JP3109392B2 - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP3109392B2
JP3109392B2 JP06257573A JP25757394A JP3109392B2 JP 3109392 B2 JP3109392 B2 JP 3109392B2 JP 06257573 A JP06257573 A JP 06257573A JP 25757394 A JP25757394 A JP 25757394A JP 3109392 B2 JP3109392 B2 JP 3109392B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像処理装置、特に、例
えば液晶ライトバルブを用いたプロジェクタ等のプロジ
ェクタにおいて、所定の2次元的な配列態様で画素を配
列させてある原画像の形成部の面に形成させた原画像の
光学像を、垂直方向へのあおり角が与えられている投射
レンズによってスクリーン上に投影させた場合でも、ス
クリーン上に、台形歪を生じていない状態の画像が映出
できるように、前記した原画像を予め所定のように歪ま
せておくようにする場合に、前記した予め所定のように
歪ませた状態の原画像を発生させるのに用いられる画像
処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】スクリーン上に大型の画像を投影させる
画像投影機(プロジェクタ)は、従来から各種形式のも
のが実用されて来ており、近年になって映像信号(画像
信号)で制御される液晶ライトバルブを用いて光源の光
を強度変調して、液晶ライトバルブから出射された光を
投影光学系を介してスクリーンに結像させてスクリーン
上に投影するようにしたプロジェクタが広く使用される
ようになった。ところで、プロジェクタの投影光学系の
光軸とスクリーンの中心位置の法線とが一致するような
状態でプロジェクタが設置された場合には、スクリーン
上に投影された映出画像に台形歪(キーストーン歪)を
生じさせるようなことは起こらないが、スクリーンの前
方側にプロジェクタを設置してスクリーン上に画像の投
影が行なわれる場合に、プロジェクタをそれの投影光学
系の光軸がスクリーンの中心の法線に一致するような設
置の態様にすると、プロジェクタの存在がスクリーン上
の投影画像の観賞の妨げになることが起こる。それで、
プロジェクタの存在が投影画像の観賞の妨げにならない
ような位置、例えば床上、あるいは天吊り状態にプロジ
ェクタを設置することが一般的に行なわれるが、その場
合でも、スクリーン上に投影された映出画像に台形歪が
生じないようにするために、従来から光学的な解決手段
や、電気的な解決手段による各種の方式が提案されて来
ており、実用されているプロジェクタの多くのものにお
いては、映出画像に台形歪が生じないようにするための
手段として、光学的な解決手段を採用したものが一般的
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし光学的な解決手
段によって台形歪を補正するようにしたプロジェクタ
は、コスト高になるという点が問題になる。また、映出
画像に台形歪が生じないようにするための電気的な解決
手段として、画素を間引いて液晶ライトバルブの画素配
列上に表示させる画像を予め逆に歪ませるようにしたも
のでは、大画面化、高画質化の要望に適合させることが
困難であり、低コストで良好な映出画像を投影させるこ
とができるようなプロジェクタを構成させるのに有効に
使用できる画像処理装置の出現が求められた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は所定の2次元的
な配列態様で画素を配列させてある原画像の形成部の面
に形成させた原画像の光学像を、垂直方向へのあおり角
が与えられている投射レンズによってスクリーン上に投
影したときにスクリーン上に映出される第1の映出画像
が、所定の2次元的な配列態様で画素を配列させてある
原画像の形成部の面に形成させた原画像の光学像を、前
記した投射レンズの光軸をスクリーンの法線に一致させ
た状態に設けてある投射レンズによってスクリーン上に
投影したときにスクリーン上に映出される第2の映出画
像に相似な画像となるように、前記した垂直方向へのあ
おり角が与えられている投射レンズによってスクリーン
に投影させるときに原画像として用いられるべき、もと
もとの原画像に対して、予め所定の変形を施した状態の
変形原画像を発生させる画像処理装置であって、所定形
状の画枠の画像を形成させうる画像信号を、所定の標本
化周期でデジタル信号に変換して原画像の2次元的な画
素配列と対応するデジタル画像データを得る手段と、前
記のデジタル画像データを順次に画像メモリに格納する
手段と、前記した第1の映出画像と、第2の映出画像と
の両映出画像において、前記した同一の原画像の同一の
部分が、前記のスクリーン上に映出された第1,第2の
両映出画像上でどのように異なる座標位置にあるのかの
相対位置関係を規定する関係式を用いて、変形原画像に
よるスクリーン上の映出画像の変形座標位置の演算を行
なう手段と、前記の変形座標位置を求めるための演算結
果として得られた変形座標位置が、変形原画像によるス
クリーン画像における画枠外の座標位置の場合には、そ
の変形座標位置の画像データを黒のデータに設定する手
段と、前記の変形座標位置を求めるための演算結果とし
て得られた変形座標位置が、変形原画像によるスクリー
ン画像の画枠内の座標位置の場合には、所定形状の画枠
を有する原画像の2次元的な画素配列について、通常の
走査方向での走査により2×2画素ずつ順次に取り出す
ような態様で行なわれる読出し動作によって、前記の画
像メモリに格納されている前記の変形座標位置の近傍4
画素の画像データを画像メモリから読出す手段と、前記
の変形座標位置と、その近傍4画素における個別の画素
の座標位置との位置差に応じた重み付けを、各画素の画
像データに与えて演算した結果の加算値を平均する演算
によつて、前記した変形座標位置における画像データを
得る手段とを備えてなる画像処理装置、及び前記のよう
に、もともとの原画像に対して予め所定の変形を施した
状態の変形原画像を発生させる画像処理装置であって、
所定形状の画枠の画像を形成させうる画像信号を、所定
の標本化周期でデジタル信号に変換して原画像の2次元
的な画素配列と対応するデジタル画像データを得る手段
と、前記の原画像の2次元的な画素配列と対応する時系
列的なデジタル画像データから遅延手段を用いて、所定
形状の画枠を有する原画像の2次元的な画素配列につい
て、通常の走査方向での走査により2×2画素ずつ順次
に切り出す場合と同様な態様で同時に4画素の画像デー
タを信号処理対象のデータとして次々に取り出す手段
と、投射レンズの光軸とスクリーンの法線とのなす角度
について予め定められた複数の角度のそれぞれの角度毎
に、前記した第1の映出画像と、第2の映出画像とにお
ける互に対応する順次の水平走査線位置における横方向
の長さの比のデータと、前記した第1の映出画像と、第
2の映出画像との両映出画像において、前記した同一の
原画像の同一の部分が、前記のスクリーン上に映出され
た第1,第2の両映出画像上でどのように異なる座標位
置にあるのかの相対位置関係を規定する関係式を用い
て、変形原画像によるスクリーン上の映出画像の変形座
標位置の演算を行なって得られる変形座標位置における
縦座標の値のデータとを予め準備しておく手段と、前記
の予め準備しておいた変形座標位置における縦座標の値
のデータと、前記の予め準備しておいた第1の映出画像
と、第2の映出画像とにおける互に対応する順次の水平
走査線位置における横方向の長さの比のデータに基づい
て算出された変形座標位置における横座標の値のデータ
とを用いて、前記した信号処理対象のデータについて演
算を行なう手段と、1本の走査線単位毎の前記の演算結
果の内で有効な画像データだけを先入れ先出し型のメモ
リに記憶させる手段と、前記の先入れ先出し型のメモリ
に記憶された画像データの内の中央部の画像データが映
出画像における横方向の中央部の画素を映出させるよう
な時間関係で先入れ先出し型のメモリから読出して、そ
れを先入れ先出し型の画像メモリに記憶させる手段と、
映出画像の下端位置が所定の位置となるような時間関係
で前記の先入れ先出し型の画像メモリから画像データを
読出す手段とからなる画像処理装置、ならびに所定の2
次元的な配列態様で画素を配列させてある原画像の形成
部の面に形成させた原画像の光学像を、垂直方向へのあ
おり角が与えられている投射レンズによってスクリーン
上に投影したときにスクリーン上に映出される第1の映
出画像の画枠形状が、所定の2次元的な配列態様で画素
を配列させてある原画像の形成部の面に形成させた原画
像の光学像を、前記した投射レンズの光軸をスクリーン
の法線に一致させた状態に設けてある投射レンズによっ
てスクリーン上に投影したときにスクリーン上に映出さ
れる第2の映出画像の画枠形状と同様に台形歪のない長
方形状の画像となるように、前記の垂直方向へのあおり
角が与えられている投射レンズによってスクリーンに投
影させるときに原画像として用いられるべき、もともと
の原画像に対して予め所定の変形を施した状態の変形原
画像を発生させる画像処理装置であって、所定形状の画
枠の画像を形成させうる画像信号を、所定の標本化周期
でデジタル信号に変換して原画像の2次元的な画素配列
と対応するデジタル画像データを得る手段と、前記の原
画像の2次元的な画素配列と対応する時系列的なデジタ
ル画像データから遅延手段を用いて、所定形状の画枠を
有する原画像の2次元的な画素配列について、通常の走
査方向での走査により2×2画素ずつ順次に切り出す場
合と同様な態様で同時に4画素の画像データを信号処理
対象のデータとして次々に取り出す手段と、投射レンズ
の光軸とスクリーンの法線とのなす角度について予め定
められた複数の角度のそれぞれの角度毎に、前記した第
1の映出画像と、第2の映出画像とにおける互に対応す
る順次の水平走査線位置における横方向の長さの比のデ
ータと、前記した第1の映出画像と、第2の映出画像と
の両映出画像において、前記した同一の原画像の同一の
部分が、前記のスクリーン上に映出された第1,第2の
両映出画像上でどのように異なる座標位置にあるのかの
相対位置関係を規定する関係式を用いて、変形原画像に
よるスクリーン上の映出画像の変形座標位置の演算を行
なって得られる変形座標位置における縦座標の値のデー
タとを予め準備しておく手段と、前記の予め準備してお
いた変形座標位置における縦座標の値のデータと、前記
の予め準備しておいた第1の映出画像と、第2の映出画
像とにおける互に対応する順次の水平走査線位置におけ
る横方向の長さの比のデータに基づいて算出された変形
座標位置における横座標の値のデータとを用いて、前記
した信号処理対象のデータについて演算を行なう手段
と、1本の走査線単位毎の前記の演算結果の内で有効な
画像データだけを先入れ先出し型のメモリに記憶させる
手段と、前記の先入れ先出し型のメモリに記憶された画
像データの内の中央部の画像データが映出画像における
横方向の中央部の画素を映出させるような時間関係で先
入れ先出し型のメモリから読出す手段とからなる画像処
理装置を提供する。
【0005】
【作用】所定形状の画枠の画像を形成させうる画像信号
を、アナログデジタル変換器により、所定の標本化周期
でデジタル信号に変換して原画像の2次元的な画素配列
と対応するデジタル画像データを発生させて、それを画
像メモリに格納する。スクリーンの縦方向でスクリーン
に直交する面内に位置する光軸がスクリーンの法線に対
して鋭角をなすような状態に設けられている投射レン
ズ、すなわち、垂直方向へのあおり角が与えられている
投射レンズによって、投射レンズの主平面に平行で、所
定の2次元的な配列態様で画素を配列させてある原画像
の形成部の面に形成させた原画像の光学像を、スクリー
ン上に投影したときにスクリーン上に映出される第1の
映出画像と、投射レンズの主平面に平行で、所定の2次
元的な配列態様で画素を配列させてある原画像の形成部
の面に形成させた原画像の光学像を、前記した投射レン
ズの光軸をスクリーンの法線に一致させた状態に設けら
れている前記の投射レンズによってスクリーン上に投影
したときにスクリーン上に映出される第2の映出画像と
の両映出画像において、前記した同一の原画像の同一の
部分が、前記のスクリーン上に映出された第1,第2の
両映出画像上において、どのように異なる座標位置にあ
るのかの相対位置関係を規定する関係式を用いて、変形
原画像によるスクリーン上の映出画像の変形座標位置を
求める演算を行なう。
【0006】前記の変形座標位置を求めるための演算結
果として得られた変形座標位置が、変形原画像によるス
クリーン画像における画枠外の座標位置の場合には、そ
の変形座標位置の画像データを黒のデータに設定する。
また、前記の変形座標位置を求めるための演算結果とし
て得られた変形座標位置が、変形原画像によるスクリー
ン画像の画枠内の座標位置の場合には、所定形状の画枠
を有する原画像の2次元的な画素配列について、通常の
走査方向での走査により2×2画素ずつ順次に取り出す
ような態様で行なわれる読出し動作によって、前記の画
像メモリに格納されている前記の変形座標位置の近傍4
画素の画像データを画像メモリから読出して、前記の変
形座標位置と、その近傍4画素における個別の画素の座
標位置との位置差に応じた重み付けを、各画素の画像デ
ータに与えて演算した結果の加算値を平均する演算によ
つて前記した変形座標位置における画像データを得る。
【0007】また、所定形状の画枠の画像を形成させう
る画像信号を、アナログデジタル変換器により、所定の
標本化周期でデジタル信号に変換して原画像の2次元的
な画素配列と対応するデジタル画像データを発生させ
て、前記の時系列的なデジタル画像データを遅延手段を
用いて、所定形状の画枠を有する原画像の2次元的な画
素配列について、通常の走査方向での走査により2×2
画素ずつ順次に切り出す場合と同様な態様で同時に4画
素の画像データを信号処理対象のデータとして次々に取
り出す。投射レンズの垂直方向へのあおり角として、予
め複数の角度を定めておき、前記のそれぞれの角度毎
に、前記した第1の映出画像と、第2の映出画像とにお
ける互に対応する順次の水平走査線位置における横方向
の長さの比のデータを記憶させてあるとともに、前記し
た第1の映出画像と、第2の映出画像との両映出画像に
おいて、前記した同一の原画像の同一の部分が、前記の
スクリーン上に映出された第1,第2の両映出画像上で
どのように異なる座標位置にあるのかの相対位置関係を
規定する関係式を用いて、変形原画像によるスクリーン
上の映出画像の変形座標位置の演算を行なって得られる
変形座標位置における縦座標の値のデータとを記憶させ
ておいたメモリから、前記の2種類のデータを読出して
前記の信号処理対象のデータの信号処理に使用して信号
処理を行なう。
【0008】すなわち、メモリから読出された2種類の
データの内で、前記の変形座標位置における縦座標の値
のデータは、それをそのまま前記した信号処理対象のデ
ータについての演算処理に使用し、また、順次の水平走
査線位置における横方向の長さの比のデータは、それを
用いて変形座標位置における横座標の値のデータを算出
して、それによって前記した信号処理対象のデータにつ
いての演算処理を行なう。そして1本の走査線単位毎の
前記の演算結果の内で有効な画像データだけを先入れ先
出し型のメモリに記憶させる。前記の先入れ先出し型の
メモリに記憶された画像データは、それの内の中央部の
画像データが映出画像における横方向の中央部の画素を
映出させるような時間関係で先入れ先出し型のメモリか
ら読出して、それを先入れ先出し型の画像メモリに記憶
させる。
【0009】そして、前記の画像メモリからは、映出画
像の下端位置が所定の位置となるような時間関係で前記
の先入れ先出し型の画像メモリから画像データが読出さ
れるようにする。前記した先入れ先出し型の画像メモリ
から読出された画像データによって、所定の2次元的な
配列態様で画素を配列させてある原画像の形成部の面
に、もともとの原画像に対して、予め所定の変形を施し
た状態の変形原画像を形成させて、その変形原画像を投
射レンズでスクリーンに投影するとスクリーン上には、
もともとの画枠と同一形状の画枠中にもともとの原画像
と相似の映出画像が映出される。
【0010】また、前記した先入れ先出し型の画像メモ
リを用いずに、前記した先入れ先出し型のメモリに記憶
された画像データを、それの内の中央部の画像データが
映出画像における横方向の中央部の画素を映出させるよ
うな時間関係で先入れ先出し型のメモリから読出した画
像データによって、所定の2次元的な配列態様で画素を
配列させてある原画像の形成部の面に、もともとの原画
像に対して、予め所定の変形を施した状態の変形原画像
を形成させて、その変形原画像を投射レンズでスクリー
ンに投影した場合には、スクリーン上に台形ではなく長
方形の画枠を有する映出画像を映出できる。
【0011】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の画像処理
装置の具体的な内容を詳細に説明する。図1及び図2は
それぞれ本発明の画像処理装置の異なる実施例の概略構
成を示すブロック図であり、また図3は変形座標位置に
おける画像データを決定する方法の説明図、図4はスク
リーンの法線と投射レンズの光軸とが一致している状態
の投射レンズと、垂直方向へのあおり角が与えられてい
る投射レンズとによって原画像が、それぞれスクリーン
に投影されたときのスクリーン上の映出画像の形状の説
明図、図5は投射レンズの主平面に平行で、所定の2次
元的な配列態様で画素を配列させてある原画像の形成部
の面に形成させた原画像と、垂直方向にあおり角が与え
られている投射レンズによって、前記の原画像をスクリ
ーンに投影したときにスクリーン上に映出される映出画
像との説明図、図6は投射レンズの主平面に平行で、所
定の2次元的な配列態様で画素を配列させてある原画像
の形成部の面に形成させた変形原画像と、垂直方向にあ
おり角が与えられている投射レンズによって、前記の変
形原画像をスクリーン上に投影したときにスクリーン上
に映出される映出画像との説明図、図7はプロジェクタ
の概略構成を示す側面図である。
【0012】まず、図4乃至図7を参照して、スクリー
ンの法線に投射レンズの光軸を一致させた状態で、原画
像を投射レンズによってスクリーンに結像させた場合の
スクリーン上の映出画像の形状と、スクリーンの縦方向
でスクリーンに直交する面内に位置する光軸がスクリー
ンの法線に対して鋭角をなすような状態に設けられてい
る投射レンズ、すなわち、垂直方向へのあおり角が与え
られている投射レンズによって、スクリーンに結像させ
た場合のスクリーン上の映出画像の形状とに関連した諸
事項について、具体的な説明を行なう。図7は画像投影
機(プロジェクタ)によって、スクリーン上に大型の画像
を投影させている状態を示している側面図である。
【0013】図7において13はプロジェクタ、14は
光源、12はスクリーンに投影すべき原画像の形成部
(例えば液晶ライトバルブ)、15は投射レンズであっ
て、前記した投射レンズ15と、原画像の形成部12と
は同心的に、かつ、投射レンズ15の主平面が、原画像
の形成部12における原画像の形成面と平行に配置され
ていて、前記の光源14から放射された光が、原画像の
形成部12に形成された原画像によって強度変調された
状態で投射レンズ15によりスクリーン16(または1
7)に結像されると、スクリーン16(または17)上
には原画像よりも大きな映出画像が投影される。
【0014】図7中の18はプロジェクタの投影光学系
の光軸を示していて、図7中のスクリーン16は、それ
の法線16nが前記した投射レンズ15の光軸18に一
致するような状態に設けられている場合のスクリーン1
6を示したものであり、また図7中のスクリーン17
は、それの法線17nと前記した投射レンズ15の光軸
18との間に、垂直方向でのあおり角θが形成されるよ
うに傾斜した状態のスクリーンを示したものである。前
記したスクリーン16に投影された映出画像には台形歪
(キーストーン歪)は生じないが、スクリーン17に投
影された映出画像には、図5に例示してあるように台形
歪(キーストーン歪)が生じる。すなわち、図5におい
て点線図示の碁盤目の図形12fは、原画像の形成部1
2に形成された原画像を例示したものであり、図5中の
実線図示の台形の図形17fは、原画像の形成部12に
形成された点線図示の碁盤目の図形12fが、台形歪を
伴った状態でスクリーン17に投影された映出画像を示
している。
【0015】すなわち、原画像の形成部12に形成され
た原画像が、図5中の点線図示の碁盤目の図形12fで
あっても、投射レンズ15の光軸18とスクリーンの法
線との間に0でない角度θが形成されるように、垂直方
向でのあおり角θが与えられた状態の投射レンズ15に
よってスクリーン17上に投影された映出画像は、図5
中の実線図示の台形の図形17fのように台形歪を伴っ
た状態のものになるが、前記した投射レンズ15の光軸
18とスクリーンの法線との間の角度θの値の変化につ
れて、スクリーンに投影される映出画像の台形歪の状態
は変化しているものになる。そして、前記のように投射
レンズ15の光軸18とスクリーンの法線との間に、0
ではない角度θが形成されるような状態で設けられたス
クリーン17上に、投射レンズ15の光軸18とスクリ
ーンの法線とが一致するような状態で設けられたスクリ
ーン16上に、原画像の形成部12に形成させた原画像
を投影させたときに得られる映出画像と同一の映出画像
を映出させることができるようにするのには、前記した
原画像の形成部12に形成させるべき原画像として、投
射レンズ15によって投影した際に原画像に与えられる
筈の台形歪とは逆の歪によって原画像を前以って変形さ
せた状態の変形原画像を用いるようにすればよい。
【0016】図6において点線図示の碁盤目の図形12
fは、図5中の点線図示の碁盤目の図形12fと同様
に、原画像の形成部12に形成されるべき、もともとの
原画像の図形であり、この原画像の図形12fは、図7
中に示すスクリーン16のように、それの法線16nが
投射レンズ15の光軸18に一致するような状態に設け
られている場合のスクリーン16に投射レンズ15によ
り投影されたときには、スクリーン16上に原画像の画
形12fと相似の映出画像として投影される。また、図
6において実線図示の台形の図形12fmは、それを原
画像の形成部12に形成させて、スクリーンの法線17
nと投射レンズ15の光軸18との間に角度θが形成さ
れるように傾斜した状態に設けられているスクリーン1
7に、前記のように垂直方向へのあおり角θが与えられ
ている状態の投射レンズ15によって投影したときに、
スクリーン17上に原画像の画形12fと相似の映出画
像として投影できるように予め変形させた図形を示して
いる。
【0017】また、図6中の前記した点線図示の碁盤目
の図形12fに接するように図示してある実線図示の図
形17fm(点線図示の碁盤目の図形12fと対応して
実線図示の碁盤目の図形17fmとして書くべきなので
あるが、そのような書き方をすると図示の内容が複雑に
なるために、画枠の部分だけについて記載してある)
は、前記した図6中の実線図示の台形の図形12fmを
原画像の形成部12に形成させて、スクリーンの法線1
7nと投射レンズ15の光軸18との間に角度θが形成
されるようなスクリーン17に投射レンズ15によって
投影した場合のスクリーン17上の映出画像(ただし、
等倍として示してある)を示している。
【0018】そして、スクリーンの法線17nと投射レ
ンズ15の光軸18との間に角度θが形成されるような
スクリーン17に、台形歪のない状態の映出画像を投射
レンズ15によって投影できるようにするときに、原画
像の形成部12に形成させて用いられる変形原画像を例
示してある図6中の台形の図形12fmは、スクリーン
の法線16nが投射レンズ15の光軸18に一致するよ
うな状態に設けられているスクリーン16に、投射レン
ズ15によって原画像の形成部12に形成させて用いら
れる原画像の画形を例示している図6中の点線図示の碁
盤目の図形12fの内部に存在している。前記した変形
原画像と対応する実線図示の台形の図形12fmの面積
は、スクリーンの法線と投射レンズ15の光軸18との
なす角度θが大きくなるにつれて小さくなる。
【0019】すなわち、スクリーンの法線と投射レンズ
15の光軸18とが一致していて、前記の両者間の角度
θが0の場合には、原画像の形成部12に形成させて用
いられる原画像の画枠の大きさが、例えば図6に示され
ている点線図示の碁盤目の図形12fの全体であったと
しても、スクリーンの法線と投射レンズ15の光軸18
との間の角度θが0でない場合には、前記の角度θの値
が大きくなるのにつれて、前記した図6に示されている
点線図示の碁盤目の図形12f内に次第に小さい面積の
ものとして形成される台形の領域に縮小されて行く。と
ころで、前記した原画像の形成部12が、例えば液晶パ
ネルのような液晶ライトバルブのように、所定個数の画
素が2次元的に配列されて構成されているものである
と、前記した図6に示されている点線図示の碁盤目の図
形12f内に設けられている画素の個数は定まっている
から、スクリーンの法線と投射レンズ15の光軸18と
の間の角度θに応じて、前記した点線図示の碁盤目の図
形12f内に形成される変形原画像と対応する実線図示
の台形の図形12fmで示される台形の領域内に含まれ
る画素の個数は、前記した台形の領域の面積に応じて定
まることになる。
【0020】一方、スクリーン17の法線17nに対し
て投射レンズ15の光軸18が角度θを有するような状
態として、スクリーン17に変形原画像を投射レンズ1
5によって投影した場合には、例えば図6中の実線図示
の台形状の図形12fmによって画枠が示されている変
形原画像が、投射レンズ15によってスクリーン17に
投影されたときに、図6中の実線図示の画枠17fmの
ような状態に拡大された映出画像となるから、原画像の
形成部12に形成される変形原画像が、前記した図6中
の実線図示の台形状の図形12fmの外枠によって示さ
れている変形原画像であったとすると、図6中において
点線図示の碁盤目の図形12fの外枠によって示されて
いる画枠と、図6中の実線図示の台形状の図形12fm
の外枠によって示されている変形原画像の画枠との間の
部分と対応して原画像の形成部12に存在する画素は、
スクリーン上の映出画像の画枠外の部分と対応している
画素領域となり、前記の画素の領域は黒を表示すべき領
域とされることになる。
【0021】図6を参照して既述したように、スクリー
ン17の法線17nに対して投射レンズ15の光軸18
が角度θを有するような状態として、原画像の形成部1
2に形成させた変形原画像を投射レンズ15によりスク
リーン17に投影して、図6中の実線図示の台形状の図
形12fmによって画枠が示されているような変形原画
像が、図6中の実線図示の画枠17fmのような状態に
拡大された映出画像とされたとした場合には、例えば、
図6中の実線図示の台形状の図形12fmによって画枠
が示されている変形原画像中におけるPの位置の画素
は、図6中において実線図示の画枠17fmのような状
態に拡大された映出画像中の画素領域におけるP’の位
置に映出される。
【0022】前記の点は次のような説明によって理解で
きるであろう。すなわち、スクリーン17の法線17n
に対して投射レンズ15の光軸18が角度θを有するよ
うに投射レンズ15に対して、垂直方向へのあおり角θ
が与えられた状態において、原画像の形成部12に形成
させた変形原画像を投射レンズ15によりスクリーン1
7に投影すると、図6中の実線図示の台形状の図形12
fmによって画枠が示されているような変形原画像は、
図6中の実線図示の画枠17fmのような状態に拡大さ
れた状態でスクリーン17上に投影された映出画像が得
られる。前記のようにして、スクリーン17上に投影さ
れた映出画像と、スクリーン16の法線16nが投射レ
ンズ15の光軸18に一致するような状態に設けられて
いるスクリーン16に、原画像の形成部12に形成させ
た図6中の点線図示の碁盤目の図形12fによって画枠
が示されているような原画像を、投射レンズ15により
スクリーン16に投影させて得られる映出画像とは合同
な図形の映出画像となる。そして、前記した図6中の実
線図示の台形状の図形12fmによって画枠が示されて
いるような変形原画像中の位置Pの画素は、図6中の実
線図示の画枠17fmのような状態に拡大された映出画
像中の画素領域におけるP’の位置に映出される。
【0023】前記した位置Pと位置P’との位置関係に
ついて、図4の(a),(b)を参照して説明すると次
のとおりである。図4の(a),(b)は図7中に例示
されているプロジェクタ13における原画像の形成部1
2と、投射レンズ15と、スクリーン16,17の各部
分を取出し、かつ投射レンズ15の光軸18が水平な横
線として示されるような状態で図示した図であり、図4
の(a)は側面図、図4の(b)は平面図である。図4
の(a)に示すように、スクリーンの法線が投射レンズ
15の光軸18と一致するように設けられているスクリ
ーン16に対して、スクリーン17は、スクリーンの縦
方向でスクリーンに直交する面内に位置する投射レンズ
15の光軸18が、スクリーン17の法線に対して角度
θだけ傾斜した状態となるような状態で設けられてい
る。図4においては前記した両スクリーン16,17
は、それの下方端部の位置が同一であるとして示してあ
る。
【0024】図4において、投射レンズ15の光軸18
と垂直な面となるように設けられたスクリーン16上の
点Pに投影された画像情報は、前記の点Pと投射レンズ
15の中心とを結ぶ直線がスクリーン17と交わる点
P’に投影されるが、図4中に示されている各部分の角
度α,γ,δ,θや距離L,Yb,V,Vn,Vm,X
b,hn,hm等を用いると、前記した2つの点P,
P’の位置関係(座標)は次の(1),(2)式によっ
て示すことができる。
【0025】
【数1】
【0026】前記したように、投射レンズ15の光軸1
8とスクリーンの法線とが一致するように設けてあるス
クリーン16に、投射レンズ15によって投影された映
出画像中のP点の位置、すなわち、原画像の形成部12
に形成させた原画像と相似な形状の画像とされているス
クリーン16中のP点の位置と、投射レンズ15の光軸
18に対してスクリーンの法線を角度θだけ傾斜した状
態で設けてあるスクリーン17に、前記したスクリーン
16上の点Pの画像情報が投影されたスクリーン17中
の点P’との関係は、前記した(1)式と(2)式とに
よって表されるから、前記の(1),(2)式はスクリ
ーン17上に台形歪がない状態で原画像が投影された場
合におけるスクリーン17上の画素の位置(アドレス)
を基準として、前記した点P’の位置(アドレス)を求
める際に使用できる。
【0027】ところで、既述もしたように、投射レンズ
15の光軸18に対してスクリーンの法線を角度θだけ
傾斜した状態で設けてあるスクリーン17に、原画像の
形成部12に形成させた変形原画像によって、スクリー
ン17上に台形歪の無い映出画像を投射レンズ15によ
って投影させた場合におけるスクリーン17上の映出画
像は、本来の原画像に対して縮小された状態の変形原画
像が拡大された状態のものであるから、前記した原画像
の形成部12が、液晶パネルを液晶ライトバルブとして
使用している場合のように、例えば図6に示されている
点線図示の碁盤目の図形12f内に所定個数の画素が2
次元的に配列された構成態様のものであると、前記した
変形原画像は、原画像の形成部12とされる前記した図
6中の点線図示の碁盤目の図形12f内の所定の位置に
それぞれ設けられている所定個数の画素の内で、変形原
画像と対応する実線図示の台形の図形12fmで示され
る台形状の画枠の領域内の画素だけ原画像に対して縮小
されている状態の変形原画像として使用されて、それが
投射レンズ15によってスクリーン17上に長方形状の
画枠を有する映出画像として拡大して投影されることに
なる。
【0028】それで、図6中の点線図示の碁盤目の図形
12fで示される画枠内に、2次元的に配置されている
画素により、前記した図6中の点線図示の碁盤目の図形
12fで示される画枠と相似な画枠形状の映出画像が投
射レンズ15によってスクリーン上に投射された場合
に、スクリーン上に形成された前記の映出画像と同一の
画枠を備えている映出画像を、図6中の実線図示の台形
の図形12fmで示される台形状の画枠の領域内の画素
だけで構成されている変形原画像を投射レンズ15によ
ってスクリーンに投影させた場合には、図6中の点線図
示の碁盤目の図形12fで示される画枠と、図6中の実
線図示の台形の図形12fmで示される台形状の画枠と
の間の画素領域は、スクリーン上に形成された映出画像
の画枠外の部分と対応する画素領域となる。
【0029】ところで、画素データと1対1に対応して
いる画素は、1個が単位になって画素データを表示す
る。既述した(1),(2)式からも明らかなように、
図6中に例示されているPの位置の画素とP’の位置の
画素との関係は、整数値の関係で表せないのが一般的で
あるから、既述のように図6中の点線図示の碁盤目の図
形12fで示される画枠と相似な画枠形状の映出画像が
投射レンズ15によってスクリーン上に投射された場合
に、スクリーン上に形成された前記の映出画像と同一の
画枠を備えている映出画像を、図6中の実線図示の台形
の図形12fmで示される台形状の画枠の領域内の画素
だけで構成されている変形原画像を投射レンズ15によ
ってスクリーンに投影させた場合に、スクリーン上に形
成された前記2つの映出画像における同一部分は、それ
ぞれ異なった画素の画像データと対応して映出されたも
のになる。それでスクリーン上に変形原画像によって投
影された映出画像は画質の悪いものになる。
【0030】図3は前述の問題点の説明にも使用される
画素配列の図であって、図3において#11,#12…
#33,#34等は、2次元的な配列を有する原画像を
構成している画素の配列が台形歪み無しにスクリーンに
投影された場合におけるスクリーン上の画素配列の一部
を例示したものであり、図8中における#11,#1
2,#13,#14…、#21,#22,#23,#2
4…、#31,#32,#33,#34…等の画素の配
列は、それぞれの行方向の画素配列を示しており、ま
た、図8中における#11,#21,#31…、#1
2,#22,#32…、#13,#23,#33…,#
14,#24,#34…等の画素の配列は、それぞれの
列方向の画素配列を示している。
【0031】ところで、図3中の点P’は、前記のよう
に図6中の実線図示の台形の図形12fmで示される台
形状の画枠の領域内の画素だけで構成されている変形原
画像を、直方向へのあおり角θが与えられている投射レ
ンズ15によって、スクリーン17に投影させた場合の
スクリーン17上の座標(アドレス)を示したものであ
り、前記の点P’の座標(アドレス)は既述した
(1),(2)式を用いて、2次元的な配列を有する原
画像を構成している画素の配列が台形歪み無しにスクリ
ーンに投影された場合におけるスクリーン上の画素配列
中の画素の座標について、図3中の左上隅の画素#11
を座標の原点とすると、前記した画素#11の座標値を
座標の整数部として、図3中に示されているδX,δY
が座標の小数部として表されるような位置(アドレス)
することが、(1),(2)式を用いて算出できる。
【0032】既述のように、原画像の形成部12に図6
中の実線図示の台形の図形12fmで示される台形状の
画枠の変形原画像が形成される場合に、前記した原画像
の形成部12における図6中の点線図示の碁盤目の図形
12fで示される画枠と、図6中の実線図示の台形の図
形12fmで示される台形状の画枠との間の画素領域の
画素について、(1),(2)式を用いて前記したP’
の位置が算出されているときに算出されるP’の位置
は、前記の変形原画像によってスクリーン上に形成され
るべき映出画像の画枠外の部分と対応する画素領域内と
なるから、その場合には黒を表現させる画像データを発
生させる。
【0033】前記した原画像の形成部12における画素
配列における基準位置の画素から所定の順序、すなわ
ち、例えば原画像の形成部12の左上隅から画素配列に
対する水平走査を開始して、垂直走査によって原画像の
形成部12の右下隅で1枚の画像の走査を終了する、と
いうような順序に従い、順次の画素について前記のP’
の位置の算出を行なって行く内に、P’の位置が前記の
変形原画像によってスクリーン上に形成されるべき映出
画像の画枠内であるとの算出結果が、ある画素(説明の
都合上、図3中に示されている#11であるとする)に
ついての演算によって得られた場合には、前記の点P’
の位置は前記した画素#11の座標値による座標の整数
部と、図3中に示されている座標の小数部δX,δYと
によって表されることになる。
【0034】そして、前記のように点P’の位置が、前
記の変形原画像によってスクリーン上に形成されるべき
映出画像の画枠内である場合には、前記した#11の画
素を原点として含む点P’の近傍の4個の画素#11,
#12,#21,#22(点P’を包囲している4個の
画素#11,#12,#21,#22)におけるそれぞ
れの画素データA,B,C,Dと、点P’の前記した座
標δX,δYとを用いて、次の(3)〜(5)式、 S1=B・δX+A(1−δX) …(3) S2=D・δX+C(1−δX) …(4) P's=S2・δY+S1(1−δY) …(5) によって、前記の点P’の画像データP'sが演算によっ
て求められる。
【0035】既述のように図3中の画素#11について
(1),(2)式を用いて位置(アドレス)の算出が行
なわれて、画素#11を座標の原点(0,0)として、
前記画素#11の座標の小数部分の値と一致する点P’
のX座標δX及びY座標δYと、前記の点P’の近傍の
4個の画素#11,#12,#21,#22の画像デー
タA,B,C,Dとを用いて、前記した(3)〜(5)
式により、スクリーン上の点P’に対応する変形原画像
におけるP点の画素データP'sが求められると、次は、
図3中の画素#12について(1),(2)式を用いて
位置(アドレス)の算出が行なわれて、画素#12につ
いての点P’の位置が算出され、その位置が変形原画像
によってスクリーン上に形成されるべき映出画像の画枠
内である場合には、前記した画素#12を座標の原点
(0,0)として、前記画素#12の座標の小数部分の
値と一致する点P’のX座標δX及びY座標δYと、前
記の点P’の近傍の4個の画素#12,#13,#2
2,#23の画像データとを用いて、前記した(3)〜
(5)式により、スクリーン上の点P’に対応する変形
原画像におけるP点の画像データP'sが求められるの
で、以下同様にして順次の画素についての点P’の画素
データの演算が行なわれるのである。
【0036】なお、前記した(3)〜(5)式によるス
クリーン上の点P’の画素データの演算は、前記のよう
に点P’の近傍の4個の画素との距離(座標位置との位
置差)に基づいた重み付けされた値の加算値の平均値を
求めるように行なわれるのであるが、前記した点P’の
位置によっては前記の演算に用いられる画素の個数が、
1個の場合、2個の場合、4個の場合の何れかになる
が、本明細書では前記の演算に用いられる画素の個数
が、1個の場合、2個の場合、4個の場合の何れであっ
ても、点P’の近傍の4個の画素との距離に基づいて行
なわれる、というように記載されている。図1及び図2
は、それぞれ本発明の画像処理装置の異なる実施例の概
略構成を示すブロック図であり、各図において1は映像
信号(アナログ信号)の入力端子であって、前記の入力
端子1に供給された映像信号はアナログデジタル変換器
2によって所定のビット数のデジタル画像信号(デジタ
ル画像データ)に変換される。まず、図1に示されてい
る画像処理装置において3,4はセレクタ(データセレ
クタ、5は演算部を含んで構成されている制御部、6〜
9はメモリ(ランダムアクセスメモリ)、10は信号処
理演算部、11はデジタルアナログ変換器、12は本発
明の画像処理装置によって発生された変形原画像信号が
供給されることにより、原画像の光学像が形成される原
画像の形成部であり、また、27は同期分離回路、28
は情報の入力手段も備えて構成されている操作部であ
る。
【0037】図1中に示されている4個のメモリ6〜9
は、既述した点P’のように、その特定な点の近傍の4
個の画素からの距離に基づいて、その特定な点の画素デ
ータを演算するときに用いられる前記の特定な点の近傍
の4個の画素を格納するために用いられるランダムアク
セスメモリ(RAM)であり、メモリ6にはアナログデジ
タル変換器2から出力されたデジタルデータの内で、画
像を構成している2次元的な配置の画素配列における奇
数行で奇数番目の画素データだけ(図3中では#11,
#13,#31,#33…)が、セレクタ3の選択動作
によって与えられて、それが格納される。
【0038】また、メモリ7にはアナログデジタル変換
器2から出力されたデジタルデータの内で、画像を構成
している2次元的な配置の画素配列における奇数行で偶
数番目の画素データだけ(図3中では#12,#14,
#32,#34…)が、セレクタ3の選択動作によって
与えられて、それが格納され、さらにメモリ8にはアナ
ログデジタル変換器2から出力されたデジタルデータの
内で、画像を構成している2次元的な配置の画素配列に
おける偶数行で奇数番目の画素データだけ(図3中では
#21,#23…)が、セレクタ3の選択動作によって
与えられて、それが格納され、さらにまたメモリ9には
アナログデジタル変換器2から出力されたデジタルデー
タの内で、画像を構成している2次元的な配置の画素配
列における偶数行で偶数番目の画素データだけ(図3中
では#22,#24…)が、セレクタ3の選択動作によ
って与えられて、それが格納される。前記したセレクタ
3の切換え動作や、各メモリの書込み動作及び読出し動
作の制御は、制御部5によって行なわれる。
【0039】前記した制御部5は、例えばマイクロプロ
セッサ、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムア
クセスメモリ(RAM)、デジタルシグナルプロセッサ
(DSP)、演算器等を備えて構成されている。そし
て、制御部5ではアナログデジタル変換器2から出力さ
れる順次の1枚の画像における2次元的配列の画素と対
応するデジタルデータが、既述のような分配態様で4個
のメモリ6〜9に分配されるような選択動作をセレクタ
3に行なわせるための制御信号をセレクタ3に供給した
り、前記のセレクタ3によって選択された画素データ
が、それぞれ対応するメモリ(6〜9)に書込まれるよ
うにするための制御動作を行なったり、前記した4個の
メモリ6〜9に格納された画素データから、画像データ
を求めることが必要とされる点P’の近傍の4個ずつの
画素データの組合わせ態様、例えば「#11,#12,
#21,#22」、「#12,#13,#22,#2
3」、「#13,#14,#23,#24」…による各
画素が前記のメモリ6〜9から同時に読出されるように
するための制御動作を行なう。
【0040】また、前記の制御部5には、既述した入力
端子1を介して供給された映像信号から同期分離回路2
7で同期分離された水平走査周期の信号Sh及び垂直走
査周期の信号Svと、操作部28に設けられている入力
手段(例えばキーボード、マウス、スイッチ、その他)
に対して、投射レンズ15の光軸とスクリーンの法線と
のなす角θの角度値、及び投射レンズ15の主平面と前
記したスクリーンとの距離L(図4参照)等の数値情報
も与えられている。そして、この制御部5では順次の画
素について既述した(1),(2)式を用いて点P’の
位置の演算を行なう。また、制御部5では前記した点
P’の位置と対応しているメモリ(6〜9)のアドレス
値の算出動作を行なう。前記の点P’の位置と対応して
いるメモリ(6〜9)のアドレス値の演算は、例えば制
御部10からアナログデジタル変換器2に供給されてい
る標本化パルスを被計数パルスとして計数動作を行なう
カウンタと、前記のカウンタからの計数出力値を各画像
における順次の画素のアドレス値として、所定のパラメ
ータを用いてアドレス演算を行なう演算回路とを用いて
制御部5内において実行される。
【0041】すなわち、入力端子1に供給された水平走
査周期の信号Sh(水平同期信号,水平駆動信号)は、
各画像の2次元的な画素配列における各行(水平走査
線)のアドレス情報を与え、また、垂直走査周期の信号
Sv(垂直同期信号,垂直駆動信号)は、順次の各画像
における全画素数と対応する計数動作がカウンタで行な
われた状態でカウンタをリセットするために用いられ
る。前記のカウンタから出力される計数値は、各1枚の
画像毎の2次元的な配置態様の各画素のアドレス値を示
す数値となっていて、前記した各画素のアドレス値は、
図3中の各画素を区別するのに用いられている#11,
#12,#13…に対応しているものである。
【0042】前記のカウンタから出力された計数値は、
アドレス演算回路に供給されて、このアドレス演算回路
では、操作部28に設定された投射レンズ15の光軸と
スクリーンの法線とのなす角θの角度値(投射レンズ1
5の垂直方向でのあおり角度θ)、及び投射レンズ15
の主平面と前記したスクリーンとの距離L(図4参照)
等の数値等をパラメータとして、図4を参照して既述し
た(1),(2)式に従った演算を行なって、順次の点
P’の位置(アドレス)を決定し、前記の順次の点P’
の位置(アドレス)その情報を信号処理演算部10に与
える。
【0043】信号処理演算部10では、前記した順次の
点P’の位置が、スクリーン上の映出画像の画枠外の部
分と対応する画素領域のものであるときは、別に特別な
演算を行なうこともなく、その位置と対応して黒が表示
されるような画像データをデジタルアナログ変換器11
に出力するだけの動作を行なう。また、前記した順次の
点P’の位置が、スクリーン上の映出画像の画枠内の部
分と対応する画素領域のものであるときは、既述した
(3)〜(5)式に従った演算動作を行なって得た画像
データをデジタルアナログ変換器11に出力する。
【0044】ところで、順次の点P’に関して前記の
(3)〜(5)式に従って行なわれる演算動作に使用さ
れる4個の画素の画像データは、図3を参照して既述し
たように、例えば点P’の近傍の4個の画素#11,#
12,#21,#22からの距離に基づいて点P’の画
素データを演算し終えたら、次の画像データの演算が必
要とされる点P’について、その点P’の近傍の4個の
画素として、前記の4個の画素からの距離に基づいて、
前記の近傍の4個の画素についての画素データを(3)
〜(5)式によって求める、という手順が、全画素につ
いて繰返して行なわれて行くが、前記の画像データの演
算が行なわれるべき点P’の画像データの計算の原点に
なされるべき画素を、点P’の近傍の4個の画素におけ
る左上の画素と定めて、前記した順次の4個ずつの画素
をメモリ6〜9から読出して演算が行なわれる際には、
前記した4個ずつの画素の配置関係は所定の配置とされ
ることが必要である。
【0045】しかし、前記した4個のメモり6〜9のそ
れぞれに格納されている画素データは、既述のように、
メモリ6には画像を構成している2次元的な配置の画素
配列における奇数行で奇数番目の画素データだけであ
り、メモリ7には画像を構成している2次元的な配置の
画素配列における奇数行で偶数番目の画素データだけで
あり、メモリ8には画像を構成している2次元的な配置
の画素配列における偶数行で奇数番目の画素データだけ
であり、メモリ9には画像を構成している2次元的な配
置の画素配列における偶数行で偶数番目の画素データだ
けであるから、前記した4個のメモリ6〜9に格納され
た画素データから、図3を参照して既述したような4個
ずつの画素データの組合わせ態様、例えば「#11,#
12,#21,#22」、「#12,#13,#22,
#23」、「#13,#14,#23,#24」…にお
ける各画素の画像データを用いて、(3)〜(5)式に
よる演算を行なって、順次の点P’の画像データを求め
る際に必要とされる順次の4つの画素の配置関係は、制
御部5からの制御信号によって選択動作を行なうセレク
タ4の選択動作により定められる。
【0046】前記した信号処理演算部10における演算
に用いられる乗算器の動作速度が必要とする画像処理速
度に達しないような場合には、演算に用いられる(3)
〜(5)式における固定的な部分についての演算結果を
予めROMに格納しておいてルックアップテーブルで処
理するなどの手段を適用して前記の問題を解決すればよ
い。前記した信号処理演算部10での演算結果が与えら
れたデジタルアナログ変換器11から出力された画像信
号が供給された原画像の形成部12には、スクリーン1
7の縦方向でスクリーン17に直交する面内に位置する
光軸18がスクリーン18の法線に対して鋭角をなすよ
うな状態に設けられている投射レンズ15、すなわち、
垂直方向へのあおり角が与えられている投射レンズ15
によってスクリーン17に投影された場合に、台形歪の
無い状態の映出画像をスクリーン17上に投影させるこ
とができるような変形原画像が形成される。
【0047】そして、図1を参照して前記した本発明の
画像処理装置を用いて発生させた画像信号を原画像の形
成部12に供給し、原画像の形成部12に形成させた変
形原画像を、垂直方向へのあおり角θが与えられている
投射レンズ15によってスクリーン17に投影させた場
合には、スクリーン17上には台形歪が無い状態の画枠
形状を有しているとともに、スクリーン上の点P’に対
応する変形原画像におけるP点の画素データの演算が、
前記の点P’の近傍の4個の画素との距離(座標位置と
の位置差)に基づいた重み付けされた値の加算値の平均
値を求めるように行なわれているので、画素数を減少さ
せた状態の変形原画像が拡大した状態でスクリーン17
上に投影された映出画像は画像内容の急変も生じていな
い良好な品質の映出画像となる。
【0048】さて、これまでの説明によって明らかにし
た図1に示す本発明の画像処理装置では、メモリ6〜9
としてアドレス入力型のランダムアクセスメモリ(RA
M)が使用されるのであるが、既述のように前記のメモ
リ4〜6からは、それぞれ1画素ずつの画素データ、す
なわち計4画素分の画素データを同時に読出すことが必
要とされるから、実際の装置の構成に当っては、前記し
た4つのメモリ6〜9における各メモリ(6〜9)とし
て、それぞれ2つずつのRAMを用意し、その2つのR
AMを順次交互に書込み動作と読出し動作とに切換えて
使用するようにされる。それで前記したメモリ6〜9と
しては、それの構成に当り合計8個のRAMの使用が必
要とされることになるが、今、原画像の形成部12とし
て使用する液晶パネルを640×480画素の構成態様
のものとし、垂直走査周波数を60Hzとして動作させ
るものとして、R,G,Bの3色の場合を考えると、1
Mbitの高速(サイクル30ナノ秒以下)のRAMが2
4個も必要とされることになる。
【0049】ところが、前記したような高速動作の可能
なRAMは、将来はともかくとして現状では高価なため
に、高価なRAMを多数個用いる装置ではコスト高とな
る点が問題になることがある。図2に示す本発明の画像
処理装置の実施例は、図1について既述した画像処理装
置における問題点のない画像処理装置である。この図2
に示す画像処理装置において、入力映像信号の入力端子
1を介してアナログデジタル変換器2に供給された映像
信号(アナログ信号)は、アナログデジタル変換器2に
よって所定のビット数(図2に示す例では8ビット)の
デジタル画像信号(デジタル画像データ)に変換され
て、補間演算部22とラッチ回路20と1水平走査期間
の遅延回路(1HDL)19とに与えられている。ま
た、前記のラッチ回路20の出力は、前記した補間演算
部22に与えられている。前記した1水平走査期間の遅
延回路(1HDL)19によって遅延されたデジタル画
像信号は、補間演算部22とラッチ回路21とに与えら
れており、また、前記のラッチ回路21の出力は、前記
した補間演算部22に与えられている。
【0050】それで、前記した補間演算部22には、
[1]現時点に、デジタルアナログ変換器2から直接に
供給されているデジタル画像データ(例えば図3中の#
22の画素のデジタル画像データ)、[2]現時点より
も1標本化周期前に、デジタルアナログ変換器2から出
力されたデジタル画像に対して、ラッチ回路20によっ
て1標本化周期だけの時間遅延が与えられている状態の
デジタル画像データ(例えば図3中の#21の画素のデ
ジタル画像データ)、[3]現時点よりも1水平走査期
間前に、デジタルアナログ変換器2から出力されたデジ
タル画像データに対して、1水平走査期間の遅延回路
(1HDL)19によって、1水平走査期間の時間遅延
が与えられている状態のデジタル画像データ(例えば図
3中の#12の画素のデジタル画像データ)、[3]現
時点よりも1水平走査期間前に、デジタルアナログ変換
器2から出力されたデジタル画像データに対して、1水
平走査期間の遅延回路(1HDL)19によって、1水
平走査期間の時間遅延が与えられるとともに、ラッチ回
路21によって1標本化周期だけの時間遅延が与えられ
ている状態のデジタル画像データ(例えば図3中の#1
1の画素のデジタル画像データ)とである。
【0051】すなわち、図2に示されている画像処理装
置においては、既述した図1の画像処理装置で必要とさ
れる多数個のメモリを用いなくても、アナログデジタル
変換器2と補間演算部22との間に設けてある1水平走
査期間の遅延回路(1HDL)19と、2個のラッチ回
路20,21とからなる回路配置によって、アナログデ
ジタル変換器2から1標本化周期毎に出力される順次の
画素(例えば、図3中に示されている時間軸上に順次に
並ぶ順次の画素#11→#12→#13→#14→…
#21→#22→#23→#24→… #31→#32
→#33→#34→…)について設定される4個ずつの
画素の組(例えば、4個の画素「#11,#12,#2
1,#22」,「#12,#13,#22,#23」,
「#13,#14,#23,#24」等)と対応する4
つの画像データが、次々の1標本化周期毎に同時に補間
演算部22に供給されるようにできる。
【0052】また、図2に示されている画像処理装置に
おいては、前記のように次々の1標本化周期毎に同時に
補間演算部22に供給される4つの画像データについて
の演算処理が容易に行なわれうるようにしている。すな
わち、前記した補間演算部22における演算動作に際し
て必要とされるデータについて、例えば演算に使用され
る既述した(1)式に着目すると、(1)式中のL,
θ,Vmの値は、所定の値に設定する値であり、その値
は所定の値に設定された状態では固定値となるから、
(1)式による演算によって求めようとしているYbの
値は、hnには無関係で、Vnだけの関数になっている
ことが判かる。
【0053】前記のことは、ある1つの水平走査線上の
画像データは、補間演算によって得られる変形原画像に
おいても変形原画像におけるある1つの水平走査線上に
あるということを意味している。そして、予め台形状に
歪ませてある変形原画像(図6中の実線図示の12fm
参照)を原画像の形成部12に形成させておき、垂直方
向にあおり角θが与えられている投射レンズ15によっ
て、前記の変形原画像をスクリーン17に投影させたと
きに、台形歪がなく映出画像の縦方向におけるどの部分
についても、1定な横幅を有するような映出画像がスク
リーン17に映出されたとした場合における変形原画像
横方向の寸法について、前記の横方向の寸法が最も大さ
な部分の寸法と、横方向の寸法が最も小さな部分の寸法
との比の値Dxは、前記のように設定されるL,θ,V
mの値によって定まり、また、前記した変形原画像の横
方向の寸法が最も大きな部分と、横方向の寸法が最も小
さな部分との2つの部分間に存在している各1行の画素
配列の長さは、前記した2つの部分の間隔中のどの位置
にあるのかによって比例計算を行なうことによって求め
られる。
【0054】それで、例えば予め定めた複数のあおり角
θ(θ1,θ2,θ3…)毎に、各水平走査毎のDxの値を
図2中のROM25に格納しておいて、あおり角θの設
定値に応じて、前記の設定されたあおり角θにおける水
平走査線毎のDxの値をROM25から読出してδX計
算部26に与え、前記のδX計算部26では順次の1行
の画素配列(順次の水平走査線)におけるδXの値を算
出して、それを補間演算部22に供給する。また、前記
した補間演算部22における演算動作に必要とされるδ
Yの値は、あおり角θの設定値と対応して、画像におけ
る順次の1行の画素配列(順次の水平走査線)毎に特定
な値として定まるから、予め定めた複数のあおり角θ
(θ1,θ2,θ3…)毎に、それぞれの画像を構成してい
る画素配列のすべての行毎に求められる特定なδYを、
図2中のROM25に格納しておいて、あおり角θの設
定値に応じたδYの値をROM25から読出して、それ
を補間演算部22に供給する。
【0055】図6を参照して既述もしてあるように、変
形原画像は画面が縮小されるように変形されているもの
であるから、(1),(2)式で計算された点P’の位置
(アドレス)に対応する画素の総数は、原画像の総画素
数よりも少なくなる。そして、既述のように補正演算部
22に対して1標本化周期毎に同時に供給される4つの
画像データの内で、映出画像の画像データとして使用さ
れず捨てられるべき画素は、図6に示されている変形原
画像からも明らかなように、もともと判かっているか
ら、その部分に対応する4つの画像データについては補
間演算部22における演算動作が必要とされない。それ
で、前記のように演算が不要とされることが判かってい
る画素のアドレスと対応して用意されるべき前記のδ
X,δYを特別な値(スキップデータという)を用いる
ようにする。
【0056】前記のようにして補間演算部22において
演算が行なわれて、画像の2次元的な画素配列における
順次の1行の画素配列(順次の1本の走査線単位毎)に
ついての演算結果は、それの有効な画像データだけが先
入れ先出し型のラインメモリ23に記憶される。すなわ
ち、前記のラインメモリ23には、既述のようにδX,
δYが特別な値のスキップデータを用いて補間演算部2
2で演算が行なわれた画素に関する画素データは記憶さ
れない状態で変形原画像の形成に有効な画素データだけ
が順次に配列された状態で記憶される。それで、前記の
ようにラインメモリ23に記憶された順次の1行の画素
配列(順次の1本の走査線単位毎)に対応する画素デー
タは、図6中に実線図示の外形状で示される図形12f
mにおける横幅の長さで示されるように、横方向に縮小
された状態になっているが、前記のラインメモリ23か
らの読出しに当っては前記の先入れ先出し型のラインメ
モリ23に記憶された画像データを、それの内の中央部
の画像データが映出画像における横方向の中央部の画素
を映出させるような時間関係で読出し、それを先入れ先
出し型の画像メモリ24に記憶させる。
【0057】前記の先入れ先出し型の画像メモリ24に
は、既述した先入れ先出し型のラインメモリ23から、
順次の1行の画素配列(順次の1本の走査線単位毎)に
対応する画素データが供給されて記憶されるから、前記
の先入れ先出し型の画像メモリ24における記憶パター
ンの外形状は、図6中に実線図示の外形状で示される図
形12fmのようなものになるが、先入れ先出し型の画
像メモリ24に記憶された画像データは、既述のように
δX,δYが特別な値のスキップデータを用いて補間演
算部22で演算が行なわれた画素に関する画素データが
記憶されない状態で変形原画像の形成に有効な画素デー
タだけが順次に配列された状態で記憶されたものである
から、そのままでは、映出画像の縦方向の位置が上方に
ずれた状態となる。
【0058】それで、前記した先入れ先出し型の画像メ
モリ24からの画像データの読出しは、映出画像の下端
位置が所定の位置となるような時間関係で、前記の先入
れ先出し型の画像メモリ24から画像データが読出され
るようにする。それにより、前記した先入れ先出し型の
画像メモリ24から読出された画像データによって、所
定の2次元的な配列態様で画素を配列させてある原画像
の形成部12の面に、もともとの原画像に対して、予め
所定の変形を施した状態の変形原画像を形成させて、そ
の変形原画像を垂直方向へのあおり角が与えられている
前記の投射レンズ15によってスクリーン17に投影す
ると、スクリーン17上には、もともとの画枠と同一形
状の画枠中にもともとの原画像と相似の映出画像が映出
されることになる。
【0059】前述した図2に示されている画像処理装置
においては、補間演算部22から出力された画像データ
を、先入れ先出し型のラインメモリ23と前記した先入
れ先出し型の画像メモリ24とを用いて映出画像のアス
ぺクト比が適正になるようにしていたので、スクリーン
17上の映出画像は、もとの画像が丸であれば正しく丸
として映出されるが、画枠には台形歪を生じていない
が、本来、丸が映出されるべき画像が多少縦長の丸とし
て映出されても良い、とするような簡易型の画像処理装
置が、価格的に希望されることがある。前記のような希
望に沿うような画像処理装置は、図2に示されている画
像処理装置における先入れ先出し型のラインメモリ23
からの出力を、所定の2次元的な配列態様で画素を配列
させてある原画像の形成部12の面に、もともとの原画
像に対して、予め所定の変形を施した状態の変形原画像
として形成させて、その変形原画像を垂直方向へのあお
り角が与えられている前記の投射レンズ15によってス
クリーン17に投影するようにすればよく、その場合に
はスクリーン17上に、画枠には台形歪を生じていない
が、本来、丸が映出されるべき画像が多少縦長の丸とし
て映出されるような映出画像が映出される。
【0060】
【発明の効果】以上、詳細に説明したところから明らか
なように、本発明の画像処理装置は所定形状の画枠の画
像を形成させうる画像信号を、アナログデジタル変換器
で所定の標本化周期でデジタル信号に変換して原画像の
2次元的な画素配列と対応するデジタル画像データを発
生させて画像メモリに格納し、また、所定の2次元的な
配列態様で画素を配列させてある原画像の形成部の面に
形成させた原画像の光学像を、スクリーンの縦方向でス
クリーンに直交する面内に位置する光軸がスクリーンの
法線に対して鋭角をなすような状態に設けられている投
射レンズ、すなわち、垂直方向へのあおり角が与えられ
ている投射レンズによって、投射レンズの主平面に平行
で、所定の2次元的な配列態様で画素を配列させてある
原画像の形成部の面に形成させた原画像の光学像を、ス
クリーン上に投影したときにスクリーン上に投影したと
きにスクリーン上に映出される第1の映出画像と、所定
の2次元的な配列態様で画素を配列させてある原画像の
形成部の面に形成させた原画像の光学像を、前記した投
射レンズの光軸をスクリーンの法線に一致させた状態に
設けられている前記の投射レンズによってスクリーン上
に投影したときにスクリーン上に映出される第2の映出
画像との両映出画像において、前記した同一の原画像の
同一の部分が、前記のスクリーン上に映出された第1,
第2の両映出画像上でどのように異なる座標位置にある
のかの相対位置関係を規定する関係式を用いて、変形原
画像によるスクリーン上の映出画像の変形座標位置を求
める演算を行ない、前記の変形座標位置を求めるための
演算結果として得られた変形座標位置が、変形原画像に
よるスクリーン画像における画枠外の座標位置の場合に
は、その変形座標位置の画像データを黒のデータに設定
し、前記の変形座標位置を求めるための演算結果として
得られた変形座標位置が、変形原画像によるスクリーン
画像の画枠内の座標位置の場合には、所定形状の画枠を
有する原画像の2次元的な画素配列について、通常の走
査方向での走査により2×2画素ずつ順次に取り出すよ
うな態様で行なわれる読出し動作によって、前記の画像
メモリに格納されている前記の変形座標位置の近傍4画
素の画像データを画像メモリから読出して、前記の変形
座標位置と、その近傍4画素における個別の画素の座標
位置との位置差に応じた重み付けを、各画素の画像デー
タに与えて演算した結果の加算値を平均する演算によつ
て、前記した変形座標位置における画像データを得た
り、あるいは所定形状の画枠の画像を形成させうる画像
信号を、アナログデジタル変換器で所定の標本化周期で
デジタル信号に変換して原画像の2次元的な画素配列と
対応するデジタル画像データを発生させて、前記の時系
列的なデジタル画像データを遅延手段を用いて、所定形
状の画枠を有する原画像の2次元的な画素配列につい
て、通常の走査方向での走査により2×2画素ずつ順次
に切り出す場合と同様な態様で同時に4画素の画像デー
タを信号処理対象のデータとして次々に取り出し、ま
た、投射レンズの光軸とスクリーンの法線とのなす角度
について予め定められた複数の角度のそれぞれの角度毎
に、前記した第1の映出画像と、第2の映出画像とにお
ける互に対応する順次の水平走査線位置における横方向
の長さの比のデータを記憶させてあるとともに、前記し
た第1の映出画像と、第2の映出画像との両映出画像に
おいて、前記した同一の原画像の同一の部分が、前記の
スクリーン上に映出された第1,第2の両映出画像上で
どのように異なる座標位置にあるのかの相対位置関係を
規定する関係式を用いて、変形原画像によるスクリーン
上の映出画像の変形座標位置の演算を行なって得られる
変形座標位置における縦座標の値のデータとをメモリに
記憶させておき、メモリから読出した2種類のデータの
内で、前記の変形座標位置における縦座標の値のデータ
は、それをそのまま前記した信号処理対象のデータにつ
いての演算処理に使用し、順次の水平走査線位置におけ
る横方向の長さの比のデータは、それを用いて変形座標
位置における横座標の値のデータを算出して、それによ
って前記した信号処理対象のデータについての演算処理
を行なう。そして1本の走査線単位毎の前記の演算結果
の内で有効な画像データだけを先入れ先出し型のメモリ
に記憶させ、前記の先入れ先出し型のメモリに記憶され
た画像データは、それの内の中央部の画像データが映出
画像における横方向の中央部の画素を映出させるような
時間関係で先入れ先出し型のメモリから読出して、それ
を先入れ先出し型の画像メモリに記憶させて、前記の画
像メモリから映出画像の下端位置が所定の位置となるよ
うな時間関係で前記の先入れ先出し型の画像メモリから
画像データを読出すようにして、前記した先入れ先出し
型の画像メモリから読出された画像データによって、所
定の2次元的な配列態様で画素を配列させてある原画像
の形成部の面に、もともとの原画像に対して、予め所定
の変形を施した状態の変形原画像を形成させて、その変
形原画像を投射レンズでスクリーンに投影するとスクリ
ーン上には、もともとの画枠と同一形状の画枠中にもと
もとの原画像と相似の映出画像が映出されるようにした
り、もしくは前記した先入れ先出し型の画像メモリを用
いずに、前記した先入れ先出し型のメモリに記憶された
画像データを、それの内の中央部の画像データが映出画
像における横方向の中央部の画素を映出させるような時
間関係で先入れ先出し型のメモリから読出した画像デー
タによって、所定の2次元的な配列態様で画素を配列さ
せてある原画像の形成部の面に、もともとの原画像に対
して、予め所定の変形を施した状態の変形原画像を形成
させて、その変形原画像を投射レンズでスクリーンに投
影した場合には、スクリーン上に台形ではなく長方形の
画枠を有する映出画像を投影できるようにしたりするも
のであるから、本発明によれば縮小された状態の変形原
画像から拡大された映出画像の画素の画像データを、近
傍4画素における個別の画素の座標位置との位置差に応
じた重み付けを、各画素の画像データに与えて演算した
結果の加算値を平均する演算によつて得るようにするこ
とにより、品質の良い映出画像が容易に得られるのであ
り、また、投射レンズの光軸がスクリーンの法線に対し
てなす角度に応じて、それぞれ最適の状態が得られるの
で、床置き、天井吊りの何れにでも対応させることが容
易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像処理装置の異なる実施例の概略構
成を示すブロック図である。
【図2】本発明の画像処理装置の異なる実施例の概略構
成を示すブロック図である。
【図3】変形座標位置における画像データを決定する方
法の説明図である。
【図4】投射レンズの光軸に対して、スクリーンの法線
が一致している状態と一致していない状態とにおけるス
クリーン上の映出画像の形状の説明図である。
【図5】投射レンズの主平面に平行で所定の2次元的な
配列態様で画素を配列させてある原画像の形成部の面に
形成させた原画像と、垂直方向へのあおり角が与えられ
ている前記の投射レンズによって、前記の原画像をスク
リーンに投影したときにスクリーン上に映出される映出
画像との説明図である。
【図6】投射レンズの主平面に平行で所定の2次元的な
配列態様で画素を配列させてある原画像の形成部の面に
形成させた変形原画像と、垂直方向へのあおり角が与え
られている前記の投射レンズによって、前記の変形原画
像をスクリーン上に投影したときにスクリーン上に映出
される映出画像との説明図である。
【図7】プロジェクタの概略構成を示す側面図である。
【符号の説明】
1…入力端子、2…AD変換器、3,4…セレクタ、5
…制御部、6〜9…メモリ、10…信号処理演算部、1
1DA変換器、12…スクリーンに投影すべき原画像の
形成部(例えば液晶ライトバルブ)、13…プロジェク
タ、14…光源、15…投射レンズ、16,17…スク
リーン、18…投射レンズ15の光軸、19…1H遅延
回路、20,21…ラッチ回路、22…補間演算部、2
3…ラインメモリ、24…画像メモリ、2

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の2次元的な配列態様で画素を配列
    させてある原画像の形成部の面に形成させた原画像の光
    学像を、垂直方向へのあおり角が与えられている投射レ
    ンズによってスクリーン上に投影したときにスクリーン
    上に映出される第1の映出画像が、所定の2次元的な配
    列態様で画素を配列させてある原画像の形成部の面に形
    成させた原画像の光学像を、前記した投射レンズの光軸
    をスクリーンの法線に一致させた状態に設けてある投射
    レンズによってスクリーン上に投影したときにスクリー
    ン上に映出される第2の映出画像に相似な画像となるよ
    うに、前記した垂直方向へのあおり角が与えられている
    投射レンズによってスクリーンに投影させるときに原画
    像として用いられるべき、もともとの原画像に対して、
    予め所定の変形を施した状態の変形原画像を発生させる
    画像処理装置であって、所定形状の画枠の画像を形成さ
    せうる画像信号を、所定の標本化周期でデジタル信号に
    変換して原画像の2次元的な画素配列と対応するデジタ
    ル画像データを得る手段と、前記のデジタル画像データ
    を順次に画像メモリに格納する手段と、前記した第1の
    映出画像と、第2の映出画像との両映出画像において、
    前記した同一の原画像の同一の部分が、前記のスクリー
    ン上に映出された第1,第2の両映出画像上でどのよう
    に異なる座標位置にあるのかの相対位置関係を規定する
    関係式を用いて、変形原画像によるスクリーン上の映出
    画像の変形座標位置の演算を行なう手段と、前記の変形
    座標位置を求めるための演算結果として得られた変形座
    標位置が、変形原画像によるスクリーン画像における画
    枠外の座標位置の場合には、その変形座標位置の画像デ
    ータを黒のデータに設定する手段と、前記の変形座標位
    置を求めるための演算結果として得られた変形座標位置
    が、変形原画像によるスクリーン画像の画枠内の座標位
    置の場合には、所定形状の画枠を有する原画像の2次元
    的な画素配列について、通常の走査方向での走査により
    2×2画素ずつ順次に取り出すような態様で行なわれる
    読出し動作によって、前記の画像メモリに格納されてい
    る前記の変形座標位置の近傍4画素の画像データを画像
    メモリから読出す手段と、前記の変形座標位置と、その
    近傍4画素における個別の画素の座標位置との位置差に
    応じた重み付けを、各画素の画像データに与えて演算し
    た結果の加算値を平均する演算によつて、前記した変形
    座標位置における画像データを得る手段とを備えてなる
    画像処理装置。
  2. 【請求項2】 所定の2次元的な配列態様で画素を配列
    させてある原画像の形成部の面に形成させた原画像の光
    学像を、垂直方向へのあおり角が与えられている投射レ
    ンズによってスクリーン上に投影したときにスクリーン
    上に映出される第1の映出画像が、所定の2次元的な配
    列態様で画素を配列させてある原画像の形成部の面に形
    成させた原画像の光学像を、前記した投射レンズの光軸
    をスクリーンの法線に一致させた状態に設けてある投射
    レンズによってスクリーン上に投影したときにスクリー
    ン上に映出される第2の映出画像に相似な画像となるよ
    うに、前記した垂直方向へのあおり角が与えられている
    投射レンズによってスクリーンに投影させるときに原画
    像として用いられるべき、もともとの原画像に対して、
    予め所定の変形を施した状態の変形原画像を発生させる
    画像処理装置であって、所定形状の画枠の画像を形成さ
    せうる画像信号を、所定の標本化周期でデジタル信号に
    変換して原画像の2次元的な画素配列と対応するデジタ
    ル画像データを得る手段と、前記の原画像の2次元的な
    画素配列と対応する時系列的なデジタル画像データから
    遅延手段を用いて、所定形状の画枠を有する原画像の2
    次元的な画素配列について、通常の走査方向での走査に
    より2×2画素ずつ順次に切り出す場合と同様な態様で
    同時に4画素の画像データを信号処理対象のデータとし
    て次々に取り出す手段と、投射レンズの光軸とスクリー
    ンの法線とのなす角度について予め定められた複数の角
    度のそれぞれの角度毎に、前記した第1の映出画像と、
    第2の映出画像とにおける互に対応する順次の水平走査
    線位置における横方向の長さの比のデータと、前記した
    第1の映出画像と、第2の映出画像との両映出画像にお
    いて、前記した同一の原画像の同一の部分が、前記のス
    クリーン上に映出された第1,第2の両映出画像上でど
    のように異なる座標位置にあるのかの相対位置関係を規
    定する関係式を用いて、変形原画像によるスクリーン上
    の映出画像の変形座標位置の演算を行なって得られる変
    形座標位置における縦座標の値のデータとを予め準備し
    ておく手段と、前記の予め準備しておいた変形座標位置
    における縦座標の値のデータと、前記の予め準備してお
    いた第1の映出画像と、第2の映出画像とにおける互に
    対応する順次の水平走査線位置における横方向の長さの
    比のデータに基づいて算出された変形座標位置における
    横座標の値のデータとを用いて、前記した信号処理対象
    のデータについて演算を行なう手段と、1本の走査線単
    位毎の前記の演算結果の内で有効な画像データだけを先
    入れ先出し型のメモリに記憶させる手段と、前記の先入
    れ先出し型のメモリに記憶された画像データの内の中央
    部の画像データが映出画像における横方向の中央部の画
    素を映出させるような時間関係で先入れ先出し型のメモ
    リから読出して、それを先入れ先出し型の画像メモリに
    記憶させる手段と、映出画像の下端位置が所定の位置と
    なるような時間関係で前記の先入れ先出し型の画像メモ
    リから画像データを読出す手段とからなる画像処理装
    置。
  3. 【請求項3】 所定の2次元的な配列態様で画素を配列
    させてある原画像の形成部の面に形成させた原画像の光
    学像を、垂直方向へのあおり角が与えられている投射レ
    ンズによってスクリーン上に投影したときにスクリーン
    上に映出される第1の映出画像の画枠形状が、所定の2
    次元的な配列態様で画素を配列させてある原画像の形成
    部の面に形成させた原画像の光学像を、前記した投射レ
    ンズの光軸をスクリーンの法線に一致させた状態に設け
    てある投射レンズによってスクリーン上に投影したとき
    にスクリーン上に映出される第2の映出画像の画枠形状
    と同様に台形歪のない長方形状の画像となるように、前
    記の垂直方向へのあおり角が与えられている投射レンズ
    によってスクリーンに投影させるときに原画像として用
    いられるべき、もともとの原画像に対して予め所定の変
    形を施した状態の変形原画像を発生させる画像処理装置
    であって、所定形状の画枠の画像を形成させうる画像信
    号を、所定の標本化周期でデジタル信号に変換して原画
    像の2次元的な画素配列と対応するデジタル画像データ
    を得る手段と、前記の原画像の2次元的な画素配列と対
    応する時系列的なデジタル画像データから遅延手段を用
    いて、所定形状の画枠を有する原画像の2次元的な画素
    配列について、通常の走査方向での走査により2×2画
    素ずつ順次に切り出す場合と同様な態様で同時に4画素
    の画像データを信号処理対象のデータとして次々に取り
    出す手段と、投射レンズの光軸とスクリーンの法線との
    なす角度について予め定められた複数の角度のそれぞれ
    の角度毎に、前記した第1の映出画像と、第2の映出画
    像とにおける互に対応する順次の水平走査線位置におけ
    る横方向の長さの比のデータと、前記した第1の映出画
    像と、第2の映出画像との両映出画像において、前記し
    た同一の原画像の同一の部分が、前記のスクリーン上に
    映出された第1,第2の両映出画像上でどのように異な
    る座標位置にあるのかの相対位置関係を規定する関係式
    を用いて、変形原画像によるスクリーン上の映出画像の
    変形座標位置の演算を行なって得られる変形座標位置に
    おける縦座標の値のデータとを予め準備しておく手段
    と、前記の予め準備しておいた変形座標位置における縦
    座標の値のデータと、前記の予め準備しておいた第1の
    映出画像と、第2の映出画像とにおける互に対応する順
    次の水平走査線位置における横方向の長さの比のデータ
    に基づいて算出された変形座標位置における横座標の値
    のデータとを用いて、前記した信号処理対象のデータに
    ついて演算を行なう手段と、1本の走査線単位毎の前記
    の演算結果の内で有効な画像データだけを先入れ先出し
    型のメモリに記憶させる手段と、前記の先入れ先出し型
    のメモリに記憶された画像データの内の中央部の画像デ
    ータが映出画像における横方向の中央部の画素を映出さ
    せるような時間関係で先入れ先出し型のメモリから読出
    す手段とからなる画像処理装置。
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