JP3105680B2 - 半導体差圧センサ及びそれを用いた差圧伝送器 - Google Patents
半導体差圧センサ及びそれを用いた差圧伝送器Info
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- JP3105680B2 JP3105680B2 JP05005092A JP509293A JP3105680B2 JP 3105680 B2 JP3105680 B2 JP 3105680B2 JP 05005092 A JP05005092 A JP 05005092A JP 509293 A JP509293 A JP 509293A JP 3105680 B2 JP3105680 B2 JP 3105680B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体差圧センサ及び
それを用いた差圧伝送器に係わり、特に、小型化され、
かつ、過大圧保護機能を備えた半導体差圧センサ、及
び、この半導体差圧センサを用いて小型化し、パイプラ
インへの実装に適した構造を備えた差圧伝送器に関す
る。
それを用いた差圧伝送器に係わり、特に、小型化され、
かつ、過大圧保護機能を備えた半導体差圧センサ、及
び、この半導体差圧センサを用いて小型化し、パイプラ
インへの実装に適した構造を備えた差圧伝送器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、2つの流体圧力検出用ダイアフラ
ムを備え、これらダイアフラムに過大圧保護機構を付加
してなる差圧センサとしては、例えば、米国特許第4,
565,096号に開示のものがある。
ムを備え、これらダイアフラムに過大圧保護機構を付加
してなる差圧センサとしては、例えば、米国特許第4,
565,096号に開示のものがある。
【0003】前記開示による既知の差圧センサは、エッ
チングにより一面に2つのダイアフラムを形成した半導
体基板と、エッチングにより1つの凹みを形成した過大
圧ストッパー部材を備え、前記半導体基板の他の面に前
記過大圧ストッパー部材を接着させて、両者の間に主と
して前記凹みからなるギャップを形成し、このギャップ
内にピエゾ抵抗素子等の圧力検出素子を配置したもので
ある。そして、前記凹みの深さを選択して前記ギャップ
の厚みが微小になるように構成するとともに、このギャ
ップ内に圧力伝達用液体を充填させ、被測定流体の圧力
に基づく前記2つのダイアフラムの変位を前記過大圧ス
トッパー部材への当接によって抑圧し、前記2つのダイ
アフラムを過大圧による破損から保護するようにしてい
る。
チングにより一面に2つのダイアフラムを形成した半導
体基板と、エッチングにより1つの凹みを形成した過大
圧ストッパー部材を備え、前記半導体基板の他の面に前
記過大圧ストッパー部材を接着させて、両者の間に主と
して前記凹みからなるギャップを形成し、このギャップ
内にピエゾ抵抗素子等の圧力検出素子を配置したもので
ある。そして、前記凹みの深さを選択して前記ギャップ
の厚みが微小になるように構成するとともに、このギャ
ップ内に圧力伝達用液体を充填させ、被測定流体の圧力
に基づく前記2つのダイアフラムの変位を前記過大圧ス
トッパー部材への当接によって抑圧し、前記2つのダイ
アフラムを過大圧による破損から保護するようにしてい
る。
【0004】この他に、従来、知られている差圧伝送器
は、パイプライン等に取付けて、そこを流れる流体の流
量を測定する場合に、差圧伝送器の自重が相当あるた
め、差圧伝送器のパイプラインへの取付けにスタンショ
ン(支え)を用いる必要があり、しかも、パイプライン
のオリフィス部分に流体圧力検出用の穴を開け、その穴
と差圧伝送器との間を流体圧力導入パイプを接続させた
構造になっていた。
は、パイプライン等に取付けて、そこを流れる流体の流
量を測定する場合に、差圧伝送器の自重が相当あるた
め、差圧伝送器のパイプラインへの取付けにスタンショ
ン(支え)を用いる必要があり、しかも、パイプライン
のオリフィス部分に流体圧力検出用の穴を開け、その穴
と差圧伝送器との間を流体圧力導入パイプを接続させた
構造になっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記既知の
差圧センサは、前記2つのダイアフラムを有する半導体
基板と、前記凹みを有する過大圧ストッパー部材を接着
させる構造になっている、即ち、前記半導体基板と前記
過大圧ストッパー部材との接触面部分に接着層が介在し
ている構造であるため、前記凹みによって形成される前
記ギャップの微小な厚さを所望のように制御することが
困難であり、実際には、数10μmから数100μmの
範囲内にも及ぶ製造誤差を生じていた。このような製造
条件下において、例えば、ダイアフラムの直径が僅かに
数100μm足らずの小型差圧センサを製造しようとし
たときには、前記接着層の厚みがダイアフラムの直径よ
りも大きくなってしまい、過大圧からダイアフラムを保
護するための過大圧ストッパー部材が本来の機能を果た
さなくなるという問題があり、しかも、過大圧ストッパ
ー部材に当接するまでのダイアフラムの変位量が、前記
接着層の厚みとほぼ同等になっているため、この差圧セ
ンサの製造歩留まりが極めて悪くなるという問題もあっ
た。
差圧センサは、前記2つのダイアフラムを有する半導体
基板と、前記凹みを有する過大圧ストッパー部材を接着
させる構造になっている、即ち、前記半導体基板と前記
過大圧ストッパー部材との接触面部分に接着層が介在し
ている構造であるため、前記凹みによって形成される前
記ギャップの微小な厚さを所望のように制御することが
困難であり、実際には、数10μmから数100μmの
範囲内にも及ぶ製造誤差を生じていた。このような製造
条件下において、例えば、ダイアフラムの直径が僅かに
数100μm足らずの小型差圧センサを製造しようとし
たときには、前記接着層の厚みがダイアフラムの直径よ
りも大きくなってしまい、過大圧からダイアフラムを保
護するための過大圧ストッパー部材が本来の機能を果た
さなくなるという問題があり、しかも、過大圧ストッパ
ー部材に当接するまでのダイアフラムの変位量が、前記
接着層の厚みとほぼ同等になっているため、この差圧セ
ンサの製造歩留まりが極めて悪くなるという問題もあっ
た。
【0006】換言すれば、前記既知の差圧センサでは、
小型で、軽量、かつ、過大圧に対するダイアフラムの保
護が可能な差圧センサを実現することはできないもので
あった。
小型で、軽量、かつ、過大圧に対するダイアフラムの保
護が可能な差圧センサを実現することはできないもので
あった。
【0007】また、前記既知の差圧伝送器は、パイプラ
インと差圧センサとの間を流体圧力導入パイプで接続す
る構造になっているため、仮りに、小型で、軽量の差圧
センサが実現できたとしても、その小型の差圧センサを
用いた差圧伝送器の大きさが前記流体圧力導入パイプの
直径とほぼ同程度になってしまい、逆に、差圧伝送器を
パイプラインに取付けることが困難になるという問題も
ある。
インと差圧センサとの間を流体圧力導入パイプで接続す
る構造になっているため、仮りに、小型で、軽量の差圧
センサが実現できたとしても、その小型の差圧センサを
用いた差圧伝送器の大きさが前記流体圧力導入パイプの
直径とほぼ同程度になってしまい、逆に、差圧伝送器を
パイプラインに取付けることが困難になるという問題も
ある。
【0008】本発明は、このような技術的背景に鑑みて
なされたもので、その目的は、半導体基板及びダイアフ
ラム(半導体層)と過大圧ストッパー部材との間にそれ
ぞれ微小な厚みのギャップが得られ、小型で、ダイアフ
ラムの保護機能を達成でき、かつ、製造歩留まりの良好
な半導体差圧センサを提供することにある。
なされたもので、その目的は、半導体基板及びダイアフ
ラム(半導体層)と過大圧ストッパー部材との間にそれ
ぞれ微小な厚みのギャップが得られ、小型で、ダイアフ
ラムの保護機能を達成でき、かつ、製造歩留まりの良好
な半導体差圧センサを提供することにある。
【0009】
【0010】さらに、本発明のもう1つの目的は、小型
化された半導体差圧センサを用い、かつ、パイプライン
への実装を簡単に行うことが可能な差圧伝送器を提供す
ることにある。
化された半導体差圧センサを用い、かつ、パイプライン
への実装を簡単に行うことが可能な差圧伝送器を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明による半導体差圧センサは、共通の半導体チ
ップの中に、半導体膜からなる2つの流体圧力検出用ダ
イアフラムと、半導体膜からなる複数の静圧検出用ダイ
アフラムと、前記各ダイアフラムに対面配置された半導
体基板からなるストッパー部材とを一体形成し、前記各
流体圧力検出用ダイアフラムと前記ストッパー部材との
間に形成された第1及び第2のギャップ内にそれぞれピ
エゾゲージ抵抗を配置し、かつ、前記各静圧検出用ダイ
アフラムと前記ストッパー部材との間に形成されたギャ
ップ内にピエゾゲージ抵抗を配置し、前記各静圧検出用
ダイアフラムの直径を前記各流体圧力検出用ダイアフラ
ムの直径よりも小さく構成した第1の手段を備える。
に、本発明による半導体差圧センサは、共通の半導体チ
ップの中に、半導体膜からなる2つの流体圧力検出用ダ
イアフラムと、半導体膜からなる複数の静圧検出用ダイ
アフラムと、前記各ダイアフラムに対面配置された半導
体基板からなるストッパー部材とを一体形成し、前記各
流体圧力検出用ダイアフラムと前記ストッパー部材との
間に形成された第1及び第2のギャップ内にそれぞれピ
エゾゲージ抵抗を配置し、かつ、前記各静圧検出用ダイ
アフラムと前記ストッパー部材との間に形成されたギャ
ップ内にピエゾゲージ抵抗を配置し、前記各静圧検出用
ダイアフラムの直径を前記各流体圧力検出用ダイアフラ
ムの直径よりも小さく構成した第1の手段を備える。
【0012】また、前記目的を達成するために、本発明
による半導体差圧センサの製造方法は、少なくとも2つ
の流体圧力検出用ダイアフラムを具備する半導体差圧セ
ンサの製造方法であって、半導体基板の一面にエッチン
グ薄膜を形成する第1工程と、前記エッチング薄膜を2
つの流体圧力検出用ダイアフラムの形状にパターニング
する第2工程と、前記パターニングしたエッチング薄膜
部分を含む半導体基板の一面に半導体膜を形成する第3
工程と、前記半導体膜または前記半導体基板の他面に前
記パターニングしたエッチング薄膜部分まで達する開口
を設ける第4工程と、前記開口を通して前記パターニン
グしたエッチング薄膜部分をエッチング除去する第5工
程と、前記開口を封止する第6工程とを経て、2つの流
体圧力検出用ダイアフラムが形成される第2の手段を備
える。
による半導体差圧センサの製造方法は、少なくとも2つ
の流体圧力検出用ダイアフラムを具備する半導体差圧セ
ンサの製造方法であって、半導体基板の一面にエッチン
グ薄膜を形成する第1工程と、前記エッチング薄膜を2
つの流体圧力検出用ダイアフラムの形状にパターニング
する第2工程と、前記パターニングしたエッチング薄膜
部分を含む半導体基板の一面に半導体膜を形成する第3
工程と、前記半導体膜または前記半導体基板の他面に前
記パターニングしたエッチング薄膜部分まで達する開口
を設ける第4工程と、前記開口を通して前記パターニン
グしたエッチング薄膜部分をエッチング除去する第5工
程と、前記開口を封止する第6工程とを経て、2つの流
体圧力検出用ダイアフラムが形成される第2の手段を備
える。
【0013】さらに、前記もう1つの目的を達成するた
めに、本発明による差圧伝送器は、パイプラインのオリ
フィス形成部の前後に連通する第1及び第2の圧力導入
路と、同一面にそれぞれピエゾゲージ抵抗を備えた第1
及び第2のダイアフラムを有する半導体差圧センサと、
前記半導体差圧センサの各ダイアフラムで検出した信号
に基づいて差圧信号を得る信号処理回路とを有し、前記
第1のダイアフラムは前記第1の圧力導入路と連通し、
前記第2のダイアフラムは前記第2の圧力導入路と連通
するように構成されている第3の手段を備える。
めに、本発明による差圧伝送器は、パイプラインのオリ
フィス形成部の前後に連通する第1及び第2の圧力導入
路と、同一面にそれぞれピエゾゲージ抵抗を備えた第1
及び第2のダイアフラムを有する半導体差圧センサと、
前記半導体差圧センサの各ダイアフラムで検出した信号
に基づいて差圧信号を得る信号処理回路とを有し、前記
第1のダイアフラムは前記第1の圧力導入路と連通し、
前記第2のダイアフラムは前記第2の圧力導入路と連通
するように構成されている第3の手段を備える。
【0014】
【作用】前記第1の手段によれば、2つのダイアフラム
とストッパー部材との間に所望の微少の厚さのギャップ
を形成する場合に、前記ストッパー部材が半導体基板で
構成され、また、前記2つのダイアフラムが半導体膜で
構成されているので、半導体薄膜技術を用いれば、前記
半導体基板(ストッパー部材)と前記半導体膜(2つの
ダイアフラム)との接触面を一体形成させることがで
き、その一体形成の際に、それらの間に所望の微小の厚
さのギャップが形成されるように設定しておけば、前記
半導体基板(ストッパー部材)と前記半導体膜(2つの
ダイアフラム)との間の接触面に形成される接着部の間
隙を何等考慮することなく、前記所望の微小の厚さのギ
ャップの形成が可能になり、しかも、前記半導体薄膜技
術の採用により、前記ギャップにおける所望の微小の厚
さを著しく小さくすることができる。
とストッパー部材との間に所望の微少の厚さのギャップ
を形成する場合に、前記ストッパー部材が半導体基板で
構成され、また、前記2つのダイアフラムが半導体膜で
構成されているので、半導体薄膜技術を用いれば、前記
半導体基板(ストッパー部材)と前記半導体膜(2つの
ダイアフラム)との接触面を一体形成させることがで
き、その一体形成の際に、それらの間に所望の微小の厚
さのギャップが形成されるように設定しておけば、前記
半導体基板(ストッパー部材)と前記半導体膜(2つの
ダイアフラム)との間の接触面に形成される接着部の間
隙を何等考慮することなく、前記所望の微小の厚さのギ
ャップの形成が可能になり、しかも、前記半導体薄膜技
術の採用により、前記ギャップにおける所望の微小の厚
さを著しく小さくすることができる。
【0015】また、前記第2の手段によれば、半導体差
圧センサを製造する場合に、まず、ストッパー部材を半
導体基板で構成し、次いで、その半導体基板の上にエッ
チング薄膜を形成し、続いて、このエッチング薄膜を2
つのダイアフラム形状にパターニング形成し、次に、前
記パターニング形成したエッチング薄膜部分を含む半導
体基板の一面に、半導体膜をエピタキシャル成長によっ
て形成し、その後に、前記パターニング形成したエッチ
ング薄膜部分をエッチング液によりエッチング除去し
て、前記半導体膜からなる2つのダイアフラムと前記半
導体基板からなるストッパー部材との間にギャップを形
成するようにしているので、前記半導体基板(ストッパ
ー部材)と前記半導体膜(2つのダイアフラム)との接
触面を一体形成させることができ、それにより製造歩留
まりを低下させることなく、前記ギャップの厚さを前記
エッチング薄膜に等しい所望の微少の厚さに設定するこ
とができる。
圧センサを製造する場合に、まず、ストッパー部材を半
導体基板で構成し、次いで、その半導体基板の上にエッ
チング薄膜を形成し、続いて、このエッチング薄膜を2
つのダイアフラム形状にパターニング形成し、次に、前
記パターニング形成したエッチング薄膜部分を含む半導
体基板の一面に、半導体膜をエピタキシャル成長によっ
て形成し、その後に、前記パターニング形成したエッチ
ング薄膜部分をエッチング液によりエッチング除去し
て、前記半導体膜からなる2つのダイアフラムと前記半
導体基板からなるストッパー部材との間にギャップを形
成するようにしているので、前記半導体基板(ストッパ
ー部材)と前記半導体膜(2つのダイアフラム)との接
触面を一体形成させることができ、それにより製造歩留
まりを低下させることなく、前記ギャップの厚さを前記
エッチング薄膜に等しい所望の微少の厚さに設定するこ
とができる。
【0016】さらに、前記第3の手段によれば、導圧板
は、パイプラインのオリフィス形成部分に直接取付けら
れ、前記導圧板に両端が取付けられた略コ字状の受け板
には、前記第1の手段を備える小型化された半導体差圧
センサ及び前記半導体差圧センサの出力信号を処理する
信号処理回路を取付け保持することが可能になり、その
上、前記導圧板と前記半導体差圧センサとの間は、少な
くとも2本の圧力導入路で結合されるので、差圧伝送器
を小型、軽量化することが可能になり、しかも、差圧伝
送器のパイプラインへの実装も簡単に行うことができる
ようになる。
は、パイプラインのオリフィス形成部分に直接取付けら
れ、前記導圧板に両端が取付けられた略コ字状の受け板
には、前記第1の手段を備える小型化された半導体差圧
センサ及び前記半導体差圧センサの出力信号を処理する
信号処理回路を取付け保持することが可能になり、その
上、前記導圧板と前記半導体差圧センサとの間は、少な
くとも2本の圧力導入路で結合されるので、差圧伝送器
を小型、軽量化することが可能になり、しかも、差圧伝
送器のパイプラインへの実装も簡単に行うことができる
ようになる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。
説明する。
【0018】図1は、本発明による半導体差圧センサの
前提となる基本構成例を示す構成図であって、(a)は
その斜視図、(b)はその断面図である。
前提となる基本構成例を示す構成図であって、(a)は
その斜視図、(b)はその断面図である。
【0019】図1(a)及び(b)において、1は半導
体基板、1aはストッパー部材、2は第1のダイアフラ
ム、3は第2のダイアフラム、4は第1のギャップ、5
は第2のギャップ、6は連通部、7乃至10は第1乃至
第4のピエゾゲージ抵抗、11、12は第1及び第2の
開口封止部である。
体基板、1aはストッパー部材、2は第1のダイアフラ
ム、3は第2のダイアフラム、4は第1のギャップ、5
は第2のギャップ、6は連通部、7乃至10は第1乃至
第4のピエゾゲージ抵抗、11、12は第1及び第2の
開口封止部である。
【0020】そして、半導体基板1の中に、その半導体
基板1の面(ここで、前記面はストッパー部材1aを構
成している)と、第1のダイアフラム2及び第2のダイ
アフラム3との間に、それぞれ、略丸形の第1のギャッ
プ4及び第2のギャップ5が形成され、これら第1のギ
ャップ4及び第2のギャップ5はそれらを結ぶ連通部6
によって空間的に連結される。第1のギャップ4は第1
の開口封止部11に連通され、第2のギャップ5は第2
の開口封止部12に連通される。第1のギャップ4の内
部に第1及び第2のピエゾゲージ抵抗7、8が対向配置
され、第2のギャップ5の内部に第3及び第4のピエゾ
ゲージ抵抗9、10が最も高感度の<100>方向に対
向配置される。また、図1には示されていないが、第1
のギャップ4及び第2のギャップ5の内部には、圧力伝
達用液が封入充填されている。なお、第1のギャップ4
及び第2のギャップ5の厚さdは、微小の値、例えば、
数μm乃至数10μmになるように設定する。
基板1の面(ここで、前記面はストッパー部材1aを構
成している)と、第1のダイアフラム2及び第2のダイ
アフラム3との間に、それぞれ、略丸形の第1のギャッ
プ4及び第2のギャップ5が形成され、これら第1のギ
ャップ4及び第2のギャップ5はそれらを結ぶ連通部6
によって空間的に連結される。第1のギャップ4は第1
の開口封止部11に連通され、第2のギャップ5は第2
の開口封止部12に連通される。第1のギャップ4の内
部に第1及び第2のピエゾゲージ抵抗7、8が対向配置
され、第2のギャップ5の内部に第3及び第4のピエゾ
ゲージ抵抗9、10が最も高感度の<100>方向に対
向配置される。また、図1には示されていないが、第1
のギャップ4及び第2のギャップ5の内部には、圧力伝
達用液が封入充填されている。なお、第1のギャップ4
及び第2のギャップ5の厚さdは、微小の値、例えば、
数μm乃至数10μmになるように設定する。
【0021】続く、図2(a)及び(b)は、基本構成
例の上面図及びピエゾゲージ抵抗を含む電気的結線図で
ある。
例の上面図及びピエゾゲージ抵抗を含む電気的結線図で
ある。
【0022】図2(a)及び(b)において、13、1
4は第1及び第2の励起電圧供給パッド、15、16は
第1及び第2の出力取出しパッドであり、その他、図1
に示された構成要素には同じ符号を付けている。
4は第1及び第2の励起電圧供給パッド、15、16は
第1及び第2の出力取出しパッドであり、その他、図1
に示された構成要素には同じ符号を付けている。
【0023】そして、第1及び第2の出力取出しパッド
13、14は、それぞれ半導体基板1の対向する側縁部
に形成配置され、第1及び第2の出力取出しパッド1
5、16も、同じく前記対向する側縁部に形成配置され
る。この第1及び第2の出力取出しパッド13、14間
には、第1及び第2のピエゾゲージ抵抗7、8が直列接
続されるとともに、第3及び第4のピエゾゲージ抵抗
9、10も直列接続され、また、第1及び第2のピエゾ
ゲージ抵抗7、8の接続点は第1の出力取出しパッド1
5に、第3及び第4のピエゾゲージ抵抗9、10の接続
点は第2の出力取出しパッド16にそれぞれ接続され、
ブリッジ回路が構成されている。
13、14は、それぞれ半導体基板1の対向する側縁部
に形成配置され、第1及び第2の出力取出しパッド1
5、16も、同じく前記対向する側縁部に形成配置され
る。この第1及び第2の出力取出しパッド13、14間
には、第1及び第2のピエゾゲージ抵抗7、8が直列接
続されるとともに、第3及び第4のピエゾゲージ抵抗
9、10も直列接続され、また、第1及び第2のピエゾ
ゲージ抵抗7、8の接続点は第1の出力取出しパッド1
5に、第3及び第4のピエゾゲージ抵抗9、10の接続
点は第2の出力取出しパッド16にそれぞれ接続され、
ブリッジ回路が構成されている。
【0024】前記構成による基本構成例の半導体差圧セ
ンサは、次のように動作する。
ンサは、次のように動作する。
【0025】いま、図1(b)に示すように、第1のダ
イアフラム2に圧力P1が印加され、第2のダイアフラ
ム2に前記圧力P1よりも大きな圧力P2が印加される
と、第2のダイアフラム2は、前記圧力P1、P2の圧
力差ΔP、ΔP=P2−P1に比例して下方(第2のギ
ャップ5の内側方向)に変位し、その変位に対応した第
2のギャップ5の体積変化分だけ、第1のダイアフラム
2は、上方(第1のギャップ4の外側方向)に変位す
る。これら第1及び第2のダイアフラム2、3の変位に
伴い、第1及び第2のダイアフラム2、3の周囲に発生
する応力も前記圧力差ΔPに比例するようになるので、
第1のギャップ4内に配置されている第1及び第2のピ
エゾゲージ抵抗7、8、それに第2のギャップ5内に配
置されている第3及び第4のピエゾゲージ抵抗9、10
は、それぞれ相応の圧力を受けることになる。また、こ
れら第1乃至第4のピエゾゲージ抵抗7乃至10は、図
2(b)に示されるように、ブリッジ接続されているの
で、第1及び第2の励起電圧供給パッド13、14間に
励起電圧を供給することにより、第1及び第2の出力取
出しパッド15、16からは、前記圧力P1、P2の差
の圧力、即ち、前記圧力差ΔP、を表す電圧信号が取り
出される。
イアフラム2に圧力P1が印加され、第2のダイアフラ
ム2に前記圧力P1よりも大きな圧力P2が印加される
と、第2のダイアフラム2は、前記圧力P1、P2の圧
力差ΔP、ΔP=P2−P1に比例して下方(第2のギ
ャップ5の内側方向)に変位し、その変位に対応した第
2のギャップ5の体積変化分だけ、第1のダイアフラム
2は、上方(第1のギャップ4の外側方向)に変位す
る。これら第1及び第2のダイアフラム2、3の変位に
伴い、第1及び第2のダイアフラム2、3の周囲に発生
する応力も前記圧力差ΔPに比例するようになるので、
第1のギャップ4内に配置されている第1及び第2のピ
エゾゲージ抵抗7、8、それに第2のギャップ5内に配
置されている第3及び第4のピエゾゲージ抵抗9、10
は、それぞれ相応の圧力を受けることになる。また、こ
れら第1乃至第4のピエゾゲージ抵抗7乃至10は、図
2(b)に示されるように、ブリッジ接続されているの
で、第1及び第2の励起電圧供給パッド13、14間に
励起電圧を供給することにより、第1及び第2の出力取
出しパッド15、16からは、前記圧力P1、P2の差
の圧力、即ち、前記圧力差ΔP、を表す電圧信号が取り
出される。
【0026】この場合、過大圧が第1または第2のダイ
アフラム2、3、例えば、第2のダイアフラム3に過大
圧が印加されたとすると、第2のダイアフラム3は大き
く下方(第2のギャップ5の内側方向)に変位するよう
になるが、この変位時に、第2のダイアフラム3が変位
破壊を生じる以前に、第2のダイアフラム3がストッパ
ー部材1aに当接するように、第1のギャップ4及び第
2のギャップ5の厚さdを調整(例えば、前述のよう
に、数μm乃至数10μmに調整)しておけば、過大圧
が加わった場合においても第2のダイアフラム3の変形
範囲が制限され、第2のダイアフラム3が変位破壊を起
こすことがなくなる。また、第2のダイアフラム3の変
位が制限されれば、封入充填されている圧力伝達液の移
動も制限されるため、第1のダイアフラム2の変位も一
定値を超えることがなくなり、同様に、第1のダイアフ
ラム2の変位破壊の発生も防ぐことができる。
アフラム2、3、例えば、第2のダイアフラム3に過大
圧が印加されたとすると、第2のダイアフラム3は大き
く下方(第2のギャップ5の内側方向)に変位するよう
になるが、この変位時に、第2のダイアフラム3が変位
破壊を生じる以前に、第2のダイアフラム3がストッパ
ー部材1aに当接するように、第1のギャップ4及び第
2のギャップ5の厚さdを調整(例えば、前述のよう
に、数μm乃至数10μmに調整)しておけば、過大圧
が加わった場合においても第2のダイアフラム3の変形
範囲が制限され、第2のダイアフラム3が変位破壊を起
こすことがなくなる。また、第2のダイアフラム3の変
位が制限されれば、封入充填されている圧力伝達液の移
動も制限されるため、第1のダイアフラム2の変位も一
定値を超えることがなくなり、同様に、第1のダイアフ
ラム2の変位破壊の発生も防ぐことができる。
【0027】なお、前述の説明においては、第2のダイ
アフラム3に過大圧が印加された場合であるが、第1の
ダイアフラム2に過大圧が印加された場合も全く同様で
あって、第1のダイアフラム2のみならず、第2のダイ
アフラム3の変位破壊の発生を防ぐことができる。
アフラム3に過大圧が印加された場合であるが、第1の
ダイアフラム2に過大圧が印加された場合も全く同様で
あって、第1のダイアフラム2のみならず、第2のダイ
アフラム3の変位破壊の発生を防ぐことができる。
【0028】続いて、図3は、本発明の半導体差圧セン
サにおける基本構成部分を製造する際の第1の実施例を
示す構成図であって、図3(a)乃至(g)は、その製
造工程の順序を示すものである。
サにおける基本構成部分を製造する際の第1の実施例を
示す構成図であって、図3(a)乃至(g)は、その製
造工程の順序を示すものである。
【0029】図3(a)乃至(g)において、17はエ
ッチング薄膜、17a、17bはパターニングされた第
1及び第2のエッチング薄膜部分、18は半導体犠牲
層、19は半導体膜、20、21は第1及び第2のエッ
チング液の導入口であり、その他、図1に示された構成
要素と同じ構成要素には同じ符号を付けている。
ッチング薄膜、17a、17bはパターニングされた第
1及び第2のエッチング薄膜部分、18は半導体犠牲
層、19は半導体膜、20、21は第1及び第2のエッ
チング液の導入口であり、その他、図1に示された構成
要素と同じ構成要素には同じ符号を付けている。
【0030】まず、図3(a)に示すように、例えば、
シリコンウェファ等の半導体基板1の一方の表面に、エ
ッチングが容易な材料、例えば、二酸化シリコンSiO
2 からなるエッチング薄膜17を形成する。
シリコンウェファ等の半導体基板1の一方の表面に、エ
ッチングが容易な材料、例えば、二酸化シリコンSiO
2 からなるエッチング薄膜17を形成する。
【0031】次いで、図3(b)に示すように、前記エ
ッチング薄膜17のパターニングを行い、第1及び第2
のダイアフラム2、3の形成領域に、第1及び第2のエ
ッチング薄膜部分17a、17bを形成する。
ッチング薄膜17のパターニングを行い、第1及び第2
のダイアフラム2、3の形成領域に、第1及び第2のエ
ッチング薄膜部分17a、17bを形成する。
【0032】続いて、図3(c)に示すように、前記半
導体基板1の一方の表面に、半導体犠牲層18を形成
し、その後に、連通路となる部分及びエッチング液の導
入路となる部分を残して除去する。
導体基板1の一方の表面に、半導体犠牲層18を形成
し、その後に、連通路となる部分及びエッチング液の導
入路となる部分を残して除去する。
【0033】次いで、図3(d)に示すように、前記第
1及び第2のエッチング薄膜部分17a、17b及び前
記残留した半導体犠牲層18を含んだ前記半導体基板1
の一方の表面に、エピタキシャル成長等の手段によっ
て、第1及び第2のダイアフラム2、3となる半導体膜
19、例えば、ポリシリコン膜を形成させる。
1及び第2のエッチング薄膜部分17a、17b及び前
記残留した半導体犠牲層18を含んだ前記半導体基板1
の一方の表面に、エピタキシャル成長等の手段によっ
て、第1及び第2のダイアフラム2、3となる半導体膜
19、例えば、ポリシリコン膜を形成させる。
【0034】続いて、図3(e)に示すように、前記半
導体膜19の両端部分に、それぞれ第1及び第2のエッ
チング液の導入口20、21をパターニングにより開口
形成させる。
導体膜19の両端部分に、それぞれ第1及び第2のエッ
チング液の導入口20、21をパターニングにより開口
形成させる。
【0035】次に、図3(f)に示すように、前記第1
及び第2のエッチング液の導入口20、21を通して前
記第1及び第2のエッチング薄膜部分17a、17b及
び前記残留した半導体犠牲層18をエッチング液、例え
ば、フッ化水素HF、または、フッ化水素HFとフッ化
アンモニウムNH4 Fとの混合液に浸し、前記第1及び
第2のエッチング薄膜部分17a、17b及び前記残留
した半導体犠牲層18をエッチング除去し、除去した部
分に第1及び第2のギャップ4、5及び連通路6等を形
成する。
及び第2のエッチング液の導入口20、21を通して前
記第1及び第2のエッチング薄膜部分17a、17b及
び前記残留した半導体犠牲層18をエッチング液、例え
ば、フッ化水素HF、または、フッ化水素HFとフッ化
アンモニウムNH4 Fとの混合液に浸し、前記第1及び
第2のエッチング薄膜部分17a、17b及び前記残留
した半導体犠牲層18をエッチング除去し、除去した部
分に第1及び第2のギャップ4、5及び連通路6等を形
成する。
【0036】最後に、図3(g)に示すように、前記第
1及び第2のエッチング液の導入口20、21を通して
前記第1及び第2のギャップ4、5内にシリコンオイル
等の圧力伝達液を注入し、注入後に、前記導入口20、
21を封止して第1及び第2の開口封止部11、12を
形成する。
1及び第2のエッチング液の導入口20、21を通して
前記第1及び第2のギャップ4、5内にシリコンオイル
等の圧力伝達液を注入し、注入後に、前記導入口20、
21を封止して第1及び第2の開口封止部11、12を
形成する。
【0037】本実施例による製造方法によれば、第1及
び第2のギャップ4、5の厚さdは、前記エッチング薄
膜17の厚さのみによって決定され、しかも、前記エッ
チング薄膜17の厚さは、最小数μm程度から適宜選択
形成できるものであるから、前記厚さdも、同様に、最
小数μm程度から数10μm程度の範囲内で適宜選択で
き、歩留まりの良好な状態で差圧センサを製造すること
ができる。
び第2のギャップ4、5の厚さdは、前記エッチング薄
膜17の厚さのみによって決定され、しかも、前記エッ
チング薄膜17の厚さは、最小数μm程度から適宜選択
形成できるものであるから、前記厚さdも、同様に、最
小数μm程度から数10μm程度の範囲内で適宜選択で
き、歩留まりの良好な状態で差圧センサを製造すること
ができる。
【0038】このように、第1の実施例においては、前
述のような第1の製造手段を用いて、ストッパー部材1
aに対向配置される第1のダイアフラム2及び第2のダ
イアフラム3を、半導体基板1に一体形成しているの
で、半導体基板1と第1のダイアフラム2及び第2のダ
イアフラム3との接合部分の接合厚さを考慮することな
く、一義的に第1及び第2のギャップ4、5の厚さd
を、数μmから数10μmの範囲内の微小な厚さに選択
形成することができ、それにより小型、軽量の差圧セン
サを得ることができるものである。
述のような第1の製造手段を用いて、ストッパー部材1
aに対向配置される第1のダイアフラム2及び第2のダ
イアフラム3を、半導体基板1に一体形成しているの
で、半導体基板1と第1のダイアフラム2及び第2のダ
イアフラム3との接合部分の接合厚さを考慮することな
く、一義的に第1及び第2のギャップ4、5の厚さd
を、数μmから数10μmの範囲内の微小な厚さに選択
形成することができ、それにより小型、軽量の差圧セン
サを得ることができるものである。
【0039】次に、図4は、単一のエッチング液の導入
口を持つ半導体差圧センサの製造方法の第2の実施例を
示す構成図であって、図4(a)乃至(g)はその製造
工程の順序を示すものである。
口を持つ半導体差圧センサの製造方法の第2の実施例を
示す構成図であって、図4(a)乃至(g)はその製造
工程の順序を示すものである。
【0040】図4(a)乃至(g)において、23は第
2のエッチング薄膜、24は単一のエッチング液の導入
口、25は封止板であり、その他、図3に示された構成
要素と同じ構成要素には同じ符号を付けている。
2のエッチング薄膜、24は単一のエッチング液の導入
口、25は封止板であり、その他、図3に示された構成
要素と同じ構成要素には同じ符号を付けている。
【0041】まず、図4(a)に示すように、例えば、
シリコンウェファからなる半導体基板1の一方及び他方
の表面に、エッチングが容易な材料、例えば、二酸化シ
リコンSiO2 からなるエッチング薄膜17及び第2の
エッチング薄膜23を形成する。
シリコンウェファからなる半導体基板1の一方及び他方
の表面に、エッチングが容易な材料、例えば、二酸化シ
リコンSiO2 からなるエッチング薄膜17及び第2の
エッチング薄膜23を形成する。
【0042】次いで、図4(b)に示す製造工程、それ
に続く図4(c)に示す製造工程、その後の図4(d)
に示す製造工程は、それぞれ、前述の図3(b)に示す
製造工程、それに続く図3(c)に示す製造工程、その
後の図3(d)に示す製造工程と全く同じであるので、
図4(b)乃至(d)に示す製造工程の説明は省略す
る。
に続く図4(c)に示す製造工程、その後の図4(d)
に示す製造工程は、それぞれ、前述の図3(b)に示す
製造工程、それに続く図3(c)に示す製造工程、その
後の図3(d)に示す製造工程と全く同じであるので、
図4(b)乃至(d)に示す製造工程の説明は省略す
る。
【0043】続いて、図4(e)に示すように、前記第
2のエッチング薄膜23に孔をあけ、次いで、その孔を
マスクにして半導体基板1内に、連通路部分に当る半導
体犠牲層18に至る長さの孔をエッチングにより形成
し、単一のエッチング液の導入口24を開口形成させ
る。
2のエッチング薄膜23に孔をあけ、次いで、その孔を
マスクにして半導体基板1内に、連通路部分に当る半導
体犠牲層18に至る長さの孔をエッチングにより形成
し、単一のエッチング液の導入口24を開口形成させ
る。
【0044】次に、図4(f)に示すように、前記単一
のエッチング液の導入口24を通して、前記第1及び第
2のエッチング薄膜部分17a、17b及び前記残留し
た半導体犠牲層18をエッチング液、例えば、フッ化水
素HF、または、フッ化水素HFとフッ化アンモニウム
NH4 Fとの混合液に浸し、前記第1及び第2のエッチ
ング薄膜部分17a、17b及び前記残留した半導体犠
牲層18をエッチング除去し、これら除去した部分に第
1及び第2のギャップ4、5及び連通路6等を形成す
る。
のエッチング液の導入口24を通して、前記第1及び第
2のエッチング薄膜部分17a、17b及び前記残留し
た半導体犠牲層18をエッチング液、例えば、フッ化水
素HF、または、フッ化水素HFとフッ化アンモニウム
NH4 Fとの混合液に浸し、前記第1及び第2のエッチ
ング薄膜部分17a、17b及び前記残留した半導体犠
牲層18をエッチング除去し、これら除去した部分に第
1及び第2のギャップ4、5及び連通路6等を形成す
る。
【0045】最後に、図4(g)に示すように、前記単
一のエッチング液の導入口24を通して前記第1及び第
2のギャップ4、5内等にシリコンオイル等の圧力伝達
液を注入充填し、注入後に、前記半導体基板1の他方の
面に封止板25を接合し、前記単一のエッチング液の導
入口24の封止を行う。
一のエッチング液の導入口24を通して前記第1及び第
2のギャップ4、5内等にシリコンオイル等の圧力伝達
液を注入充填し、注入後に、前記半導体基板1の他方の
面に封止板25を接合し、前記単一のエッチング液の導
入口24の封止を行う。
【0046】本実施例による製造方法によっても、第1
の製造方法と同様に、第1及び第2のギャップ4、5の
厚さdは、前記エッチング薄膜17の厚さのみによって
決定され、しかも、前記エッチング薄膜17の厚さは、
最小数μm程度から適宜選択形成できるから、前記厚さ
dも、最小数μm程度から数10μm程度の範囲内で適
宜選択でき、歩留まりの良好な状態で差圧センサを製造
することができる。
の製造方法と同様に、第1及び第2のギャップ4、5の
厚さdは、前記エッチング薄膜17の厚さのみによって
決定され、しかも、前記エッチング薄膜17の厚さは、
最小数μm程度から適宜選択形成できるから、前記厚さ
dも、最小数μm程度から数10μm程度の範囲内で適
宜選択でき、歩留まりの良好な状態で差圧センサを製造
することができる。
【0047】さらに、図5は、単結晶からなる半導体差
圧センサを製造する製造方法の第3の実施例を示す構成
図であって、図5(a)乃至(g)はその製造工程の順
序を示すものである。
圧センサを製造する製造方法の第3の実施例を示す構成
図であって、図5(a)乃至(g)はその製造工程の順
序を示すものである。
【0048】図5(a)乃至(g)において、26はp
型拡散層、27は第2のp型拡散層、28はn型エピタ
キシャル層、29は電極、30はn+層、31はp+
層、32は直流電源、33はスイッチであり、その他、
図4に示された構成要素と同じ構成要素には同じ符号を
付けている。
型拡散層、27は第2のp型拡散層、28はn型エピタ
キシャル層、29は電極、30はn+層、31はp+
層、32は直流電源、33はスイッチであり、その他、
図4に示された構成要素と同じ構成要素には同じ符号を
付けている。
【0049】まず、図5(a)に示すように、例えば、
n型シリコン単結晶半導体基板1の一方及び他方の表面
に、エッチングが容易な材料、例えば、二酸化シリコン
SiO2 からなるエッチング薄膜17及び第2のエッチ
ング薄膜23を形成し、その後、前記エッチング薄膜1
7における第1及び第2のダイアフラム2、3の形成領
域をエッチング除去し、その除去領域にp型拡散層2
6、例えば、p型単結晶シリコン層を拡散形成する。
n型シリコン単結晶半導体基板1の一方及び他方の表面
に、エッチングが容易な材料、例えば、二酸化シリコン
SiO2 からなるエッチング薄膜17及び第2のエッチ
ング薄膜23を形成し、その後、前記エッチング薄膜1
7における第1及び第2のダイアフラム2、3の形成領
域をエッチング除去し、その除去領域にp型拡散層2
6、例えば、p型単結晶シリコン層を拡散形成する。
【0050】次いで、図5(b)に示すように、前記エ
ッチング薄膜17における主として連通路6の形成領域
をエッチング除去し、その除去領域に前記p型拡散層2
6と同じ第2のp型拡散層27を浅く拡散形成する。
ッチング薄膜17における主として連通路6の形成領域
をエッチング除去し、その除去領域に前記p型拡散層2
6と同じ第2のp型拡散層27を浅く拡散形成する。
【0051】続いて、図5(c)に示すように、残って
いる前記エッチング薄膜17をエッチング除去した後、
前記半導体基板1の一方の表面全体に、n型エピタキシ
ャル層28をエピタキシャル成長させる。
いる前記エッチング薄膜17をエッチング除去した後、
前記半導体基板1の一方の表面全体に、n型エピタキシ
ャル層28をエピタキシャル成長させる。
【0052】次いで、図5(d)に示すように、前記n
型エピタキシャル層28内の一部にn+層30を形成
し、そのn+層30を含む前記半導体基板1の一方の表
面の一部にアルミニウム等の電極29を形成し、また、
前記n型エピタキシャル層28内の一部に前記第2のp
型拡散層27に至るp+層31を拡散接続させ、そのp
+層31を含む前記半導体基板1の一方の表面の一部に
アルミニウム等の電極29を形成する。
型エピタキシャル層28内の一部にn+層30を形成
し、そのn+層30を含む前記半導体基板1の一方の表
面の一部にアルミニウム等の電極29を形成し、また、
前記n型エピタキシャル層28内の一部に前記第2のp
型拡散層27に至るp+層31を拡散接続させ、そのp
+層31を含む前記半導体基板1の一方の表面の一部に
アルミニウム等の電極29を形成する。
【0053】続いて、図5(e)に示すように、前記第
2のエッチング薄膜23の一部に孔をあけ、続いて、図
示のように両電極29、29間に、例えば、1.5Vの
直流電源32とスイッチ33を接続した後、前記半導体
基板1全体をアルカリエッチング液、例えば、水酸化カ
リウムKOHの水溶液内に浸す。最初はスイッチ33を
開いた状態にしておき、前記第2のエッチング薄膜23
の孔を通して、n型シリコン単結晶基板1のエッチング
を行い、エッチング液の導入口24を開口形成する。
2のエッチング薄膜23の一部に孔をあけ、続いて、図
示のように両電極29、29間に、例えば、1.5Vの
直流電源32とスイッチ33を接続した後、前記半導体
基板1全体をアルカリエッチング液、例えば、水酸化カ
リウムKOHの水溶液内に浸す。最初はスイッチ33を
開いた状態にしておき、前記第2のエッチング薄膜23
の孔を通して、n型シリコン単結晶基板1のエッチング
を行い、エッチング液の導入口24を開口形成する。
【0054】次に、図5(f)に示すように、このエッ
チングの先端が第2のp型拡散層27に到達した時点
で、スイッチ33を投入してn型エピタキシャル層28
に1.5Vの直流電圧を与え、それにより前記p型拡散
層26及び第2のp型拡散層27をエッチングし、第1
及び第2のギャップ4、5や連通路6等を形成する。
チングの先端が第2のp型拡散層27に到達した時点
で、スイッチ33を投入してn型エピタキシャル層28
に1.5Vの直流電圧を与え、それにより前記p型拡散
層26及び第2のp型拡散層27をエッチングし、第1
及び第2のギャップ4、5や連通路6等を形成する。
【0055】最後に、図5(g)に示すように、前記半
導体基板1をエッチング液から取り出し、前記導入口2
4を通して前記第1及び第2のギャップ4、5内にシリ
コンオイル等の圧力伝達液を注入し、注入後に、前記半
導体基板1の他方の面に封止板25を接合し、前記導入
口24の封止を行う。
導体基板1をエッチング液から取り出し、前記導入口2
4を通して前記第1及び第2のギャップ4、5内にシリ
コンオイル等の圧力伝達液を注入し、注入後に、前記半
導体基板1の他方の面に封止板25を接合し、前記導入
口24の封止を行う。
【0056】本実施例による製造方法によっても、第1
及び第2のギャップ4、5の厚さdは、前記n型エピタ
キシャル層28の厚さのみによって決定され、しかも、
前記n型エピタキシャル層28の厚さは、最小数μm程
度から適宜選択形成できるものであるから、前記厚さd
も、同様に、最小数μm程度から数10μm程度の範囲
内で適宜選択でき、歩留まりの良好な状態で半導体差圧
センサを製造することができる。
及び第2のギャップ4、5の厚さdは、前記n型エピタ
キシャル層28の厚さのみによって決定され、しかも、
前記n型エピタキシャル層28の厚さは、最小数μm程
度から適宜選択形成できるものであるから、前記厚さd
も、同様に、最小数μm程度から数10μm程度の範囲
内で適宜選択でき、歩留まりの良好な状態で半導体差圧
センサを製造することができる。
【0057】ここで、図6は、1本発明による半導体差
圧センサの一実施例を示す構成図であって、(a)はそ
の平面図、(b)はそのピエゾゲージ抵抗を含む電気的
結線図である。
圧センサの一実施例を示す構成図であって、(a)はそ
の平面図、(b)はそのピエゾゲージ抵抗を含む電気的
結線図である。
【0058】図6(a)及び(b)において、34乃至
37は第1乃至第4の静圧検出用ダイアフラム、34’
乃至37’は第3乃至第6のギャップ、38乃至41は
第5乃至第8のピエゾゲージ抵抗、42、43は第3及
び第4の開口封止部、44乃至46は第3乃至第5の出
力取出しパッド、47は温度センサであり、その他、図
1に示された構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付
けている。
37は第1乃至第4の静圧検出用ダイアフラム、34’
乃至37’は第3乃至第6のギャップ、38乃至41は
第5乃至第8のピエゾゲージ抵抗、42、43は第3及
び第4の開口封止部、44乃至46は第3乃至第5の出
力取出しパッド、47は温度センサであり、その他、図
1に示された構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付
けている。
【0059】そして、半導体基板1には、第1のダイア
フラム2の両側の延長部分に第1及び第4の静圧検出用
ダイアフラム34、37が、第2のダイアフラム3の両
側の延長部分に第2及び第3の静圧検出用ダイアフラム
35、36がそれぞれ形成配置され、これら第1乃至第
4の静圧検出用ダイアフラム34乃至37と半導体基板
1の面との間には、第1及び第2のギャップ4、5と同
様な第3乃至第6のギャップ34’乃至37’が形成さ
れる。この場合、第1乃至第4の静圧検出用ダイアフラ
ム34乃至37の直径は、第1及び第2のダイアフラム
2、3の直径よりもかなり小さくなるように選ばれる。
第1のダイアフラム2と第1及び第4の静圧検出用ダイ
アフラム34、37との間には第1及び第4の開口封止
部11、43が設けられ、第2のダイアフラム3と第2
及び第3の静圧検出用ダイアフラム35、36との間に
は第2及び第3の開口封止部12、42が設けられる。
第1のギャップ4には第2及び第4のピエゾゲージ抵抗
8、10が、第2のギャップ5内には第1及び第3のピ
エゾゲージ抵抗7、9がそれぞれ並んで配置され、第1
乃至第4の静圧検出用ダイアフラム34乃至37に対応
した第3乃至第6のギャップ34’乃至37’内にはそ
れぞれ第5乃至第8のピエゾゲージ抵抗38乃至41が
配置される。第5及び第6のピエゾゲージ抵抗38、3
9、それに第7及び第8のピエゾゲージ抵抗40、41
は、いずれも第1及び第2の励起電圧供給パッド13、
14間に直列接続され、これら第5及び第6のピエゾゲ
ージ抵抗38、39の接続点は第3の出力取出しパッド
44に、第7及び第8のピエゾゲージ抵抗40、41の
接続点は第4の出力取出しパッド45にそれぞれ接続さ
れる。また、半導体基板1の一隅に温度センサ47が配
置され、この温度センサ47の一端は第2の励起電圧供
給パッド14に、他端は第5の出力取出しパッド46に
それぞれ接続される。
フラム2の両側の延長部分に第1及び第4の静圧検出用
ダイアフラム34、37が、第2のダイアフラム3の両
側の延長部分に第2及び第3の静圧検出用ダイアフラム
35、36がそれぞれ形成配置され、これら第1乃至第
4の静圧検出用ダイアフラム34乃至37と半導体基板
1の面との間には、第1及び第2のギャップ4、5と同
様な第3乃至第6のギャップ34’乃至37’が形成さ
れる。この場合、第1乃至第4の静圧検出用ダイアフラ
ム34乃至37の直径は、第1及び第2のダイアフラム
2、3の直径よりもかなり小さくなるように選ばれる。
第1のダイアフラム2と第1及び第4の静圧検出用ダイ
アフラム34、37との間には第1及び第4の開口封止
部11、43が設けられ、第2のダイアフラム3と第2
及び第3の静圧検出用ダイアフラム35、36との間に
は第2及び第3の開口封止部12、42が設けられる。
第1のギャップ4には第2及び第4のピエゾゲージ抵抗
8、10が、第2のギャップ5内には第1及び第3のピ
エゾゲージ抵抗7、9がそれぞれ並んで配置され、第1
乃至第4の静圧検出用ダイアフラム34乃至37に対応
した第3乃至第6のギャップ34’乃至37’内にはそ
れぞれ第5乃至第8のピエゾゲージ抵抗38乃至41が
配置される。第5及び第6のピエゾゲージ抵抗38、3
9、それに第7及び第8のピエゾゲージ抵抗40、41
は、いずれも第1及び第2の励起電圧供給パッド13、
14間に直列接続され、これら第5及び第6のピエゾゲ
ージ抵抗38、39の接続点は第3の出力取出しパッド
44に、第7及び第8のピエゾゲージ抵抗40、41の
接続点は第4の出力取出しパッド45にそれぞれ接続さ
れる。また、半導体基板1の一隅に温度センサ47が配
置され、この温度センサ47の一端は第2の励起電圧供
給パッド14に、他端は第5の出力取出しパッド46に
それぞれ接続される。
【0060】ここにおいて、第1及び第2のダイアフラ
ム2、3と、第1乃至第4の静圧検出用ダイアフラム3
4乃至37の面積比は、第1及び第2のギャップ4、5
と第3乃至第6のギャップ34’乃至37’の各厚さが
同じであるとすれば、差圧の測定レンジと静圧の測定レ
ンジによって決められる。例えば、差圧の測定レンジが
1Kg/cm2 、静圧の測定レンジが50Kg/cm2
であるとしたとき、第1及び第2のダイアフラム2、3
の面積を各S1、第1乃至第4の静圧検出用ダイアフラ
ム34乃至37の面積をS2とすれば、前記面積比S1
/S2=1/50=0.02になる。
ム2、3と、第1乃至第4の静圧検出用ダイアフラム3
4乃至37の面積比は、第1及び第2のギャップ4、5
と第3乃至第6のギャップ34’乃至37’の各厚さが
同じであるとすれば、差圧の測定レンジと静圧の測定レ
ンジによって決められる。例えば、差圧の測定レンジが
1Kg/cm2 、静圧の測定レンジが50Kg/cm2
であるとしたとき、第1及び第2のダイアフラム2、3
の面積を各S1、第1乃至第4の静圧検出用ダイアフラ
ム34乃至37の面積をS2とすれば、前記面積比S1
/S2=1/50=0.02になる。
【0061】この場合、本実施例においては、第1乃至
第4の静圧検出用ダイアフラム34乃至37の面積が比
較的小さいため、第3乃至第6のギャップ34’乃至3
7’の内部には複数のピエゾゲージ抵抗を配置すること
がむずかしので、各静圧検出用ダイアフラム34乃至3
7を4個配置して、それぞれに1つのピエゾゲージ抵抗
38乃至41を配置するようにしている。
第4の静圧検出用ダイアフラム34乃至37の面積が比
較的小さいため、第3乃至第6のギャップ34’乃至3
7’の内部には複数のピエゾゲージ抵抗を配置すること
がむずかしので、各静圧検出用ダイアフラム34乃至3
7を4個配置して、それぞれに1つのピエゾゲージ抵抗
38乃至41を配置するようにしている。
【0062】前記構成による本実施例の半導体差圧セン
サは、次のような動作を行う。
サは、次のような動作を行う。
【0063】まず、第1及び第2のダイアフラム2、3
に加わる2つの流体圧力P1、P2により、第1及び第
2のダイアフラム2、3が変位し、その変位に基づく前
記2つの圧力P1、P2の圧力差ΔPを表す電気信号を
第1及び第2の出力取出しパッド15、16から取り出
すようにしている点は、第1の実施例の動作と殆んど同
じである。
に加わる2つの流体圧力P1、P2により、第1及び第
2のダイアフラム2、3が変位し、その変位に基づく前
記2つの圧力P1、P2の圧力差ΔPを表す電気信号を
第1及び第2の出力取出しパッド15、16から取り出
すようにしている点は、第1の実施例の動作と殆んど同
じである。
【0064】また、本実施例においては、第1乃至第4
の静圧検出用ダイアフラム34乃至37に対応した第3
乃至第6のギャップ34’乃至37’内に、それぞれ第
5乃至第8のピエゾゲージ抵抗38乃至41を配置し、
かつ、これらピエゾゲージ抵抗38乃至41をブリッジ
接続し、このブリッジの一方の対向頂点間に励起電圧を
供給しているので、前記ブリッジの他方の対向頂点に接
続された第3及び第4の出力取出しパッド44、45か
ら絶対静圧を表す電気信号が取り出される。この他に、
半導体基板1上に温度センサ47が配置され、それによ
り半導体基板1の周辺の温度を検出し、検出出力が第5
の出力取出しパッド46から取り出される。
の静圧検出用ダイアフラム34乃至37に対応した第3
乃至第6のギャップ34’乃至37’内に、それぞれ第
5乃至第8のピエゾゲージ抵抗38乃至41を配置し、
かつ、これらピエゾゲージ抵抗38乃至41をブリッジ
接続し、このブリッジの一方の対向頂点間に励起電圧を
供給しているので、前記ブリッジの他方の対向頂点に接
続された第3及び第4の出力取出しパッド44、45か
ら絶対静圧を表す電気信号が取り出される。この他に、
半導体基板1上に温度センサ47が配置され、それによ
り半導体基板1の周辺の温度を検出し、検出出力が第5
の出力取出しパッド46から取り出される。
【0065】さらに、本実施例においては、基本構成例
と同様に、第1の製造手段を用いて、ストッパー部材1
aに対向配置される第1のダイアフラム2及び第2のダ
イアフラム3を、半導体基板1に一体形成しているの
で、半導体基板1と第1のダイアフラム2及び第2のダ
イアフラム3との接合部分の接合厚さを考慮することな
く、一義的に第1及び第2のギャップ4、5、それに第
3乃至第6のギャップ34’乃至37’の各厚さdを、
数μmから数10μmの範囲内の微小厚さに選択形成で
き、それにより小型、軽量の差圧センサを得ることがで
きる。
と同様に、第1の製造手段を用いて、ストッパー部材1
aに対向配置される第1のダイアフラム2及び第2のダ
イアフラム3を、半導体基板1に一体形成しているの
で、半導体基板1と第1のダイアフラム2及び第2のダ
イアフラム3との接合部分の接合厚さを考慮することな
く、一義的に第1及び第2のギャップ4、5、それに第
3乃至第6のギャップ34’乃至37’の各厚さdを、
数μmから数10μmの範囲内の微小厚さに選択形成で
き、それにより小型、軽量の差圧センサを得ることがで
きる。
【0066】続く、図7は、本発明の半導体差圧センサ
における他の基本構成例を示す構成図であって、(a)
はその平面図、(b)はその断面図であり、また、図8
は、他の基本構成例におけるピエゾゲージ抵抗を含む電
気的結線図である。
における他の基本構成例を示す構成図であって、(a)
はその平面図、(b)はその断面図であり、また、図8
は、他の基本構成例におけるピエゾゲージ抵抗を含む電
気的結線図である。
【0067】図7(a)及び(b)及び図8において、
48乃至51は第9乃至12のピエゾゲージ抵抗、52
は差動増幅器であり、その他、図1及び図2に示された
構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付けている。
48乃至51は第9乃至12のピエゾゲージ抵抗、52
は差動増幅器であり、その他、図1及び図2に示された
構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付けている。
【0068】そして、この他の基本構成例と前記基本構
成例との違いは、基本構成例が第1のギャップ4及び第
2のギャップ5を結ぶ連通路6を有し、かつ、第1のギ
ャップ4及び第2のギャップ5内に圧力伝達液を封止充
填させているのに対して、他の基本構成例が前記連通路
6を有しておらず、かつ、前記圧力伝達液を封止充填さ
せていない点、基本構成例が第1のギャップ4及び第2
のギャップ5内に、それぞれ2つづつのピエゾゲージ抵
抗7乃至8、9乃至10を配置しているのに対し、他の
基本構成例が同じく第1のギャップ4及び第2のギャッ
プ5内に、それぞれ4つづつのピエゾゲージ抵抗48乃
至51、7乃至10を配置している点、それに差圧の検
出に、基本構成例が4つのピエゾゲージ抵抗7乃至10
をブリッジ接続した1つの差圧センサ部を用いているの
に対し、他の基本構成例がそれぞれ4つのピエゾゲージ
抵抗7乃至10、48乃至51を2つのブリッジ接続し
た2つの差圧センサ部と差動増幅器52を用いている点
だけであって、その他の点に構成上の差異はない。
成例との違いは、基本構成例が第1のギャップ4及び第
2のギャップ5を結ぶ連通路6を有し、かつ、第1のギ
ャップ4及び第2のギャップ5内に圧力伝達液を封止充
填させているのに対して、他の基本構成例が前記連通路
6を有しておらず、かつ、前記圧力伝達液を封止充填さ
せていない点、基本構成例が第1のギャップ4及び第2
のギャップ5内に、それぞれ2つづつのピエゾゲージ抵
抗7乃至8、9乃至10を配置しているのに対し、他の
基本構成例が同じく第1のギャップ4及び第2のギャッ
プ5内に、それぞれ4つづつのピエゾゲージ抵抗48乃
至51、7乃至10を配置している点、それに差圧の検
出に、基本構成例が4つのピエゾゲージ抵抗7乃至10
をブリッジ接続した1つの差圧センサ部を用いているの
に対し、他の基本構成例がそれぞれ4つのピエゾゲージ
抵抗7乃至10、48乃至51を2つのブリッジ接続し
た2つの差圧センサ部と差動増幅器52を用いている点
だけであって、その他の点に構成上の差異はない。
【0069】他の基本構成例の動作は、前記基本構成例
の動作と殆んど同じであるので、ここでは他の基本構成
例の動作についての詳しい説明は省略するが、特に、他
の基本構成例においては、前述のように、第1のギャッ
プ4及び第2のギャップ5内にそれぞれ配置した2つの
差圧センサ部により、第1及び第2のダイアフラム2、
3にそれぞれ印加される静圧を含んだ流体圧力を検出
し、前記2つの差圧センサ部で検出した圧力の中の静圧
成分を差動増幅器52において互いに相殺させているの
で、差動増幅器52の出力には、前記第1及び第2のダ
イアフラム2、3にそれぞれ印加される流体圧力の差圧
に比例した電気信号が導出される。
の動作と殆んど同じであるので、ここでは他の基本構成
例の動作についての詳しい説明は省略するが、特に、他
の基本構成例においては、前述のように、第1のギャッ
プ4及び第2のギャップ5内にそれぞれ配置した2つの
差圧センサ部により、第1及び第2のダイアフラム2、
3にそれぞれ印加される静圧を含んだ流体圧力を検出
し、前記2つの差圧センサ部で検出した圧力の中の静圧
成分を差動増幅器52において互いに相殺させているの
で、差動増幅器52の出力には、前記第1及び第2のダ
イアフラム2、3にそれぞれ印加される流体圧力の差圧
に比例した電気信号が導出される。
【0070】他の基本構成例においても、第1の製造手
段を用いて、ストッパー部材1aに対向配置される第1
のダイアフラム2及び第2のダイアフラム3を、半導体
基板1に一体形成しているので、半導体基板1と第1の
ダイアフラム2及び第2のダイアフラム3との接合部分
の接合厚さを考慮することなく、一義的に第1及び第2
のギャップ4、5の厚さdを、数μmから数10μmの
範囲内の微小厚さに選択形成でき、それにより小型、軽
量の差圧センサを得ることができる。また、他の基本構
成例は、連通部6を有さない非連通型の差圧センサであ
るので、第1のギャップ4及び第2のギャップ5内に、
圧力伝達液を封止充填させなくても、十分に機能すると
いう利点もある。
段を用いて、ストッパー部材1aに対向配置される第1
のダイアフラム2及び第2のダイアフラム3を、半導体
基板1に一体形成しているので、半導体基板1と第1の
ダイアフラム2及び第2のダイアフラム3との接合部分
の接合厚さを考慮することなく、一義的に第1及び第2
のギャップ4、5の厚さdを、数μmから数10μmの
範囲内の微小厚さに選択形成でき、それにより小型、軽
量の差圧センサを得ることができる。また、他の基本構
成例は、連通部6を有さない非連通型の差圧センサであ
るので、第1のギャップ4及び第2のギャップ5内に、
圧力伝達液を封止充填させなくても、十分に機能すると
いう利点もある。
【0071】以上のように、本実施例及び各基本構成例
においては、半導体差圧センサを製造する場合に、製造
方法の第1の実施例を用いるものとして説明したが、前
記製造方法の第1の実施例を用いる他に、適宜、製造方
法の第2の実施例または製造方法の第3の実施例を用い
ることができるのは勿論であり、異なる製造方法によっ
ても、得られる作用効果は同じである。
においては、半導体差圧センサを製造する場合に、製造
方法の第1の実施例を用いるものとして説明したが、前
記製造方法の第1の実施例を用いる他に、適宜、製造方
法の第2の実施例または製造方法の第3の実施例を用い
ることができるのは勿論であり、異なる製造方法によっ
ても、得られる作用効果は同じである。
【0072】続く、図9は、差圧検出出力を高精度化す
るための補正回路手段の一例を示すブロック構成図であ
る。
るための補正回路手段の一例を示すブロック構成図であ
る。
【0073】図9において、53は差圧センサ、54は
マルチプレクサ(MPX)、55はプログラマブルゲイ
ン増幅器(PGA)、56はアナログ−デジタル変換器
(A/D)、57はデジタル−アナログ変換器(D/
A)、58は電圧−電流変換器(V/I)、59はメモ
リ、60はマイクロプロセッサユニット(MPU)であ
る。
マルチプレクサ(MPX)、55はプログラマブルゲイ
ン増幅器(PGA)、56はアナログ−デジタル変換器
(A/D)、57はデジタル−アナログ変換器(D/
A)、58は電圧−電流変換器(V/I)、59はメモ
リ、60はマイクロプロセッサユニット(MPU)であ
る。
【0074】そして、メモリ59には、予め差圧センサ
53の諸特性を示すデータが測定、記憶されている。
53の諸特性を示すデータが測定、記憶されている。
【0075】ここで、前記補正回路手段の動作について
説明すると、差圧センサ53で検出された複数の出力信
号、例えば、第2の実施例における差圧センサ部の出力
信号、静圧センサ部の出力信号、温度センサ47で得ら
れた温度検知信号は、MPX54において選択され、そ
の中の所定の1つの信号が選択出力される。この選択さ
れた信号は、PGA55で増幅され、A/D56でデジ
タル信号に変換される。次いで、MPU60は、差圧、
静圧、温度を示す生のデータである前記デジタル信号
を、メモリ59に記憶されているデータを用いて補正演
算し、それによって高精度化された高精度デジタル信号
をD/A57に供給する。D/A57は、この高精度デ
ジタル信号をアナログ信号に変換し、次いで、V/I5
8は、このアナログ信号を電流出力に変換し、測定値と
して外部に送出するものである。
説明すると、差圧センサ53で検出された複数の出力信
号、例えば、第2の実施例における差圧センサ部の出力
信号、静圧センサ部の出力信号、温度センサ47で得ら
れた温度検知信号は、MPX54において選択され、そ
の中の所定の1つの信号が選択出力される。この選択さ
れた信号は、PGA55で増幅され、A/D56でデジ
タル信号に変換される。次いで、MPU60は、差圧、
静圧、温度を示す生のデータである前記デジタル信号
を、メモリ59に記憶されているデータを用いて補正演
算し、それによって高精度化された高精度デジタル信号
をD/A57に供給する。D/A57は、この高精度デ
ジタル信号をアナログ信号に変換し、次いで、V/I5
8は、このアナログ信号を電流出力に変換し、測定値と
して外部に送出するものである。
【0076】次に、図10は、前述の半導体差圧センサ
を用いて構成した差圧伝送器の一実施例を示す構成図で
ある。
を用いて構成した差圧伝送器の一実施例を示す構成図で
ある。
【0077】図10において、61は半導体差圧センサ
(半導体基板)、62は信号処理回路、63は導圧板、
64は出力リードピン、65は略コ字状の受け板、66
は圧力流体導入路、67は流体圧力導入孔、68はねじ
孔である。
(半導体基板)、62は信号処理回路、63は導圧板、
64は出力リードピン、65は略コ字状の受け板、66
は圧力流体導入路、67は流体圧力導入孔、68はねじ
孔である。
【0078】そして、導圧板63は、中間部に複数個の
流体圧力導入孔67、両端部にねじ孔68がそれぞれ設
けてあり、その一方の面(下側面)に略コ字状の受け板
65の両端部が取付けられる。この略コ字状の受け板6
5の支腕部分には、複数本の出力リードピン64が取付
けられるとともに、半導体差圧センサ(半導体基板)6
1と、MPX54、PGA55、A/D56、D/A5
7、V/I58、メモリ59、MPU60等を含んだ信
号処理回路62とが載置固定され、半導体差圧センサ
(半導体基板)61と出力リードピン64、及び、信号
処理回路62と出力リードピン64とがそれぞれ導電接
続されている。また、前記複数個の流体圧力導入孔67
は、それぞれ流体圧力導入路66を通して、半導体差圧
センサ(半導体基板)61上に形成された第1及び第2
のダイアフラム2、3部分に連通接続されている。な
お、使用時において、導圧板63は、ねじ孔68を通し
てパイプラインのオリフィス部(図示なし)に直接螺止
されるものである。
流体圧力導入孔67、両端部にねじ孔68がそれぞれ設
けてあり、その一方の面(下側面)に略コ字状の受け板
65の両端部が取付けられる。この略コ字状の受け板6
5の支腕部分には、複数本の出力リードピン64が取付
けられるとともに、半導体差圧センサ(半導体基板)6
1と、MPX54、PGA55、A/D56、D/A5
7、V/I58、メモリ59、MPU60等を含んだ信
号処理回路62とが載置固定され、半導体差圧センサ
(半導体基板)61と出力リードピン64、及び、信号
処理回路62と出力リードピン64とがそれぞれ導電接
続されている。また、前記複数個の流体圧力導入孔67
は、それぞれ流体圧力導入路66を通して、半導体差圧
センサ(半導体基板)61上に形成された第1及び第2
のダイアフラム2、3部分に連通接続されている。な
お、使用時において、導圧板63は、ねじ孔68を通し
てパイプラインのオリフィス部(図示なし)に直接螺止
されるものである。
【0079】前記構成において、前記2つの流体圧力導
入路66を通して第1及び第2のダイアフラム2、3部
分に流体圧力が印加されると、それら圧力の差に比例し
た電気信号が信号処理回路62から取り出され、その電
気信号は出力リードピン64を通して外部に導出され
る。
入路66を通して第1及び第2のダイアフラム2、3部
分に流体圧力が印加されると、それら圧力の差に比例し
た電気信号が信号処理回路62から取り出され、その電
気信号は出力リードピン64を通して外部に導出され
る。
【0080】この場合、本実施例に用いられている半導
体差圧センサ61は、前述の第1乃至第3の実施例で説
明したような小型の半導体差圧センサであって、しか
も、導圧板63を介してパイプラインのオリフィス部に
直接接続された際に、パイプラインの流体圧力検出用の
孔と半導体差圧センサ61のダイアフラムとが流体圧力
導入路66を通して結合されるように構成されている。
体差圧センサ61は、前述の第1乃至第3の実施例で説
明したような小型の半導体差圧センサであって、しか
も、導圧板63を介してパイプラインのオリフィス部に
直接接続された際に、パイプラインの流体圧力検出用の
孔と半導体差圧センサ61のダイアフラムとが流体圧力
導入路66を通して結合されるように構成されている。
【0081】このため、差圧伝送器は、その形状が非常
に小型になるとともに、パイプラインへの実装を簡単に
行うことができるものである。
に小型になるとともに、パイプラインへの実装を簡単に
行うことができるものである。
【0082】続く、図11は、図10に示された差圧伝
送器のパイプラインへの実装時の状態を示す構成図であ
って、図11(a)は小径管に実装した場合、(b)は
大径管に実装した場合を示すものである。
送器のパイプラインへの実装時の状態を示す構成図であ
って、図11(a)は小径管に実装した場合、(b)は
大径管に実装した場合を示すものである。
【0083】図11(a)及び(b)において、69は
複数の回路部品を取付保持可能な受け板、70は取付け
ねじ、71はパイプライン、72はオリフィス、73は
センシング兼増幅回路部、74は信号処理回路部、75
はインターフェイス部、76は第2の導圧板であり、そ
の他、図1に示された構成要素と同じ構成要素には同じ
符号を付けている。
複数の回路部品を取付保持可能な受け板、70は取付け
ねじ、71はパイプライン、72はオリフィス、73は
センシング兼増幅回路部、74は信号処理回路部、75
はインターフェイス部、76は第2の導圧板であり、そ
の他、図1に示された構成要素と同じ構成要素には同じ
符号を付けている。
【0084】そして、差圧伝送器を小径管に実装させる
場合には、導圧板63を取付けねじ70によって直接パ
イプライン71のオリフィス72形成部分に取付け、導
圧板63の下側に取付けた受け板69に、センシング兼
増幅回路部73、信号処理回路部74、インターフェイ
ス部75等を載置固定する。この場合、半導体差圧セン
サ(図示なし)の第1及び第2のダイアフラム2、3と
導圧板63の流体圧力導入孔67との間が流体圧力導入
路66によって結合されている点は、前述のとおりであ
る。
場合には、導圧板63を取付けねじ70によって直接パ
イプライン71のオリフィス72形成部分に取付け、導
圧板63の下側に取付けた受け板69に、センシング兼
増幅回路部73、信号処理回路部74、インターフェイ
ス部75等を載置固定する。この場合、半導体差圧セン
サ(図示なし)の第1及び第2のダイアフラム2、3と
導圧板63の流体圧力導入孔67との間が流体圧力導入
路66によって結合されている点は、前述のとおりであ
る。
【0085】一方、差圧伝送器を大径管に実装させる場
合には、まず、第2の導圧板76を取付けねじ70によ
って直接パイプライン71のオリフィス72形成部分に
取付け、次いで、導圧板63を同じく取付けねじ70に
よって第2の導圧板76の下側に取付けるものである
が、この導圧板63の下側に受け板69が取付けられて
いる点は前述のとおりである。この場合、第2の導圧板
76は、パイプライン71のオリフィス72形成部分に
設けられた流体圧力検出用の孔の位置の間隔と、導圧板
63に設けてある流体圧力導入孔67の位置の間隔との
差を調整するアダプタの役目を果たすもので、第2の導
圧板76の流体圧力導入孔は、第2の導圧板76の内部
において鍵型に曲がった状態に形成されている。また、
一枚の第2の導圧板76を用いただけでは、まだ前記位
置の間隔の調整が不可能な場合は、さらにもう一枚の第
2の導圧板76をアダプタとして用いればよい。
合には、まず、第2の導圧板76を取付けねじ70によ
って直接パイプライン71のオリフィス72形成部分に
取付け、次いで、導圧板63を同じく取付けねじ70に
よって第2の導圧板76の下側に取付けるものである
が、この導圧板63の下側に受け板69が取付けられて
いる点は前述のとおりである。この場合、第2の導圧板
76は、パイプライン71のオリフィス72形成部分に
設けられた流体圧力検出用の孔の位置の間隔と、導圧板
63に設けてある流体圧力導入孔67の位置の間隔との
差を調整するアダプタの役目を果たすもので、第2の導
圧板76の流体圧力導入孔は、第2の導圧板76の内部
において鍵型に曲がった状態に形成されている。また、
一枚の第2の導圧板76を用いただけでは、まだ前記位
置の間隔の調整が不可能な場合は、さらにもう一枚の第
2の導圧板76をアダプタとして用いればよい。
【0086】このように、本実施例の差圧伝送器によれ
ば、本発明による半導体差圧センサを用いているので、
非常に小型、軽量になるとともに、パイプライン71へ
の実装が極めて簡単になり、かつ、パイプライン71の
流体圧力検出用の孔の位置の間隔に係りなく、半導体差
圧センサのダイアフラム2、3の間隔との位置合わせが
可能になる。
ば、本発明による半導体差圧センサを用いているので、
非常に小型、軽量になるとともに、パイプライン71へ
の実装が極めて簡単になり、かつ、パイプライン71の
流体圧力検出用の孔の位置の間隔に係りなく、半導体差
圧センサのダイアフラム2、3の間隔との位置合わせが
可能になる。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ストッパー部材1a(半導体基板1)と第1及び第2の
ダイアフラム2、3(半導体膜)との接触面を一体形成
しているので、それらの間に所望の微小な厚さdの第1
及び第2のギャップ4、5を形成させることが可能にな
り、小型で、軽量、かつ、第1及び第2のダイアフラム
2、3の保護機能付きの半導体差圧センサが得られると
いう効果がある。
ストッパー部材1a(半導体基板1)と第1及び第2の
ダイアフラム2、3(半導体膜)との接触面を一体形成
しているので、それらの間に所望の微小な厚さdの第1
及び第2のギャップ4、5を形成させることが可能にな
り、小型で、軽量、かつ、第1及び第2のダイアフラム
2、3の保護機能付きの半導体差圧センサが得られると
いう効果がある。
【0088】また、本発明によれば、前記第1及び第2
のギャップ4、5を有する半導体差圧センサを製造する
場合に、前記第1及び第2のギャップ4、5は、所望の
膜厚をもって形成したエッチング容易な半導体薄膜1
7、18を、前記第1及び第2のダイアフラム2、3
(半導体膜)の形成後に、エッチング除去して構成して
いるので、通常の半導体薄膜製造技術を用いるだけで、
所望の微小な厚さdの第1及び第2のギャップ4、5を
形成させることが可能になり、かつ、製造歩留まりを向
上させることができるという効果がある。
のギャップ4、5を有する半導体差圧センサを製造する
場合に、前記第1及び第2のギャップ4、5は、所望の
膜厚をもって形成したエッチング容易な半導体薄膜1
7、18を、前記第1及び第2のダイアフラム2、3
(半導体膜)の形成後に、エッチング除去して構成して
いるので、通常の半導体薄膜製造技術を用いるだけで、
所望の微小な厚さdの第1及び第2のギャップ4、5を
形成させることが可能になり、かつ、製造歩留まりを向
上させることができるという効果がある。
【0089】さらに、本発明によれば、パイプライン7
1に直接取付けられる導圧板63と、その導圧板63に
取付けられ、本発明による半導体差圧センサを載置固定
した受け板65、69と、パイプライン71の流体圧力
検出用の孔と前記半導体差圧センサ61のダイアフラム
2、3とを結合する流体圧力導入路66とを用いている
ので、小型、軽量であり、かつ、パイプライン71への
実装を簡単に行える差圧伝送器が得られるという効果が
ある。
1に直接取付けられる導圧板63と、その導圧板63に
取付けられ、本発明による半導体差圧センサを載置固定
した受け板65、69と、パイプライン71の流体圧力
検出用の孔と前記半導体差圧センサ61のダイアフラム
2、3とを結合する流体圧力導入路66とを用いている
ので、小型、軽量であり、かつ、パイプライン71への
実装を簡単に行える差圧伝送器が得られるという効果が
ある。
【図1】本発明による半導体差圧センサの前提となる基
本構成例を示す斜視図及び断面図である。
本構成例を示す斜視図及び断面図である。
【図2】図1に示された半導体差圧センサの上面図及び
ピエゾゲージ抵抗を含む電気的結線図である。
ピエゾゲージ抵抗を含む電気的結線図である。
【図3】本発明の半導体差圧センサにおける基本構成部
分を製造する際の第1の実施例を示す構成図である。
分を製造する際の第1の実施例を示す構成図である。
【図4】単一のエッチング液の導入口を持つ半導体差圧
センサの製造方法の第2の実施例を示す構成図である。
センサの製造方法の第2の実施例を示す構成図である。
【図5】単結晶からなる半導体差圧センサを製造する製
造方法の第3の実施例を示す構成図である。
造方法の第3の実施例を示す構成図である。
【図6】本発明による半導体差圧センサの一実施例の構
成を示す平面図及びピエゾゲージ抵抗を含む電気的結線
図である。
成を示す平面図及びピエゾゲージ抵抗を含む電気的結線
図である。
【図7】本発明の半導体差圧センサにおける他の基本構
成例の構成を示す平面図及び断面図である。
成例の構成を示す平面図及び断面図である。
【図8】図7に示された他の基本構成例におけるピエゾ
ゲージ抵抗を含む電気的結線図である。
ゲージ抵抗を含む電気的結線図である。
【図9】差圧検出出力を高精度化するための補正回路手
段の一例を示すブロック構成図である。
段の一例を示すブロック構成図である。
【図10】本発明による半導体差圧センサを用いて構成
した差圧伝送器の一実施例を示す構成図である。
した差圧伝送器の一実施例を示す構成図である。
【図11】図10に示された差圧伝送器のパイプライン
への実装時の状態を示す構成図である。
への実装時の状態を示す構成図である。
1 半導体基板 1a ストッパー部材 2 第1のダイアフラム 3 第2のダイアフラム 4 第1のギャップ 5 第2のギャップ 6 連通部 7 第1のピエゾゲージ抵抗 8 第2のピエゾゲージ抵抗 9 第3のピエゾゲージ抵抗 10 第4のピエゾゲージ抵抗 11 第1の開口封止部 12 第2の開口封止部 13 第1の励起電圧供給パッド 14 第1の励起電圧供給パッド 15 第1の出力取出しパッド 16 第2の出力取出しパッド 17 エッチング薄膜 17a パターニングされた第1のエッチング薄膜部分 17b パターニングされた第2のエッチング薄膜部分 18 半導体犠牲層 19 半導体膜(ダイアフラム) 20 第1のエッチング液の導入口 21 第2のエッチング液の導入口 23 第2のエッチング薄膜 24 単一のエッチング液の導入口 25 封止板 26 p型拡散層 27 第2のp型拡散層 28 n型エピタキシャル層 29 電極 30 n+層 31 p+層 32 直流電源 33 スイッチ 34 第1の静圧検出用ダイアフラム 34’ 第3のギャップ 35 第2の静圧検出用ダイアフラム 35’ 第4のギャップ 36 第3の静圧検出用ダイアフラム 36’ 第5のギャップ 37 第4の静圧検出用ダイアフラム 37’ 第6のギャップ 38 第5のピエゾゲージ抵抗 39 第6のピエゾゲージ抵抗 40 第7のピエゾゲージ抵抗 41 第8のピエゾゲージ抵抗 42 第3の開口封止部 43 第4の開口封止部 44 第3の出力取出しパッド 45 第4の出力取出しパッド 46 第5の出力取出しパッド 47 温度センサ 48 第9のピエゾゲージ抵抗 49 第10のピエゾゲージ抵抗 50 第11のピエゾゲージ抵抗 51 第12のピエゾゲージ抵抗 52 差動増幅器 53 差圧センサ 54 マルチプレクサ(MPX) 55 プログラマブルゲイン増幅器(PGA) 56 アナログ−デジタル変換器(A/D) 57 デジタル−アナログ変換器(D/A) 58 電圧−電流変換器(V/I) 59 メモリ 60 マイクロプロセッサユニット(MPU) 61 半導体差圧センサ(半導体基板) 62 信号処理回路 63 導圧板 64 出力リードピン 65 略コ字状の受け板 66 圧力流体導入路 67 流体圧力導入孔 68 ねじ孔 69 複数の回路部品を取付保持可能な受け板 70 取付けねじ 71 パイプライン 72 オリフィス 73 センシング兼増幅回路部 74 信号処理回路部 75 インターフェイス部 76 第2の導圧板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飛田 朋之 茨城県勝田市大字市毛882番地 株式会 社 日立製作所 計測器事業部内 (72)発明者 山本 芳己 茨城県勝田市大字市毛882番地 株式会 社 日立製作所 計測器事業部内 (72)発明者 長須 章 茨城県勝田市大字市毛882番地 株式会 社 日立製作所 計測器事業部内 (56)参考文献 特表 昭61−500633(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 13/06 G01L 19/06 102 H01L 29/84
Claims (7)
- 【請求項1】 共通の半導体チップの中に、半導体膜か
らなる2つの流体圧力検出用ダイアフラムと、半導体膜
からなる複数の静圧検出用ダイアフラムと、前記各ダイ
アフラムに対面配置された半導体基板からなるストッパ
ー部材とを一体形成し、前記各流体圧力検出用ダイアフ
ラムと前記ストッパー部材との間に形成された第1及び
第2のギャップ内にそれぞれピエゾゲージ抵抗を配置
し、かつ、前記各静圧検出用ダイアフラムと前記ストッ
パー部材との間に形成されたギャップ内にピエゾゲージ
抵抗を配置し、前記各静圧検出用ダイアフラムの直径を
前記各流体圧力検出用ダイアフラムの直径よりも小さく
構成したことを特徴とする半導体差圧センサ。 - 【請求項2】 少なくとも2つの流体圧力検出用ダイア
フラムを具備する半導体差圧センサの製造方法であっ
て、半導体基板の一面にエッチング薄膜を形成する第1
工程と、前記エッチング薄膜を2つの流体圧力検出用ダ
イアフラムの形状にパターニングする第2工程と、前記
パターニングしたエッチング薄膜部分を含む半導体基板
の一面に半導体膜を形成する第3工程と、前記半導体膜
または前記半導体基板の他面に前記パターニングしたエ
ッチング薄膜部分まで達する開口を設ける第4工程と、
前記開口を通して前記パターニングしたエッチング薄膜
部分をエッチング除去する第5工程と、前記開口を封止
する第6工程とを経て、2つの流体圧力検出用ダイアフ
ラムが形成されることを特徴とする半導体差圧センサの
製造方法。 - 【請求項3】 前記第2工程と前記第3工程との間に、
少なくともパターニングした2つのエッチング薄膜部分
を結ぶ領域に半導体犠牲膜を形成する工程を付加したこ
とを特徴とする請求項2記載の半導体差圧センサの製造
方法。 - 【請求項4】 前記第4工程は、前記半導体膜または前
記半導体基板の他面に前記半導体犠牲膜まで達する開口
を設けるものであることを特徴とする請求項3記載の半
導体差圧センサの製造方法。 - 【請求項5】 前記半導体基板はシリコンであり、前記
エッチング薄膜は二酸化シリコンであり、前記半導体膜
はポリシリコンであることを特徴とする請求項2記載の
半導体差圧センサの製造方法。 - 【請求項6】 前記半導体基板及び前記半導体膜はn型
単結晶シリコンであり、前記エッチング薄膜はp型単結
晶シリコンであることを特徴とする請求項2記載の半導
体差圧センサの製造方法。 - 【請求項7】 パイプラインのオリフィス形成部の前後
に連通する第1及び第2の圧力導入路と、同一面にそれ
ぞれピエゾゲージ抵抗を備えた第1及び第2のダイアフ
ラムを有する半導体差圧センサと、前記半導体差圧セン
サの各ダイアフラムで検出した信号に基づいて差圧信号
を得る信号処理回路とを有し、前記第1のダイアフラム
は前記第1の圧力導入路と連通し、前記第2のダイアフ
ラムは前記第2の圧力導入路と連通するように構成され
ていることを特徴とする差圧伝送器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05005092A JP3105680B2 (ja) | 1993-01-14 | 1993-01-14 | 半導体差圧センサ及びそれを用いた差圧伝送器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05005092A JP3105680B2 (ja) | 1993-01-14 | 1993-01-14 | 半導体差圧センサ及びそれを用いた差圧伝送器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06213751A JPH06213751A (ja) | 1994-08-05 |
| JP3105680B2 true JP3105680B2 (ja) | 2000-11-06 |
Family
ID=11601754
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP05005092A Expired - Fee Related JP3105680B2 (ja) | 1993-01-14 | 1993-01-14 | 半導体差圧センサ及びそれを用いた差圧伝送器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3105680B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11295176A (ja) * | 1998-04-14 | 1999-10-29 | Nagano Keiki Co Ltd | 差圧センサ |
| JP4296731B2 (ja) * | 2001-07-18 | 2009-07-15 | 株式会社デンソー | 静電容量型圧力センサの製造方法 |
| JP5227730B2 (ja) * | 2008-10-07 | 2013-07-03 | アズビル株式会社 | 圧力センサ |
| DE102014207480A1 (de) * | 2014-04-17 | 2015-10-22 | Robert Bosch Gmbh | Vorrichtung zum Erfassen eines Parameters eines Gases, Verfahren zum Betreiben einer derartigen Vorrichtung und Messsystem zum Bestimmen eines Parameters eines Gases |
| JP2018159593A (ja) * | 2017-03-22 | 2018-10-11 | アズビル株式会社 | 差圧センサチップ、差圧発信器、および差圧センサチップの製造方法 |
| CN106959138B (zh) * | 2017-04-26 | 2024-02-23 | 苏州捷研芯电子科技有限公司 | 基于mems技术的差压流量传感器及其加工方法 |
-
1993
- 1993-01-14 JP JP05005092A patent/JP3105680B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06213751A (ja) | 1994-08-05 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |