JP3103682B2 - 透明導電性基板の製造方法 - Google Patents

透明導電性基板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タッチパネル、液晶装
置又はエレクトロルミネセンス表示素子等における透明
電極等として用いられる透明導電性基板の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に透明導電膜は、インジウム−スズ
酸化物(ITO)やスズ−アンチモン酸化物(ATO)
等の酸化物をスパッター法やCVD法によりガラス又は
プラスチックフィルム上に成膜して得られるが、これら
の方法は高価な装置を必要とし、生産性が低いため安価
に得ることは困難であり、また、大面積の膜を得るのに
適していない。
【0003】そこで、従来これらの問題を解決するため
に、導電性の超微粉を含む透明導電インキを基材に印刷
し硬化させて、透明導電回路を形成する方法が用いられ
て来た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この透明導
電インキは、導電性超微粉をフィラーとし、熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂又は紫外線硬化性樹脂等の樹脂をバイ
ンダーとし、その他に溶剤及び少量の分散剤等の添加剤
を含んでいる。そして、この透明導電インキをガラスや
プラスチックフィルム上に印刷した後、硬化(乾燥硬
化、熱硬化、紫外線硬化)させると、フィラーとしての
導電性超微粉がバインダーとしての樹脂により相互に接
触した状態で固定されて、導電性塗膜となる。したがっ
て、バインダーとして用いられる樹脂の量が多過ぎる
と、フィラー粒子間に樹脂が介在して粒子同志の接触を
妨害するため、塗膜の表面抵抗が増大する。一方、樹脂
の量が少ないと、フィラー粒子の接触は良好で塗膜の表
面抵抗は低下するが、粒子間に空隙が生じ、この空隙が
光の散乱因子となって塗膜の光学特性である光の透過率
が低下し、塗膜のヘーズ値(くもりの度合)が増加する
と同時に膜強度や密着力が低下する。したがって、バイ
ンダーとして用いる樹脂量には最適値が存在するが、例
えば、抵抗を重視すれば塗膜のヘーズ値が増大して光学
的には不十分な膜となり、従来の印刷法では、塗膜の表
面抵抗と光学特性の双方を共に満足させることは不可能
であった。
【0005】また、ITO超微粒子を含むインキをガラ
ス等の基板に塗布した後、500℃以上の高温で焼成す
ることにより透明導電膜を形成する方法も知られてい
る。しかし、この方法では、高温でITO超微粒子同志
が緩やかに焼結するために、常温で行う上記印刷法に比
べて膜の表面抵抗は著しく低下するが、基板部材として
ポリエステル等のプラスチックフィルムを用いることは
できず、また、ITO超微粒子間に空隙が残るため、透
明導電膜の光学特性については印刷法と同様に問題があ
った。
【0006】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、表面抵抗が低く、かつ、光学特性の優れた透明
導電性基板の製造方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この透明導電性基板は、基材上に透明導電インキを
印刷又は塗布して乾燥した後、焼成することにより硬化
させて透明導電膜を形成せしめ、次にこの透明導電膜上
にオーバーコート液を塗布することによりオーバーコー
ト層を形成せしめた後、上記オーバーコート液又は接着
剤により上記オーバーコート層を可視光線を透過する基
板部材に対面させた状態で上記基材とこの基板部材とを
はり合わせ、次に上記オーバーコート層及び/又は上記
接着剤を硬化せしめ、硬化後、上記基材又はその一部を
溶解又は膨潤により除去して、基板部材上に透明導電膜
を形成して製作される。
【0008】本発明によれば、基材としては、ポリイミ
ドフィルム又はガラス、金属等の耐熱基板上にポリイミ
ドを塗布形成したものが用いられ、基板部材としては、
ポリエステル又はポリエーテルサルフォン等のプラスチ
ックフィルム、ガラス等が用いられる。透明導電インキ
としては、インジウム−スズ酸化物又はスズ−アンチモ
ン酸化物等の酸化物系の超微粉を溶剤に分散させるか、
あるいはこれに熱可塑性樹脂を加えて分散させたものが
用いられ、オーバーコート液又は接着剤としては、紫外
線硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂を用いることができ、焼
成はインキのバインダーに樹脂を用いた場合、まず大気
中400℃で次に不活性ガス中400℃〜600℃で行
われる。また、インキのバインダーに樹脂を用いず単に
溶剤を用いる場合は、大気中の焼成は必要なく、直接不
活性ガス中で焼成できる。
【0009】
【作用】基材の面の平滑度は、本発明によって得られる
透明導電膜の表面の平滑度となる。したがって、基材に
は平滑な面を有するものが好ましい。従来の印刷法で
は、印刷は2μm〜5μmの膜厚をもって行われるた
め、印刷部分と基材との間には2μm〜5μmの凹凸が
生じるが、本発明方法では、平滑な基材を用いること
で、凹凸を0.2μm以下に抑えることができる。基材
の形状は、平面でも曲面でもよく、例えばフィルム状、
板状、ロール状等のものを用いることができる。
【0010】基材上への透明導電インキの印刷には、ス
クリーン印刷法、グラビア印刷法等が用いられ、基材上
への透明導電インキの塗布には、ワイヤーバーコーティ
ング法、ドクターブレードコーティング法、ロールコー
ティング法等が用いられる。
【0011】透明導電インキは、フィラーとしての粒径
0.1μm以下のITO,ATO等の導電性超微粉と、
バインダーとしての熱可塑性樹脂と、溶剤と、分散剤等
の添加剤とから成り、印刷又は塗布後は乾燥により硬化
される。バインダー用樹脂は、インキの粘度調節のため
加えるので、塗布法によっては入れなくともよい。透明
導電インキでは、表面抵抗を小さくするためにフィラー
を多量に入れる。このため、印刷又は塗布により形成さ
れた導電膜は、ポーラスになる傾向があり、導電膜中の
空隙が光の散乱因子となって、導電膜の光学特性に悪影
響を及ぼす。
【0012】例えば、フィラーとしてITO超微粉を用
いる場合は、ITO超微粉を溶剤、又はインキの粘度調
節のためにアクリル等の樹脂を溶解した溶剤に分散させ
て、透明導電インキとする。基材上にこの導電インキを
印刷又は塗布し乾燥した後、大気中で約400℃に加熱
して、インキ中の樹脂及び少量残留している溶剤を酸化
燃焼させる。更に、これを不活性ガス雰囲気下400℃
〜600℃で加熱し、ITO微粒子間の焼結を進めると
同時にITOに酸素欠損を導入して、膜の低抵抗化を行
う。透明導電膜の膜特性は膜の厚さにより決まるが、例
えば、400℃の焼成では約1μm膜厚で約100Ω/
□程度の抵抗値の膜が得られる。このようにして、例え
ば、ポリイミドフィルム上に低抵抗のITO透明導電膜
を形成することができるが、形成されたITO膜も粒子
間に空隙が存在して光を散乱させるため、膜の光学特性
にも問題があり、このままでは透明導電膜として用いる
ことはできない。
【0013】そこで、基材上に透明導電インキを印刷又
は塗布した後、その上から樹脂と溶剤から成るオーバー
コート液でオーバーコートすると、膜中の空隙はオーバ
ーコート液中の樹脂で埋められて光の散乱が防止され、
膜の光学特性が著しく改善される。例えば、このオーバ
ーコートにより光の透過率は、78%〜81%のものが
80%〜83%程度まで増加し、ヘーズ値は、10%〜
12%のものが3%〜5%程度まで低下する。オーバー
コート液には熱硬化性樹脂又は紫外線硬化樹脂を用いる
が、膜によく浸透して膜中の空隙を埋めるように、樹脂
に溶剤を混ぜてオーバーコート液の粘度を低下させるこ
とが好ましい。
【0014】このように、オーバーコートにより透明導
電膜の光学特性は著しく改善されるが、逆にその表面抵
抗は犠牲になるため、次に述べる方法によりその問題を
解決した。すなわち、基材上にインキを印刷又は塗布し
て乾燥した後、焼成して透明導電膜を形成し、更に、オ
ーバーコートされた透明導電膜をオーバーコート液及び
/又は接着剤で基板部材とはり合わせた後、オーバーコ
ート層、接着剤層を硬化させる。接着剤には熱硬化性樹
脂又は紫外線硬化性樹脂を用い、基板部材は可視光線を
透過するポリエステル(PET)、ポリエーテルサルフ
ォン(PES)等のプラスチックやガラス等を用いる。
【0015】基材と基板部材とのはり合わせは、基材の
オーバーコート層上又は基板部材上に接着剤又はオーバ
ーコート液を塗布した後、スチールロール又はゴムロー
ル等で1〜3kgf /cm程度の線圧力を掛けながら行う。
基材と基板部材をはり合わせた後の接着剤層及びオーバ
ーコート層の硬化は、熱硬化性樹脂を用いた場合は加熱
により行うが、紫外線硬化樹脂を用いた場合には、基材
又は基板部材側から紫外線照射を行うため、基材又は基
板部材のいずれか一方は、紫外線を透過する材質のもの
でなければならない。以上は、オーバーコート層と接着
剤を一緒に硬化させる場合であるが、これらを別々に硬
化させることもできるのは、いうまでもない。即ち、オ
ーバーコート層を硬化させた後、接着剤を用いてはり合
わせ、その接着剤を硬化させる方法である。
【0016】このようにして、基材と基板部材をはり合
わせ硬化させた後、基材のポリイミドを溶解又は膨潤に
より除去して、基板部材上に透明導電膜を形成する。基
材がガラス、金属板上にポリイミドを塗布形成したもの
の場合は、基材と基板部材をはり合わせ、硬化させた
後、ガラス、金属板とポリイミドの界面からはく離した
後、ポリイミド層を溶解除去することで、基板部材上に
透明導電膜を形成する。ポリイミドの溶解は、ヒドラジ
ン、ヒドラジン水化物又はそれらとジアミンの混合物を
用いることができる。これらの液を室温〜50℃程度に
加温して、数分間浸せきすることで、ポリイミド層を溶
解又は膨潤により除去した後、純水で洗浄してから乾燥
する。
【0017】透明導電膜の基板部材への密着力を向上さ
せるために、基板部材がプラスチックの場合にはコロナ
放電処理、プライマー処理、短波長紫外線照射処理等を
行い、基板部材とオーバーコート層との密着力向上処理
を行うことが望ましい。基板部材としてガラスを用いる
場合も、同様にシリコンカップリング処理等の密着力向
上処理を行うことが好ましい。基板部材とオーバーコー
ト層との密着力向上処理を行う代りに、基板部材とオー
バーコート層が強力に接着するような接着剤を用いるこ
ともできる。例えば、基板部材としてガラスを用い、接
着剤に紫外線硬化性樹脂を用いる場合、接着剤にシリコ
ーン系のモノマーを少量添加することにより、ガラスと
の密着力を向上させることができる。
【0018】基板部材に形成された透明導電膜は、オー
バーコートによりその光学特性が著しく改善され、ま
た、はり合わせ後の基材の溶解又は膨潤による除去の結
果、導電性超微子の導電面が表面に現れるため、膜の表
面抵抗も低くできる。こうして、光学特性と抵抗特性の
双方を満足する透明導電膜が得られる。
【0019】
【実施例】実施例1 フィラーとして粒径0.03μmのITO超微粉、バイ
ンダーとして熱可塑性樹脂を用いた透明導電インキ(東
北化工(株)製X−101)を、スクリーン印刷法で基
材としてのポリイミドフィルム(東レ−デュポン(株)
製カプトンKA−300,厚さ75μm)上に厚さ3μ
mとなるように印刷し、乾燥した後、大気中400℃で
30分間、窒素ガス中400℃で25分間焼成した。次
に、この透明導電膜上を紫外線硬化性樹脂を用いたオー
バーコート液(表1参照)で線径0.3mmのワイヤーバ
ーによりオーバーコートし、室温で5分間、50℃で1
0分間それぞれ乾燥した。こうして透明導電膜とオーバ
ーコート層の形成された基材を、基板部材としての別の
PETフィルム(プライマー処理品、帝人(株)製テト
ロンHP−7,厚さ100μm)とはり合わせた。
【0020】はり合わせは、基板部材をオーバーコート
層が面接するように基材と重ね、スチールロールで2kg
f /cmの線圧力を掛けながら行った。はり合わされた基
材と基板部材を、基板部材側からメタルハライドランプ
で紫外線硬化を行った。硬化条件は、硬化時間10秒
間、紫外線照度150mw/cm2 であった。硬化後、約4
0℃に加温されたヒドラジン水化物に10分間浸せきし
て、基材のポリイミドを溶解した後、純水で洗浄してか
ら乾燥し、透明導電膜とオーバーコート層を基板部材上
に形成した。紫外線照射装置としては、アイグラフイッ
ク(株)製のメタルハライドランプM01−L212,
照射器(ロールドミラー型)UE011−201C,電
源装置UB01.51−3A/BM−E2及び熱線カッ
トフィルターを用いた。
【0021】得られた透明導電基板の光線透過率、ヘー
ズ値及び表面抵抗をそれぞれ測定した。その結果は表2
に示されている。また、上記透明導電基板の表面粗さを
測定したところ、表面の凹凸は0.2μm以下であっ
た。なお、これらの測定を行うに際して、透明導電基板
及び透明導電膜の光線透過率及びヘーズ値は、基材ある
いは基板部材であるPETフィルムと一緒にスガ試験機
械(株)製の直読ヘーズコンピュータHGM−ZDPに
より、表面抵抗は、三菱油化(株)製のロ−レスタMC
P−T400により、それぞれ測定した。このほか、透
明導電性基板及び透明導電膜の表面粗さは、東京精密
(株)製の表面粗さ測定機サーフコム900Aを用いて
測定した。なお、本実施例と比較例として用いた従来の
透明導電性基板の構成を図1(a),(b)に示した。
【0022】実施例2 粒径0.03μmのITO超微粉を有機溶剤に分散させ
た透明導電インキ(東北化工(株)製DX−101)
を、線径0.1mmのワイヤーバーで基材に塗布した以
外は、実施例1と同様の方法で透明導電基板を製造し
た。また、光透過率、ヘーズ値、表面抵抗の測定は、実
施例1の場合と同じ測定装置を用いて行い、その結果は
表2に示すとおりであった。
【0023】実施例3 透明導電インキの焼成を、窒素ガス中で500℃,15
分間行った以外は、実施例2と同様の方法で行った。ま
た、光透過率、ヘーズ値、表面抵抗の測定は、実施例1
の場合と同じ測定装置を用いて行い、その結果は表2に
示すとおりであった。
【0024】実施例4 実施例1の方法において、透明導電膜が印刷、乾燥後、
焼成され、次いでオーバーコート液が塗布された基材を
乾燥した後、メタルハライドランプで大気中において照
度150mw/cm2 をもって10秒間紫外線照射すること
により、オーバーコート層を硬化させた。硬化後、基板
部材としてガラス板(旭硝子(株)製ソーダライムA
S,厚さ1mm)を用い、基材と基板部材とを熱硬化性
の接着剤(表1参照)ではり合わせた。このはり合わせ
は、接着剤を基板部材上にドクターブレードコーティン
グ法によりウエット膜厚で50μmとなるように塗布
し、オーバーコート層が基板部材に面接するように基材
を基板部材と重ね、線圧力2kgf /cmではり合わせた。
はり合わされた基材と基板部材を120℃,3時間で熱
硬化させた後、実施例1と同様の方法で基材のポリイミ
ドを溶解除去して透明導電性基板を製造した。また、光
透過率、ヘーズ値、表面抵抗の測定は、実施例1の場合
と同じ測定装置を用いて行い、その結果は表2に示すと
おりであった。
【0025】実施例5 基材として、ガラス板(旭硝子(株)製ソーダライムA
S,厚さ1mm)上にポリイミドワニス(宇部興産
(株)製リソコートPI)を線度0.1mmのワイヤ
ーバーで塗布後、200℃で乾燥したものを用いた。こ
の基材上に、実施例3と同様の方法で透明導電膜を形成
後、基材と基板部材をはり合わせ、次にオーバーコート
層を硬化させた。硬化後、基材のガラスとポリイミド層
の間の密着力は弱いため、その界面ではく離させてか
ら、ヒドラジン水化物とエチレンジアミンの1対1の混
合液に液温40℃で5分間浸せきし、膨潤させてから布
で軽くこすると、ポリイミド層は完全にはく離した。そ
の後、純水で洗浄してから乾燥し透明導電性基板を製造
した。光透過率、ヘーズ値、表面抵抗の測定は、実施例
1の場合と同じ測定装置を用いて行い、その結果は表2
に示すとおりであった。
【0026】比較例 フィラーとしてITO超微粉、バインダーとして熱可塑
性樹脂を用いた透明導電インキ(東北化工(株)製X−
101)をスクリーン印刷法で、基板部材としてのガラ
ス板(旭硝子(株)製ソーダライムAS,厚さ1mm)
に厚さ3μmとなるように印刷し乾燥後、大気中で40
0℃,30分、次に窒素中で400℃,25分間焼成し
て、透明導電膜を形成した。また、光透過率、ヘーズ
値、表面抵抗の測定は、実施例1の場合と同じ測定装置
を用いて行い、その結果は表2に示した。
【0027】表1(オーバーコート液及び接着剤の組
成)
【表1】
【0028】表2(本発明で得られた透明導電膜の塗膜
物性)
【表2】
【0029】
【発明の効果】上述のごとく本発明によれば、印刷法に
より形成される従来の透明導電膜の表面抵抗を損なうこ
となく、光学特性の著しく向上した透明導電性基板を提
供することができる。また、透明導電膜の平滑度も著し
く向上するため、液晶装置等のごとく表面の平滑性を要
求される用途にも適した透明導電性基板を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明による透明導電性基板の一実施
例の構成図である。(b)は従来の透明導電性基板の構
成図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−204542(JP,A) 特開 昭61−1089(JP,A) 特開 平5−290633(JP,A) 特開 平5−325646(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 13/00 H01B 5/14 H05K 3/20

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に透明導電インキを印刷又は塗布
    して乾燥した後、焼成することにより透明導電膜を形成
    せしめ、次に該透明導電膜上にオーバーコート液を塗布
    することによりオーバーコート層を形成せしめた後、上
    記オーバーコート液又は接着剤により上記オーバーコー
    ト層を可視光線が透過する基板部材に対面させた状態で
    上記基材と該基板部材とをはり合わせ、次に上記オーバ
    ーコート層及び/又は接着剤を硬化せしめ、硬化後、上
    記基材又はその一部を溶解又は膨潤により除去して基板
    部材上に透明導電膜を形成することを特徴とする透明導
    電性基板の製造方法
  2. 【請求項2】 基材がポリイミドフィルム又はポリイミ
    ドを塗布形成した耐熱性のガラス、金属等の耐熱材であ
    る請求項1に記載の透明導電性基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 透明導電インキがインジウム−スズ酸化
    物、スズ−アンチモン酸化物の超微粉を溶剤又は樹脂を
    溶解した溶剤に分散せしめて成る請求項1に記載の透明
    導電性基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 焼成が大気中400℃以上でなされ、次
    に不活性ガス雰囲気下400℃〜600℃でなされる請
    求項1に記載の透明導電性基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 焼成が不活性ガス雰囲気下400℃〜6
    00℃でなされる請求項1に記載の透明導電性基板の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 基板部材が透明なプラスチック、ガラス
    等の透明材である請求項1に記載の透明導電性基板の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 オーバーコート液及び接着剤が熱硬化性
    樹脂溶液又は紫外線硬化性樹脂溶液である請求項1に記
    載の透明導電性基板の製造方法。
  8. 【請求項8】 基材又はその一部の溶解又は膨潤を、ヒ
    ドラジン又はヒドラジン水化物又はそれらとジアミンと
    の混合物で行う請求項1に記載の透明導電性基板の製造
    方法。
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