JP3106130B1 - タービンノズルの製造方法 - Google Patents
タービンノズルの製造方法Info
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Abstract
のノズル翼本体をノズル内外輪側当て板およびダイアフ
ラム内外輪のそれぞれに容易に取付けることができるタ
ービンノズルの製造方法を提供する。 【解決手段】本発明に係るタービンノズルの製造方法は
下記の手順で行われる。 (1)平板からレーザ光の切断によりノズル内輪側当て
板13、ノズル外輪側当て板14を板取りする。 (2)ノズル内外輪側当て板13,14に曲げ加工を加
えてリング片に形成する。 (3)リング片に形成したノズル内外輪側当て板13,
14に三次元翼形形状の孔あけ加工を行う。 (4)ノズル翼本体15の両端をノズル内輪側当て板1
3およびノズル外輪側当て板14に挿入してレーザ光で
溶接する。 (5)ノズル内輪側当て板13をダイアフラム内輪16
に、ノズル外輪側当て板14をダイアフラム外輪17に
それぞれ電子ビーム機等で溶接する。
Description
ズル当て板およびダイアフラム内外輪に組み込む際、レ
ーザ光を用いて容易に組み込むことのできるタービンノ
ズルの製造方法に関する。
ービンは、タービンノズル(タービン静翼)とタービン
動翼とを組み合わせてタービン段落を構成し、そのター
ビン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置す
る軸流形式のものが多い。
ビンノズルは、蒸気の持つエネルギを速度エネルギに代
え、その速度エネルギをタービン動翼に与えて回転さ
せ、その際にタービン軸に回転トルクを発生させるもの
で、その構成として図15に示すものがある。
ビン軸(図示せず)の中心を通る半径線RLに沿って延
びる、いわゆる直線状の二次元翼に形成し、その直線状
の二次元翼をタービン軸の周方向に沿って環状列に配置
している。
に示すように、ノズル翼本体1の底部2および頭部3の
それぞれに板状のノズル内輪側当て板4およびノズル外
輪側当て板5のそれぞれを介してダイアフラム内輪6お
よびダイアフラム外輪7を溶接固定させている。
造方法は、次に示す手順で実施されている。
外輪側当て板5のそれぞれは、材質SUS405、Cr
Mo鋼、炭素鋼のうち、いずれかで製作された平板から
レーザ光の切断により予め定められた寸法に板取りした
後、リング状に曲げ加工が実施される。
て板4およびノズル外輪側当て板5のそれぞれは、端部
を突き合わせ溶接した後、レーザ加工機により二次元的
な翼形形状の孔あけ加工作業が実施される。なお、孔あ
け加工作業はレーザ加工機以外のウォータジェットやワ
イヤーカットを使用する場合もある。
場合、ノズル内輪側当て板4およびノズル外輪側当て板
5のそれぞれは、図16に示すように、集光レンズ8か
ら集光されたレーザ光9を予め翼形形状に作成されたプ
ログラム指令に基づいて照射・移動させて孔あけ加工作
業を実施する。
け加工作業が終了すると、ノズル内輪側当て板4および
ノズル外輪側当て板5のそれぞれに、ノズル翼本体1を
挿入し、仮付け溶接される。その際、ノズル内輪側当て
板4およびノズル外輪側当て板5のそれぞれに形成した
孔に、ノズル翼本体1が挿入・嵌合しない場合、グライ
ンダ等の切削機で孔内面仕上げ調整加工が実施される。
ル翼本体1を再びノズル内輪側当て板4およびノズル外
輪側当て板5のそれぞれの孔に挿入後、孔の内面をTI
G溶接でシール溶接を実施し、次に、図13および図1
4に示すように、ノズル翼本体1を支持固定するノズル
内輪側当て板4およびノズル外輪側当て板5をダイヤフ
ラム内輪6およびダイアフラム外輪7のそれぞれに挿入
後、電子ビーム機等で溶接し、機械加工を実施してター
ビンノズルダイアフラムを組み立て、最後に、ワイヤカ
ット装置等で図示の半割状に切削していた。
は、図17に示すように、ノズル翼本体1の底部2およ
び頭部3のそれぞれからタービン軸の中心を通る半径線
RLに対し、腹側10の方向に向って直線状の傾斜部T
Lを形成し、途中の中間部分から曲線状の湾曲部CLで
結ぶ、いわゆるコンパウンドリーンタイプの三次元翼形
形状が実現している。この三次元翼形状のタービンノズ
ルは、二次元翼形形状に較べて二次流れ損失を低く抑え
ることができる点で翼効率を大幅に向上させている。
1を、上述の手法を用いてノズル内輪側当て板4および
ノズル外輪側当て板5のそれぞれに挿入する際、いくつ
かの問題点があった。
外輪側当て板5のそれぞれは、翼形形状の孔が二次元的
であるのに対し、ノズル翼本体1の翼形形状が三次元的
であるから、挿入・位置調整作業が難しく、各当て板
4,5の孔内面加工仕上げに多くの時間を費し、また隣
りの孔内面加工仕上げも同様に位置調整作業等を繰り返
して行わなければならず、作業者をして多くの労力を強
いる不都合があった。特に、各当て板4,5の孔に対す
るノズル翼本体1の前縁11および後縁12の付近の挿
入・位置調整作業に多くの労力を費やしていた。
の挿入・位置合せ時間を省略するため、ノズル翼本体1
の翼ルート部2側および翼チップ部3側のそれぞれの端
面のエッジを面取り加工をすることが多いが、各当て板
4,5の孔形状とノズル翼本体1の翼形形状とは互いに
異なっているので、面取り部を埋めるTIG溶接時間が
大幅に長くなり、母材に対する品質保証に悪影響を与え
たり、高コスト価する等の不具合があった。
れたもので、加工・位置合わせ調整作業時間を短くして
三次元翼形形状のノズル翼本体をノズル内外輪側当て板
およびダイアフラム内外輪のそれぞれに容易に取付ける
ことのできるタービンノズルの製造方法を提供すること
を目的とする。
ズルの製造方法は、上記目的を達成するために、請求項
1に記載したように、両端部に直線状の傾斜部を有し、
中間部に曲線状の湾曲部を有する三次元翼形形状のノズ
ル翼本体の両端を、ノズル内輪側当て板およびノズル外
輪側当て板のそれぞれに溶接した後、上記ノズル内輪側
当て板にダイアフラム内輪を溶接するとともに、上記ノ
ズル外輪側当て板にダイアフラム外輪を溶接するタービ
ンノズルの製造方法において、上記ノズル内輪側当て板
および上記ノズル外輪側当て板をレーザ光の切断により
平板から板取し、板取した上記ノズル内輪側当て板およ
び上記ノズル外輪側当て板のそれぞれを曲げ加工を加え
てリング片に形成し、リング片に形成した上記ノズル内
輪側当て板および上記ノズル外輪側当て板のそれぞれに
上記ノイズ翼本体の三次元翼形形状相当にプログラムさ
れた孔あけ加工をレーザ光で行い、上記ノズル翼本体を
挿入してレーザ光で溶接した後、上記ノズル内輪側当て
板をダイアフラム内輪に、上記ノズル外輪側当て板をダ
イアフラム外輪にそれぞれ溶着するものである。
方法は、上記目的を達成するために、請求項2に記載し
たように、ノズル内輪側当て板にレーザ光で三次元翼形
形状の孔あけ加工を行う際、レーザ光を上記ノズル内輪
側当て板の外側から照射するものである。
方法は、上記目的を達成するために、請求項3に記載し
たように、ノズル内輪側当て板にレーザ光で三次元翼形
形状の孔あけ加工を行う際、レーザ光を上記ノズル内輪
側当て板の内側から照射するものである。
方法は、上記目的を達成するために、請求項4に記載し
たように、ノズル外輪側当て板にレーザ光で三次元翼形
形状の孔あけ加工を行う際、レーザ光を上記ノズル外輪
側当て板の内側から照射するものである。
方法は、上記目的を達成するために、請求項5に記載し
たように、ノズル外輪側当て板にレーザ光で三次元翼形
形状の孔あけ加工を行う際、レーザ光を上記ノズル外輪
側当て板の外側から照射するものである。
方法は、上記目的を達成するために、請求項6に記載し
たように、ノズル内輪側当て板にレーザ光で三次元翼形
形状の孔あけ加工を行う際、上記ノズル内輪側当て板の
鉛直側面から見てレーザ光の照射角は法線に対して光軸
を0゜〜20゜の範囲内で照射するものである。
方法は、上記目的を達成するために、請求項7に記載し
たように、ノズル内輪側当て板にレーザ光で三次元翼形
形状の孔あけ加工を行う際、上記ノズル内輪側当て板の
平面から見てレーザ光の照射角は法線に対して、光軸を
0゜〜20゜範囲内で照射するものである。
方法は、上記目的を達成するために、請求項8に記載し
たように、ノズル外輪側当て板にレーザ光で三次元翼形
形状の孔あけ加工を行う際、上記ノズル外輪側当て板の
鉛直側面から見てレーザ光の照射角は法線に対して光軸
を0゜〜15゜の範囲内で照射するものである。
方法は、上記目的を達成するために、請求項9に記載し
たように、ノズル外輪側当て板にレーザ光で三次元翼形
形状の孔あけ加工を行う際、上記ノズル外輪側当て板の
平面から見てレーザ光の照射角は法線に対して光軸を0
゜〜15゜範囲内で照射するものである。
方法は、上記目的を達成するために、請求項10に記載
したように、ノズル内輪側当て板およびノズル外輪側当
て板のそれぞれにレーザ光で三次元翼形形状の孔あけ加
工を行う際、上記ノズル内輪側当て板および上記ノズル
外輪側当て板の材質が高Cr鋼に対し、加工ガスに酸素
を行い、酸素のガス圧を4kgf/cm2以上、孔あけ
速度を500mm/min以下で行うものである。
方法は、上記目的を達成するために、請求項11に記載
したように、ノズル内輪側当て板およびノズル外輪側当
て板のそれぞれにレーザ光で三次元翼形形状の孔あけ加
工を行う際、上記ノズル内輪側当て板および上記ノズル
外輪側当て板の材質が低Cr鋼に対し、加工ガスに酸素
を行い、酸素のガス圧を3kgf/cm2以下、孔あけ
速度を3000mm/min以下で行うものである。
方法は、上記目的を達成するために、請求項12に記載
したように、ノズル内輪側当て板およびノズル外輪側当
て板のそれぞれにレーザ光で三次元翼形形状の孔あけ加
工を行う際、加工ガスに窒素を用い、窒素のガス圧を7
kgf/cm2以上、孔あけ速度を3000mm/mi
n以下で行うものである。
方法は、上記目的を達成するために、請求項13に記載
したように、ノズル内輪側当て板およびノズル外輪側当
て板のそれぞれにレーザ光で三次元翼形形状の孔あけ加
工を行う際、三次元翼形形状の前縁から1mm〜20m
mの範囲内で下孔加工を行うものである。
方法は、上記目的を達成するために、請求項14に記載
したように、ノズル内輪側当て板およびノズル外輪側当
て板のそれぞれにレーザ光で三次元翼形形状の孔あけ加
工を行う際、レーザ光を上記ノズル内輪側当て板および
上記ノズル外輪側当て板に対して立向下進方向に向って
照射するものである。
方法は、上記目的を達成するために、請求項15に記載
したように、ノズル内輪側当て板およびノズル外輪側当
て板をノズル翼本体にそれぞれ溶着する際、溶加材を供
給して溶着させるものである。
方法は、上記目的を達成するために、請求項16に記載
したように、ノズル内輪側当て板およびノズル外輪側当
て板をノズル翼本体にそれぞれ溶着する際、上記ノズル
内輪側当て板および上記ノズル外輪側当て板のそれぞれ
の材質がSUS405のステンレス鋼で、上記ノズル翼
本体の材質が13Cr−Nbのとき、溶加材をインコネ
ル系合金およびSUS316系ステンレス鋼のうち、い
ずれかを選択て溶着することを特徴とする方法である。
ルの製造方法の実施形態を図面および図面に付した符号
を引用して説明する。
造方法の実施形態を説明するために用いた手順図であ
る。
法は、ノズル内輪側当て板13およびノズル外輪側当て
板14を作製するにあたり、まず最初に、例えばSUS
405製の平板からレーザ加工機によるレーザ切断で設
計寸法に板取りし(ステップST1)、その後、ロール
曲げ加工機でリング状に成形加工する(ステップST
2)。
て板13およびノズル外輪側当て板14のそれぞれは、
端部をTIG溶接機、MIG溶接機およびMAG/CO
2溶接機のうち、いずれかを用いて溶接接続させ(ステ
ップST3)、リング片として形成する。
て板13およびノズル外輪側当て板14のそれぞれは、
図17に示す三次元翼形形状にプログラムされた、その
プログラム指令に基づいてレーザ加工機でリング片の周
方向に沿って孔あけ加工作業が実施された後(ステップ
ST4)、孔の内面の機械仕上げ加工が実施される(ス
テップST5)。
ノズル内輪側当て板13およびノズル外輪側当て板14
のそれぞれは、上述の孔に三次元翼形形状に形成された
ノズル翼本体15を挿入・位置合わせし、レーザ加工機
で溶加材(フィラワイヤ)を用いてレーザ溶接を実施し
た後(ステップST6)、その溶接部を機械加工する
(ステップST7)。
固定・支持したノズル内輪側当て板13およびノズル外
輪側当て板14は、ダイアフラム内輪16およびダイア
フラム外輪17に組み込んだ後、電子ビーム機で電子ビ
ーム溶接を実施し(ステップST8)、その溶接部の機
械加工仕上げを実施する(ステップST9)。
ル外輪側当て板14の孔あけ加工作業、およびノズル翼
本体15のノズル内輪側当て板13およびノズル外輪側
当て板14のそれぞれへの挿入・固定作業を今少し詳し
く説明する。
たはノズル外輪側当て板14は、図2に示すように、レ
ーザ加工機のレーザ発振器18に対して水平位置に調整
セットしながらレーザ加工機のターンテーブル19に設
置される。この場合、レーザ発振器18は、ノズル内輪
側当て板13に孔あけ加工を実施するとき、図11に示
すように、外側(ダイアフラム外輪側)に配置すること
が好ましく、また、ノズル外輪側当て板14に孔あけ加
工を実施するとき、内側(ダイアフラム内輪側)に配置
することが好ましい。レーザ発振器18を、このように
配置するのは、ノズル内輪側当て板13およびノズル外
輪側当て板14のそれぞれの板厚が厚い(18mm〜1
9mm)ために、レーザ入射側の切り幅とレーザ出射側
の切り幅とが微妙にずれることがあるので、この点を考
慮してノズル翼本体15の両端の挿入開始側の孔の加工
精度を高く維持させることに基づく。
当て板13に孔あけ加工を実施するとき、内側(ダイア
フラム内輪側)に配置しても良く、さらにノズル外輪側
当て板14に孔あけ加工を実施するとき、外側(ダイア
フラム外輪側)に配置しても良い。孔あけ加工作業の経
済性を重視すれば、このようなことが好ましい。なお、
レーザ発振器18は、図3に示すように、全反射ミラー
20、部分反射ミラー21、電極22,22を備えると
ともに、循環路23にファン24と熱交換器25とを設
置し、ガスを循環させて器内を冷却している。
作業にあたり、レーザ発振器18のレーザ光の入射角
は、図4に示すように、ノズル内輪側当て板13の鉛直
側面(蒸気流入に交差する側)から見た場合、光軸と法
線とのなす交差角をα1 とするとき、その交差角α1
を、 0<α1<20゜ の範囲に設定される。
角は、図5に示すように、ノズル内輪側当て板13の平
面(蒸気流入側)から見た場合、光軸と法線とのなす交
差角をφとするとき、その交差角φを、 0<φ<20゜ の範囲に設定される。
施するにあたり、孔寸法を高い精度で維持する好ましい
範囲であり、テストで試行錯誤の結果、決定したもので
ある。
加工作業にあたり、レーザ発振器18のレーザ光の入射
角は、図6に示すように、ノズル外輪側当て板14の鉛
直側面(蒸気流入に交差する側)から見た場合、光軸と
法線とのなす交差角をα2とするとき、その交差角α2
を、 0<α2<15゜ の範囲に設定される。
角は、図7に示すように、ノズル外輪側当て板14の平
面(蒸気流入側)から見た場合、光軸と法線とのなす交
差角へθとするとき、その交差角θを、 0<θ<15゜ の範囲に設定される。
ストで試行錯誤を繰り返して設定した孔寸法を高い精度
で維持する好ましい適用範囲である。
ル外輪側当て板14への孔あけ加工の具体的手順を説明
する。
レーザ光をノズル内輪側当て板13およびノズル外輪側
当て板14のそれぞれに対し直角方向に照射しているも
ので、図8および図9に示すように、ノズル翼本体15
の前縁26から下流側に向って1mm〜20mmの範囲
内の位置Aでピアシング(下孔加工)し、位置Bまで切
削する。つまり、レーザ発振器18からレーザ光を被加
工物に照射した位置から矢印で示す下流側に向って移動
させる、いわゆる立向下進方向にレーザ光を移動させ孔
あけ加工する。
ここからレーザ光を矢印の方向に向って立向下進方向に
移動させ、位置Dで孔あけ加工作業が終了する。なお、
孔あけ加工は、図10に示すように、いわゆる一筆書き
施行も考えられるが、レーザ光を被加工物に照射した位
置から上流側に向って移動させる、いわゆる立向上進
(矢印E)に向って行うと、溶融金属が切削溝を埋める
ことがあるので、重力の作用を利用して溶融金属の再凝
固を抑制する必要上、図9で示した立向下進を常に採用
することが好ましい。
側当て板14のそれぞれに孔あけ加工を実施する際、次
に示す技術要項で施行される。
ル外輪側当て板14のそれぞれは、材質をSUS40
5、板厚を5〜20mmとし、CO2レーザ加工機で施
行される。この場合、CO2レーザの使用条件は、次に
示す仕様になっている。
m)から15インチ(381mm)である。なお、本実
施形態ではノズル内輪側当て板13およびノズル外輪側
当て板14のそれぞれの孔あけ加工にCO2レーザを用
いているが、YAGレーザでもよい。
板13およびノズル外輪側当て板14の材質をSUS4
05にしているが、低Cr鋼を用いる場合、具体的には
2.5%Cr−1%Mo鋼に孔あけ加工を施行する場
合、次に示す仕様になっている。
S405)に較べて2倍以上になっているので、低Cr
鋼の孔あけ加工作業は一段と高速加工化が可能である。
に用いるガスを酸素にしているが、窒素ガスを使用して
もよい。
は、切断面が酸化しないので、切断後の溶接に有効とさ
れている。窒素ガスを用いたレーザ切断は、ガス圧を高
くする必要があるが、高Cr鋼(SUS405)におい
ては孔あけ速度の高速化が可能である。
施行する場合、次に示す仕様になっている。
側当て板14のそれぞれの孔あけ加工作業が終了する
と、本実施形態では、各当て板13,14の孔に三次元
翼形形状のノズル翼本体15を挿入し、仮付け固定した
後、レーザ光による本付け肉盛溶接を実施する。
ノズル翼本体15をノズル内輪側当て板13およびノズ
ル外輪側当て板14のそれぞれに溶接固定させる際、溶
融金属として溶加材(フィラーワイヤ)27が用いられ
る。
材質がSUS405、ノズル翼本体15の材質が13C
r−Nbの場合、インコネル系(Cr量18〜22%含
む)合金またはSUS16系のステンレス鋼が使用され
る。インコネル系合金またはSUS316系の溶加材2
7は、溶接施行後、凝固割れが生じないし、また熱処理
も不要なので好都合である。なお、各当て板13,14
の材質とノズル翼本体15の材質との組み合わせいかん
によってはSUS410系のステンレス鋼の溶加材27
が使用される。この場合、溶接部の溶接割れを防止する
ために、例えば300〜500℃の温度で30分〜1時
間加熱後、空冷をする熱処理が実施される。
は、次に示す仕様になっている。
3およびノズル外輪側当て板14のそれぞれへの本付け
肉盛溶接が終了すると、最後に、本実施形態ではノズル
内輪側当て板13をダイアフラム内輪16に、またノズ
ル外輪側当て板14をダイアフラム外輪17にそれぞれ
電子ビーム溶接またはMAG溶接で溶着させた後、機械
仕上加工を実施し、タービンノズルを完成させる。
平板からノズル内輪側当て板13およびノズル外輪側当
て板14のそれぞれを板取し、板取されたノズル内輪側
当て板13およびノズル外輪側当て板14のそれぞれに
三次元翼形形状の孔あけ加工をレーザ光で実施し、三次
元翼形形状の孔にノズル翼本体15を挿入・位置合わせ
を実施して仮付け溶接し、さらにノズル翼本体15と各
当て板13,14との本付け溶接にレーザ肉盛溶接を実
施するので、加工・位置合わせ調整作業を短くして高品
質のノズル翼本体15の各当て板13,14への溶着を
実施することができる。
ビンノズルの製造方法は、ノズル翼本体の両端をノズル
内輪側当て板およびノズル外輪側当て板のそれぞれに支
持・固定させる際、孔あけ加工をプログラムに沿ってレ
ーザ光で三次元加工するので、加工・位置合わせ調整作
業時間を短かくして三次元翼形形状のノズル翼本体をノ
ズル内外輪側当て板およびダイアフラム内外輪のそれぞ
れに容易に取り付けることができ、作業者の労力を大幅
に軽減させることができ、低コストと相俟って高品質の
タービンノズルを実現することができる。
形態を説明するために用いた手順図。
形状の孔あけ加工を説明するために用いた模式図。
されるレーザ発振器の模式図。
状の孔あけ加工する際、レーザ光の入射角を説明するた
めに用いた模式図。
状の孔あけ加工する際、レーザ光の入射角を説明するた
めに用いた模式図。
形状の孔あけ加工する際、下孔加工を説明するために用
いた模式図。
形状の孔あけ加工する際、その手順を説明するために用
いた模式図。
加工する場合の模式図。
形状の孔あけ加工する際、レーザ発振器をノズル内輪側
当て板の外側に配置することを説明するために用いた模
式図。
け溶接することを説明するために用いた模式図。
斜視図。
斜視図。
ズルを示す模式図。
次元翼形形状の孔あけ加工することを説明するために用
いた模式図。
す模式図。
Claims (16)
- 【請求項1】両端部に直線状の傾斜部を有し、中間部に
曲線状の湾曲部を有する三次元翼形形状のノズル翼本体
の両端を、ノズル内輪側当て板およびノズル外輪側当て
板のそれぞれに溶接した後、上記ノズル内輪側当て板に
ダイアフラム内輪を溶接するとともに、上記ノズル外輪
側当て板にダイアフラム外輪を溶接するタービンノズル
の製造方法において、上記ノズル内輪側当て板および上
記ノズル外輪側当て板をレーザ光の切断により平板から
板取し、板取した上記ノズル内輪側当て板および上記ノ
ズル外輪側当て板のそれぞれを曲げ加工を加えてリング
片に形成し、リング片に形成した上記ノズル内輪側当て
板および上記ノズル外輪側当て板のそれぞれに上記ノイ
ズ翼本体の三次元翼形形状相当にプログラムされた孔あ
け加工をレーザ光で行い、上記ノズル翼本体を挿入して
レーザ光で溶接した後、上記ノズル内輪側当て板をダイ
アフラム内輪に、上記ノズル外輪側当て板をダイアフラ
ム外輪にそれぞれ溶着することを特徴とするタービンノ
ズルの製造方法。 - 【請求項2】 ノズル内輪側当て板にレーザ光で三次元
翼形形状の孔あけ加工を行う際、レーザ光を上記ノズル
内輪側当て板の外側から照射することを特徴とする請求
項1に記載のタービンノズルの製造方法。 - 【請求項3】 ノズル内輪側当て板にレーザ光で三次元
翼形形状の孔あけ加工を行う際、レーザ光を上記ノズル
内輪側当て板の内側から照射することを特徴とする請求
項1記載のタービンノズルの製造方法。 - 【請求項4】 ノズル外輪側当て板にレーザ光で三次元
翼形形状の孔あけ加工を行う際、レーザ光を上記ノズル
外輪側当て板の内側から照射することを特徴とする請求
項1に記載のタービンノズルの製造方法。 - 【請求項5】 ノズル外輪側当て板にレーザ光で三次元
翼形形状の孔あけ加工を行う際、レーザ光を上記ノズル
外輪側当て板の外側から照射することを特徴とする請求
項1記載のタービンノズルの製造方法。 - 【請求項6】 ノズル内輪側当て板にレーザ光で三次元
翼形形状の孔あけ加工を行う際、上記ノズル内輪側当て
板の鉛直側面から見てレーザ光の照射角は法線に対して
光軸を0゜〜20゜の範囲内で照射することを特徴とす
る請求項1に記載のタービンノズルの製造方法。 - 【請求項7】 ノズル内輪側当て板にレーザ光で三次元
翼形形状の孔あけ加工を行う際、上記ノズル内輪側当て
板の平面から見てレーザ光の照射角は法線に対して、光
軸を0゜〜20゜範囲内で照射することを特徴とする請
求項1に記載のタービンノズルの製造方法。 - 【請求項8】 ノズル外輪側当て板にレーザ光で三次元
翼形形状の孔あけ加工を行う際、上記ノズル外輪側当て
板の鉛直側面から見てレーザ光の照射角は法線に対して
光軸を0゜〜15゜の範囲内で照射することを特徴とす
る請求項1に記載のタービンノズルの製造方法。 - 【請求項9】 ノズル外輪側当て板にレーザ光で三次元
翼形形状の孔あけ加工を行う際、上記ノズル外輪側当て
板の平面から見てレーザ光の照射角は法線に対して光軸
を0゜〜15゜範囲内で照射することを特徴とする請求
項1に記載のタービンノズルの製造方法。 - 【請求項10】 ノズル内輪側当て板およびノズル外輪
側当て板のそれぞれにレーザ光で三次元翼形形状の孔あ
け加工を行う際、上記ノズル内輪側当て板および上記ノ
ズル外輪側当て板の材質が高Cr鋼に対し、加工ガスに
酸素を行い、酸素のガス圧を4kgf/cm2以上、孔
あけ速度を500mm/min以下で行うことを特徴と
する請求項1に記載のタービンノズルの製造方法。 - 【請求項11】 ノズル内輪側当て板およびノズル外輪
側当て板のそれぞれにレーザ光で三次元翼形形状の孔あ
け加工を行う際、上記ノズル内輪側当て板および上記ノ
ズル外輪側当て板の材質が低Cr鋼に対し、加工ガスに
酸素を行い、酸素のガス圧を3kgf/cm2以下、孔
あけ速度を3000mm/min以下で行うことを特徴
とする請求項1に記載のタービンノズルの製造方法。 - 【請求項12】 ノズル内輪側当て板およびノズル外輪
側当て板のそれぞれにレーザ光で三次元翼形形状の孔あ
け加工を行う際、加工ガスに窒素を用い、窒素のガス圧
を7kgf/cm2以上、孔あけ速度を3000mm/
min以下で行うことを特徴とする請求項1に記載のタ
ービンノズルの製造方法。 - 【請求項13】 ノズル内輪側当て板およびノズル外輪
側当て板のそれぞれにレーザ光で三次元翼形形状の孔あ
け加工を行う際、三次元翼形形状の前縁から1mm〜2
0mmの範囲内で下孔加工を行うことを特徴とする請求
項1に記載のタービンノズルの製造方法。 - 【請求項14】 ノズル内輪側当て板およびノズル外輪
側当て板のそれぞれにレーザ光で三次元翼形形状の孔あ
け加工を行う際、レーザ光を上記ノズル内輪側当て板お
よび上記ノズル外輪側当て板に対して立向下進方向に向
って照射することを特徴とする請求項1に記載のタービ
ンノズルの製造方法。 - 【請求項15】 ノズル内輪側当て板およびノズル外輪
側当て板をノズル翼本体にそれぞれ溶着する際、溶加材
を供給して溶着させることを特徴とする請求項1に記載
のタービンノズルの製造方法。 - 【請求項16】 ノズル内輪側当て板およびノズル外輪
側当て板をノズル翼本体にそれぞれ溶着する際、上記ノ
ズル内輪側当て板および上記ノズル外輪側当て板のそれ
ぞれの材質がSUS405のステンレス鋼で、上記ノズ
ル翼本体の材質が13Cr−Nbのとき、溶加材をイン
コネル系合金およびSUS316系ステンレス鋼のう
ち、いずれかを選択して溶着することを特徴とする請求
項1または15に記載のタービンノズルの製造方法。
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