JP4673813B2 - 蒸気タービンノズルダイアフラムの製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は蒸気タービンノズルダイアフラムの製造方法に係り、外輪側当板または内輪側当板にノズル板を取り付ける嵌合孔の加工形状の作成方法に関する。
蒸気タービンは、蒸気の熱エネルギーを運動エネルギーに変換する原動機である。ボイラーからタービンに入った高温高圧の蒸気は、タービンケーシング側に取り付けたノズルとタービンロータ側に取り付けた動翼で構成された段落を通過しながら膨張して、動翼を回転させる。この際に、タービンロータに接続された発電機を駆動して電力が得られる。
ところで、この蒸気を通過させるノズルダイアフラムは、図7に示すように、ダイアフラム外輪1およびダイアフラム内輪2の間に挟まれた複数枚のノズル板3を主体に構成されている。ノズル板3は、隣接するノズル板と所定の位置関係を保つように外輪側当板4と内輪側当板5に形成された嵌合孔に挿入され固定されている。
このような構成の蒸気タービンノズルダイアフラムは、従来たとえば次のようにして製造されている。すなわち、三次元CADを使い、設計で決めた位置関係を保つように配置した外輪側当板4と内輪側当板5およびノズル板3の三次元モデルの論理和で得られる嵌合孔形状の三次元モデルから三次元CAMシステムを使って加工データを作成し、切削また放電またはレーザ加工機で嵌合孔を加工する。その後、ノズル板3を当板4,5の嵌合孔に挿入して組み付け、ノズル板3の両端部と当板4,5の嵌合孔を溶接して固定する(特許文献1)。
特に、蒸気タービンの性能向上の施策として、ダイアフラムにおける蒸気流れを改善するために、軸方向に断面形状を捩り伸長したノズル板が採用されている。このノズル板の場合、翼面形状に加工した当板を嵌合孔に挿入するにあたって困難が伴う。そこで、図8に示すように、外輪側当板4および内輪側当板5と嵌合する部分およびその近傍を長手方向に並行伸長した延伸部3a,3bを有するノズル板3を用いる製造方法がある(特許文献2)。この製造方法によれば、嵌合孔加工形状の定義が容易であり、かつ、組立作業も簡単になる効果が得られるが、本来の趣旨である蒸気タービンの性能向上のためのノズル板形状設計に制約が生じている。
特開2001−41004号公報
特開平7−11906号公報
従来の蒸気タービンノズルダイアフラムの製造方法においては、軸方向に捩れがあるタイプのノズル板の場合、単にノズル板翼面形状に基づく嵌合孔形状(組立状態でのノズル板と当板の嵌合線)では、ノズル板を挿入しまたは抜出すことができない。そのため、嵌合孔形状をある程度まで拡げる必要があり、ノズル板の翼長および捩れの度合いにより嵌合孔を拡げる量を、トライアンドエラーにより決めていた。また、組立作業を簡単にするために当板との嵌合部分およびその近傍を直線状にしたノズル板を採用することは、蒸気タービンの性能向上を図る上で好ましくない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、軸方向に捩れがあるノズル板を外輪側当板または内輪側当板に挿入できる最小の嵌合孔形状を導出することのできる蒸気タービンノズルダイアフラムの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の蒸気タービンノズルダイアフラムの製造方法は、蒸気タービンノズルダイアフラムを構成するノズル板および外輪側当板または内輪側当板の三次元モデルを作成し、前記ノズル板モデルを前記当板モデルへ挿入し組立状態に至るまでの遷移過程または組立状態から前記ノズル板モデルが前記当板モデルから抜出され分離状態に至るまでの遷移過程に生成される三次元情報の論理演算に基づいてノズル板の当板への嵌合孔の加工形状を作成する方法とする。
本発明によれば、軸方向に捩れがあるノズル板を外輪側当板または内輪側当板に挿入できる最小の嵌合孔形状を導出することのできる蒸気タービンノズルダイアフラムの製造方法を提供することができる。
図1は本発明の実施の形態の蒸気タービンノズルダイアフラムの製造方法のフローを示す図である。
ステップS1において三次元CAD(計算機支援設計システム)で、図7に示したようなノズル板3および外輪側当板4または内輪側当板5の三次元モデルを作成する。この時、ノズル板3の形状誤差と当板4,5の曲げ形状誤差の最大値を反映した三次元モデルを作成することもできる。つぎにステップS2において、三次元CADで作成したノズル板形状から、図2に示すようにノズル板軸方向のスプラインカーブを抽出する。次に、当板4,5にノズル板3を挿入または抜出す時にできる三次元情報を求めるために、ステップS3,4,5において図3のように選び出したスプラインカーブ11の接線ベクトル6とノズル板断面の法線ベクトル7から得られる合成ベクトル8の方向にノズル板3の三次元モデルを複写しながら移動する。つぎにステップS6において、複写により生成した複数のノズル板の三次元モデルと当板の三次元モデルの論理和をとって、図4に示すような加工用の嵌合孔9,10の形状を作成する。この三次元モデルの最外輪郭形状を使ってステップS7において図5に示すような加工経路を三次元CAM(計算機支援製造システム)で作成する。以上の手順により、ノズル板3が挿入できる最小の嵌合孔9,10の形状を求めることができる。
この方法によれば、軸方向に捩れがあるタイプのノズル板でも試行せずにノズル板を当板に挿入できる嵌合孔形状を一意的に作成することができる。ノズル板の形状誤差と当板の曲げ形状誤差の最大値を三次元モデルに反映することによって、ノズル板や当板、その他の関連要素が有する誤差因子を三次元モデルに包含でき、実際の製造において組立裕度を有する嵌合孔形状を作成することができる。
なお、上記方法の変形として、ノズル板軸方向のスプラインカーブの中から最短のスプラインカーブを使うこともできる。この方法によれば、ノズル板3の挿入または抜出し移動距離が最小となる嵌合孔9,10の形状を求めることができる。
また、軸方向に複写したノズル板の姿勢をさらに図6に示したA,B,Cの点が動かないようにノズル板の姿勢を調整することもできる。このようにすると、設計仕様上、最も重要な三次元空間上の点座標を固定した嵌合孔形状を作成することができ、ノズル板3の尾部にあたる嵌合孔9,10の幅(図示H)が設計寸法を満足する加工経路を作成することができ、ノズル板3の端を嵌合孔9,10の角に合わせやすくできるため、嵌合孔9,10に挿入したノズル板3の姿勢を決め易くできる。
1…ダイアフラム外輪、2…ダイアフラム内輪、3…ノズル板、3a,3b…延伸部、4…外輪側当板、5…内輪側当板、6…軸方向のスプラインカーブにおける接線ベクトル、7…ノズル板断面の法線ベクトル、8…合成ベクトル、9,10…嵌合孔、11…スプラインカーブ、12…三次元CAM、A,B,C…固定点。
Claims (5)
- 蒸気タービンノズルダイアフラムを構成するノズル板および外輪側当板または内輪側当板の三次元モデルを作成し、前記ノズル板モデルを前記当板モデルへ挿入し組立状態に至るまでの遷移過程または組立状態から前記ノズル板モデルが前記当板モデルから抜出され分離状態に至るまでの遷移過程に生成される三次元情報の論理演算に基づいてノズル板の当板への嵌合孔の加工形状を作成することを特徴とする蒸気タービンノズルダイアフラムの製造方法。
- ノズル板の形状誤差および当板の曲げ形状誤差の最大値を前記ノズル板モデルおよび前記当板モデルに許容することを特徴とする請求項1記載の蒸気タービンノズルダイアフラムの製造方法。
- 前記ノズル板モデルの前記嵌合孔への挿入または抜出し挙動が最小となる拘束条件を設定することを特徴とする請求項1記載の蒸気タービンノズルダイアフラムの製造方法。
- ノズル板翼面の軸方向の三次元アイソメトリックカーブの中で最短のスプラインカーブを用いて前記ノズル板モデルの挿入または抜出し挙動を検証することを特徴とする請求項3記載の蒸気タービンノズルダイアフラムの製造方法。
- 前記当板モデルと前記ノズル板モデルの組立状態での接合線上に3つの固定点を設定し、前記嵌合孔への前記ノズル板モデルの挿入または抜出し時に前記ノズル板モデルの所定の部位が常に前記固定点を通過するように調整することを特徴とする請求項3記載の蒸気タービンノズルダイアフラムの製造方法。
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