JP3109410U - コンクリート圧縮試験における爆裂防止装置 - Google Patents

Abstract

【課題】荷重の増加を示す指示針の回転速度を電気信号に変換し、ピーク時に生ずる応力速度の変化を検知して作用圧を減圧させ、供試体の爆裂破壊を防止することにより、破断した供試体の破片飛散で生じる労働災害を防ぎ、また、爆裂破壊時に生じる衝撃荷重による試験機のダメージを軽減する。
【解決手段】指針針４の回転軸５に取り付けた、ロータリーエンコーダ１のパルス信号をカウンター２で読み取り、破壊曲線のピークにおけるパルス信号の変化を検知して、電磁弁３を開いて、圧縮シリンダーの圧力を瞬時に減圧させる。
【選択図】図−２

Description

考案の詳細な説明

産業上の利用分野

この考案は、コンクリート供試体などの一軸強度試験において、爆裂破壊による、破片飛散の危険を防止する方法に関するものである。

試験する者が、加圧弁（８）を操作しながら荷重の増加に応じて動く指示針（４）の速さを目視観測し、ピーク時に生じる指示針の速度の微妙な変化を察知し、経験的に加圧を止め、戻し弁（９）を開くことで爆裂を防止している。

考案が解決しようとする課題

圧縮強度試験において、爆裂破壊を生じさせると、供試体（６）の破片が飛散し、労働災害を起こす危険性があり、また、瞬間的に破壊するので試験機に衝撃を与え、試験機故障の原因となる。

従来の技術では、最大荷重に達した時、指示針（４）の動く速度が遅くなる瞬間を、試験者が爆裂直前と判断していた。

圧縮強度試験供試体は、その性状的種類、配合設計や材齢により、その破壊挙動が異なり、試験者には経験的知識と熟練度が必要で、爆裂破壊を安全に防止することは困難であった。

課題を解決するための手段

指示針（４）の回転軸（５）に、ロータリーエンコーダ（１）を直結し、その信号を取り込むカウンター（２）を設け、圧力を開放する電磁弁（３）を取り付ける。

圧縮試験機の油圧回路に分岐を設け、電磁弁（３）を取り付け、油槽に油が戻るようにする。

作用

指示針（４）の回転軸（５）に直結した、ロータリーエンコーダ（１）により、指示針の回転速度に比例したパルス信号が発信される。

ロータリーエンコーダ（１）から発信されたパルス信号は、カウンター（２）により単位時間毎にカウントされ、そのカウント数が設定値までダウンしたら指令信号を発する。

カウンター（２）から発信される指令信号を受けて、電磁弁（３）が開放され、回路の油圧が低下、加圧を停止する。

考案の効果

この考案により、人間の経験知識とバルブ操作テクニックにより実行されていた、圧縮試験における爆裂防止が自動的に行われる。

また、ロータリーエンコーダ（１）の累積パルス信号をカウントすることで、指示針（４）が示すピーク値を電気信号に変換し、記録データに使用できる。

この装置は、新規に製造する圧縮試験機に装備することはもとより、既に稼働している圧縮試験機に取り付け、爆裂を防止する機能を付加することができる。

一般的な油圧振子式一軸圧縮試験機の機構図である。 爆裂防止装置と、油圧振子式一軸圧縮試験機の関連図である。

符号の説明

（１）ロータリーエンコーダ
（２）カウンター
（３）電磁弁
（４）指示針
（５）回転軸
（６）供試体
（７）油圧シリンダー
（８）加圧弁
（９）戻し弁
（１０）メジャーリングラム
（１１）振り子
（１２）油圧ポンプ

Claims (1)

1. 指示針（４）の回転軸（５）に取り付けた、ロータリーエンコーダ（１）のパルス信号を、カウンター（２）で読み取り、破壊曲線のピークにおけるパルス信号の変化を検知して、電磁弁（３）を開いて、圧縮シリンダーの圧力を瞬時に減圧させ供試体（６）の爆裂を防止する装置。

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