JP3107164U - 帽子 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来、官帽を落としたり、何らかの拍子で帽章がものに当ったりした際に、帽章が回転等して正規の取付位置からずれることがあった。
【解決手段】帽子本体と腰部と鍔部を有する帽子において、該帽子本体の前側中央部近傍に帽章を設け、該帽章の中央部に前記帽子本体に取付けるための締付部を有するマーク部材を設け、前記帽章の裏面の中央部上側及び前記帽子本体の前記帽章に対する位置に貼付手段を設けたことで、帽章の位置ズレを防止することができる。
【選択図】図1

Description

本考案は、帽章及び帯章を取付けた帽子に関する。
警察官、自衛官、消防官などが着用する帽子(以下「官帽」という。)には、官帽の前側に帽章が設けられており、また、官帽の腰部には帯章が設けられている。この帯章は、昇任するたびに変わる、つまり、1本の階級線が2本の階級線になったり、色が変わったりする。
このように、帯章は昇任するごとに変わるが、この変更された帯章が設けられた官帽自体が昇任する度に支給されるわけではない。つまり、昇任した場合は、昇任後の帯章のみが支給されるだけで、自ら帯章を取り替える必要があった。この帯章を取り替える作業を低減するための考案は、既に考えられている。
また、この帯章を取り替える際に、前記帽章を取外さなければならないので、この帽章は帽子本体と脱着自在になるようにネジで取付られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平11−335918号公報
しかしながら、官帽を落としたり、何らかの拍子で帽章が物に当ったりした際に、帽章が回転等して正規の取付位置からずれることがあった。また、官帽を落とした際に、官帽の内側の通気用中敷に汚れが付着することが多かった。
本願考案は係る問題点に鑑み、官帽の帽章が回転せず、官帽の内側の通気用中敷に付着した汚れを容易に洗えることで、気持ち良く被ることが出来る官帽を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、本願考案の帽子は、帽子本体と腰部とを有し、該帽子本体に帽章を設け、該腰部に帯章を設けた帽子において、該帽子本体の前側中央部に帽章を設け、該帽章の中央部に前記帽子本体に取付けるための締付部を有するマーク部材を設け、前記帽章の裏面の前記締付部より上側及び前記帽子本体の前記帽章に対向する位置に貼付手段を設けたこと。このような構成により、帽章が帽子本体に対して確実に固定されるのと共に、帯章を取り替える際に、帽章を容易に取外すことができ、帯章も容易に取り替えることができる。
また、前記帽子本体の内側上端部に通気用中敷を設け、該通気用中敷は通気部材と骨格部材とを有し、該通気部材をメッシュ状の生地で形成し、前記骨格部材を変形可能な材質で形成し、前記通気部材と前記骨格部材とを連結するための取付部材を設けた。このような構成により、前記骨格部材を変形させて前記通気用中敷を官帽から容易に取外しまたは取り付けすることができる。
また、前記通気部材を前記骨格部材から取外すことができるようにすることで、前記通気部材だけを洗濯機などで洗うことができる。
本願考案の帽子の帽章及び帯章を容易に取付け、取外しすることができると共に、帽章が一度固定されるとズレたり、回転したりすることがなくなる。また、通気用中敷を設けることで、帽子本体の内側の通気性を向上させることができ、頭部の蒸れを防ぐことができるのと共に通気部材を取外して洗うことができる。
本願考案の一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本願考案の官帽の構成を示す分解斜視図である。
図1に示すように、官帽1は帽子本体2、腰部3、鍔部4を有する構成になっており、帽子本体2の上側を円形状に形成し、この帽子本体2の上側の直径を、円環状に形成された腰部3の直径より大きくなるように形成し、円盤状に形成された通気用中敷6を帽子本体2の上側に取り付けられるようになっている。また、帽子本体2の前側を帽章5などのマーク類が取り付けられるように、後側に比べて広くなっていると共に、帽子本体2の前側を腰部3に対して前側に倒れ込んだ状態に形成されている。そして、帽子本体2の前側の裏側を樹脂などの型紙で支えることで、帽章5などのマーク類を取り付けても曲がったり、皺になったりしないように形成されている。また、帽子本体2の後側には、メッシュ状の生地であるラッセル生地で形成され、通気性がよくなるように構成されている。そして、帽子本体2の下側の全周に連なって、ほぼ一定の幅を持ち環状に形成された腰部3が設けられている。この腰部3も帽子本体2と同様に、曲がったり、皺になったりしないように、樹脂などの型紙が裏側を支えるように形成されている。また、腰部3の前側の下側には、腰部3に連なって略三日月状の鍔部4が設けられている。この略三日月状の鍔部4は、耐久性を持たせるために3〜5mm程度の厚さに形成されているのと共に、腰部3に対して垂直前側より下側に傾いて形成され、官帽1を被った際に日差しが直接目に差し込まないようになっている。そして、この腰部3の外側には全周に亘って覆うように帯章7が設けられている。この帯章7はほとんど伸縮性のない生地部8と、伸縮性のある弾性部9とを有する構成になっており、昇任するごとに変わる帯章7を、弾性部9が伸縮することで容易に付け替えることができるようになっている。また、腰部3の前半分側に帯状のバンド10を設け、帯章7の左右両側にはバンド10の耳ボタン11を取り付けるための孔が設けられている。
図2は、本願考案の官帽の帽章の構成を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。
図2に示すように、帽章5は基部材12とマーク部材13を有しており、基部材12は桃の縦断面状に形成され、この内部には折れ曲がらないように型紙などが設けられている。この基部材12の中央部にはマーク部材13、周縁部には意匠部材14が設けられていおり、マーク部材13は、基部材12に設けられた孔にマーク部材13に設けられた締付部15で貫通してナット16で基部材12に固定されている。また、基部材12に対してマーク部材13と反対側(帽章5の裏面)の締付部15の上側には、水平方向にマジックテープ(登録商標)17が帯状に設けられており、帽章5を帽子本体2に取付けた際に帽章5の回転を防止することができる(図1参照)。そして、マジックテープ(登録商標)17の基部材12への取付は糸で直接縫い付けて固定されている。この場合、基部材12上の見栄えが悪くならないように、糸の色や縫い付け位置は基部材12に対して基部材12の意匠部材14に糸が係らないように設定されている。また、マーク部材13の基部材12に対する回転を防止するために、基部材12の表面にマーク部材13が食い込むように、マーク部材13の基部材12の表面と接する部分はエッジ状の尖った状態に形成され、一方、基部材12のマーク部材13側の表面は、弾力性を有する生地で形成されている。このような構成により、帽章5に取付けられたマーク部材13の回転を防止することができ、帽子本体2、帽章5、マーク部材13が締付部15を軸に回転することなく固定することができる。ここで、帽章2は意匠上官帽1の前側中心及び上下方向の中心近傍に取付ける必要があり、昇任する度に取り替える帯章7の上側に締付部15がくるようにするのが好ましい。そこで、マジックテープ(登録商標)17[マジックテープ(登録商標)18も同様]は、昇任する度に取り替える帯章7に影響されない位置である締付部15の上側に位置するのが好ましく(図1参照)、前側に倒れ込んだ帽子本体2にもマジックテープ(登録商標)17、18が貼付くことができるように設けられている。また、上述した水平方向に取付けるだけでなく、締付部15の上側であれば、任意の場所に複数個あってもよい。そして、マジックテープ(登録商標)17、18は接着剤などで帽章5の裏面及び帽子本体2に取付けてもよい。また、帽子本体2の前側中心に位置する前側中心部19に、帽章5を取付けるための帽章取付孔20が前後方向に貫通するように設けられており、帽章5の中央に取付けられた締付部15を帽章取付孔20に挿入し、官帽1の内側からナット21で固定できるようになっている。この帽章取付孔20を有することで、帽子本体2に対する帽章5の上下左右方向の動きが規制される。また、この帽章取付孔20の上側に貼付手段であるマジックテープ(登録商標)18が設けられており、帽章5に取付けられた貼付手段であるマジックテープ(登録商標)17と貼付くことで、締付部5fを軸に回転することを防止することができるように構成されている(図1参照)。
次に官帽1の内側の通気性を向上させるための通気用中敷6について説明する。
図3は、本考案の官帽の通気用中敷6の構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)はA−A断面矢視図である。
図3に示すように、通気用中敷6は骨格部材22と通気部材23とを有している。この通気用中敷6は前記のように帽子本体2の上側にはめ込むことができるように(図4参照)、骨格部材22を円環状で変形可能な材質(樹脂、ワイヤー等)を用いて形成されている。この骨格部材22を変形可能に形成することで、骨格部材22の直径より小さい官帽1の開口部24から通気用中敷6を変形させて帽子本体2の上側に容易に取付け及び取外すことができるようになっている。そして、円形状をした通気部材23は、通気性をよくするために、メッシュ状の生地であるラッセル地で形成されている。このラッセル地は、網目状に編まれた上下2層の上網目部25及び下網目部26を有し、この上網目部25と下網目部26との間を複数の糸状の繊維27で連結され、上網目部25と下網目部26との間に一定の間隙ができるように形成されている。また、通気部材23は骨格部材22に対して、上下方向の移動及び回転ができるように、骨格部材22の内径より小さく形成され、取付部材28で連結されている。そして、官帽1を被った際に頭部29の形状に通気部材23が沿うように通気部材23は繊維状のもので構成されている。このように通気部材23が構成されることで、官帽1内の帽子本体2と頭部との間で空間ができ、空気の流れを生じさせることができる(図4参照)。また、取付部材28を通気部材23と骨格部材22との間に渡されており、通気部材23の取付けるときの自由度が増し、寸法の多少異なる官帽1に対しても同一の通気部材23を適応させることができるので、多品種生産によるコストアップを低減させることができる。また、通気用中敷6は、骨格部材22の一部分に接合部31を有しており、通気部材23が汗などにより汚れた場合、接合部31を分離して通気部材23を取り出して、通気部材23だけを洗濯機などで洗うことができるようになっている。この接合部31は、骨格部材22の内側に湾曲して形成された骨格空間部32に、棒状の接合材33を挿入して骨格部材22を円形状に結合できるようになっている。
図4は、本願考案の官帽を被った場合の官帽の内側を流れる空気の流れを示した図であり、(a)は全体図、(b)はM部拡大図である。
図4に示すように、官帽1の内部に空気の流れ(図中矢印参照)を生じさせるため、頭部29と帽子本体2との間に空間ができるように構成されている。ここで、空間が最も狭くなるM部においては、官帽1を被った際に、帽子本体2と頭部29との間で圧迫されないように糸状の繊維27は強度を有しており、帽子本体2と頭部29との間に空間ができるようになっている。この空間により、帽子本体2の後部に設けられた帽子通気部30から入ってきた空気は、通気部材23と帽子本体2との間、及び通気部材23と頭部29との間を通過し、空間の最も狭くなっているM部では、上網目部25と下網目部26との間を通過して官帽1の内側全体に行きわたることができ、頭部29の蒸れを防止することができるようになっている。
図5は、本願考案の他の実施の形態の通気用中敷の図であり、(a)は斜視図、(b)は取付部材の断面拡大図である。
図5に示すように、骨格部材22から通気部材23をさらに容易に取外すために、取付部材36につなぎ目33を設け、このつなぎ目33から各々の対向する取付部材36の面に、貼付手段であるマジックテープ(登録商標)34、35を設けることで、取付部材36を上下方向に分離することができる。また、骨格部材22に接合部31を設ける必要がなく、骨格部材22を一体成形することが可能となる。
ここで、帯章7の付け替えるときの手順について説明すると、まず官帽1の内側に取付られているナット21を取外し、帽章5を前側に引張ることで、帽章5が帽子本体2に取付けられたマジックテープ(登録商標)18から外れる(図1参照)。そして、バンド10の両端部近傍に取付られている官帽1の内部で耳ボタン11の裏側にあるナット(図示せず)を緩め、バンド10を取外す。そして、帯章7を上方または下方に取外し、新しい帯章を取付ける。この後は、前記取外し手順とは逆の手順で行えば、新たな帯章を取付けた官帽が完成する。
このような構成により、帽章5が回転等して不格好になることが無くなると共に、官帽1の中に空気を通すことが出来るので、暑い夏の日などに警備をする際、蒸れることを緩和し、気持ちよく被れる官帽1が形成される。
帽章及び帯章を有する帽子に利用することができる。
本願考案の官帽の構成を示す分解斜視図である。 本願考案の官帽の帽章の構成を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図ある。 本考案の官帽の通気用中敷6の構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)はA−A断面矢視図である。 本願考案の官帽を被った場合の官帽の内側を流れる空気の流れを示した図であり、(a)は全体図、(b)はM部拡大図である。 本願考案の他の実施の形態の通気用中敷の図であり、(a)は斜視図、(b)は取付部材の断面拡大図である。
符号の説明
1 官帽
2 帽子本体
3 腰部
4 鍔部
5 帽章
6 通気用中敷
7 帽章
17、18 マジックテープ(登録商標)
23 通気部材

Claims (3)

  1. 帽子本体と腰部とを有し、該帽子本体に帽章を設け、該腰部に帯章を設けた帽子において、
    該帽子本体の前側中央部に帽章を設け、
    該帽章の中央部に前記帽子本体に取付けるための締付部を有するマーク部材を設け、
    前記帽章の裏面の前記締付部より上側及び前記帽子本体の前記帽章に対向する位置に貼付手段を設けたことを特徴とする帽子。
  2. 前記帽子本体の内側上端部に通気用中敷を設け、
    該通気用中敷は内側上端部周縁に沿う環状の骨格部材と該骨格部材の内側に設けられた通気部材を有し、
    該通気部材をメッシュ状の生地で形成し、
    前記骨格部材を変形可能な材質で形成し、
    前記通気部材と前記骨格部材とを連結するための取付部材を設けた請求項1に記載の帽子。
  3. 前記通気部材を前記骨格部材から取外すことができる請求項2に記載の帽子。




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