JP3107666U - 造花のディスプレイ装置 - Google Patents

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大井 美穂
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Abstract

【課題】 造花のディスプレイを工夫して造花の見栄えを良くし、飽きのこない造花のディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】 造花10と、水を溜めた状態で造花を透視して視認できるように形成された水槽20とから構成される造花のディスプレイ装置であって、前記水槽20は、外ケース部と、内ケース部と、底部との二重筒構造からなる容器に形成され、前記造花10が前記水槽の内ケース部の内の側領域に配置されている。前記水槽20を基台30に支持し、造花10を支持する花台部を水槽20を支持する支持台部よりも低位に設ける。
【選択図】 図1

Description

本考案は造花のディスプレイ装置に関し、より詳細には、造花の見栄えを良好にし、造花を用いたディスプレイとして好適に使用することができる造花のディスプレイ装置に関する。
造花は室内の装飾用等として広く使われてきた。とくに近年は、造花に用いる素材が改良され、加工技術も進んできたことにより、実際の生花と同じような風合いや、色彩を備えた商品が提供され、きわめて多種類の造花が提供されるようになってきている。
また、室内の装飾用に限らず、光触媒材を素材の表面に被着させるといった方法によって室内の空気を清浄化し、脱臭させるといった機能を備えた造花や、花の香りが発散するように芳香剤が加えられた造花も提供されている。
特開2003−190814号公報 特開2000−303237号公報
上述したように、造花はその種類が豊富になり、外観的にもすぐれた多様な商品が提供されるようになってきているのであるが、造花はその外観が変わらない故に、花瓶に造花を挿しておくといったように、まったく同じ態様のままにしておくと、飽きてしまうという問題がある。このため、造花を新しいものに交換したり、違う種類の造花を組み合わせてアレンジしなおししたりして、飽きがこないようにするといったことが行われている。
本考案は、このように従来の造花あるいは造花を使ったディスプレイでは、新味に欠け、飽きやすいという問題を、造花のディスプレイを工夫して造花の見栄えを良くすることによって解消し、異なった造花を月に2回程度の交替リースを主体として、造花の見栄えを高揚させ、眺める人達の心を和ませてくれる効果の捻出を目的とするディスプレイ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本考案は次の構成を備える。
すなわち、造花と、水を溜めた状態で造花を透視して視認できるように形成された水槽とから構成される造花のディスプレイ装置であって、前記水槽は、外ケース部と、内ケース部と、底部との二重筒構造からなる容器に形成され、前記造花が前記水槽の内ケース部の内側領域に配置されていることを特徴とする。
また、前記水槽を支持する基台を備えた造花のディスプレイ装置であって、前記基台が、前記水槽の底部の平面形状と同形状に形成された支持台部と、前記内ケース部の内側領域で造花を支持する花台部とを備え、造花の入れ替えリースを可能とすることを特徴とする。水槽を基台に支持することによって、造花のディスプレイ装置の見栄えをよくすることができ、花台部を設けることで造花の入れ替えのリースが容易に可能になる。
また、前記花台部が、前記造花を保持する花瓶等の保持体が支持台部よりも下側に位置するように、前記支持台部よりも低位に設けられていることにより、水槽の外部から造花を視認した際に、花そのものが水槽中に埋没して配置されているように視認できて、ディスプレイ装置の見栄えをさらに良くすることができる。
また、前記水槽としては、外ケース部と内ケース部とが、ともに平面形状で矩形の枠体状に形成されているもの、外ケース部と内ケース部とが、ともに円筒状に形成されているものが好適に用いられる。
また、前記水槽に、水槽内でエアを吐出させるバブリング装置が付設されていること、前記水槽に、水槽内の水面に水を吐出させるシャワー装置が付設されていることによって、水槽に溜められている水に動きが与えられ、水槽の外部から造花を見た場合に、造花の像が変化し、また、水槽内の動きが変化することから、新鮮で新規なディスプレイとして提示することができる。
本考案に係る造花のディスプレイ装置は、二重筒構造に形成された水槽の内ケース部の内側の領域に造花を配置する構造としたことによって、水槽に水を溜めた状態で水槽を外部から視認した際に、あたかも造花が水槽内に埋没されて配置されているように見え、造花のディスプレイとしては従来にない、新規な表現として提示される。造花は水槽の内ケース部の内側に配置することにより、色が褪せたり、変色したりすることがなく、あらかじめアレンジした形態、色彩を保持することができ、見栄えのよいディスプレイとして提示することができる。
以下、本考案の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本考案に係る造花のディスプレイ装置の第1の実施の形態の構成を示す正面図である。本実施形態の造花のディスプレイ装置は、造花10と、造花10を透視して視認出来るように設けられた水槽20と、水槽20と造花10とを支持する基台30とから構成されている。
造花10は、従来提供されている造花と同じものであり、本実施形態では造花10を花瓶12あるいは保持体によって起立した状態で保持されたものを使用する。造花10の種類や形態はとくに限定されるものではなく、一本の花をアレンジしたものであってもよいし、複数種類の花をアレンジしたものであってもよい。
図2は、基台30に造花10をセットした状態を示す。
基台30は、水槽20を支持する支持台部32と、造花10を支持する花台部34とを備える。支持台部32は、平面形状が矩形に形成された基台30の周縁部に沿って、所定幅で設けられている。
後述するように、水槽20は外形形状が矩形の箱体状に形成されるとともに、水を収容する収容部が、平面形状で矩形の枠状となるように形成されたもので、水槽20によって囲まれた平面領域内の中央部は中空に形成されている。支持台部32はこの水槽20の底面形状に合わせて平面形状が矩形の枠状の領域となるように形成されている。
花台部34は造花10を支持する支持台として形成されている。造花10は花瓶12あるいは何らかの保持体によって支持するようにしてアレンジされる。本実施形態では、基台30を横から見たときに、造花10を挿した花瓶12が支持台部32の下側に隠れるように、花台部34の設置高さを支持台部32よりも低位となるように設定している。
もちろん、基台30の横方向から造花10を見たときに、花瓶12が支持台部32の上方にあらわれてもかまわないが、本実施形態で、花台部34の高さが支持台部32よりも下方となるようにしているのは、水槽20の外側から造花10を透視した際に、造花10の花の部分や、きれいにアレンジされている造花10の部分が水槽20を透視して視認できるようにして、造花10と水槽20を含めたディスプレイ全体の見栄えを良くするためである。
花台部34を支持台部32に対して低位に配置する場合の花台部34の深さ寸法、および造花10を支持する花瓶12の大きさは適宜選定すればよい。
本実施形態では、支持台部32の四隅に支持脚36を設け、支持台部32がディスプレイの設置面に対して、一段、高い位置となるようにしているが、支持脚36を設けずに、ディスプレイの設置面に基台30をじかに置くようにすることもできる。基台30は支持台部32よりも花台部34が低位となるようにしているから、支持台部32の下面に遮蔽板35を固定し、花台部34にのせてある花瓶12が横方向から見えないようにする。支持脚36を設けずに基台30を設置面に置くときには、この遮蔽板35が設置面に当接して水槽20を安定に支持することが可能となる。
図3は、基台30上に水槽20を設置した状態の斜視図を示す。
水槽20は矩形の枠状に形成された外ケース部21と、外ケース部21から所定間隔離間した内側に、矩形の枠状に形成されて配置された内ケース部22と、外ケース部21の下端縁と内ケース部22の下端縁間を周方向に一周して端縁間を水密に閉止する底部23とから構成される。
すなわち、本実施形態の水槽20は、外ケース部21と内ケース部22と底部23からなる二重筒構造の容器に形成することにより、外ケース部21と内ケース部22とによって挟まれた平面形状が矩形の枠状となる領域が水が収容される領域となり、内ケース部22によって囲まれた内側の領域は中空領域(上下に突き抜けた領域)となる。
水槽20を構成する外ケース部21および内ケース部22は所定の水圧に耐える強度を有するとともに、透視性のよい透明材料、たとえば透明な合成樹脂材あるいはガラス板によって形成する。
なお、外ケース部21と内ケース部22を透明板を組み合わせて製作する場合には、少なくとも、内ケース部22の接合部が外部から視認されないように接合するのがよい。
水槽20の上面には、外ケース部21によって囲まれた全領域が外部から視認されないように蓋40を被せる。
図4は、基台30と水槽20との平面配置関係を示す。基台30の支持台部32に水槽20の底部23を位置合わせするようにして水槽20がのせられる。水槽20の内ケース部22の内側は中空部となっているから、この中空部内の花台部34に花瓶12を置くことによって水槽20の内側に造花10を配置することができる。造花10は花台部34の上に単に置くだけであり、水槽20の上から手を差し入れて造花10の向きを整えることができる。
図1は、基台30に水槽20をセットし、水槽20の内側に造花10を配置し、水槽20に水を入れて蓋40を被せてディスプレイ装置とした状態を示す。
水槽20に水を入れると、水槽20の内ケース部22が透明体によって形成されていることから、内ケース部22が外部からまったく見えなくなり、造花10はあたかも水槽20の中に埋没したように視認される。これによって、単に、造花10を花瓶12に挿した場合と比較して、新規でかつ、見栄えのよいディスプレイとすることができる。
水槽20では、水槽20の底にエアを送り込むことによって水槽20の底から泡が生じるようにバブリング装置を付設することが可能であり、また、蓋40の内側に水面に向けて水をシャワー状に放射する放水部を設け、水槽20内の水を循環させて水面に水を放射させるようにするシャワー装置を付設することができる。このように水槽20にバブリング装置やシャワー装置を設けて、水槽20内の水に動きを与えるようにすれば、水槽20の外部から視認される造花10の像にゆらぎを与えることができ、ディスプレイの表現に変化を与えることができて、造花の色合いなどをより新鮮に、変化をもたせて表現することができる。これによって、造花を使用するディスプレイであっても、きわめて見栄えのよいディスプレイとして提示することが可能になる。
また、水槽20内で観賞後や水生生物を飼ったり、水生植物を配置したりすることによって、これらの魚などの動きとともに造花を観賞することができ、さらに特徴的なディスプレイとすることができる。
本実施形態の造花のディスプレイ装置は、実際には造花10を水槽20内に浸漬させているわけではないから、造花10の色が変化したりする心配がまったくないこと、別の造花10に交換する場合も、花台部34にのせている造花10を別の造花10にのせかえるだけで済ませることができ、交換操作がきわめて簡単であり、これによって、異なる見栄えのディスプレイとすることが簡単にできるという利点がある。
また、造花10に光触媒を被着して、室内空気の浄化作用および脱臭作用を作用させるようにする場合も、造花10は水槽20の外部にあるから、光触媒の機能が阻害されることがなく、また、造花10の表面、たとえば花びらの表面や葉の表面に水滴状の芳香剤を被着させた場合でも、芳香剤の作用が阻害されることがないという利点がある。
なお、上記実施形態の造花のディスプレイ装置では、水槽20として矩形の箱状に形成したものを使用したが、水槽20の形態は矩形の箱状に形成する場合に限るものではない。たとえば、外ケース部21と内ケース部22とを円筒体状に形成し、外ケース部21と内ケース部22とを同芯配置とした二重筒状に形成することも可能であり、この場合も上記実施形態とまったく同様の作用効果を奏することができる。また、外ケース部21と内ケース部22とを相似形に形成せず、互いに異なる形態とすることも可能である。
また、本実施形態では、水槽20を基台30の上にのせる配置としているが、場合によっては、基台30を用いることなく、単に設置面に水槽20を配置し、水槽20の内ケース部22の内側の領域に、花瓶12等で支持された造花10を配置するといった使い方も可能である。
(他のディスプレイ装置の例)
図5は造花10を用いた他のディスプレイ装置の例を示す。このディスプレイ装置は、水を収容する水皿50と、水皿50に溜められた水に浸漬するようにして配置する照明付き霧発生器55と、水皿50の上方に配置された支持皿60と、支持皿60に支持された造花10とから構成されている。
水皿50は造花10を見栄えよくディスプレイするための装飾機能と、照明付き霧発生器55を収容して、霧、もやを発生させる水を収容する機能を備えるもので、浅皿状の比較的大きな鉢状に形成されている。支持皿60は造花10を水皿50から浮かした位置に見栄えよく支持するためのものである。
本実施形態では、花瓶のかわりに自然石13に造花10をアレンジし、自然石13を支持皿60にのせることによって造花10を支持している。
このディスプレイ装置の場合は、水皿50に配置した照明付き霧発生器55の作用によって、水皿50から霧がもや状に発生し、水皿50の水面がもやによって隠され、支持皿60の下方と支持皿60の周囲にもやが流れて、ディスプレイとして新鮮で、面白味のあるものとなる。霧、もやの中に造花10が浮かび上がるように表現されることにより、造花10が生き生きとして表現され、造花10を単に花瓶に挿して使用する場合にくらべて、飽きのこない表現とすることができる。
また、水皿50に配置された照明付き霧発生器55は、間欠的に赤、青、紫、緑といった光を放射するように形成されており、これらの光が水の中から放射されることによって、光がゆらぐようにして放射され、もやによって光が反射されて、光によるディスプレイも面白味のあるものとなり、造花10のディスプレイ効果をさらに高めるように作用する。
なお、本ディスプレイ装置では、造花10をアレンジしてディスプレイとしているが、場合によっては造花10にかえて生花を使用することもできる。生花を使用した場合は、水皿50から霧状に水が補給されることから、自動的に水の供給が行えるという利点がある。
上述した各実施形態のディスプレイ装置は、造花を使用して見栄えのよいディスプレイを可能にするものとして提供するものであるが、造花を交換したり、季節に合わせて造花を入れ替えることで、常に新鮮な感覚のディスプレイとすることができる。上記実施形態のディスプレイ装置は、いずれも造花を交換する操作が容易であるから、造花の入れ替えリース用として好適に利用することができ、これによってディスプレイの雰囲気を更新することが容易に可能であり、この点においても使いやすい造花のディスプレイ装置として提供することができる。
本考案に係る造花のディスプレイ装置の実施形態を示す正面図である。 造花のディスプレイ装置の基台の構成を示す斜視図である。 造花のディスプレイ装置の水槽の構成を示す斜視図である。 基台と水槽との平面配置関係を示す説明図である。 造花のディスプレイ装置の他の例を示す斜視図である。
符号の説明
10 造花
12 花瓶
20 水槽
21 外ケース部
22 内ケース部
23 底部
30 基台
32 支持台部
34 花台部
35 遮蔽板
36 支持脚
40 蓋
50 水皿
55 霧発生器
60 支持皿

Claims (7)

  1. 造花と、水を溜めた状態で造花を透視して視認できるように形成された水槽とから構成される造花のディスプレイ装置であって、
    前記水槽は、外ケース部と、内ケース部と、底部との二重筒構造からなる容器に形成され、
    前記造花が前記水槽の内ケース部の内側領域に配置されていることを特徴とする造花のディスプレイ装置。
  2. 前記水槽を支持する基台を備えた造花のディスプレイ装置であって、
    前記基台が、前記水槽の底部の平面形状と同形状に形成された支持台部と、
    前記内ケース部の内側領域で造花を支持する花台部とを備え、造花の入れ替えリースを可能とすることを特徴とする請求項1記載の造花のディスプレイ装置。
  3. 前記花台部が、前記造花を保持する花瓶等の保持体が支持台部よりも下側に位置するように、前記支持台部よりも低位に設けられていることを特徴とする請求項2記載の造花のディスプレイ装置。
  4. 前記水槽の外ケース部と内ケース部とが、ともに平面形状で矩形の枠体状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の造花のディスプレイ装置。
  5. 前記水槽の外ケース部と内ケース部とが、ともに円筒状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の造花のディスプレイ装置。
  6. 前記水槽に、水槽内でエアを吐出させるバブリング装置が付設されていることを特徴とする請求項1記載の造花のディスプレイ装置。
  7. 前記水槽に、水槽内の水面に水を吐出させるシャワー装置が付設されていることを特徴とする請求項1記載の造花のディスプレイ装置。
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