JP3107771B2 - アレーアンテナの制御装置 - Google Patents

アレーアンテナの制御装置

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JP3107771B2 JP09217389A JP21738997A JP3107771B2 JP 3107771 B2 JP3107771 B2 JP 3107771B2 JP 09217389 A JP09217389 A JP 09217389A JP 21738997 A JP21738997 A JP 21738997A JP 3107771 B2 JP3107771 B2 JP 3107771B2
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高志 関口
好男 唐沢
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アレーアンテナの
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】移動体通信において良好な通信品質を確
保するためには、常に所望波を捕捉する機能とともに、
多重波伝搬路で発生する周波数選択性フェージングを除
去する機能を備える必要がある。後者のために、例え
ば、コンスタント・モジュラス・アルゴリズム(Consta
nt Modulus Algorithm:以下、CMアルゴリズムとい
う。)は、所望波と相関のある遅延波である不要波を除
去するために有効であることが知られている(例えば、
従来技術文献1「大鐘武雄ほか,“陸上移動通信におけ
るCMAアダプティブアレーの選択性フェージング補償
特性”,電子情報通信学会論文誌,Vol.J73−B
−II,No.10,pp489−497,1990年1
0月」参照。)。
【0003】当該CMアルゴリズムを用いた処理に先立
って、以下に示す公知のビーム形成処理と公知のビーム
選択処理が実行される。 (a)ビーム形成処理:アレーアンテナの各アンテナ素
子でそれぞれ受信された複数M個の受信信号と、希望波
を所定の放射角度の範囲で受信できるように予め決めら
れた形成すべき所定の複数N個のビームの各主ビームの
方向と、受信信号の受信周波数とに基づいて、複数N個
のビーム電界値Enを演算する。 (b)ビーム選択処理:上記ビーム形成処理において演
算された上記複数N個のビーム電界値を所定のしきい値
と比較することによって、当該しきい値以上のビーム電
界値のみを選択して出力する。
【0004】当該CMアルゴリズムにおいては、上記ビ
ーム選択処理によって選択された複数N個以下のビーム
電界値に基づいて、アレーアンテナの主ビームを希望波
の所望の方向に向けかつ干渉波などの不要波の到来方向
の受信レベルを零にするような各ビームに対応する受信
信号に対する複数N個の重み係数wn(n=1,2,
…,N)を演算する。すなわち、このCMアルゴリズム
は、包絡線が既知である希望波の信号波を用いた通信方
式において、干渉波などの不要波の影響によって変化し
た包絡線の波形を所望の形に変換することによって不要
波の到来方向の当該アレーアンテナの放射パターンにお
ける受信レベルを零にするものである。
【0005】従来の上記CMアルゴリズムなどのアダプ
ティブアルゴリズムを用いたアレーアンテナにおいて
は、適応的に指向性を制御することにより遅延波の影響
を除去することができるが、遅延波を単に除去するだけ
で利用していない。これを解決するために、直接波と遅
延波とを分離してダイバーシチ受信する方法が、例え
ば、従来技術文献2「黒岩登ほか,“アダプティブアレ
ーアンテナによる指向性ダイバーシチ受信の構成法”,
電子情報通信学会論文誌,B−II,Vol.J73−
B−II,No.11,pp755−763,1990年
11月」(以下、第1の従来例という。)に開示されて
いる。
【0006】この第1の従来例においては、以下の手順
で受信された信号から、直接波と遅延波を分離してダイ
バーシチ受信する。 (a)従来のアダプティブ(適応化)アルゴリズムを用
いて直接波のみを取り出す。 (b)次いで、上記取り出した直接波を基準信号として
適応等化器を動作させ、遅延波のみを取り出す。 (c)最後に、上記で取り出された直接波と遅延波に対
して、最大の信号対雑音比を得ることができるように重
み係数を乗算することによりダイバーシチ受信する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1の
従来例においては、以下の問題点があった。 (a)従来のアダプティブアルゴリズムを用いているの
で、当該アルゴリズムを用いた処理において所定の収束
条件が成立した後に、上記適応等化器を動作させるの
で、処理時間が比較的長くなる。 (b)アダプティブアルゴリズムを用いた、例えばCM
A処理器と、上記適応等化器という異なる処理装置を備
える必要があるので、ハードウエアの構成が複雑にな
る。 (c)複数の信号が多重化され、もしくは、スペクトル
拡散変調された、いわゆる広帯域信号を処理することが
できない。
【0008】また、従来技術文献3「J.M.Khalab et a
l.,“Novel multirate adaptive beamforming techniqu
e",Electronics Letters,Vol.30,No.15,pp.1194-1195,1
994年」(以下、第2の従来例という。)においては、
複数N個の分析フィルタバンクと、1個の合成フィルタ
バンクを備えたマルチレート信号処理回路を用いて適応
的なビーム形成装置を構成しており、広帯域信号を取り
扱うことができるが、広帯域信号のビーム形成のために
参照信号を何らかの形で得る必要があり(例えば、送信
側から送信したり、送信信号に既知の信号を混入させ、
それを受信側で持ち、参照信号とする。いずれにせよ、
同期をとる必要がある。)、ハードウエアの構成が複雑
になるという問題点があった。
【0009】さらに、従来技術文献4「柴田治ほか,
“光空間信号処理マルチビーム受信アンテナの構成
法”,電子情報通信学会技術報告,MW96−47,O
PE96−27,pp.45−50,1996年6月」
(以下、第3の従来例という。)においては、高速かつ
広帯域な無線通信用アレーアンテナを実現するために、
ビーム形成装置に光空間信号処理を用いる光制御型マル
チビーム形成装置が提案されている。しかしながら、上
述の第2の従来例においては、この第3の従来例の技術
を適用することができないという問題点があった。
【0010】本発明の目的は以上の問題点を解決し、従
来例に比較して構成が簡単であって、参照信号を必要と
せず、広帯域信号を取り扱うことができ、しかも第3の
従来例の光制御型マルチビーム形成装置を適用すること
ができるアレーアンテナの制御装置を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載のアレーアンテナの制御装置は、所定の配置形状で近
接して並置された所定の複数のアンテナ素子からなるア
レーアンテナを制御するためのアレーアンテナの制御装
置において、上記アレーアンテナの各アンテナ素子でそ
れぞれ受信された複数の受信信号を複数のディジタル受
信信号にA/D変換して出力する変換手段と、上記変換
手段から出力される複数のディジタル受信信号に対して
それぞれ、所定のレートでダウンサンプリング処理を実
行して、処理後の複数のディジタル信号を出力する第1
のダウンサンプラ手段と、上記変換手段から出力される
複数のディジタル受信信号をそれぞれ、互いに異なる複
数P個の所定の伝達関数H1(z)乃至HP(z)を有し
て帯域通過ろ波することにより帯域分割して出力する第
1の帯域通過ろ波手段と、上記第1の帯域通過ろ波手段
から出力される複数のディジタル信号に対してそれぞ
れ、上記レートでダウンサンプリング処理を実行して、
処理後の複数のディジタル信号を出力する第2のダウン
サンプラ手段と、上記第2のダウンサンプラ手段から出
力される複数のディジタル信号をそれぞれ複数P分配し
て、上記第1の帯域通過ろ波手段の帯域毎に、上記各デ
ィジタル信号に対してそれぞれ帯域毎に同一の所定の荷
重係数を乗算した後加算して、複数P個のディジタル信
号を出力する荷重加算手段と、上記荷重加算手段から出
力される複数P個のディジタル信号に対してそれぞれ、
所定のレートでアップサンプリング処理を実行して、処
理後の複数P個のディジタル信号を出力するアップサン
プラ手段と、上記アップサンプラ手段から出力される複
数P個のディジタル信号をそれぞれ、互いに異なる複数
P個の所定の伝達関数G1(z)乃至GP(z)を有して
帯域通過ろ波して、複数P個のディジタル信号を出力す
る第2の帯域通過ろ波手段と、上記第2の帯域通過ろ波
手段から出力される複数P個のディジタル信号を加算し
て、加算結果の信号を受信信号として出力する加算手段
と、上記第1のダウンサンプラ手段から出力される複数
のディジタル信号に基づいて、コンスタント・モジュラ
ス・アルゴリズムを用いて、アレーアンテナの主ビーム
を希望波の所望の方向に向けかつ干渉波などの不要波の
到来方向の受信レベルを零にしかつ所定の評価関数の値
を実質的に低下させるように、上記入力される複数のデ
ィジタル信号に対する上記荷重係数を演算して上記荷重
加算手段に出力することにより、上記荷重係数を上記第
1のダウンサンプラ手段の出力ディジタル信号のサンプ
リングレートで更新して設定する適応制御手段とを備
え、上記第1の帯域通過ろ波手段の伝達関数H1(z)
乃至HP(z)と、上記第2の帯域通過ろ波手段の伝達
関数G1(z)乃至GP(z)とは、上記A/D変換手段
から出力されるディジタル信号が上記加算手段から出力
される受信信号として再現されるような完全再構成条件
を実質的に満たすように設定されたことを特徴とする。
【0012】また、請求項2記載のアレーアンテナの制
御装置は、請求項1記載のアレーアンテナの制御装置に
おいて、上記A/D変換手段の前段に設けられ、上記ア
レーアンテナの各アンテナ素子でそれぞれ受信された複
数の受信信号に基づいて、予め決められた複数個の方向
においてそれぞれ主ビームを有する所定の複数個のビー
ム信号を発生して、複数のアナログ信号として上記A/
D変換手段に出力するマルチビーム形成手段と、上記第
1のダウンサンプラ手段と上記適応制御手段との間に挿
入された第1の選択手段と、上記第2のダウンサンプラ
手段と上記荷重加算手段との間に挿入された第2の選択
手段とをさらに備え、上記第1の選択手段は、上記第1
のダウンサンプラ手段から出力される複数のディジタル
信号を、所定のしきい値と比較して、上記しきい値以上
のディジタル信号を選択して上記適応制御手段に出力す
るとともに、選択されたディジタル信号に対応する、上
記第2のダウンサンプラ手段から出力されるディジタル
信号を選択して上記荷重加算手段に出力するように上記
第2の選択手段を制御することを特徴とする。
【0013】
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る実施形態について説明する。
【0015】図1は、本発明に係る一実施形態であるア
レーアンテナの制御装置の構成を示すブロック図であ
り、図2は、図1の帯域分割合成型アダプティブアレー
回路9の構成を示すブロック図である。
【0016】本実施形態では、アレーアンテナ100で
受信した信号をディジタル信号にA/D変換した後、帯
域分割及びダウンサンプリングを行って適応ディジタル
ビーム形成信号処理の速度を低速化することにより、広
帯域信号を取り扱えるようにすることを目的として、C
Mアルゴリズムを用いたアダプティブアレー回路に帯域
分割及び合成処理回路を導入することを特徴とする。帯
域分割及び合成型アレー信号処理は、比帯域幅の広い信
号を対象とする場合が多かったが(例えば、従来技術文
献5「F.Lorenzelli,et al.,“Broadband array proces
sing using subband techniques",Proceedings of IEEE
International Conference Acoustic Speech,Signal P
rocessing,pp.2876-2879,1996年」参照。)、本実施形
態では、信号そのものは広帯域だが比帯域幅は狭い場合
を考える。例えば、信号帯域幅が200MHzくらい
で、搬送周波数が10GHz以上のような場合である。
このとき、比帯域幅は2%以下であり、狭比帯域幅とみ
なせる。その目的は、光制御型アレーアンテナなどのア
ナログマルチビーム形成器2と組合わせて超広帯域信号
に対して適応的にビームを形成することにある。光制御
型アレーアンテナは、超広帯域信号に対して固定ビーム
を形成するのは容易ではるが、適応的ビーム形成を行う
のが困難である。一方、超広帯域信号をそのままディジ
タル信号処理を行うのは困難である。そこで、例えば、
光制御型アレーアンテナでマルチビームを形成しA/D
変換した後に帯域分割を行うことにより、ディジタル信
号処理できるレベルにサンプリング周波数をダウンコン
バートしてから適応ビーム形成処理を行えば、超広帯域
信号に対して適応的にビームを形成することができる。
本実施形態は、一種のビームスペース形構成である。こ
のように、帯域分割アダプティブアレー回路は高速動作
を必要とする場合にきわめて有用である。
【0017】次いで、図1を参照してアレーアンテナの
制御装置の構成及び動作について説明する。アレーアン
テナ100は、例えば1直線上に例えば半波長の間隔で
配置された複数N個のアンテナ素子1−1乃至1−Nを
備えて構成される。なお、アレーアンテナ100におい
ては、複数N個のアンテナ素子1−1乃至1−Nは2次
元の所定の配置形状で互いに所定の間隔で近接して配置
されてもよい。相手方の送信局からの送信信号は、複数
N個のアンテナ素子1−1乃至1−Nが並置される直線
に対して垂直な直線に対して定義される入射角θで入力
してアレーアンテナ100で受信される。各アンテナ素
子1−1乃至1−Nで受信された受信信号はマルチビー
ム形成器2に入力される。マルチビーム形成器2は、例
えば従来技術文献6「M.I.Skolnik,“Introduction to
Rader Systems",MacGraw-Hill,Inc.,pp.310-318,1981
年」において開示された、移相器や加算器もしくはバト
ラーマトリックスを用いた公知のアナログマルチビーム
形成方法を用いて、入力されるN個の受信信号に基づい
て、予め決められた複数N’個の方向(又は入射角)に
おいてそれぞれ主ビームを有する所定のN’個のビーム
信号(当該各ビーム信号は、上記予め決められた複数
N’個の方向(又は入射角)におけるビーム電界値を有
する信号である。)を発生して、ダウンコンバータ3−
1乃至3−N’に出力する。ここで、N’はN以下に予
め設定される。また、マルチビーム形成器2は、例え
ば、第3の従来例の光制御型マルチビーム形成装置であ
ってもよい。
【0018】ダウンコンバータ3−1乃至3−N’はそ
れぞれ、入力されるビーム信号を所定の中間周波数の信
号(以下、IF信号という。)に低域変換して、IF/
IQ変換器4−1乃至4−N’に出力する。次いで、I
F/IQ変換器4−1乃至4−N’はそれぞれ、互いに
直交する2つの局部発振信号を用いて、入力されるIF
信号を、互いに直交するI信号とQ信号とに変換してA
/D変換器5−1乃至5−N’に出力する。さらに、A
/D変換器5−1乃至5−N’はそれぞれ、入力される
I信号とQ信号をA/D変換してディジタルI信号とデ
ィジタルQ信号とに変換して帯域通過フィルタ(以下、
BPFという。)6−1−1乃至6−1−P,6−2−
1乃至6−2−P,…,6−N’−1乃至6−N’−P
に出力するとともに、ダウンサンプラ10−1乃至10
−N’に出力する。図1及び図2において、信号線で2
と示しているのは、互いに直交するI信号とQ信号から
なる複素数信号を示す。ここで、A/D変換器5−1か
ら出力されるディジタルI信号とディジタルQ信号は、
それぞれ(P+1)分配されて、複数P個のBPF6−
1−1乃至6−1−Pに入力されるとともに、ダウンサ
ンプラ10−1に入力される。以下、同様にして、A/
D変換器5−n(n=2,3,…,N’)から出力され
るディジタルI信号とディジタルQ信号は、それぞれ
(P+1)分配されて、複数P個のBPF6−n−1乃
至6−n−Pに入力されるとともに、ダウンサンプラ1
0−nに入力される。
【0019】各P個のBPF6−n−1乃至6−n−P
(n=1,2,…,N’)は互いに異なるP個の通過帯
域(以下、バンド1乃至バンドPという。)を有し、す
なわち、互いに異なる伝達関数H1(z),H2(z),
…,HP(z)を有する、例えば有限インパルス応答
(FIR)型トランスバーサルディジタルフィルタで構
成され、入力されるディジタルI信号とディジタルQ信
号とを帯域通過ろ波することにより、P個の帯域に分割
した後、Dを所定の2以上の整数とするとき、1/Dの
レートで入力信号に対してダウンサンプリング処理を実
行するダウンサンプラ7−n−p(p=1,2,…,
P)を介してセレクタ8に出力する。一方、ダウンサン
プラ10−1乃至10−N’はそれぞれ、入力されるデ
ィジタルI信号とディジタルQ信号とに対して所定の1
/Dのレートで入力信号に対してダウンサンプリング処
理を実行して、処理後のディジタルI信号とディジタル
Q信号をセレクタ11に出力する。セレクタ11は、複
数N’個の比較器を備え、入力される複数N’個の複素
数信号の電力値を演算しかつ所定のしきい値よりも大き
いL個の複素数信号(ここで、L≦N’であり、L個の
複素数信号はL個のI信号と、L個のQ信号からな
る。)を選択してディジタル信号S’1乃至S’Lとして
CMA制御回路12に出力する。また、セレクタ11
は、選択したL個の複素数信号に対応する、セレクタ8
への複素数信号を選択するようにセレクタ8を連動して
制御する。従って、セレクタ8は、セレクタ11に対応
して選択された2P×L個の複素数信号S1乃至SLを帯
域分割合成型アダプティブアレー回路9に出力する。セ
レクタ8及び11を設けることにより、より大きな信号
に基づいて適応制御処理を実行するので、適応制御処理
の精度が向上する。なお、本実施形態において、セレク
タ11は電力値レベルで比較しているが、本発明はこれ
に限らず、信号強度値レベル又は信号電界値レベルで比
較してもよい。
【0020】2P個の複素数信号S1のうちバンド1の
複素数信号S1は荷重加算回路20−1内の乗算器24
−1−1を介して加算器25−1に入力され、また、そ
のバンド1の複素数信号S1は荷重加算回路20−2内
の乗算器24−2−1を介して加算器25−2に入力さ
れ、以下同様にして、そのバンドp(3≦p≦P)の複
素数信号S1は荷重加算回路20−p内の乗算器24−
p−1を介して加算器25−pに入力される。また、2
P個の複素数信号S2のうちバンドp(1≦p≦P)の
複素数信号S2は荷重加算回路20−p内の乗算器24
−p−2を介して加算器25−pに入力される。さら
に、以下同様にして、2P個の複素数信号SPのうちバ
ンドp(1≦p≦P)の複素数信号Spは荷重加算回路
20−p内の乗算器24−p−Pを介して加算器25−
pに入力される。すなわち、セレクタ8から出力される
複素数信号S1乃至SPは、各バンドp毎に荷重加算回路
20−pに入力されて荷重加算される。各乗算器24−
1−1乃至24−P−Lの乗算係数である荷重係数は、
詳細後述されるように、CMA制御回路12によって演
算されて更新設定される。ここで、乗算器24−1−
1,24−2−1,…,24−P−1は同一の荷重係数
1 (m)を有し、乗算器24−1−2,24−2−2,
…,24−P−2は同一の荷重係数w2 (m)を有し、以下
同様に、乗算器24−1−l,24−2−l,…,24
−P−l(3≦l≦L)は同一の荷重係数wl (m)を有す
る。
【0021】CMA制御回路12においては、上記CM
アルゴリズムを用いて、入力される複数L個の複素数信
号S1’,S2’,…,SL’に基づいて、アレーアンテ
ナの主ビームを希望波の所望の方向に向けかつ干渉波な
どの不要波の到来方向の受信レベルを零にするような各
ビームに対応する受信信号に対する複数L個の重み係数
n (m)(n=1,2,…,L)を演算する。すなわち、
このCMアルゴリズムは、包絡線が一定である希望波の
信号波を用いた通信方式において、干渉波などの不要波
の影響によって変化した包絡線の波形を所望の形に変換
することによって不要波の到来方向の当該アレーアンテ
ナの放射パターンにおける受信レベルを零にするもので
ある。
【0022】加算器25−1は入力されるL個の複素数
信号を加算して出力し、加算器25−1から出力される
複素数信号は、入力される複数数信号に対して所定のD
のレートで入力信号に対してアップサンプリング処理を
実行するアップサンプラ21−1及び伝達関数G
1(z)を有するBPF22−1を介して加算器23に
出力する。また、加算器25−2は入力されるL個の複
素数信号を加算して出力し、加算器25−2から出力さ
れる複素数信号は、入力される複数数信号に対して所定
のDのレートで入力信号に対してアップサンプリング処
理を実行するアップサンプラ21−2及び伝達関数G2
(z)を有するBPF22−2を介して加算器23に出
力する。以下、同様にして、加算器25−p(3≦p≦
P)は入力されるL個の複素数信号を加算して出力し、
加算器25−pから出力される複素数信号は、入力され
る複数数信号に対して所定のDのレートで入力信号に対
してアップサンプリング処理を実行するアップサンプラ
21−p及び伝達関数Gp(z)を有するBPF22−
pを介して加算器23に出力する。ここで、P個のBP
F22−1乃至22−Pは互いに異なるP個の通過帯域
を有し、すなわち、互いに異なる伝達関数G1(z),
2(z),…,GP(z)を有する、例えば有限インパ
ルス応答(FIR)型トランスバーサルディジタルフィ
ルタで構成され、入力されるディジタルI信号とディジ
タルQ信号とを帯域通過ろ波して出力する。加算器23
は入力されるP個の複素数信号を加算して、受信信号z
(k)として出力する。
【0023】なお、N’×P個のBPF6−n−1乃至
6−n−P(n=1,2,…,N’)の伝達関数H
1(z),H2(z),…,HP(z)と、BPF22−
1乃至22−Pの伝達関数G1(z),G2(z),…,
P(z)とは、1つの受信信号に対する原理図である
図3に示すように、入力信号un(k)がそのまま同一
の信号として再現されて加算器23から受信信号z
n(k)として出力されるために、公知の完全再構成条
件(従来技術文献7「貴家仁志,“マルチレート信号処
理”,7.2節,pp.113−115,昭晃堂,19
95年」参照。)が実質的に満たされるように設定され
る。当該完全再構成条件が満たされれば、図1において
は、例えば、A/D変換器5−1乃至5−N’から出力
されるディジタル信号が加算器23からそのまま再現さ
れて受信信号として出力される。なお、当該完全再構成
条件は、公知の通り、エイリアジング回避条件と全域通
過条件とを分けることができ、両方の条件を満たすこと
が必要である(上記従来技術文献7参照。)。ここで、
前者の条件は、エイリアジングを回避するための周波数
設定の条件であり、後者の条件は、信号が通過するとき
に振幅利得1の全域通過特性、すなわち、振幅が一定で
あることの条件である。
【0024】図1のアレーアンテナの制御装置におい
て、マルチビーム形成器2、ダウンコンバータ3−1乃
至3−N’、IF/IQ変換器4−1乃至4−N’、セ
レクタ8及び11は設計条件により省略してもよい。マ
ルチビーム形成器2とセレクタ8及び11を省略すれ
ば、エレメントスペース構成のアダプティブアレーアン
テナとなる。この場合は、図1及び図2においてL=N
となる。
【0025】さらに、乗算器24−1−1乃至24−P
−Lの荷重係数w1 (m),w2 (m),…,wL (m)の演算方法
について以下に説明する。本実施形態においては、図1
に示すように、分割数P個の帯域分割、ダウンサンプリ
ング(又はデシメーション)処理後にCMアルゴリズム
を用いて荷重係数更新を行う。従って、荷重係数更新は
ダウンサンプリング前のレートでDサンプル毎に行う。
本実施形態において、信号の比帯域幅が狭いので、各帯
域の荷重係数は同一とされる。各帯域で信号と荷重との
積和演算後、アップサンプラ及び合成フィルタバンクに
より信号を合成し、元のサンプリングレートに戻す。C
Mアルゴリズムによる荷重係数更新式の導出にあたり、
以下の仮定を設ける。 (a)帯域分割フィルタバンク及び合成フィルタバンク
はFIR形で完全再構成条件を満足する。 (b)各帯域毎の荷重係数は同一である。 (c)評価関数の勾配関数の導出において荷重係数は定
常である。
【0026】CMアルゴリズムの評価関数Jを、
【数1】 J=(1/4)E[{│z(k)│2−σ22] とする。ここで、z(k)はアダプティブアレー回路9
の加算器23からの出力信号であり、σは所望の包絡線
値であり、E[・]は時間平均である。ダウンサンプリ
ング前のサンプリングレート(A/D変換器5−1乃至
5−N’でのサンプリングレートに等しい。)における
時刻を表す記号をkとし、ダウンサンプリング後のレー
トにおける時刻を表す記号をmとする。ダウンサンプリ
ング比(デシメーション比ともいう。)をDとすると、
k=0,D,2D,…に対して、m=k/D=0,1,
2,…と対応する。荷重係数更新はダウンサンプリング
後のサンプリングレートで行う。ここで、荷重係数更新
に最急降下法を用いると、荷重係数更新式は以下のよう
になる。
【0027】
【数2】W(m+1)=W(m)−μ∇W
【数3】W(m)=[w1 (m),w2 (m),…,wL (m)T
【数4】∇WJ=[∂J/∂w1 (m),∂J/∂w2 (m)
…,∂J/∂wL (m)T ここで、mはステップサイズであり、∇WJはJのベク
トルW(m)に関する勾配ベクトルである。受信信号z
(k)が次式のように表せると仮定する。
【数5】z(k)=Z(k)T(m) ここで、
【数6】 Z(k)=[z(k),z2(k),…zL(k)]T
【0028】このとき、勾配ベクトル∇WJは、
【数7】 ∇WJ =(1/2)E[{|z(k)|2−σ2}∇W{W(m)HZ(k)*Z(k)T(m)}] =E[{|z(k)|2−σ2}Z(k)*Z(k)T(m)] =E[{|z(k)|2−σ2}z(k)Z(k)*] となる。ここで、ベクトル又は行列の右側に付与された
*はベクトル又は行列の各要素の複素共役をとったもの
であり、Hは共役転置を表す。上記数2及び数7で、時
間平均の代わりに瞬時推定値を用いるものとすれば、上
記数2は次式のようになる。
【数8】W(m+1)=W(m)−μ{|z(k)|2−σ2}z
(k)Z(k)*
【0029】次いで、受信信号のベクトルZ(k)を求
める。図2と図3の記号を使うと、
【数9】 ここで、 Q={q|k−q=0,D,2D,…}∩{q|q=
0,1,…,M−1}
【0030】ここで、gp(q)(p=1,2,…,
P;q=0,1,…,M−1)は合成フィルタバンクを
成す帯域通過フィルタGp(z)のインパルス応答であ
り、Mはインパルス応答長である。数9に現れる荷重係
数値wn (m)は、ある時刻kに対する出力信号z(k)の
計算中において一定値とする。つまり、
【数10】 の和を求めるに当たって、本来ならk−q=(m−1)
D,(m−2)D,…に対して、過去の荷重係数値であ
るwn (m-1),wn (m-2),…を用いるべきだが、そうでは
なく、k−q=(m−1)D,(m−2)D,…に対し
てもwn (m)を用いる。これで実際に不都合は生じない。
【0031】上記数5において、
【数11】 とすると、数9は数5の形式で書ける。
【0032】原理図を示す図3において、v1n(m),
2n(m),…,vPn(m)は、アンテナ素子1−nで
受信した信号をディジタルI/Q信号に変換した信号u
n(k)を、帯域通過フィルタ群H1(z),H
2(z),…,HP(z)(図3において、6−n−1乃
至6−n−Pで示す。)で帯域分割してダウンサンプリ
ングしてできた信号であることに注意すると、z
n(k)という受信信号は、図3の構成図の出力信号と
解釈できる。図3は図1及び図2で使われている分析フ
ィルタバンクと合成フィルタバンクを直結した原理図で
ある。従って、このフィルタバンクが完全再構成条件を
満足するなら、受信信号zn(k)は入力信号un(k)
をある時間だけ遅らせたものとなる。帯域通過フィルタ
P(z),GP(z)ともにフィルタ長MのFIR形デ
ジタルフィルタなら、時間遅延はM−1である。よっ
て、
【数12】zn(k)=uk(k−M+1) となる。すなわち、
【数13】Z(k)=[u1(k−M+1),u2(k−
M+1),…,uL(k−M+1)]T である。
【0033】上記数9は、過去の荷重係数値wn (m-1)
n (m-2),…を直接的に使わないので厳密にはアダプテ
ィブアレー回路9の出力信号とは若干異なる。そこで、
数5のz(k)をzh(k)と改めて書くと、上記数8
の荷重係数更新式は、
【数14】W(m+1)=W(m)−μ{|zh(k)|2
σ2}zh(k)Z(k)*
【数15】 zh(k) =Z(k)W(m) =[u1(k−M+1),u2(k−M+1),…,uL(k−M+1)]W(m) k=0,D,2D,…;m=k/D となる。これが求める帯域分割合成型CMアルゴリズム
を用いたアダプティブアレーアンテナの制御装置におけ
る荷重係数更新式である。アダプティブアレー回路9の
出力信号z(k)を使わず、荷重係数更新の過程で分析
フィルタバンク入力信号un(k)からzh(k)を直
接的に生成してしまうため、アダプティブアレー回路9
の出力信号からのフィードバックはない。これによっ
て、回路構成をきわめて簡単にしている。
【0034】以上のように構成された本実施形態によれ
ば、きわめて広い広帯域信号に対して適応的なビーム形
成が可能になる。従って、従来例に比較して構成が簡単
であって、参照信号を必要とせず、広帯域信号を取り扱
うことができ、しかも第3の従来例の光制御型マルチビ
ーム形成装置を適用することができるアレーアンテナの
制御装置を提供することができる。
【0035】
【実施例】図4は、図1のアレーアンテナの制御装置の
シミュレーション結果の実施例であって、アダプティブ
アレーの動作結果を示す、入射角に対する相対受信電力
のグラフである。この実施例では、N=4素子の半波長
間隔リニアアレーアンテナを用いたアレーアンテナの制
御装置の例について示す。各アンテナ素子は等方性とす
る。信号は帯域制限されていないQPSK信号であっ
て、所望波が入射角θ=20゜(SNR=20dB)、
干渉波が入射角θ=−40゜(INR=17dB)から
入射する。フィルタバンクは、4分割ダウンサンプリン
グ比4の完全再構成のDFTフィルタバンクであり、H
1(z)=1+z-1+z-2+z-3である。他のフィルタ
の伝達関数は自動的に決定することができる(従来技術
文献7「貴家仁志,“マルチレート信号処理”,8.1
節,pp.128−134,昭晃堂,1995年」参
照。)。図4に、ダウンサンプリング前のレートで20
00サンプル後の指向特性を示す。図4から明らかなよ
うに、干渉波の入射方向の−40゜方向にヌルができて
いることがわかる。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係る請求項
1記載のアレーアンテナの制御装置においては、所定の
配置形状で近接して並置された所定の複数のアンテナ素
子からなるアレーアンテナを制御するためのアレーアン
テナの制御装置において、上記アレーアンテナの各アン
テナ素子でそれぞれ受信された複数の受信信号を複数の
ディジタル受信信号にA/D変換して出力する変換手段
と、上記変換手段から出力される複数のディジタル受信
信号に対してそれぞれ、所定のレートでダウンサンプリ
ング処理を実行して、処理後の複数のディジタル信号を
出力する第1のダウンサンプラ手段と、上記変換手段か
ら出力される複数のディジタル受信信号をそれぞれ、互
いに異なる複数P個の所定の伝達関数H1(z)乃至HP
(z)を有して帯域通過ろ波することにより帯域分割し
て出力する第1の帯域通過ろ波手段と、上記第1の帯域
通過ろ波手段から出力される複数のディジタル信号に対
してそれぞれ、上記レートでダウンサンプリング処理を
実行して、処理後の複数のディジタル信号を出力する第
2のダウンサンプラ手段と、上記第2のダウンサンプラ
手段から出力される複数のディジタル信号をそれぞれ複
数P分配して、上記第1の帯域通過ろ波手段の帯域毎
に、上記各ディジタル信号に対してそれぞれ帯域毎に同
一の所定の荷重係数を乗算した後加算して、複数P個の
ディジタル信号を出力する荷重加算手段と、上記荷重加
算手段から出力される複数P個のディジタル信号に対し
てそれぞれ、所定のレートでアップサンプリング処理を
実行して、処理後の複数P個のディジタル信号を出力す
るアップサンプラ手段と、上記アップサンプラ手段から
出力される複数P個のディジタル信号をそれぞれ、互い
に異なる複数P個の所定の伝達関数G1(z)乃至G
P(z)を有して帯域通過ろ波して、複数P個のディジ
タル信号を出力する第2の帯域通過ろ波手段と、上記第
2の帯域通過ろ波手段から出力される複数P個のディジ
タル信号を加算して、加算結果の信号を受信信号として
出力する加算手段と、上記第1のダウンサンプラ手段か
ら出力される複数のディジタル信号に基づいて、コンス
タント・モジュラス・アルゴリズムを用いて、アレーア
ンテナの主ビームを希望波の所望の方向に向けかつ干渉
波などの不要波の到来方向の受信レベルを零にしかつ所
定の評価関数の値を実質的に低下させるように、上記入
力される複数のディジタル信号に対する上記荷重係数を
演算して上記荷重加算手段に出力することにより、上記
荷重係数を上記第1のダウンサンプラ手段の出力ディジ
タル信号のサンプリングレートで更新して設定する適応
制御手段とを備え、上記第1の帯域通過ろ波手段の伝達
関数H1(z)乃至HP(z)と、上記第2の帯域通過ろ
波手段の伝達関数G1(z)乃至GP(z)とは、上記A
/D変換手段から出力されるディジタル信号が上記加算
手段から出力される受信信号として再現されるような完
全再構成条件を実質的に満たすように設定される。従っ
て、きわめて広い広帯域信号に対して適応的なビーム形
成が可能になる。それ故、従来例に比較して構成が簡単
であって、参照信号を必要とせず、広帯域信号を取り扱
うことができ、しかも第3の従来例の光制御型マルチビ
ーム形成装置を適用することができるアレーアンテナの
制御装置を提供することができる。
【0037】また、請求項2記載のアレーアンテナの制
御装置においては、請求項1記載のアレーアンテナの制
御装置において、上記A/D変換手段の前段に設けら
れ、上記アレーアンテナの各アンテナ素子でそれぞれ受
信された複数の受信信号に基づいて、予め決められた複
数個の方向においてそれぞれ主ビームを有する所定の複
数個のビーム信号を発生して、複数のアナログ信号とし
て上記A/D変換手段に出力するマルチビーム形成手段
と、上記第1のダウンサンプラ手段と上記適応制御手段
との間に挿入された第1の選択手段と、上記第2のダウ
ンサンプラ手段と上記荷重加算手段との間に挿入された
第2の選択手段とをさらに備え、上記第1の選択手段
は、上記第1のダウンサンプラ手段から出力される複数
のディジタル信号を、所定のしきい値と比較して、上記
しきい値以上のディジタル信号を選択して上記適応制御
手段に出力するとともに、選択されたディジタル信号に
対応する、上記第2のダウンサンプラ手段から出力され
るディジタル信号を選択して上記荷重加算手段に出力す
るように上記第2の選択手段を制御する。従って、上記
第1と第2の選択手段をさらに備えることにより、より
大きな信号に基づいて適応制御処理を実行するので、適
応制御処理の精度を向上させることができる。
【0038】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る一実施形態であるアレーアンテ
ナの制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1の帯域分割合成型アダプティブアレー回
路9の構成を示すブロック図である。
【図3】 本実施形態のアレーアンテナの制御装置の動
作原理を説明するためのブロック図である。
【図4】 図1のアレーアンテナの制御装置のシミュレ
ーション結果の実施例であって、アダプティブアレーの
動作結果を示す、入射角に対する相対受信電力のグラフ
である。
【符号の説明】
1−1乃至1−N…アンテナ素子、 2…マルチビーム形成器、 3−1乃至3−N’…ダウンコンバータ、 4−1乃至4−N’…IF/IQ変換器、 5−1乃至5−N’…A/D変換器、 6−1−1乃至6−N’−P…帯域通過フィルタ(BP
F)、 7−1−1乃至7−N’−P,10−1乃至10−N’
…ダウンサンプラ、 8,11…セレクタ、 9…帯域分割合成型アダプティブアレー回路、 12…CMA制御回路、 20−1乃至20−P…荷重加算回路、 21−1乃至21−P…ダウンサンプラ、 22−1乃至22−P…帯域通過フィルタ(BPF)、 23…加算器、 24−1−1乃至24−P−L…乗算器、 25−1乃至25−P…加算器、 100…アレーアンテナ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−222933(JP,A) 特開 平6−196921(JP,A) 特開 平7−245526(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 3/26 - 3/42 H01Q 25/00 - 25/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の配置形状で近接して並置された所
    定の複数のアンテナ素子からなるアレーアンテナを制御
    するためのアレーアンテナの制御装置において、 上記アレーアンテナの各アンテナ素子でそれぞれ受信さ
    れた複数の受信信号を複数のディジタル受信信号にA/
    D変換して出力する変換手段と、 上記変換手段から出力される複数のディジタル受信信号
    に対してそれぞれ、所定のレートでダウンサンプリング
    処理を実行して、処理後の複数のディジタル信号を出力
    する第1のダウンサンプラ手段と、 上記変換手段から出力される複数のディジタル受信信号
    をそれぞれ、互いに異なる複数P個の所定の伝達関数H
    1(z)乃至HP(z)を有して帯域通過ろ波することに
    より帯域分割して出力する第1の帯域通過ろ波手段と、 上記第1の帯域通過ろ波手段から出力される複数のディ
    ジタル信号に対してそれぞれ、上記レートでダウンサン
    プリング処理を実行して、処理後の複数のディジタル信
    号を出力する第2のダウンサンプラ手段と、 上記第2のダウンサンプラ手段から出力される複数のデ
    ィジタル信号をそれぞれ複数P分配して、上記第1の帯
    域通過ろ波手段の帯域毎に、上記各ディジタル信号に対
    してそれぞれ帯域毎に同一の所定の荷重係数を乗算した
    後加算して、複数P個のディジタル信号を出力する荷重
    加算手段と、 上記荷重加算手段から出力される複数P個のディジタル
    信号に対してそれぞれ、所定のレートでアップサンプリ
    ング処理を実行して、処理後の複数P個のディジタル信
    号を出力するアップサンプラ手段と、 上記アップサンプラ手段から出力される複数P個のディ
    ジタル信号をそれぞれ、互いに異なる複数P個の所定の
    伝達関数G1(z)乃至GP(z)を有して帯域通過ろ波
    して、複数P個のディジタル信号を出力する第2の帯域
    通過ろ波手段と、 上記第2の帯域通過ろ波手段から出力される複数P個の
    ディジタル信号を加算して、加算結果の信号を受信信号
    として出力する加算手段と、 上記第1のダウンサンプラ手段から出力される複数のデ
    ィジタル信号に基づいて、コンスタント・モジュラス・
    アルゴリズムを用いて、アレーアンテナの主ビームを希
    望波の所望の方向に向けかつ干渉波などの不要波の到来
    方向の受信レベルを零にしかつ所定の評価関数の値を実
    質的に低下させるように、上記入力される複数のディジ
    タル信号に対する上記荷重係数を演算して上記荷重加算
    手段に出力することにより、上記荷重係数を上記第1の
    ダウンサンプラ手段の出力ディジタル信号のサンプリン
    グレートで更新して設定する適応制御手段とを備え、 上記第1の帯域通過ろ波手段の伝達関数H1(z)乃至
    P(z)と、上記第2の帯域通過ろ波手段の伝達関数
    1(z)乃至GP(z)とは、上記A/D変換手段から
    出力されるディジタル信号が上記加算手段から出力され
    る受信信号として再現されるような完全再構成条件を実
    質的に満たすように設定されたことを特徴とするアレー
    アンテナの制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアレーアンテナの制御装
    置において、 上記A/D変換手段の前段に設けられ、上記アレーアン
    テナの各アンテナ素子でそれぞれ受信された複数の受信
    信号に基づいて、予め決められた複数個の方向において
    それぞれ主ビームを有する所定の複数個のビーム信号を
    発生して、複数のアナログ信号として上記A/D変換手
    段に出力するマルチビーム形成手段と、 上記第1のダウンサンプラ手段と上記適応制御手段との
    間に挿入された第1の選択手段と、 上記第2のダウンサンプラ手段と上記荷重加算手段との
    間に挿入された第2の選択手段とをさらに備え、 上記第1の選択手段は、上記第1のダウンサンプラ手段
    から出力される複数のディジタル信号を、所定のしきい
    値と比較して、上記しきい値以上のディジタル信号を選
    択して上記適応制御手段に出力するとともに、選択され
    たディジタル信号に対応する、上記第2のダウンサンプ
    ラ手段から出力されるディジタル信号を選択して上記荷
    重加算手段に出力するように上記第2の選択手段を制御
    することを特徴とするアレーアンテナの制御装置。
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