JP3105446B2 - 反転増幅回路のテスト回路 - Google Patents

反転増幅回路のテスト回路

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JP3105446B2
JP3105446B2 JP08046749A JP4674996A JP3105446B2 JP 3105446 B2 JP3105446 B2 JP 3105446B2 JP 08046749 A JP08046749 A JP 08046749A JP 4674996 A JP4674996 A JP 4674996A JP 3105446 B2 JP3105446 B2 JP 3105446B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同一抵抗値に設定
された増幅器の入力抵抗と帰還抵抗とをスイッチの切り
替えによって交互に入れ替えて各抵抗の相対誤差を相殺
する反転増幅回路のテスト回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は従来の反転増幅回路のテスト回路
を示すブロック図である。この反転増幅回路3は、電子
式積算電力量計に用いられる1チップLSI1の内部に
集積されている。この1チップLSI1は、入力電圧お
よび入力電流から使用電力量を算出して出力する。
【0003】つまり、LSI1の内部に入力された入力
電圧信号+Evはパルス幅変調(PWM)部2に与えら
れる。この入力電圧信号+Evは増幅率が−1倍の反転
増幅回路3にも入力され、極性が反転されて電圧信号−
Evとされる。この電圧信号−Evもパルス幅変調部2
に入力される。パルス幅変調部2は、上記正負の各電圧
信号に基づき、これら各電圧信号の電圧値に比例したパ
ルス幅のパルス幅変調信号を生成する。このパルス幅変
調信号は次段の乗算スイッチ(乗算器)4に与えられ
る。
【0004】また、LSI1の内部に入力された電流信
号Eiもこの乗算スイッチ4に与えられる。従って、乗
算スイッチ4には使用電圧に対応したパルス幅変調信号
および使用電流に対応した電流信号Eiが入力される。
乗算スイッチ4は、入力したパルス幅変調信号に電流信
号Eiを重畳した電力信号を生成する。この電力信号は
電圧/周波数変換器(V/Fコンバータ)5に与えられ
る。この電圧/周波数変換器5は入力した電力信号を周
波数信号に変換し、LSI1の外部へ出力する。
【0005】このような構成のLSI1において使用電
力量を正確に計測するためには、パルス幅変調部2が、
電圧信号Evの電圧値に対応するパルス幅の信号を正確
に出力する必要がある。そのためには反転増幅回路3
は、電圧信号+Evを正確に−1倍した電圧信号−Ev
をパルス幅変調部2に与えなくてはならない。
【0006】反転増幅回路3の増幅率は反転増幅器の入
力抵抗と帰還抵抗との比に比例する。このため、増幅率
を−1倍に設定するには、これら入力抵抗および帰還抵
抗の各抵抗値を等しく設定する必要がある。しかし、反
転増幅回路3の入力抵抗および帰還抵抗を同一の抵抗値
に設計して集積しても、実際に形成される各抵抗の値に
は相対誤差が生じる。従って、反転増幅回路3の増幅率
を正確に−1倍に設定することは容易ではない。このた
め、反転増幅回路3の入力抵抗と帰還抵抗とを一定時間
間隔で入れ替えることにより、各抵抗値の差を見かけ上
なくすことが従来行われている。つまり、このような構
成をとることにより、反転増幅回路3の時間平均の増幅
率は−1になり、その結果各抵抗値の相対誤差が見かけ
上相殺される。
【0007】図4はこのような反転増幅回路3の内部構
成を示す回路図である。抵抗値が同一に設定されている
抵抗R1,R2の各一端は増幅器6の反転入力端子に共
通接続されている。また、各スイッチSW1,SW2
は、コモン端子cが接点a側または接点b側に連動して
切り替えられる構成となっている。スイッチSW1が接
点a側または接点b側に切り替えられることにより、抵
抗R1の他端は増幅器6の信号出力端子または信号入力
端子のいずれか一方に切り替え接続される。また、スイ
ッチSW2が接点a側または接点b側に切り替えられる
ことにより、抵抗R2の他端は増幅器6の信号入力端子
または信号出力端子のいずれか一方に切り替え接続され
る。
【0008】つまり、各スイッチSW1,SW2の切替
制御により、各スイッチSW1,SW2の切替接続状態
は、抵抗R2が増幅器6の入力抵抗を構成しかつ抵抗R
1が増幅器6の帰還抵抗を構成する第1の接続状態、ま
たは抵抗R1が増幅器6の入力抵抗を構成しかつ抵抗R
2が増幅器6の帰還抵抗を構成する第2の接続状態のい
ずれか一方となる。従って、各スイッチSW1,SW2
の切替接続状態がこの第1の接続状態または第2の接続
状態に一定時間間隔で切り替えられることにより、増幅
器6の入力抵抗と帰還抵抗とは一定時間間隔で抵抗R1
と抵抗R2とに交互に切り替えれられる。よって、増幅
器6の増幅率は一定時間間隔で−(R1/R2)倍また
は−(R2/R1)倍に交互に切り替わる。この結果、
増幅器6の増幅率は時間平均すると−1倍となり、各抵
抗R1,R2の抵抗値の相対誤差が見掛け上相殺され
る。
【0009】電子式積算電力量計に用いられる1チップ
LSI1は上記のように構成されており、反転増幅回路
3がこの1チップLSI1内に構成されているため、反
転増幅回路3のテストはLSI1を1つのユニットとし
て従来次のように行われている。
【0010】つまり、図3に示すように、試験用電圧発
生源7および試験用電流発生源8から1チップLSI1
に基準電圧Evおよび基準電流Eiが供給され、これら
基準電圧Evおよび基準電流Eiによる基準電力量が上
記のように計測される。この基準電力量は前述のように
電圧/周波数変換器5から周波数信号として出力され、
周波数計測部9に入力される。周波数計測部5は周波数
カウンタとマイクロコンピュータとからなり、入力信号
の周波数を計測する。
【0011】反転増幅回路3を構成する各スイッチSW
1,SW2の接続状態は、前述のように第1の接続状態
と第2の接続状態とに一定時間間隔で切り替えられるた
め、各抵抗R1,R2の抵抗値に相対誤差がある場合に
は、反転増幅回路3の増幅率は一定時間間隔で変化す
る。従って、パルス幅変調部2に与えられる電圧−Ev
が一定時間間隔で変化し、LSI1から出力される周波
数信号も一定時間間隔で異なる。このため、基準電圧E
vおよび基準電流Eiによる基準電力量に対応してLS
I1から出力されるべき基準周波数と、実際に計測され
る測定周波数とを比較することにより、各抵抗R1,R
2の抵抗値に相対誤差があるか否かを調べることが出来
る。
【0012】つまり、各スイッチSW1,SW2の第1
の接続状態時に周波数計測部9によって計測される測定
周波数と、第2の接続状態時に計測される測定周波数と
の間に差異が生じる場合には、各抵抗R1,R2の抵抗
値の間に相対誤差があるものと判断することが出来る。
しかも、これら測定周波数の相違により、各スイッチS
W1,SW2の切替え動作が正常に行われていることが
確認でき、さらに、増幅器6そのものも正常に動作して
いるものと判定することが出来る。すなわち、LSI1
に基準電圧Ev,基準電流Eiを入力し、LSI1から
出力される周波数信号を計測することにより、LSI1
の内部に構成された反転増幅回路3の動作をテストする
ことが出来る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】このような上記従来技
術による反転増幅回路3のテストにおいては、反転増幅
回路3といったLSI1のアナログ素子ブロックの動作
確認には、アナログ的な動作確認が必要であると考えら
れていた。このため、LSI1に供給するアナログ基準
電圧Evおよび基準電流Eiを正確に発生させるため、
従来、高精度な電圧発生源7および電流発生源8が必要
とされた。また、LSI1から出力されるアナログ周波
数信号を正確に計測するため、周波数計測部9といった
測定機器にも高精度なものが要求された。さらに、これ
ら外部周辺機器を安定に動作させるため、これら機器に
安定した電源を供給することができる安定化電源が必要
とされた。
【0014】また、LSI1によって使用電力量を正確
に計測するには、反転増幅回路3の短時間平均の増幅率
を−1に近付ける必要があり、そのためには各スイッチ
SW1,SW2の接続切り替えを高速に行わなければな
らない。従って、LSI1のアナログ素子ブロックのア
ナログ動作確認試験を高精度に行うには、これら各スイ
ッチSW1,SW2を高速に切り替え接続して試験しな
ければならい。このため、各スイッチSW1,SW2の
高速切り替え接続時に大きなスイッチングノイズが発生
し、この結果、測定周波数等をはじめとする各アナログ
信号に多量のスイッチングノイズが重畳する。よって、
上記従来技術による反転増幅回路3のテスト回路によっ
ては、測定結果にばらつきがあった。
【0015】また、上述したばらつきを吸収するには周
波数計測に秒単位の時間を要し、反転増幅回路3の部分
にかかるテスト時間は、LSI1の全テスト時間におい
て非常に大きな割合を占めていた。つまり、上記従来技
術による反転増幅回路3のテストでは時間が長くかか
り、短時間にテスト出来なかった。
【0016】また、上記従来の反転増幅回路3のテスト
回路において、各スイッチSW1,SW2の切り替え動
作が正常に行われ、各抵抗R1,R2の抵抗値が全く同
一であった場合には、周波数計測部9で計測される周波
数に時間的に差異がなくなってしまう。一方、スイッチ
SW1,SW2が端子a側または端子b側のどちらか一
方に接続されたままの異常な状態となった場合にも、周
波数計測部9で計測される周波数に時間的差異がなくな
ってしまう。このため、上記従来技術による反転増幅回
路3のテスト回路では、周波数計測部9で計測される周
波数に時間的差異がなくなってしまった場合には、各ス
イッチSW1,SW2の切り替え動作の正常,異常を判
定することが困難となる。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解決するためになされたもので、各一端が増幅器の反
転入力端子に共通接続された同一抵抗値に設定された第
1の抵抗および第2の抵抗と、第1の抵抗の他端を増幅
器の信号入力端子または信号出力端子のいずれか一方に
切り替えて接続する第1のスイッチと、第2の抵抗の他
端を信号出力端子または信号入力端子のいずれか一方に
切り替えて接続する第2のスイッチとを備え、信号入力
端子に入力された信号を反転増幅して信号出力端子に出
力する反転増幅回路をテストする反転増幅回路のテスト
回路において、上記第1のスイッチまたは第2のスイッ
チのコモン端子に現れる電圧を論理電圧に変換して出力
する論理レベル変換手段と、信号入力端子に所定パター
ンの論理電圧を与える入力電圧供給手段と、上記第1の
スイッチおよび第2のスイッチの各切替接続状態を、上
記第1の抵抗が入力抵抗を構成しかつ上記第2の抵抗が
帰還抵抗を構成する第1の接続状態または上記第2の抵
抗が入力抵抗を構成しかつ上記第1の抵抗が帰還抵抗を
構成する第2の接続状態のいずれかに切替制御するスイ
ッチ制御手段と、信号入力端子に与えられた上記論理電
圧の伝達がこのスイッチ制御手段によって切り替えられ
て、コモン端子に現れるべき電圧が確かに得られている
か否かを、論理レベル変換手段から出力される論理電圧
に基づいて判定する判定手段とを備え、反転増幅回路の
テスト回路を構成したものである。
【0018】また、上記論理レベル変換手段を反転増幅
回路と同じLSIチップ内に集積したことを特徴とする
ものである。
【0019】このような反転増幅回路のテスト回路にお
いては、入力電圧供給手段によって所定パターンの論理
電圧が反転増幅回路に与えられ、スイッチ制御手段によ
って第1および第2の各スイッチが第1の接続状態と第
2の接続状態とに一定時間間隔で交互に切り替えられる
ことにより、第1または第2のスイッチのコモン端子に
現れる電圧は、反転増幅回路に与えられた論理電圧およ
び各スイッチの切替接続状態に応じて変化する。従っ
て、このコモン端子に現れる電圧が論理レベル変換手段
によって論理電圧として取り出され、取り出されたこの
論理電圧が反転増幅回路に与えられた論理電圧および各
スイッチの切替接続状態に相応するものか否かが判定手
段において判定されることにより、第1および第2の各
スイッチの動作確認が行える。
【0020】すなわち、論理レベル変換手段から取り出
された論理電圧が、反転増幅回路に与えられた論理電圧
および各スイッチの切替接続状態に相応していない場合
には、第1または第2のスイッチに動作異常があるもの
と判定される。また、論理レベル変換手段から取り出さ
れた論理電圧が、反転増幅回路に与えられた論理電圧お
よび各スイッチの切替接続状態に相応している場合に
は、第1および第2のスイッチは正常に動作しているも
のと判定される。
【0021】また、入力電圧供給手段によって反転増幅
回路に与えられる論理電圧、および論理レベル変換手段
から取り出される論理電圧は全てデジタル信号である。
このため、アナログ信号を用いる従来のテスト回路に比
較し、第1および第2の各スイッチの高速切替接続によ
って生じるスイッチングノイズの影響を受け難くなる。
【0022】また、第1および第2の各スイッチの動作
確認は、反転増幅回路に与えられた論理電圧および各ス
イッチの切替接続状態に相応して得られるべき論理電圧
が、論理電圧変換手段から取り出された論理電圧とデジ
タル的に単に比較されて行われ、従来の時間を要する周
波数計測は不要となる。
【0023】また、論理レベル変換手段から取り出され
る論理電圧は、各抵抗の抵抗値の相対誤差の有無に影響
を受けない。従って、各抵抗の抵抗値の相対誤差に応じ
て検出される測定周波数の相違に基づくことなく、反転
増幅回路はテストされる。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態による
反転増幅回路のテスト回路を、前述した電子式積算電力
量計用LSI内部に構成された反転増幅回路3のテスト
に適用した場合について説明する。
【0025】図1は、本実施の形態による反転増幅回路
3のテスト回路11を示す回路図である。このテスト回
路11は、スイッチ制御手段12,入力電圧供給手段1
3,判定手段14およびインバータ15によって構成さ
れている。スイッチ制御手段12,入力電圧供給手段1
3および判定手段14は、プログラムによって動作する
マイクロコンピュータの処理制御によって構成される。
また、論理演算素子であるインバータ15は、反転増幅
回路3と共に電子式積算電力量計用LSIの内部に形成
されており、図示しないDC電源から+5[V]および
0[V]の電源電圧が与えられている。
【0026】反転増幅回路3は、前述のように、抵抗値
が同一に設定されているべき第1の抵抗R1および第2
の抵抗R2の各一端が増幅器6の反転入力端子(−)に
共通接続されている。増幅器6の非反転入力端子(+)
は接地されている。図示しない電源からこの増幅器6に
は+5[V]および−5[V]の電源電圧が供給されて
いる。第1のスイッチSW1および第2のスイッチSW
2は、コモン端子cが接点a側または接点b側に切り替
えられる構成となっている。これら各スイッチSW1,
SW2の接続切り替えは、スイッチ制御手段12から出
力されるスイッチ制御信号Cs によって連動して行われ
る。このスイッチ制御信号Cs は一定時間間隔で−5
[V]と+5[V]とに交互に変化する。
【0027】スイッチ制御信号Cs が−5[V]である
場合には、スイッチSW1,SW2の各コモン端子cは
それぞれ接点a側に連動して切り替え接続される。従っ
て、スイッチSW1,SW2のこの第1の接続状態にお
いては、抵抗R1の他端は増幅器6の信号出力端子Tvo
に切り替え接続されており、抵抗R2の他端は増幅器6
の信号入力端子Tviに切り替え接続されている。よっ
て、第1の接続状態においては、抵抗R1は増幅器6の
帰還抵抗を構成し、抵抗R2は増幅器6の入力抵抗を構
成している。
【0028】また、スイッチ制御信号Cs が+5[V]
になると、スイッチSW1,SW2の各コモン端子cは
それぞれ接点b側に連動して切り替え接続される。従っ
て、スイッチSW1,SW2のこの第2の接続状態にお
いては、抵抗R1の他端は増幅器6の信号入力端子Tvi
に切り替え接続されており、抵抗R2の他端は増幅器6
の信号出力端子Tvoに切り替え接続されている。よっ
て、第2の接続状態においては、抵抗R1は増幅器6の
入力抵抗を構成し、抵抗R2は増幅器6の帰還抵抗を構
成している。
【0029】各スイッチSW1,SW2の切替接続状態
がスイッチ制御手段12によって上記の第1の接続状態
と第2の接続状態とに一定時間間隔で切り替えられるこ
とにより、増幅器6の増幅率は一定時間間隔で−(R1
/R2)倍と−(R2/R1)倍とに交互に切り替わ
る。この結果、増幅器6の増幅率は時間平均すると−1
倍となり、各抵抗R1,R2の抵抗値の相対誤差が見か
け上相殺される。
【0030】入力電圧供給手段13はこのような反転増
幅回路3に信号入力端子Tviから所定パターンの論理電
圧を与える。本実施形態では、−5[V]と+5[V]
とに一定時間間隔で交互にステップ状にパターン変化す
るDC入力電圧Et が、信号入力端子Tviに与えられ
る。この一定時間間隔は、スイッチ制御手段12が各ス
イッチSW1,SW2の接続状態を切り替える一定時間
間隔の2倍の時間に設定されている。つまり、入力電圧
供給手段13によって信号入力端子Tviに−5[V]ま
たは+5[V]のいずれか一方の入力電圧Et が供給さ
れている期間において、スイッチ制御手段12による各
スイッチSW1,SW2の切り替え接続は2回行われ、
前述の第1および第2の各接続状態に変化させられる。
【0031】入力電圧供給手段13によって上記パター
ンの入力電圧Et が信号入力端子Tviに与えられ、各ス
イッチSW1,SW2がスイッチ制御手段12によって
切り替え制御されることにより、スイッチSW1および
スイッチSW2の各コモン端子cには入力電圧Et のパ
ターン変化に応じた電圧変化が現れる。スイッチSW1
のコモン端子cにはインバータ15の入力端が接続され
ており、このコモン端子cに現れる電圧Ex (以下、検
知電圧という)は、インバータ15によって“L”レベ
ルまたは“H”レベルの論理電圧Em に変換されて出力
される。
【0032】つまり、インバータ15はスイッチSW1
のコモン端子cに現れる電圧を論理電圧に変換して出力
する論理レベル変換手段を構成している。ここで、イン
バータ15の電源に+5[V],0[V]が接続されて
いることから、論理変換のスレッシュホールドレベルは
この電源の中間電圧である+2.5[V]となる。すな
わち、インバータ15は入力端に加わる電圧が+2.5
〜+5[V]のときに“H”レベルを、−5〜+2.5
[V]のときに“L”レベルを出力する。なお、インバ
ータ15の入力端をスイッチSW2のコモン端子cに接
続し、スイッチSW2のコモン端子cに現れる電圧を論
理電圧に変換して出力する構成としてもよい。
【0033】インバータ15から出力された論理電圧E
m は判定手段14に入力される。判定手段14は、イン
バータ15から出力されるこの論理電圧Em に基づき、
信号入力端子Tviに与えられた入力電圧Et の回路伝達
がスイッチ制御手段12によって切り替えられ、スイッ
チSW1のコモン端子cに現れるべき電圧が確かにこの
コモン端子cに得られているか否かを後述のように判定
する。
【0034】次に、上述した構成のテスト回路11によ
る反転増幅回路3のテスト動作について説明する。
【0035】テスト動作時には、入力電圧供給手段13
によって反転増幅回路3に前述の所定パターンの入力電
圧Et が供給され、これと共にスイッチ制御手段12に
よって各スイッチSW1,SW2の接続状態が切替制御
される。図2は、このテスト時における入力電圧Et ,
スイッチ制御信号Cs および検知電圧Ex の関係を示し
ている。
【0036】同図に示すように、入力電圧供給手段13
から入力端子Tviに−5[V]の入力電圧Et が供給さ
れている間、スイッチ制御信号Cs は−5[V]と+5
[V]とに変化させられる。また、入力電圧供給手段1
3から入力端子Tviに+5[V]の入力電圧Et が供給
されている間も、スイッチ制御信号Cs は−5[V]と
+5[V]とに変化させられる。従って、反転増幅回路
3のテスト動作条件には〜の4種類のパターンが生
じる。各スイッチSW1,SW2はこれら各パターン
〜の動作条件に応じて順に第1,第2の各接続状態を
とる。
【0037】入力電圧Et が−5[V]でスイッチ制御
信号Cs が−5[V]の動作条件パターンにおいて、
各スイッチSW1,SW2が正常動作してそれぞれ接点
a側にオンし、第1の接続状態になった時には、スイッ
チSW1のコモン端子cに現れる検知電圧Ex は同図の
「正常時出力」に示す+5[V]となる。つまり、−5
[V]の入力電圧Et が増幅器6によって反転増幅さ
れ、反転増幅器6の出力端子Tvoに+5[V]の電圧が
現れる。接点a側にオンしているスイッチSW1のコモ
ン端子cは増幅器6の出力端子Tvoと同電位になってい
るため、検知電圧Ex は+5[V]となる。
【0038】また、入力電圧Et が−5[V]でスイッ
チ制御信号Cs が+5[V]の動作条件パターンにお
いては、各スイッチSW1,SW2は接点b側にオンし
て第2の接続状態になり、「正常時出力」は−5[V]
となる。つまり、−5[V]の入力電圧Et がそのまま
接点bを介してスイッチSW1のコモン端子cに現れ
る。
【0039】同様に、入力電圧Et が+5[V]でスイ
ッチ制御信号Cs が−5[V]の動作条件パターンに
おいては、各スイッチSW1,SW2は接点a側にオン
して第1の接続状態になる。従って、増幅器6の出力電
圧が検知電圧Ex となって「正常時出力」は−5[V]
となる。また、入力電圧Et が+5[V]でスイッチ制
御信号Cs が+5[V]の動作条件パターンにおいて
は、各スイッチSW1,SW2は接点b側にオンして第
2の接続状態になり、入力端子Tviの電圧がそのまま検
知電圧Ex となって「正常時出力」は+5[V]とな
る。
【0040】また、各スイッチSW1,SW2の異常動
作には同図に示す3種類の状態がある。第1の「反対側
オン」の異常動作は、スイッチ制御信号Cs によって切
替制御されるべき側の接点aまたはbと逆側の接点bま
たはaにコモン端子cがオンしてしまう状態である。第
2の「オープン」の異常動作は、いずれの接点a,bの
側にもコモン端子cが切替接続出来なくなり、スイッチ
回路が開放してしまう状態である。第3の「両方オン」
の異常動作は、コモン端子cが両方の接点a,bの双方
に接続されてしまう状態である。
【0041】この第3の「両方オン」の異常動作ではコ
モン端子cが接点a側および接点b側の双方に接続され
るため、増幅器6に入力される入力電圧Et と増幅器6
の出力電圧0[V]とが短絡する。従って、入力電圧E
t が−5[V]の場合にこの第3の異常動作が発生する
と、スイッチSW1のコモン端子cに検出される検知電
圧Ex は0[V]に極近い僅かな負電圧となる。同図で
はこの電圧を「<0V」と表している。一方、入力電圧
Et が+5[V]の場合にこの第3の異常動作が発生す
ると、検知電圧Ex は0[V]に極近い僅かな正電圧と
なる。同図ではこの電圧を「>0V」と表している。
【0042】また、各スイッチSW1,SW2にこれら
の動作異常が同時に発生する確率は低いため、一方のス
イッチSW1またはSW2が異常状態にある時は、他方
のスイッチSW2またはSW1は正常状態にあるものと
する。
【0043】動作条件パターンでスイッチSW1に
「反対側オン」の第1の異常動作が生じると、検知電圧
Ex は同図に示すように−5[V]となる。つまり、こ
の状態ではスイッチSW1が反対側の接点b側にオン
し、スイッチSW2が接点a側にオンしているため、入
力電圧Et の−5[V]がそのまま検知電圧Ex とな
る。また、スイッチSW2がこの第1の異常動作を起こ
すと、検知電圧Ex は0[V]となる。つまり、この状
態ではスイッチSW1が接点a側にオンし、スイッチS
W2が反対側の接点b側にオンしているため、増幅器6
には何ら信号電圧が与えられない。よって、増幅器6の
非反転入力端に入力されている接地電位0[V]が増幅
出力されて増幅器6の出力端子Tvoには0[V]が現れ
る。従って、スイッチSW1のコモン端子cには増幅器
6から出力される0[V]が現れ、検知電圧Ex は0
[V]となる。
【0044】また、同じ動作条件パターンでスイッチ
SW1に「オープン」の第2の異常動作が生じると、検
知電圧Ex は−5[V]となる。つまり、この状態では
スイッチSW1がオープンし、スイッチSW2が接点a
側にオンしているため、入力電圧Et の−5[V]がス
イッチSW2の接点a,抵抗R2および抵抗R1を介し
てスイッチSW1のコモン端子cに現れ、検知電圧Ex
が−5[V]となる。また、スイッチSW2がこの第2
の異常動作を起こすと、検知電圧Ex は0[V]とな
る。つまり、この状態ではスイッチSW1が接点a側に
オンし、スイッチSW2がオープンしているため、増幅
器6には何ら信号電圧が与えられず、スイッチSW1の
コモン端子cには増幅器6から出力される0[V]が現
れ、検知電圧Ex が0[V]となる。
【0045】また、同じ動作条件パターンでスイッチ
SW1に「両方オン」の第3の異常動作が生じると、検
知電圧Ex は<0[V]となる。つまり、この状態では
スイッチSW1が各接点a,bにショートし、スイッチ
SW2が接点a側にオンしているため、スイッチSW1
のコモン端子cにはこのショート状態の検知電圧Exが
現れる。また、スイッチSW2がこの第3の異常動作を
起こしても、検知電圧Ex は<0[V]となる。つま
り、この状態ではスイッチSW1が接点a側にオンし、
スイッチSW2が各接点a,bにショートしているた
め、スイッチSW1のコモン端子cにはこのショート状
態の検知電圧Ex が抵抗R2および抵抗R1を介して現
れる。
【0046】また、動作条件パターンでスイッチSW
1に「反対側オン」の第1の異常動作が生じると、検知
電圧Ex は0[V]となる。つまり、この状態ではスイ
ッチSW1が反対側の接点a側にオンし、スイッチSW
2が接点b側にオンしているため、増幅器6には何ら信
号電圧が与えられない。よって、増幅器6の出力電圧0
[V]がスイッチSW1のコモン端子cに現れ、検知電
圧Ex が0[V]となる。また、スイッチSW2がこの
第1の異常動作を起こすと、検知電圧Ex は−5[V]
となる。つまり、この状態ではスイッチSW1が接点b
側にオンし、スイッチSW2が反対側の接点a側にオン
しているため、入力電圧Et の−5[V]がそのまま検
知電圧Ex となる。
【0047】また、同じ動作条件パターンでスイッチ
SW1に「オープン」の第2の異常動作が生じると、検
知電圧Ex は0[V]となる。つまり、この状態ではス
イッチSW1がオープンし、スイッチSW2が接点b側
にオンしているため、増幅器6には何ら信号電圧が与え
られず、増幅器6の出力電圧0[V]がスイッチSW1
のコモン端子cに現れ、検知電圧Ex が0[V]とな
る。また、スイッチSW2がこの第2の異常動作を起こ
すと、検知電圧Ex は−5[V]となる。つまり、この
状態ではスイッチSW1が接点b側にオンし、スイッチ
SW2がオープンしているため、入力電圧Et の−5
[V]がそのまま検知電圧Ex となる。
【0048】また、同じ動作条件パターンでスイッチ
SW1に「両方オン」の第3の異常動作が生じると、検
知電圧Ex は<0[V]となる。つまり、この状態では
スイッチSW1が各接点a,bにショートし、スイッチ
SW2が接点b側にオンしているため、スイッチSW1
のコモン端子cにはこのショート状態の検知電圧Exが
現れる。また、スイッチSW2がこの第3の異常動作を
起こしても、検知電圧Ex は<0[V]となる。つま
り、この状態ではスイッチSW1が接点b側にオンし、
スイッチSW2が各接点a,bにショートしているた
め、スイッチSW1のコモン端子cにはこのショート状
態の検知電圧Ex が抵抗R2および抵抗R1を介して現
れる。
【0049】動作条件パターンおよびにおいても、
上述した考え方によって同図に示す各検知電圧Ex が各
異常動作状態に応じて現れる。
【0050】このように反転増幅回路3に供給する入力
電圧Et およびスイッチ制御信号Cs の組合せパターン
〜を順次変化させることにより、それぞれのパター
ンに対応した検知電圧Ex が現れる。この検知電圧Ex
はインバータ15によって論理電圧Em に変換されて判
定手段14に与えられる。判定手段14はこの論理電圧
に基づき、スイッチSW1,SW2の動作が正常か否か
を判定する。つまり、判定手段14は各動作条件パター
ン〜に対応して得られる検知電圧Ex が正常時出力
に一致しているか否かを比較し、各スイッチSW1,S
W2が正常動作しているか否かを判定する。検知電圧E
x が正常時出力に一致している場合には、各スイッチS
W1,SW2が正常動作しているものと判定する。ま
た、検知電圧Ex が正常時出力に一致していない場合に
は、スイッチSW1またはSW2が異常動作しているも
のと判定する。
【0051】この際、判定手段14には、検知電圧Ex
が“H”または“L”の論理レベルに変換されて与えら
れている。つまり、検知電圧Ex が+5[V]であれ
ば、インバータ15から出力される論理電圧Em は
“H”レベルになり、検知電圧Exが−5[V]、0
[V]または負側の極性で0[V]近傍の<0[V]の
いずれかであれば“L”レベルになる。しかし、検知電
圧Ex が正側の極性で0[V]近傍の>0[V]近傍で
あった場合には、インバータ15の出力は概ね“L”レ
ベルになる。しかし、このインバータ15による論理変
換のスレッシュホールドレベル(しきい値)付近の電圧
が検知電圧Ex となった時には、インバータ15から
“H”レベルの論理電圧Em が出力される可能性があ
る。従って、検知電圧Ex が>0[V]となる場合に
は、インバータ15の論理電圧Em を不定として扱い、
その論理電圧Em に基づいて各スイッチSW1,SW2
の動作判定は行わない。
【0052】また、図2に示すように、スイッチSW
1,SW2が異常動作していても、正常時出力と同じ検
知電圧Ex が現れる場合がある。従って、これらの場合
にも、インバータ15から出力される論理電圧Em に基
づいて各スイッチSW1,SW2の動作判定は行わな
い。また、正常時出力が−5[V]で異常時の検知電圧
Ex が0[V]の場合には、これら各検知電圧Ex はイ
ンバータ15によって同じ“L”レベルに変換される。
このため、この場合にも各スイッチSW1,SW2の動
作判定は行わない。
【0053】この結果、同図において斜線が付された異
常時検知電圧Ex に基づき、各スイッチSW1,SW2
の異常動作が確認される。ここで、動作条件パターン
の場合だけをテストすることによっても、各スイッチS
W1,SW2が正常か否かを判定することは可能であ
る。しかし、増幅器6の動作を確認するため、残りの
〜の各動作条件パターンについてもテストを行う。ま
た、このテストによってスイッチSW1,SW2に異常
が検出された場合には、その異常状態に応じ、同図に基
づいて故障モードを解析することも可能である。
【0054】本実施形態による反転増幅回路3のテスト
回路11においては、上述のように、−5[V]と+5
[V]とが交互に繰り返し現れる一定パターンの論理電
圧が、入力電圧供給手段13によって反転増幅回路3に
入力電圧Et として与えられる。また、これと同時にス
イッチ制御手段12により、第1および第2の各スイッ
チSW1,SW2が第1の接続状態と第2の接続状態と
に一定時間間隔で交互に切り替えられる。従って、第1
のスイッチSW1のコモン端子cに現れる検知電圧Ex
は、反転増幅回路3に与えられた入力電圧Et および各
スイッチSW1,SW2の切替接続状態に応じ、図2に
示すパターンで変化する。この検知電圧Ex は、インバ
ータ15によって論理レベル電圧として上述のように取
り出される。判定手段14は、この論理レベル電圧が、
反転増幅回路3に与えられた入力電圧Et および各スイ
ッチSW1,SW2の切替接続状態に相応するものか否
かを判定し、各スイッチSW1,SW2の動作を確認す
る。
【0055】すなわち、各動作条件パターン〜に応
じてインバータ15から取り出される論理電圧Em が、
図2に示す正常時出力の検知電圧Ex に相応しておら
ず、異常時出力の検知電圧Ex となっている場合には、
スイッチSW1またはSW2に動作異常があるものと判
定される。また、インバータ15から取り出される論理
電圧Em が、図2に示す正常時出力の検知電圧Ex に相
応している場合には、各スイッチSW1およびSW2は
正常に動作しているものと判定される。
【0056】反転増幅回路3の各抵抗R1,R2の相対
誤差を相殺し、結果的に正確な電力量を測定するという
回路機能を考えれば、従来技術で説明したように、LS
Iから出力される周波数を測定して計測電力量を把握
し、反転増幅回路3の良否を判定することが確実であ
る。しかし、このような従来のテスト回路では前述した
種々の問題が発生する。一方、反転増幅回路3の各スイ
ッチSW1,SW2が正常動作をしていて、各抵抗R
1,R2の相対誤差が相殺できないという事態は本出願
人の過去の経験に基づいて無い。つまり、各スイッチS
W1,SW2が正常に動作していることを確認すること
により、反転増幅回路3の各抵抗R1,R2の相対誤差
が相殺されているものとすることが出来る。
【0057】よって、本実施形態による反転増幅回路3
のテスト回路11によれば、各スイッチSW1,SW2
の動作を上述のようにデジタル的に確認することによ
り、反転増幅回路3の動作確認を行うことが出来る。す
なわち、電子式積算電力量計用LSIのアナログ素子ブ
ロックをデジタル的にテストすることが出来る。このた
め、従来の反転増幅回路のテスト回路に必要とされた、
高精度なアナログ基準電圧・電流発生源や、アナログ測
定機器,安定化電源といった高価な機器を用いることな
く、安価かつ簡易に反転増幅回路3のテストを行うこと
が可能となる。
【0058】また、入力電圧供給手段13によって反転
増幅回路3に与えられる入力電圧Et 、およびインバー
タ15から取り出される論理電圧Em は全てデジタル信
号である。このため、アナログ信号を用いる従来のテス
ト回路に比較し、各スイッチSW1,SW2の高速切替
接続時に生じるスイッチングノイズの影響を余り受ける
ことなく、反転増幅回路3のテストを行える。このた
め、スイッチSW1,SW2を高速で切替接続して電力
量を精度良く計測する実使用状態と同じ動作条件で、反
転増幅回路3の動作を精度良くテストすることが可能で
ある。
【0059】また、各スイッチSW1,SW2の動作確
認は、反転増幅回路3に与えられた入力電圧Et および
各スイッチSW1,SW2の切替接続状態に相応して得
られるべき正常時出力に対応した論理電圧が、インバー
タ15から取り出された論理電圧Em とデジタル的に単
に比較されて行われる。このため、従来の時間を要する
アナログ周波数計測によるテストに比較し、短時間に反
転増幅回路3をテストすることが可能である。この結
果、この反転増幅回路3が搭載されている電子式積算電
力量計用LSIのテスト時間を大幅に短縮することが可
能となる。
【0060】また、インバータ15によって変換される
論理電圧Em は、各抵抗R1,R2の抵抗値の相対誤差
の有無に影響を受けない。このため、これら各抵抗R
1,R2の抵抗値の相対誤差に応じて検出される測定周
波数の相違に基づき、反転増幅回路3をテストする従来
のテスト回路では、測定周波数が同一となった場合には
反転増幅回路3の正常,異常を判定できなかったが、本
実施形態によるテスト回路11によれば、このような事
態を生じることはない。
【0061】さらに、ロジック回路等を反転増幅回路3
に追加するだけの簡単な構成で、このような効果を奏す
るテスト回路11を実現できる。このため、LSI内部
の他の機能素子ブロックに悪影響を与えることなく、つ
まり、他の機能素子ブロックと干渉することなく、反転
増幅回路3をテストすることが出来る。
【0062】なお、上記実施形態の説明においては、ス
イッチ制御手段12,入力電圧供給手段13および判定
手段14をマイクロコンピュータによって構成したが、
ゲートIC等を組み合わせた論理回路によってこれら各
手段を構成することも可能である。
【0063】また、検知電圧Ex を論理電圧Em に変換
する論理レベル変換手段としてインバータ15を用いた
が、2入力のAND回路や2入力のOR回路といったそ
の他の論理ゲート回路を用いることも出来る。例えば、
2入力のAND回路を用いる場合には、その一方の入力
端子に検知電圧Ex を入力し、他方の入力端子は、テス
ト時には“H”レベルに吊っておく。また、非テスト時
にはこの入力端子を“L”レベルに吊る。このように構
成すると、テスト時にのみAND回路の出力が有効とな
り、論理レベル変換手段が機能するが、非テスト時には
AND回路の出力が無効となり、論理レベル変換手段の
機能を停止させることが出来る。
【0064】また、上記実施形態の説明においては、論
理レベル変換手段を構成するインバータ15をLSIの
内部に設けたが、LSIの外部に設けてもよい。しか
し、本実施形態のようにLSI内に論理レベル変換手段
を構成すれば、LSI内で余っている論理素子を有効に
活用することが出来る。
【0065】また、入力電圧供給手段13が反転増幅回
路3に供給する入力電圧Et は、インバータ15が論理
変換動作を確実に行い得る電圧、つまり、インバータ1
5のスレッシュホールドレベルを確実にまたぐ電圧であ
ればよく、+5[V],−5[V]に限定されるもので
はない。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように本発明による反転増
幅回路のテスト回路によれば、入力電圧供給手段によっ
て所定パターンの論理電圧が反転増幅回路に与えられ、
スイッチ制御手段によって第1および第2の各スイッチ
が第1の接続状態と第2の接続状態とに一定時間間隔で
交互に切り替えられることにより、第1または第2のス
イッチのコモン端子に現れる電圧は、反転増幅回路に与
えられた論理電圧および各スイッチの切替接続状態に応
じて変化する。従って、このコモン端子に現れる電圧が
論理レベル変換手段によって論理電圧として取り出さ
れ、取り出されたこの論理電圧が、反転増幅回路に与え
られた論理電圧および各スイッチの切替接続状態に相応
するものか否かが判定手段によって判定されることによ
り、第1および第2の各スイッチの動作確認が行える。
【0067】よって、この反転増幅回路のテスト回路に
よれば、反転増幅回路というアナログ回路の動作確認が
簡単な回路によってデジタル的に行える。このため、従
来の高精度で高価なアナログ機器を用いることなく、安
価かつ簡易に反転増幅回路のテストを行うことが可能と
なる。
【0068】また、入力電圧供給手段によって反転増幅
回路に与えられる論理電圧、および論理レベル変換手段
から取り出される論理電圧は全てデジタル信号である。
このため、アナログ信号を用いる従来のテスト回路に比
較し、第1および第2の各スイッチの高速切替接続によ
って生じるスイッチングノイズの影響を受けることな
く、反転増幅回路のテストを精度良く行える。
【0069】また、第1および第2の各スイッチの動作
確認は、反転増幅回路に与えられた論理電圧および各ス
イッチの切替接続状態に相応して得られるべき論理電圧
が、論理電圧変換手段から取り出された論理電圧とデジ
タル的に単に比較されて行われる。このため、従来の時
間を要する周波数計測によるテストに比較し、短時間に
反転増幅回路をテストすることが可能である。
【0070】また、論理レベル変換手段から取り出され
る論理電圧は、各抵抗の抵抗値の相対誤差の有無に影響
を受けない。このため、各抵抗の抵抗値の相対誤差に応
じて検出される測定周波数の相違に基づき、反転増幅回
路をテストする従来の回路と異なり、反転増幅回路の正
常,異常を判定出来なくなるといった不都合は生じな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による反転増幅回路のテス
ト回路の構成を示す回路図である。
【図2】本実施形態による反転増幅回路のテスト回路に
おける各テスト動作条件と検知電圧Ex との関係を示す
図である。
【図3】反転増幅回路を内蔵する電子式積算電力量計用
LSIの概略構成を示す回路ブロック図である。
【図4】反転増幅回路の構成を示す回路図である。
【符号の説明】 1…電子式積算電力量計用LSI 2…パルス幅変調(PWM)部 3…反転増幅回路 4…乗算スイッチ 5…電圧/周波数変換器(V/Fコンバータ) 6…反転増幅器 11…テスト回路 12…スイッチ制御手段 13…入力電圧供給手段 14…判定手段 15…インバータ(論理レベル変換手段) R1…第1の抵抗 R2…第2の抵抗 SW1…第1のスイッチ SW2…第2のスイッチ Tvi…信号入力端子 Tvo…信号出力端子

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各一端が増幅器の反転入力端子に共通接続
    された同一抵抗値に設定された第1の抵抗および第2の
    抵抗と、前記第1の抵抗の他端を増幅器の信号入力端子
    または信号出力端子のいずれか一方に切り替えて接続す
    る第1のスイッチと、前記第2の抵抗の他端を前記信号
    出力端子または信号入力端子のいずれか一方に切り替え
    て接続する第2のスイッチとを備え、前記信号入力端子
    に入力された信号を反転増幅して前記信号出力端子に出
    力する反転増幅回路をテストする反転増幅回路のテスト
    回路において、 前記第1のスイッチまたは前記第2のスイッチのコモン
    端子に現れる電圧を論理電圧に変換して出力する論理レ
    ベル変換手段と、 前記信号入力端子に所定パターンの論理電圧を与える入
    力電圧供給手段と、 前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチの各切替
    接続状態を、前記第1の抵抗が入力抵抗を構成しかつ前
    記第2の抵抗が帰還抵抗を構成する第1の接続状態また
    は前記第2の抵抗が入力抵抗を構成しかつ前記第1の抵
    抗が帰還抵抗を構成する第2の接続状態のいずれかに切
    替制御するスイッチ制御手段と、 前記信号入力端子に与えられた前記論理電圧の伝達がこ
    のスイッチ制御手段によって切り替えられて前記コモン
    端子に現れるべき電圧が確かに得られているか否かを前
    記論理レベル変換手段から出力される論理電圧に基づい
    て判定する判定手段とを備えて構成されたことを特徴と
    する反転増幅回路のテスト回路。
  2. 【請求項2】前記論理レベル変換手段は前記反転増幅回
    路と同じLSIチップ内に集積されていることを特徴と
    する請求項1記載の反転増幅回路のテスト回路。
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