JP3109391B2 - 電子部品の電極形成方法およびその方法に用いられるジグを備えた装置 - Google Patents
電子部品の電極形成方法およびその方法に用いられるジグを備えた装置Info
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Description
方法およびその方法に用いられるジグを備えた装置に関
し、特に、基板に電極が形成される、たとえば発振子,
共振子などの電子部品の電極形成方法およびその方法に
用いられるジグを備えた装置に関する。
品の基板の表面に電極を形成する方法としては、たとえ
ば蒸着などの方法によるものがあった。
よる電極形成方法では、基板の表面に付着する膜の厚み
にばらつきがあり、しかも、基板表面に付着する膜の付
着強度も弱いものとなる、という問題点を有していた。
そのため、このような蒸着工法により、たとえば発振子
および共振子などの電子部品の基板に電極を形成した場
合、安定した電気的特性が得られず、製品としての信頼
性にも欠けていた。
らつきを解消し、膜の密着強度を向上させるために、ス
パッタリングによる電極形成方法が提案されている。と
ころが、このスパッタリング工法により、たとえば図9
に示すように、圧電発振素子1の圧電セラミックス基板
3の表面および裏面に電極を形成する場合、電極となる
薄膜5,7を基板3の表面全面に付着させていた。この
場合、スパッタリング処理時に、すなわち、グロー放電
におけるガスイオンの衝突によって電極材料となる金属
粒子が放出され基板に衝突し密着する時に生ずる衝突エ
ネルギー、所謂、凝縮熱が蒸着よりもはるかに高くな
り、基板3の温度上昇をひき起こしていた。そのため、
スパッタリングによる電極形成方法では、成膜時に基板
が高温になり、基板自体が割れたり或いは欠けたりする
など、新たな問題点が浮上することとなった。したがっ
て、スパッタリング工法による電極形成方法では、製品
の電気的特性が劣化する恐れが多分にあった。
膜時の基板の温度上昇を抑制して基板の損傷を防止する
と共に、電気的特性の劣化を防止し、信頼性に富んだ電
子部品の電極形成方法およびその方法に用いられるジグ
を備えた装置を提供することである。
ング処理により電子部品の基板に電極となる膜を形成す
るための電子部品の電極形成方法であって、基板となる
矩形板状のワークを準備する工程と、位置決め部材を有
する位置決めベース板を準備する工程と、ワークの長手
方向および幅方向の配置を規制する複数のガイド部材を
備え、位置決め部材が挿入される位置決め用孔およびワ
ークの表面および裏面に膜を形成するための膜形成孔を
有する第1の成膜パターンマスク板および第2の成膜パ
ターンマスク板を準備する工程と、ワークを第1の成膜
パターンマスク板上に案内して、複数のガイド部材間に
ワークを案内する工程と、位置決めベース板の位置決め
部材を第1の成膜パターンマスク板および第2の成膜パ
ターンマスク板の位置決め孔に挿通すると共に、位置決
めベース板と協働して、第1の成膜パターンマスク板お
よび第2の成膜パターンマスク板の間にワークを挟持
し、ワークを所定の位置に配置する工程と、第1の成膜
パターンマスク板および第2の成膜パターンマスク板の
表面側からスパッタリング処理を施す工程とを含む、電
子部品の電極形成方法である。
より電子部品の基板に電極となる膜を形成するために、
電子部品の基板となる矩形板状のワークを所定の位置に
位置決めするためのジグを備えた装置であって、ジグ
は、位置決め部材を有する位置決めベース板と、ワーク
の長手方向および幅方向の配置を規制する複数のガイド
部材を備え、位置決めベース板の位置決め部材が挿入さ
れる位置決め用孔および膜を形成するための膜形成孔を
有する第1の成膜パターンマスク板および第2の成膜パ
ターンマスク板とを含み、装置は、ワークを第1の成膜
パターンマスク板上に案内して、複数のガイド部材間に
ワークを案内するプッシャーを含み、プッシャーによ
り、ワークを第1の成膜パターンマスク板上の複数のガ
イド部材間に挿入案内し、位置決めベース板の位置決め
部材を第1の成膜パターンマスク板および第2の成膜パ
ターンマスク板の位置決め用孔に挿通すると共に、位置
決めベース板と協働して、第1の成膜パターンマスク板
および第2の成膜パターンマスク板の間にワークを挟持
し、ワークを所定の位置に位置決めする、装置である。
ーンマスク板上に挿入し、且つ、ワークを複数のガイド
部材の間に案内する。複数のガイド部材は、ワークの長
手方向および幅方向の配置を規制し、プッシャーにより
案内されたワークを挟持する。
成膜パターンマスク板間に挟持されたワークは、第1の
成膜パターンマスク板および第2の成膜パターンマスク
板に設けられた位置決め用孔に位置決めベース板の位置
決め部材が挿通されることにより、所定の位置に案内・
固定されて、位置決めされる。
マスク板および第2の成膜パターンマスク板の表面側か
らスパッタリング処理を施すことにより、基板となるワ
ークの表面および裏面には、第1および第2の成膜パタ
ーンマスク板の膜形成孔を通して露出した部分に電極材
料が衝突して付着し、電極となる膜が形成される。ま
た、ワークの表面および裏面における電極不要部分は、
第1および第2の成膜パターンマスク板の膜形成孔が設
けられていない部分により遮蔽されるため、電極材料が
付着せず、電極となる膜が形成されない。
マスク板を用いることにより、基板となるワークの表面
および裏面には、膜形成孔を通して露出した部分、すな
わち、電極必要部分だけに電極材料が衝突するため、ワ
ークの表面および裏面全面に電極材料を衝突させて膜を
形成する場合に比べて、その衝突エネルギー(凝縮熱)
によるワーク全体の温度上昇が小さい。
第1の成膜パターンマスク板および/または第2の成膜
パターンマスク板に、ワークの長手方向および幅方向の
配置を規制するガイド部材を形成することにより、ワー
クの位置決めがより正確で確実になされる。
時における基板の温度上昇を最小限に抑えることができ
るので、基板全体のヒートショックに対する耐久性が向
上する。そのため、温度上昇によって、基板が割れたり
欠けたりする恐れがない電子部品を提供することができ
る。また、スパッタリングにより基板に電極となる膜を
形成するため、蒸着により基板に電極を形成する場合に
比べて、膜の基板表面への付着強度を大きくし、膜厚の
ばらつきも小さくすることができる。すなわち、この発
明によれば、成膜時の基板の温度上昇を抑制して基板の
損傷を防止すると共に、電気的特性の劣化を防止し、信
頼性に富んだ電子部品の電極形成方法およびその方法に
用いられるジグを備えた装置が得られる。
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
とえば圧電発振素子の電極形成方法およびその方法に用
いられるジグを備えた装置について説明する。図1
(A)はこの発明の方法により形成された圧電発振素子
の一例を示す斜視図であり、図1(B)はその断面図で
ある。
体基板12を含む。圧電体基板12は、たとえば圧電セ
ラミックスで形成される。圧電体基板12の表面および
裏面には、それぞれ、電極14および16が形成され
る。電極14は、圧電体基板12の幅方向の一端から中
央部にかけて形成され、電極16は、圧電体基板12の
幅方向の他端から中央部にかけて形成される。
7および図8などを参照して、この圧電発振素子10の
圧電体基板12に形成される電極の形成方法に用いられ
るジグを備えた装置の一例について説明する。装置10
0はジグ20を含み、ジグ20は、位置決めベース板2
2,第1の成膜パターンマスク板24および第2の成膜
パターンマスク板26などで構成される。
として、図2を参照しながら説明する。位置決めベース
板22は、たとえば金属からなる矩形板状の位置決めベ
ース本体28を含む。位置決めベース本体28の幅方向
の一端および他端には、略矩形の固定脚30aおよび3
0bが形成される。固定脚30aおよび30bは、たと
えば複数のビス32で、位置決めベース本体28に固着
される。位置決めベース本体28には、その長手方向に
間隔を隔てて、複数の長孔34が設けられる。これらの
長孔34は、それぞれ、たとえば平面形状が矩形に形成
され、位置決めベース本体28の幅方向に延びて形成さ
れる。
隔を隔てて、複数の位置決め部材36が形成される。こ
れらの位置決め部材36は、それぞれ、同じ構造を有す
るので、1つの位置決め部材36について、以下、説明
する。位置決め部材36は、その軸方向の両端に孔38
aおよび38bを有するたとえば円柱形のピン40を含
み、ピン40の軸方向の中間部には、その円周方向に圧
縮ばねが巻き設けられている。1つの位置決め部材36
には、止め詮として、2つのスプリングピン42が具備
されている。この位置決め部材36は、位置決めベース
本体28に挿通された後、孔38aおよび38bに、ス
プリングピン42が挿通される。この実施例では、位置
決めベース本体28の幅方向に所定の間隔Lを隔てた3
つの位置決め部材36が、それぞれ、位置決めベース本
体28の長手方向に所定の間隔Wを隔てて、5列配設さ
れる。つまり、位置決めベース本体28には、縦横に所
定の間隔を隔てて、15個の位置決め部材36が配設さ
れる。
たとえば4つの位置決め補助ボルト44が間隔を隔てて
挿通される。4つの位置決め補助ボルト44は、2つ1
組として、2組が相対向して配設される。4つの位置決
め補助ボルト44は、上記位置決め部材36と協働して
作用するものであって、後述する第1の成膜パターンマ
スク板24および第2の成膜パターンマスク板26等の
位置決めを行うためのものである。
けられる第1の成膜パターンマスク板24について、主
として、図3を参照しながら説明する。1枚の位置決め
ベース板22の上には、その長手方向に2枚の第1の成
膜パターンマスク板24が横並びに取り付けられる。第
1の成膜パターンマスク板24は、たとえば金属からな
る矩形板状の第1のマスク板本体46を含む。この第1
のマスク板本体46は、その幅方向の長さが上記位置決
めベース22の長手方向の長さの略半分の長さに形成さ
れる。第1のマスク板本体46には、その幅方向の中央
で且つその長手方向に間隔を隔てて、4つのたとえば矩
形の長孔48が設けられる。また、これらの長孔48の
幅方向の両側には、第1のマスク板本体46の長手方向
にわずかな間隔を隔てて並べ設けられた矩形の4つの長
孔50が、第1のマスク板本体46の幅方向に間隔を隔
てて、それぞれ、3列設けられる。これらの長孔48お
よび50は、膜形成孔として設けられる。
の中央で且つその長手方向の一端から他端側に延びて、
たとえば略矩形板状のガイド部材52が形成される。こ
のガイド部材52は、4つの長孔48上を跨がるように
して、第1のマスク板本体46に形成される。また、こ
の第1のマスク板本体46には、ガイド部材52の幅方
向の両側に、それぞれ、ガイド部材52と平行で且つ第
1のマスク板本体46の幅方向に間隔を隔てて、3つの
別のガイド部材54が形成される。これらのガイド部材
54は、それぞれ、略矩形板状に形成され、第1のマス
ク板本体46の長手方向の一端から他端側に延びて形成
される。これらのガイド部材54は、それぞれ、第1の
マスク板本体46の長手方向に並んだ4つの長孔50上
を跨がるようにして、第1のマスク板本体46に形成さ
れる。なお、これらのガイド部材54の幅は、それぞ
れ、ガイド部材52の幅の半分程に形成されている。
には、前述した位置決めベース板22の位置決め部材3
6と対応する位置に、位置決め用孔56が設けられる。
この場合、1枚の第1の成膜パターンマスク板24に
は、そのガイド部材52の長手方向に所定の間隔を隔て
て、たとえば矩形の3つの位置決め用孔56が設けられ
る。3つの位置決め用孔56は、ガイド部材52および
第1のマスク板本体46を貫通して設けられる。これら
の位置決め用孔56は、位置決めベース板22と第1の
成膜パターンマスク板24とを重ね合わせたときに、位
置決めベース板22の位置決め部材36が挿通できるよ
うに、位置決め部材36と対応する位置に形成される。
は、前述した位置決めベース板22の位置決め補助ボル
ト44と対応する位置に、位置決め用補助孔58が設け
られる。この場合、1枚の第1の成膜パターンマスク板
24には、そのガイド部材52の3つの位置決め用孔5
6の間に、2つの位置決め補助孔58が設けられる。2
つの位置決め用補助孔58は、ガイド部材52および第
1のマスク板本体46を貫通して設けられる。この場
合、一方の位置決め用補助孔58は、たとえば円形に形
成され、他方の位置決め用補助孔58は、略楕円形の長
孔に形成されている。そのため、位置決め用補助孔58
に位置決め補助ボルト44を挿通する際に、長孔部分で
位置決め補助ボルト44の挿通位置を長孔方向に調整す
ることが可能となる。
一端および他端には、膜形成孔として、それぞれ、その
長手方向に間隔を隔てて、4つの切欠き部60が設けら
れる。また、第1のマスク板本体46の幅方向の一端お
よび他端には、それぞれ、略矩形板状の隣接部用ガイド
部材62が形成される。隣接部用ガイド部材62は、4
つの切欠き部60の上を跨がるようにして、第1のマス
ク板本体46の長手方向の一端から他端側にかけて形成
される。なお、ガイド部材52,54および隣接部用ガ
イド部材62の長手方向の一端側は、たとえば矩形板状
の保持部材63と一体的に形成されており、全体として
見た時、平面略櫛歯形に形成される。
の長手方向に間隔を隔てて、たとえば5つの位置決め孔
用切欠き64が設けられる。したがって、第1の成膜パ
ターンマスク板24を横並びに2枚配列した場合、その
隣接端部には、互いに隣接する5つの位置決め孔用切欠
き64により、長手方向に間隔を隔てて、5つの矩形の
位置決め用窓孔が構成されることになる。これらの位置
決め孔用窓孔は、前述した位置決め部材36および位置
決め補助ボルト44を挿通するためのものである。
上方に配置され、位置決めベース板22と協働して、第
1の成膜パターンマスク板24との間に基板12となる
ワーク80を挟持する第2の成膜パターンマスク板26
について、以下、説明する。
えば金属からなる略矩形板状の第2のマスク板本体66
を含む。この第2のマスク板本体66には、膜形成孔と
して、その長手方向にわずかな間隔を隔てて並べ設けら
れた矩形の4つの長孔68が、第2のマスク板本体66
の幅方向に間隔を隔てて、たとえば8列設けられる。ま
た、第2のマスク板本体66の幅方向の中央には、その
長手方向に所定の間隔Lを隔てて、3つの矩形の位置決
め用孔70が設けられる。さらに、3つの位置決め用孔
70の間には、2つの位置決め用補助孔72が設けられ
る。一方の位置決め用補助孔72が円に形成され、他方
の位置決め用補助孔72が略楕円形の長孔に形成されて
いる。そのため、位置決め用補助孔72に位置決め補助
ボルト44を挿通する際に、長孔部分で位置決め補助ボ
ルト44の挿通位置を長孔方向に調整することが可能と
なる。
は、その長手方向の一端側に、たとえば櫛歯形板状のガ
イド部材74が形成される。すなわち、ガイド部材74
には、その長手方向に間隔を隔てて、たとえば8つの櫛
歯ガイド片76が形成されている。この場合、ガイド部
材74は、第2の成膜パターンマスク板26と第1の成
膜パターンマスク板24とを重ね合わせた際に、そのガ
イド片76が第1の成膜パターンマスク板24のガイド
部材54の長手方向の他端側間に嵌合されるように、第
2のマスク板本体66の裏面に配設される。
一端および他端には、それぞれ、その長手方向に間隔を
隔てて、5つの位置決め孔用切欠き78が設けられる。
したがって、第2の成膜パターンマスク板26を横並び
に2枚配列した場合、その隣接端部には、互いに隣接す
る5つの位置決め孔用切欠き78により、長手方向に間
隔を隔てて、5つの矩形の位置決め用窓孔が構成される
ことになる。これらの位置決め孔用窓孔は、前述した位
置決め部材36および位置決め補助ボルト44を挿通す
るためのものである。
1の成膜パターンマスク板24および第2の成膜パター
ンマスク板26で構成されるジグ20を備えた装置10
0を用いて、図1に示す圧電発振素子10の圧電体基板
12の電極形成方法について、主として、図5,図6,
図7および図8などを参照しながら説明する。
板状のワーク80が準備される。このワーク80には、
分極処理が施された、所謂、圧電セラミックスが用いら
れる。ワーク80は、所定の長さに切断されたものが用
いられる。また、ジグ20を構成する、位置決めベース
板22,第1の成膜パターンマスク板24および第2の
成膜パターンマスク板26が準備される。さらに、この
ワーク80は、図5に示すように、ワーク自動挿入機9
0のワーク挿入テーブル92の上にセットされる。
テーブル92の面に沿うようにして、1枚の位置決めベ
ース板22が配置される。そして、1枚の位置決めベー
ス板22の上には、2枚の第1の成膜パターンマスク板
24が横並びに取り付けられる。2枚の第1の成膜パタ
ーンマスク板24の位置決め用孔56に、1枚の位置決
めベース板22の位置決め部材36が挿通され、且つ、
位置決め補助孔58に位置決め補助ボルト44が挿通さ
れることにより、位置決めベース板22の上に第1の成
膜パターンマスク板24がセットされる。この場合、2
枚の第1の成膜パターンマスク板24は、その長手方向
の他端側、つまり、ガイド部材52,54および62が
同じ方向に向いて配列される。
の上には、第2の成膜パターンマスク板26が取り付け
られる。第2の成膜パターンマスク板26は、その位置
決め用孔70に位置決め部材36が挿通され、その位置
決め補助孔72に位置決め補助ボルト44が挿通される
ことにより、第1の成膜パターンマスク板24の上に第
2の成膜パターンマスク板26がセットされる。
6は、そのガイド部材74の各櫛歯ガイド片76が、第
1の成膜パターンマスク板24の長手方向の他端側で、
且つ、各ガイド部材52,54および62の間に嵌合す
るように、取り付けられる。すなわち、第1の成膜パタ
ーンマスク板24の上に第2の成膜パターンマスク板2
6をセットした時、図7および図8に示すように、ガイ
ド部材52,54,62,74が協働して、第1の成膜
パターンマスク板24と第2の成膜パターンマスク板2
6との間に、ワークを案内する案内収納部82が形成さ
れる。
置決めベース板22,第1の成膜パターンマスク板24
および第2の成膜パターンマスク板26の相互の配設位
置が位置決めされる。そして、一旦、第2の成膜パター
ンマスク板26が取り外される。
に、ワーク自動挿入機90のプッシャー96で押仕込む
ことによって、ワーク案内テーブル92から第1の成膜
パターンマスク板24上のガイド部材52,54および
62の間に案内される。この場合、ワーク80の長手方
向の一端側が第1の成膜パターンマスク板24の保持部
材63に当たり、ワーク80が第1の成膜パターンマス
ク板24の長手方向の端部から抜けないようになってい
る。つまり、この保持部材63は、第1の成膜パターン
マスク板24上に案内されたワーク80の長手方向の配
置を規制するものである。
4の上には、第2の成膜パターンマスク板26が取り付
けられる。つまり、ワーク80は、第1の成膜パターン
マスク板24と第2の成膜パターンマスク板26との間
に挟持され、案内する案内収納部82に位置決めされ
る。この場合、ワーク80は、図7および図8に示すよ
うに、その幅方向の一端側および他端側の固定位置が第
1の成膜パターンマスク板24のガイド部材52,5
4,62,64により規制され、その長手方向の一端側
の固定位置が第1の成膜パターンマスク板24の保持部
材63により規制され、その長手方向の他端側の固定位
置が第2の成膜パターンマスク板26の櫛歯ガイド片7
6により規制されている。
20によって、所定の位置に案内され且つ位置決めされ
た後、スパッタリング処理が施される。この場合、第1
の成膜パターンマスク板24および第2の成膜パターン
マスク板26の主面と直交する方向でスパッタリングが
行われる。そして、ワーク80の表面および裏面には、
それぞれ、薄膜が付着し電極が形成される。
成膜パターンマスク板26の膜形成孔68を通して露出
した部分に電極材料が衝突して付着して薄膜が形成さ
れ、電極14が形成される。一方、ワーク80の裏面に
は、第1の成膜パターンマスク板24の膜形成孔48,
50,60を通して露出した部分に電極材料が衝突して
付着して薄膜が形成され、電極16が形成される。この
場合、ワーク80の表面および裏面における電極不要部
分は、第1および第2の成膜パターンマスク板24およ
び26の膜形成孔68および48,50,60が設けら
れていない部分により遮蔽されるため、電極材料が付着
せず、電極となる薄膜が形成されない。
かる圧電発振素子10の電極形成方法では、第1および
第2の成膜パターンマスク板24および26を用いるこ
とにより、基板12となるワーク80の表面および裏面
には、それぞれ、膜形成孔68および48,50,60
を通して露出した部分、すなわち、電極必要部分だけに
電極材料が衝突するため、ワーク80の表面および裏面
全面に電極材料を衝突させて薄膜を形成する場合に比べ
て、その衝突エネルギー(凝縮熱)によるワーク80全
体の温度上昇が小さい。
の電極形成方法に用いられるジグ20を備えた装置10
0では、その第1の成膜パターンマスク板24および第
2の成膜パターンマスク板26に、ワーク80の長手方
向および幅方向の取り付け位置を案内・規制するガイド
部材52,54,62,64,74が形成されているた
め、ワーク80の位置決めがより正確で確実なものとな
る。
に用いられるジグ20を備えた装置100によれば、ス
パッタリング処理時における基板12の温度上昇を最小
限に抑えることができるので、基板12全体のヒートシ
ョックに対する耐久性が向上する。そのため、温度上昇
によって、基板12が割れたり欠けたりする恐れがない
圧電発振素子10を提供することができる。
極14,16となる薄膜を形成するため、蒸着により基
板12に電極を形成する場合に比べて、薄膜の基板12
表面への付着強度を大きくし、膜厚のばらつきも小さく
することができる。そのため、この電極形成方法により
形成された圧電発振素子10では、品質が向上して信頼
性の高いものとなり、製造工程での不良率の低減も図れ
る。さらに、膜厚のばらつきが小さくなるので、この圧
電発振素子10では、周波数調整工程の通過率の削減に
より、STダウンが可能となる。また、この圧電発振素
子10では、TSモードはもちろんTEモードも可能と
なる。
パターンマスク板24および26を用いて、基板12の
表面および裏面に部分的に電極14および16を形成す
るため、たとえば図9に示すように、基板1の表面およ
び裏面の全面に電極5,7を形成する場合と比べて、印
刷工程ないしエッチング工程を省略化することができ
る。
の成膜パターンマスク板に設けられた膜形成孔が矩形に
形成されたが、それは単なる例示であって、膜形成孔の
形状は、所望する電極の形状に応じて、他の形状に任意
に変更してもよい。
圧電発振素子の一例を示す斜視図であり、図1(B)は
その断面図である。
解図であり、(B)はその側面図解図である。
示す平面図解図であり、(B)はその側面図解図であ
る。
示す平面図解図であり、(B)はその側面図解図であ
る。
す分解斜視図解図である。
一例を示す側面図解図であり、(B)はその分解断面図
解図である。
に、第1の成膜パターンマスク板のガイド部材でワーク
の幅方向の一端側および他端側の配置が規制されている
状態を示す断面図解図である。
に、第1および第2の成膜パターンマスク板のガイド部
材でワークの長手方向の一端側および他端側の配置が規
制されている状態を示す断面図解図である。
圧電発振素子の一例を示す斜視図であり、(B)はその
断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 スパッタリング処理により電子部品の基
板に電極となる膜を形成するための電子部品の電極形成
方法であって、 前記基板となる矩形板状のワークを準備する工程、 位置決め部材を有する位置決めベース板を準備する工
程、前記ワークの長手方向および幅方向の配置を規制する複
数のガイド部材を備え、 前記位置決め部材が挿入される
位置決め用孔および前記ワークの表面および裏面に前記
膜を形成するための膜形成孔を有する第1の成膜パター
ンマスク板および第2の成膜パターンマスク板を準備す
る工程、前記ワークを前記第1の成膜パターンマスク板上に案内
して、前記複数のガイド部材間に前記ワークを案内する
工程、 前記位置決めベース板の前記位置決め部材を前記第1の
成膜パターンマスク板および前記第2の成膜パターンマ
スク板の前記位置決め孔に挿通すると共に、前記位置決
めベース板と協働して、前記第1の成膜パターンマスク
板および前記第2の成膜パターンマスク板の間に前記ワ
ークを挟持し、前記ワークを所定の位置に配置する工
程、および前記第1の成膜パターンマスク板および前記
第2の成膜パターンマスク板の表面側からスパッタリン
グ処理を施す工程を含む、電子部品の電極形成方法。 - 【請求項2】 スパッタリング処理により電子部品の基
板に電極となる膜を形成するために、前記電子部品の基
板となる矩形板状のワークを所定の位置に位置決めする
ためのジグを備えた装置であって、 前記ジグは、 位置決め部材を有する位置決めベース板、および 前記ワ
ークの長手方向および幅方向の配置を規制する複数のガ
イド部材を備え、前記位置決めベース板の前記位置決め
部材が挿入される位置決め用孔および前記膜を形成する
ための膜形成孔を有する第1の成膜パターンマスク板お
よび第2 の成膜パターンマスク板を含み、 前記装置は、 前記ワークを第1の成膜パターンマスク板上に案内し
て、前記複数のガイド部材間に前記ワークを案内するプ
ッシャーを含み、 前記プッシャーにより、前記ワークを第1の成膜パター
ンマスク板上の前記複数のガイド部材間に挿入案内し、
前記位置決めベース板の前記位置決め部材を前記第1の
成膜パターンマスク板および前記第2の成膜パターンマ
スク板の前記位置決め用孔に挿通すると共に、前記位置
決めベース板と協働して、前記第1の成膜パターンマス
ク板および前記第2の成膜パターンマスク板の間に前記
ワークを挟持し、前記ワークを所定の位置に位置決めす
る、装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25145494A JP3109391B2 (ja) | 1994-09-19 | 1994-09-19 | 電子部品の電極形成方法およびその方法に用いられるジグを備えた装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25145494A JP3109391B2 (ja) | 1994-09-19 | 1994-09-19 | 電子部品の電極形成方法およびその方法に用いられるジグを備えた装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0888421A JPH0888421A (ja) | 1996-04-02 |
JP3109391B2 true JP3109391B2 (ja) | 2000-11-13 |
Family
ID=17223073
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25145494A Expired - Lifetime JP3109391B2 (ja) | 1994-09-19 | 1994-09-19 | 電子部品の電極形成方法およびその方法に用いられるジグを備えた装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3109391B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101837624B1 (ko) * | 2011-05-06 | 2018-03-13 | 삼성디스플레이 주식회사 | 박막 증착용 마스크 프레임 조립체 및 그 제조방법 |
-
1994
- 1994-09-19 JP JP25145494A patent/JP3109391B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0888421A (ja) | 1996-04-02 |
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