JP3108762U - 地組用治具 - Google Patents

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嘉朗 齋藤
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株式会社日本インダストリー製作所
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Abstract

【課題】 地上での移動が容易な地組用治具を提供する。
【解決手段】 せん断補強筋を吊り下げるための掛止体と、吊り下げられた前記せん断補強筋の内側に供給されて該せん断補強筋の上端に配設される上端主筋を支持するために、前記掛止体の下方に位置する上端主筋支持体と、吊り下げられた前記せん断補強筋の内側に供給されて該せん断補強筋の下端に配設される下端主筋を支持するために、前記上端主筋支持体の下方に位置する下端主筋支持体と、これらを支持するスタンドと、を備えた地組体に、該地組体を地上で移動させるためのキャスターを設けたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本考案は、建設現場の地上において鉄筋を組み立てて梁や柱の鉄筋ユニットを形成するための地組用治具に関するものである。
従来の鉄筋地組み装置としては、鉄筋送り込み部と、鉄筋支持部とからなり、鉄筋送り込み部は、梁主筋を載せ置き可能にしてその梁主筋を地組み位置へ送り出す搬送体を備え、前記鉄筋支持部のそれぞれは、前記鉄筋送り込み部から送り出される梁主筋を上下方向に移動させる上下移動体と、前記上下移動体により所要高さに位置した梁主筋を支持する鉄筋受け体と、鉄筋ピッチ型板とを備えた梁鉄筋地組み装置が提案されていた(例えば、特許文献1参照。)。
そして、鉄筋ピッチ型板には主筋の割付位置に対応する主筋挿入孔が設けられ、地組み位置へ送り出された主筋を鉄筋ピッチ型板の主筋挿入孔に挿入して位置決めするようにしていた。
しかし、かかる鉄筋地組み装置は、主筋挿入孔への主筋の挿入作業が必要になるので、主筋の配筋作業が面倒になるという問題があり、また、該装置を所定位置まで移動させるのが面倒であり、地組作業能率を低下させる原因となっている。
特開平11―22197号公報
本考案は、地上での移動が容易になることにより、地組作業能率の向上を図ることができる地組用治具を提供することを課題とする。
本考案者は、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねて完成されたものである。
1.鉄筋を組み立てて鉄筋ユニットを形成するための地組体に、該地組体を移動させるためのキャスターを設けたことを特徴とする地組用治具を提供する。
2.前記地組体は、せん断補強筋を吊り下げるための掛止体と、吊り下げられた前記せん断補強筋の内側に供給されて該せん断補強筋の上端に配設される上端主筋を支持するために、前記掛止体の下方に位置する上端主筋支持体と、吊り下げられた前記せん断補強筋の内側に供給されて該せん断補強筋の下端に配設される下端主筋を支持するために、前記上端主筋支持体の下方に位置する下端主筋支持体と、これらを支持するスタンドと、
を備えたことを特徴とする前記1に記載の地組用治具を提供する。
3.前記キャスターのロック装置を備えたことを特徴とする前記1又は2に記載の地組用治具を提供する。
4.前記地組体を前後に間隔を設けて複数配置し、これらの地組体を連結体で連結したことを特徴とする前記1から3のいずれかに記載の地組用治具を提供する。
5.前記上端主筋を、前記せん断補強筋の内側に供給するための上端主筋供給体を備えたことを特徴とする前記2から4のいずれかに記載の地組用治具を提供する。
本考案によれば、キャスターを設けることにより、地上での地組体の移動が容易になり、したがって主筋の配筋作業の際に、主筋を主筋支持体から僅かに浮かせて地組体を僅かに移動させることによって主筋支持体上における主筋の位置調整が容易になり、また、複数の地組用治具を一直線上に並べて地組体間に主筋を掛け渡して地組作業をする際や、主筋が交差する交差型の鉄筋ユニットの地組作業を行うために複数の地組用治具を十字線上に配置する際に、地組用治具の位置調整が容易になり、その結果地組作業能率を向上させることができる。
また、前記キャスターのロック装置を設ければ、地組作業中に地組用治具が不用意に移動するのを防止することができる。
以下、本考案に係る地組用治具の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2のように地組用治具Aは、前後一対の地組体A1を連結体1で連結し、地上を容易に移動するためのキャスター2を設けて構成され、図3乃至図8のようにせん断補強筋3と主筋4(4a,4b)とを地上で組み立てて鉄筋ユニット5を形成するのに用いられる。なお、せん断補強筋3はスターラップやフープ筋等であって、端部同士が溶接で連結された閉鎖型のものである。
地組体A1は、せん断補強筋3を吊り下げるためのハンガー(掛止体の一例)6と、せん断補強筋3の上端に配設される上端主筋4a(4)を載置するための棒状の上端主筋支持体8と、せん断補強筋の下端に配設される下端主筋を載置するための棒状の下端主筋支持体9と、これらを支持するためにベース7aから立設される左右一対のスタンド7と、を備えている。上端主筋支持体8はハンガー6の下方に位置し、下端主筋支持体9は上端主筋支持体8の下方に位置している。
ハンガー6は、両端に連結筒体6cを有する横棒6aに複数本の棒材6bを固定して形成されている。
図中の符号10は連結具であって、上端主筋支持体8を掛け止めし、且つ、ハンガー6をスタンド7に連結するためのものである。連結具10は上端主筋支持体11を掛け止めするためのフック部10aを備え、該フック部10aの後端から上方に向けて上連結バー10bが延設され、フック部10aの下部から下方に向けて下連結バー10cが延設されている。
そして、図1のように連結具10の下連結バー10cをスタンド7の上端に形成された挿入孔7aに挿入し、連結具10の上連結バー10bにハンガー6の連結筒体6cを挿入することにより、スタンド7間にハンガー6が架設される。
キャスター2は地組体のスタンド7の下端に取り付けられている。なお、地組用治具Aにはキャスター2のロック装置(図示省略)が備わり、該ロック装置はフットペダルを踏み付けてキャスター2の回転を停止・解除できるようになっている。
上端主筋支持体8は、スタンド7間に架設されるものであって、所定本数の上端主筋4aを所定間隔で割り付け可能な長さを有し、上端主筋支持体8の両端部は連結具10のフック部10aに掛止されている。なお、上端主筋支持体8のスタンド7寄りの部位には位置決め溝(図示省略)が形成され、該位置決め溝にはせん断補強筋3の一方の上端側コーナー部3aに配設される上端主筋4aが嵌め込まれるようになっている。
下端主筋支持体9は、スタンド7間に架設されるものであって、所定本数の上端主筋4aを所定間隔で割り付け可能な長さを有し、下端主筋支持体9の両端部はスタンド7にクランプ11で着脱自在に取り付けられている。
次に、地組用治具Aを用いて梁の鉄筋ユニットを地組みする作業について説明する。
(1)地組用治具Aを所定の地組位置までキャスター2で移動させた後、キャスター2を前記ロック装置でロックして地組用治具Aを位置決めする。
また、図9のように同一の一直線上に配設される複数の地組用治具Aは連結バー12とクランプ11を用いて連結する。
(2)図3のように地組用治具Aの各地組体A1のハンガー6の棒材6bに所定本数のせん断補強筋3をまとめて吊り下げる。
(3)図4のように所定本数の上端主筋4aを上端主筋支持体8に載置して該上端主筋支持体8の上をスライドさせながらせん断補強筋(スターラップ)3の内側に供給する。
また、同図のように所定本数の下端主筋4bを下端主筋支持体9に載置して該下端主筋支持体9の上をスライドさせながらせん断補強筋3の内側に供給する。
なお、上端主筋支持体8に図外の上ローラー(上端主筋供給体の一例)を着脱自在に取り付け、上端主筋4aを前記上ローラーに載せて供給するようにしても良い。また、下端主筋支持体9に図外の下ローラー(下端主筋供給体の一例)を着脱自在に取り付け、下端主筋4bを前記下ローラーに載せて供給するようにしても良い。
(4)図5のようにせん断補強筋3をハンガー6から外して上端主筋4aに吊り下げる。
(5)せん断補強筋3を上端主筋4aに沿って所定間隔で割り付け、その後に上端主筋支持体8の上での上端主筋4aの割り付け、及び下端主筋支持体9の上での下端主筋4bの割り付けを行う。
(6)図6のようにクランプ11の緊結力を緩めて下端主筋支持体9をスタンド7に沿って下方に移動させることにより、下端主筋4bをせん断補強筋3の下端部の上に移し替える。
(7)主筋4a,4bとせん断補強筋3とを図外の結束線等で結束して鉄筋ユニット5を完成させる。
また、鉄筋ユニット5を完成するまでに、地組用治具Aの位置調整の必要が生じたときには、前記ロック装置によるキャスター2のロックを解除して地組用治具Aの位置調整を行う。
(8)図6のようにハンガー6をスタンド7から取り外し、図7のように鉄筋ユニット5をクレーンのワイヤー12で僅かに吊り上げた状態で、図8のように上端主筋支持体8を連結具10のフック部10aから取り外す。その後、鉄筋ユニット5を前記クレーンで所定階まで運搬する。
柱の鉄筋ユニット5についても、上述と同じ要領で閉鎖型のフープ筋を用いて地組みすることができる。
図11は鉄筋ユニット5単体の地組作業を示し、図11及び図12は鉄筋ユニット5を交差させて地組する作業を示し、図13は鉄筋ユニット5をT字状に地組する作業を示している。
本考案の実施形態に係る地組用治具を示す斜視図である。 (a)は同地組用治具の正面図、(b)は同地組用治具を示す側面図である。 (a)は同地組用治具を用いた鉄筋ユニットの地組工程を示す正面図、(b)は同工程を示す側面図である。 (a)は同地組用治具を用いた鉄筋ユニットの地組工程を示す正面図、(b)は同工程を示す側面図である。 (a)は同地組用治具を用いた鉄筋ユニットの地組工程を示す正面図、(b)は同工程を示す側面図である。 (a)は同地組用治具を用いた鉄筋ユニットの地組工程を示す正面図、(b)は同工程を示す側面図である。 (a)は同地組用治具を用いた鉄筋ユニットの地組工程を示す正面図、(b)は同工程を示す側面図である。 (a)は同地組用治具を用いた鉄筋ユニットの地組工程を示す正面図、(b)は同工程を示す側面図である。 同地組用治具同士を連結した状態を示す側面図である。 地組形態を示す平面図である。 地組形態を示す平面図である。 地組形態を示す平面図である。 地組形態を示す平面図である。
符号の説明
A 地組用治具
A1 地組体
1 連結体
2 キャスター
3 せん断補強筋
4a 上端主筋
4b 下端主筋
5 鉄筋ユニット
6 ハンガー(掛止体)
7 スタンド
8 上端主筋支持体
9 下端主筋支持体

Claims (5)

  1. 鉄筋を組み立てて鉄筋ユニットを形成するための地組体に、該地組体を移動させるためのキャスターを設けたことを特徴とする地組用治具。
  2. 前記地組体は、
    せん断補強筋を吊り下げるための掛止体と、
    吊り下げられた前記せん断補強筋の内側に供給されて該せん断補強筋の上端に配設される上端主筋を支持するために、前記掛止体の下方に位置する上端主筋支持体と、
    吊り下げられた前記せん断補強筋の内側に供給されて該せん断補強筋の下端に配設される下端主筋を支持するために、前記上端主筋支持体の下方に位置する下端主筋支持体と、
    これらを支持するスタンドと、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の地組用治具。
  3. 前記キャスターのロック装置を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の地組用治具。
  4. 前記地組体を前後に間隔を設けて複数配置し、これらの地組体を連結体で連結したことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の地組用治具。
  5. 前記上端主筋を、前記せん断補強筋の内側に供給するための上端主筋供給体を備えたことを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の地組用治具。
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