JP3108453U - 反射板調整補助装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 一の局から放射される電波を他の局へ向けて反射させる反射板の向きの調整に用いられる反射板調整補助装置であって,前記一の局と前記他の局,或いは前記各局と反射板が同一水平面上に位置しない場合における反射板の向きの調整作業を容易化することができる反射板調整補助装置を提供すること。
【解決手段】 一の局の方向を指示する指示棒1,他の局の方向を指示する指示棒2,及び反射板の向きの指標となる方向を指示する指示棒3を有する方向指示部Yを前記指示棒1の軸回転方向に回動自在に支持する支持部材5(軸回転方向回動支持手段の一例)や,前記方向指示部Yを俯仰角方向に回動自在に支持する支持部材6(俯仰角方向回動支持手段の一例)を具備して構成される。
【選択図】 図1

Description

本考案は,直接見通しがきかない二局間の電波の送受信を,電波を反射させる反射板を用いて実現する技術に関し,特に,反射板の向きを前記二局間の電波の送受信を中継し得る方向に調整するための作業を容易化することができる反射板調整補助装置に関するものである。
従来から,ビルや山等の障害物により直接見通しがきかない二局間の電波の送受信を実現するために,その二局各々を直接見通すことができる適当な位置に,電波を反射させる反射板が配置されることがある。これにより,一の局(以下,送信局という)から放射される電波を反射板により他の局(以下,受信局という)へ向けて反射させることが可能となり,この二局間における電波の送受信が実現される。但し,反射板の向きは,送信局から放射される電波を受信局へ向けて反射させることができる方向に予め調整されている必要がある。
一方,特許文献1には,反射板に対する電波の入射角と反射角とは同一であるという自然法則(反射の法則)を利用して反射板の向きの指標となる方向を容易に導出し,該反射板の向きを容易に調整し得る方向調整装置(電波反射板の方向調整装置)が示されている。
特許文献1に示された前記方向調整装置は,所定の基点を中心に開脚する一対の方向指示棒と,該一対の方向指示棒の開脚角度を二等分する方向を指示する二等分角度方向指示棒と,該二等分角度方向指示棒の指示方向と垂直に交わる平面と平行な反射板取付基体とを具備して構成されている。ここに,前記二等分角度方向指示棒は,一の前記方向指示棒(以下,送信局方向指示棒という)が指示する方向から放射された電波を他の前記方向指示棒(以下,受信局方向指示棒という)が指示する方向へ反射させることができる反射板の向きの指標となる方向を指示するものである。以下に,前記方向調整装置を用いた反射板の調整作業について簡単に述べる。
具体的に,前記方向調整装置を用いた反射板の向きの調整作業では,まず,前記送信局方向指示棒を送信局の方向に向けた状態で三脚などに固定する。次に,前記受信局方向指示棒を受信局の方向に向けて開脚させる。この作業によって,前記二等分角度方向指示棒により反射板の向きの指標となる方向が指示される。そして,前記二等分角度方向指示棒の指示方向,即ち反射板の向きの指標となる方向と垂直に交わる前記反射板取付基体を反射板に接触させて,或いは該取付基体に取り付けることによって該反射板の向きを調整する。
このように,前記方向調整装置を用いれば,前記送信局方向指示棒及び前記受信局方向指示棒の指示方向を各々の局に合わせることによって容易に反射板の向きの指標となる方向が導出でき,該反射板の向きの調整を容易化することができる。
特許第3314413号公報
ところで,前記送信局と前記受信局,或いは前記送信局や前記受信局と反射板が同一水平面上に位置しない場合には,反射板の向きの指標となる方向を導出する際,方位角方向だけでなく俯仰角方向の向きをも考慮する必要がある。
しかしながら,前記特許文献1に示されている方向調整装置を用いた前述の調整作業では,前記送信局方向指示棒が一度三脚に固定されると,前記受信局方向指示棒による指示方向を,該受信局方向指示棒と前記送信局方向指示棒と前記所定の基点とを含む平面(以下,指示平面という)上でしか移動させることができなくなる。
したがって,前記受信局方向指示棒による指示方向を,前記指示平面外へ向けるためには,前記三脚に固定された前記送信局方向指示棒を取り外し,前記指示平面を俯仰角方向に傾けた状態で再度前記三脚に固定するという煩雑且つ困難な作業を伴うことになり問題である。
また,前記特許文献1に示されている方向調整装置では,前記反射板取付基体を反射板に接触させて或いは取り付けることによって,該反射板の向きを調整するものであるため,前記方向調整装置を反射板の設置位置に移動させる必要がある。そのため,例えば,反射板の設置場所が高所や足場が悪い場所である等の条件下では,前記方向調整装置の利用が困難となり,また,危険性が高くなるという問題もある。
従って,本考案は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,前記送信局と前記受信局,或いは前記送信局や前記受信局と反射板が同一水平面上に位置する場合における反射板の向きの調整作業に加えて,これらが同一水平面上に位置しない場合における反射板の向きの調整作業をも容易化すると共に該調整作業時の安全性を高めることができる反射板調整補助装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本考案は,一の局から放射される電波を他の局へ向けて反射させる反射板の向きの調整に用いられる反射板調整補助装置に適用されるものであって,所定の基点を中心に開脚する一対の局方向指示部材と該一対の局方向指示部材の開脚角度を二等分する方向を指示する二等分角度方向指示部材とを有してなる方向指示手段を俯仰角方向に回動自在に支持する俯仰角方向回動支持手段や,前記方向指示手段を一の前記局方向指示部材の軸回転方向に回動自在に支持する軸回転方向回動支持手段を具備して構成される。
これにより,前記反射板調整補助装置を所定の位置に固定した後においても,前記俯仰角方向回動支持手段や前記軸回転方向回動支持手段によって,前記方向指示手段を,俯仰角方向や前記一の局方向指示部材の軸回転方向に自由に回動させて前記一対の局方向指示部材を所望の方向に向けることが容易に可能となる。したがって,前記一の局と前記他の局,或いは前記各局と反射板が同一水平面上に位置しない場合においても,反射板の向きの指標となる方向を容易に導出し得る。
また,前記方向指示手段を方位角方向に回動自在に支持する方位角方向回動支持手段を更に具備して構成される場合には,例えば前記反射板調整補助装置が該反射板調整補助装置の安定のために地面などに固定されている場合でも,前記方向指示手段を所望の位置(三次元方向)に容易に回動させることが可能となり好適である。
そして,前記反射板調整補助装置を用いた調整作業では,前記二等分角度方向指示部材の指示方向,即ち前記方向指示手段により導出された前記反射板の向きの指標となる方向と垂直に交わる平面に前記反射板を対向配置させることにより,該反射板の向きを前記一の局と前記他の局との間で電波を反射させて中継することが可能な向きに調整することができる。
より具体的には,例えば,前記反射板の向きの指標となる方向に垂直に交わる平面と平行となる部材(対向配置手段の一例)を設け,該部材に前記反射板を平行に固定することが考えられる。もちろん,前記部材に固定することなく該部材に接触させることにより該部材と対向するように(平行となるように)前記反射板を配置させることも可能である。
このように,本考案によれば,前記一の局と前記他の局,或いは前記各局と反射板が同一水平面上に位置する場合における反射板の向きの調整作業に加えて,これらが同一水平面上に位置しない場合における反射板の向きの調整作業をも容易化することができる。
また,従来の方向調整装置では,反射板が高所や足場の悪い場所に設置されている場合など,前記反射板との距離が離れている場合や,作業者が前記反射板に近づき難い場合には,前記反射板の調整が困難であったが,これは,前記反射板調整補助装置が,前記二等分角度方向指示部材の指示方向から放射されるレーザ光を受光するレーザ光受光手段を具備することにより容易化される。但し,この場合は,前記反射板或いは前記反射板調整補助装置のいずれかに前記反射板と垂直な方向からレーザ光が放射されるレーザ光放射手段が必要となる。なお,前記レーザ光放射手段が前記反射板調整補助装置に設けられる場合には,該レーザ光放射手段から前記二等分角度方向指示部材の指示方向に放射されたレーザ光が,向きが調整された前記反射板に反射して前記レーザ光受光手段に入射されることとなる。もちろん,前記反射板の向きが正常に調整されていなければ前記レーザ光受光手段にレーザ光が入射されることはない。
このように,前記反射板から垂直に放射(反射)されたレーザ光が,前記レーザ光受光手段に入射されたか否かを確認することにより,前記反射板の向きが正常に調整されたかどうかを確認することができる。
したがって,前記反射板から放射される或いは前記反射板で反射されるレーザ光が前記二等分角度方向指示部材の指示方向と一致するように,即ち,レーザ光が前記レーザ光受光手段に入射するように,前記反射板の向きを調整することによって,前記二等分角度方向指示部材の指示方向に垂直に交わる平面に対向配置させることができる。この場合,前記反射板調整補助装置を前記反射板の設置位置まで移動させて接触させる,或いは前記反射板に取り付ける必要がないため,該反射板の設置条件にかかわらず容易かつ安全に該反射板の向きの調整作業が行い得る。なお,前記レーザ光受光手段は,例えば自動的にレーザ光の入射方向を検出するものであってもよいし,作業者が目視でレーザ光の入射方向を確認するためのスコープや望遠鏡等を用いた視準装置などであってもよい。
さらに,前記反射板調整補助装置に,該反射板調整補助装置の設置位置における方位を測定する方位計や該反射板調整補助装置の傾斜の有無(水平レベル)を測定する水準器などを更に具備する構成も考えられる。この場合,前記反射板の向きの指標となる方向の導出作業時の該反射板調整補助装置の空間位置を予め前記方位計や前記水準器により測定しておくことによって,その後の前記反射板の向きの調整作業時に,前記反射板の向きの指標となる方向の導出作業時の前記反射板調整補助装置の空間位置の状態(方位及び水平レベル等)を,容易に再現することができ利便性に優れる。
本考案によれば,前記一の局と前記他の局,或いは前記各局と反射板が同一水平面上に位置する場合における反射板の向きの調整作業に加えて,これらが同一水平面上に位置しない場合における反射板の向きの調整作業をも容易化すると共に該調整作業時の安全性を高めることができる反射板調整補助装置を提供することができる。
以下添付図面を参照しながら,本考案の実施の形態について説明し,本考案の理解に供する。尚,以下の実施の形態は,本考案を具体化した一例であって,本考案の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本考案の実施の形態に係る反射板調整補助装置Xの概略構成図である。
まず,図1を用いて本考案の実施の形態に係る前記反射板調整補助装置Xの概略構成について説明する。
前記反射板調整補助装置Xは,一の局(以下,送信局という)から放射される電波を他の局(以下,受信局という)へ向けて反射させる反射板の向きの調整に用いられる装置であって,図1に示すように,大別すると,前記送信局と前記受信局との方向に応じて反射板の向きの指標となる方向が導出される方向指示部Y(方向指示手段の一例)と,該方向指示部Yを支持する支持部Zとを具備して構成されている。
前記方向指示部Yは,前記送信局方向(或いは受信局方向)を指示させるための指示棒1(一対の局方向指示部材の一方に相当)と,前記受信局方向(或いは送信局方向)を指示させるための指示棒2(一対の局方向指示部材の他方に相当)と,反射板の向きの指標となる方向を指示する指示棒3(二等分角度方向指示部材に相当)と,該指示棒3に前記指示棒1及び前記指示棒2の開脚角度を二等分する方向を指示させる連動機構を具現する軸受箱4とを有して構成されている。
前記指示棒1は回転軸Oで前記軸受箱4に軸支され,前記指示棒2は回転軸Pで前記軸受箱4に軸支されている。また,前記指示棒1の前記回転軸O側の端部には歯車11が設けられ,前記指示棒2の前記回転軸P側の端部には前記歯車11と同半径,同歯数の歯車21が設けられている。これらの歯車11及び歯車21は噛み合った状態に取り付けられている。このように前記指示棒1,前記指示棒2,及び前記軸受箱4が構成されることにより,前記指示棒1及び前記指示棒2が対を成して各々の回転軸O,Pを中心に開脚可能となる。
前記指示棒3は,前記回転軸Oと前記回転軸Pとを結ぶ直線と垂直となる方向を指示するように前記軸受箱4に固定されている。また,前記指示棒3の先端には,該指示棒3の指示方向と垂直に交わる平面板30(平面部材の一例)が設けられている。
一方,前記支持部Zは,前記方向指示部Yを前記指示棒1の軸回転方向に回動自在,即ち該指示棒1が指示する方向線を軸(図示する回転軸Q)に回動自在に支持する支持部材5(軸回転方向回動支持手段の一例)と,該支持部材5と連結された連結部材51を回転軸Rで軸支することにより前記方向指示部Yを俯仰角方向に回動自在に支持する支持部材6(俯仰角方向回動支持手段の一例)と,該支持部材6を回転軸Sを軸に回動自在,即ち前記方向指示部Yを方位角方向に回動自在に支持する支持部材7(方位角方向回動支持手段の一例)と,該支持部材7を支持する台座8と,前記反射板調整補助装置Xの設置位置における方位角を測定する方位磁石9(方位計の一例)と,前記反射板調整補助装置Xの傾斜の有無(水平レベル)を測定する水準器10とを有して構成されている。
このように構成された反射板方向調整補助装置Xを用いた反射板の向きの調整作業では,前記方向指示部Yを前記支持部Zにより三次元方向(指示棒1の軸回転方向,俯仰角方向,及び方位角方向)に容易に回動させることができるため,特に,前記送信局及び前記受信局が同一水平面上に位置しない場合における反射板の向きの調整作業が容易化される。
以下,前記反射板調整補助装置Xを用いた反射板の調整作業の一例について説明する。なお,前記反射板調整補助装置Xを用いて調整する反射板,前記送信局,及び前記受信局が同一水平面上に位置する場合における前記反射板の調整作業については従来の方向調整装置を用いた調整作業と異なるところがないため,以下では,前記反射板,前記送信局,及び前記受信局のいずれかが,同一水平面上に位置しない場合における前記反射板の調整作業について説明する。
当該反射板の調整作業では,まず,反射板の向きの指標となる方向を導出する作業が行われる。
初めに,作業者は前記反射板調整補助装置Xを安定させるため,該反射板調整補助装置Xの台座8を地面や三脚に固定する。もちろん予め固定されていてもよい。このとき,後に前記反射板調整補助装置Xを移動させても該反射板調整補助装置Xの空間位置の状態(方位及び水平レベル)を容易に再現することができるよう前記方位磁石9及び前記水準器10により該反射板調整補助装置Xの方位及び傾斜の有無(水平レベル)を確認しておく。
そして,前記指示棒1に設けられた照準用の突起部12等を利用して,該指示棒1が送信局(或いは受信局)を指示するように方向照準を合わせる。ここで,前記方向指示部Yは前記支持部Zにより三次元方向に回動自在,特に前記支持部材6及び支持部材7により俯仰角方向及び方位角方向に回動自在に支持されているため,前記台座8が地面や三脚に固定されていても,前記指示棒1の方向を前記送信局方向に合わせる作業は容易に行い得る。したがって,前記反射板調整補助装置X及び前記送信局が同一水平面上に位置しない場合にも,前記方向指示部Yを俯仰角方向に回動させることにより,容易に前記指示棒1の指示方向を調整し得る。
そして,前記指示棒1が前記送信局方向を指示した状態で前記方向指示部Yが前記回転軸R,Sを軸に回動しないように,前記支持部材6及び7に設けられた不図示の螺子や固定レバーなどの固定部材で該方向指示部Yの回転軸R,S周りの回動を抑止する。
続いて,前記指示棒2に設けられた照準用の突起部22等を利用して,該指示棒2が受信局(或いは送信局)を指示するように方向照準を合わせる。ここで,前記方向指示部Yは前記支持部Zの支持部材5により前記指示棒1の軸回転方向に回動自在に支持されているため,前記台座8が地面や三脚に固定されていても,さらに前記回転軸R,S周りの回動が抑止された状態であっても,前記指示棒2の方向を前記受信局方向に合わせる作業は容易に行い得る。したがって,前記反射板調整補助装置X,前記受信局,及び前記送信局のいずれかが同一水平面上に位置しない場合にも,前記方向指示部Yを前記指示棒1の軸回転方向に回動させることにより,容易に前記指示棒2の指示方向を調整し得る。
そして,前記指示棒2が前記受信局を指示した状態で前記方向指示部Yが前記回転軸Qを軸に回動しないように,前記支持部材5に設けられた不図示の螺子や固定レバーなどの固定部材で該回転軸Q周りの回動を抑止する。
一方,前記指示棒2の歯車21と前記指示棒1の歯車11とは噛み合っているため,該指示棒2を前記受信局方向に向けるために前記回転軸Pを中心に回動させると,前記指示棒1或いは前記軸受箱4のいずれかが前記回転軸Oを中心に回転することとなる。ここで,前記したように前記指示棒1は,前記支持部Zに支持されているため,該支持部Zが地面或いは三脚に固定された状態では回動し得ない。したがって,前記指示棒2の回動に伴って前記軸受箱4が前記回転軸Oを中心に回動することとなる。ここに,前記指示棒2と前記軸受箱4とは,その回転半径の差から回転角度に差が生じ,即ち,前記指示棒1の歯車11と前記指示棒2の歯車21との回転半径の和を回転半径として前記回転軸Oを軸に回転する前記軸受箱4は,前記指示棒2の回転角度に対して半分の回転角度で回転することとなる。したがって,前記軸受箱4に固定された前記指示棒3は,前記指示棒2の回転角度,即ち前記指示棒1と前記指示棒2との開脚角度を二等分する方向を指示することとなる。この指示棒3による指示方向が反射板の向きの指標となる方向であることは,周知の自然法則に基づくものであるから,ここではその説明は省略する。
以上のように,前記反射板調整補助装置Xを用いれば,該反射板調整補助装置X,前記送信局,及び前記受信局のいずれかが同一水平面上に位置しない場合にも,反射板の向きの指標となる方向を容易に導出することができる。もちろん,従来のように,これらが同一水平面上に位置する場合にも同様に,反射板の向きの指標となる方向を容易に導出することができることはいうまでもない。
なお,前記指示棒1と前記指示棒2との開脚角度を二等分する方向を導出する前記方向指示部Yの構成は,特にこれに限られず,従来周知のリンク機構など(例えば,特許文献1参照)を有することにより前記指示棒1と前記指示棒2との開脚角度を二等分する方向の導出を可能とする構成であってもよい。
そして次に,反射板の向きを前記指示棒3の指示方向を指標として該反射板の向きを調整する作業を行う。
反射板の向きを調整するため,前記反射板調整補助装置Xを該反射板の設置位置に移動し,或いは該反射板を該反射板調整補助装置Xの位置に移動させる。ここで,前記反射板調整補助装置Xを移動させる場合には,該反射板調整補助装置Xの空間位置の状態(方位及び水平レベル)を反射板の向きの指標となる方向の導出作業時の状態と一致させる必要がある。本実施の形態における前記反射板調整補助装置Xは,前記方位磁石9及び前記水準器10を具備しており,その測定値を前記指標の導出作業時と一致させることにより該導出作業時の状態を容易に再現することが可能である。
そして,反射板を前記反射板調整補助装置Xの平面板30と平行な状態で螺子などで固定する。これにより,反射板は前記指示棒3の指示方向と垂直に交わる平面に対向配置され,前記送信局及び前記受信局間で電波を反射させて中継することが可能となる。なお,反射板を前記平面板30に固定せずとも,該平面板30と接触させること等により,該反射板を前記指示棒3の指示方向と垂直に交わる平面に対向配置させてもよい。このような反射板の対向配置を可能とする前記平面板30が反射板対向配置手段の一例である。
このように,本考案によれば,前記送信局と前記受信局,或いは前記各局と反射板が同一水平面上に位置する場合における反射板の向きの調整作業に加えて,これらが同一水平面上に位置しない場合における反射板の向きの調整作業をも容易化することができる。
ところで,反射板が高所や足場の悪い場所に設置されている場合など,前記反射板との距離が離れている場合や,作業者が前記反射板に近づき難い場合には,前記実施の形態に示した反射板調整補助装置Xでは,該反射板の向きの調整作業は困難かつ危険性を伴う。そこで,本実施例1における反射板調整補助装置X′は,光学的手法により反射板の向きの調整作業を容易かつ安全に行い得る構成を採用したものである。以下,反射板Aが高所に設置される場合の調整を容易化することができる前記反射板調整補助装置X′の構成及び該反射板調整補助装置X′を用いた反射板Aの向きの調整作業の一例について説明する。なお,前記反射板調整補助装置Xと同じ構成要素には,同じ識別符号を用い,その説明は省略する。
ここに,図2は本実施例1に係る反射板調整補助装置X′を用いた反射板Aの向きの調整手法の一例を説明する図,図3は前記調整手法の他の例を説明する図である。
図2に示すように,本実施例1に係る前記反射板調整補助装置X′は,前記実施の形態に係る反射板調整補助装置Xが有する前記指示棒3及び前記平面板30に代えて,レーザ光を放射するレーザ光放射器32(レーザ光放射手段の一例)及びレーザ光を受光するレーザ光受光器31(レーザ光受光手段の一例)を具備して構成されている。図示する前記レーザ光放射器32及び前記レーザ光受光器31は一体に構成されているが,もちろんこれに限られない。
前記レーザ光放射器32は,前記方向指示部Yや従来周知のリンク機構などの周知の連動機構により,レーザ光の放射方向が前記指示棒1及び前記指示棒2の開脚角度に応じて該開脚角度を二等分する方向に向けられる。
前記レーザ光受光器31は,前記指示棒1及び前記指示棒2の開脚角度を二等分する方向から放射されるレーザ光の受光を認識することができるものであり,例えば,自動的に前記レーザ光の受光を検知する装置や,作業者が目視で前記レーザ光の受光を確認することができるスコープや望遠鏡等を用いた視準装置などである。
一方,高所に設けられた反射板Aは,作業者の遠隔操作によりその向きを三次元方向に変えることができる台座Bに設けられている。
以下,このように構成された前記反射板調整補助装置X′を用いた反射板Aの向きの調整作業について,図2を参照しつつ説明する。
まず,前記実施の形態と同様の手順で前記指示棒1及び前記指示棒2の指示方向を調整することにより,反射板Aの向きの指標となる方向を導出する。
そして,前記レーザ光放射器32によるレーザ光の放射方向に前記反射板Aの設置位置が概略位置するように,該反射板調整補助装置X′を移動する。ここでは,前記実施の形態と同様に前記方位磁石9及び前記水準器10を用いて空間位置調整を行う。
次に,前記レーザ光放射器32により前記反射板Aに対してレーザ光を放射する。ここで,前記レーザ光放射器32により放射されたレーザ光は,前記反射板Aの向きに応じた方向に反射される。この反射方向と前記放射方向とが一致すれば,前記反射板Aが,前記導出された反射板Aの向きの指標となる方向,即ち該反射板Aが前記送信局及び前記受信局間で電波を反射させて中継し得る方向に向いていることとなる。したがって,前記反射方向と前記放射方向とが一致するように前記反射板Aの向きを遠隔操作などによって調整する。
このように,前記反射板Aに反射して放射されたレーザ光が,前記レーザ光受光器31に入射されたか否かを確認することにより,前記反射板Aの向きが正常に調整されたかどうかを確認することができる。
これにより,当該作業では前記実施の形態と異なり,前記反射板調整補助装置X′を前記反射板Aの設置位置へ移動することなく,該反射板Aを,前記指示棒1及び前記指示棒2を二等分する方向に垂直に交わる平面に対向配置させることができる。したがって,当該調整作業の作業者は,前記反射板調整補助装置X′を前記反射板Aの設置位置まで移動させて接触させる,或いは前記反射板Aに取り付ける必要がないため,高所での作業を強いられず危険を伴うことなく該調整作業を安全に行い得る。
また,本実施例1では,前記反射板調整補助装置X′が前記反射板Aにレーザ光を放射する前記レーザ光放射器32を具備する構成について説明したが,図3に示すように,前記反射板A側に該反射板Aと垂直な方向に光レーザを放射するレーザ光放射器33が設けられる実施例も考えられる。
この場合には,前記反射板A側のレーザ光放射器33から該反射板Aと垂直な方向に放射されるレーザ光が前記反射板調整補助装置X′のレーザ光受光器31に入射されたかどうかを確認しながら該反射板Aの向きを調整すればよい。
前記実施の形態では前記指示棒1や前記指示棒2,前記指示棒3等により構成された前記方向指示部Y,前記実施例1では前記指示棒3に代えて前記レーザ受光器31,前記レーザ発行器32等により構成された前記方向指示部Yを用いて反射板の向きの指標となる方向を導出する例について述べたが,ここでは前記方向指示部Yに代わる方向指示部について説明する。
ここに,図4は本実施例2に係る方向指示部Y′の概略構成図であり(a)は側面図,(b)は正面図,図5は前記方向指示部Y′を用いた反射板の向きの指標となる方向の導出手法を説明する図であり(a)は側面図,(b)は平面図である。
図4に示すように,本実施例2に係る前記方向指示部Y′は,送信局方向を直接見通すための望遠鏡101と,前記望遠鏡101の見通し方向の前方に配置され受信局方向を写像させるための反射鏡102と,前記望遠鏡101の見通し方向の前方に配置され反射板の向きの指標となる方向を写像させるための反射鏡103とを具備して一体に構成されている。また,図示しないが,前記方向指示部Y′は,前記方向指示部Yが前記指示棒1において前記支持部Zにより三次元方向に回動自在に支持されたように,前記望遠鏡101において前記支持部Zにより該望遠鏡101の軸回転方向,俯仰角方向,及び方位角方向(三次元方向)に回動自在に支持されている。
前記望遠鏡101,前記反射鏡102,及び前記反射鏡103の見通し方向は,前記実施の形態における前記指示棒1,前記指示棒2,前記指示棒3の指示方向と同様の関係にあり,即ち前記反射鏡103に写像される方向が,前記望遠鏡101の見通し方向と前記反射鏡102に写像される方向とが成す角度を二等分する方向となるように連動して変位する。以下,この連動機構の一例について説明する。
図4(b)に示すように,前記反射鏡102は不図示の筐体部材に軸支された回転軸102aで歯車102bと連結されており,前記反射鏡103は不図示の筐体部材に軸支された回転軸103aで歯車103bと連結されている。また,前記歯車102bは歯車102cと,前記歯車103bは歯車103cと噛み合った状態にある。前記歯車102cと前記歯車103cとは,不図示の筐体部材に軸支された回転軸104で連結されている。ここに,前記各歯車の歯数の関係は,歯車102b:歯車102c=1:2,歯車103b:103c=1:1である。
このように構成された連動機構では,図4(a)に示すように,前記反射鏡102を角度θ回転させると該反射鏡102に連結された前記歯車102bが同方向に角度θ回転し,前記歯車102c及び前記歯車103cが前記歯車102bの回転方向とは逆方向に角度θ/2だけ回転する。そして,前記歯車103cの回転に連動して前記歯車103bが,前記歯車103cの回転方向とは逆方向,即ち前記歯車102bと同方向に角度θ/2だけ回転することとなる。そのため,該歯車103bに連結された前記反射鏡103も前記歯車102bと同方向に角度θ/2だけ回転する。したがって,前記反射鏡103に写像される方向は,常に,前記望遠鏡101の見通し方向と前記反射鏡102に写像される方向とが成す角度を二等分する方向となる。
次に,図5(a),(b)を参照しつつ,前記方向指示部Y′を用いた反射板の向きの指標となる方向の導出手法について説明する。
まず,前記望遠鏡101で前記送信局を直接見通すことができるように,前記支持部Zにより前記方向指示部Y′を俯仰角方向や方位角方向に回動させる。そして,前記望遠鏡101の視界に前記送信局を捉えた状態で該望遠鏡101の俯仰角方向や方位角方向の回動を抑止し,次に前記反射鏡102に前記受信局が写像されるように,該反射鏡102を回転させると共に前記方向指示部Y′を前記望遠鏡101の軸回転方向に回動させる。このとき,前述したように,前記反射鏡103は,前記反射鏡102の回転に連動して該反射鏡102の回転角度の半分の角度だけ回転することとなる。したがって,前記反射鏡103に写像される方向は,前記望遠鏡101の直接の視界で捉えた方向と,前記反射鏡102に写像された方向とが成す角度を二等分した方向,即ち反射板の向きの指標となる方向となる。このように,前記方向指示部Y′を用いても反射板の向きの指標となる方向を容易に導出することができる。
また,前記したように,前記方向指示部Y′は前記支持部Zに三次元方向に回転自在に支持されているから,たとえ当該方向指示部Y′を有する反射板調整補助装置,前記送信局及び前記受信局のいずれかが同一水平面上に位置しない場合においても,前記方向指示部Y′を自由に回動させることにより各見通し方向を容易に合わせることができるため,反射板の向きの指標となる方向を容易に導出することができる。そして,前記望遠鏡101を,前記実施例1におけるレーザ光受光器31として用いることにより,反射板の向きを調整することも可能である。
本考案の実施の形態に係る反射板調整補助装置Xの概略構成図。 実施例1に係る反射板調整補助装置X′を用いた反射板Aの向きの調整手法の一例を説明する図。 実施例1に係る反射板調整補助装置X′を用いた反射板Aの向きの調整手法の他の例を説明する図。 実施例2に係る方向指示部Y′の概略構成図。 実施例2に係る方向指示部Y′を用いた反射板の向きの指標となる方向の導出手法を説明する図。
符号の説明
1,2,3…指示棒
4…軸受箱
5…支持部材(軸回転方向回動支持手段の一例)
6…支持部材(俯仰角方向回動支持手段の一例)
7…支持部材(方位角方向回動支持手段の一例)
8…台座
9…方位磁石
10…水準器
11,21…歯車
12,22…突起部
30…平面板(平面部材の一例)
31…レーザ光受光器
32,33…レーザ光放射器
O…指示棒1の回転軸
P…指示棒2の回転軸
Q,R,S…方向指示部Yの回転軸
X,X′…反射板調整補助装置
Y…方向指示部(方向指示手段の一例)
Z…支持部

Claims (7)

  1. 一の局から放射される電波を他の局へ向けて反射させる反射板の向きの調整に用いられる反射板調整補助装置であって,
    所定の基点を中心に開脚する一対の局方向指示部材と,該一対の局方向指示部材の開脚角度を二等分する方向を指示する二等分角度方向指示部材と,を有してなる方向指示手段と,
    前記方向指示手段を俯仰角方向に回動自在に支持する俯仰角方向回動支持手段,及び/又は,前記方向指示手段を一の前記局方向指示部材の軸回転方向に回動自在に支持する軸回転方向回動支持手段と,
    を具備してなることを特徴とする反射板調整補助装置。
  2. 前記方向指示手段を方位角方向に回動自在に支持する方位角方向回動支持手段を更に具備してなる請求項1に記載の反射板調整補助装置。
  3. 前記二等分角度方向指示部材の指示方向と垂直に交わる平面に前記反射板を対向配置させる反射板対向配置手段を更に具備してなる請求項1又は2のいずれかに記載の反射板調整補助装置。
  4. 前記反射板対向配置手段が,
    前記二等分角度方向指示部材の指示方向から放射されるレーザ光を受光するレーザ光受光手段を含んでなる請求項3に記載の反射板調整補助装置。
  5. 前記反射板対向配置手段が,
    前記二等分角度方向指示部材の指示方向にレーザ光を放射するレーザ光放射手段を含んでなる請求項3又は4のいずれかに記載の反射板調整補助装置。
  6. 前記反射板対向配置手段が,
    前記二等分角度方向指示部材の指示方向と垂直に交わる平面部材である請求項3に記載の反射板調整補助装置。
  7. 当該反射板調整補助装置の方位を測定する方位計及び/又は当該反射板調整補助装置の水平レベルを測定する水準器を更に具備してなる請求項1〜6のいずれかに記載の反射板調整補助装置。
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US10637150B2 (en) 2013-12-26 2020-04-28 Nec Corporation Radio wave reflection device

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