JP3107110B2 - 微生物を用いるテトラピロール化合物の製造方法 - Google Patents

微生物を用いるテトラピロール化合物の製造方法

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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微生物を用いるポルフ
ィリンやクロロフィル等のテトラピロール化合物の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】光合
成細菌は、多くのビタミンや色素等の有用物質を生産す
る有用な細菌であるが、多くの独立栄養細菌がそうであ
るように、菌体増殖が遅く、また増殖菌体量が少ないと
いう欠点がある。
【0003】特に、光合成細菌の菌体や有用物質を培地
から分離する場合は、培地に添加する天然物成分が、こ
の分離の障害となるため、最少培地を用いることが多
い。このような場合に、上記の光合成細菌の菌体増殖の
遅さや、増殖菌体量の少なさが、大きな問題となってい
る。従って、菌体増殖速度および増殖菌体量を向上させ
る培養方法の開発が切望されている。
【0004】また、ポルフィリンやクロロフィル等のテ
トラピロール化合物は、生体系で重要な役割を担う化合
物である。特に、癌に対するポルフィリン療法は、既に
実用化されており、皮膚癌、食道癌、胃癌等の有効な治
療法として有名である。
【0005】一方、クロロフィルの一種であるバクテリ
オクロロフィルは、微生物、特に光合成細菌に広く分布
するクロロフィルで、植物が有するクロロフィルと同様
に光エネルギーを吸収利用して行く上で重要な役割を果
たす。特に、バクテリオクロロフィルは、植物のクロロ
フィルに比して、その吸収波長が長波長であり、より低
いエネルギーの光を利用できるという優れた利点を有し
ている。
【0006】これらの化合物については、一部化学合成
による製造がなされているが、得られる化合物が混合物
である等の問題があり、また天然物よりの抽出は、収量
が低い等の問題があった。
【0007】ところで、5−アミノレブリン酸は、テト
ラピロール化合物の前駆体であり、これを培養液中に添
加することにより、テトラピロール化合物の増収を図ろ
うという発想は容易にできる。しかし、一般に、5−ア
ミノレブリン酸の添加により、微生物が有している5−
アミノレブリン酸の合成能、すなわち5−アミノレブリ
ン酸合成酵素の活性が、フィードバック阻害等により抑
制され、本来の活性が十分に生かされないことが多い。
【0008】その例として、ラッセルズらの研究によれ
ば、鉄が存在する培地を用いて、これに5−アミノレブ
リン酸を添加した培地で微生物を培養すると、微生物中
のバクテリオクロロフィル含量はむしろ減少することが
明らかになっている(J.Lascelles(196
0).J.gen.Microbiol.,23,48
7−498)。
【0009】このような理由から、微生物を用いるテト
ラピロール化合物の製造方法において、増収を目的とし
て積極的に5−アミノレブリン酸を添加する研究は殆ど
行われていない。唯一、1956年にラッセルズが、光
合成細菌の休止菌体を用いて、添加した5−アミノレブ
リン酸がポルフィリンに変換されることを報告している
が、その変化率は37〜74%程度の低いものである
(J.Lascelles(1960).J.gen.
Microbiol.,23,487−498)。
【0010】従来、微生物によるテトラピロール化合
物、特にバクテリオクロロフィルの製造においては、一
般に、鉄が存在していない培地では、バクテリオクロロ
フィルは殆ど生産されず、培地中の鉄含有量が多い程、
収量が増加する傾向にあるとされている。しかし、鉄
は、生成したテトラピロール化合物を菌体から分離精製
する際に障害となるという欠点がある。また、鉄を実質
的に含有しない最少培地等の培地でテトラピロール化合
物を増収できれば、安価な培地で済むため経済的にも有
利である。
【0011】本発明は、以上の実状下においてなされた
もので、微生物を用いてポルフィリンやクロロフィル等
のテトラピロール化合物を高収率で製造する方法を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、 (1)特に、最少培地に5−アミノレブリン酸またはそ
の塩を添加すれば、微生物の菌体増殖速度および増殖菌
体量を向上させ得ること、 (2)5−アミノレブリン酸自体には、5−アミノレブ
リン酸合成酵素を直接阻害する能力がないこと、 (3)実質的に鉄のない条件下において、5−アミノレ
ブリン酸またはこの塩を添加すれば、(a)微生物が持
つ5−アミノレブリン酸合成能は阻害されているどころ
か、むしろ活性化されていること、および(b)5−ア
ミノレブリン酸を前駆体とするクロロフィルやポルフィ
リン等のテトラピロール化合物が増収できること、 を見い出し、本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち、本発明は、微生物を、5−アミ
ノレブリン酸またはその塩が存在し、実質的に鉄を含有
しない培地で培養することを特徴とするテトラピロール
化合物の製造方法を要旨とする。
【0014】本発明に用いる5−アミノレブリン酸の塩
としては、例えば、塩酸塩、リン酸塩、硝酸塩、硫酸
塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、吉草酸塩、クエン酸塩、
フマル酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩等の酸付加塩、
およびナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等の金
属塩が挙げられる。なお、これらの塩は使用時において
水溶液として用いられ、その作用は5−アミノレブリン
酸の場合と同一である。5−アミノレブリン酸とその塩
は、それぞれ単独でも、あるいはこれらの2種以上を混
合して用いることもできる。
【0015】5−アミノレブリン酸またはその塩は、公
知の化合物であり、化学合成、微生物による生産、酵素
による生産のいずれの方法によっても製造することがで
きる。微生物または酵素による生産方法を用いる場合、
その生産物は、光合成細菌に対して有害な物質を含まな
い限り、分離精製することなく、そのまま用いることが
できる。
【0016】使用する培地中の5−アミノレブリン酸ま
たはその塩は、5−アミノレブリン酸の濃度に換算して
0.01〜10mM、さらに望ましくは0.03〜5m
Mの量で存在させる。この範囲より少ないと十分な効果
が得られず、この範囲より多くても十分な効果が得られ
ないばかりか、培養液中に残存する未使用の5−アミノ
レブリン酸またはその塩が多くなり、不経済である。
【0017】本発明のテトラピロール化合物の製造方法
において用いる培地は、微生物、特に光合成細菌が生育
し得る一般的な培地に、上記のような5−アミノレブリ
ン酸またはこの塩を含有すること、および鉄含有量を制
限すること以外は、どのような培地であっても良い。例
えば、表1に示すようなグルタメート−マレート培地等
を挙げることができる。
【0018】
【表1】
【0019】複合培地も、効果はあるが、経済性あるい
は培養後の菌体の分離精製を考慮すると、実用的価値は
最少培地の方が大きい。
【0020】なお、5−アミノレブリン酸の塩を培地に
添加する場合、加水分解等によって培地のpHが変動す
ることがあるので、このような場合は再度pHを調整す
ることが必要となる。
【0021】また、本発明のテトラピロール化合物の製
造方法における微生物としては、テトラピロール化合物
合成能を有する微生物であれば全て用いることができ、
代表的な微生物として、例えば、表2に示すような光合
成細菌等を挙げることができる。
【0022】
【表2】 ロドスピリウム(Rhodospirillum)属細
菌 ロドシュードモナス(Rhodopseudomona
s)属細菌 ロドミクロビウム(Rhodomicrobium)属
細菌 ロドシクラス(Rhodocyclus)属細菌 ランプロシスティス(Lamprocystis)属細
菌 クロマチウム(Chromatium)属細菌 チオシスティス(Thiocystis)属細菌 チオサルチナ(Thiosartina)属細菌 チオスピリウム(Thiospirillum)属細菌 アモエボバクター(Amoebobacter)属細菌 チオペジア(Thiopedia)属細菌 チオジクトン(Thiodictyon)属細菌 チオカプサ(Thiocapsa)属細菌 エクトチオロドスピラ(Ectothiorhodos
pira)属細菌 クロロフレクサス(Chloroflexus)属細菌 クロロネマ(Chloronema)属細菌 オシロクロリス(Oscillochloris)属細
菌 クロロクロマチウム(Chlorochromatiu
m)属細菌 ペロクロマチウム(Pelochromatium)属
細菌 シリンドログリア(Cylindrogloea)属細
菌 ペロディクトン(Pelodictyon)属細菌 クラチロクロリス(Clathrochloris)属
細菌 アンカロクロリス(Ancalochloris)属細
菌 クロロビウム(Chlorobium)属細菌 プロステコクロリス(Prosthecochlori
s)属細菌 ロドバクター(Rhodobacter)属細菌
【0023】培養条件についても通常の条件で良いが、
具体的には温度約15〜45℃、pH約5〜10、光照
度約0.5〜50Klux、培養時間約1〜10日間が
好ましい。
【0025】本発明において、培地中に実質的に鉄を含
有しないこととは、微生物に対する鉄の影響がないか、
あっても極く僅かであり、できるだけ鉄の存在を避け、
不可避的な量しか含まないことを言う。具体的には、培
地中の鉄の濃度は、0.005mM以下、より望ましく
は0.001mM以下であればよい。なお、上で示した
表1の最少培地の調製には、脱イオンされた水を用いる
ため、鉄は殆ど含まれない(後述する各実施例等におい
ては、約0.001mM以下となっている)。
【0027】テトラピロール化合物には、ポルフィリ
ン、クロロフィル、ヘム、ビタミンB12等があり、特
に本発明の製造方法は、ポルフィリン、クロロフィルの
製造に適している。生成したテトラピロール化合物は、
常法により分離抽出される。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明をより詳細に説明
する。参考 例1 光合成細菌ロドバクターセファロイデス(Rhodob
acter sphaeroides)IFO 122
03を5mg(dry cell換算)、表1に示す最
少培地に0.09mMの5−アミノレブリン酸を添加
(5−アミノレブリン酸の加水分解によりpHの変動が
ある場合は、pHを上述の6.8になるように調整)し
た培地1リットルを入れたル式ビンに接種し、30℃、
5000luxの条件で培養した。一定時間毎にサンプ
リングを行い、増殖菌体量を乾燥重量で測定した。結果
を表3に示す。
【0029】参考例2 5−アミノレブリン酸を0.37mM添加する以外は、
参考例1と同様にして、培養、サンプリングを行い、増
殖菌体量を測定した。結果を表3に示す。
【0030】参考例3 5−アミノレブリン酸を1.5mM添加する以外は、
例1と同様にして、培養、サンプリングを行い、増殖
菌体量を測定した。結果を表4に示す。
【0031】参考例4 5−アミノレブリン酸を5.1mM添加する以外は、
例1と同様にして、培養、サンプリングを行い、増殖
菌体量を測定した。結果を表4に示す。
【0032】参考比較例1 5−アミノレブリン酸を添加しない以外は、参考例1と
同様にして培養、サンプリングを行い、増殖菌体量を測
定した。結果を表3に示す。
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】表3〜表4より明らかなように、菌体増殖
速度および増殖菌体量が5−アミノレブリン酸の添加に
より向上していることが判る。
【0036】参考例5 5−アミノレブリン酸を10mM添加し、培養時間を4
2時間とする以外は、参考例1と同様に培養を行った結
果、菌体増殖量は0.95(g dry cell/
l)であった。
【0037】参考比較例2 5−アミノレブリン酸を添加しない以外は、参考例5と
同様に培養を行った結果、菌体増殖量は0.53(g
dry cell/l)であった。参考例5と併せて考
察すれば、増殖菌体量の向上に5−アミノレブリン酸の
添加が有効であることが判る。
【0038】実施例 参考 例1と同様にして培養し、サンプリングを行い、エ
ーリッヒ法により残存5−アミノレブリン酸量およびポ
ルフィリン量を算出した。算出は、佐藤らの方法に従っ
た(J.Nutr.Sei.Vitaminol,2
7,439−447,1981)。結果を表5に示す。
【0039】実施例 5−アミノレブリン酸を0.37mM添加する以外は、
実施例と同様にして5−アミノレブリン酸量およびポ
ルフィリン量を算出した。結果を表5に示す。
【0040】実施例 5−アミノレブリン酸を1.5mM添加する以外は、実
施例と同様にして5−アミノレブリン酸量およびポル
フィリン量を算出した。結果を表6に示す。
【0041】実施例 5−アミノレブリン酸を5.1mM添加する以外は、実
施例と同様にして5−アミノレブリン酸量およびポル
フィリン量を算出した。結果を表6に示す。
【0042】比較例 5−アミノレブリン酸を添加しない以外は、実施例
同様にして5−アミノレブリン酸量およびポルフィリン
量を算出した。結果を表5に示す。
【0043】なお、表5〜表6中、5−アミノレブリン
酸は「5−ALA」と記し、5−ALA量およびポルフ
ィリン量は「μmol/l」で示す。
【0044】
【表5】
【0045】
【表6】
【0046】表5〜表6より明らかなように、5−アミ
ノレブリン酸の添加により、明らかにポルフィリンの生
成量が増加していることが判る。また、以上の実施例
および比較例において、培養開始後、29時間に
おける5−アミノレブリン酸とポルフィリンの化学量論
計算を行った。結果を表7〜表8に示す(なお、表7〜
表8中の「ALA」は、「5−アミノレブリン酸」を意
味する)。
【0047】
【表7】
【0048】
【表8】
【0049】表7〜表8から明らかなように、ポルフィ
リンの生産量は5−アミノレブリン酸の添加によって大
幅に増加しており、また驚くべきことには、添加した5
−アミノレブリン酸のポルフィリンへの変換率は90〜
1500μmol/lの範囲(実施例)では17
9〜518%と100%を大幅に超えていることが判
る。
【0050】これは、5−アミノレブリン酸の添加によ
り、微生物が持つ5−アミノレブリン酸合成能が向上し
たと理解せざるを得ない。消費された5−アミノレブリ
ン酸が完全にポルフィリンとなると考えても、5−アミ
ノレブリン酸の添加による微生物の5−アミノレブリン
酸合成能の向上は著しく、5−アミノレブリン酸370
μmol/l添加時(実施例)に実に5−アミノレブ
リン酸を添加しない場合の2.26倍にも達している。
添加された5−アミノレブリン酸が有効に利用される、
しかも微生物の5−アミノレブリン酸合成能が向上する
ことは、実用上極めて有益である。
【0051】なお、5−アミノレブリン酸の添加効果
は、ある特定の量を加えることにより正当に発揮される
ことは上述の通りであり、実施例4のように比較的高濃
度の5−アミノレブリン酸を添加すると、5−アミノレ
ブリン酸合成能は低下するが、変換率は87%と、従来
技術(37〜74%)に比較して、大幅に改善されるこ
とは明らかである。
【0052】実施例 光合成細菌ロドバクター・セファロイデス(Rhodo
bacter Sphacroides)IFO 12
203を5mg(dry cell換算)、表1に示す
最少培地に0.1mMの5−アミノレブリン酸を添加し
た培地1リットルを入れたル式ビンに接種し、30℃、
5000luxの条件で29時間培養した培養液を10
000rpmで30分遠心分離し、上清を捨てて得られ
た菌体を凍結乾燥した。
【0053】凍結乾燥した菌体0.1gに、炭酸マグネ
シウム0.05g、アセトン−水(85:15(v/
v))15mlを加え、超音波処理(200w)を15
分間行った。次いで、遠心分離を行い、上清を取り、こ
れに水を加え50mlとした。このうちの20mlを分
液ロートに取り、エチルエーテルを50ml、水70m
lを加え、攪拌し、下層である水層を捨て、上層である
エチルエーテル層を取り、水分離用濾過器(Whatm
an社製商品名“ワットマン1PS”を使用)にて脱水
し、エチルエーテルを加えて50mlにした。
【0054】分光光度計で770nmの波長での吸光度
を測定し、バクテリオクロロフィルのモル吸光度計数を
用いてバクテリオクロロフィル濃度を算出した(R.
K.Clayton,(1966),photoche
m.photobiol.,5,669参照)。この結
果を、表9に示す。
【0055】実施例 5−アミノレブリン酸を0.3mM添加する以外は、実
施例と同様にして培養し、生成したバクテリオクロロ
フィルを抽出して定量した。この結果を、表9に示す。
【0056】実施例 5−アミノレブリン酸を1.0mM添加する以外は、実
施例と同様にして培養し、生成したバクテリオクロロ
フィルを抽出して定量した。結果を、表9に示す。
【0057】比較例 5−アミノレブリン酸を添加しない以外は、実施例
同様にして培養し、生成したバクテリオクロロフィルを
抽出して定量した。結果を、表9に示す。
【0058】
【表9】
【0059】表9より明らかなように、鉄の非存在下
で、5−アミノレブリン酸の添加により、バクテリオク
ロロフィル量が大幅に増加していることが判る。
【0060】
【発明の効果】以上詳述したように、5−アミノレブリ
ン酸の培地への添加により、特にテトラピロール化合物
合成能を有する微生物を効果的に培養することができ
る。そして、本発明のテトラピロール化合物の製造方法
によれば、培地中に5−アミノレブリン酸を添加し、鉄
を実質的に存在させないことにより、従来の該化合物の
製造方法に比して、大幅な該化合物の増収を図ることが
でき、医・薬上極めて有力な該化合物を工業的規模でし
かも経済性良く製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI (C12P 17/16 C12R 1:01) (72)発明者 西川 誠司 埼玉県幸手市権現堂1134−2 株式会社 コスモ総合研究所 研究開発センター内 (72)発明者 堀田 康司 埼玉県幸手市権現堂1134−2 株式会社 コスモ総合研究所 研究開発センター内 (56)参考文献 Arch.Microbiol., 136(4),312−316(1983) Z.Naturforsch.Tei l C,45(1/2),71−73(1990) J.Bacteriol.,149 (3),1021−1026(1982) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12P 17/00 - 17/18 C12N 1/20 C12N 1/38 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG) JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微生物を、5−アミノレブリン酸または
    その塩が存在し、実質的に鉄を含有しない培地で培養す
    ることを特徴とするテトラピロール化合物の製造方法。
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J.Bacteriol.,149(3),1021−1026(1982)
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