JP3107406U - 肩関節固定装具 - Google Patents

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重史 黒田
隆 遊佐
雄彦 小柳
朱実 佐々木
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株式会社メディックス
住吉 徹是
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Abstract

【課題】前腕部及び上腕部の体幹部に対する固定が強固にでき、かつ、肩関節の屈曲角度の調節が可能な肩関節固定装具を提供する。
【解決手段】前腕部d及び上腕部cを固定するための重畳可能な複数の胸部パッド1,2と、上腕保持具4と、前腕保持具5と、スリングストラップ3とにより構成するとともに、胸部パッドには、相互を固定するための面ファスナー、胸部パッドと上腕保持具及び前腕保持具には、相互の固定を可能にする面ファスナー、前記胸部パッドと前記スリングストラップには、相互の固定を可能にする面ファスナーを設けた。前記胸部パッドの一部脱着により、肩関節屈曲角度の変更が可能となる。
【選択図】図4

Description

本考案は、肩関節を固定するための装具に関し、特に肩関節回旋筋腱板断裂・修復手術後の早期使用に好適な肩関節固定装具に関する。
従来、肩関節を固定するために利用される装具として、例えば、特許文献1に記載のものがある。この装具(名称:アームスリング)は、前腕部を保持するアームホルダと、該アームホルダの位置を固定するための紐状スリングと、腰に回すバンドとにより構成されている。
特開2001−129009号公報
上記のような従来の装具は、重量が軽く、コストが安いメリットがあるが、前腕部及び上腕部の体幹部に対する固定が強固でないため、肩関節の可動を許してしまう。また、肩関節回旋筋腱板断裂の修復手術後に用いる場合は、回旋筋腱板の回復に応じ肩関節の屈曲角度を変更する必要があるが、そのような調節機能を備えていない。
本考案は、上記問題点を解消するためになされたもので、前腕部及び上腕部の体幹部に対する固定が強固にでき、かつ、肩関節の屈曲角度の調節が可能な肩関節固定装具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本考案の肩関節固定装具は、前腕部及び上腕部と、体幹部との間に装着して用いる重畳可能な複数の胸部パッドと、上腕部を保持するためのベルト、バンド等よりなる上腕保持具と、前腕部を保持するためのベルト、バンド等よりなる前腕保持具と、前記胸部パッドを保持するためのスリングストラップとにより構成するとともに、前記胸部パッドには、それら相互を固定するための面ファスナー、前記胸部パッドと前記上腕保持具及び前腕保持具には、それら相互の任意位置での固定を可能にする面ファスナー、前記胸部パッドと前記スリングストラップには、それら相互の任意位置での固定を可能にする面ファスナーを設けてなり、前記胸部パッドの一部脱着により、肩関節屈曲角度の変更を可能にしたものである。
本考案の肩関節固定装具は、重畳可能な複数の胸部パッドと、ベルト、バンド等よりなる上腕保持具及び前腕保持具と、スリングストラップとにより構成され、その各部品には相互を連結するための面ファスナーが設けられ、任意位置での連結が可能であるため、健側の肩にスリングストラップを掛けて装着した場合、患側の肩に繋がる上腕部及び前腕部は、それらの保持具及び胸部パッドを介して体幹部に強固に固定され、結果として患側の肩関節が強固に固定される。
また、複数の胸部パッドの一部を脱着することにより、肩関節屈曲角度の変更が可能であるため、肩関節回旋筋腱板の断裂修復手術後に本装具を用いた場合、重要な、修復した回旋筋腱板の治癒状況に応じた適度な肩関節角度の確保が可能となり、ストレスの除去、手術創からの苦痛の除去及び治療期間の短縮が可能となる。
本考案の肩関節固定装具は、重畳可能な複数の胸部パッドと、上腕保持具と、前腕保持具と、スリングストラップとよりなるが、複数の胸部パッドの中、体幹部に直接当てる胸部パッドの体幹側は、体幹部に沿う湾曲形状にすることが望ましく、また、上側に重ねる胸部パッドの外側面は、上腕部及び前腕部が載せ易いようテーパー状にすることが望ましい。
また、上腕保持具及び前腕保持具には、上腕及び前腕を密着して強固に保持し得るよう、ベルト、バンド等を用いる。また、スリングストラップには、胸部パッドを安定して保持できるよう、分岐枝をもつものを用いる。
図1は、本考案の肩関節固定装具の一実施例の部品図で、1は胸部パッドA、2は胸部パッドB、3はスリングストラップ、4は上腕ベルト、5は前腕ベルトである。胸部パッド1及び2は、互いに重ねた状態で示している。
図2は、上記胸部パッドの斜視図で、(1)は胸部パッド1(胸部パッドA)と胸部パッド2(胸部パッドB)を重ねた状態の斜視図であり、その左図は前側から見た斜視図、右図は反対側(体幹部側)から見た斜視図である。同図(2)及び(3)は、胸部パッド1、胸部パッド2各単体の同様な斜視図である。図示のように、胸部パッド1は体幹部に適合する湾曲形状部を有し、一方、胸部パッド2は上腕部に適合するテーパー部を有するように作られている。
胸部パッド1及び胸部パッド2には、互いを重畳し固定するための面ファスナー、及びスリングストラップ3を固定するための面ファスナーが設けられる。
上記胸部パッド1、胸部パッド2の面ファスナーに対応し、分岐枝を有するスリングストラップ3の各端部及び上腕ベルト4、前腕ベルト5の対応部位に面ファスナーが設けられる。
以下、本考案装具の装着方法について述べる。図3、図4、図5及び図6は、それぞれ本考案の装具を着用した状態を示す左側面図、正面図、右側面図及び背面図、図7は、肩関節の屈曲角度変更の説明図である。図中、aは健側の肩、bは体幹部、cは上腕部、dは前腕部、eは患側の肩を示す。
面ファスナーで重畳した胸部パッド1及び2は、スリングストラップ3の各端部と面ファスナーで連結されて健側の肩aより吊り下げられ、同時に、体幹部bに密着する。次に、上腕ベルト4を装着した上腕部c、及び前腕ベルト5を装着した前腕部dを、胸部パッド2に、それぞれの面ファスナーにて連結し、固定する。
上記のように装着することにより、患側の肩に繋がる上腕部c及び前腕部dが、胸部パッド1及び2を介して体幹部bに強固に固定されることになり、その結果、患側の肩関節が強固に固定される。
また、図7に示すように、胸部パッド2の着脱により、肩関節の屈曲角度を変更することができる。胸部パッド1及び2を重畳して用いる場合、屈曲角度大となるが、胸部パッド1のみの場合、屈曲角度小となる。胸部パッド1のみとした場合も、上腕部c及び前腕部dは面ファスナーにより該パッドに連結されるため、肩関節は屈曲角度小の状態で強固に固定される。
本実施例では、胸部パッドが2枚重ねの場合を示したが、より枚数の多い構成とすることにより、段階的な胸部パッドの取り外しにより屈曲角度のよりきめ細かい調節が可能となる。
本考案の一実施例の部品図である。 本考案の一実施例の胸部パッドの斜視図である。 本考案の一実施例の装具を着用した状態を示す左側面図である。 同上装具を着用した状態を示す正面図である。 同上装具を着用した状態を示す右側面図である。 同上装具を着用した状態を示す背面図である。 本考案装具の着用による肩関節屈曲角度の変更の説明図である。
符号の説明
1 胸部パッドA
2 胸部パッドB
3 スリングストラップ
4 上腕ベルト
5 前腕ベルト
a 健側の肩
b 体幹部
c 上腕部
d 前腕部
e 患側の肩

Claims (1)

  1. 前腕部及び上腕部と、体幹部との間に装着して用いる重畳可能な複数の胸部パッドと、
    上腕部を保持するためのベルト、バンド等よりなる上腕保持具と、
    前腕部を保持するためのベルト、バンド等よりなる前腕保持具と、
    前記胸部パッドを保持するためのスリングストラップとにより構成するとともに、
    前記胸部パッドには、それら相互を固定するための面ファスナー、前記胸部パッドと前記スリングストラップには、それら相互の任意位置での固定を可能にする面ファスナー、前記胸部パッドと前記上腕保持具及び前腕保持具には、それら相互の任意位置での固定を可能にする面ファスナーを設けてなり、
    前記胸部パッドの一部脱着により、肩関節屈曲角度の変更を可能にしたことを特徴とする肩関節固定装具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010534507A (ja) * 2007-07-27 2010-11-11 オットー・ボック・ヘルスケア・ゲーエムベーハー 肩装具
JP2012090920A (ja) * 2010-10-29 2012-05-17 Nagano Gishi:Kk 肩関節固定装具
KR200465621Y1 (ko) * 2012-08-30 2013-03-06 송회덕 편마비 환자를 위한 어깨뼈 외전보조기
JP2017012241A (ja) * 2015-06-26 2017-01-19 アルケア株式会社 肩関節装具

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