JP3104630U - 雑草防止用通気浸水性ゴムマット - Google Patents

Abstract

【課題】古タイヤなど廃棄ゴムの処理は現代社会の重要課題であり、その有用なリサイクルが望まれている。また公共緑地などの雑草の駆除には多くの時間と労力がかかる。従来は農業用ビニールシートやネットで土を覆ったり除草剤を用いて雑草に対処する方法が用いられてきたが、前者は、通気、浸水に欠けるため土壌が変質し、栄養ある自然で豊かな土壌の維持が困難となる。また後者の方法では除草剤によって枯らされた雑草が美観を損ない、タバコの吸殻などに引火して火災を起こすことさえある。さらに雑草管理には多大の労力と費用がかかっている。
【解決手段】 本考案は古タイヤなどゴム製廃棄物の破砕材料を使用した環境保護用雑草防止マットである。このマットは上層から下層にかけて顆粒が次第に細かくなるように配置したものに湿気硬化型ポリウレタン飽和樹脂や二液性接着剤などによる加工を施し、さらに平面に圧縮成形することにより、通気性と通水性を持ち、同時に下からの雑草の生長を妨げ、さらに最上層に防火処理と美化の塗料を施したものである。これを公共緑地などに多用することにより廃棄ゴムのリサイクルを促し雑草管理の費用と労力の削減を図る。
【選択図】図１

Description

本考案は反逆浸透の原理を利用して水の浸透を可能にし、同時に通気性をも保持することにより土壌中の生物活動を妨げることなく生態バランスを保ち、かつ雑草の生長を抑制することを目的とした、古タイヤなどゴム製廃棄物を破砕利用したゴムマットに関する。

従来の雑草防止用具には、ビニールシート（通気性なし）、おがくず、炭くず、ポリ塩化ビニル製のネットなどが用いられていたが、雑草防止の効果は顕著ではなかった。

雑草は園芸の敵である。雑草の駆除には多くの時間と労力がかかり、それを怠ると雑草の生長が目的植物の成長より旺盛になってしまうことさえある。一般には農業用ビニールシートやネットで土を覆ったり（図２を参照）除草剤を用いて雑草に対処する方法が用いられてきたが、前者の問題点は、通気、通水、通光性に欠けるため土壌が変質し、栄養ある自然で豊かな土壌の維持が困難となる。また後者の方法では除草剤によって枯らされた雑草が美観を損ない、タバコの吸殻などに引火して火災を起こすことさえある。そのため雑草の管理にかかる費用を節約するためコンクリートなどで土を覆ってしまった土地所有者もある。高速道路などのグリーンベルトの雑草管理もやはり膨大な労力と費用がかかり、除草機を用いても死角の雑草処理が容易ではない。

現代社会のもう一つの問題は古タイヤなどゴム廃棄物のリサイクル方法である。先進諸国においてはゴム廃棄物の処理はその科学組成のゆえに深刻な問題となっている。埋め立てにしても焼却にしてもその毒性や耐食性のために理想的な処理方法が見つけられないのが現状である。

本考案は古タイヤなどゴム製廃棄物の破砕材料を使用した環境保護用雑草防止マットである。このマットは上層から下層にかけて顆粒が次第に細かくなるように配置したものに湿気硬化型ポリウレタン飽和樹脂や二液性接着剤などによる加工を施し、さらに平面に圧縮成形することにより、通気性と通水性を持ち、同時に下からの雑草の生長を妨げ、さらに最上層に防火処理と美化の塗料を施したものである（図１を参照）。

本考案の主要原料は古タイヤなどゴム廃棄物である。本考案はゴム廃棄物の特性である重量、地面との粘着性、耐食性、防火性、柔軟性などを利用したもので、単に自重による雑草の抑制を行うだけではなく、通気性や浸水性をも備えているため（図３、図４を参照）土壌の砂漠化を防ぎ本来の状態に保つ助けとなる。また除草剤などによる土壌汚染を防ぐことにもなり、枯れ草が美観を損なったり火災のもとになることをも防止するものとなる。本考案の施工も容易で長期にわたる重複使用も可能である。本考案を利用するならば、花壇や街路樹、また高速道路のグリーンベルトなど雑草の管理が必要な場所において美観を保ちつつ、今まで雑草駆除に要していた多大の労力と費用の節約になり、ゴム廃棄物の有用なリサイクルを促すことになる。

古タイヤから得られたゴム破砕料を上層から下層にかけて顆粒が次第に細かくなるように配置したものに湿気硬化型ポリウレタン飽和樹脂や二液性接着剤などによる加工を施し、さらに平面に圧縮成形する。（図４参照）。これを道路の街路樹の周り（図１、図３、図６）や花壇（図５）に敷設する。

花壇の対象植物や街路樹の周囲、また高速道路のグリーンベルトの目的植物の周囲の敷設マットとして利用する。また雑草の抑制が必要なその他のすべての場所の保護と管理に利用する。

本考案の立体図 従来の雑草防止用ネット 本考案の立体分解図 本考案の原理説明図 本考案の使用状態説明図 本創作使用例の立体図（道路の街路樹） 本創作使用例の鳥瞰図（道路の街路樹）

符号の説明

図１

１−１ 雑草防止用マット
１−２ 植物用の穴（必要に応じて切断）
１−３ 土
１−４ 植物
１−５ 図３の切断面

図２

２−１ 黒色ビニールネット
２−２ 中空単層ネット

図３

３−１ 雑草防止用マット
３−２ 植物用の穴
３−３ 土
３−４ 植物
３−５ 断面線（図２を参照）

図４

４−１ 水が浸透する方向
４−２ 通気方向
４−３ 粗いゴム顆粒
４−４ 中程度のゴム顆粒
４−５ 細かいゴム顆粒

図５

５−１ 雑草防止用マット
５−２ 植物
５−３ 土
５−４ コンクリート壁

図６

６−１ 雑草防止用マット
６−２ 植物
６−３ コンクリート壁

図７

７−１ 雑草防止用マット
７−２ 植物
７−３ 中央分離帯コンクリート柱

Claims (1)

1. 古タイヤなどゴム廃棄物の破砕材料を使用し、上層から下層にかけて顆粒が次第に細かくなるように配置したものに接着加工を施し、それを平面に圧縮成形することにより、通気性と通水性を持ち、同時に下からの雑草の生長を妨げ、さらに最上層に防火処理と美化の塗料を施した環境保護用雑草防止マット

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