JP2013057856A - 電波伝搬路表示板および電波伝搬路確認方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電波を反射板で反射させて中継を行う中継地点において反射前後の電波伝搬路に障害物があるか否かを確認するための電波伝搬路表示板10であって、板状の本体11と、本体11に取り付けられた、かつ、電波伝搬路表示板を反射板の反射面に取り付けるための2個のL型固定金物12とを具備する。ここで、本体11には、電波の入射方向を特定するための細長い左側方向表示孔11Lおよび電波の反射方向を特定するための細長い右側方向表示孔11Rが、本体11の表面から裏面まで貫通するように形成されている。
【選択図】図1
Description
(1)雨や曇りの日は、目標物が確認できないため、電波伝搬方向を特定することができない。
(2)中継地点の位置を特定するために全地球測位システム(GPS)を用いても、目標物などがないと電波伝搬方向を特定することができない。
(3)地図と方位磁石を用いても、磁北と真北との誤差(たとえば、8°)を是正する必要がある。
(4)中継用の反射板の反射角が分かっているため分度器を用いても、分度器を反射板の反射面に当てて電波伝搬方向を特定する必要があり、作業員が障害物確認作業を行える位置が決まってしまう。
しかし、このような管を中継地点の鉄構に設置することにより電波伝搬方向を特定することは可能であるが、管の後方からの1点でしか障害物確認作業を行えないため、たとえば作業員は胴綱(安全装置)を付けて鉄構に登り、無理な姿勢で障害物確認作業を行わなければならないという問題がある。また、管が重いと、反射板への取付(固定)作業に苦心することになるという問題がある。
ここで、前記表示板取付手段が、前記本体(11;31)の左側および右側側面にそれぞれ取り付けられた2個のL型固定金具(12;32)、または、前記本体(21)の下端部に取り付けられた取付板(22)であってもよい。
第1および第2のU型金物(33)が、前記本体(31)の裏面と該第1および第2のU型金物とでそれぞれ形成される第1および第2の開口部(33a)が重なり合うように、前記第1の方向表示孔(31L)の先端部および末端部にそれぞれ取り付けられており、第3および第4のU型金物(33)が、前記本体の裏面と該第3および第4のU型金物とでそれぞれ形成される第3および第4の開口部(33a)が重なり合うように、前記第2の方向表示孔(31R)の先端部および末端部にそれぞれ取り付けられていてもよい。
本発明の電波伝搬路確認方法は、電波を反射板(2)で反射させて中継を行う中継地点において反射前後の電波伝搬路に障害物があるか否かを確認するための電波伝搬路確認方法であって、作業員が、前記反射板の反射面または前記鉄構(1)に取り付けられた本発明の電波伝搬路表示板(10;20;30)に形成された前記第1の方向表示孔(11L;21L;31L)を該電波伝搬路表示板の上方または下方から見て、該第1の方向表示孔の長手方向に沿った方向を前記電波の入射方向と特定して、該特定した入射方向に障害物がないかを目視で確認する第1のステップと、作業員が、前記電波伝搬路表示板に形成された前記第2の方向表示孔(11R;21R;31R)を該電波伝搬路表示板の上方または下方から見て該第2の方向表示孔の長手方向に沿った方向を前記電波の反射方向と特定して、該特定した反射方向に障害物がないかを目視で確認する第2のステップとを具備することを特徴とする。
また、本発明の電波伝搬路確認方法は、電波を反射板(2)で反射させて中継を行う中継地点において反射前後の電波伝搬路に障害物があるか否かを確認するための電波伝搬路確認方法であって、作業員が、前記反射板の反射面または前記鉄構(1)に取り付けられた本発明の電波伝搬路表示板(30)を後方から前記第1および第2の開口部(33a)が重なり合うように見て前記電波の入射方向を特定して、該特定した入射方向に障害物がないかを目視で確認する第1のステップと、作業員が、前記電波伝搬路表示板を後方から前記第3および第4の開口部(33a)が重なり合うように見て前記電波の反射方向を特定して、該特定した反射方向に障害物がないかを目視で確認する第2のステップとを具備することを特徴とする。
(1)本発明の電波伝搬路表示板を使用することにより、天候に関係なく電波伝搬方向を目視で特定できるため、その日の見通し可能範囲内では電波伝搬路上の障害物の有無を確実に確認することができるので、業務信頼度の向上が図れる。
(2)作業員は、反射板の上方からだけでなく下方や後方からも電波伝搬路表示板を見て電波伝搬方向を特定できるため、無理な体勢をすることなく、また、巡視などで鉄構に昇ることがない場合でも、電波伝搬路上の障害物の有無を確認することができるので、業務の安全性の向上が図れる。
(3)電波伝搬路表示板に少なくとも2つの方向表示孔(電波の入射方向を特定するための方向表示孔と電波の反射方向を特定するための方向表示孔)を形成して溝穴(スリッド)構造とすることにより、上方および下方からの視認性を向上させることができるので、業務の確実性の向上が図れるとともに、電波伝搬路表示板をアルミ製とすることにより、小型軽量化が可能であり、反射板などに負荷をかけずに取り付けることができるので、設備信頼度・作業性の向上が図れる。
(4)電波伝搬方向の特定のための方位磁石、地図および分度器などを不要にすることができるので、巡視・点検時の装備の軽量化が図れる(副次効果)。
本発明の第1の実施例による電波伝搬路表示板10は、左方向から入射角50°で入射する電波を右方向に反射角50°で反射させる反射板2に使用するものであり、図1に示すように板状の本体11と2個のL型固定金具12とを具備する。
本体11を上から見て左右均等に分割する中心線上には、本体11の表面から裏面まで貫通する細長い中心線孔11Cが形成されている。
本体11の中心線孔11Cの左側には、本体11の表面から裏面まで貫通する細長い左側方向表示孔11L(電波の入射方向を特定するための方向表示孔)が、中心線孔11Cとのなす角が50°となるように形成されている。また、本体11の中心線孔11Cの右側には、本体11の表面から裏面まで貫通する細長い右側方向表示孔11R(電波の反射方向を特定するための方向表示孔)が、中心線孔11Cとのなす角が50°となるように、かつ、中心線孔11Cを対象軸としたときに左側方向表示孔11Lと線対象となる位置に形成されている。
左側および右側方向表示孔11L,11Rは、中心線孔11Cと同じ大きさおよび形状を有する。
なお、電波は、図2図示紙面手前方向から反射板2に入射角50°で入射したのち、反射板2で反射角50°で同図図示紙面裏側に向けて反射されるものとする。また、電波伝搬路表示板10は、鉄構1に固定された反射板2の反射面の下端部に2個のL型固定金物12の取付面を当接させたのち、L型固定金物12に形成された取付用ボルト孔(図1の破線参照)に取付用ボルトを通して予め取り付けられているものとする。
その後、作業員は、右側方向表示孔11Rの長手方向に沿って遠くを見ることにより、右側方向表示孔11Rの長手方向(すなわち、電波の反射方向)に障害物がないかを目視で確認する。
これにより、作業員は、電波伝搬方向を特定して障害物確認作業を容易に行うことができる。
この場合には、取付板22に取付用ボルト孔(図3(a),(b)の破線参照)を所定数(たとえば、左右2個ずつ)形成する。
また、作業員は、たとえば巡視時には、鉄構1に昇らなくても、図4に矢印Bで示すように地上から電波伝搬路表示板20を見て左側および右側方向表示孔21L,21Rを参照して電波伝搬方向を特定することにより、障害物確認作業を行う。
本実施例による電波伝搬路表示板30は、図5(a),(b)に示すように、4個のU型金物33が本体31の左側および右側方向表示孔31L,31Rの先端部および末端部にその両端が本体31の表面側にくるようにそれぞれ取り付けられている点で、上述した第1の実施例による電波伝搬路表示板10,20と異なる。
同様に、右側方向表示孔31Rの先端部および末端部にそれぞれ取り付けられている2個のU型金物33は、右側方向表示孔31Rの長手方向に沿って見ると本体31の裏面とU型金物33とで形成される開口部33aが重なり合うように取り付けられている。
すなわち、作業員は、鉄構1を途中まで昇って、左側方向表示孔31Lの先端部および末端部に取り付けられた2個のU型金物33の開口部33aを互いに重なり合うように見ることにより、電波の入射方向を特定して、特定した電波の入射方向に障害物がないかを目視で確認することができる。
また、作業員は、右側方向表示孔31Rの先端部および末端部に取り付けられた2個のU型金物33の開口部33aを互いに重なり合うように見ることにより、電波の反射方向を特定して、特定した電波の反射方向に障害物がないかを目視で確認することができる。
2 反射板
3 表示板取付部材
10,20,30 電波伝搬路表示板
11,21,31 本体
11C,21C,31C 中心線孔
11L,21L,31L 左側方向表示孔
11R,21R,31R 右側方向表示孔
12,32 L型固定金物
22 取付板
33 U型金物
33a 開口部
A,B,C 矢印
Claims (5)
- 電波を反射板(2)で反射させて中継を行う中継地点において反射前後の電波伝搬路に障害物があるか否かを確認するための電波伝搬路表示板(10;20;30)であって、
板状の本体(11;21;31)と、
該本体に取り付けられた、かつ、前記電波伝搬路表示板を前記反射板の反射面または該反射板が固定された鉄構(1)に取り付けるための表示板取付手段(12;22;32)とを具備し、
前記本体に、前記電波の入射方向を特定するための細長い第1の方向表示孔(11L;21L;31L)および該電波の反射方向を特定するための細長い第2の方向表示孔(11R;21R;31R)が該本体の表面から裏面まで貫通するように形成されている、
ことを特徴とする、電波伝搬路表示板。 - 前記表示板取付手段が、前記本体(11;31)の左側および右側側面にそれぞれ取り付けられた2個のL型固定金具(12;32)、または、前記本体(21)の下端部に取り付けられた取付板(22)であることを特徴とする、請求項1記載の電波伝搬路表示板。
- 第1および第2のU型金物(33)が、前記本体(31)の裏面と該第1および第2のU型金物とでそれぞれ形成される第1および第2の開口部(33a)が重なり合うように、前記第1の方向表示孔(31L)の先端部および末端部にそれぞれ取り付けられており、
第3および第4のU型金物(33)が、前記本体の裏面と該第3および第4のU型金物とでそれぞれ形成される第3および第4の開口部(33a)が重なり合うように、前記第2の方向表示孔(31R)の先端部および末端部にそれぞれ取り付けられている、
ことを特徴とする、請求項1または2記載の電波伝搬路表示板。 - 電波を反射板(2)で反射させて中継を行う中継地点において反射前後の電波伝搬路に障害物があるか否かを確認するための電波伝搬路確認方法であって、
作業員が、前記反射板の反射面または前記鉄構(1)に取り付けられた請求項1乃至3いずれかに記載の電波伝搬路表示板(10;20;30)に形成された前記第1の方向表示孔(11L;21L;31L)を該電波伝搬路表示板の上方または下方から見て、該第1の方向表示孔の長手方向に沿った方向を前記電波の入射方向と特定して、該特定した入射方向に障害物がないかを目視で確認する第1のステップと、
作業員が、前記電波伝搬路表示板に形成された前記第2の方向表示孔(11R;21R;31R)を該電波伝搬路表示板の上方または下方から見て該第2の方向表示孔の長手方向に沿った方向を前記電波の反射方向と特定して、該特定した反射方向に障害物がないかを目視で確認する第2のステップと、
を具備することを特徴とする、電波伝搬路確認方法。 - 電波を反射板(2)で反射させて中継を行う中継地点において反射前後の電波伝搬路に障害物があるか否かを確認するための電波伝搬路確認方法であって、
作業員が、前記反射板の反射面または前記鉄構(1)に取り付けられた請求項3記載の電波伝搬路表示板(30)を後方から前記第1および第2の開口部(33a)が重なり合うように見て前記電波の入射方向を特定して、該特定した入射方向に障害物がないかを目視で確認する第1のステップと、
作業員が、前記電波伝搬路表示板を後方から前記第3および第4の開口部(33a)が重なり合うように見て前記電波の反射方向を特定して、該特定した反射方向に障害物がないかを目視で確認する第2のステップと、
を具備することを特徴とする、電波伝搬路確認方法。
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