JP3109329U - 寒冷外気の浸入を阻止する郵便受け - Google Patents

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Abstract

【課題】 本考案は寒冷地における家屋の郵便受けで、屋外から挿入される郵便物、新聞等を受け取るという本来の目的を妨げることなく、家屋内に浸入する寒冷外気、塵埃等を阻止する。
【解決手段】 本考案は郵便受け開口部の家屋内側に、底部あるいは側面にジッパー等による密閉、解放自由な取り出し口を設けた柔軟性のある容器を密着固定することにより冬期の寒冷外気および塵埃の浸入を阻止する。併せて、特殊金具による玄関扉の施錠解放等の犯罪ならびに郵便受け開口部から屋内を覗き窺う犯罪前段行為を防止する。
【選択図】 図6

Description

本考案は、寒冷期に一般家庭の郵便受け等の開口部隙間より家屋内に浸入する寒冷外気を阻止する郵便受けに関するものである。
一般家屋において郵便、新聞等の配達物を直接家屋内に取り込む形の郵便受けは、その開口部に単にバネで押さえた蓋が取り付けられているか、開口部の屋内側に更に蓋を付け、二重にした箱状の受け具を設けて挿入物を受け止める形のものが大半であるが、寒気の浸入防止に関しては殆ど効果が無いのが実状である。
従来の方法には次のような欠陥がある。
(イ)寒冷地住宅において建て付けに隙間があれば、たとえそれが小さなものであっても住宅の保温性が損なわれるため、隙間を極力ゼロにすることが必須の条件となっているが、現在使われている殆ど全ての郵便受けは蓋と周囲の間に隙間があるため、家屋内外の温度差が大きくなる冬期には、無風時の自然対流だけでも毎分2〜3立方メートル(実測)程度の寒冷外気の浸入がみられ、強風時には大量に浸入して屋内の保温を著しく妨げている。
(ロ)従来の構造のままで隙間を無くすためには、郵便受け開口部の蓋と周辺部に対して精密加工が必要となり、また、長期にわたって密着性を保持し、変形による隙間の発生を防ぐためには相応の対策が必要となり必然的に複雑で高価なものとなる。
(ハ)新聞、郵便物等の挿入物が開口部に挟まったままの状態で長時間、放置されることも多く、保温対策は無いに等しい状態になる。
(ニ)蓋を押さえているバネが経年劣化により断裂する事も多く、吹雪等の強風時には、蓋が振動し、寒冷外気の浸入は著しく増大する。
(ホ)郵便受け等を含む玄関の外側に風除室を設けたり、玄関の内側に仕切り扉を設けて風除空間を構成して保温力を高める方法があるが、家の構造、屋内面積、あるいは費用等の点で、全ての家屋に採用することは困難である。
本考案は、製造に当たって過度の精度を必要とせず、また、経年による多少の変形があっても隙間を生ずることが少ない、柔軟性のある素材で作った容器を郵便受けの家屋内側に隙間無く密着させ、屋外から挿入された郵便物、新聞等を受け止めながら開口部から浸入する寒冷外気を容器の中に止め置いて家屋内には拡散させないようにするもので、前項(ホ)に記載した風除空間の超小型版を安価に実現するものである。
挿入された郵便物、新聞等は容器の底部あるいは側面に設けたジッパー等、密閉性の高い材料で作った開閉口を開いて取り出し、取り出した後は再び密閉することにより、寒冷外気の家屋内への浸入を阻止して家屋内の保温を確保するものである。
本考案は、郵便物、新聞等、外部から家屋内に挿入される物品を受け入れながら、寒冷外気の屋内への浸入を阻止し、家屋内の温度を保つことを目的とする。
郵便受けの開口部から特殊金具を差し込んで玄関扉の施錠を家屋内側から解放する犯罪や郵便受けから家屋内を覗き込む犯罪予備行為を防止する効果も期待できる。
本考案は新築家屋だけでなく如何なる形の既設家屋にも安価に簡単に応用できるものである。
寒冷外気の浸入を阻止するという目的は郵便受け開口部の家屋内側に、挿入物を受け止める容器を直接密着固定させることにより実施出来るが、容器の開口部に鍔状の加工を施し、一方、郵便受け開口部の屋内側に、この鍔と咬合させて容器を受け止める受け枠を密着固定しておくことにより、容器の清掃、修理、交換の際の容器の着脱の際の利便性を図るものとする。
以下、添付の図1〜6に従って説明する。
図1は一般家屋の玄関内部の概略図である。
通常、家屋の玄関口は玄関扉1,玄関壁2,郵便受け開口部3,下駄箱4等で構成される。
図2は一般家屋に多く見られる郵便受け開口部の断面図である。
郵便受け開口部3の中には蓋5と蓋押さえ用バネ6が取り付けられている。
図3は本考案に関わる寒冷空気浸入阻止郵便受け容器の概略図である。
Aに郵便受け容器本体の構成を示す。本体容器7に密閉性の高い開閉口8と容器固定用の鍔9を付ける。
B(大円内)は鍔9の部分拡大図である。鍔9の両面の斜線はフェルト等を貼り付けることを示す。受け枠10に取り付けたときの隙間を極力少なくするためである。
直方体状に描いてあるが、柔軟な素材で作るときにはつぶれた状態になる。
図4は、上記寒冷空気浸入阻止容器を郵便受け開口部の屋内側に固定するための受け枠10の概略図である。
受け枠10の周囲の段差11は、受け枠10を壁2の開口部3を囲む形で固定したときに壁との間に本体の鍔9を挿入するための案内溝を形成する。
受け枠10の上部から、容器本体7の鍔9を受け枠の段差11によって形成された案内溝に添って挿入することにより郵便受け容器本体7を開口部の真後ろに固定する。
図5は玄関内の配置により郵便受け容器本体を開口部から玄関壁2に添って下方に下げた状態で取り付ける場合のアダプタおよび取り付け概念図である。
アダプタの下部に受け枠10を取り付けることにより水平の案内溝が形成されるので、容器本体7の鍔9を案内溝に沿って水平に挿入し固定する。
水平、垂直、いずれの形で装着する場合にも鍔9と受け枠10との間に隙間を生じさせないようにネジまたは粘着テープ等により密閉する。
郵便受け開口部が玄関扉に直接設けられている場合は開口部下に設けられている既設の郵便受け籠を取り外して取り付けるか、または、郵便受け容器を大型にして既設の籠をも取り込む形にする。
郵便物、新聞等挿入物の有無を離れた場所からも目視判断できるよう、容器本体は透明な材質で作るものとする。
図6は寒冷空気浸入阻止容器を取り付けた場合の例を示す図である。
図では、郵便受け開口部3が下駄箱4の上部に位置しているため、容器は下駄箱の上に水平に横たわる形の場合を想定している。
容器は直方体状に作るが、透明ビニール等の柔らかい素材で作られた場合を想定し、幾分つぶれた状態で描いてある。
一般家屋の玄関の内側の概略図である。 一般的な郵便受け開口部周辺の断面図である。 本考案に関わる寒冷外気浸入阻止容器の概略図である。円内は鍔部分の部分拡大図である。 郵便受け開口部に取り付ける固定用受け枠の概略図である。 垂直に取り付ける場合の受け枠アダプタである。 寒冷空気浸入阻止容器取り付け時の例示図である。
符合の説明
1 一般家屋における玄関扉。
2 玄関扉横の壁。
3 郵便受け開口部
4 下駄箱
5 郵便受け開口部押さえ蓋
6 同押さえ用バネ
7 寒冷空気阻止容器本体
8 挿入物取り出し用密閉型開閉口
9 寒冷空気阻止容器固定用の鍔
10 上記容器固定用壁側受け枠
11 受け枠10に付ける段差
12 容器取り付けアダプタ。垂直取り付け時に使用

Claims (1)

  1. 一般家屋の郵便受けの屋内側開口部に隙間無く密着固定した郵便受け容器と、当該容器の他端に設けた内容物取り出し用の密閉可能な開閉口との組み合わせにより寒冷外気の家屋内への浸入を阻止する郵便受け。
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