JP3103498B2 - 連続鋳造におけるブレイクアウトの予知および防止方法 - Google Patents

連続鋳造におけるブレイクアウトの予知および防止方法

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JP3103498B2 JP07290558A JP29055895A JP3103498B2 JP 3103498 B2 JP3103498 B2 JP 3103498B2 JP 07290558 A JP07290558 A JP 07290558A JP 29055895 A JP29055895 A JP 29055895A JP 3103498 B2 JP3103498 B2 JP 3103498B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続鋳造法による
鋳造中に発生する凝固殻破断および介在物を起因するブ
レイクアウトの予知とその防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造の過程においては、鋳型に溶鋼
を注入した後、それを鋳型下方より連続的に引き抜いて
鋳片が製造されている。そして溶鋼の初期凝固状況によ
り、鋳片の品質のみならず、連続鋳造の生産性、安全性
および設備機能維持が大きく左右される。
【0003】溶鋼の鋳型内での初期凝固においては、鋳
型と溶鋼間のパウダーの枯渇等により、溶鋼が鋳型に直
接に触れて凝固殻が形成されたときに、この凝固殻が鋳
型に吸着し拘束される。そして、この吸着部分が鋳片の
引き抜きにより下方に引っ張られる際に、この吸着部分
を起点としてV字型に凝固殻が破断する。その後、破断
した凝固殻の間隙に流入した溶鋼により、新たに鋳型に
吸着した凝固殻が形成され、さらに破断するという過程
を繰り返しながら、凝固殻破断位置は引き抜きにより漸
次下方に移動し、最終的に鋳型を抜け出た後に、鋳片内
部の未凝固部分の溶鋼が流出する、いわゆる拘束性ブレ
イクアウトが発生する場合がある。
【0004】また、溶鋼の鋳型内での初期凝固におい
て、パウダーが鋳型と溶鋼間に異常に流入したり、凝固
殻の表面部に大型介在物が巻き込まれたりしたときに、
その部分だけ鋳型冷却による抜熱が充分になされず凝固
殻の厚みが薄くなる。そして、この凝固殻の薄い部分
が、鋳片の引き抜きにより鋳型を抜け出た後に、内部の
未凝固部分の溶鋼静圧に耐えきれずに、該介在物が脱落
すると同時に鋳片表面凝固殻が破断し、内部の溶鋼が流
出する、いわゆる介在物性ブレイクアウトが発生する場
合がある。
【0005】これらのブレイクアウトが発生した場合に
は、流出した高温の溶鋼により、連鋳機近傍の各種信号
線が切断されたり、設備が損傷を受けたりという発生直
後の直接的な被害のみならず、流出後凝固した地金によ
る、地金そのものの排除が不可能になったり、たとえこ
の作業が可能であっても、鋳型に残留した鋳片が完全に
凝固してしまい、引き抜きが不可能となったり、また流
出地金の溶削中に損傷した鋳造ロールの交換が必要にな
る等、発生後の復旧作業に長時間を要すという被害もあ
り、連続鋳造における生産性、安全性および設備機能維
持を大きく妨げている。さらに、介在物性ブレイクアウ
トについては、鋳型通過後溶鋼静圧に耐えきれなくなっ
て初めて該介在物が脱落して溶鋼が流出するために、鋳
型内にて凝固殻が破断して鋳型通過直後に溶鋼が流出す
る拘束性ブレイクアウトと比較して、流出する溶鋼量が
多くその分だけ被害も甚大なものとなる。
【0006】そこで、特開昭57−115959号公
報、特開昭57−115960号公報、特開昭57−1
15961号公報、特開昭57−115962号公報等
に、破断や介在物による凝固殻の異常をそれが、鋳型内
にある間に検知することにより拘束性もしくは介在物性
ブレイクアウトの発生を予知し、直ちに引き抜きの停止
または減速を指示して、鋳型内での凝固殻の成長を促
し、これらのブレイクアウトを未然に防止する方法が提
案されている。これらは何れも鋳型に取り付けられた複
数の温度測定素子の温度の時系列変化に現れる、ある異
常な温度変化パターンを捕捉することによってブレイク
アウトの発生を予知するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの予知
方法には精度面で問題点がある。それは鋳型温度の変化
を、基準温度からの温度偏差と、温度偏差の継続してい
る時間、および温度変化率により捕捉しようとしている
ためで、具体的には二つの弊害が生じている。一つは温
度偏差を算出する際に時系列平滑値を基準温度としてい
るために、鋳造条件による外乱や縦割れの発生等により
鋳型温度が安定していない場合に温度偏差が正確に把握
できないという点であり、もう一つは鋳型の鋳造方向に
多数の温度測定素子を設置し、これで測定した鋳型温度
をもとに予知する場合には、判定定数が非常に多く調節
の負荷が高くなるために、充分に調節することが困難と
なる点である。
【0008】このためには、凝固殻破断部や介在物が鋳
型内にある間に、拘束性もしくは介在物性ブレイクアウ
トの発生を正確にかつ迅速に予知できるものであり、こ
れをもとにブレイクアウトの防止を確実に図ることが必
要である。そしてその予知方法は容易に調節できなけれ
ばならない。つまり判定に用いる定数をできるだけ少な
くする必要がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたもので、その手段1は、連続鋳造
機の鋳型に、その鋳造方向に複数の温度測定素子を設置
して鋳型温度を測定し、その測定値が上昇した際、その
上昇開始点からの1次遅れ温度を求め、前記測定した鋳
型温度とこの1次遅れ温度から温度差を鋳造方向の温度
測定素子別に求め、該鋳造方向上流側の温度測定素子位
置における前記温度差と、該上流側温度測定素子位置と
下流側温度測定素子位置間の距離および鋳片の引抜速度
から求めた鋳片の移動時間後の該下流側温度測定素子位
置における前記温度差との積算値を算出し、この積算値
が所定値以上になったときに凝固殻破断に起因する拘束
性ブレイクアウトの発生を予知する方法にある。
【0010】また手段2は、連続鋳造機の鋳型に、その
鋳造方向に複数の温度測定素子を設置して鋳型温度を測
定し、その測定値が降下した際、その降下開始点からの
1次遅れ温度を求め、この1次遅れ温度と前記測定した
鋳型温度から温度差を鋳造方向の温度測定素子別に求
め、該鋳造方向上流側の温度測定素子位置における前記
温度差と、該上流側温度測定素子位置と下流側温度測定
素子位置間の距離および鋳片の引抜速度から求めた鋳片
の移動時間後の該下流側温度測定素子位置における前記
温度差との積算値を算出し、この積算値が所定値以上に
なったときに介在物に起因する介在物性ブレイクアウト
の発生を予知する方法にある。
【0011】そして手段1にて求めた拘束性ブレイクア
ウトの指標および手段2にて求めた介在物性ブレイクア
ウトの指標である積算値が、所定値以上になったとき
に、この積算値の大きさに応じて鋳片の引抜速度を調整
してブレイクアウトの発生を未然に防止することを特徴
とする連続鋳造における拘束性および介在物性ブレイク
アウトの防止方法にある。
【0012】
【作用】まず、鋳型内での初期凝固中に発生した凝固殻
破断を検知することによって、拘束性ブレイクアウトを
予知する方法について、図1,2を参照して説明する。
図2は鋳型1に設置した温度検出列2の1例を示したも
ので、鋳造方向に複数の温度検出点3a,3bを持つ。
凝固殻破断部4では鋳型に直接溶鋼が接触するため、こ
れが温度検出列2b近辺を通過する際、温度検出点3a
と3bの時系列温度変化は、図1(a)に示すような、
正常時の温度から大きく上昇して後に元に戻る(いわゆ
る山型)という両者相似な温度変化パターンが、3a,
3bの順に通過するタイミングに合わせて、つまり引抜
速度による時間遅れを伴って現れる。
【0013】この温度変化パターンに対して、引き抜き
による時間遅れが0になるように、温度検出点3aの時
系列変化を時間軸上で未来の方向に平行移動させると、
図1(b)に示すように、相似な温度変化が同一タイミ
ングで現れ、この温度変化を正常時の温度C(t),D
(t)からの上昇分つまり偏差ΔTA,ΔTBで捕捉す
る。そして偏差ΔTAとΔTBの積により算出した、い
わゆる共分散値N(t)が図1(c)に示すように、凝
固殻破断部が通過するときにのみ大きな値となるので、
拘束性ブレイクアウトの発生を正確に予知する際の指標
として非常に適している。
【0014】次に、鋳型内での初期凝固中に凝固殻に巻
き込まれた介在物を検知することによって、介在物性ブ
レイクアウトを予知する方法について、図10,11を
参照して説明する。図11は鋳型1に設置した温度検出
列2の1例を示したもので、鋳造方向に複数の温度検出
点3a,3bを持つ。凝固殻に巻き込まれた介在物5
は、いわゆる抜熱不良の部分であり、これが温度検出列
2a近辺を通過する際、温度検出点3aと3bの時系列
温度変化は、図10(a)に示すような、正常時の温度
から大きく下降して後に上昇して元に戻る(いわゆる谷
型)という両者相似な温度変化パターンが、3a,3b
の順に通過するタイミングに合わせて、つまり引抜速度
による時間遅れを伴って現れる。
【0015】この温度変化パターンに対して、引き抜き
による時間遅れが0になるように、温度検出点3aの時
系列変化を時間軸上で未来の方向に平行移動させると、
図10(b)に示すように、相似な温度変化が同一タイ
ミングで現れ、この温度変化を正常時の温度C(t),
D(t)からの下降分つまり偏差ΔTA,ΔTBで捕捉
する。そして偏差ΔTAとΔTBの積により算出した、
いわゆる共分散値N(t)が図10(c)に示すよう
に、凝固殻に巻き込まれた介在物が通過するときにのみ
大きな値となるので、介在物ブレイクアウトの発生を正
確に予知する際の指標として非常に適している。
【0016】また、山型もしくは谷型の温度変化が大き
いほど凝固殻の厚みが薄いことが考えられ、実際温度上
昇が大きいほど拘束性ブレイクアウトが、温度下降が大
きいほど介在物性ブレイクアウトが、それぞれ発生する
確率が高くなることが経験的に確認されている。これら
のブレイクアウトを未然に防止するには、凝固殻の充分
な成長を促すために凝固殻破断部、もしくは介在物が鋳
型内に留まる時間を長くする、つまり引き抜きの速度低
下または停止を指示する必要がある。そして温度変化が
大きければ共分散値も大きくなるため、共分散値により
凝固殻の厚みがどれだけ薄いかをある程度推測できるの
で、共分散値の大きさに応じて最低限の引抜速度の低下
とすることが可能となり、鋳片の品質および生産性への
影響を最低限に押さえることができる。
【0017】
【実施例】本発明の実施例を、以下に(1)〜(7)式
および図1〜18を参照して説明する。まず、拘束性ブ
レイクアウトの予知および防止方法について説明し、次
に介在物性ブレイクアウトの予知および防止方法につい
ては、拘束性ブレイクアウトとの相違点を中心に説明す
る。
【0018】まず、拘束性ブレイクアウトの原因とな
る、鋳型内で初期凝固中に発生する凝固殻破断の指標と
して用いる、共分散値の算出方法について具体的に述べ
る。これは、時刻tにおける共分散値N(t)で表さ
れ、数式で表すと次の(1)式のようになる。
【0019】 N(t)=ΔTA(t−v(t))×ΔTB(t) ・・・(1−1) ΔTA(t)=A(t)−C(t) ・・・(1−2) ΔTB(t)=B(t)−D(t) ・・・(1−3) ただし、ΔTA(t):時刻tにおける温度検出点3a
の温度偏差(℃) ΔTB(t):時刻tにおける温度検出点3bの温度偏
差(℃) v(t) :時刻tにおける引き抜き速度による温度
検出点3a,3b間の時間遅れ(秒) A(t) :時刻tにおける温度検出点3aの温度
(℃) B(t) :時刻tにおける温度検出点3bの温度
(℃) C(t) :時刻tにおける温度検出点3aの正常時
の温度(℃) D(t) :時刻tにおける温度検出点3bの正常時
の温度(℃) 式中のt−v(t)は時刻がtよりv(t)秒前である
ことを示しており、これが時間軸上の平行移動にあた
る。そして引抜速度による温度検出点3a,3b間の時
間遅れv(t)を数式で表すと次の(2)式のようにな
る。
【0020】 v(t)=L/W(t) ・・・(2) ただし、v(t):時刻tにおける引抜速度による温度
検出点3a,3b間の時間遅れ(秒) L :温度検出点3a,3b間の距離(m) W(t):時刻tにおける引抜速度(m/秒) また、偏差ΔTA,ΔTBは、急激な温度の上昇のとき
にのみ大きくなるように、正常時の温度をその時刻での
温度と1次遅れ温度の低い方となるようにしている。こ
れを数式で表すと次の(3),(4)式のようになる。
【0021】 C(t)=min{A(t),E(t)} ・・・(3) D(t)=min{B(t),F(t)} ・・・(4) ただし、E(t):時刻tにおける温度検出点3aの1
次遅れ温度(℃) F(t):時刻tにおける温度検出点3bの1次遅れ温
度(℃) 式中の1次遅れ温度は温度検出点3の、今回サンプリン
グ温度A(t),B(t)と、前回サンプリング温度に
より算出した正常時の温度C(t−Δt),D(t−Δ
t)と、1次遅れ係数より次の(5),(6)式を用い
て求める。
【0022】 E(t)=ALFA×A(t)+(1−ALFA)×C(t−Δt) ・・・(5) F(t)=ALFA×B(t)+(1−ALFA)×D(t−Δt) ・・・(6) ただし、ALFA:時刻tにおける1次遅れ係数 Δt :サンプリング周期(秒) そして1次遅れ係数を次の(7)式より求める。
【0023】 ALFA=1/{1+TAU/Δt} ・・・(7) ただし、TAU:時刻tにおける1次遅れ時定数(秒) この時定数を、温度検出点3における温度が上昇してい
る部分の継続時間より長くすれば、凝固殻破断部の通過
による温度変化を容易に捕捉できる。以上7つの式より
共分散値を求める際に、調節を必要とする定数は1次遅
れ時定数のみで、この値も温度変化パターンより容易に
決定できるため、実質的には調節する必要はない。
【0024】上記に示す方法により求めた共分散値の時
系列推移に対して、予め設定しておいた拘束性ブレイク
アウト発生限界値と比較してより大きな場合に、初めて
拘束性ブレイクアウトとして認識し、この凝固殻破断部
が鋳型通過直後にブレイクアウトとなるであろうと予測
することで、拘束性ブレイクアウトの発生を予知するこ
とができる。この拘束性ブレイクアウト発生限界値は調
節を要する定数ではあるが、温度変化パターンより容易
に見積もることができるため、実質的には調節する必要
がない。
【0025】さらに、この共分散値が操業上の外乱より
受ける影響について述べ、誤検知の有無について説明す
る。鍋交換や鍋注入末期による溶鋼温度の変動と人為的
な湯面変更については、溶鋼温度の下降や湯面の上昇の
場合は、温度検出点の温度が下降し正常時の温度がこれ
に追随するため、偏差が0となり誤検知を避けることが
でき、また溶鋼温度の上昇や湯面の下降の場合も、温度
検出点の温度が上昇するがその傾きが緩やかであるた
め、正常時の温度がこれに追随し偏差が0となり誤検知
を避けることができる。
【0026】人為的でない湯面変動についても、湯面の
上昇の場合は、温度検出点の温度が下降し正常時の温度
がこれに追随するため、偏差が0となり誤検出を避ける
ことができ、また湯面の下降の場合も、温度検出点の温
度が急激に上昇するため偏差が生じるが、この偏差は湯
面から距離のある温度検出点については、小さな値とな
るため偏差の積をとる共分散値は、小さな値となり誤検
知を避けることができる。
【0027】引抜速度の変動についても、その下降の場
合は、温度検出点の温度が下降し正常時の温度がこれに
追随するため、偏差が0となり誤検知を避けることがで
きるが、上昇の場合は全ての温度検出点の温度が上昇す
るため偏差が生じるが、急激な上昇というものが操業の
安全上有り得ないため、正常時の温度がこれに追随し偏
差が0となり誤検知を避けることができる。このように
して求めた共分散値は凝固殻破断部が通過するときにだ
け大きな値となり、拘束性ブレイクアウトの指標として
非常に適しているということができる。
【0028】拘束性ブレイクアウトの発生を予知、そし
て防止するための処理フローを図3を基に説明する。図
中、100は鋳型1における温度検出列2a〜2dで検
出された鋳型温度と、連続鋳造機のピンチロール(いず
れも図示せず)で検出した鋳片引抜速度Wを入力し、こ
れをもとに時々刻々共分散値N(t)を算出する共分散
値算出部、101は共分散値算出部100で演算した共
分散値N(t)を、凝固殻破断の指標として操業監視画
面CRTに出力すると共に、予め設定した拘束性ブレイ
クアウト発生限界値T0と比較し、前記共分散値N
(t)が拘束性ブレイクアウト発生限界値T0より大き
いときに、拘束性ブレイクアウト発生を予知する拘束性
ブレイクアウト発生予知判定部、102は前記拘束性ブ
レイクアウト発生予知判定部101から前記共分散値N
(t)を入力すると、必要に応じて引き抜きの減速また
は停止を指示して、拘束性ブレイクアウトの発生を未然
に防止する拘束性ブレイクアウト防止制御部、103は
前記拘束性ブレイクアウト発生予知判定部101から拘
束性ブレイクアウト発生予知結果を入力すると、必要に
応じて警報を鳴らす警報装置である。
【0029】前記共分散値算出部100の処理フローを
図4に示すフローチャートで説明する。まず、前記鋳型
1の温度検出点3a,3bで検出された鋳型温度A
(t),B(t)とピンチロールで測定した鋳片の引抜
速度W(t)を読み込む(S41)。この読み込んだ時
刻tにおける引抜速度W(t)による温度検出点3aと
3b間の時間遅れ、すなわち、鋳片のある位置が温度検
出点3aを通過して温度検出点3bに達する時間v
(t)を前記(2)式により算出する(S42)。
【0030】そして、予め設定した温度検出点3a,3
bのサンプリング周期Δtと、時刻tにおける1次遅れ
定数TAUをもとに、前記(7)式により1次遅れ係数
ALFAを算出する(S43)。さらに、前回のサンプ
リング時に演算して求めて記憶した正常時の温度(C
(t−Δt),D(t−Δt))、今回のサンプリング
時の温度検出点3a,3bの鋳型温度A(t),B
(t)、上記演算した1次遅れ係数ALFAを基に、前
記(5)式と(6)式により時刻tにおける温度検出点
3aの1次遅れ温度E(t)と、時刻tにおける温度検
出点3bの1次遅れ温度F(t)を算出する(S44,
45)。そして、この両1次遅れ温度E(t),F
(t)と、前記S41で読み込んだ温度検出点3a,3
bの鋳型温度A(t),B(t)にて、前記(3),
(4)式により正常時の温度C(t),D(t)を求め
る(S46)。
【0031】このようにして求めた正常時の温度を記憶
(セット)して(S47)、次回サンプリング時にS4
4にて用いる。
【0032】そして、前記(1)式により共分散値N
(t)を算出する(S48,S49)ものであり、この
模式図を図1の(a),(b)に示す。すなわち、前記
時刻tより前記温度検出点3a,3b間の時間遅れv
(t)前における温度検出点3aで測定した鋳型温度A
(t−v(t))と、前記正常時の温度C(t−v
(t))の偏差ΔTA(t−v(t))を、前記(1−
2)式で求めると共に時刻tにおける温度検出点3bで
測定した鋳型温度B(t)と、前記正常時の温度D
(t)の偏差ΔTB(t)を前記(1−3)式で求める
(S48)。次に、前記偏差ΔTA(t−v(t))と
ΔTB(t)を積算、つまり、前記(1−1)式により
共分散値N(t)を算出(S49)し、S4Aにてセッ
ト(記憶)して、操業状況監視画面CRTに出力して操
業者に操業状況の認識を促すと共に、拘束性ブレイクア
ウト発生予知判定部101および拘束性ブレイクアウト
防止制御部102に出力する。
【0033】次に、拘束性ブレイクアウト発生予知判定
部101の処理フローを図5に示すフローチャートで説
明する。この模式図を図1の(c)に示す。まず、上記
共分散値算出部100で算出された共分散値N(t)を
読み込んで凝固殻破断の指標として認識し(S51)、
その値を予め設定した拘束性ブレイクアウト発生限界値
T0と比較して、拘束性ブレイクアウト発生限界値T0
以内か否かを判定し(S52)、拘束性ブレイクアウト
発生限界値以内の場合には拘束性ブレイクアウト発生予
知無しとセット(記憶)し(S53)、拘束性ブレイク
アウト発生限界値T0より大きい場合には、拘束性ブレ
イクアウト発生予知とセット(記憶)する(S54)。
そして、拘束性ブレイクアウト発生予知判定結果を操業
状況監視画面CRTに出力すると共に、拘束性ブレイク
アウト防止制御部102に出力し、さらに、拘束性ブレ
イクアウト発生予知と判定した場合には警報装置103
に出力する。
【0034】さらに、拘束性ブレイクアウト防止制御部
102の処理フローを図6に示すフローチャートにより
説明する。まず、拘束性ブレイクアウト発生予知判定部
101にセットされた拘束性ブレイクアウト発生予知判
定結果を読み込み(S61)、拘束性ブレイクアウト発
生予知無しの情報か、拘束性ブレイクアウト発生予知の
情報かを判別し(S62)、拘束性ブレイクアウト発生
予知無しの情報であった場合には何もしない。しかし、
拘束性ブレイクアウト発生予知の情報であった場合に
は、共分散値算出部100にセットされた共分散値を読
み込み、その数値の大きさに応じて、予め設定した引抜
速度を選択して指示する。
【0035】図7は、共分散値の大きさに応じて引抜速
度を設定する際の一例で、図1(c)に示した共分散値
の時系列推移のうちで、共分散値が増加中の部分につい
ての時系列拡大図である。図中の拘束性ブレイクアウト
発生限界値T0になる時刻がt0で、共分散値がT0よ
りも大きくなった場合のT1,T2,T3になる時刻が
それぞれt1,t2,t3である。そして拘束性ブレイ
クアウトの発生を防止するために、図中右方に共分散値
の大きさに応じて引き抜きの速度低下または停止を指示
する際の設定値を示す。凝固殻破断部が通過する際に時
刻tにおける共分散値N(t)が図に示すように変化す
る場合に、以下のように引き抜きの速度低下または停止
を指示する。
【0036】時刻tが0≦1≦t0のときは共分散値N
(t)がN(t)≦T0であるため引抜速度については
指示無しとし、t0<t≦t1のときはT0<N(t)
≦T1であるため、引抜速度をW1に低下するように指
示し、t1<t≦t2のときはT1<N(t)≦T2で
あるため、引抜速度をW2に低下するように指示し、t
2<t≦t3のときはT2<N(t)≦T3であるた
め、引抜速度をW3に低下するように指示し、t>t3
のときはN(t)>T3であるため引き抜きの停止を指
示する。なお、引抜速度の設定値W1,W2,W3の関
係は、W1≧W2≧W3≧0で、それぞれ時刻tにおけ
る引抜速度W(t)より小さい場合にのみ設定されるも
のとする。つまり、凝固殻破断部を検知した際に引き抜
きの速度増加を指示して拘束性ブレイクアウトの発生を
助長することがないようにする。
【0037】そして、これらの予め設定される共分散値
と、引抜速度の設定値を決定する際に、凝固殻の成長時
間により見積もる方法もあるが、今回は過去の拘束性ブ
レイクアウトの経験より以下に示すような数値とした。
【0038】図8は低炭アルミキルド鋼を垂直曲げ型連
続鋳造設備により、鋳造幅:1830mm、鋳造厚:2
82mm、引抜速度:1.30m/分で鋳造時に軽度の
凝固殻破断部が通過した際の例であり、図9は低炭アル
ミキルド鋼を垂直曲げ型連続鋳造設備により、鋳造幅:
1800mm、鋳造厚:282mm、引抜速度:1.3
0m/分で鋳造時に重度の凝固殻破断部が通過した際の
例である。上段が温度検出点3aと3bの温度とその正
常時の温度を、中段が共分散値算出部100で算出した
共分散値N(t)を、下段が引抜速度を、それぞれ縦軸
に、測定開始からの経過時間を横軸に、時系列推移を示
したものである。
【0039】そして、中断の共分散値の500の値より
横軸に平行な直線が描かれているが、この500という
数値が拘束性ブレイクアウト発生限界値T0である。な
お、鋳型温度検出列は図8が鋳型長辺端部(図11中の
2b)、図9が鋳型長辺中央部(図11中の2c)のも
ので、温度検出点3aと3bの距離は何れも130mm
であった。そして共分散値を求める際のパラメータとし
て、1次遅れの時定数TAUは50秒、サンプリング周
期ΔTは0.5秒とした。また、引抜速度の指示につい
ては前述の従来の技術の項にて紹介した、特許公報の実
施例によるものである。
【0040】図8は凝固殻の破断が検知され、実際に凝
固殻が破断していたが、引き抜きの減速にて対処した際
の時系列推移であり、図中、163.0秒付近で温度検
出点3aの温度が168℃で正常時の温度(約140
℃)と約28℃の偏差を生じており、引抜速度による時
間遅れが6.0秒なので、6.0秒遅らせた169.0
秒付近の温度検出点3bにおける温度が149℃で、正
常時の温度(約103℃)と約46℃の偏差が生じてい
る。この両者の偏差約28℃と約46℃を掛け合わせた
約1288程度の値が共分散値であり、この169.0
秒付近でこの共分散値が最大となっている。この温度変
化は凝固殻の破断によるもので、温度検出列を通過する
際に、共分散値が拘束性ブレイクアウト発生限界値50
0よりも高くなり、拘束性ブレイクアウト発生予知と判
定されたものである。
【0041】そして軽度の凝固殻破断であったため、引
抜速度は0.55m/分まで減速する必要があったのだ
が、その指示に注目すると、従来の判定では174.5
秒にて凝固殻破断部が初めて検知され、0.20m/分
への速度低下の指示が出されているので、必要以上に速
度を下げすぎていたが、本発明では共分散値の推移が5
00(T0)を超える165.5秒に0.82m/分
(W1)、1000(T1)を超える168.0秒に
0.55m/分(W2)の速度指示を出力するので、約
6.5秒早くしかも適正な速度指示を出すことができ、
シェルの成長をより促進させることができる。
【0042】図9は凝固殻の破断が検知され、実際に凝
固殻が破断していたが、重度なため重度の引き抜きの減
速にて対処した際の時系列推移であり、図中、166.
5秒付近で温度検出点3aの温度が、183℃で正常時
の温度(約143℃)と約40℃の偏差を生じており、
引抜速度による時間遅れが6.0秒なので、6.0秒遅
らせた172.5秒付近の温度検出点3bにおける温度
が、178℃で正常時の温度(約118℃)と約60℃
の偏差が生じている。この両者の偏差約40℃と約60
℃を掛け合わせた約2400程度の値が共分散値であ
り、この172.5秒付近でこの共分散値が最大となっ
ている。この温度変化は凝固殻の破断によるもので、温
度検出列を通過する際に、共分散値が拘束性ブレイクア
ウト発生限界値500よりも高くなり、拘束性ブレイク
アウト発生予知と判定されたものである。
【0043】そして重度の凝固殻破断であったため、引
抜速度は0.20m/分まで減速する必要があったのだ
が、その指示に注目すると、従来の判定では176.0
秒にて凝固殻破断部が初めて検知され、0.20m/分
への速度低下の指示が出されていたが、本発明では共分
散値の推移が500(T0)を超える164.5秒に
0.82m/分(W1)、1000(T1)を超える1
70.5秒に0.55m/分(W2)、1500(T
2)を超える172秒に0.20m/分の速度指示を出
力するので、約6.5秒早くしかも適正な速度指示を出
すことができ、シェルの成長をより促進させることがで
きる。
【0044】また、引抜速度の指示についてであるが、
従来の判定方法においては、図8を検知した軽度の引き
抜きの速度低下を指示するロジックと、図9を検知した
重度の引き抜きの速度低下を指示するロジックの、二重
の判定を用いる必要があったが、本発明の場合は先述し
たように共分散値の大きさにより、引き抜きの速度低下
および停止を指示することができるので、ただ一つのロ
ジックで充分となり、計算機の演算負荷を下げることが
可能となる。また、引き抜きの速度低下の指示について
もただ一つのロジックにて、多段階に設定することが可
能である。
【0045】次に、介在物性ブレイクアウトの原因とな
る、鋳型内で初期凝固中に巻き込まれた介在物の指標と
して用いる、共分散値の算出方法についてであるが、こ
れは拘束ブレイクアウトの原因となる、鋳型内で初期凝
固中に発生する凝固殻破断の指標として用いる、共分散
値の算出方法と類似点が多いため、双方の間の相違点を
中心に述べる。(1−1)式、(2)式、(5)式、
(6)式、(7)式は同様で、相違点は二つあり、一つ
は(1−2)および(1−3)式における偏差ΔTA,
ΔTBを算出する際に、偏差が正となるように順序を入
れ換えする点で、もう一つは(3)および(4)式にお
ける正常時の温度C(t),D(t)を算出する際に、
偏差を算出するときに急激な温度の下降のときにのみ大
きくなるように、正常時の温度をその時刻での温度と1
次遅れ温度の高い方となるようにしている点である。こ
れらを数式で表すと次の(1−2’)式、(1−3’)
式、(3’)式、(4’)式のようになる。
【0046】 ΔTA(t)=C(t)−A(t) ・・・(1−2’) ΔTB(t)=D(t)−B(t) ・・・(1−3’) C(t)=max{A(t),E(t)} ・・・(3’) D(t)=max{B(t),F(t)} ・・・(4’)
【0047】そして共分散値算出方法の調節について
も、(7)式における1次遅れ時定数については、温度
検出点3における温度が下降している部分の継続時間よ
り長くして、介在物の通過による温度変化を容易に捕捉
できるようにするという点で同様で、この値も温度変化
パターンより容易に決定できるため、実質的には調節す
る必要がないという点でも同様である。
【0048】このようにして求めた共分散値の時系列推
移に対して、予め設計しておいた介在物性ブレイクアウ
ト発生限界値と比較してより大きな場合に、初めて介在
物性ブレイクアウトとして認識し、この介在物が鋳型通
過後に脱落し凝固殻の薄い部分が、溶鋼静圧に耐えられ
なくなって破断しブレイクアウトとなるであろうと予測
することで、介在物性ブレイクアウトの発生を予知する
ことができる。そしてこの介在物性ブレイクアウト発生
限界値の調節についても、温度変化パターンより容易に
見積もることができるため、実質的にはその必要がない
という点で同様である。
【0049】次に、共分散値が操業上の外乱より受ける
影響について述べ、誤検知の有無おおび改良点について
説明する。鍋交換や鍋注入末期による溶鋼温度の変動と
人為的な湯面変更については、溶鋼温度の上昇や湯面の
下降の場合は、温度検出点の温度が上昇し正常時の温度
がこれに追随するため、偏差が0となり誤検知を避ける
ことができ、また溶鋼温度の下降や湯面の上昇の場合
も、温度検出点の温度が下降するがその傾きが緩やかで
あるため、正常時の温度がこれに追随し偏差が0となり
誤検知を避けることができる。
【0050】人為的でない湯面変動についても、湯面の
下降の場合は、温度検出点の温度が上昇し正常時の温度
がこれに追随するため、偏差が0となり誤検出を避ける
ことができ、また湯面の上昇の場合も、温度検出点の温
度が急激に下降するため、偏差が生じるが、この偏差は
湯面から距離のある温度検出点については小さな値とな
るため、偏差の積をとる共分散値は小さな値となり誤検
知を避けることができる。
【0051】ただし引抜速度の変動については、その上
昇の場合は、温度検出点の温度が上昇し正常時の温度が
これに追随するため、偏差が0となり誤検知を避けるこ
とができるが、急激な下降の場合は全ての温度検出点の
温度が急激に下降するため、偏差が生じ共分散値が大き
な値となり誤検知となってしまう。そこで引抜速度低下
の際のみ、温度検出点の正常時の温度をその時刻の温度
に追随するよう改良して偏差を0とし、この誤検知を避
ける。このようにして求めた共分散値は介在物が通過す
る時にだけ大きな値となり、介在物性ブレイクアウトの
指標として非常に適しているということができる。
【0052】介在物性ブレイクアウトの発生を予知そし
て防止するための処理フローを図12を基に説明する。
図中、100は鋳型1における温度検出列2a〜2d
で、検出された鋳型温度と、連続鋳造機のピンチロール
(いずれも図示せず)で検出した鋳片引抜速度Wを入力
し、これをもとに時々刻々共分散値N(t)を算出する
共分散値算出部、101は共分散値算出部100で演算
した共分散値N(t)を介在物の指標として操業監視画
面CRTに出力すると共に、予め設定した介在物性ブレ
イクアウト発生限界値T0と比較し、前記共分散値N
(t)が介在物性ブレイクアウト発生限界値T0より大
きい時に、介在物性ブレイクアウト発生を予知する介在
物性ブレイクアウト発生予知判定部、102は前記介在
物性ブレイクアウト発生予知判定部101から、前記共
分散値N(t)を入力すると、必要に応じて引き抜きの
減速または停止を指示して介在物性ブレイクアウトの発
生を未然に防止する介在物性ブレイクアウト防止制御
部、103は前記介在物性ブレイクアウト発生予知判定
部101から介在物性ブレイクアウト発生予知結果を入
力すると必要に応じて警報を鳴らす警報装置である。
【0053】前記共分散値算出部100の処理フローを
図13に示すフローチャートで説明する。まず、前記鋳
型1の温度検出点3a,3bで検出された鋳型温度A
(t),B(t)とピンチロールで測定した鋳片の引抜
速度W(t)を読み込む(S131)。この読み込んだ
時刻tにおける引抜速度W(t)による温度検出点3a
と3b間の時間遅れ、すなわち、鋳片のある位置が温度
検出点3aを通過して温度検出点3bに達する時間v
(t)を前記(2)式により算出する(S132)と共
に、読み込んだ引抜速度W(t)からその変化を判定す
る(S133)。
【0054】そして引抜速度W(t)に変化がない場
合、または引抜速度W(t)が上昇している場合には、
予め設定した温度検出点3a,3bのサンプリング周期
Δtと、時刻tにおける1次遅れ定数TAUをもとに、
前記(7)式により1次遅れ係数ALFAを算出する
(S134)。さらに、前回のサンプリング時に演算し
て求めて記憶した正常時の温度(C(t−Δt),D
(t−Δt))、今回のサンプリング時の温度検出点3
a,3bの鋳型温度A(t),B(t)、上記演算した
1次遅れ係数ALFAを基に、前記(5)式と(6)式
により時刻tにおける温度検出点3aの1次遅れ温度E
(t)と、時刻tにおける温度検出点3bの1次遅れ温
度F(t)を算出する(S135),(S136)。そ
して、この両1次遅れ温度E(t),F(t)と前記S
41で読み込んだ温度検出点3a,3bの鋳型温度A
(t),B(t)にて前記(3’),(4’)式により
正常時の温度C(t),D(t)を求める(S13
7)。
【0055】一方、前記S133において、引抜速度の
速度変化が下降中であると判定した場合には、今回読み
込んだ鋳型温度を正常時の温度とする(S138)。つ
まり、この場合は偏差が生じず共分散値N(t)が0と
なるため、引抜速度が下降中の誤検知を回避することが
できる。このようにして求めた正常時の温度を記憶(セ
ット)して(S139)、次回サンプリング時にS13
5にて用いる。
【0056】そして、前記(1)式により共分散値N
(t)を算出する(S13A,S13B)ものであり、
この模式図を図10の(a),(b)に示す。すなわ
ち、前記時刻tより前記温度検出点3a,3b間の時間
遅れv(t)前における温度検出点3aで測定した鋳型
温度A(t−v(t))と、前記正常時の温度C(t−
v(t))の偏差ΔTA(t−v(t))を、前記(1
−2’)式で求めると共に時刻tにおける温度検出点3
bで測定した鋳型温度B(t)と、前記正常時の温度D
(t)の偏差ΔTB(t)を前記(1−3’)式で求め
る(S13A)。次に、前記偏差ΔTA(t−v
(t))とΔTB(t)を積算、つまり、前記(1−
1)式により共分散値N(t)を算出(S13B)し、
S13Cにてセット(記憶)して、操業状況監視画面C
RTに出力して操業者に操業状況の認識を促すと共に、
介在物性ブレイクアウト発生予知判定部101および介
在物性ブレイクアウト防止制御部102に出力する。
【0057】次に、介在物性ブレイクアウト発生予知判
定部101の処理フローを図14に示すフローチャート
で説明する。この模式図を図1の(c)に示す。まず、
上記共分散値算出部100で算出された共分散値N
(t)を読み込んで介在物の指標として認識し(S14
1)、その値を予め設定した介在物性ブレイクアウト発
生限界値T0と比較して、介在物性ブレイクアウト発生
限界値T0以内か否かを判定し(S142)、介在物性
ブレイクアウト発生限界値以内の場合には、介在物性ブ
レイクアウト発生予知無しとセット(記憶)し(S14
3)、介在物性ブレイクアウト発生限界値T0以上の場
合には、介在物性ブレイクアウト発生予知とセット(記
憶)する(S144)。そして、介在物性ブレイクアウ
ト発生予知判定結果を操業状況監視画面CRTに出力す
ると共に、介在物性ブレイクアウト防止制御部102に
出力し、さらに、介在物性ブレイクアウト発生予知と判
定した場合には、警報装置103に出力する。
【0058】さらに、介在物性ブレイクアウト防止制御
部102の処理フローを図15に示すフローチャートに
より説明する。まず、介在物性ブレイクアウト発生予知
判定部101にセットされた介在物性ブレイクアウト発
生予知判定結果を読み込み(S151)、介在物性ブレ
イクアウト発生予知無しの情報か、介在物性ブレイクア
ウト発生予知の情報かを判別し(S152)、介在物性
ブレイクアウト発生予知無しの情報であった場合には何
もしない。しかし、介在物性ブレイクアウト発生予知の
情報であった場合には、共分散値算出部100にセット
された共分散値を読み込み、その数値の大きさに応じ
て、予め設定した引抜速度を選択して指示する。
【0059】図16は、共分散値の大きさに応じて引抜
速度を設定する際の一例で、図10(c)に示した共分
散値の時系列推移のうちで、共分散値が増加中の部分に
ついての時系列拡大図である。図中の介在物性ブレイク
アウト発生限界値T0になる時刻がt0で、共分散値が
T0よりも大きくなった場合のT1,T2,T3になる
時刻がそれぞれt1,t2,t3である。そして介在物
性ブレイクアウトの発生を防止するために、図中右方に
共分散値の大きさに応じて引き抜きの速度低下または停
止を指示する際の設定値を示す。具体的には介在物が通
過する際に時刻tにおける共分散値N(t)が図に示す
ように変化する場合に以下のように引き抜きの速度低下
または停止を指示する。
【0060】時刻tが0≦t≦t0のときは共分散値N
(t)がN(t)≦T0であるため引抜速度については
指示無しとし、t0<t≦t1のときはT0<N(t)
≦T1であるため、引抜速度をW1に低下するように指
示し、t1<t≦t2のときはT1<N(t)≦T2で
あるため、引抜速度をW2に低下するように指示し、t
2<t≦t3のときはT2<N(t)≦T3であるた
め、引抜速度をW3に低下するように指示し、t>t3
のときはN(t)>T3であるため引き抜きの停止を指
示する。なお、引抜速度の設定値W1,W2,W3の関
係は、W1≧W2≧W3≧0で、それぞれ時刻tにおけ
る引抜速度W(t)より小さい場合にのみ設定されるも
のとする。つまり、介在物を検知した際に引き抜きの速
度増加を指示して介在物性ブレイクアウトの発生を助長
することがないようにする。
【0061】そして、これらの予め設定される共分散値
と、引抜速度の設定値を決定する際に、凝固殻の成長時
間により見積もる方法もあるが、今回は過去の介在物性
ブレイクアウトの経験より以下に示すような数値とし
た。
【0062】図17は高炭アルミキルド鋼を湾曲型連続
鋳造設備により、鋳造幅:1830mm、鋳造厚:28
2mm、引抜速度:1.35m/分で鋳造時に軽度の介
在物が通過した際の例であり、図18は高炭アルミキル
ド鋼を垂直曲げ型連続鋳造設備により、鋳造幅:180
0mm、鋳造厚:282mm、引抜速度:1.20〜
1.40m/分(増速中)で鋳造時に重度の介在物が通
過した際の例である。上段が温度検出列3aと3bの温
度とその正常時の温度を、中段が共分散値算出部100
で算出した共分散値N(t)を、下段が引抜速度を、そ
れぞれ縦軸に、測定開始からの経過時間を横軸に、時系
列推移を示したものである。
【0063】そして、中段の共分散値の1000の値よ
り横軸に平行な直線が描かれているが、この1000と
いう数値が介在物性ブレイクアウト発生限界値T0であ
る。なお、鋳型温度検出列は鋳型短辺中央部(図11中
の2a)のもので、温度検出点3aと3bの距離は16
0mmであった。そして共分散値を求める際のパラメー
タとして、1次遅れの時定数TAUは50秒、サンプリ
ング周期はΔTは0.5秒とした。また、引抜速度の指
示については前述の従来の技術の項にて紹介した、特許
公報の実施例によるものである。
【0064】図17は介在物の巻き込みが検知され、実
際に介在物が巻き込まれていたが、軽度なため引き抜き
の減速にて対処した際の時系列推移であり、図中、16
9.0秒付近で温度検出点3aの温度が、151℃で正
常時の温度(約219℃)と約68℃の偏差を生じてお
り、引抜温度による時間遅れが7.0秒なので、7.0
秒遅らせた176.0秒付近の温度検出点3bにおけ
る、温度が105℃で正常時の温度(約145℃)と約
40℃の偏差が生じている。この両者の偏差約68℃と
約40℃を掛け合わせた約2720程度の値が共分散値
であり、この176.0秒付近でこの共分散値が最大と
なっている。この温度変化は凝固殻に巻き込まれた介在
物によるもので、温度検出列を通過する際に共分散値が
介在物性ブレイクアウト発生限界値1000よりも高く
なり、介在物性ブレイクアウト発生予知と判定されたも
のである。
【0065】そして引抜速度の指示に注目すると、従来
の判定では180.0秒にて介在物が初めて検知され速
度低下の指示が出されているが、本発明では共分散値の
推移が1000(T0)を超える168.5秒に0.8
2m/分(W1)、2000(T1)を超える171.
5秒に0.55m/分(W2)の速度指示を出力するの
で、約11.5秒早くに適正な速度指示を出すことがで
き、シェルの成長をより促進させることができる。
【0066】図18は介在物の巻き込みが検知され、実
際に介在物が巻き込まれ、重度なため引き抜きの停止に
て対処したが、間に合わずブレイクアウトが発生した際
の時系列推移であり、図中、171.5秒付近で温度検
出点3aの温度が、185℃で正常時の温度(約261
℃)と約76℃の偏差を生じており、引抜速度による時
間遅れが7.0秒なので、7.0秒遅らせた178.5
秒付近の温度検出点3bにおける温度が、133℃で正
常時の温度(約191℃)と約58℃の偏差が生じてい
る。この両者の偏差約68℃と約40℃を掛け合わせた
約4408程度の値が共分散値であり、この178.5
秒付近でこの共分散値が最大となっている。この温度変
化は凝固殻に巻き込まれた介在物によるもので、温度検
出列を通過する際に共分散値が介在物性ブレイクアウト
発生限界値1000よりも高くなり、介在物性ブレイク
アウト発生予知と判定されたものである。
【0067】そして引抜速度の指示に注目すると、従来
の判定では182.0秒にて介在物が初めて検知され停
止の指示が出されているが、共分散値の推移が1000
(T0)を超える175.0秒に0.82m/分(W
1)、2000(T1)を超える171.5秒に0.5
5m/分(W2)、3000(T2)を超える172.
0秒に0.20m/分(W3)の速度指示を出力し、4
000(T3)を超える178.0秒に停止を指示する
ので、停止の場合で約4.0秒早く指示を出すことがで
き、シェルの成長をより促進させることができるので、
あるいはブレイクアウトの発生を防止することが可能で
あったかもしれない。
【0068】また、引抜速度の指示についてであるが、
従来の判定方法においては、図17を検知した引き抜き
の速度低下を指示するロジックと、図18を検知した引
き抜きの停止を指示するロジックの、二重の判定を用い
ていたが、本発明の場合は先述したように共分散値の大
きさにより引き抜きの速度低下および停止を指示するこ
とができるので、ただ一つのロジックで充分となり、計
算機の演算負荷を下げることが可能となる。また、引き
抜きの速度低下の指示についてもただ一つのロジックに
て、多段階に設定することが可能である。
【0069】以上は拘束性および介在物性ブレイクアウ
トについて、温度検出列1列に温度検出点が2点ある場
合の予知方法について説明したが、温度検出点がいった
い何点あればよいのかについて考察する。1点の場合に
は、その温度検出点での正常時の温度からの偏差だけで
予知することになるが、検出点が湯面に近い場合は湯面
変動による誤検知、湯面から遠い場合には凝固殻と鋳型
の間の凝固収縮により生じる空隙による誤検知を避ける
ことが困難となり、充分な検知精度が確保できない。
【0070】また、3点以上ある場合には、引抜速度に
よる時間遅れを補正して1次遅れを用いて算出した3点
目、4点目等の温度検出点の正常時の温度からの偏差
を、共分散値の算出式に第3項、第4項として新たにか
けるだけでよい。この時は2点の場合よりも正確に検知
できる。しかし、多数の温度検出点の整備費用の増加と
いう問題点がある。実操業において温度検出点が1点、
2点、3点の場合について調査したところ、1点の場合
には上記のような精度の問題があったが、2点と3点の
間に精度上の相違点はなかった。従ってこの予知方法で
は、温度検出列1列につき温度検出点が最低限2点あれ
ばよいことが判った。他にも指標を算出する際に偏差の
積でなく和をとる方法もあるが、この場合は湯面変動と
凝固殻破断および介在物の識別が困難なので、こちらも
あまり適した方法とはいえない。
【0071】
【発明の効果】本発明の実施により、凝固殻破断に起因
する拘束性ブレイクアウトおよび介在物に起因する介在
物性ブレイクアウトを確実に予知し、かつ防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)凝固殻破断部通過時の鋳型温度変化を示
した図、(b)鋳型温度の時間遅れを補正して示した
図、(c)温度変化を共分散値で示した図
【図2】鋳型に設置した温度検出点を示す図
【図3】拘束性ブレイクアウト予知装置例のブロック図
【図4】拘束性ブレイクアウト予知に用いる共分散値算
出部の動作フローを示す図
【図5】拘束性ブレイクアウト発生予知判定部の動作フ
ローを示す図
【図6】拘束性ブレイクアウト防止制御部の動作フロー
を示す図
【図7】図1(c)の時系列拡大図で、拘束性ブレイク
アウト防止方法の説明図
【図8】実施例での鋳型温度、凝固殻破断の指標、引抜
速度の変化を示す図
【図9】実施例での鋳型温度、凝固殻破断の指標、引抜
速度の変化を示す図
【図10】(a)介在物通過時の鋳型温度変化を示した
図、(b)鋳型温度の時間遅れを補正して示した図、
(c)温度変化を共分散値で示した図
【図11】鋳型に設置した温度検出点を示す図
【図12】介在物性ブレイクアウト予知装置例のブロッ
ク図
【図13】介在物性ブレイクアウト予知に用いる共分散
値算出部の動作フローを示す図
【図14】介在物性ブレイクアウト発生予知判定部の動
作フローを示す図
【図15】介在物性ブレイクアウト防止制御部の動作フ
ローを示す図
【図16】図10(c)の時系列拡大図で、介在物性ブ
レイクアウト防止方法の説明図
【図17】実施例での鋳型温度、介在物の指標、引抜速
度の変化を示す図
【図18】実施例での鋳型温度、介在物の指標、引抜速
度の変化を示す図
【符号の説明】
1 鋳型 2a 鋳型温度検出列(鋳型短辺中央部) 2b 鋳型温度検出列(鋳型長辺縁部) 2c 鋳型温度検出列(鋳型長辺中央部) 2d 鋳型温度検出列(鋳型長辺縁部) 3a 鋳型上方部温度検出点 3b 鋳型下方部温度検出点 4 凝固殻破断部 5 凝固殻に巻き込まれた介在物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 波多野 今佐由 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本 製鐵株式会社 大分製鐵所内 (72)発明者 土橋 浩一 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本 製鐵株式会社 大分製鐵所内 (56)参考文献 特開 平7−112259(JP,A) 特開 平5−269562(JP,A) 特開 昭61−176456(JP,A) 特開 昭61−46362(JP,A) 特開 平9−47855(JP,A) 特開 平8−117944(JP,A) 特開 昭63−256250(JP,A) 特開 昭63−207459(JP,A) 特開 昭63−203260(JP,A) 特開 昭63−119963(JP,A) 特開 昭63−115660(JP,A) 特開 昭63−104766(JP,A) 特開 昭62−124055(JP,A) 特開 昭61−200453(JP,A) 特開 昭58−148064(JP,A) 特開 昭56−95461(JP,A) 特開 平5−57412(JP,A) 特開 昭57−115959(JP,A) 特開 昭57−115960(JP,A) 特開 昭57−115961(JP,A) 特開 昭57−115962(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/16 104 B22D 11/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続鋳造機の鋳型に、その鋳造方向に複
    数の温度測定素子を設置して鋳型温度を測定し、その測
    定値が上昇した際、その上昇開始点からの1次遅れ温度
    を求め、前記測定した鋳型温度とこの1次遅れ温度から
    温度差を鋳造方向の温度測定素子別に求め、該鋳造方向
    上流側の温度測定素子位置における前記温度差と、該上
    流側温度測定素子位置と下流側温度測定素子位置間の距
    離および鋳片の引抜速度から求めた鋳片の移動時間後の
    該下流側温度測定素子位置における前記温度差との積算
    値を算出し、この積算値が所定値以上になったときに凝
    固殻破断に起因するブレイクアウトの発生とすることを
    特徴とする連続鋳造における拘束性ブレイクアウトの予
    知方法。
  2. 【請求項2】 連続鋳造機の鋳型に、その鋳造方向に複
    数の温度測定素子を設置して鋳型温度を測定し、その測
    定値が降下した際、その降下開始点からの1次遅れ温度
    を求め、この1次遅れ温度と前記測定した鋳型温度から
    温度差を鋳造方向の温度測定素子別に求め、該鋳造方向
    上流側の温度測定素子位置における前記温度差と、該上
    流側温度測定素子位置と下流側温度測定素子位置間の距
    離および鋳片の引抜速度から求めた鋳片の移動時間後の
    該下流側温度測定素子位置における前記温度差との積算
    値を算出し、この積算値が所定値以上になったときに介
    在物に起因するブレイクアウトの発生とすることを特徴
    とする連続鋳造における介在物性ブレイクアウトの予知
    方法。
  3. 【請求項3】 上記積算値が所定値以上になったとき
    に、この積算値の大きさに応じて鋳片の引抜速度を調整
    することを特徴とする請求項1または請求項2記載の連
    続鋳造における凝固殻破断および介在物に起因するブレ
    イクアウトの防止方法。
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