JP3104201B2 - 光学記録媒体 - Google Patents

光学記録媒体

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JP3104201B2
JP3104201B2 JP09033010A JP3301097A JP3104201B2 JP 3104201 B2 JP3104201 B2 JP 3104201B2 JP 09033010 A JP09033010 A JP 09033010A JP 3301097 A JP3301097 A JP 3301097A JP 3104201 B2 JP3104201 B2 JP 3104201B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開口数が0.55
〜0.70である対物レンズを有しており情報の記録及
び再生の少なくとも一方を行う装置に用いられる光学記
録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、光学記録媒体を用いて情報の記
録及び再生の少なくとも一方を行う装置の一種である光
磁気ディスクシステムと、この光磁気ディスクシステム
で用いられており光学記録媒体の一種であるディスク状
の光磁気記録媒体の一従来例とを示している。
【0003】図5に示す光磁気ディスクシステムは、デ
ィスク状の片面光磁気記録媒体50を装着した際に、レ
ーザ装置58や対物レンズ59等から成る光学系が片面
光磁気記録媒体50の上面側に位置し、磁気系である磁
界発生装置60が片面光磁気記録媒体50の下面側に位
置する様に構成されている。対物レンズ59の開口数
(以下「NA」と称する)は0.50〜0.53に設定
されている。
【0004】また、光磁気記録媒体50に対してフォー
カス方向及びトラッキング方向へ光学系を駆動させるた
めに、駆動系(図示せず)が設けられている。磁気系に
も、図5中の矢印方向及びトラッキング方向への駆動の
ために、別の駆動系(図示せず)が設けられている。
【0005】この光磁気ディスクシステムでは、記録の
ために磁界変調方式が採用されている。この磁界変調方
式では、磁界を高速で反転制御する必要があるために充
分な励磁電流を得られなくて、発生磁界強度に限度があ
るので、磁界発生装置60は片面光磁気記録媒体50内
の後述の記録磁性層53の近くに配設されている。磁界
変調方式ではオーバライト(重ね書き)が可能である。
【0006】片面光磁気記録媒体50は、例えば、ポリ
カーボネート等の透光性の透明基体51の一側面に、誘
電体層52、希土類−遷移金属合金非晶質薄膜等の磁気
光学効果の大きな記録磁性層53、誘電体層54、反射
層55及び保護カバー56が順次に積層されて構成され
ている。透明基体51の厚さt1 は、一定であり、従来
は1.2mmに設定されていた。
【0007】次に、動作を簡単に説明する。先ず、回転
ディスク(図示せず)上に片面光磁気記録媒体50を載
置して回転駆動させ、磁界発生装置60からの磁界を記
録磁性層53に印加する。この磁界は高速反転制御され
ており、この磁界が印加されている記録磁性層53に、
レーザ装置58から射出されたレーザビームを対物レン
ズ59を介して集束させることによって、このレーザビ
ームを集束させた領域の記録磁性層53を磁化させるこ
とができて、情報信号をリアルタイムにオーバライトす
ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の光学
系、磁気系及びこれらの駆動系を備えている光磁気ピッ
クアップを簡単且つ小型にするために、光学系と磁気系
とを一体にして片面光磁気記録媒体50の同一面側に配
置することが考えられる。即ち、磁界発生装置60を対
物レンズ59側(透明基体51側)に配置してこれらを
一体にする構成が考えられる。しかし、この構成では、
1.2mmという厚い透明基体51のために磁界発生装
置60から記録磁性層53までの距離が長くなって、充
分な強さの磁界を記録磁性層53に印加することができ
なくなる。
【0009】一方、近年における情報量の増大に伴っ
て、一枚の光磁気記録媒体の両面に上述の記録磁性層等
を備えていて両面に情報を記録することができる両面光
磁気記録媒体が開発されてきている。しかし、この様な
両面光磁気記録媒体に対して情報の記録や再生を行うた
めに、例えば図5に示した光学系及び磁気系を備えてい
る光磁気ピックアップから両面の記録磁性層に充分な強
さの磁界を印加することは、極めて困難である。
【0010】これは、磁界変調方式の磁界発生装置で
は、高周波のデータ信号に応じた高周波の電流を電磁コ
イルに流す必要があるが、電流は高周波になればなるほ
どコイルを流れ難くなって発生磁界の強度に制限がある
上に、厚い透明基体のために磁界発生装置から記録磁性
層までの距離がかなり長いことによる。従って、従来の
光磁気記録媒体を用いた光磁気ディスクシステムでは磁
界変調方式による両面光磁気記録が極めて困難であっ
た。
【0011】更に、片面光磁気記録媒体50の記録密度
を高めるためには、対物レンズ59によって集束される
レーザビームの最小直径を小さくする必要があり、その
ための一つの手段として対物レンズ59の開口数を大き
くすることが考えられる。しかし、対物レンズ59の開
口数を大きくすると、対物レンズ59が厚くなって、対
物レンズ59と片面光磁気記録媒体50とが接触してし
まう。
【0012】従って、本発明は、記録及び再生の少なく
とも一方を行うためのピックアップを簡単且つ小型にす
ることができ、また、情報の記録層を両面に有すること
ができると共に高密度の記録や再生を行うことができて
大容量化が可能な光学記録媒体を提供することを目的と
している。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による光ディスク
システムは、開口数が0.55〜0.70である対物レ
ンズを有しており情報の記録及び再生の少なくとも一方
を行う装置に用いられる光学記録媒体であって、上記対
物レンズを介してレーザビームが集束される記録層と、
上記記録層上に形成されており厚さが0.1〜0.6m
mである光透過層とを有することを特徴としている。
【0014】本発明による光学記録媒体では、記録層上
に形成されている光透過層の厚さが0.1〜0.6mm
と薄いので、対物レンズ等を含むピックアップを光透過
層側にまとめて配置して、ピックアップと記録層との間
に光透過層が介在していても、ピックアップと記録層と
の距離が短いので、記録や再生を支障なく行うことがで
きる。
【0015】そして、この様に対物レンズ等を含むピッ
クアップを光透過層側にまとめて配置することができる
ので、このピックアップを光学記録媒体の両面側に配置
することができて、光学記録媒体も情報の記録層を両面
に有することができる。更に、対物レンズの開口数が
0.55〜0.70と大きくてこの対物レンズが厚くて
も、光透過層の厚さが0.1〜0.6mmと薄いので、
対物レンズと光学記録媒体とが接触せず、開口数の大き
な対物レンズによって高密度の記録や再生を行うことが
できる。
【0016】なお、対物レンズで集束されたレーザビー
ムの最小直径(2ω0 )は、下記の式で表わされる。 2ω0 =0.82×λ/NA (λ:レーザビームの波長)
【0017】本発明による光学記録媒体が用いられる装
置における対物レンズのNAは、従来例の光学記録媒体
が用いられている装置における対物レンズのNA(0.
50〜0.53)よりも大きい。従って、上記の式か
ら明らかな様に、本発明による光学記録媒体が用いられ
る装置では、集束されたレーザビームの最小直径がより
小さくなって記録密度が高くなっており、その記録密度
に対応した再生を行うことができる。
【0018】また、対物レンズのNAが大きくなるとそ
の厚さも増すが、光学記録媒体の光透過層の厚さが従来
例の光学記録媒体における光透過層の厚さ(1.2m
m) よりも薄いので、厚くなった対物レンズが光学記録
媒体に接触することはない。
【0019】また、対物レンズのNA及び光学記録媒体
の光透過層の厚さtが変わると、次の様な対物レンズの
収差値が変化する。 (A)球面収差W40 (sinα=NA) (N:光学記録媒体の光透過層の屈折率)
【0020】(B)コマ収差W31 (θ:スキュー)
【0021】球面収差W40は、対物レンズにおいて補正
することができるので、基本的に問題はない。但し、光
透過層の厚さtがばらつくと問題になるので、この厚さ
tを公差内に抑制することが望ましい。一方、コマ収差
31は対物レンズにおいて補正することができないの
で、その絶対値は小さいほど好ましい。そして、対物レ
ンズのNAが大きくても、本発明による光学記録媒体で
は、光透過層の厚さtが薄いので、コマ収差W31の絶対
値は大きくならない。従って、対物レンズのNAが大き
くてもその収差は殆ど問題にならず、記録や再生を従来
よりも高密度で行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1〜第3実施形
態を、図1〜4を参照しながら説明する。図1は、本発
明を光磁気記録媒体に適用した第1実施形態とこの光磁
気記録媒体が用いられている光磁気ディスクシステムと
を示す断面図であって、光磁気ディスクシステムの基本
的な構成を示している。図1に示す様に、この光磁気デ
ィスクシステムは、NAが0.55〜0.70である対
物レンズ2と、コイルパターン7が形成されており且つ
光透過性を有する光学ガラス8で構成されている磁界発
生装置9とを具備している。
【0023】ディスク状の片面光磁気記録媒体40は、
厚さt2 が0.1〜0.6mmと薄い透光性基体41
に、誘電体層42、記録磁性層43、誘電体層44、反
射膜45及び保護カバー46が順次に積層されて構成さ
れている。そして、レーザビーム装置(図示せず)から
片面光磁気記録媒体40にレーザビームを照射して記録
及び再生を行うことができる様に構成されている。
【0024】磁界発生装置9は磁界変調方式であり、こ
れについては後に図3を用いて詳述する。誘電体層42
の厚さは透光性基体41の厚さt2 に比べてかなり薄い
ので、透光性基体41の厚さt2 に対しては誘電体層4
2の厚さを考慮しなくてもよい。光学系である対物レン
ズ2と磁気系である光学ガラス8とは一体になる様に接
着されており、且つコイルパターン7が光磁気記録媒体
40に接近して配置されている。
【0025】上述の様に透光性基体41の厚さt2 が従
来よりもかなり薄く、またコイルパターン7が透光性基
体41に接近しているので、コイルパターン7と記録磁
性層43との距離が短くて好ましい。また、光学系と磁
気系とが一体であるので、これらを含む光磁気ピックア
ップを小型化することができ、また価格を低減させるこ
とができると共に、後述の第2及び第3実施形態におい
て示す様に両面光磁気記録媒体における記録及び再生が
可能になる。
【0026】なお、この光磁気ディスクシステムに用い
られる光磁気記録媒体としては、例えば3.5インチの
光磁気ディスクを固定式にまたはカートリッジホルダー
に収納して用いるのが好ましい。
【0027】対物レンズ2のNAが0.55〜0.70
と大きいので、その焦点深度(=λ/NA2 、λ:レー
ザビームの波長)が浅い。しかし、光磁気ディスクが上
述の様に小さく、光磁気ピックアップのための駆動系を
構成するアクチュエータ(図示せず)が小型化され、そ
の周波数特性が改善されてこのアクチュエータが光磁気
ディスクの動きに十分に追随するので、対物レンズ2の
焦点深度が浅いことは問題ない。
【0028】球面収差W40は対物レンズ2において補正
されている。コマ収差W31も、上述の様に対物レンズ2
のNAが大きくても透光性基体41の厚さt2 が薄いの
で問題ない。下記の表1は、コマ収差W31が従来の様な
対物レンズのNA=0.50及び透光性基体(光透過
層)の厚さt=1.2mmの場合のコマ収差W31と等価
になるNA及び厚さtを、4つの場合について示してい
る。
【0029】
【表1】
【0030】上記の表1に示されている様に、NAを
0.55〜0.70にしても透光性基体(光透過層)の
厚さtを0.6〜0.1mmにすれば、コマ収差は従来
と同じかそれ以下にすることができて問題ないことが分
かる。また、対物レンズ2のNAが大きいのでこの対物
レンズ2が厚いが、上述の様に透光性基体41の厚さt
2 が薄いので、図1に示す様に対物レンズ2と光磁気記
録媒体40との距離d(作動距離)は、所定の値以上に
なっていて、対物レンズ2と光磁気記録媒体40とは接
触しない。
【0031】また、光磁気記録媒体においてカートリッ
ジホルダー式または固定式を採用しているので、光磁気
ディスクシステムにおいて問題になるダストは、この場
合、問題ない。なお、上述のダストについては、その粒
径や分布が問題になるが、レーザビームが透光性基体4
1上に投影されて生じる円の半径r(図1参照)は、 r=t・tan(arc sin(NA/N)) である。そして、この式から分かる様に、光透過層の
厚さtが小さくなると半径rも小さくなるが、NAが大
きくて半径rが大幅には小さくならないので、この第1
実施形態では上述のダストの問題は特にない。
【0032】上述の様に、この第1実施形態の光磁気記
録媒体が用いられている光磁気ディスクシステムでは、
その対物レンズ2のNAを0.55〜0.70にすると
共に透光性基体(光透過層)41の厚さt2 を0.6〜
0.1mmにしている。このため、従来のNAが0.5
0である対物レンズを用いたシステムに比べて、式か
ら分かる様にその記録密度を(0.55/0.50)2
〜(0.70/0.50)2 ≒1.2〜2倍にすること
が可能になり、このNAを大きくしたことによる上記種
々の問題は総て解消され得ることが分かる。従って、光
磁気ディスクシステムを問題なく大容量化することが可
能である。
【0033】次に、第2及び第3実施形態の光学記録媒
体としての光磁気記録媒体とこれら第2及び第3実施形
態が用いられている光磁気ディスクシステムとを説明す
る。図2は、第2実施形態の光磁気記録媒体及びこの光
磁気記録媒体が用いられている光磁気ディスクシステム
の断面図である。
【0034】この第2実施形態の光磁気記録媒体が用い
られている光磁気ディスクシステムでは、光学系と磁気
系とを備えている第1及び第2の光磁気ピックアップ装
置が、図2に示す様に第1の両面光磁気記録媒体10を
介して互いに対向して配置されている。両面光磁気記録
媒体10の上面側に配置されている第1の光磁気ピック
アップ装置及び下面側に配置されている第2の光磁気ピ
ックアップ装置は、以下に説明する様に同様の構成であ
り、それらの構成部分1〜9と1´〜9´とは対応して
いる。
【0035】第1及び第2の光磁気ピックアップ装置
は、光学系であるピックアップ6、6´と磁気系である
上述の磁界発生装置9、9´とで構成されている。ま
た、ピックアップ6、6´は、レーザ装置1、1´と、
上述した様にNAが0.55〜0.70である対物レン
ズ2、2´と、フォーカスコイル3a、3a´及びトラ
ッキングコイル3b、3b´が巻装されているコイルボ
ビン4、4´と、このコイルボビン4、4´の周りに配
されているマグネット5、5´とから成っている。
【0036】コイルボビン4、4´は例えば円筒形であ
り、ピックアップ6、6´を図2中のF方向へ駆動させ
るためのフォーカスコイル3a、3a´と、ピックアッ
プ6、6´を図2中のT方向へ駆動させるための巻回さ
れたトラッキングコイル3b、3b´とが、コイルボビ
ン4、4´の周囲に設けられている。コイルボビン4、
4´の端部4a、4a´に近い位置にはレンズ支持部材
2a、2a´が設けられており、レーザ装置1、1´か
ら照射されたレーザビームを集束させるための対物レン
ズ2、2´がレンズ支持部材2a、2a´によって支持
されている。
【0037】磁界発生装置9、9´は、図3に示す様
に、例えば、石英等の様な光透過性を有する光学ガラス
8、8´の表面8a、8a´に、高周波信号の電流を流
して磁界を発生させるための導体7a、7a´が、渦巻
き状のコイルパターン7、7´として形成されることに
よって構成されている。
【0038】コイルパターン7、7´が形成されていな
い光学ガラス8、8´の裏面8b、8b´には、コイル
パターン7、7´の中心と対物レンズ2、2´の中心と
が一致する様に位置合わせされて、コイルボビン4、4
´の端部4a、4a´が接着固定されている。このた
め、発生する磁界の中心にレーザビームを集束させるこ
とができて、ピックアップの組み立て時に中心合わせの
調整が不要である。
【0039】なお、光学ガラス8、8´として石英を用
いているのは一例であって光透過性のものであれば何で
もよく、また、コイルパターン7、7´としてプリント
コイルや薄膜コイル等を用いることができる。また、レ
ーザビームの反射を防止するために、レーザビームが通
過する孔部を光学ガラス8、8´に設けてもよい。
【0040】一方、図2に示す両面光磁気記録媒体10
は、共通の基体11の両面に夫々記録部16、光硬化樹
脂層17及び透明保護板18が設けられて構成されてい
る。透明保護板18と光硬化樹脂層17とは共に透光性
を有しており、それらの厚さの和は0.6mm以下にす
ることができる。
【0041】各記録部16においては、夫々反射層15
が記録磁性層12よりも基体11側に配される様に積層
されており、夫々基体11側から反射層15、第2の誘
電体層14、記録磁性層12及び第1の誘電体層13の
順に積層されている。この両面光磁気記録媒体10で
は、基体11が共通であるので、基体の貼り合わせによ
る従来の両面光磁気記録媒体に比べて厚さを略半分に抑
制することができる。
【0042】次に、動作を説明する。第1の光磁気ピッ
クアップ装置においては、フォーカスコイル3aにフォ
ーカス駆動電流が供給されることによって、コイルボビ
ン4とこのコイルボビン4に設けられている磁界発生装
置9とが、図2中に矢印Fで示されていて対物レンズ2
の光軸方向であるフォーカス方向へ駆動変位される。ま
た、トラッキングコイル3bにトラッキング駆動電流が
供給されることによって、コイルボビン4と磁界発生装
置9とが、図2中に矢印Tで示されていて対物レンズ2
の光軸に直交する方向であるトラッキング方向へ駆動変
位される。
【0043】第2の光磁気ピックアップ装置において
も、第1の光磁気ピックアップ装置と同様にして且つ第
1の光磁気ピックアップ装置における駆動変位に同期し
て、コイルボビン4´と磁界発生装置9´とがF方向及
びT方向へ駆動変位される。
【0044】第1及び第2の光磁気ピックアップ装置に
おける上述の駆動変位と同時に、記録しようとする信号
を増幅した高周波の電流信号がコイルパターン7、7´
に供給されることによって磁界が発生する。この磁界
は、記録信号に応じて高速反転制御されており、記録磁
性層12、12に印加される。そして、記録磁性層1
2、12のうちで磁界が印加された領域に、レーザ装置
1、1´から照射されたレーザビームを対物レンズ2、
2´及び光学ガラス8、8´を介して集束させ、記録磁
性層12、12のうちでレーザビームを集束させた領域
の温度をキュリー点以上に上昇させることによって情報
を記録する。
【0045】以上の説明から明らかな様に、この第2実
施形態の光磁気記録媒体が用いられている光磁気ディス
クシステムでは、レーザ装置1、1´や対物レンズ2、
2´等から成るピックアップ6、6´である光学系と、
光学ガラス8、8´にコイルパターン7、7´が形成さ
れて成る磁界発生装置9、9´である磁気系とが、両面
光磁気記録媒体10の同一面側に設けられているので、
コイルパターン7、7´と両面光磁気記録媒体10との
距離が短い。
【0046】更に、透明保護板18と光硬化樹脂層17
とから成る光透過層が薄いので、結局、コイルパターン
7、7´と記録磁性層12、12との距離が極めて短
く、従来までは極めて困難であるとされていた光磁気変
調方式による両面光磁気記録媒体への記録及び再生が可
能である。
【0047】また、コイルボビン4、4´と磁界発生装
置9、9´とが接着固定されているので、対物レンズ
2、2´の中心と磁界発生装置9、9´からの磁界の中
心とを容易に位置合わせることができる。また、フォー
カスサーボによってピックアップ6、6´と磁界発生装
置9、9´とが連動するので、両面光磁気記録媒体10
に印加する磁界の強度を常に一定にすることができる。
また、従来まで必要であった磁気系のための駆動系が省
略されている。そして、光磁気ピックアップ装置の配設
スペースに余裕ができているので、設計における自由度
が増している。
【0048】上述の第2実施形態の光磁気記録媒体が用
いられている光磁気ディスクシステムでは、両面光磁気
記録媒体10に対して様々な方法の記録及び再生を行う
ことができる。例えば、レーザ装置1、1´及び磁界発
生装置9、9´を同時に用いることによって、両面光磁
気記録媒体10の上面側及び下面側への同時記録が可能
になり、また、レーザ装置1、1´を同時に用いれば同
時再生が可能になる。これらによって、より大容量化を
図ることができると共に、情報のより高速な記録及び再
生が可能になる。
【0049】また、両面光磁気記録媒体10のまず一方
の面に対して記録または再生を行った後に他方の面に対
して記録または再生を行うことができ、これによって、
片面光磁気記録媒体と比べて2倍の容量の記録及び再生
を行うことができる。この場合、片方の面に対する記録
に際しても両方の磁界発生装置9、9´を同時に用いる
ことができる。従って、記録磁性層12にその両面から
磁界を加えることができ、より大きな磁界で記録するこ
とができる。また、一方の面に対する記録に際して、他
方の面側に配置されている磁界発生装置だけを用いて記
録することも可能である。
【0050】次に、第3実施形態の光磁気記録媒体及び
この光磁気記録媒体が用いられている光磁気ディスクシ
ステムを説明する。図4に示す様に、この第3実施形態
の光磁気記録媒体が用いられている光磁気ディスクシス
テムは、図2に示した第2実施形態の光磁気記録媒体が
用いられている光磁気ディスクシステムと同様の光磁気
ディスクシステムを用いると共に、図4に示す第2の両
面光磁気記録媒体30を用いて記録及び再生を行うこと
ができる様に構成されている。
【0051】両面光磁気記録媒体30は、共通の基体3
1の両面に夫々高透磁率層32、光硬化性樹脂層33、
光磁気記録層34、接着剤層35及び透明保護板36が
順次に積層されて構成されている。透明保護板36と接
着剤層35とは共に透光性を有しており、それらの厚さ
の和は0.6mm以下にすることができる。
【0052】高透磁率層32は、例えば、Fe、Co、
Ni等の遷移金属、及びこれらの合金であるパーマロ
イ、センダスト、またはアモルファス磁性合金等の高透
磁率を有する材料から構成されており、両面光磁気記録
媒体30の垂直磁界効率を高めることができる。
【0053】第3実施形態の光磁気記録媒体が用いられ
ている光磁気ディスクシステムでは、両面光磁気記録媒
体30が高透磁率層32を備えているために、磁界発生
装置9、9´からの磁束が、例えば図4中の破線で示す
様に、磁気閉ループを構成するので、記録時に両面光磁
気記録媒体30に印加される磁束を効果的に集束させそ
の垂直磁界効率を高めることができて好ましい。
【0054】この第3実施形態の光磁気記録媒体が用い
られている光磁気ディスクシステムでも、両面光磁気記
録媒体30の両面に対して同時に記録または再生を行う
ことが可能であり、また、一方の面に対して記録または
再生を行った後に他方の面に対して記録または再生を行
うことも可能である。
【0055】以上の様に、第2及び第3実施形態の光磁
気記録媒体が用いられている光磁気ディスクシステムで
は、第1実施形態の光磁気記録媒体が用いられている光
磁気ディスクシステムと同様に対物レンズ2、2´のN
Aがより大きいのでより高密度な記録及び再生が可能で
あると共に、両面光磁気記録媒体を用いることができる
ので、より大容量で且つより高速な記録及び再生が可能
である。従って、大容量化された光磁気ディスクシステ
ムを提供することができる。
【0056】なお、第1〜第3実施形態の光磁気記録媒
体が用いられている光磁気ディスクシステムでは磁界発
生装置9、9´が磁界変調方式であったが、光変調方式
等の他の方式のものにも本発明を適用することができ
る。また、第1〜第3実施形態は光磁気ディスクシステ
ムに用いられているが、本発明は、これに限定されるも
のではなく、例えば記録層にピットを設けて構成される
光学記録媒体(追記型光学記録媒体等も含む)でもよい
ことは勿論である。
【0057】
【発明の効果】本発明による光学記録媒体では、対物レ
ンズ等を含むピックアップを光透過層側にまとめて配置
しても記録や再生を支障なく行うことができるので、ピ
ックアップを簡単且つ小型にすることができる。また、
光学記録媒体が情報の記録層を両面に有することがで
き、更に、開口数の大きな対物レンズによって高密度の
記録や再生を行うことができるので、大容量化が可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態とこの第1実施形態が用
いられている光磁気ディスクシステムの構成とを示す断
面図である。
【図2】本発明の第2実施形態とこの第2実施形態が用
いられている光磁気ディスクシステムの構成とを示す断
面図である。
【図3】図1、図2及び図4に示す光磁気ディスクシス
テムにおいて用いることのできるコイルパターンの形成
された光学ガラスの正面図である。
【図4】本発明の第3実施形態とこの第3実施形態が用
いられている光磁気ディスクシステムの構成とを示す断
面図である。
【図5】本発明の一従来例とこの一従来例が用いられて
いる光磁気ディスクシステムの構成とを示す断面図であ
る。
【符号の説明】
2、2´ 対物レンズ 10、30、40 光磁気記録媒体(光学記録媒体) 16 記録部(記録層) 17、18 光硬化樹脂層及び透明保護板(光透
過層) 34 光磁気記録層(記録層) 35、36 接着剤層及び透明保護板(光透過
層) 41 透光性基体(光透過層) 43 記録磁性層(記録層) t1 、t2 光透過層の厚さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−62321(JP,A) 特開 昭57−130243(JP,A) 特開 平1−251376(JP,A) 特開 昭62−250530(JP,A) 特開 昭56−13534(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/24 G11B 11/10 G11B 7/135

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口数が0.55〜0.70である対物
    レンズを有しており情報の記録及び再生の少なくとも一
    方を行う装置に用いられる光学記録媒体であって、 上記対物レンズを介してレーザビームが集束される記録
    層と、 上記記録層上に形成されており厚さが0.1〜0.6m
    mである光透過層とを有することを特徴とする光学記録
    媒体。
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