JP3109535B2 - パケットスイッチ - Google Patents

パケットスイッチ

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JP3109535B2
JP3109535B2 JP14500991A JP14500991A JP3109535B2 JP 3109535 B2 JP3109535 B2 JP 3109535B2 JP 14500991 A JP14500991 A JP 14500991A JP 14500991 A JP14500991 A JP 14500991A JP 3109535 B2 JP3109535 B2 JP 3109535B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非同期転送モード(A
TM:Asynchronous Transfer Mode) その他の高速・広
帯域通信網において、交換処理を行う超高速パケット交
換装置に用いられるパケットスイッチに関する。なお、
近年の超高速パケット交換装置は回線当たり数Gbps の
交換処理能力が要求されており、電気技術のみでは限界
があるために光技術を用いた構成が提案されている。
【0002】
【従来の技術】図4は、光技術を用いた従来の超高速パ
ケット交換装置に用いられるパケットスイッチの構成例
を示すブロック図である。なお、ここに示すパケットス
イッチの構成は、文献“A Broadband Optical Multicas
t Switch"(T.T.Lee,M.S.Goodman and E.Arthurs,ISS 19
90)から本発明に関与する部分を簡略化して引用したも
のである。
【0003】図において、N本の入線401 〜40N
はN個の入力バッファ411 〜41 N がそれぞれ接続さ
れる。各入力バッファ411 〜41N には、それぞれ固
定波長電気−光変換器421 〜42N を介して光結合・
分配器43が接続される。光結合・分配器43には、N
個の可変波長光−電気変換器451 〜45N を介してN
本の出線461 〜46N が接続される。各入力バッファ
411 〜41N および各可変波長光−電気変換器451
〜45N には、それぞれ信号線471 〜47N および信
号線481 〜48N を介して制御部44が接続される。
【0004】このような構成において、N本の入線40
1 〜40N から入力されるパケットは、N個の入力バッ
ファ411 〜41N にそれぞれ蓄積される。制御部44
は、各入力バッファ411 〜41N に対して、他の入力
パケットと出線の競合が生じない適当なタイムスロット
でそれぞれの入力パケットを取り出すように制御する。
各入力バッファ411 〜41N から取り出されたパケッ
トは、固定波長電気−光変換器421 〜42N を介して
各入線に割り当てられた波長の光信号に変換される。
【0005】光結合・分配器43は、各固定波長電気−
光変換器421 〜42N からそれぞれの波長の光信号を
取り込んで結合し、各出線461 〜46N に配置にされ
ているすべての可変波長光−電気変換器451 〜45N
に分配する。制御部44は、各可変波長光−電気変換器
451 〜45N に対して、各タイムスロットごとにどの
入線のパケットをそれぞれの出線に出すかを示す選択波
長λ1 〜λN を設定し、対応する光信号からその出線宛
のパケットを再現して出力させる。
【0006】すなわち、例えば入線401 のパケットを
出線46N に出力させる場合には、所定のタイムスロッ
トで可変波長光−電気変換器45N に設定する波長をλ
1 とすることにより、そのタイムスロットの光信号を可
変波長光−電気変換器45N を介して取り出すことがで
き、光レベルでの交換処理が可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のパケ
ットスイッチでは、可変波長光−電気変換器45は、タ
イムスロットごとに異なる波長の光信号の選択を可能と
する波長選択速度が要求される。ところで、上記のAT
Mなどのようにパケット長が数十バイトの伝送システム
では、回線速度が数Gbps でタイムスロット長が数十ns
〜数百nsとなるが、このような短時間での大幅な波長選
択範囲の拡大は事実上困難である。したがって、その回
線速度に対応するには可変波長光−電気変換器での波長
選択範囲を狭めざるを得ず、またそれは同時に使用可能
な入線および出線の数を制限する要因になっていた。
【0008】さらに、図4に示す従来のパケットスイッ
チの構成では、可変波長光−電気変換器に障害が発生し
た場合にはそれに対応する出線の使用を中止もしくは使
用制限する必要があった。本発明は、波長選択速度の制
限を緩和して高速回線速度への対応を可能とし、また可
変波長光−電気変換器の障害の際にもその出線の使用を
可能とするパケットスイッチを提供することを目的とす
る。
【0009】本発明は、複数の入線に入力されるパケッ
トを各入線対応に蓄積する入力バッファと、前記入線対
応に設けられ、前記各入力バッファから取り出した電気
信号のパケットをそれぞれ入線対応の波長の光信号に変
換する固定波長電気−光変換器と、前記各固定波長電気
−光変換器から出力される光信号をすべての出線宛に同
時に分配出力する光結合・分配器と、前記出線対応に設
けられ、それぞれ出線対応に設定される波長の光信号を
選択して電気信号のパケットに変換する可変波長光−電
気変換器と、前記各入力バッファに蓄積されたパケット
を出線での競合制御を行った所定のタイムスロットで取
り出す制御を行い、各タイムスロットごとに前記可変波
長光−電気変換器にパケットの出線対応の波長を設定す
る制御部とを備えたパケットスイッチにおいて、前記可
変波長光−電気変換器を各出線対応にそれぞれ複数配置
し、前記制御部は、各タイムスロットごとに各出線対応
の複数の可変波長光−電気変換器がそれぞれどの波長を
選択するかを示す予約テーブルを設け、前記入力バッフ
ァから各パケットの出線番号を通知され、各パケットに
対して出線で他のパケットとの競合が生じないようにタ
イムスロットの割り当てを行い、それに応じて各入力バ
ッファ対応に各タイムスロットで選択すべき光信号の波
長を前記予約テーブルに設定し、この予約テーブルに従
って各タイムスロットごとの選択波長をそれぞれ対応す
る可変波長光−電気変換器に設定し、タイムスロットご
とに各可変波長光−電気変換器を順次切り換え制御する
構成であることを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明は、タイムスロットごとに各出線の可変
波長光−電気変換器が選択する波長の情報を予約テーブ
ルにもち、各出線ごとの複数の可変波長光−電気変換器
に各タイムスロットごとの選択波長を事前に設定し、各
タイムスロットごとに使用する可変波長光−電気変換器
を順次切り換える。したがって、各可変波長光−電気変
換器では変換動作に先立って選択波長の設定を先行させ
ることができ、タイムスロットよりも長い時間を用いて
選択波長の設定を行うことができる。
【0011】また、各出線ごとに複数の可変波長光−電
気変換器が備えられるので、その1つに障害が発生して
も制御部がその可変波長光−電気変換器を使用しないよ
うに制御することにより、対応する出線の使用を他の可
変波長光−電気変換器を用いて継続することができる。
【0012】
【実施例】図1は、本発明の一実施例構成を示すブロッ
ク図である。図において、N本の入線101 〜10N
は、N個の入力バッファ111 〜11N がそれぞれ接続
され、各入線から入力されるパケットを蓄積する。各入
力バッファ111 〜11N には、それぞれ固定波長電気
−光変換器121 〜12N が接続され、各入力バッファ
から取り出されたパケットを各入線に割り当てられた波
長λ1 〜λN の光信号に変換する。各固定波長電気−光
変換器121 〜12N には、光結合・分配器13が接続
され、各波長の光信号を結合する。光結合・分配器13
には、出線対応にそれぞれM個の可変波長光−電気変換
器161-1 〜161-M ,…,16N-1 〜16N-M が接続
され、各可変波長光−電気変換器に設定される選択波長
の光信号のみを選択して電気信号(パケット)に変換
し、各出線171 〜17N に出力する。各入力バッファ
111 〜11N および各可変波長光−電気変換器16
1-1 〜161-M ,…,16N-1 〜16N-M には、それぞ
れ信号線181 〜18N および信号線191 〜19N
介して、入力バッファからのパケットの取り出しおよび
可変波長光−電気変換器で選択する波長の制御を行う制
御部14が接続される。制御部14には、各入力バッフ
ァ対応の予約テーブル151 〜15N が設けられる。
【0013】このような構成において、各入線101
10N から入力されるパケットを蓄積する入力バッファ
111 〜11N は、各パケットの出線番号を制御部14
に信号線181 〜18N を介して通知する。制御部14
は、各パケットに対して出線で他のパケットとの競合が
生じないようにタイムスロットの割り当てを行い、それ
に応じて、各入力バッファ対応に各タイムスロットで選
択すべき光信号の波長を予約テーブル151 〜15N
設定する。また、制御部14は、予約テーブル151
15N の内容に応じて、各可変波長光−電気変換器16
1-1 〜161-M ,…,16N-1 〜16N-M で選択する光
信号の波長を信号線191 〜19N を介して制御し、か
つ各タイムスロットごとに選択動作を行う可変波長光−
電気変換器を切り換える。
【0014】光結合・分配器13は、各固定波長電気−
光変換器から入力される光信号を取り込んで結合し、各
出線171 〜17N に配置にされているすべての可変波
長光−電気変換器161-1 〜161-M ,…,16N-1
16N-M に分配する。各可変波長光−電気変換器16
1-1 〜161-M ,…,16N-1 〜16N-M は、入力され
る各波長の光信号の中から選択波長の光信号のみを取り
出し、パケットを再現してその出線に出力する。すなわ
ち、各入力バッファ111 〜11N から各タイムスロッ
トで取り出されたパケットは、それぞれ入線固有の波長
の光信号に変換され、出線側で各M個の可変波長光−電
気変換器の1つを介して宛先に応じた出線に出力され
る。
【0015】ここで、1本の出線17に着目し、光結合
・分配器13から出線17へ至る経路において、制御部
14における予約テーブル15を用いた可変波長光−電
気変換器16の制御例を図2を参照して説明する。な
お、図2ではM=3とするが、任意のMであっても同様
である。制御部14は、光結合・分配器13から出力さ
れる光信号の中で出線ごとに選択する波長の情報を予約
テーブル15に設定する。なお、予約テーブル15を作
成するには、制御部14でタイムスロットの割り当てを
行う際に、予め所定のタイムスロット分の遅延を与え
る。
【0016】図では、タイムスロットtにおいて波長λ
5 が選択され(例えば、図1において入線105 に対応
する)、タイムスロットt+1において波長λN が選択
され、タイムスロットt+2において波長λ1 が選択さ
れることを示す。また、タイムスロットtでは、可変波
長光−電気変換器16-1が変換動作を行い、そこで変換
された電気信号のみが出線17に出力され、可変波長光
−電気変換器16-2,16-3では変換動作を行わずに予
約テーブル15の設定情報に従った選択波長への変更を
行う。したがって、タイムスロットt+1では、可変波
長光−電気変換器16-2がすでに選択波長λN への変更
を完了しており、直ちに波長λN の光信号を選択して変
換することができる。なお、そのタイムスロットt+1
では、他の可変波長光−電気変換器16-1,16-3は変
換動作を行わずに予約テーブル15の設定情報に従った
選択波長への変更を行う。
【0017】このような構成により、予約テーブル15
に従って各可変波長光−電気変換器16が各タイムスロ
ットで選択される波長への変更動作を事前に開始するこ
とができるので、1つの可変波長光−電気変換器16の
波長選択速度が回線速度に対して遅い場合でも十分に対
応することができる。次に、各出線に対応するM個の可
変波長光−電気変換器の中に障害が発生した場合におけ
る制御部の動作について、図3を参照して説明する。
【0018】図3においても同様に、1本の出線17に
着目し、光結合・分配器13から出線17へ至る経路に
おける制御例について説明する。また、M=3とする
が、任意のMであっても同様である。なお、ここでは説
明を容易にするために、各可変波長光−電気変換器16
-1〜16-3の中から制御部14が指定するものを出線1
7に接続する手段として、ゲートスイッチ31-1〜31
-3を配する構成とする。
【0019】いま、可変波長光−電気変換器16-2に障
害が発生したとすると、制御部14ではそのことを認知
しているので、予約テーブル15を作成する際に可変波
長光−電気変換器16-2にはタイムスロットを割り当て
ないように制御する。すなわち、対応するゲートスイッ
チ31-2を閉状態にして出線17への接続を禁止する。
【0020】したがって、タイムスロットtでは、可変
波長光−電気変換器16-1が変換動作を行い、そこで変
換された電気信号のみがゲートスイッチ31-1を介して
出線17に出力され、可変波長光−電気変換器16-3
は変換動作を行わずに予約テーブル15の設定情報に従
った波長への変更を行う。また、タイムスロットt+1
では、可変波長光−電気変換器16-3がすでに選択波長
λ1 への変更を完了しており、直ちに波長λ1 の光信号
を選択して変換することができる。なお、そのタイムス
ロットt+1では、可変波長光−電気変換器16-1は変
換動作を行わずに予約テーブル15の設定情報に従った
選択波長への変更を行う。
【0021】このような構成により、障害の発生した可
変波長光−電気変換器を除いて他の可変波長光−電気変
換器16を用いて出線17への出力パケットを処理する
ことができる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、各出線対
応に複数M個の可変波長光−電気変換器を配置し、それ
ぞれ予約テーブルに従って事前に選択波長の変更動作を
開始することにより、1個の可変波長光−電気変換器を
使用する従来構成に比べてM倍の回線速度に対応するパ
ケットスイッチを実現することができる。また、それは
波長選択速度が従来の1/Mの可変波長光−電気変換器
を用いても、従来と同様の回線速度に対応するパケット
スイッチを実現できることを示している。
【0023】さらに、各出線対応に可変波長光−電気変
換器が冗長構成になっており、障害の発生した可変波長
光−電気変換器を切り離すだけでその出線のスイッチン
グ機能に与える支障を回避できるので、パケットスイッ
チとしての耐故障性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例構成を示すブロック図であ
る。
【図2】予約テーブルを用いた可変波長光−電気変換器
の制御例を説明する図である。
【図3】各出線に対応するM個の可変波長光−電気変換
器の中に障害が発生した場合における制御例を説明する
図である。
【図4】光技術を用いた従来の超高速パケット交換装置
に用いられるパケットスイッチの構成例を示すブロック
図である。
【符号の説明】
10 入線 11 入力バッファ 12 固定波長電気−光変換器 13 光結合・分配器 14 制御部 15 予約テーブル 16 可変波長光−電気変換器 17 出線 18,19 信号線 40 入線 41 入力バッファ 42 固定波長電気−光変換器 43 光結合・分配器 44 制御部 45 可変波長光−電気変換器 46 出線 47,48 信号線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 12/56 H04L 12/28 H04Q 3/52

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の入線に入力されるパケットを各入
    線対応に蓄積する入力バッファと、 前記入線対応に設けられ、前記各入力バッファから取り
    出した電気信号のパケットをそれぞれ入線対応の波長の
    光信号に変換する固定波長電気−光変換器と、 前記各固定波長電気−光変換器から出力される光信号を
    すべての出線宛に同時に分配出力する光結合・分配器
    と、 前記出線対応に設けられ、それぞれ出線対応に設定され
    る波長の光信号を選択して電気信号のパケットに変換す
    る可変波長光−電気変換器と、 前記各入力バッファに蓄積されたパケットを出線での競
    合制御を行った所定のタイムスロットで取り出す制御を
    行い、各タイムスロットごとに前記可変波長光−電気変
    換器にパケットの出線対応の波長を設定する制御部とを
    備えたパケットスイッチにおいて、 前記可変波長光−電気変換器を各出線対応にそれぞれ複
    数配置し、 前記制御部は、各タイムスロットごとに各出線対応の複
    数の可変波長光−電気変換器がそれぞれどの波長を選択
    するかを示す予約テーブルを設け、前記入力バッファか
    ら各パケットの出線番号を通知され、各パケットに対し
    て出線で他のパケットとの競合が生じないようにタイム
    スロットの割り当てを行い、それに応じて各入力バッフ
    ァ対応に各タイムスロットで選択すべき光信号の波長を
    前記予約テーブルに設定し、この予約テーブルに従って
    各タイムスロットごとの選択波長をそれぞれ対応する可
    変波長光−電気変換器に設定し、タイムスロットごとに
    各可変波長光−電気変換器を順次切り換え制御する構成
    であることを特徴とするパケットスイッチ。
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Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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1991年信学秋季大会 B−395

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