JP3103465U - 日本語ローマ字入力用キーボード - Google Patents
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Abstract
【課題】 パソコンで日本語ローマ字入力を高齢者などの初心者でも少ない負荷で出来、しかも簡単な方法でかつ寸法的に多種にわたる市販のパソコンに適用可能な日本語ローマ字入力キーボードを提供する。
【解決手段】 ローマ字入力の際、アルファベットを探す時間を短縮できるよう、母音ブロック1、子音ブロック2、数字ブロック3とブロック毎に配列し、母音・子音ブロック内では五十音順にしたがって規則的に配列する。新しい文字配列は、文字を印刷した樹脂製などの半透明シート4をパソコンのキーボード7面上に置くことにより実現し、意図する文字を正しく表示することは専用の変換プログラムをパソコンにインストールすることにより実現する。
【選択図】 図1
【解決手段】 ローマ字入力の際、アルファベットを探す時間を短縮できるよう、母音ブロック1、子音ブロック2、数字ブロック3とブロック毎に配列し、母音・子音ブロック内では五十音順にしたがって規則的に配列する。新しい文字配列は、文字を印刷した樹脂製などの半透明シート4をパソコンのキーボード7面上に置くことにより実現し、意図する文字を正しく表示することは専用の変換プログラムをパソコンにインストールすることにより実現する。
【選択図】 図1
Description
本考案は、日本語入力が容易なキー配列を有するパソコンの日本語ローマ字入力用キーボードに関するものである。
一般に市販されているパソコンのキーボードにおけるアルファベットの配列は、ノート型、デスクトップ型を問わず一定である。
アルファベットの配列を変えたキーボードの技術、アイデアもあり、たとえば特開2000−39951、特開2002−328760、実用新案登録番号第3029567号などに開示されている。また、アルファベットを任意の配列に変更できるキーボードセットも販売されている。
本考案が解決しようとする課題の第1は、高齢者などパソコン入力に不慣れな人にも、キー入力を容易にし、負荷を少なく出来るアルファベットなどの新しいキー配列を有するキーボードシステムを実現することである。
第2の課題は、広く市販されているパソコンを土台として、比較的簡易な方法で、高齢者などに適したキー配列のキーボードを実現し、簡単な操作で新しいキー配列と本来のキー配列を切り替えることを可能にすることである。
第3の課題は、市販のパソコンのキーボードはアルファベット、数字、記号以外のエンターキー、シフトキーなど操作制御用のキーの配置、機能の組み合わせ、幾何学的形状・寸法などは千差万別であり、これら多種類のパソコンについても上記2項の課題を解決する方法を可能にすることである。
本考案にかかる日本語ローマ字入力キーボードでは、文字を母音、子音、数字、記号に分けて機能別のブロック毎にキーの色を変えて配置し、各ブロック内では規則性を持って文字を配置し、入力された文字を専用ソフトウェアによって正しく変換、表示する。
前記ブロックは、左手操作部に母音ブロックを、右手操作部に子音および数字ブロックを配置する。
前記ブロックに配置されるキーは、一つのキーには一つの文字あるいは機能のみを割り付ける。
前記ブロック毎に配列が変更された文字を表示した透明ないし半透明のキーボードシートを市販パソコンのキーボード上に設ける。
前記キーボードシート上に表示された文字キーと、キーボードシート下面に接してあるパソコンのキーボード上の文字キーとの縦横方向のずれがそれぞれ5mm以内とする。
専用ソフトウェアのオン、オフにより、キー配列を変更したキーボードとパソコンに付属しているキー配列のキーボードとを切り替え可能とする。
配列が変更された文字を表示したキーボードシートに代えて、キーボードの文字を印字したボタンすなわちキートップの変更でキー変更をすることも可能である。
第1の課題を解決するために考案した、市販のパソコン付属のキーボードでのキー配列と全く異なるキー配列について説明する。
日本語をローマ字で入力する場合は、母音または母音と子音の組み合わせで入力するので図1に示すように、母音は母音ブロック1、子音は子音ブロック2としてまとめて文字を配し、かつ、母音ブロック1、子音ブロック2の内部においては、日本語の五十音に沿った規則的配列とする。数字は、ノート型パソコンでは横1列に、デスクトップ型パソコンではブロック状に配置されるのが通常であるが、本考案では、デスクトップ型と同様、数字ブロック3としてブロック状に配置する。
文字を捜しやすくするために、前記のブロック毎にキーを色分けすることが有効である。たとえば、母音ブロック1を赤色、子音ブロック2を白色、数字ブロック3を緑色に、記号ブロックを黄色にする。各ブロックと色に関しては、ここに記載した以外の組み合わせであっても差し支えない。
両手での打鍵操作を考えると、通常右手が動かしやすく、左手は動かしにくい。したがって、種類が5文字と少ない母音を左手操作部に、種類が多い子音、数字を右手操作部に配すことにより、入力しやすくする。
母音、子音、数字の各ブロック内での配置については、キーボード面での手前から遠ざかる方向に降順、すなわち「A,I,U,E,O」、「K,S,T・・・」、「1,2、・・・」のように配置するのがキーを探す時間を短縮する効果から望ましい。
一般的なパソコンにおいては、特に記号などの入力において、シフトキーと文字キーを同時に押す操作があるが、高齢者などには、身体的にも不得手な操作である。この問題を解決するために、本考案では、一つのキーには一つのアルファベット、数字、記号ないし機能のみを割り当て、二つのキーを同時に操作することをなくす。記号などは数が多く、キーボードに配置しきれなくなるので、ある特定キーを押す毎に入力候補文字・記号が表示され、選択することにより入力確定できる機能をキーに割り付ける。
市販のパソコンを土台にする場合、キーの配列を変更すると、そのままでは入力した文字は意図した文字には正しく変換されない。この問題は、新しい配列のキーに対応する文字と、本来のキーに対応する文字の変換を行う専用のソフトウェア(プログラム)により解決する。
これらの技術の組み合わせにより、日本語のローマ字入力の負荷の軽減を実現する。
第2の課題である比較的簡単な方法でキーの配列を変えることは、図2に示すようにパソコン付属のキーボード7上に新しい文字配列キー5を印刷等の方法で表示した透明または半透明のシート4を置くことにより実現する。キー5は印刷あるいは文字等を印刷したシールをシート4に貼ることで表示するが、使用による表示の摩滅を避けるために、シート4の下面側に表示することが望ましい。元のキー配列に戻すことは、シート4を取り去り、文字変換の専用ソフトウェアをオフにすることにより実現する。シート4に関しては配列を変更しないキーの表示が見える必要があることから、透明または半透明であることが必須である。
前項記載の方法の一形態として、市販パソコンに普及している凹凸のついた防塵カバーを用いることも可能である。
第3の課題である、寸法・形状が異なるキーボード形状を有する多種類のパソコンに対応する方法を以下に説明する。
図3に示すような市販のキーボード上でのキーの横方向での配列は、たとえば「F1」から「F12」までは、形状・寸法がパソコンによって異なっても、配列はほぼすべての市販パソコンにおいて同一である。同様に「1」から「¥」、「Q」から「「」、「A」から「」」、「Z」から「_」までの横方向のキー配列も同一である。
しかしながら、キーの大きさ、キー相互間の間隔などはパソコンにより異なり、各キー列の長さ、すなわちキートップ6の横列長さも結果的に異なる。キー列長さの異なるパソコン個々に応じてキー5の配列を表示したシート4を作成することが望ましいが、その種類は数十種以上にのぼり、各種類ごとにシート4を作成することは経済的合理性から見て、実用的ではない。
キーボード部の幾何学的寸法の多様性に対応するために、キー配列の共通性を利用すると、寸法的にある一定の許容値内にあるキー列の配置は一種類のキー配列すなわちキー5の配列を表示したシート4で共用することが可能である。ここで、印字したキー5とキーボード7上のキートップ6のずれの許容値として5mmとした。その理由は、各キーの大きさ、相互の間隔などから、最大5mm以内のずれがあっても、意図するキーを打鍵することが、実用上可能であることにもとづく。
なお、寸法的共通性を持たせたシート4を使用する場合は、文字以外のキー、たとえば、エンターキー、シフトキー、コントロールキーなどの操作制御用キーの形状、配置が機種によって異なることから、シート4に表示はせずに、パソコン付属のキーボード7に設置されたキートップ6をそのまま使用するために空白のままとしておくことが望ましい。
文字を表示したシート4の材質については、キーボード7面上に置いた場合にキーボード7の平坦部分と密着状態を実現し、相対的なずれを防止するために、シリコンゴムなどのゴムあるいは樹脂製エラストマーが望ましい。さらに、シート4の厚さは、入力時のシート4の追随性を確保する観点より、一般的には0.1から0.3mm程度が望ましい。
この方法によって、数種類から十種類程度のシートによって、市販のノート型パソコンの多くの型式に対応可能である。
本考案の図1に示す配列のキーとパソコン本来の図3に示す配列のキーの対応を変換するには、その専用ソフトウェアの詳細については開示しないが、一般的なソフトウェアのインストールに用いられる方法、すなわち、CD−ROMなどに収めたプログラムをパソコンにインストールし、該プログラムをオンの状態にして使用する形態をとる。入力方式を元に戻すには、プログラムをオフにし、シート4を取り外すことにより、パソコン付属のキーボード7をそのまま使用することで可能となる。
文字等を印字したシート4を被せてキー配列を変更する方法に代えて、キーボード7のキートップ6自体を、本考案のキー配列に変更したキーボードを製作し、USB接続でパソコンに接続して使用する方法も可能である。
その具体的方法の一つとしては、キーボードの電気的配線から変更して打鍵したキーに対応する文字等を正しく表示させる方法があるが、この方法ではキーボードの電子回路的設計から作り変えることになり、経済的には実用的でない。
本考案では、JIS配列の市販キーボードの電気的配線はそのままとして、キートップのみを本考案のキー配列になるように配置変更したキーボードを作製し、文字の変換は、シートを使用する場合と同じ専用の変換ソフトウェアにより実現する。
この場合、シートを使用する場合と同様、一つのキートップに一つの文字あるいは機能等が印字されたキートップを使う。キートップを変更したキーボードは、USB接続などによりパソコンに接続、変換ソフトウェアをインストールして使用することが可能となる。
本考案で期待する最大の効果は、高齢者のようにキーボードになれていない人がローマ字入力する際にアルファベットを探す時間を短く、したがって精神的負荷を少なくすることである。図1に示す文字配列のキーボードを使用して、アルファベット24文字の各キーを入力するまでの時間(あるキーで入力したあと次のキー入力をするまでの時間で、対応するキーを捜す時間にほぼ対応する)をキー入力時刻測定用ソフトウェアを用いて測定した。60歳代でパソコンの初心者について、日本語文章を入力して測定した結果では、JIS配列のキーボードで入力した場合の時間を100とした場合、本考案のキー配列で入力した場合の時間は133から55、全文字では中央値で74.7、平均値で90.3となり、アルファベットのキーを捜す時間を短くするという、目的とする効果が得られた。
さらに第2の効果としては、本考案のキー配列とJISキー配列をシートの取り付け、取り外しと変換ソフトウェアのオン・オフで切り替えられることから、家庭などで1台のパソコンを初心者と通常のJISキー配列になれた利用者が共有して使用できることである。
製造業、商業を問わずパソコンの利用は欠かすことが出来ず、高齢者も使用する必要に迫られている。本考案は高齢者の使用に適したキーボードであり、またパソコンに本来備わったキーボードと兼用可能であることから現在使用しているパソコンをそのまま使用できること、パソコン操作に慣れた人との共用も可能であることなどからホームユースのみならず産業での利用も期待することができる。
1 母音ブロック
2 子音ブロック
3 数字ブロック
4 シート
5 シート上に印字されたキー
6 キートップ
7 キーボード本体
2 子音ブロック
3 数字ブロック
4 シート
5 シート上に印字されたキー
6 キートップ
7 キーボード本体
Claims (7)
- 文字を母音、子音、数字、記号に分けて機能別のブロック毎にキーの色を変えて配置し、各ブロック内では規則性を持って文字を配置し、入力された文字を専用ソフトウェアによって正しく変換、表示することを特徴とする、日本語ローマ字入力用キーボード。
- 前記ブロックは、左手操作部に母音ブロックを、右手操作部に子音および数字ブロックを配置したことを特徴とする請求項1記載の日本語ローマ字入力用キーボード。
- 前記ブロックに配置されるキーは、一つのキーには一つの文字あるいは機能のみを割り付けたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の日本語ローマ字入力用キーボード。
- 前記ブロック毎に配列が変更された文字を表示した透明ないし半透明のキーボードシートを市販パソコンのキーボード上に設けてなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の日本語ローマ字入力用キーボード。
- 前記キーボードシート上に表示された文字キーと、キーボードシート下面に接してあるパソコンのキーボード上の文字キーとの縦横方向のずれがそれぞれ5mm以内であることを特徴とする請求項4記載の日本語ローマ字入力用キーボード。
- 専用ソフトウェアのオン、オフにより、キー配列を変更したキーボードとパソコンに付属しているキー配列のキーボードとを切り替え可能とすることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の日本語ローマ字入力用キーボード。
- キーボードのキー配列変更が、文字を印字したボタンすなわちキートップの変更であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の日本語ローマ字入力用キーボード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004001348U JP3103465U (ja) | 2004-02-18 | 2004-02-18 | 日本語ローマ字入力用キーボード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004001348U JP3103465U (ja) | 2004-02-18 | 2004-02-18 | 日本語ローマ字入力用キーボード |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3103465U true JP3103465U (ja) | 2004-08-12 |
Family
ID=43256936
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004001348U Expired - Lifetime JP3103465U (ja) | 2004-02-18 | 2004-02-18 | 日本語ローマ字入力用キーボード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3103465U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012168991A (ja) * | 2012-06-11 | 2012-09-06 | Pfu Ltd | シート、キーボード、電子機器 |
-
2004
- 2004-02-18 JP JP2004001348U patent/JP3103465U/ja not_active Expired - Lifetime
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