合体の分散物中の分散剤の分散−安定化
    作用を 190〜 240℃で除去できるような種類のものであ
    る請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記分散剤が高級ペルフルオロアルカン
    酸のアンモニウム塩又はアルカリ金属塩である請求項1
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記分散剤がペルフルオロオクタン酸、
    ペルフルオロノナン酸又はペルフルオロデカン酸のナト
    リウム塩、カリウム塩又はアンモニウム塩である請求項
    1記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記塩基がアルカリ金属又はアルカリ土
    類金属の水酸化物又は燐酸塩である請求項1記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 前記塩基がアルカリ金属又はアルカリ土
    類金属の炭酸塩、炭酸水素塩、(C〜C10)モノカ
    ルボン酸塩又は(C〜C10)ポリカルボン酸塩であ
    る請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記塩基がナトリウム塩又はカリウム塩
    である請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記の弗素重合体が、少なくとも1種の
    フルオロオレフィン(少なくとも1個の弗素原子置換基
    を有するオレフィンとして定義されるもの)から誘導さ
    れる単位30〜100 重量%と、別の単位すなわち非フルオ
    ロオレフィン単位0〜70重量%とを含有してなるもので
    ある請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記のフルオロオレフィンが、CF=CF
    、CHF=CF、CH=CF、CH=CHF、 CClF=CF、 C
    Cl=CF、CClF=CClF 、 CHF=CCl、CH=CClF 及び
    CCl=CClF 並びにCFCF=CF、CFCF=CHF、CFCH
    =CF、CFCH=CH、CFCH=CH、CFCF=CHF、 C
    HFCH=CHF及びCFCH=CHからなる群から選択される
    ものである請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記の非フルオロオレフィンがペルフ
    ルオロ(アルキルビニルエーテル)類及びペルフルオロ
    (アルキルジオキソール)類から選択されるものである
    請求項8記載の方法。
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