JP2003065918A - 材料試験機 - Google Patents

材料試験機

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JP2003065918A
JP2003065918A JP2001260559A JP2001260559A JP2003065918A JP 2003065918 A JP2003065918 A JP 2003065918A JP 2001260559 A JP2001260559 A JP 2001260559A JP 2001260559 A JP2001260559 A JP 2001260559A JP 2003065918 A JP2003065918 A JP 2003065918A
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Mitsuhiro Mori
光宏 毛利
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリート材等の試験片を圧縮試験する場
合、コンクリート材が爆裂するのを防止できる材料試験
機を提供する。 【解決手段】 油圧シリンダ3からラムが進出すること
によってテーブル5と下部クロスヘッド12との間にお
けるコンクリート材等の試験片TPを圧縮試験する試験
機において、クロスヘッドが固定されたベッド1とテー
ブル5との間にフックを介して引張ばねS1、S2を張
架するとともに、この引張ばねS1、S2の弾力を負荷
値から減算させる手段21、24を設けたものである。
したがって、圧縮試験においてコンクリート材の爆裂は
防止される。しかも引張ばねS1の変位計24の出力に
よる抑制力が荷重値から計算器21によって減算される
ので荷重は正確に計測される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液圧シリンダとラ
ムとの組み合わせからなる液圧機構によって試験片を圧
縮し、試験片の圧縮強度を試験する材料試験機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の材料試験機の一例は図4に示す
とおりである。この図4に示す材料試験機は、竪形の油
圧式圧縮試験機の構成を概略的に示しているが、1は試
験機のベッドであって、油圧シリンダ3がその中心に載
置されている。2はこの油圧シリンダ3をベッド1に固
定させる固定枠である。4はこの油圧シリンダ3に挿入
され上下方向に進退可能なラムである。
【0003】このラム4の上端にはテーブル5が一体的
に架設されている。さらにこのテーブル5にはその周囲
に側板6が垂設され、したがって油圧シリンダ3とラム
4が包囲された形となっている。図4は、この側板の正
面部分を破断し、かつテーブル5の一部を断面して示す
図である。
【0004】ところで、ベッド1にはねじ杆7が垂設さ
れている。このねじ杆7は2本垂設されていて、図4に
示すように右方にも一部示されている。この2本のねじ
杆7は左方側は前方に、そして右方側は後方に配設され
ている。この2本のねじ杆7は図4に示すとおりテーブ
ル5に穿設された貫通孔5Hを貫通して垂設され、上方
にはナット部13を介して下部クロスヘッド12が架設
されている。このナット部13はモータ14にて回転さ
れ、このナット部13の回転駆動により下部クロスヘッ
ド12が上下動移動させられる。
【0005】これに対してテーブル5上には支柱8が2
本垂設されている。この支柱8は引張試験等のために、
その上端で上部クロスヘッド15を架設保持するもので
あって、ねじ杆7が垂設されていない部位にて配置され
る。
【0006】以上の構成であるから、圧油パイプFPか
らの圧油が油圧シリンダ3に下方より供給されるとラム
4が上方に変位し、テーブル5を上昇させることにな
る。これに対して下部クロスヘッド12はベッド1と一
体であり、したがってテーブル5とクロスヘッド12と
の間に介在される試験片TPに対して圧縮の負荷がかけ
られることになる。試験片TPの保持が確実で試験軸線
上に保持されるよう圧盤9、10が介在され、さらに軸
芯調整具11が介設されている。
【0007】そして試験片TPへの負荷(圧縮荷重値)
は油圧シリンダ3内の油圧がこれに相当することから、
油圧を電気信号に変換する変換器CVを介して取り出さ
れ、リード線ESにて図示されていない計測部に導かれ
て負荷が計測される。
【0008】この種の圧縮試験機では金属材料の圧縮強
度試験のみならず樹脂材さらには木材などが試験片(供
試体)として試験される。さらには、コンクリートなど
も供試体として試験される。ただ、このコンクリート材
の試験では圧縮負荷において供試体が高強度コンクリー
ト材の場合突然爆裂し破壊することが多く、供試体が飛
散する。この供試体の飛散は試験者にとって危険である
ことから、爆裂による破壊を防止する必要がある。この
防止方法としては、爆裂時における負荷(圧縮荷重)の
減少を計測し負荷を停止する方法で、これにより衝撃を
未然に解消している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来におけるコンクリ
ート材の圧縮試験すなわちコンクリート圧縮試験機で
は、爆裂時における荷重の減少を計測(感知)し、その
結果に基づいて負荷停止を行っており、これが自動的に
行われているので感知から停止までに所定の時間を有し
ている。そのためにコンクリート材の爆裂がこの時間よ
り速い速度で発生した場合には、この対策は機能を発揮
し得ない。事実、コンクリート材によりあるいはその負
荷の大きさによっては極めて瞬時に供試体が爆裂してい
るのが実情であり、供試体に飛散防止カバー等を取り付
けている。本発明はこのような課題を解決する材料試験
機を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明が提供する材料試
験機は、上記課題を解決するために、液圧シリンダから
進出するラムによって圧縮試験を行う材料試験機におい
て、ラムによる負荷を抑制する弾性体を液圧シリンダ機
構に設けるとともに、この抑制による抑制力を荷重から
減算する減算機構を設けたものである。したがって、弾
性体の弾力の作用によりコンクリート材の急激な変形が
抑制されて爆裂が防止され、しかも圧縮負荷は正しく計
測される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明が提供する材料試験
機を図面に示す実施例にしたがって説明する。図2は本
発明の要部を示す図で、側板6の内部を一部破断して示
されている。すなわち、3はベッド1上に垂設された油
圧シリンダで固定枠2にてベッド1に固設されている。
【0012】この油圧シリンダ3の底部CYには、図示
されていない油圧源からの圧油が油圧パイプFPを介し
て導かれ、油圧シリンダ3に挿入されているラム4を上
方へ進出させる。このラム4の上昇によってテーブル5
が上方へ変位し、圧盤9上に挟持されたコンクリート材
等の試験片TPを圧縮負荷し試験が行なわれる。この圧
縮試験の負荷荷重は油圧シリンダ3内の油圧に相応して
いるので、この油圧を電気信号に変換する変換器CVに
よって電気信号に変換される。この電気信号はリード線
ESを介して図示しない計測部に送信される。
【0013】さて本発明は以上説明した圧縮試験を行う
試験機において、引張ばねS1、S2がフックFGを介
してベッド1とテーブル5との間に張架されているもの
である。この点が第1の特徴点である。この引張ばねS
1、S2は図示例では2個示されているが、油圧シリン
ダ3の周囲に等間隔に配設され、90度間隔では4個、
120度間隔では3個、そして180度間隔では2個配
設される。試験機または負荷の大きさにより、またはそ
の弾力の大きさから、この引張ばねS1、S2の必要個
数が設定される。
【0014】この引張ばねS1、S2はベッド1とテー
ブル5との間に張架されているので、圧縮試験のために
ラム4が上昇すると引張長さが伸長され弾力が増大して
いく。したがってコンクリート材の試験片TPの圧縮試
験が進行するとき変形が進むが、爆裂が生起するまでに
は引張ばねS1、S2の弾力が負荷を抑制するので、爆
裂が阻止される。
【0015】さらに本発明においては、圧縮試験におけ
るラム4の変位すなわち引張ばねS1、S2の伸長量を
計測するようにしている。これは引張ばねS1、S2が
伸長するとその伸長による弾力(上記抑制力)が変化す
るわけであり、この弾力による負荷抑制力を油圧による
負荷から減算しなければ正しい荷重値が求められないか
らである。24はそのための変位計で、たとえば、図示
例の変位計は磁気的な原理による計測を行うもので、磁
性棒が検出器の中を上下に変位するときパルスを出力し
そのパルス数をカウントして変位量を計測するものであ
る。この変位計24からの出力はリード線LSを介して
荷重計測部(図1に示す)に送信されるようになってい
る。
【0016】図1は本発明が提供する材料試験機の全体
を概略的に示す図で、右方に圧縮負荷の計測部16が示
されている。この計測部16の下方には油圧発生部が内
設されており、すなわち油タンク17の油が油圧ポンプ
18にて圧油に変換され油圧パイプFPを介して油圧シ
リンダ3に圧送される。19は切換弁である。負荷値に
相当する信号はリード線ESを介して制御回路20に導
かれ、計算器21に入力される。同時に引張ばねS1、
S2の弾力は刻々変化するが、その変位値に相応する信
号は上記したように、リード線ESを介して計算器21
に入力される。このリード線ESからの信号による変位
量から抑制力が換算され、この値が負荷値から減算され
るようになっている。なお、図1において22は油圧ポ
ンプ18等の作動ON、OFFを行うスイッチであり、
23は荷重値等を表示する表示器である。
【0017】本発明が提供する材料試験機は以上詳述し
たとおりであるから、油圧シリンダ3の作動によってラ
ム4が上昇することによりコンクリート材等の試験片の
圧縮試験が行なわれる時、常に引張ばねS1、S2によ
る抵抗の弾力が作用して圧縮試験の負荷が抑制され、試
験片の爆裂が防止される。同時に試験片の強度の測定も
その時の引張ばねの弾力を正しく減算して計測できる。
すなわち、試験片への負荷値はつぎのようにして求めら
れる。今 F=試験片の荷重値 F0=試験機が計測した荷重値 (リード線ESからの信号値) FK=引張ばねによる弾力(抑制力) とすると、F=F0−FKとなる。ここでFKは、ばね
の伸長量Lとし、ばねの弾性係数をKとするとき、FK
=L×Kで求められる。上述したように、これらの計算
は計算器21にて行なわれ、荷重値Fが表示器23にデ
ジタル的にあるいはアナログ的にまたは両方式で同時期
に表示される。さらに引張ばねS1、S2の弾力すなわ
ち抑制力や試験片への荷重値F0も刻々表示される。そ
のことによって圧縮試験の進行状況を知ることができ
る。
【0018】本発明が提供する材料試験機は以上詳述し
たとおりであるが、上記ならびに図示例に限定されるも
のではなく種々の変形例を包含するものである。すなわ
ち、まず材料試験機の概略的な構成として図示例では試
験方向が直立形の竪形試験機であるが、試験方向を水平
にしたいわゆる横形材料試験機にも本発明は適用可能で
ある。また図示例では特別に圧盤9、10そして軸芯調
整具11を介在させるものであるが、これらは必ずしも
必要ではない。テーブル5と下部クロスヘッド12の間
に挟んで直接的に試験するものでもよい。下部クロスヘ
ッド12の上下動は試験片の大きさの関係で実現できる
方式のものが実用的であるが、固定のものでもよいし可
動式の場合でも図示例のようにモータ14によらず手動
式のものでもよい。
【0019】また本発明の要部である弾性体の架設であ
るが、図示例では弾性体は引張ばねとして架設されてい
る。しかし本発明の基本的な特徴は圧縮荷重を抑制する
よう弾性体を架設した点にあり、引張ばね方式のみなら
ず圧縮ばねを架設する変形例を包含する。圧縮ばねの場
合は、テーブル5と下部クロスヘッド12との間に介在
させる方法が考えられる。あるいは、ねじ杆7のテーブ
ル5における下方部において圧縮ばねとなる形で架設す
る方法などが挙げられる。また図示例のように引張ばね
方式の場合でもその架設位置はベッド1とテーブル5間
のみならずベッド1とラム4との間に架設することもで
きる。あるいはシリンダ3の側部とラム4との間に架設
することもできる。
【0020】図3は引張ばねS1、S2の架設(張架)
する方法の変形例を示している。すなわち、図2に示す
フックFGは固定であるが、図3のフックは可動フック
FNを示している。テーブル5に凹部5Kを有し、この
底部に通孔5Pが穿設されていて、この通孔5Pにねじ
部FSを有する可動フックFNが貫通している。N1は
フックの高さ調整用のナットであり、N2はロックナッ
トである。Wはスペーサである。この可動フックFNに
より引張ばねS1、S2の初弾力を調整できる。さらに
この弾性体(引張ばねS1、S2)の伸長量や変位量の
計測方法も図示例のような変位計に限定されず変位量を
ロープやワイヤの変位に変換し、回転形エンコーダによ
り変位量を計測する方式なども採用できる。
【0021】つぎに圧縮荷重値を計測する手段について
も、図示例のような油圧−電気変換方式のみに限定され
るものではなく、旧来より利用されていた油圧をテコに
作用させその平衡を得るべくバランスウエイトを走行さ
せ、その走行量から荷重値を求める機械式の計測機構な
どを採用することもできる。この場合、抑制量を減算す
る場合は抑制力をもテコに作用させることになる。本発
明は、これらすべての変形実施例を包含する。
【0022】
【発明の効果】本発明が提供する材料試験機は以上詳述
したとおりであるから、架設した弾性体の弾力が圧縮試
験を抑制するので、コンクリート材等の試験片は爆裂が
防止される。したがって、爆裂による供試体の飛散が防
止できる。しかも圧縮荷重は正確に測定でき実用的な材
料試験機を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による材料試験機の全体の構成を概略的
に示す図である。
【図2】本発明の構成の要部を示す図である。
【図3】本発明の特徴とする弾性体の架設に関する変形
例を示す図である。
【図4】従来の材料試験機の構成を示す図である。
【符号の説明】
1…ベッド 2…固定枠 3…油圧シリンダ 4…ラム 5…テーブル 6…側板 7…ねじ杆 8…支柱 12…下部クロスヘッド S1、S2…引張ばね FG…フック 21…計算器 23…表示器 24…変位計

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベッドに設置された液圧シリンダと、こ
    の液圧シリンダへの圧液の供給、排出により進退するラ
    ムと、前記液圧シリンダ側に固定された圧盤と、前記ラ
    ム側に固定された圧盤と、液圧シリンダの内圧を荷重と
    して計測する荷重計測手段とを備え、ラムが液圧シリン
    ダから進出することによって前記両圧盤間に挟持された
    試験片を圧縮して圧縮試験を行うとともに、そのときの
    荷重を荷重計測手段にて計測する材料試験機において、
    ラムの液圧シリンダの進出を抑制する弾性体を設けると
    ともに、この抑制による負荷量を荷重から減算する減算
    機構を設けたことを特徴とする材料試験機。
  2. 【請求項2】 弾性体を、液圧シリンダとラムとの間に
    張架される引張ばねとして構成したことを特徴とする請
    求項1項記載の材料試験機。
JP2001260559A 2001-08-30 2001-08-30 材料試験機 Pending JP2003065918A (ja)

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