JP3111675B2 - 測量機の駆動装置 - Google Patents

測量機の駆動装置

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JP3111675B2 JP04212350A JP21235092A JP3111675B2 JP 3111675 B2 JP3111675 B2 JP 3111675B2 JP 04212350 A JP04212350 A JP 04212350A JP 21235092 A JP21235092 A JP 21235092A JP 3111675 B2 JP3111675 B2 JP 3111675B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は測量機の駆動装置に係
り、特に操作時における内部伝達機構のガタを除去し、
一つの操作つまみで粗動調整と微動調整とを行えるよう
にした測量機の駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、測量機では望遠鏡の視準を精度良
く行うために水平軸や鉛直軸の回転調整機構に各種の微
動装置が組み込まれている。この種の微動装置の構造と
しては、微動つまみの回転を微動軸の軸方向移動に変換
して微動軸を移動させ、この微動軸で測量機の鉛直軸等
の回転軸に嵌着された緊締環の突出部を押圧して回転軸
に微小回転を生じさせる機構が提案されている(実公平
1−34151号、実公平3−23524参照)。
【0003】ところで、これらの回転軸微動装置ではあ
らかじめ視準する対象の方向までおおよそ手動で望遠鏡
を向けその状態で望遠鏡の回転軸を緊締し、さらに回転
軸の微動調整を行うようになっている。このため測量機
の望遠鏡視準を電動モータ等の駆動により自動化させる
場合には粗動装置を併せて搭載し、粗動装置を駆動させ
た後に微動装置を駆動し、適正なモータ制御により望遠
鏡視準を行うことが要求される。図8は上述の粗動装置
の一例を示した平面図である。同図において、符号50
は測量機の本体を示しており、本体50の円筒部50a
のほぼ中心位置には回転軸51が回転軸軸受52に回転
自在に支持されており、この回転軸軸受52に形成され
たフランジ52aの外周縁にウォームホイール53が嵌
着されている。
【0004】一方、このウォームホイール53と噛合す
るウォーム54が本体50の一部において角形をなすよ
うに張り出した拡幅部50b内に収容されている。この
ウォーム54は拡幅部50bの側面に固着された軸受5
7、57に回転自在に支持された回転駆動軸55に密嵌
されている。回転駆動軸55の両端部には粗動つまみ5
6、56が取り付けられており、この粗動つまみ56を
正逆回転させることにより回転軸51を所定方向に粗動
回転させることができる。この回転軸51の粗動回転の
回転角と粗動つまみの回転比とはウォーム54のリード
値及びウォームホイール径により各種の値に決定され
る。
【0005】ところで、望遠鏡の微動調整にモータ駆動
等によるウォーム機構を用いる場合、加工精度の関係か
らウォームのネジのリードを微小幅に形成することがで
きない。また、加工可能な範囲で微小幅のリードが設定
されたウォームを組み込んだとしてもある程度の回転角
を得るためには、操作つまみを相当数回転しなければな
らないという煩雑さがある。このため、上述の粗動装置
に微動機構を組み込み、両者の組み合わせ操作により望
遠鏡の視準を行う駆動装置も開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ウォーム及
びウォームホイールの加工誤差や、ウォームホイールを
回転軸に取り付ける場合の取付誤差等が原因でウォーム
とウォームホイールとの間に設計値より大きいガタ(バ
ックラッシ)が生じることがある。このようなガタが生
じると、ウォームとウォームホイールの歯面同士は滑ら
かに接触して回転することができず、歯車対の間に生じ
た隙間が広がり、操作つまみ部からの駆動力の伝達に遊
びが出たり、隙間が狭まり、歯面同士が激しく衝突して
歯面を傷つけてしまうという問題がある。
【0007】このような歯車対のガタを除去するために
平行軸配置にある平歯車やはすば歯車からなる歯車列で
は噛合する歯車の一方を2枚重ねにし、この歯車間にバ
ネ等の付勢手段を付与して、噛み合う他の歯車の歯面を
挟持するようにし、歯車対間のガタを取り除くようにし
たシザース機構という技術も開発されている。
【0008】ところが、ウォームとウォームホイールの
ように回転軸が交差する食違い軸歯車のタイプでは、歯
すじがつる巻き曲線に仕上げられており、歯車対同士は
点接触あるいは曲線で接触するようになっている。この
ためウォームホイールにシザース機構をそのまま採用す
ると、ウォームホイールのシザース機構の合わせ面の隅
角部の稜がウォーム歯面の側面にぶつかってしまい、滑
らかな回転が妨げられてしまうおそれもある。
【0009】そこで、本発明の目的は上述した従来の技
術が有する問題点を解消し、粗動装置に発生する伝達機
構でのガタを取り除き、簡単な構造により粗動と微動と
を行える測量機の駆動装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は測量機の回転軸に嵌着された第1の歯車板
片と該第1の歯車板片に対して前記回転軸に直角な平面
内で面合わせされた前記回転軸に対して回転可能な第2
の歯車板片とにより歯面が形成され、該第2の歯車板片
の回動範囲を規制する回転制限手段と該回転制限手段に
向け前記第2の歯車板片を付勢する付勢手段とを前記第
1の歯車板片と第2の歯車板片との間に設けたウォーム
ホイールと、該ウォームホイールにより歯面が挟持され
るとともに操作つまみにより回転可能な回転駆動軸に送
りネジ部を介して螺合されたウォームとを備えたことを
特徴とするものである。
【0011】また、前記第1の歯車板片と第2の歯車板
片との合わせ面に丸面取りを施すことが好ましい。
【0012】
【作用】本発明によれば、ウォームホイールの歯面を測
量機の回転軸に嵌着された第1の歯車板片と該第1の歯
車板片に対して前記回転軸に直角な平面内で面合わせさ
れた前記回転軸に対して回転可能な第2の歯車板片とに
より形成し、第1の歯車板片と第2の歯車板片の間に該
第2の歯車板片の回動範囲を規制する回転制限手段と該
回転制限手段に向け前記第2の歯車板片を付勢する付勢
手段とを設け、該ウォームホイールにより操作つまみに
より回転可能な回転駆動軸に送りネジ部を介して螺合さ
れたウォームの歯面を挟持するようにして両者を噛合さ
せたので、ウォームホイールの歯面がウォームにガタの
ないように噛み合うようにでき、伝達機構を滑らかに回
転させることができる。
【0013】また、前記第1の歯車板片と第2の歯車板
片との合わせ面に丸面取りを施したので、ウォームの歯
面とのぶつかり等を防止でき、さらに滑らかな状態での
回転を行える。
【0014】
【実施例】以下、本発明による測量機の駆動装置の一実
施例を図1乃至図6を参照して説明する。 図1は本発
明による駆動装置の一例を示した平面図である。同図に
おいて、符号1は測量機の本体を示しており、この本体
の円筒部1aのほぼ中心位置には回転軸2が図示しない
回転軸軸受に回転自在に支持されている。さらにこの回
転軸軸受に形成された環状フランジ3の外周縁3aにウ
ォームホイール4が嵌着されている。
【0015】このウォームホイール4は、回転駆動軸8
に形成された送りネジ部8a(その詳細については後述
する。)を介して螺合されたウォーム5と噛合してい
る。また、図2に示したように環状フランジ3の外周縁
3aにボス4aを介して外嵌されたウォームホイール4
Aと、このウォームホイール4Aと同形の歯形が形成さ
れボス4aに外嵌されたウォームホイール4Bとを重ね
るように密着させて1組のウォームホイール4に相当す
る歯車が構成されている。ウォームホイール4Bは図1
に示したように回転軸2の中心軸に関してほぼ等角度を
なして配設された3個の回転制限駒20に形成されたネ
ジ部20aによりウォームホイール4Aにネジ止めされ
ている。このとき回転制限駒20の軸部20bはウォー
ムホイール4Aに形成された円孔4bの直径より僅かに
小さい直径に設定されている。
【0016】このとき回転制限駒20のネジ頭部20c
を締め込んでウォームホイール4Aがスラスト方向にガ
タつかないように保持されている。このネジの締め付け
具合は、ウォームホイール4Aが回転制限駒20の軸部
20bと円孔4bとの間隙の範囲でボス4aの外周面の
回りに沿って僅かな角度範囲で滑らかに回動することが
できる程度に調整されている。 なお、本実施例では軸
部20bの外径と円孔4bの内径とは0.5mmのクリ
アランスが設定されている。
【0017】さらにウォームホイール4Aと、ウォーム
ホイール4Bとのそれぞれの当接面には図1に示したよ
うな長円溝状の凹部21、22がほぼ等間隔で配置され
た回転制限駒20の間に位置するように形成されてい
る。(なお、図1には凹部22のみが示されている。)
凹部21の一端には固定ピン23が設けれる一方、凹
部22の固定ピン位置と反対側には固定ピン24が設け
られている。そして各固定ピン23、24の間に3本の
バネ25がそれぞれ装着されている。このバネ25は固
定ピン23、24が接近するような方向に付勢され、こ
れによりウォームホイール4Aが僅かに回動する。ま
た、ウォームホイール4Aの回動は、回転制限駒20の
軸部20bが円孔4bの内周面に押圧されるまでの範囲
に制限される。
【0018】このとき前述のようにウォーム5がウォー
ムホイール4(以下、ウォームホイール4A、4Bを一
体として扱う場合には符号4を付す。)に噛合している
ので、ウォームホイール4Aとウォームホイール4Bと
がウォーム5を挟持するように作用する。このためウォ
ームホイール4は、いわゆるシザース機構としてウォー
ム5と噛合する。したがって、ウォーム5との間に噛み
合いの遊びやズレ等が合ってもバネ25の付勢力によ
り、図3に示したようにウォーム5の歯面に対して密着
するように噛合できる。このとき噛合している歯面の後
ろ側に設計バックラッシが発生するが、ウォーム5及び
ウォームホイール4の噛み合い動作には全く影響を与え
ない。このようにウォームホイール4によるシザース機
構によりウォーム5及びウォームホイール4間の駆動力
の伝達ロスが大幅に減少する。
【0019】回転駆動時にウォームホイール4A、4B
の歯面の稜が互いにぶつかったり、ウォームの歯面の側
面に当たるのを防止するために、本発明では図4に示し
たように歯合わせ面の稜を全周にわたり丸面取り27を
行っている。この丸面取り27はR=0.5mm程度で
加工されており、成形時の機械加工あるいは化学研磨に
よって形成することができる。
【0020】次に、ウォームホイール4と噛合するウォ
ーム5の構成について説明する。ウォーム5は、測量機
1の本体の一部の角形の拡幅部1b内に収容されてい
る。この拡幅部1bの側面には対向した開口部1cが形
成され、この開口部1cに軸受6、7が嵌着されてい
る。さらにこの軸受6、7に回転駆動軸8が回転可能に
支持されている。
【0021】また、軸受6には回転駆動軸8が遊嵌する
円筒部6aが形成されており、この円筒部6aの端面位
置には座面6bが形成され、この座面6b上にウェーブ
ワッシャ9を挟持する1組のテフロンワッシャ10、1
1が装着され、さらにテフロンワッシャ11側には略円
筒形状のストッパ12が取付ネジ13を介して回転駆動
軸8に密嵌されている。 また、この回転駆動軸8を回
転させるために操作つまみ14、14が回転駆動軸8の
両端部に取り付けられている。
【0022】さらに回転駆動軸8のほぼ中央位置の周面
にはストッパ12近傍からネジが刻設されて送りネジ部
8aが形成される一方、この送りネジ部8aと等しいピ
ッチのネジ5aがウォーム5の内周面に形成され、これ
によりウォーム5は回転駆動軸8の送りネジ部8aに回
転可能に螺合している。なお、本実施例では回転駆動軸
8の表面にはリードが0.5mmの送りネジが切られて
いるが、この部分にボールネジを螺旋状に装着しても良
い。またウォームホイールのリードと送りネジのリード
とを所定値に設定することで粗微動回転比を各種設定で
きることはいうまでもない。
【0023】このとき上述のストッパ12とウォーム5
端面との間には係止部15が形成されており、この係止
部15の接続・切り離し動作によりウォーム5と回転駆
動軸8との間にクラッチ機構を構成するようになってい
る。この係止部15はストッパ12に形成されたレバー
16とウォーム5の端面に突設された係止ピン17とか
ら構成されている。その構成の詳細とその動作とは後述
する。 さらにウォーム5の係止ピン17の取り付けら
れた端面の反対側の回転駆動軸8にはバネストッパ18
が固着されており、このバネストッパ18とウォーム5
の端面との間にはコイルバネ19が装着されている。こ
のコイルバネ19はウォーム5をストッパ12側に付勢
し、これによりウォーム5とウォームホイール4とは噛
み合う歯面同士が強く押圧され、大きな摩擦力が生じ
る。このときウォーム5とウォームホイール4との噛合
部が接触回転した際の歯面間の摺動摩擦は送りネジ部8
aでのウォーム5の回転摩擦より大きくなっている。
【0024】ここでこの係止部15のクラッチ機構につ
いて図5を参照して説明する。図5(a)には回転駆動
軸8に固着されたストッパ12が示されており、このス
トッパ12の表面には回転駆動軸8から半径方向に向け
てストッパ12本体と一体的なレバー16が形成されて
いる。一方、このレバー16と対向するウォーム5の端
面には細棒状の係止ピン17が突設されている。この係
止ピン17とレバー16とは通常、同図(b)に示した
状態にあり、この状態から回転駆動軸8を矢印A方向に
回転すれば、レバー16が係止ピン17に当接して回転
駆動軸8の回転に伴ってウォーム5も一体的に回転す
る。
【0025】次に、図5(b)に示した矢印B方向に回
転駆動軸8を回転させた場合について説明する。矢印B
方向に回転駆動軸8を回転すると、クラッチ機構の係止
部15が切り離され、送りネジ部8aの回転がそのまま
ウォーム5に伝達される。このときウォーム5とウォー
ムホイール4との噛合部の摺動摩擦が送りネジ部8aで
のウォーム5の回転摩擦より大きくなっているので、ウ
ォーム5自身は送りネジ部8aと共回りせず、ウォーム
5にスラスト力が作用し、ウォーム5は回転駆動軸8の
軸方向に微動送りされる。これに伴いウォーム5と噛合
するウォームホイール4も微動回転し、これにより回転
軸の微動回転が実現する。なお、図5(b)に示した例
において、矢印A方向に送りネジ部8aを回転させ、ウ
ォーム5を上述と反対方向に微動送りするためには回転
駆動軸8を約1周弱微動空転させてレバー16を図示の
状態と反対側から係止ピン17に当接させておけば良
い。
【0026】次に、本発明による粗微動装置を測量機の
鉛直軸の回転調整機構に適用した例を図6を参照して説
明する。図6は測量機30の鉛直軸31の部分拡大図を
示したものである。同図において、符号30Aは測量機
本体を示したものである。本体30Aの下端部分には円
形開口部32が形成されている。さらにこの円形開口部
32はこの開口を貫通するように配置された下盤本体3
0Bが設けられ、下盤本体30Bの下端部35に鉛直軸
受33の環状フランジ34が固着されることにより閉塞
される。下盤本体30Bには回転駆動軸8が図1の構成
で軸受7、8を介して取り付いている。また環状フラン
ジ34の上面に下端を当接するようにして水平目盛盤支
持軸36が鉛直軸受33に外周に嵌着されている。この
水平目盛盤支持軸36の上部位置には水平目盛盤37を
載置するための環状の目盛盤支持フランジ36aが形成
されている。
【0027】鉛直軸受33の上端部にはテーパボールレ
ース面33aが形成されており、このレース面33aと
鉛直軸31の周面に形成された支持フランジ31a下面
とに包囲された空間内に鋼球38が収容され、玉軸受3
9が構成されている。鉛直軸31はこの玉軸受39で軸
の鉛直方向が回転自在に支持されるとともに、回転方向
に関しては筒状の鉛直軸受33の内周面33bの全面に
わたって支持され回転時の振れ止めが図られ、回転精度
が保持されるようになっている。
【0028】一方、支持フランジ31aの外周面にはウ
ォームホイール4Bのボス4aが密嵌され、さらにウォ
ームホイール4Aが3個の回転制限駒20によりウォー
ムホイール4Bに前述のように微小な回動を許すように
取り付けられている。このときバネ25によりウォーム
ホイール4はシザース機構を構成している。そしてこの
ウォームホイール4で回転駆動軸8の送りネジ部8aに
回転可能に螺合されたウォーム5を挟持するようにして
ガタの生じない状態で両者は噛合する。このときこのウ
ォーム5は図1に示した場合と同様にコイルバネにより
ストッパ方向に付勢されるとともに、クラッチ機構を備
えているので、操作つまみの回転によりクラッチ機構の
接続、切り離し動作を行うことができる。以上述べた実
施例において、本発明による駆動装置により測量機の鉛
直軸の粗微動回転を実現することができるようになる。
また併せて測量機の望遠鏡を支持する水平軸にこの駆動
装置を適用することにより望遠鏡視準をきわめて容易に
行うことができるようになる。
【0029】次に、他の実施例として上述の駆動装置を
顕微鏡の試料等を載置する回転テーブルに適用した例に
ついて図7を参照して説明する。同図において、符号4
0は回転テーブルの支持架台を示しており、この支持架
台40は中央位置に形成された肉厚円筒形状の軸受ブラ
ケット41とこの軸受ブラケット41と一体的に形成さ
れた架台側面カバー42とから構成されている。このう
ち軸受ブラケット41の内周面41aの上下位置には角
溝43が形成されており、この角溝43にはそれぞれ玉
軸受44、44が嵌着されている。
【0030】一方、軸受ブラケット41の上端面にはニ
ードルベアリング45が所定間隔で配設されており、こ
のニードルベアリング45と玉軸受44とにより回転テ
ーブル46が支持されるようになっている。すなわち回
転テーブル46の回転軸47が玉軸受44により回転自
在に支持されるとともに回転テーブル46の底面48が
ニードルベアリング45により支持される。これにより
面積の広い試料載置台49は水平面を保持しながら回転
できる。 このとき回転テーブル46に形成された段部
には前述と同様のシザース機構のウォームホイール4が
嵌着されており、ウォームホイール4のシザース機構で
回転駆動軸8の送りネジ部8aに螺合されたウォーム5
を挟持して両者が噛合するようになっている。このウォ
ーム5は上述の駆動装置とまったく同様の構成からな
り、操作つまみを回転させることにより観察者は回転テ
ーブル上の試料台を所定方向に粗微動回転調整させるこ
とができる。
【0031】また、上述の駆動装置を工作機械の割出し
盤等のワーク位置の粗微調整を必要とする装置に組み込
むことも可能である。
【0032】なお、回転駆動軸にギヤトレインを装着し
て回転駆動軸をモータ駆動しても良い。この場合、位置
検出部からの位置信号をフィードバックしてモータの正
逆回転を行い、回転軸の適正な粗微動制御を行い、視準
や位置出しを自動化させることも可能である。このとき
前記ギヤトレインにクラッチ機構を設けることによりモ
ータ駆動と手動操作とを適宜切り替えるようにすること
が好ましい。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、簡単な構造で内部のガタ等を除去し、測量機
の回転軸の粗微動調整を精度良く容易に行え、測量機の
視準機構や回転テーブルの回転調整装置のモータ制御に
よる自動化に大きく寄与することができるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による測量機の駆動装置の一実施例を示
した平面断面図。
【図2】図1のウォームホイールとウォームとの関係を
示した部分断面図。
【図3】図2のウォームホイールとウォームとの噛み合
い状態を示した部分断面図。
【図4】図3のIV部分の丸面取りを説明するための部分
拡大斜視図。
【図5】図1に示した係止部の部分拡大斜視図。
【図6】本発明による駆動装置を測量機の鉛直軸に適用
した例を示した横断面図。
【図7】本発明による駆動装置を回転テーブルの回転軸
に適用した例を示した横断面図。
【図8】従来の測量機の粗動調整装置の一例を示した平
面断面図。
【符号の説明】
1 測量機本体 2 回転軸 4A、4B、4 ウォームホイール 5 ウォーム 8 回転駆動軸 8a 送りネジ部 12 ストッパ 15 係止部 16 レバー 17 係止ピン 20 回転制限駒 25 バネ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】測量機の回転軸に嵌着された第1の歯車板
    片と該第1の歯車板片に対して前記回転軸に直角な平面
    内で面合わせされた前記回転軸に対して回転可能な第2
    の歯車板片とにより歯面が形成され、該第2の歯車板片
    の回動範囲を規制する回転制限手段と該回転制限手段に
    向け前記第2の歯車板片を付勢する付勢手段とを前記第
    1の歯車板片と第2の歯車板片との間に設けたウォーム
    ホイールと、該ウォームホイールにより歯面が挟持され
    るとともに操作つまみにより回転可能な回転駆動軸に送
    りネジ部を介して螺合されたウォームとを備えたことを
    特徴とする測量機の駆動装置。
  2. 【請求項2】前記第1の歯車板片と第2の歯車板片と
    は、合わせ面に丸面取りが施されたことを特徴とする請
    求項1記載の測量機の駆動装置。
JP04212350A 1992-07-17 1992-07-17 測量機の駆動装置 Expired - Lifetime JP3111675B2 (ja)

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