JP3108056B2 - 汚れ防止板 - Google Patents

汚れ防止板

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JP3108056B2
JP3108056B2 JP10235325A JP23532598A JP3108056B2 JP 3108056 B2 JP3108056 B2 JP 3108056B2 JP 10235325 A JP10235325 A JP 10235325A JP 23532598 A JP23532598 A JP 23532598A JP 3108056 B2 JP3108056 B2 JP 3108056B2
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正弘 野津
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東洋アルミホイルプロダクツ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、金属箔成形体、
特に、金属箔製の基材パネルとこれに重ね合わされる金
属箔製の剥離シートとを具備する金属箔成形体に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図9は、従来の汚れ防止板(9) の正面図
である。前記金属箔成形体として同図に示す汚れ防止板
(9) がある。この汚れ防止板(9) は、ガスレンジ上又は
その周囲に立設されて使用され、調理時に於いてガスレ
ンジからの汚れの飛散を防止する為の障壁として機能す
るものである。
【0003】この汚れ防止板(9) は、同図に示すよう
に、矩形状で且つ周縁に亙って縁巻き部(11)が形成され
た金属箔(例えば、アルミニウム箔)製の基材パネル
(1) と、この基材パネル(1) に重ね合わされる矩形状の
金属箔(例えば、アルミニウム箔)製の剥離シート(2)
と、を具備する構成である。そして、基材パネル(1) の
上下方向の両端部を除く範囲にて基材パネル(1) の左右
方向に亙って剥離シート(2) が重ね合わされている。
又、剥離シート(2) の左右方向の両端縁部が基材パネル
(1) の縁巻き部(11)に巻き込まれて、基材パネル(1) に
剥離シート(2) が一体化されている。又、剥離シート
(2) の前記両端縁部の近傍には、上下方向に延びるミシ
ン目(28)が形成されている。
【0004】この汚れ防止板(9) は、剥離シート(2) が
ガスレンジ側となるように設置される。そして、ガスレ
ンジでの調理に伴って油等の汚れが主に剥離シート(2)
に付着し、次第に汚れ防止板(9) の外観上の清潔感が損
なわれる。汚れの付着量が多くなった場合、同図の二点
鎖線に示すように、剥離シート(2) の前記長手方向の一
方端部をミシン目(28)に沿って破り、剥離シート(2) を
基材パネル(1) から剥離させる。又、剥離シート(2) の
他方端部を同様にミシン目(28)に沿って破る。これによ
って、剥離シート(2) が基材パネル(1) から取り外さ
れ、基材パネル(1) の汚れていない新しい面が露出す
る。
【0005】従って、この汚れ防止板(9) では、汚れの
付着が多くなったときに剥離シート(2) を取り外すだけ
でよく、汚れ防止板(9) 自体をすぐに新しいものと取り
替えなくてもよい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この汚れ防止板(9) の
製造に際しては、基材パネル(1) と剥離シート(2) とが
重ね合わされた状態で、これら基材パネル(1) 及び剥離
シート(2) に対して型付加工された後、縁巻き部(11)が
成形される。ところが、この製造に際して、基材パネル
(1) と剥離シート(2) とが重ね合わされているだけであ
るから、基材パネル(1) と剥離シート(2) とが縁巻き部
(11)で一体化されるまでに両者が相互にズレ易い。又、
剥離シート(2) にシワが入り易い。
【0007】更に、この汚れ防止板(9) の使用に際し
て、基材パネル(1) と剥離シート(2)とが重ね合わされ
て型付加工されているだけで剥離シート(2) が基材パネ
ル(1)から浮き上がり易い。従って、使用時に、この汚
れ防止板(9) の外観上の一体感が損なわれ易い。又、基
材パネル(1) から剥離シート(2) が浮き上がった場合、
使用時の高熱によって、剥離シート(2) が燃えたり溶融
され易い。
【0008】請求項1の発明は、製造を容易にすると共
に外観上の一体感を向上させた金属箔成形体を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
【0010】
【0011】請求項1の発明の課題解決手段は、『金属
箔製の基材パネルと、前記基材パネルの少なくとも一部
に重ね合わされ且つ前記基材パネルに対して複数箇所に
て剥離可能に一体化される金属箔製の剥離シートとから
なる、ガスレンジの周囲における調理時の汚れを防止す
る為の汚れ防止板であって、前記基材パネルと前記剥離
シートとが、千鳥状に配列された複数の点として塗布さ
れた接着剤により接着され、前記複数の点は、前記剥離
シートの幅方向に第1ピッチの2倍のピッチで並び、か
つ前記剥離シートの長手方向に第2ピッチで配列され、
前記長手方向に隣接する列同士は、前記幅方向に前記第
1ピッチ分相互にずれており、前記複数の点の各々は、
直径1〜5mmの円形を有し、前記第1ピッチ及び第2
ピッチの各々は2〜15mmに設定され、前記接着剤
は、耐熱性のシリコン系の接着剤であり、かつ着量1.
0〜3.0g/mで塗布される』ことを特徴とする。
【0012】以上のように構成すると、高温にさらされ
てごく狭い一部分の接着力が弱くなっても周辺の接着力
で支えられる。また、加熱により接着剤から生じるガス
が、剥離シートの幅方向に延びる列の相互間、つまり第
2ピッチ離れた点の相互間を通って、基材パネルと剥離
シートとの間から外部にスムーズに排出される。
【0013】請求項2の発明の課題解決手段は、『基材
パネルに相当する金属箔製の帯状の第1シートの一方面
上に接着剤が複数の点状に塗布されたものに、剥離シー
トに相当する帯状の第2シートを重ね合せ、これらを加
熱ロールとゴムロールとの間に順次挟圧させた状態で通
過させ、相互に接着させて形成される汚れ防止板であっ
て、前記接着剤は、複数の点として隣接する4点が正方
形の頂点に位置する行列状に配列され、前記複数の点の
各々の隣接するピッチが26mmであり、かつ前記配列
された方向の前記通過方向に対する傾斜角度が3〜42
°である』ことを特徴とする。
【0014】以上のように構成すると、幅方向への空気
の流れを阻止する壁としての複数の点の機能が抑制され
る。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明で
は、使用時において高温になっても、剥離シートが基材
パネルから不用意に剥離せず、また剥離シートのいわゆ
る火膨れ現象が防止される。
【0016】
【0017】請求項2の発明では、第1シートと第2シ
ートとの挟圧時におけるそれらの間の空気の蓄積がなく
なり、剥離シートと基材パネルとの密着性の高い汚れ防
止板となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を、
図面に基づいて説明する。図1は、本願発明の実施の形
態に於ける汚れ防止板(100) をガスレンジ(5) の周囲に
設置した状態での平面図であり、図2は、図1の汚れ防
止板(100) の正面図であり、図3は、図2の汚れ防止板
(100) の一部の拡大図であり、図4は、図3の汚れ防止
板(100) のIVーIV断面図である。又、図5は、図2
のシール(4) の正面図であり、図6は、図5のシール
(4) を用いて剥離シート(2) を分断する際の説明図であ
る。
【0019】[汚れ防止板(100) の構成について]この
汚れ防止板(100) は、図2〜図4に示すように、矩形状
の金属箔製の基材パネル(1) と、この基材パネル(1) に
重ね合わされた矩形状の金属箔製の剥離シート(2) と、
を具備する構成である。そして、基材パネル(1) の幅方
向(図2に於いて上下方向)の両端部を除く範囲にて基
材パネル(1) の長手方向(図2に於いて左右方向)に亙
って剥離シート(2) が重ね合わされている。
【0020】基材パネル(1) には、その周縁に亙って縁
巻き部(11)が形成されている。そして、剥離シート(2)
の前記長手方向の両端縁部が縁巻き部(11)に巻き込まれ
て基材パネル(1) に一体化されている。又、これら基材
パネル(1) と剥離シート(2)とは、複数箇所にて接着さ
れている。接着の為の接着剤(3) は、図3に示すよう
に、剥離シート(2) の幅方向に第1ピッチ(P1)で並び且
つ剥離シート(2) の長手方向に第2ピッチ(P2)で並ぶよ
うに千鳥状に配列された複数の点にて塗布されている。
尚、第1ピッチ(P1)は、前記複数の点群に於ける前記幅
方向の間隔であり、第2ピッチ(P2)は、前記複数の点群
に於ける前記長手方向の間隔である。
【0021】従って、前記複数の点は、前記幅方向に延
びる列であって前記長手方向に所定間隔(第2ピッチ(P
2))で設けられた複数の列ごとに前記幅方向に所定間隔
(第1ピッチ(P1)の2倍)で配列されたものとなる。
又、前記長手方向に隣接する列どうしは、前記幅方向に
第1ピッチ(P1)分、相互にずれたものとなる。これら点
は、例えば、直径1〜5mm程度の円形に設定されてお
り、第1・第2ピッチ(P1)(P2)の各々は、例えば、2〜
15mmに設定されている。
【0022】尚、基材パネル(1) として、例えば、肉厚
20〜120μm、好ましくは40〜90μm程度のア
ルミニウム箔、剥離シート(2) として、例えば、肉厚7
〜30μm程度のアルミニウム箔が採用されている。
又、接着剤(3) としては、例えば、セラミック系、シリ
コン系、フッ素系及びポリアミド系のものから選択され
ている。
【0023】更に、接着強度は常温状態において、JI
S Z0238号に規定する試験方法(180°剥離、
300mm/分剥離速度)に準拠する方法(試験片の幅
のみ変更)に於いて、100g/250mm幅〜200
0g/250mm幅程度に設定されている。この接着強
度の範囲は、基材パネル(1) から剥離シート(2) が不用
意に剥離せず且つ基材パネル(1) から剥離シート(2) を
剥離させる際に剥離シート(2) (肉厚7〜30μm程
度)が破れないように、設定されている。
【0024】この汚れ防止板(100) には、図2に示すよ
うに、前記長手方向で3つ折りにする為の一対の折り目
(10a)(10b)が前記幅方向に亙って形成されている。この
汚れ防止板(100) には、その全体に亙って絹目模様が形
成されると共に、図2及び図3に示すように、折り目(1
0a)(10b)により区画される3つのパネルの各々にて複数
の型付加工による模様部(12)が形成されている。模様部
(12)は、直線状に延びるリブを矩形状に組み合わせて構
成され、その断面は、図4に示すように、剥離シート
(2) 側に隆起する台形状に屈曲形成されている。又、図
3及び図4に示すように、この模様部(12)に於ける上記
幅方向に延びる直線状の複数の縦リブ(12a) の各々及び
その相互間に上記した接着剤(3) の点の列が配置されて
いる。
【0025】図2に示すように、剥離シート(2) の上方
側の長辺部に於ける左右方向の中程にシール(4) が貼着
されている。つまり、このシール(4) の下方側部分に粘
着材層が形成されており、この下方側部分が剥離シート
(2) に貼着されている。そして、このシール(4) の上方
側部分が剥離シート(2) から上方に突出している。この
上方側部分は、粘着材層が形成されておらず基材パネル
(1) に対して貼着されずに重ね合わされているだけであ
る。
【0026】又、図5に示すように、このシール(4) の
左右方向の中間には、このシール(4) の上端縁から下方
に切り込まれた切込み(44)と、この切込み(44)の下方に
連続してこのシール(4) の下端縁に達するミシン目(43)
と、が形成されている。従って、このシール(4) は、切
込み(44)及びミシン目(43)を境にして右側の第1部分(4
1)と左側の第2部分(42)とから構成されるものとなって
いる。
【0027】このシール(4) としては、アルミ製シート
や合成樹脂製シート(例えば、PET:ポリエステルテ
レフタレート)を採用できる。又、アルミ製シートと合
成樹脂製シートを貼り合わせたものや、合成樹脂製シー
トにアルミ蒸着したものでもよい。尚、図5に於いて、
シール(4) は、剥離シート(2) の基材パネル(1) 側と反
対面に貼着されているが、好ましくは、剥離シート(2)
の基材パネル(1) 側の面に貼着すれば良い。なぜなら、
後述のようにシール(4) を手前に引っ張って剥離シート
(2) を基材パネル(1) から剥す際に、シール(4) のみが
剥離シート(2) から分離するおそれがないからである。
【0028】[汚れ防止板(100) の製造について]この
汚れ防止板(100) の製造に際しては、先ず、基材パネル
(1) に相当する金属箔製で且つ帯状の第1シート(1a)
と、剥離シート(2) に相当する金属箔製で且つ帯状の第
2シート(2a)と、が接着剤(3) で貼り合わされる。これ
ら第1・第2シート(1a)(2a)の貼合の為に、所謂、ドラ
イラミネーション法を行う貼合せ装置(7) が用いられ
る。
【0029】図10は、貼合せ装置(7) の概要を示す図
である。この貼合せ装置(7) では、図10に示すよう
に、第1・第2シート(1a)(2a)は、別々にロール状に巻
かれて保持されている。そして、第1シート(1a)は、複
数のガイドロール(73a) 〜(73g) やニップロール(図示
せず)等で引き出されて移送される。又、第2シート(2
a)も同様にガイドロール(79)やニップロール(図示せ
ず)等で引き出されて移送される。
【0030】一方の第1シート(1a)は、前記移送の途中
で、ゴムロール(72)とグラビアロール(71)とで順次挟圧
される。このとき、溶剤で分散した状態の接着剤(3) が
グラビアロール(71)によって第1シート(1a)に上記複数
の点状に塗布される。この後、乾燥機(74)によって、第
1シート(1a)に塗布された接着剤(3) 中の溶剤が蒸発に
より除去されて、接着剤(3) が乾燥粘着状態となる。
【0031】そして、この状態の第1シート(1a)と他方
の第2シート(2a)とが接着剤(3) を挟んだ重合せ状態と
なるように、所定温度に加熱された加熱ロール(75)とゴ
ムロール(76)とで順次挟圧される。これによって、第1
・第2シート(1a)(2a)が乾燥粘着状態の接着剤(3) で貼
り合される。更に、第1・第2シート(1a)(2a)は、これ
らシートを冷却する為の冷却ロール(77)(78)に接触す
る。この接触によって、第1・第2シート(1a)(2a)の接
着部が冷却されて接着の強度が確保される。これによっ
て、第1・第2シート(1a)(2a)が複数の接着剤(3) の点
で接着されたものとなる。
【0032】このものでは、第1・第2シート(1a)(2a)
の両方が金属箔製であり通気性を有しないが、第1・第
2シート(1a)(2a)が貼り合わされる前に接着剤(3) 中の
溶剤が除去されるから、接着後の第1・第2シート(1a)
(2a)間に溶剤の揮発ガスが挟まれた状態となるような不
都合が生じない。尚、第1シート(1a)に接着剤(3) を塗
布して第2シート(2a)を貼り合わせたが、逆に、第2シ
ート(2a)に接着剤(3) を塗布して第1シート(1a)を貼り
合わせるように装置を構成してもよい。
【0033】これら第1・第2シート(1a)(2a)の接着後
には、エンボスロール等で第1・第2シート(1a)(2a)の
全体に絹目模様が形成される。そして、絹目模様が形成
された第1・第2シート(1a)(2a)は、移送方向に所定長
さつづに順次切断され、その各々が基材パネル(1) 及び
剥離シート(2) となる。
【0034】この後、接着された基材パネル(1) 及び剥
離シート(2) に対して、金型等で折り目(10a)(10b)及び
模様部(12)が型付けされる。又、基材パネル(1) の縁巻
き部(11)が成形される。この成形時には、剥離シート
(2) の長手方向の両端縁部の各々が縁巻き部(11)に巻き
込まれる。これによって、剥離シート(2) が縁巻き部(1
1)でも基材パネル(1) に一体化されたものとなる。
【0035】この後、汚れ防止板(100) が折り目(10a)
(10b)で3つ折りにされ、この状態で包装される。この
ものでは、剥離シート(2) が基材パネル(1) に対して複
数箇所にて接着される構成であるから、この汚れ防止板
(100) の製造に際して、上記のように、基材パネル(1)
に相当する第1シート(1a)と、剥離シート(2) に相当す
る第2シート(2a)とが接着された後、絹目模様の形成や
模様部(12)等の型付け及び縁巻き部(11)の成形を実行す
るので、基材パネル(1) (第1シート(1a))と剥離シー
ト(2) (第2シート(2a))とが相互にズレない。又、剥
離シート(2) (第2シート(2a))にシワが入らない。従
って、この汚れ防止板(100) の製造が容易となってい
る。
【0036】又、剥離シート(2) が基材パネル(1) に対
して複数箇所にて接着されているから、この汚れ防止板
(100) の折畳みに際して、基材パネル(1) から剥離シー
ト(2) が浮き上がらない。従って、剥離シート(2) が折
り目(10a)(10b)の他の部分で不定形に折られず、この点
でも、剥離シート(2) にシワが入らない。 [汚れ防止板(100) の使用について]この汚れ防止板(1
00) は、例えば、図1に示すように、レンジ台(6) の後
方壁(61)及び側方壁(62)とレンジ台(6) 上のガスレンジ
(5) との間に立設されて使用される。このとき、汚れ防
止板(100) は、折り目(10b) で折り曲げられて平面視に
てL字状となっている。
【0037】この状態では、ガスレンジ(5) での調理に
際して、ガスレンジ(5) から飛散する油等の汚れが汚れ
防止板(100) で塞き止められることから、ガスレンジ
(5) の周囲や後方壁(61)及び側方壁(62)への汚れの付着
が抑えられている。そして、汚れ防止板(100) での汚れ
の付着量が多くなったときには、シール(4) の第1・第
2部分(41)(42)をミシン目(43)にて分断されるように、
シール(4)を左右に略均等に引っ張る。これによって、
図6に示すように、剥離シート(2)に切れ目が入り、そ
の切れ目が順次下方に拡大して剥離シート(2) が切断さ
れる。又、切断された剥離シート(2) の左右の部分の各
々は、接着箇所の各々にて基材パネル(1) から剥離され
ていく。ここで、接着強度は、上記肉厚とした剥離シー
ト(2) が剥離時に破れない程度に設定されているから、
剥離シート(2) の破断片が基材パネル(1) に残るような
不都合が防止されている。
【0038】そして、最終的に、剥離シート(2) の左右
の部分の各々が基材パネル(1) から完全に剥された状態
となる。この状態で、剥離シート(2) の左右の部分の各
々を縁巻き部(11)に沿って切断すると、剥離シート(2)
が基材パネル(1) から完全に除去されたものとなる。こ
れによって、基材パネル(1) の新しい面が露出した状態
となる。
【0039】尚、基材パネル(1) から剥離シート(2) を
剥離させる際、上記のようにシール(4) の第1・第2部
分(41)(42)を左右均等に引っ張って破断させるのではな
く、第1・第2部分(41)(42)の一方を手で押さえた状態
で、他方を前記一方に対して切り離すようにしてもよ
い。具体的には、第2部分(42)を手で押さえて第1部分
(41)を切り離して剥離シート(2) に切れ目を入れ、順次
下方に拡大させる。このとき、剥離シート(2) の右側部
分の一部が基材パネル(1) から剥離する。次いで、第1
部分(41)を引っ張って剥離シート(2) の左側部分の一部
を基材パネル(1)から剥離させる。この後は、上記と同
様にして、剥離シート(2) を左右に切り開き且つ基材パ
ネル(1) から剥離させてもよい。
【0040】更に、シール(4) としては、第1・第2部
分(41)(42)に破断させるものの他、第1・第2部分(41)
(42)に破断させない非破断式のものを用いてもよい。図
16は、非破断式のシール(4) の正面図である。又、図
17は、図16のシール(4) を用いて剥離シート(2) を
分断する際の説明図である。このシール(4) は、その上
端部(48)を除く部分(図16の斜線部分)に粘着材層が
形成された構成であり、この部分が剥離シート(2) とそ
の上方側近傍の基材パネル(1) に貼着されている。尚、
前記した上端部は、基材パネル(1) に貼着されずに重ね
合わされているだけである。
【0041】このものでは、シール(4) の粘着材層が剥
離シート(2) だけでなくその上方近傍の基材パネル(1)
にも貼着されているから、この汚れ防止板(100) の使用
時に於いて、シール(4) が不用意に剥れて剥離シート
(2) が切断されるような不都合が防止されている。この
シール(4) を用いて剥離シート(2) を基材パネル(1) か
ら剥離させる際には、先ず、シール(4) の上端部(48)を
手前に引っ張って、シール(4) を基材パネル(1) から剥
離させると共に、剥離シート(2) のシール(4) の左右近
傍部を基材パネル(1) から剥離させて浮き上がらせる。
そして、例えば、シール(4) 及びシール(4) が貼着され
る剥離シート(2) の部分と剥離シート(2) の左側近傍部
とを手前に引っ張って、これらの境界線となるシール
(4) の上下方向の端縁に沿って剥離シート(2) を切断す
ると、図17に示すように、この切断による切れ目が順
次下方に拡大して剥離シート(2) が切断される。これに
よって、切断された剥離シート(2) の左右部分の各々が
基材パネル(1) から剥離される。尚、シール(4)と剥離
シート(2) の右側近傍部とを手前に引っ張って剥離シー
ト(2) を切断してもよい。
【0042】この汚れ防止板(100) では、剥離シート
(2) 側の面の汚れの付着が多くなったときに剥離シート
(2) を基材パネル(1) から取り外すだけで、前記面の外
観が一新され、汚れ防止板(100) 自体をすぐに新しいも
のと取り替えなくてもよい。このものでは、汚れ防止板
(100) の使用に際して、剥離シート(2) が基材パネル
(1) に接着されて基材パネル(1) から剥離シート(2) が
浮き上がらないから、この汚れ防止板(100) の外観上の
一体感が向上している。特に、この汚れ防止板(100) を
折り目(10a)(10b)で折り曲げて使用する際、この効果が
顕著となる。
【0043】又、ガスレンジ(5) の炎が鍋等の底面に沿
って汚れ防止板(100) の付近まで延びる場合があるが、
この場合、炎によって汚れ防止板(100) が例えば、40
℃前後に加熱される。このとき、基材パネル(1) から
剥離シート(2) が浮き上がらないことから、基材パネル
(1) と剥離シート(2) の両方で熱が吸収されるものとな
り、加熱により剥離シート(2) の温度が過度に上昇しな
い。従って、剥離シート(2) の溶融等が防止される。
【0044】図18は、剥離シートが加熱される場合
の、剥離シートに用いられる接着剤の接着強度の変化を
示したグラフである。図を参照して、この接着強度は、
JIS Z0238号に規定する試験方法(180°剥
離、300mm/分剥離速度)に準拠する方法(試験片
の幅のみ変更)によって測定されたものである。
【0045】基材パネルとして、55μmのアルミニウ
ム箔、剥離シートとしては、17μmのアルミニウム箔
が用いられ、試験片の幅は15mmに設定されている。
接着剤は耐熱性のシリコン系のものから選択し、着量の
異なる2種類の試料が用いられた。即ち、実線で示され
ている試料Aは着量3.0g/m2 で試験片全面に塗布
され、破線で示されている試料Bは着量1.0g/m2
で試験片全面に塗布されたものである。
【0046】加熱条件としては、全く加熱せずに測定し
たものと、200℃、250℃、300℃、350℃及
び400℃の各々の温度で30分加熱し、その後常温ま
で冷却させた後に測定したものとの計6条件とした。
又、各条件においては、測定のばらつきを考慮して各々
試験片を5枚づつ用意して測定した。図の各点において
上下の矢印で示された範囲は、各5枚毎の試験片の試験
結果のばらつきを示しており、プロットされている点
は、これらのばらつきの値に基づいて算出された平均値
を示している。
【0047】図の結果から、接着剤の特性として、その
着量の大小にかかわらず加熱条件が厳しくなるにつれて
基本的にその接着力が低下すると言える。これは、加熱
すると、接着剤の成分のうち強度の高い低沸点のものが
先ず蒸発し、強度の低い高沸点のものが残存することか
ら生じる現象と思われる。一方、上述のように、通常の
ガスレンジでの使用においては、汚れ防止板はおおよそ
400℃前後に加熱されると予想されるが、このような
条件下でもある程度以上の接着力が残存している必要が
ある。このような観点から、図18の実験結果を検討す
ると、最低の接着力は試料Bを塗布する場合であり、4
00℃の加熱条件で8g/15mm幅となっている。こ
の接着力は250mm幅の試験片に換算すると133g
/250mm幅となるが、実際には剥離シートは基材パ
ネルに全面接着されているのではなく、複数箇所で点状
に接着されているので、100g/250mm幅以下に
なる場合もあり得る。しかし、このように高温にされさ
れる面積はそれほど大きくはなく、ごく狭い一部分の接
着力が弱くなっても周辺の接着力で支えられる。そのた
め、剥離シートが基材パネルから不用意に剥離する恐れ
が無い接着力が全体として残存していると言える。
【0048】又、試料Aを使用した場合、常温で198
g/15mm幅となっている。接着面積が比較的大きな
場合、例えば、ピッチが2mmで直径が1mmの円形点
状接着の場合を想定して、この接着力を250mm幅の
試験片に換算すると、実質的な接着幅は250/2×1
=125mmになるので、1650g/250mm幅と
なる。従って、この値は、上述のように使用後剥離シー
トを基材パネルから剥がす際、剥離シートが不用意に破
れない範囲に含まれている。
【0049】従って、汚れ防止板を通常の加熱条件下で
使用することを考慮すると、剥離シートに用いられる耐
熱性の接着剤は、着量1.0〜3.0g/m2 のものが
好ましいと言える。更に、実際には基材パネル(1) と剥
離シート(2) とが複数箇所にて接着され且つ各接着エリ
アが小さく設定されているから、剥離シート(2) の全面
を接着するものに比べて、比較的低温で変色する接着剤
(3) を用いても加熱による接着剤(3) の変色域が小さく
なる。従って、基材パネル(1) から剥離シート(2) を剥
した状態にて変色が目立たない。尚、接着剤(3) として
比較的高温でも変色しないもの、例えば、セラミック
系、シリコン系、フッ素系、ポリアミド系のものを用い
ると更に好ましい。
【0050】又、接着剤(3) は、上記した複数の点にて
配列されているから、加熱により接着剤(3) から生じる
ガスが剥離シート(2) の幅方向に延びる列の相互間、つ
まり、第2ピッチ(P2)離れた点の相互間を通って、基材
パネル(1) と剥離シート(2)との間から外部にスムーズ
に排出される。従って、加熱時に基材パネル(1) と剥離
シート(2) との間からガスが逃げない為に生じる剥離シ
ート(2) の所謂、火膨れが防止されている。
【0051】このものでは、剥離シート(2) 及び基材パ
ネル(1) は、色及び地模様が同じアルミニウム箔である
から、剥離シート(2) を基材パネル(1) から剥離させる
際に、剥離シート(2) の剥し口がわかりずらいが、上記
のシール(4) が剥離の際の目印となる。従って、剥離シ
ート(2) の剥離が容易となっている。又、シール(4) を
剥離シート(2) や基材パネル(1) と相違する色に設定し
てもよい。この場合、目印としてのシール(4) が更に目
立つものとなり、この点でも、剥離シート(2) の剥離が
容易となっている。
【0052】更に、シール(4) は、左右の第1・第2部
分(41)(42)からなり、これら相互間に切込み(44)及びミ
シン目(43)が形成されているから、このシール(4) を左
右に分断し易く、この分断に伴って剥離シート(2) が切
断されるから、この切断が容易となっている。又、切断
される剥離シート(2) の左右の部分には、左右均等に力
が加わり易いから、剥離シート(2) が真っ直ぐに切断さ
れ易い。 [他の実施の形態] .上記の実施の形態では、剥離シート(2) が基材パネ
ル(1) の一部に重ね合わされる構成としたが、これを、
剥離シート(2) が基材パネル(1) の全面に重ね合わされ
る構成としてもよい。
【0053】.上記の実施の形態では、剥離シート
(2) と基材パネル(1) とを複数箇所で接着することに加
えて、剥離シート(2) の両端縁部を縁巻き部(11)で基材
パネル(1) に一体化したが、これを、接着されるだけの
構成としてもよい。 .上記の実施の形態では、基材パネル(1) に重ね合わ
される剥離シート(2)を1枚としたが、これを、複数枚
としてもよい。このとき、剥離シート(2) 相互の接着強
度を基材パネル(1) 側程大きくなるように設定しておく
と、剥離シート(2) を表面側から1枚づつ順次スムーズ
に剥すことができる。つまり、剥離シート(2) の剥離時
にその裏面側の剥離シート(2) が一体的に剥れてしまう
ような不都合が防止されている。
【0054】.図7は、本願発明の他の実施の形態に
於ける汚れ防止板(100) の一部の拡大図であり、図8
は、図7の基材パネル(1) から剥離シート(2) を剥離さ
せる際の要部拡大図である。上記の実施の形態では、接
着剤(3) が塗布される複数の点を図3のような千鳥状に
配列したが、図7及び図8のものでは、前記複数の点群
を、行列状で且つ正面視にて全体が水平に対し右下がり
に傾斜した状態に配列している。
【0055】又、前記複数の点群の第1・第2ピッチ(P
1)(P2)を図7のように定めると、これら第1・第2ピッ
チ(P1)(P2)の値は、上記実施の形態の第1・第2ピッチ
(P1)(P2)と同様の値に設定されている。そして、これら
点の各々は、図7及び図8のような星形状に形成されて
いる。又、図8に示すように、この星形状の中央の五角
形部分から突出する5つの三角形部分(31)の1つが剥離
シート(2) の剥離方向と反対方向に突出するように、こ
の星形状の姿勢が設定されている。尚、この星形状の大
きさは、前記五角形部分が直径2〜5mmの円と同程度
の面積を有するように、設定されている。
【0056】前記複数の点の各々は、三角形部分(31)の
1つが剥離シート(2) の剥離方向と反対方向に突出する
ように配置されているから、剥離シート(2) は、三角形
部分(31)の先端頂部側から剥されるものとなる。従っ
て、接着剤(3) での剥離開始箇所が点となっており、こ
の剥離開始箇所が円の一部の円弧線となるものに比べ
て、剥離開始時点での抵抗が小さくなる。これによっ
て、剥離シート(2) の剥離がスムーズとなると共に、剥
離シート(2) の破れ等が防止される。
【0057】特に、基材パネル(1) に重ね合わされる剥
離シート(2) を複数枚とした構成の場合、剥離シート
(2) の剥離時にその裏面側の剥離シート(2) に作用する
浮き上がり方向の力が小さくなり、前記裏面側の剥離シ
ート(2) が一体的に剥れてしまうような不都合が防止さ
れる。尚、前記複数の点の各々を、星形状だけでなく、
鋭角形状の頂部を有するものであるかぎり、例えば、三
角形状としてもよい。この場合、上記の三角形部分(31)
と同じ姿勢となるように配置すれば良い。
【0058】.図11は、図10の貼合せ装置(7) に
よる第1・第2シート(1a)(2a)の貼り合わせ工程の要部
を示す図であり、図12は、図11の第1・第2シート
(1a)(2a)のXIIーXII断面図であり、図13は、図
11の第1・第2シート(1a)(2a)のXIIIーXIII
断面図であり、図14は、接着剤(3) の点の配列を移送
方向に平行に並ぶ千鳥状としたときの第1・第2シート
(1a)(2a)の貼合せ状態でのガイドロール(80)通過直前の
平面図であり、図15は、接着剤(3) の配置を移送方向
に傾斜して並ぶ行列状とした配列状態を示す平面図であ
る。
【0059】この汚れ防止板(100) の製造時には、上記
したように、第1・第2シート(1a)(2a)が図11に示す
加熱ロール(75)とゴムロール(76)とで貼り合わされる。
このとき、第1・第2シート(1a)(2a)の両方が通気性を
有しないこと、及び、接着剤(3) の厚みがあることか
ら、加熱ロール(75)とゴムロール(76)との間を通過した
直後の第1・第2シート(1a)(2a)間には、図12のよう
に接着剤(3) の点の相互間に空気が巻き込まれて空間(S
1)ができる。
【0060】そして、この貼合せ状態の第1・第2シー
ト(1a)(2a)は、ロール(ガイドロール(80)や冷却ロール
(77)(78))に接触するが、このとき、第1・第2シート
(1a)(2a)に付与された移送方向の張力によって、これら
ロールから第1・第2シート(1a)(2a)に対して圧力が作
用する。例えば、図11のように、第1・第2シート(1
a)(2a)がガイドロール(80)に接触する際について説明す
る。
【0061】このとき、ガイドロール(80)に第1・第2
シート(1a)(2a)が接触する際の接着剤(3) の点の相互間
の空間(S2)は、ガイドロール(80)から作用する圧力によ
って、図13のように、空間(S2)の手前の前記した空間
(S1)よりも厚み方向に圧縮される。これによって、圧縮
される前の状態の空間(S2)から、図11及び図14の二
点鎖線のように移送方向とは逆方向、つまり、空間(S1)
に向って空気が押し出される。尚、ガイドロール(80)か
ら圧力が作用した際、接着剤(3) の点のピッチが大きい
程、接着剤(3) 間の第2シート(2a)が第1シート(1a)側
により押し付けられることになり、空間(S2)から空気が
追い出され易い。
【0062】このとき、図14のように、接着剤(3) の
点が移送方向に平行となるように千鳥状に配列されたも
のでは、空間(S2)から追い出された空気は、同図の二点
鎖線のように、第1・第2シート(1a)(2a)の幅方向に並
ぶ点の相互間を移送方向とは逆方向に真っ直ぐ流れる傾
向となる。これは、移送方向に並ぶ点の各々が第1・第
2シート(1a)(2a)の幅方向の同一位置を連続して通過す
ることによって、移送方向に並ぶ点の各々が第1・第2
シート(1a)(2a)の幅方向への空気の流れを阻止する壁と
して機能するからであると考えられる。その為、第1・
第2シート(1a)(2a)の移送速度を大きくする程、この傾
向が顕著となる。
【0063】従って、第1・第2シート(1a)(2a)の移送
に伴って、空間(S1)には、空間(S2)から流れ込んだ空気
が蓄積される。この蓄積に伴って、空間(S1)が膨張す
る。この膨張が所定以上になった場合には、接着剤(3)
による接着が外れて第1・第2シート(1a)(2a)が部分的
に剥離する。この剥離が第1・第2シート(1a)(2a)の幅
方向の端縁に到達すると第1・第2シート(1a)(2a)間か
ら空気が抜けるが、第1・第2シート(1a)(2a)の移送に
伴って再び空間(S1)に空気が蓄積される。
【0064】このものでは、上記したように、汚れ防止
板(100) となった状態に於ける剥離シート(2) の剥離性
能を確保する為に、接着剤(3) の接着強度が比較的小さ
く設定されているから、この製造工程に於いて第1・第
2シート(1a)(2a)が剥離し易い。図14のように接着剤
(3) の点が配列されたものに於いて、例えば、移送方向
の点のピッチ(H1)=5mm、第1・第2シート(1a)(2a)
の幅方向の点のピッチ(H 2)(H3)=10mmとしたもので
は、第1・第2シート(1a)(2a)の移送速度が20m/m
inを越えると、空間(S1)に空気が蓄積され易くなっ
た。そして、この蓄積及びその後の空気抜けの繰り返し
によって、第2シート(2a)にシワが入って不良となっ
た。
【0065】又、ピッチ(H1)=30mm、ピッチ(H2)=
50mm、ピッチ(H3)=60mmとしたものでは、移送
速度が30m/minを越えると、空間(S1)に空気が蓄
積され易くなった。又、ピッチ(H1)(H2)(H3)が比較的大
きいことから、前記蓄積によって第1・第2シート(1a)
(2a)が容易に剥離する。一方、図15のように接着剤
(3) の点を配置したものがある。このものでは、接着剤
(3) の点が移送方向に対して傾斜した行列状であって、
且つ、隣接する4点が正方形の頂点に位置するように配
列されている。このものに於いて、例えば、正方形の構
成辺上での2点のピッチ(L1)=32mm、移送方向に平
行な線上に並ぶ点(M1)(M2)のピッチ(L2)=100mmと
したものでは、移送速度が70m/minまで空間(S1)
に空気が蓄積されなかった。しかし、ピッチ(L1)が比較
的大きいことから、貼合せ工程の後の工程、つまり、絹
目模様を付ける工程や切断工程などに於いて第1・第2
シート(1a)(2a)が剥離し易いものとなった。
【0066】又、ピッチ(L1)=26mm、ピッチ(L2)=
270mmとしたものでは、前記のものと同様、移送速
度が70m/minまで空気の蓄積がなかった。又、ピ
ッチ(L1)が前記のものよりも小さいので貼合せ工程の後
の工程で第1・第2シート(1a)(2a)の剥離が生じなかっ
た。更に、ピッチ(L1)=26mm、としたものでは、上
記した空気の蓄積は、ピッチ(L2)=50mm〜1000
mmで生じなかった。これは、行列状の点群の移送方向
に対する傾斜角度θ=3°〜42°に相当する。この場
合、上記した幅方向への空気の流れを阻止する壁として
の機能が抑制されるからであると考えられる。又、ピッ
チ(L2)=50mm程度では、空間(S1)に僅かながら空気
が蓄積されるが、ピッチ(L1)=26mmであり接着強度
が大きくなっているから剥離が生じなかったと考えられ
る。
【0067】尚、接着剤(3) の点が移送方向に対して傾
斜した行列状であって、且つ、隣接する3点が三角形の
頂点に位置する配列としてもよい。この場合でも、前記
3点のピッチが上記のピッチ(L1)と同じで且つピッチ(L
2)が上記と同じである構成とすればよい。 .接着剤(3) の塗布の形態は、以上のような点状に限
定されるものではない。例えば、直線状としてもよい。
【0068】.上記の実施の形態では、接着によっ
て、剥離シート(2) を基材パネル(1)に対して複数箇所
にて剥離可能に一体化したが、これを、機械的な係合に
よって複数箇所で剥離可能に一体化される構成としても
よい。例えば、剥離シート(2)と基材パネル(1) とを針
等で突いてカシメ止めしてもよい。 .上記の実施の形態では、汚れ防止板(100) を3つ折
り可能な構成としたが、これを、折畳できない構成とし
てもよい。
【0069】.上記の実施の形態では、本願発明を汚
れ防止板(100) に実施したが、金属箔製の剥離シート
(2) 及び基材パネル(1) から構成される金属箔成形体で
あるかぎり、その表面に汚れが付着するように使用され
る他の物品にも実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態に於ける汚れ防止板(10
0) をガスレンジ(5) の周囲に設置した状態での平面図
【図2】図1の汚れ防止板(100) の正面図
【図3】図2の汚れ防止板(100) の一部の拡大図
【図4】図3の汚れ防止板(100) のIVーIV断面図
【図5】図2のシール(4) の正面図
【図6】図5のシール(4) を用いて剥離シート(2) を分
断する際の説明図
【図7】本願発明の他の実施の形態に於ける汚れ防止板
(100) の一部の拡大図
【図8】図7の基材パネル(1) から剥離シート(2) を剥
離させる際の要部拡大図
【図9】従来の汚れ防止板(9) の正面図
【図10】貼合せ装置(7) の概要を示す図
【図11】図10の貼合せ装置(7) による第1・第2シ
ート(1a)(2a)の貼り合わせ工程の要部を示す図
【図12】図11の第1・第2シート(1a)(2a)のXII
ーXII断面図
【図13】図11の第1・第2シート(1a)(2a)のXII
IーXIII断面図
【図14】接着剤(3) の点の配列を移送方向に平行に並
ぶ千鳥状としたときの第1・第2シート(1a)(2a)の貼合
せ状態でのガイドロール(80)通過直前の平面図
【図15】接着剤(3) の配置を移送方向に傾斜した行列
状とした配列状態を示す平面図
【図16】非破断式のシール(4) の正面図
【図17】図16のシール(4) を用いて剥離シート(2)
を分断する際の説明図
【図18】剥離シートが加熱された場合の、剥離シート
に用いられる接着剤の接着強度の変化を示したグラフで
ある。
【符号の説明】
(100) ・・・汚れ防止板 (5) ・・・ガスレンジ (1) ・・・基材パネル (2) ・・・剥離シート (3) ・・・接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24C 15/10 - 15/14 B23B 15/01 - 15/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属箔製の基材パネルと、前記基材パネ
    ルの少なくとも一部に重ね合わされ且つ前記基材パネル
    に対して複数箇所にて剥離可能に一体化される金属箔製
    の剥離シートとからなる、ガスレンジの周囲における調
    理時の汚れを防止する為の汚れ防止板であって、 前記基材パネルと前記剥離シートとが、千鳥状に配列さ
    れた複数の点として塗布された接着剤により接着され、 前記複数の点は、前記剥離シートの幅方向に第1ピッチ
    の2倍のピッチで並び、かつ前記剥離シートの長手方向
    に第2ピッチで配列され、前記長手方向に隣接する列同
    士は、前記幅方向に前記第1ピッチ分相互にずれてお
    り、 前記複数の点の各々は、直径1〜5mmの円形を有し、
    前記第1ピッチ及び第2ピッチの各々は2〜15mmに
    設定され、 前記接着剤は、耐熱性のシリコン系の接着剤であり、か
    つ着量1.0〜3.0g/mで塗布される、汚れ防止
    板。
  2. 【請求項2】 基材パネルに相当する金属箔製の帯状の
    第1シートの一方面上に接着剤が複数の点状に塗布され
    たものに、剥離シートに相当する帯状の第2シートを重
    ね合せ、これらを加熱ロールとゴムロールとの間に順次
    挟圧させた状態で通過させ、相互に接着させて形成され
    る汚れ防止板であって、 前記接着剤は、複数の点として隣接する4点が正方形の
    頂点に位置する行列状に配列され、前記複数の点の各々
    の隣接するピッチが26mmであり、かつ前記配列され
    た方向の前記通過方向に対する傾斜角度が3〜42°で
    ある、汚れ防止板。
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