JP3107108B2 - ガス体処理用鉄酸化物系触媒の製造法 - Google Patents

ガス体処理用鉄酸化物系触媒の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミック製又は金属
製モノリス担体に微細な鉄酸化物粒子を多量且つ強固に
担持させることにより優れた触媒性能と大きな強度を有
するガス体処理用鉄酸化物系触媒を提供することを目的
とする。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、燃焼炉、内燃機関等から排
出される排ガス中には窒素酸化物や硫黄酸化物等の有害
成分が多量に含まれており、大気汚染等の所謂公害問題
を引き起している。近時、環境問題が重視されるに伴い
規制は益々厳しくなっておりその処理対策が切望されて
いる。
【0003】排ガス中に存在する窒素酸化物や硫黄酸化
物等の有害成分を変成又は分解して除去する為の触媒と
して、マグネタイト粒子(FeOx・Fe23 0<
x≦1)、ヘマタイト粒子(α−Fe2 3 )、マグヘ
マイト粒子(γ−Fe2 3 )等結晶構造の異なる各種
の鉄酸化物が有効であることが広く知られている。これ
ら結晶構造の異なる各種鉄酸化物は用途によって触媒性
能が異なる為、用途に応じて鉄酸化物の種類を使い分け
ている。また、使用に際しては、そのまま粉末状態で使
用したり、バインダー等を添加して造粒物として使用し
たり、または、シリカ、アルミナ、チタニア、マグネシ
ア、ケイソウ土等の担体物質に担持させて実用上使用し
やすい形状に成形して使用することが行われている。
【0004】鉄酸化物系触媒は一度使用すると450〜
850℃の高温で加熱して再生することにより繰り返し
て使用できるものであるが、前出粉末状、造粒物の形態
のものは、その再生過程において崩壊が著しく長期の使
用に耐えることができず強度上の問題点が指摘されてい
る。一方、シリカ、アルミナ、チタニア、マグネシア、
ケイソウ土等の担体物質に鉄酸化物を担持させて成形し
た触媒は、強度面では有利であるが、球状、円柱状、円
筒状等の成形品は、特に固定床反応器に充填した場合に
はダストによる閉塞が生じ排ガス中の有害成分の除去効
率が低下する原因となっていた。
【0005】そこで、ダストによる閉塞を防止する為
に、セラミック製又は金属製モノリス担体に鉄酸化物粒
子を担持させた触媒が提案され実用化されている。モノ
リス(Monolith)担体とは、ハニカム構造体に
代表される平行貫通した円型、角型、三角型、六角型、
正弦型などの孔が多数配列した構造体であり、孔の形状
や配置そして構造体の形状の相違等により種々のものが
ある。
【0006】従来、担体に鉄酸化物を担持させる方法と
しては、鉄塩水溶液中に多孔質担体を浸漬して多孔質
担体中に鉄塩水溶液を含浸させた後加熱して前記鉄塩水
溶液を熱分解して鉄酸化物粒子を生成させる方法(特開
昭63−294939号公報)、あらかじめ、準備し
たハニカム構造体を鉄酸化物粒子とコロイダルシリカ等
の接着剤とを含むスラリー溶液に浸漬することにより接
着剤を介して鉄酸化物粒子を担持させる方法(特開昭6
3−42735号公報)、シート状担体を鉄酸化物粒
子とコロイダルシリカ等の接着剤とを含むスラリー溶液
に浸漬することによりあらかじめシート状担体に接着剤
を介して鉄酸化物粒子を担持させ、その後該シートを接
着剤を用いてハニカム構造体に成形する方法(特開昭6
3−232847号公報)等が知られている。
【0007】上述した通り、モノリス担体に鉄酸化物粒
子を担持させた触媒は、ダストによる閉塞を防止するこ
とができる点で有利である為、近年、モノリス担体を用
い、より長期の使用に耐える触媒の研究開発がさかんで
ある。触媒が長期の使用に耐える為には、触媒性能の向
上と強度性の向上が必要であり、その為にはできるだけ
微細な鉄酸化物粒子をモノリス担体に多量且つ強固に担
持させることが強く要求される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】セラミック製又は金属
製モノリス担体にできるだけ微細な鉄酸化物粒子を多量
且つ強固に担持させた鉄酸化物系触媒は現在最も要求さ
れるところであるが、これら諸特性を十分満たすものは
未だ得られていない。
【0009】即ち、前出記載の方法による場合には、
担持されている鉄酸化物粒子は、第一鉄塩水溶液を熱分
解して生成されたものである為に0.005μm程度の
超微細粒子であるので、再生の為に高温加熱処理を繰り
返すと次第に超微粒子相互間で焼結が生起して大粒子と
なり、比表面積が小さくなる為、触媒性能が劣化する。
前出及び記載のいずれの方法による場合も、鉄酸化
物粒子を接着剤を介して担体に担持させる為、多量の鉄
酸化物を担持することが困難であり、また、触媒性能に
関与しない接着剤の存在によって十分な触媒性能が得ら
れない。
【0010】そこで、本発明は、セラミック製又は金属
製モノリス担体に再生時の高温加熱処理により粒子相互
間で焼結が生起しない程度の微細な鉄酸化物粒子を多量
且つ強固に担持させた鉄酸化物系触媒を製造することを
技術的課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記技術的課題は、次の
通りの本発明によって達成できる。即ち、本発明は、セ
ラミック製又は金属製モノリス担体を第一鉄塩水溶液中
に浸漬して前記モノリス担体に第一鉄塩水溶液を含浸さ
せた後、該第一鉄塩水溶液が含浸されているモノリス担
体を水酸化アルカリ水溶液又は炭酸アルカリ水溶液中に
浸漬して酸素含有ガスを通気することにより当該モノリ
ス担体に含水酸化第二鉄粒子を析出担持させ、次いで、
水洗、乾燥した後、該含水酸化第二鉄粒子が担持されて
いるモノリス担体を水酸化第一鉄を含む水溶液に浸漬す
ることによりモノリス担体にマグネタイト粒子を析出担
持させるか、又は、必要により、マグネタイト粒子を析
出担持させたモノリス担体を水洗、乾燥した後更に20
0〜700℃の温度範囲で加熱処理することからなるガ
ス体処理用鉄酸化物系触媒の製造法である。
【0012】本発明においては、微細な、殊に0.01
〜0.2μm程度の微細なマグネタイト粒子を生成担持
させることができるので、触媒性能に直接関与するマグ
ネタイト粒子の比表面積が大きくなって、ガス体との接
触面積が拡がり、触媒性能がより優れたものとなる。こ
の微細なマグネタイト粒子を加熱焼成して得られるマグ
ヘマイト粒子やヘマタイト粒子もまた微細な粒子であ
る。
【0013】次に、本発明実施にあたっての諸条件につ
いて述べる。本発明におけるセラミック製又は金属製モ
ノリス担体としてはコージェライト、アルミナ、ムライ
ト等のセラミックス材料を用いて成形したものや鉄板、
ステンレス鋼(Fe−Cr−Al系、Fe−Cr−Al
−La系)等の金属材料を用いて成形したものが使用で
きる。なお、鉄酸化物粒子を多量に担持させる為には、
モノリス担体を構成する材料が多数の細孔又は凹凸を有
していることが好ましい。
【0014】本発明における第一鉄塩水溶液としては、
硝酸第一鉄水溶液、硫酸第一鉄水溶液、塩化第一鉄水溶
液等を使用することができる。第一鉄塩水溶液の濃度
は、0.001〜2.0Mの範囲が好ましい。0.00
1M未満の場合には、多量の含水酸化第二鉄粒子を担体
上に析出担持させることができない。2.0Mを越える
場合には、析出担持された含水酸化第二鉄粒子が凝集粒
子となってしまうため比表面積が小さくなり、触媒性能
が劣る。
【0015】本発明におけるアルカリ水溶液としては、
水酸化ナトリウム溶液、水酸化カリウム溶液等の水酸化
アルカリ水溶液や炭酸ナトリウム水溶液、炭酸カリウム
水溶液、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナリトウム、炭酸
水素カリウム等の炭酸アルカリ水溶液等を使用すること
ができる。
【0016】本発明における酸化手段は、酸素含有ガス
(例えば空気)を液中に通気することにより行い、必要
により機械的操作等により攪拌を伴ってもよい。
【0017】本発明における酸素含有ガスを通気する時
の液中の温度は50℃未満である。50℃を越える場合
には、平均径0.2μm程度以上のサイズの大きなマグ
ネタイト粒子が析出する。
【0018】本発明において含水酸化第二鉄粒子が担持
されているモノリス担体を水酸化第一鉄を含む水溶液に
浸漬することにより、含水酸化第二鉄粒子と水酸化第一
鉄とが反応してマグネタイト粒子が生成する。水酸化第
一鉄を含む水溶液は第一鉄塩水溶液と水酸化アルカリ水
溶液を反応させることにより得ることができる。本発明
における含水酸化第二鉄粒子を担持した担体の水酸化第
一鉄を含む水溶液への浸漬は、あらかじめ生成した水酸
化第一鉄を含む水溶液中に浸漬する方法はもちろん、水
酸化第一鉄を含む水溶液を生成する為に用いる第一鉄塩
水溶液又は水酸化アルカリ水溶液に浸漬する方法のいず
れでもよい。生成するマグネタイト粒子のサイズを考慮
すれば、含水酸化第二鉄粒子を担持した担体を水酸化ア
ルカリ水溶液中に浸漬した後、第一鉄塩水溶液を添加
し、次いで加熱する方法が好ましい。含水酸化第二鉄と
水酸化第一鉄との割合は、Fe3+ 1に対しFe2+が2
以上となる様に調整すればよい。
【0019】本発明においては、マグネタイト粒子を析
出担持させたモノリス担体を加熱処理して鉄酸化物の結
晶構造を変えることができる。担体に析出担持されてい
るマグネタイト粒子は、加熱温度が200〜500℃の
場合には、マグヘマイト(γ−Fe2 3 )となり、5
00℃以上の場合にはヘマタイト(α−Fe2 3 )と
なる。
【0020】
【作用】先ず、本発明において最も重要な点は、セラミ
ック製又は金属製モノリス担体を第一鉄塩水溶液中に浸
漬して前記モノリス担体に第一鉄塩水溶液を含浸させた
後、該第一鉄塩水溶液が含浸されているモノリス担体を
水酸化アルカリ水溶液又は炭酸アルカリ水溶液中に浸漬
して酸素含有ガスを通気することにより当該モノリス担
体に含水酸化第二鉄粒子を析出担持させ、次いで、水
洗、乾燥した後該含水酸化第二鉄粒子が担持されている
モノリス担体を水酸化第一鉄を含む水溶液中に浸漬する
ことによりモノリス担体にマグネタイト粒子を析出担持
させた場合には、微細な鉄酸化物粒子を多量且つ強固に
担持させたガス体処理用鉄酸化物系触媒を得ることがで
きるという事実である。
【0021】本発明において、水溶液中からマグネタイ
ト粒子を直接析出させる場合に比べ微細な、殊に、0.
01〜0.2μm程度の鉄酸化物粒子を析出させること
ができるのは、含水酸化第二鉄粒子の方がマグネタイト
粒子に比べ微細粒子が生成しやすく、該微細粒子が核晶
となって水酸化第一鉄と反応してマグネタイト粒子が生
成する為である。
【0022】本発明において、微細な鉄酸化物粒子を多
量且つ強固に担持させることができる理由について、本
発明者は、鉄原料をイオンの形態でモノリス担体に含浸
させているので接着剤を使用する必要がなく、しかも、
モノリス担体の鋭角部や陰影部並びに複雑形状の微細部
の表面はもちろん、モノリス担体を構成する材料自体の
細孔や凹凸部にまでも容易に含浸させることができるた
め多量の第一鉄塩及び第二鉄塩を担持させることがで
き、また、モノリス担体に担持された第一鉄イオンから
含水酸化第二鉄粒子が直接析出成長する為強固に担持さ
れ、殊に、細孔を利用して担持されたものはそのアンカ
ー効果により、より強固に担持されるものと考えてい
る。
【0023】本発明においては、マグネタイト粒子が担
持されているモノリス担体を加熱処理することにより、
結晶構造の異なる鉄酸化物粒子を得ることができる。
【0024】
【実施例】次に、実施例並びに比較例により、本発明を
説明する。尚、以下の実施例並びに比較例における鉄酸
化物の担体への密着性は、下記の方法で求めた値で示し
た。鉄酸化物を担持させたモノリス担体をメスシリンダ
ー中に固定し、これに、10000回の上下衝撃振動を
与えた。この後、モノリス担体をメスシリンダーから取
り出し、残存している鉄酸化物の定量分析を行なった。
上下衝撃振動後に残存している鉄酸化物の重量(Bg)
を最初に担持されていた鉄酸化物の重量(Ag)で除し
た値を百分率で表した。この値が大きい程、密着性が優
れている。後出使用例1〜7における触媒性能は、講談
社サイエンティフィック発行「触媒実験ハンドブック」
の第44頁に記載の評価方法に従って測定した値で示し
た。即ち、モノリス担体をカラム中に充填して流動式吸
着容量評価装置にセットし、次に、試験ガスを一定流量
で一定時間通気した後、カラムの出口の有害成分濃度を
ガスクロマトグラフィー法により測定した値で示した。
また、生成したマグネタイト粒子の平均粒子径は、電子
顕微鏡写真から測定した粒子の平均値で示した。
【0025】<鉄酸化物系触媒の製造> 実施例1〜5 比較例1 参考例1 実施例1 コージェライト材で作成された円筒状(直径23mm
φ、筒高50mm、400セル/inch2 )のモノリ
ス担体(日本碍子(株)製)(以下、担体Aとする。)
5個をアセトン中に浸漬して脱脂した。脱脂したモノリ
ス担体を0.8MのFeSO4 水溶液に室温で30分浸
漬した後、空気中に取り出し余分のFeSO4 水溶液を
除去した。次いで温度40℃において1−NのNa2
3 溶液150mlに浸漬した後、このNa2 CO3
液中に毎分1 lの割合で空気を1時間通気して、黄褐
色のゲータイト粒子(α−FeOOH)を析出担持させ
た。得られたゲータイト粒子が担持されているモノリス
担体は、十分水洗した後80℃で乾燥した。このモノリ
ス担体に担持されているゲータイトの量は、モノリス担
体に対して2.4重量%であった。この担体を1−N
NaOH溶液150ml中に浸漬した。次いで0.3M
FeSO4 溶液20mlを添加した後温度を80℃とし
て1時間反応を行った。モノリス担体上には、マグネタ
イト粒子が析出した。マグネタイト粒子のモノリス担体
への担持量は2.1重量%であり、マグネタイト粒子の
担体への密着性は99.1%であった。また、担体から
脱着採集したマグネタイト粒子のサイズは電子顕微鏡観
察の結果、0.08μmであった。
【0026】実施例2 シリカ繊維、アルミノシリケート繊維、ジルコニア繊維
の混合繊維で作成された円筒状(直径23mmφ、筒高
50mm)のモノリス担体(ニチアス(株)製:商品名
ハニクル)(以下担体Bとする。)3個をアセトン中に
浸漬して脱脂した。脱脂したモノリス担体を1.5Mの
FeSO4 水溶液に室温下で20分浸漬した以外は実施
例1と同様にして、マグネタイト粒子を担持したモノリ
ス担体を得た。モノリス担体に担持されているマグネタ
イト粒子の量はモノリス担体に対して3.7重量%であ
り、マグネタイト粒子の担体への密着性は98.8%で
あった。また、モノリス担体から脱着採集したマグネタ
イト粒子のサイズは電子顕微鏡観察の結果、0.10μ
mであった。
【0027】実施例3 実施例1におけるFeSO4 水溶液の濃度を0.4M、
浸漬時間を30分とした以外は実施例1と同様にして、
マグネタイト粒子を担持したモノリス担体を得た。モノ
リス担体に担持されているマグネタイト粒子の量はモノ
リス担体に対して0.8重量%であり、マグネタイト粒
子の担体への密着性は99.4%であった。また、モノ
リス担体から脱着採集したマグネタイト粒子のサイズは
電子顕微鏡観察の結果、0.06μmであった。
【0028】実施例4 実施例1と同様にして得たマグネタイト粒子が担持され
ているモノリス担体を空気中600℃で2時間加熱して
ヘマタイトが担持されているモノリス担体を得た。モノ
リス担体から脱着採集したヘマタイト粒子のサイズは電
子顕微鏡観察の結果、0.12μmであった。
【0029】実施例5 ステンレス鋼(Fe75wt%−Cr25wt%−Al
5wt%−La)で作成された円筒状(直径25mm
φ、筒高50mm)のハニカム担体(以下、担体Cとす
る。)11個を0.3MのFeSO4 水溶液に室温で5
分間浸漬した後空気中に取り出し、余分のFeSO4
除去した。次いで、実施例1と同様にしてマグネタイト
粒子を析出担持させた。得られたマグネタイト粒子が析
出担持されているモノリス担体を、十分水洗した後60
℃で乾燥した。このモノリス担体に担持されているマグ
ネタイトの量は、モノリス担体に対して0.8重量%で
あり、マグネタイト粒子の担体への密着性は97.9%
であった。また、モノリス担体から脱着採集したマグネ
タイト粒子のサイズは電子顕微鏡観察の結果、0.11
μmであった。
【0030】比較例1 Fe2+ 0.8Mを含むFeSO4 水溶液1 lを、予
め、反応容器中に準備された温度80℃の1−NのNa
OH水溶液2 lに加えた。上記Fe(OH)2 を含む
水溶液に温度90℃において毎分10 lの空気を60
分通気してマグネタイト粒子を生成した。生成粒子を水
洗、乾燥してマグネタイト粒子粉末を得た。このマグネ
タイト粒子を水に懸濁させホモミキサーで攪拌して5重
量%のマグネタイト粒子を含むスラリーを得た。このス
ラリーにNaOHを加えてpHを11に調整し、温度を
60℃としたスラリー溶液に担体Aを浸漬した。pHを
6として常温まで冷却した後、水洗、乾燥してマグネタ
イト粒子を担持したモノリス担体を得た。モノリス担体
に担持されているマグネタイト粒子の量は0.4重量%
であり、マグネタイト粒子への担体の密着性は96.0
%であった。また、モノリス担体から脱着採集したマグ
ネタイト粒子のサイズは電子顕微鏡観察の結果、0.2
7μmであった。
【0031】参考例1 担体Aをアセトン中に浸漬して脱脂した。脱脂したモノ
リス担体を0.8MのFeSO4 水溶液に室温で30分
間浸漬した後空気中に取り出し、余分のFeSO4 水溶
液を除去した。次いで、温度90℃において1−NのN
2 CO3 溶液150mlに浸漬した後、該Na2 CO
3 溶液中に毎分1 lの割合で空気を1時間通気して、
マグネタイト粒子を析出担持させた。得られたマグネタ
イト粒子が担持されているモノリス担体は、十分水洗し
た後80℃で乾燥した。このモノリス担体に担持されて
いるマグネタイトの量は、モノリス担体に対して2.3
重量%であり、マグネタイト粒子の担体への密着性は9
9.4%であった。また、モノリス担体から脱着採集し
たマグネタイト粒子のサイズは電子顕微鏡観察の結果、
0.21μmであった。
【0032】<鉄酸化物系触媒の使用> 使用例1〜7; 使用例1 実施例1で得られたモノリス担体4個を連結して充填、
設置し、800℃に加熱した。カラムの一方から500
0ppmの一酸化炭素を1 Nl/minで通気した。
通気後10分のカラムの出口における一酸化炭素の濃度
は、0.5ppmであった。
【0033】使用例2〜7 モノリス担体の連結個数を変えた以外は使用例1と同様
に試験を行った。その結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明に係るガス体処理用鉄酸化物系触
媒の製造法によれば、前出実施例に示した通り、セラミ
ック製又は金属製モノリス担体に微細な鉄酸化物粒子を
多量且つ強固に担持させることができるから、優れた触
媒性能と大きな強度を有するので、ガス体処理用鉄酸化
物系触媒として好適である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−76761(JP,A) 特開 平5−177139(JP,A) 特開 昭64−58348(JP,A) 特開 昭60−87856(JP,A) 特開 昭52−5690(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 37/36

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック製又は金属製モノリス担体を
    第一鉄塩水溶液中に浸漬して前記モノリス担体に第一鉄
    塩水溶液を含浸させた後、該第一鉄塩水溶液が含浸され
    ているモノリス担体を水酸化アルカリ水溶液又は炭酸ア
    ルカリ水溶液中に浸漬して酸素含有ガスを通気すること
    により当該モノリス担体に含水酸化第二鉄粒子を析出担
    持させ、次いで、水洗、乾燥した後、該含水酸化第二鉄
    粒子が担持されているモノリス担体を水酸化第一鉄を含
    む水溶液に浸漬することによりモノリス担体にマグネタ
    イト粒子を析出担持させることを特徴とするガス体処理
    用鉄酸化物系触媒の製造法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のマグネタイト粒子を析出
    担持させたモノリス担体を水洗、乾燥した後200〜7
    00℃の温度範囲で加熱処理することを特徴とするガス
    体処理用鉄酸化物系触媒の製造法。
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