JP3110269B2 - 通電加熱装置 - Google Patents

通電加熱装置

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JP3110269B2 JP06320553A JP32055394A JP3110269B2 JP 3110269 B2 JP3110269 B2 JP 3110269B2 JP 06320553 A JP06320553 A JP 06320553A JP 32055394 A JP32055394 A JP 32055394A JP 3110269 B2 JP3110269 B2 JP 3110269B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄鋼やアルミ、銅など
の金属帯板の連続焼鈍ラインにおける通電加熱装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属帯板を連続焼鈍する場合、加
熱・保温にはガス加熱による輻射や電気ヒーターによる
間接加熱がほとんどであった。しかし、これらの加熱方
法は間接的に被加熱材を加熱するため、急速な加熱がで
きないという問題があり、板厚や板幅などが変わるとき
には、生産に大きな制約を与えていた。
【0003】この問題を解決するため通電加熱を採用す
る事が提唱されている。たとえば、実開昭61−829
54号公報には鋼板に通電ロールを介して直接通電し、
鋼板自体を発熱体として高温化することが、また、特開
平1−142032号公報や特開平1−187789号
公報には、環状トランスを貫通する金属帯板通路の前後
に通電ロールを設け金属帯を加熱する方法が記載されて
いる。加熱方法は、実開昭61−82954号公報で
は、金属ストリップを通電ロールに巻き付ける方法が示
され、また特開平1−142032号公報では金属スト
リップをロールで挟持する方法が示されている。
【0004】このように金属帯に直接電流を流し、ジュ
ール熱で加熱する場合は、ガスや電気の間接加熱と比べ
単位時間当たりの加熱能力が高く、板厚や板幅の変更に
伴う生産性低下という問題はなくすることができるとと
もに、設備がコンパクトにできる点で優れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、通電ロールで
金属帯板を加熱する場合、大きく2つの問題がある。一
つは、通電ロールで発生するスパークの問題であり、も
う一つは通電ロールと接触する場合に生じる形状不良の
問題である。
【0006】スパークは、帯材の厚みが厚くなればなる
ほど、また通板速度がはやくなればなるほど大電流が必
要となりスパークが発生しやすくなる。スパークを抑え
るためには、加熱鋼板と接触しても形状が変化しにくい
ロールを用い、圧下を加えることにより大電流を流すこ
とが可能となる。しかし、この場合帯材の厚みが薄い場
合には、ロールで帯材を拘束するためロールによる加熱
帯材の温度降下が生じ、帯材に絞り等の形状不良が発生
するという問題がある。発生した絞りは、通電ロール後
にも残るとともに、通電ロール手前から帯材に波が発生
し、この波が通電ロールと接触する際に不安定接触及び
不安定通電となりスパークの発生原因になる。
【0007】そこで、本発明は金属帯材の通電加熱、特
に薄手材で発生する形状不良を抑制することが可能で、
安定した操業を行うことができる通電加熱装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、以下の
〜である。第一通電ロールと第二通電ロールの間
で電流を通じ走行する金属帯板を加熱する通電加熱装置
において、第一通電ロールと第二通電ロールの間にあっ
て、走行する金属帯板の厚みより大きく、3mm以下の
ャップを対向して設けた一対のロールを、少なくとも一
組以上配置したことを特徴とする通電加熱装置であり、
上記通電加熱装置において、第一通電ロールと第二通
電ロールの間に配置するギャップを設けたロールの表面
が絶縁体からなることを特徴とする通電加熱装置であ
り、上記の通電加熱装置において、第一通電ロール
と第二通電ロールの間に配置するギャップを設けたロー
ルが、第一通電ロールと第二通電ロール、金属帯板から
なる回路から絶縁したことを特徴とする通電加熱装置で
あり、上記の通電加熱装置において、第一通電ロー
ルと第二通電ロールの間に配置するギャップを設けたロ
ール胴部が、非磁性体からなることを特徴とする通電加
熱装置である。
【0009】
【作用】以下本発明の作用を図面を用いて説明する。図
1は、本発明による通電加熱装置構成を説明する側面図
である。走行する金属帯板9は、電源5、導電材6を通
じ通電ロール1及び通電ロール3から電流を供給され、
通電ロール1と通電ロール3の間でジュール加熱され
る。図中のロール軸7及びロール軸8には、図示してい
ないがロールに電流を通じるためのブラシが接続されて
いる。また、押さえロール2および押さえロール4は、
走行する金属帯板9を通電ロールに確実に接触させるた
めに用いる。走行する金属帯板9は、この例の場合常温
で通電ロール1と押さえロール2で圧下を受けながら電
流を供給され、通電ロール3で最高温度に到達する。
【0010】この場合、金属帯板9は、図2に示すよう
に加熱されない場合には、16のように幅の寸法が変わ
ることなく通電ロール3を通過するが、電流が流れ加熱
を始めると熱膨張により17のように幅が広がり、温度
の降下がなければ18のように膨張したまま通電ロール
3をでてゆく。ところが、通電ロール3および押さえロ
ール4の温度が加熱された金属帯板9より温度が低い
と、接触伝熱により急速に冷却をうけ19の様に幅が減
少する。この急激な幅縮みにより金属帯板は容易に変形
し、図3に示すように高温側の通電ロール3の手前、図
2のA−A断面部では波が発生し、そのままロールに噛
みこまれ通電ロール3を出たところで絞り形状となって
しまう。
【0011】この絞りは、高温側の通電ロール3の手前
の波高さが高いほど大きなものが残ってしまうため、極
力小さな波に分散すれば、たとえ絞りが残っても極めて
小さなものとなり、スキンパスミルを通れば消えてしま
い、実害は残らない。波を小さく分散するためには、波
の成長を抑えるようにすればよく、図1に示すように通
電ロール1から通電ロール3までの間に、ロール10と
11、ロール12と13、ロール14と15のように走
行する金属帯板9を圧下しないように近接してロールを
配置すれば、発生しようとする波は、これらロールのギ
ャップ以上には成長せず、波はこれらロールの幅方向へ
分散される。図4は、このことを模式的に示したもので
あるが、ロールの距離を近づければ近づけるほど波の高
さは小さくなり効果的である。ただし、あまりロール間
隔を狭めすぎると波を拘束してしまい絞りを発生する場
合もあるため、図1のように波規制ロールを複数組設け
数段回にわけて波を小さくしても良いし、一段でできる
なら一段でもよい。
【0012】また、これらの波規制用ロールは、電流が
流れている金属帯板9と接触するため、ロール軸受けを
通り電流が流れないようにしないと、ベアリングの焼損
やスパークの発生、加熱効率の低下などを引き起こすた
め絶縁が必要である。絶縁は、対地に対して行う場合や
金属帯板9、通電ロール1、導電部材6、電源、通電ロ
ール3からなる閉回路に対して行えばよい。絶縁の方法
としては、ロール表層に絶縁物質の層を設けたり、ロー
ルチョックをベーク板あるいは絶縁ボルト等を用いて絶
縁すればよい。
【0013】これら波規制用ロールは、たとえば図1の
ロール10、12、14は、金属帯板9、通電ロール
1、導電部材6、電源、通電ロール3からなる閉回路内
にあるため、大電流を通じた場合には電磁誘導により加
熱されてしまい、加熱効率のロスとなってしまう。これ
を防止するためには、電磁誘導を受けないように通電ロ
ールと金属帯板で囲まれる回路の中に入るロールは、非
磁性材のロールを用いればよい。
【0014】さらに、高温になった金属帯板9と接触す
る可能性が高いロール、図1ではロール10、11、1
2、13については、ロール内部を水冷する必要がある
とともに、金属帯板9と接触したときに金属帯板9から
できるだけ熱を奪わないように断熱施工を施すことが望
ましい。
【0015】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を説明する。実
験は、低温側通電ロールとして、表層にCrメッキを施
したS45C製ロール(直径300mm、長さ1300m
m)と、その押さえロールとしてゴムロール(直径30
0mm、長さ1300mm)、高温側通電ロールとその押さ
えロールとしてカーボンロール(各々直径300mm長さ
1300mm)を用い、交流電源(50Hz)をサイリスタ
制御により投入パワーを制御し、冷延鋼板(0.2mm厚
×900mm幅)を常温から700℃まで加熱を行った。
加熱距離は、2mで、ライン速度は10〜50mpm であ
る。
【0016】波規制用ロールは、直径が100mm、長さ
1300mmで内部水冷をするとともに、表層にはZrO
2 −8%Y2 3 の断熱溶射層(400μm)を設け、
ロール間ギャップを変え、発生波高さ低減効果と加熱後
の鋼板の形状を観察した。波規制用ロールの位置は、高
温側通電ロール手前300mmである。
【0017】表1に、波規制用ロールの間隔と高温側通
電ロール入り側に入る波高さ、加熱後の鋼板形状を示
す。波規制用ロールのギャップが3mm以下の本発明の例
では、加熱後の鋼板に残る絞りは全くないか、あるいは
スキンパスをかければ容易に消える程度に小さかった
が、ロールギャップを5mm以上にしていくことにより、
高温ロール入り側の波は次第に大きくなり、加熱後の鋼
板の絞りも次第に大きなものになっていった。また、波
規制用ロールは、絶縁物を溶射しているため、ベアリン
グ焼損等の問題はなく安定した運転が可能であった。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】本発明による通電加熱装置では、製品の
品質に大きく影響する金属帯板の形状を損なうことなく
加熱できるとともに、加熱される金属帯板の形状不良に
伴うスパークの発生をさせることなく通電できることか
ら、通電ロール、金属帯板に損傷を与えることなく安定
して操業できる、ロールの寿命を長くすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による、金属帯板を、通電ロールと押さ
えロールで圧下を加えて、通電加熱する場合の装置の配
列を示す側面図である。
【図2】金属帯板が、低温通電ロールから高温通電ロー
ルまで加熱される間の、幅の変化を示す上部からみた模
式図である。
【図3】図2の断面A−A部の金属帯板の形状を示す正
面断面図である。
【図4】本発明により波の発生した金属帯板を、波規制
ロールで波の成長を抑える状態を説明する模式図であ
る。
【符号の説明】
1 低温側通電ロール 2 低温側押さえロール 3 高温側通電ロール 4 高温側押さえロール 5 電源 6 導電部材 7、8 ロール軸 9 金属帯板 10〜15 波規制ロール 16 加熱前の金属帯板の通過ライン 17 加熱により膨張した金属帯板の通過ライン 18 通電ロールで冷却を受けない場合の、加熱によ
り膨張した金属帯板の通過ライン 19 通電ロールで冷却を受けた場合の、加熱により
膨張した金属帯板の通過ライン
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 9/62 101 C21D 9/56 101 C21D 1/40

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一通電ロールと第二通電ロールの間で
    電流を通じ、走行する金属帯板を加熱する通電加熱装置
    において、第一通電ロールと第二通電ロールの間にあっ
    て、金属帯板の厚みよりも大きく、3mm以下の隙間をあ
    けて、対向して設けた一対のロールを、少なくとも一組
    以上配置したことを特徴とする通電加熱装置。
  2. 【請求項2】 第一通電ロールと第二通電ロールの間に
    配置するギャップを設けたロールの表面が絶縁体からな
    ることを特徴とする請求項1記載の通電加熱装置。
  3. 【請求項3】 第一通電ロールと第二通電ロールの間に
    配置するギャップを設けたロールが、第一通電ロールと
    第二通電ロール、金属帯板からなる回路から絶縁したこ
    とを特徴とする請求項1記載の通電加熱装置。
  4. 【請求項4】 第一通電ロールと第二通電ロールの間に
    配置するギャップを設けたロールの胴部が、非磁性体か
    らなることを特徴とする請求項1記載の通電加熱装置。
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