JP3108292U - 培地付き切り花及び生花商品 - Google Patents
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Abstract
【目的】切り花の鮮度を長に亙って維持することができ、観賞可能な期間を大幅に延長させることのできる培地付き切り花及び生花商品を提供する。
【構成】 発根促進剤を含む塊状の培地2と、この培地2内に茎又は枝1Aの切り口部分が配された切り花1とを有し、培地2内に配された茎又は枝1Aの切り口部分から根3が発せられる。又、培地2は容器4内に収容される。
【選択図】図4
【構成】 発根促進剤を含む塊状の培地2と、この培地2内に茎又は枝1Aの切り口部分が配された切り花1とを有し、培地2内に配された茎又は枝1Aの切り口部分から根3が発せられる。又、培地2は容器4内に収容される。
【選択図】図4
Description
本考案は培地付き切り花及び生花商品に係わり、特に切り花の鮮度を長期に亙って維持できるようにした培地付き切り花及び生花商品に関する。
一般に、切り花は花瓶や水盤といった水入りの花器に挿して生花とするが、水盤のような底の浅い花器では切り花が倒伏してしまうので、その種の花器内には剣山を配し、これによって切り花の茎又は枝の切り口部分を突き刺すようにしている。
然し、剣山に切り花を一輪ずつバランスを整えながら保持せしめる作業は容易でなく、その作業に多くの時間や労力を費やしてしまうという難点がある。
尚、底の深い花瓶では剣山を使用せずして切り花を容易に生けることが可能であるが、これにより得られる生花も棚上などに配した場合に花瓶ごと倒伏してしまうことがある。
このため、上端に縁部を有する筒にして、その縁部から下方に向かって広がる数本の脚を有したフラワーアレンジブッシュホルダーが提案され、一般に広く賞用されている(例えば、特許文献1)。
そして、特許文献1に係るホルダーは、これに切り花を挿した状態のまま所定の場所に飾り付けることができ、しかも筒を花瓶などに挿入してこれを弾力性を有した脚により花瓶内に固定することもできる。
一方、切り花による室内の装飾効果を上げるために、左右一対の藁草履を逆ハ字状に重ね合わせ、その重ね合わせ部分から水差し容器としての試験管を吊り下げ、その試験管に切り花を生けて成る生花壁飾りが提案されている(例えば、特許文献2)。
然しながら、切り花は植物本体から切り取られるものであり、根を有していないので保存が難しく、末端の消費者の手元に届くまでに萎れてしまうことがある。
尚、消費者の手元に無事に届いた切り花でも、特許文献1,2のような筒や試験管といった容器に生けただけでは、容器内の水が切り口部分から吸い上げられるだけなので日持ちせず、数日のうちに萎れて装飾効果が失われてしまう。
本考案は以上のような事情に鑑みて成されたものであり、その目的は切り花の鮮度を長に亙って維持することができ、観賞可能な期間を大幅に延長させることのできる培地付き切り花及び生花商品を提供することにある。
上記目的を達成するため、本考案に係る培地付き切り花は、発根促進剤を含む塊状の培地と、この培地内に茎又は枝の切り口部分が配された切り花とを有し、前記培地内に配された茎又は枝の切り口部分から発根されて成ることを特徴とする。
又、本考案に係る生花商品は、発根促進剤を含む塊状の培地と、この培地内に茎又は枝の切り口部分が配された切り花と、前記培地を収容する容器とを具備して成ることを特徴とする。
特に、以上のような生花商品において、容器が透明であり、その内部に培地のほか該培地の周囲に配される有色の培地固定材が収容されることが好ましい。
更に、容器を収容する外装体を備え、しかも外装体に吊下げ用の紐状体が接続されていることが好ましい。
尚、本考案において、切り花とは生花に用いる植物全体を総称するもので、必ずしも花(花被)を有していることに限らず、花を咲かさない草木の枝や葉を切り取ったものを含む。
本考案によれば、発根促進剤を含んだ塊状の培地内に切り花の茎又は枝の切り口部分が配され、その切り口部分から発根されていることから、その発根により切り花の鮮度が長期に亙って維持され、観賞期間が大幅に延長する。
しかも、茎又は枝の切り口部分からの発根により、これが培地に絡んで切り花と培地が一体化するので、輸送の際などにも培地が脱落せずして切り花が萎れてしまうことを防止することができる。
又、培地を収容する容器を備えることから、係る容器内に水を入れ、その状態のまま所定の場所に飾り付けることができる。
特に、透明の容器にして、その内部に培地のほか該培地の周囲に配される有色の培地固定材が収容されることから、培地のがたつきを防止しながら装飾効果を高めることができる。
更に、容器を収容する外装体を備えることから、容器に紙コップや空き缶などを用いても美観を損なわず、切り花による室内装飾に掛かる費用を削減することができる。
又、外装体に吊下げ用の紐状体が接続されることから、切り花を手に提げて持ち歩くことができ、室内などでは係る紐状体を利用して壁や天井に容器を吊下げて切り花を飾り付けることができる。
以下、図面に基づいて本考案を詳しく説明する。図1は本考案に係る培地付き切り花を示した斜視概略図である。図1において、1は切り花であり、係る切り花1は例えばツバキ、クチナシ、ラン、ヤマグワ、アカメガシワ、ヌルデ、クサギ、センダン、ヤマトレンギョウ、又はカエデなどの木本植物であり、その枝1Aの下端切り口部分は塊状の培地2に差し込まれている。
尚、切り花1は木本植物に限らず、草本植物でもよい。ここに、草本植物としては例えばスイートピー、ユリ、ヨウシュヤマゴボウ、ベニバナボロギク、ミズバショウ、ザゼンソウ、カタクリ、ヒマワリ、又はパンジーなどが挙げられる。そして、その種の切り花も茎の切り口部分を培地2内に配して該切り口部分から発根せしめることができる。
一方、培地2はスポンジ、ウレタン、又はロックウールなどの繊維質から成る含水性を有した固形物を基材2Aとし、係る基材2Aに発根促進剤を含浸せしめて構成される。
尚、培地2を構成する基材2Aは切り花1の茎又は枝1Aの切り口部分を被覆し得る程度の大きさを有していればよいが、切り花1を安定状態で生けられるようにするためには重量が大きい程よく、その形状は図示のような角柱状のほか、円柱状でも球状でも構わない。又、基材2Aには発根促進剤のみならず、液状または粒状の肥料を定着させてもよい。
又、基材2Aに含浸する発根促進剤は植物の発根を促すための溶液であり、これには4−クロロインドール−3−酢酸、5,6−ジクロロインドール−3−酢酸、又はそれらのエステル誘導体、若しくはα−ナフナル、アセトアミド、植物ホルモンのオーキシン、及びショ糖や果糖といった糖類などが用いられる。
そして、培地2内に配された切り花1の茎又は枝1Aの切り口部分からは発根促進剤の作用により根3が発生し、これが基材2Aに絡んで切り花1と培地2が堅固に一体化されている。
尚、発根促進剤としては上記例のように種々のものが知られるが、これは切り花1の種類に応じて多種類のものの中から好適な一種、乃至は数種の混合物が選ばれる。
図2は、以上のような培地付き切り花を用いて構成される生花商品の一例を示す。図2において、4は切り花1を生ける容器であり、その内部には培地2が収容される。本例において、容器4はガラスなどから形成される耐水性を有した透明な有底筒状体であり、その内部には培地2のほか、適量の水、及び培地2を囲む有色の培地固定材5が収容される。
本例において、培地固定材5は赤色や青色を有する無機質の粒状物(カラービーズ)であり、これは培地2を安定化させるほか、培地2を遮蔽しながら容器4を透かして視認される彩色により装飾効果を高める働きをする。
そして、このような生花商品は誕生日や母の日の贈答品として好適に用いられ、受取主は係る生花商品をそのまま所定の場所に飾り付けすることができる。
尚、容器4は透明体であることに限らず、これに陶磁器などから成る不透明な公知の植木鉢ほか、使用済みの紙コップや空き缶を用いることもできる。この場合、容器4内には有色の培地固定材5に代えて剣山や土を収容するようにしてもよく、これによっても培地2を安定化させることができる。又、水に代えて容器4内に培養液を入れても良い。
更に、図3のように容器4を化粧用の外装体6に収容することも装飾上効果的である。係る外装体6として、包装紙や透明なプラスチックフィルムなどから成るラッピング材料を用いることもできるが、これに不透明で耐水性を有する堅牢な籠や巾着形の袋などを用いることにより高級感をもたせることができる。
図4は、係る外装体6に吊下げ用の紐状体7を取り付けた例を示す。ここに、紐状体7は合成樹脂、天然繊維、又は金属線などから成る可撓性を有した左右一対の線形材料であり、それらはループ状にして外装体6の上部に相対向して接続されている。
尚、紐状体7は左右一対の構成とすることに限らず、一本式としてその両端を外装体6の上部に接続するようにしてもよい。更に、係る紐状体7は切り花1の背丈より長く設定することが好ましく、これによって切り花1の上方で紐状体7を把持しながら切り花1を持ち歩くことができる。
又、外装体6に紐状体7を接続した生花商品によれば、係る紐状体7を利用して壁や天井などに吊下げて切り花1を観賞することができる。
1 切り花
1A 枝(又は茎)
2 培地
3 根
4 容器
5 培地固定材
6 外装体
7 紐状体
1A 枝(又は茎)
2 培地
3 根
4 容器
5 培地固定材
6 外装体
7 紐状体
Claims (5)
- 発根促進剤を含む塊状の培地と、この培地内に茎又は枝の切り口部分が配された切り花とを有し、前記培地内に配された茎又は枝の切り口部分から発根されて成ることを特徴とする培地付き切り花。
- 発根促進剤を含む塊状の培地と、この培地内に茎又は枝の切り口部分が配された切り花と、前記培地を収容する容器とを具備して成ることを特徴とする生花商品。
- 容器が透明であり、その内部に培地のほか該培地の周囲に配される有色の培地固定材が収容される請求項2記載の生花商品。
- 容器を収容する外装体を備えた請求項2記載の生花商品。
- 外装体に吊下げ用の紐状体が接続されている請求項4記載の生花商品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004006125U JP3108292U (ja) | 2004-10-19 | 2004-10-19 | 培地付き切り花及び生花商品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004006125U JP3108292U (ja) | 2004-10-19 | 2004-10-19 | 培地付き切り花及び生花商品 |
Publications (1)
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JP3108292U true JP3108292U (ja) | 2005-04-14 |
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Family Applications (1)
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JP2004006125U Expired - Fee Related JP3108292U (ja) | 2004-10-19 | 2004-10-19 | 培地付き切り花及び生花商品 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3108292U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN117716962A (zh) * | 2024-02-18 | 2024-03-19 | 云南省农业科学院花卉研究所 | 一种解决切花月季基质栽培憨包花发生的方法 |
-
2004
- 2004-10-19 JP JP2004006125U patent/JP3108292U/ja not_active Expired - Fee Related
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CN117716962A (zh) * | 2024-02-18 | 2024-03-19 | 云南省农业科学院花卉研究所 | 一种解决切花月季基质栽培憨包花发生的方法 |
CN117716962B (zh) * | 2024-02-18 | 2024-04-26 | 云南省农业科学院花卉研究所 | 一种解决切花月季基质栽培憨包花发生的方法 |
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