JP3103859B2 - 軸受用さび止め油組成物 - Google Patents
軸受用さび止め油組成物Info
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Description
に関し、詳しくは転がり玉軸受に特に好ましく用いられ
るさび止め油の組成物に関するものである。
軸受に塗布する最終さび止め油としては、溶剤希釈形さ
び止め油(JIS K2246に規定されたNP−3−
1)および潤滑油形さび止め油(同じくNP−10−
1)がある。前者の溶剤希釈形のさび止め油は、ペトロ
ラタムを適当な溶剤に溶解したもので、金属表面に軟質
被膜(ペトロラタムの膜)を形成して当該金属表面を保
護するのでさび止め性にすぐれている。しかし、ペトロ
ラタムは粘着性の物質であるため、製品や塗布装置等に
こびりつき、べたつく等して、軸受製造時における塗布
作業や、転がり玉軸受の組み付け作業時の作業性を悪化
させるとともに、さび止め油から蒸発する溶剤や、塗布
装置等にこびりついたペトロラタム自身が作業環境を損
ない、作業者の健康を害するおそれもある。
のさび止め油は、潤滑油にさび止め添加剤を添加したも
のゆえ、溶剤希釈形のものほどのさび止め効果を得られ
ず、さび止め性が不十分である。特に近時、転がり玉軸
受生産の作業性の向上のため、さび止め油の塗布量を削
減したり、あるいはさび止め油を溶剤で希釈したりする
ことによって、さび止め油の油膜の厚さを3〜4μm程
度まで薄膜化する傾向にあり、より一層さび止め性が不
十分になり、問題となっている。
であって、作業性や作業環境に悪影響を及ぼすおそれの
あるペトロラタムを使用しない潤滑油形の構成を採用し
て、しかも、たとえ3〜4μm程度まで薄膜化されても
溶剤希釈形なみのさび止め性を有する、特に転がり玉軸
受用としてすぐれた軸受用さび止め油組成物を提供する
ことを目的としている。
決するため、本発明者らは、ベースオイルの種類と粘
度、そして添加する添加剤とその添加量について種々の
検討を行い、その結果、さび止め性にすぐれた最適の組
み合わせ、最適の数値範囲を見出し、本発明を完成する
に至った。
成物は、40℃での動粘度が1〜3mm2 /sの鉱油系溶
剤100重量部に対して、40℃での動粘度が10〜4
0mm2 /sの精製鉱油20〜40重量部を配合した混合
油を基油とし、これに組成物全量基準で、(1) アルカリ
土類金属スルフォネートを5〜25重量%、(2) 酸化ワ
ックスバリウム塩を1〜15重量%、(3) ラノリン脂肪
酸エステルを3〜15重量%、ならびに(4) ベンゾトリ
アゾールおよび誘導体のうちの少なくとも一方を0.0
1〜5重量%、含有し、かつ40℃での動粘度が4〜6
mm2 /sの範囲内であることを特徴とする。
油組成物は、上記動粘度を有するため、塗布時の薄膜化
が容易であり、しかも添加剤として含まれる各成分の相
乗効果によって、溶剤希釈形なみのさび止め性を有する
ものとなる。またペトロラタムを使用しないので、作業
性や作業環境に悪影響を及ぼすおそれもない。以下に本
発明の内容をより詳細に説明する。
て、基油を構成する鉱油系溶剤は40℃で1〜3mm2 /
s、好ましくは1.4〜2.3mm2 /sの動粘度を有す
るものである。鉱油系溶剤の動粘度が1mm2 /s未満の
場合には引火の危険性が増すとともに、揮発性成分の蒸
発による油膜の均一性低下によりさび止め性が悪化し、
一方、動粘度が3mm2 /sを越える場合には油膜の乾燥
性の低下によりさび止め性が悪化する。
囲の規定以外には特に限定されるものではなく、通常の
鉱油系溶剤として使用されているものであれば任意のも
のが使用できる。具体的にはたとえば、原油を常圧蒸留
または減圧蒸留して得られた溶剤留分を、水素化精製、
硫酸洗浄、白土処理等の精製処理を適宜組み合わせて精
製した、パラフィン系、ナフテン系、アロマティック系
などの溶剤留分およびこれらの混合物などが使用でき
る。
おいて、基油を構成する他の成分である精製鉱油は、4
0℃で10〜40mm2 /s、好ましくは16〜29mm2
/sの動粘度を有するものである。精製鉱油の動粘度が
10mm2 /s未満の場合には油膜強度の低下によってさ
び止め性が悪化し、一方、動粘度が40mm2 /sを超え
る場合には、目的とする組成物の最終粘度を得るために
は鉱油系溶剤の配合割合が増加し、油膜厚さの減少によ
ってさび止め性が悪化する。
の規定以外には特に限定されるものではなく、通常の精
製鉱油として使用されているものであれば任意のものが
使用できる。具体的にはたとえば、原油を常圧蒸留およ
び減圧蒸留して得られた潤滑油留分を、溶剤脱れき、溶
剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化
精製、硫酸洗浄、白土処理等の精製処理を適宜組み合わ
せて精製したパラフィン系、ナフテン系などの鉱油が使
用できる。
の配合割合は、鉱油系溶剤100重量部に対して精製鉱
油20〜40重量部、好ましくは28〜32重量部であ
る。精製鉱油の配合量が20重量部未満の場合には基油
中の揮発性成分の揮発が多くなり、相対的に潤滑に寄与
する油分が減少することにより潤滑性が低下する。一
方、精製鉱油の配合量が40重量部を超える場合には、
油垂れが発生し、それに伴い添加剤成分が流出すること
によって、さび止め油としてのさび止め性が低下する。
る必須の添加剤成分のうち、成分(1) はアルカリ土類金
属スルフォネートである。ここでいうアルカリ土類金属
スルフォネートとは、分子量約100〜1500、好ま
しくは200〜700のアルキル芳香族化合物をスルフ
ォン化することによって得られるアルキル芳香族スルフ
ォン酸のアルカリ土類金属塩、具体的にはマグネシウム
塩、カルシウム塩、またはバリウム塩のことであり、ア
ルキル芳香族スルフォン酸としては、具体的にはいわゆ
る石油スルフォン酸や合成スルフォン酸などがあげられ
る。
般に鉱油の潤滑油留分のアルキル芳香族化合物をスルフ
ォン化したものや、ホワイトオイル製造時に副生する、
いわゆるマホガニー酸などが用いられる。また合成スル
フォン酸としては、たとえば洗剤の原料となるアルキル
ベンゼン製造プラントから副生したり、ポリオレフィン
をベンゼンに縮合することにより得られる、直鎖状や分
岐状のアルキル基を有するアルキルベンゼンをスルフォ
ン化したもの、あるいはジノニルナフタレンなどのアル
キルナフタレンをスルフォン化したものなどが用いられ
る。またこれらアルキル芳香族化合物をスルフォン化す
る際のスルフォン化剤としてはとくに制限はないが、通
常、発煙硫酸や無水硫酸が用いられる。
トとしては、中性(正塩)アルカリ土類金属スルフォネ
ートが主として使用されるが、塩基性アルカリ土類金属
スルフォネートや過塩基性(超塩基性)アルカリ土類金
属スルフォネートも使用可能である。中性(正塩)アル
カリ土類金属スルフォネートは、上記のアルキル芳香族
スルフォン酸を直接に、マグネシウム、カルシウム、バ
リウムなどのアルカリ土類金属の酸化物や水酸化物など
のアルカリ土類金属の塩基と反応させたり、または一度
ナトリウム塩やカリウム塩などのアルカリ金属塩として
からアルカリ土類金属塩と置換させることなどにより得
られる。また塩基性アルカリ土類金属スルフォネート
は、上記中性アルカリ土類金属スルフォネートを過剰の
アルカリ土類金属塩やアルカリ土類金属の塩基と水の存
在下で加熱することにより得られる。さらに過塩基性ア
ルカリ土類金属スルフォネートは、炭酸ガスの存在下で
中性アルカリ土類金属スルフォネートをアルカリ土類金
属の塩基と反応させることにより得られる。
属スルフォネートとしては、上記の中性アルカリ土類金
属スルフォネート、塩基性アルカリ土類金属スルフォネ
ート、過塩基性(超塩基性)アルカリ土類金属スルフォ
ネートおよびこれらの混合物などを用いることができる
が、単一の化合物を用いる場合には、さび止め性能にす
ぐれることから、バリウムスルフォネートを用いるのが
好ましい。
ある塩素イオン、硫酸イオンなどの酸性成分や油の劣化
などによって生じる有機酸を中和する能力)や耐オイル
ステイン性にすぐれることから、中性バリウムスルフォ
ネートと、塩基性アルカリ土類金属スルフォネートおよ
び/または過塩基性(超塩基性)アルカリ土類金属スル
フォネートの混合物、特に、中性バリウムスルフォネー
トと、JIS K 2501に規定する全塩基価(過塩
素酸法)が、好ましくは25〜500mg KOH/g、より
好ましくは30〜450mg KOH/gの塩基性アルカリ土
類金属スルフォネートおよび/または超塩基性(超塩基
性)スルフォネートの混合物を使用するのがより望まし
い。この両者を併用する際の配合比率は任意であるが、
通常、中性バリウムスルフォネート100重量部に対し
て、塩基性アルカリ土類金属スルフォネートおよび/ま
たは過塩基性(超塩基性)アルカリ土類金属スルフォネ
ートを25〜400重量部、好ましくは50〜200重
量部を配合するのが望ましい。
金属スルフォネートの含有量は、組成物全量基準で5〜
25重量%、好ましくは10〜15重量%である。成分
(1)の含有量が5重量%未満の場合にはさび止め性能に
劣り、一方、含有量が25重量%を越えても、その効果
は飽和状態となるだけで、含有量に見合うだけのさび止
め性の向上効果は得られない。
る必須の添加剤成分のうち、成分(2) は酸化ワックスバ
リウム塩である。この酸化ワックスバリウム塩とは、石
油留分の精製の際に得られるパラフィンワックス、マイ
クロクリスタリンワックス、ペトロラタムや、合成によ
り得られるポリオレフィンワックスなどのワックスを酸
化することによって製造される酸化ワックスに対して、
さらにバリウム塩やバリウムの塩基を反応させ、酸化ワ
ックスが有する酸性基の一部または全部を中和してバリ
ウム塩としたものであり、本発明においては特に酸化パ
ラフィンバリウム塩が好ましく用いられる。酸化ワック
スバリウム塩のケン化価、全酸価およびバリウム含有量
は任意であるが、組成物の貯蔵安定性や酸化安定性、水
置換性およびさび止め性にすぐれることから、JIS
K 2503に規定するケン化価が50〜80mg KOH/
g、JIS K 2501に規定する全酸価が2〜6mg
KOH/g、バリウム含有量が2〜6重量%の性状を有す
るものが好ましく用いられる。
バリウム塩の含有量は、組成物全量基準で1〜15重量
%、好ましくは3〜5重量%である。成分(2) の含有量
が1重量%未満の場合にはさび止め性能が劣り、一方、
含有量が15重量%を越えても、その効果は飽和状態と
なるだけで、含有量に見合うだけのさび止め性の向上効
果は得られない。
る必須の添加剤成分のうち、成分(3) はラノリン脂肪酸
エステルである。このラノリン脂肪酸エステルとは、羊
の毛に付着するろう状物質を精製して得られるラノリン
(羊毛脂)にグリセリン、トリメチロールエタン、トリ
メチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビタ
ンなどの多価アルコールを反応させ、ラノリン中に含有
される脂肪酸成分の一部または全部をエステル化したも
のである。ラノリン脂肪酸エステルのケン化価および全
酸価は任意であるが、組成物の貯蔵安定性や酸化安定
性、水置換性およびさび止め性にすぐれることから、J
IS K 2503に規定するケン化価が180〜22
0mg KOH/g、JIS K 2501に規定する全酸価
が3〜10mg KOH/gの性状を有するものが好ましく用
いられる。
酸エステルの含有量は、組成物全量基準で3〜15重量
%、好ましくは5〜13重量%である。成分(3) の含有
量が3重量%未満の場合にはさび止め性能が劣り、一
方、含有量が15重量%を越えても、その効果飽和状態
となるだけで、含有量に見合うだけのざひ止め性の向上
効果は得られない。
る必須の添加剤成分のうち、成分(4) はベンゾトリアゾ
ールおよび/またはその誘導体である。ここでいうベン
ゾトリアゾールの誘導体としては、具体的にはたとえ
ば、ベンゾトリアゾール分子中のベンゼン環の水素原子
のうち1〜3個がメチル基やエチル基などのアルキル基
で置換されたアルキルベンゾトリアゾールや、ベンゾト
リアゾールの窒素原子に結合している水素原子がモノメ
チルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、モノエ
チルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、ジメチ
ルアミノメチル基、モノエチルアミノメチル基、ジエチ
ルアミノメチル基、モノメチルアミノエチル基、ジメチ
ルアミノエチル基、モノエチルアミノエチル基、ジエチ
ルアミノエチル基などのアルキルアミノアルキル基で置
換されたN−アルキルアミノアルキルベンゾトリアゾー
ルなどがあげられる。
ゾールおよび/またはその誘導体の含有量は、組成物全
量基準で0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜0.
5重量%である。成分(4) の含有量が0.01重量%未
満の場合には、混入するおそれのある硫黄分による硫化
腐食を防止することができず、一方、含有量が5重量%
を越える場合には、さび止め性能が悪化する。
(4) の4種の添加剤を特定量配合することにより、従来
の潤滑油形さび止め油に比べて高いさび止め性を有する
とともに、潤滑性や極圧性等にもすぐれるという、さび
止め油に必要な全ての機能を兼ね備えた優秀な性能を有
する軸受用さび止め油組成物を得ることができるが、そ
のすぐれた性能をさらに高める目的で、通常のさび止め
油に使用される公知の添加剤も併用することができる。
油膜の潤滑性、さび止め性の安定化をさらに向上できる
という点で、フェノール系酸化防止剤があげられる。こ
こでいうフェノール系酸化防止剤の具体例としては、た
とえば2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−
ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2−メチル−6−
tert−ブチル−p−クレゾール、4,4’−メチレンビ
ス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’
−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,
4’−チオビス(6−tert−ブチル−o−クレゾー
ル)、およびこれらの混合物などがあげられる。
併用する場合にはその含有量が、組成物全量基準で0.
1〜1.0重量%、好ましくは0.4〜0.6重量%で
あるのが好ましい。さらに本発明において併用できる他
の添加剤の具体例としては、たとえば、ジエチレングリ
コールモノアルキルエーテルなどの湿潤剤;アクリルポ
リマー、パラフィンワックスなどの造膜剤;脂肪酸アミ
ン塩などの水置換剤;ジアルキルジチオリン酸亜鉛、硫
化油脂、リン化合物などの極圧剤などがあげられ、これ
らを単独で使用してもよく、また2種類以上組み合わせ
て使用してもよい。これら公知の添加剤を併用する場合
の含有量は任意であるが、通常、これら公知の添加剤の
合計含有量は、組成物全量基準で0.1〜10重量%程
度であるのが好ましい。
は、組成物の40℃における動粘度が4〜6mm2 /s、
好ましくは4.5〜5.5mm2 /sの範囲内にある必要
がある。動粘度が4mm2 /s未満の場合には油膜のさび
止め性が劣り、一方、動粘度が6mm2 /sを越える場合
には油膜を3〜4μm程度まで十分に薄膜化できない。
深溝玉軸受に好ましく用いられるものであるが、その
他、具体的にはたとえば、深溝玉軸受以外のマキシマム
形玉軸受、アンギュラ玉軸受、四点接触玉軸受、自動調
心玉軸受、平面座スラスト玉軸受、調心座スラスト玉軸
受、スラストアンギュラ玉軸受などの転がり玉軸受;円
すいころ軸受、円筒ころ軸受、自動調心ころ軸受、針状
ころ軸受などのころ軸受;および鉄道車両車軸用軸受、
圧延機ロールネック用軸受、ターンテーブル用軸受、繊
維機械用軸受、カムフォロア、スライド軸受などの特殊
用途軸受に対しても好適に用いることができる。
℃で4〜6mm2 /sという低い動粘度を有しているた
め、従来の潤滑油形のさび止めと同様に、浸漬法、吹付
け法等の方法で軸受に塗布することができ、油膜を3〜
4μm程度まで薄膜化するのに適している。しかも本発
明の軸受用さび止め油組成物は、塗布後に鉱油系溶剤が
揮発するとより高い動粘度を有する硬い油膜を形成する
ので、前記の各成分の相乗効果と相まって、溶剤希釈形
なみの高いさび止め性を発揮することができる。
よりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの内容
に何ら限定されるものではない。 〈実施例1〜4および比較例1〜6〉表1に示した組成
により、本発明に係る軸受用さび止め油組成物(実施例
1〜4)を調製した。また比較のため、表2、表3に示
した組成により、本発明の必須成分である2種類の基
油、および成分(1) 〜(4) のいずれか1成分を含有しな
い組成物(比較例1〜6)も調製した。なお、使用した
各成分は以下のとおりである。
2 /s) II:パラフィン系鉱油系溶剤(40℃の動粘度1.8mm
2 /s)精製鉱油 III :パラフィン系精製鉱油(40℃の動粘度22.0
mm2 /s) IV:ナフテン系精製鉱油(40℃の動粘度22.0mm2
/s)成分(1) :アルカリ土類金属スルフォネート V:中性バリウムジノニルナフタレンスルフォネート VI:中性バリウムアルキルベンゼンスルフォネート VII :過塩基性バリウム石油スルフォネート〔全塩基価
(過塩素酸法)73mgKOH/g〕成分(2) :酸化ワックスバリウム塩 VIII:酸化パラフィンバリウム塩 (ケン化価65mg KOH/g、全酸価4.0mg KOH/g、
バリウム含有量5.0重量%) IX:酸化パラフィンバリウム塩 (ケン化価75mg KOH/g、全酸価14mg KOH/g、バ
リウム含有量3.9重量%)成分(3) :ラノリン脂肪酸エステル X:ラノリン脂肪酸ペンタエリスリトールエステル (ケン化価100mg KOH/g、全酸価5mg KOH/g) XI:ラノリン脂肪酸トリメチロールプロパンエステル (ケン化価90mg KOH/g、全酸価12mg KOH/g)成分(4) :ベンゾトリアゾール類 XII :ベンゾトリアゾール XIII:ジエチルアミノメチルベンゾトリアゾール 上記実施例1〜4、比較例1〜6のさび止め油組成物に
ついて、以下に示す各試験を行って、その性能を評価し
た。また比較のため、従来品としての溶剤希釈形さび止
め油(従来品a=比較例7)および潤滑油形さび止め油
(従来品b=比較例8)についても同様の試験を行っ
た。
拠して測定した、40℃での動粘度(mm2 /s)、およ
びJIS K 2246 4.16に準拠して測定した
油膜の膜厚の測定結果とともに、表1〜表3に併記し
た。 〔塩水噴霧試験〕JIS K 2246 5.35に規
定する塩水噴霧試験に準拠して、さび発生に至った試験
時間を計測し、以下の4段階で評価した。
る湿潤試験に準拠して、さび発生に至った試験時間を計
測し、以下の5段階で評価した。
る耐候性試験方法に準じ、ただし装置として山崎精機
(株)製試験機を用いて、発露・乾燥サイクル、紫外線
照射の条件で試験を行い、さび発生に至った時間を計測
して評価した。
5.37に規定する包装格納試験方法に準拠して、さび
発生に至った期間(月)を計測して評価した。 〔オイルステイン試験〕活性硫黄含有超仕上油を転がり
玉軸受に塗布し、60℃、湿度95%で72時間保存
後、軸受表面のオイテルステインの発生度合いを、以下
の5段階により評価した。
び止め油組成物は、当該さび止め油を構成する各成分の
相乗効果によって、溶剤希釈形なみのさび止め性を有す
るものとなっている。またペトロラタムを使用しないの
で、作業性や作業環境に悪影響を及ぼすおそれもない。
しかも本発明の軸受用さび止め組成物は、上記のように
さび止め性にすぐれると同時に、40℃で4〜6mm2 /
sと低粘度であるがゆえ、3〜4μm程度のごく薄い膜
厚で、しかもさび止め性にすぐれた油膜を形成できる。
Claims (2)
- 【請求項1】40℃での動粘度が1〜3mm2 /sの鉱油
系溶剤100重量部に対して、40℃での動粘度が10
〜40mm2 /sの精製鉱油20〜40重量部を配合した
混合油を基油とし、これに組成物全量基準で、 (1) アルカリ土類金属スルフォネートを5〜25重量
%、 (2) 酸化ワックスバリウム塩を1〜15重量%、 (3) ラノリン脂肪酸エステルを3〜15重量%、ならび
に (4) ベンゾトリアゾールおよび誘導体のうちの少なくと
も一方を0.01〜5重量%、含有し、かつ40℃での
動粘度が4〜6mm2 /sの範囲内であることを特徴とす
る軸受用のさび止め油組成物。 - 【請求項2】アルカリ土類金属スルフォネートとして、
中性バリウムスルフォネート100重量部に対して、全
塩基価が25〜500mg KOH/gの塩基性アルカリ土類
金属スルフォネートおよび過塩基性アルカリ土類金属ス
ルフォネートのうちの少なくとも一方を25〜400重
量部配合した混合物を用いることを特徴とする請求項1
記載の軸受用さび止め油組成物。
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---|---|---|---|
JP26916193A JP3103859B2 (ja) | 1993-10-27 | 1993-10-27 | 軸受用さび止め油組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP26916193A JP3103859B2 (ja) | 1993-10-27 | 1993-10-27 | 軸受用さび止め油組成物 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH07118686A JPH07118686A (ja) | 1995-05-09 |
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
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-
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- 1993-10-27 JP JP26916193A patent/JP3103859B2/ja not_active Expired - Lifetime
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