JP3102502B2 - アミジン誘導体及びそれを含有する殺虫、殺ダニ組成物 - Google Patents

アミジン誘導体及びそれを含有する殺虫、殺ダニ組成物

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JP3102502B2 JP03108208A JP10820891A JP3102502B2 JP 3102502 B2 JP3102502 B2 JP 3102502B2 JP 03108208 A JP03108208 A JP 03108208A JP 10820891 A JP10820891 A JP 10820891A JP 3102502 B2 JP3102502 B2 JP 3102502B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なアミジン誘導体に
関するものであり、該誘導体は水田、畑地、果樹園、森
林または環境衛生面における殺虫、殺ダニ剤として使用
することができる。
【0002】
【従来の技術】特開昭52−111571号には、イミ
ダゾリルアミジン誘導体が、除草活性をもつことが示さ
れており、特開昭57−24366号にはイミダゾリル
アミジン類が制ガン作用をもつことが、またDE−25
49899号にはアゾリルホルムアミジン類が殺菌、殺
線虫活性をもつことが示されている。しかしながら、い
づれの場合も、殺虫、殺ダニ活性については何ら記載さ
れていない。また特開昭53−124266号にはイミ
ダゾリルアミジン誘導体が殺虫、殺ダニ剤として有効で
あることが記載されているが、本発明の化合物について
は、まだ知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の有機リン剤やカ
ーバメート剤などの殺虫剤では、害虫の抵抗性が発達
し、防除が困難になってきており新しいタイプの薬剤が
望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するために、鋭意研究した結果、一般式
【0005】
【化8】
【0006】〔式中、Arは
【0007】
【化9】
【0008】(R1 ,R2 はそれぞれ独立してC1 〜C
4 アルキル基、C3 〜C6 シクロアルキル基またはC1
〜C4 アルコキシ基、R3 はハロゲン原子、C1 〜C4
アルキル基、C1 〜C4 アルコキシ基またはハロゲン原
子、C1 〜C4 アルキル基もしくはCF3 基で置換され
てもよいフェノキシ基、ベンジル基を示す。)または、
【0009】
【化10】
【0010】(R1 ,R3 は前記と同じ意味を示す。
A,B,Cはそれぞれ独立に、酸素原子、エチレン基ま
たは−C(R4 )(R5 )−で表わされる基を示し、R
4 ,R5 はそれぞれ独立して水素原子、C1 〜C2 アル
キル基またはハロゲン原子を示す。)を示す。Qは
【0011】
【化11】
【0012】(X1 ,X2 ,X3 はそれぞれ独立して、
水素原子、ハロゲン原子またはC1 〜C3 アルキル基を
示す。)
【0013】
【0014】
【化13】
【0015】
【化14】
【0016】(X1 ,X2 ,X3 はそれぞれ独立して、
水素原子、ハロゲン原子またはC1 〜C3 アルキル基を
示す。)RはC1 〜C6 アルキル基またはC3〜C6
クロアルキル基を示す。〕で表される化合物群の殺虫、
殺ダニ効果が極めて高いことに見い出し本発明を完成す
るに至った。
【0017】本発明の一般式(1)の化合物は、一般式
【0018】
【化15】
【0019】(式中、Ar,Rは前記と同じ意味を示
し、Halはハロゲン原子を示す。) で表されるイミノハ
ライドと、一般式
【0020】Q−H (3)
【0021】(式中Qは前記と同じ意味を示す。)で表
わされるアゾールとを不活性溶媒中、好適な塩基(脱酸
剤)の存在下反応させることにより得られる(特開昭5
3−124266号)。または、一般式
【0022】
【化16】
【0023】(式中、Ar,Rは前記と同じ意味を示
す。)で表わされるチオウレアと、一般式
【0024】Q−SO−Q (5)
【0025】(式中、Qは前記と同じ意味を示す。)で
表わされるチオニルジアゾールとを不活性溶媒中、反応
させることにより得ることもできる(特開昭57−24
366号)。
【0026】反応はほぼ等モルで、またはどちらか一方
の成分を大過剰に使用して行うこともできる。反応に使
用される不活性溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、石
油ベンジルなど脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、クロロホルム、
ジクロロメタン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化
水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどの
エーテル類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどの
ニトリル類、酢酸エチルなどのエステル類、アセトン、
メチルエチルケトンなどのケトン類、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン供与性極
性溶媒、メタノール、エタノールなどのアルコール類、
またはこれらの混合溶媒などが挙げられる。
【0027】さらに好適な塩基(脱酸剤)としては、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの炭酸塩、水酸化ナト
リウムなどのアルカリ金属水酸化物、ピリジン、イミダ
ゾールなどの芳香族複素環化合物、トリエチルアミンな
どの第三級アミン類などが挙げられる。反応温度は−1
0〜150℃、好ましくは0〜80℃の範囲である。
【0028】また一般式(1)で表わされる化合物は次
【0029】
【化17】
【0030】で表わされる互変異性体として得られう
る。本発明は、個々の互変異性体ならびに互変異性体の
混合物を包含する。
【0031】以上のようにして得られる反応混合物か
ら、目的物を単離するには、溶媒を減圧留去した残渣
か、または反応混合物に、塩化メチレン、クロロホル
ム、酢酸エチルまたはトルエンなどの有機溶媒を加え抽
出し、水洗乾燥後、場合により有機溶媒を減圧留去する
だけでもよく、必要によりさらに、再結晶あるいはカラ
ムクロマトグラフィーにより精製を行う。
【0032】本発明の一般式(1)の化合物を使用する
場合、使用目的に応じてそのままかまたは効果を助長あ
るいは安定にするために農薬補助剤を混用して、農薬製
造分野において一般に行なわれている方法により、粉
剤、細粒剤、粒剤、水和剤、フロアブル剤、乳剤、マイ
クロカプセル剤、油剤、エアゾール、加熱燻蒸剤(蚊取
線香、電気蚊取など)、フォッキングなどの煙霧剤、非
加熱燻蒸剤、毒餌などの任意の製剤形態の組成物にして
使用できる。
【0033】これらの種々の製剤は実際の使用に際して
は、直接そのまま使用するか、または水で所望の濃度に
希釈して使用することができる。ここに言う農薬補助剤
としては担体(希釈剤)およびその他の補助剤たとえば
展着剤、乳化剤、湿展剤、分散剤、固着剤、崩壊剤等を
あげることができる。液体担体としては、トルエン、キ
シレンなどの芳香族炭化水素、ブタノール、オクタノー
ル、グリコールなどのアルコール類、アセトン等のケト
ン等、ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルス
ルホキシド等のスルホキシド類、メチルナフタレン、シ
クロヘキサノン、動植物油、脂肪酸、脂肪酸エステルな
どまた灯油、軽油等の石油分留物や水などがあげられ
る。固体担体としてはクレー、カオリン、タルク、珪藻
土、シリカ、炭酸カルシウム、モンモリロナイト、ベン
トナイト、長石、石英、アルミナ、鋸屑などがあげられ
る。また乳化剤または分散剤としては通常界面活性剤が
使用され、たとえば高級アルコール硫酸ナトリウム、ス
テアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル、ラウリルベタイ
ンなどの陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性
剤、非イオン系界面活性剤、両性イオン系界面活性剤が
あげられる。
【0034】又、展着剤としてはポリオキシエチレンノ
ニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエ
ーテルなどがあげられ、湿展剤としてはポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテルジアルキルスルホサクシネ
ートなどがあげられ、固着剤としてカルボキシメチルセ
ルロース、ポリビニルアルコールなどがあげられ、崩壊
剤としてはリグニンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫
酸ナトリウムなどがあげられる。
【0035】さらにこれら本発明化合物は2種以上の配
合使用によって、より優れた殺虫力を発現させることも
可能であり、また他の生理活性物質、たとえばアレスリ
ン、フタルスリン、パーメスリン、デカメスリン、フェ
ンバレレート、シクロプロトリンなどのピレスロイドお
よび各種異性体、除虫菊エキス、DDVP、フェニトロ
チオン、ダイアジノン、テメホスなどの有機リン系殺虫
剤、NAC、MTMC、BPMC、ピリマーなどのカー
バメート系殺虫剤、その他の殺虫剤、殺ダニ剤あるいは
殺菌剤、殺線虫剤、除草剤、植物生長調整剤、肥料、B
T剤、昆虫ホルモン剤その他の農薬などと混合すること
によりさらに効力のすぐれた多目的組成物をつくること
もでき、また相剰効果も期待できる。また、必要に応じ
酸化防止剤あるいは、紫外線吸収剤、たとえばBHT、
BHAのようなフェノール類、α−ナフチルアミンなど
のアリールアミン類あるいはベンゾフェノン系化合物類
を安定剤として適宜加えることによって、より効果の安
定した組成物を得ることができる。
【0036】本発明組成物中における有効成分含有量は
製剤形態、施用する方法その他の条件により異なり場合
によっては有効成分化合物のみでもよいが通常0.2〜
95%(重量)好ましくは0.5〜80%(重量)の範
囲である。本発明の組成物の使用量は剤形、施用する方
法、時期、その他の条件によって変るが、農園芸用剤、
森林防害虫用剤及び牧野害虫用剤は通常10アール当り
有効成分量で10〜300g、好ましくは15〜200
gが使用され、衛生防害虫用剤は通常1m2当り有効成分
量で2〜200mg、好ましくは5〜100mgが使用され
る。たとえば粉剤は10アールあたり有効成分で15〜
120g、粒剤は有効成分で30〜240g、また乳
剤、水和剤は有効成分で40〜250gの範囲である。
しかしながら特別の場合には、これらの範囲を越えるこ
とが、または下まわることが可能であり、また時には必
要でさえある。
【0037】本発明の殺虫・殺ダニ組成物の適用できる
具体的な害虫名を挙げる。半翅目〔Hemiptera〕からた
とえばツマグロヨコバイ(Nephotettix cincti-ceps)
、セジロウンカ(Sogatella furcifera) 、トビイロ
ウンカ(Nilaparv-ata lugens) 、ヒメトビウンカ(L
aodelphax striatellus)、ホソヘリカメムシ(Riptort
us clavatus)、
【0038】ミナミアオカメムシ(Nezara viridula)
、ナシグンバイ(Stephanitis nashi) 、オンシツコ
ナジラミ(Trialeurodes vaporariorum) 、ワタアブラ
ムシ(Aphis gossypii)、モモアカアブラムシ(Myzus
persicae)、ヤノネカイガラムシ(Unaspis yanonensi
s)、鱗翅目〔Lepidoptera〕からたとえばキンモンホソ
ガ(Phyllonorycter ringoneella)、コナガ(Plutell
a xylostella) 、ワタミガ(Promalactis inonisema)
、コカクモンハマキ(Adoxophyes orana)、マメシン
クイガ(Leguminivora glycinivorella) 、コブノメイ
ガ(Cnaphalocrocismedinalis)、
【0039】ニカメイガ(Chilo suppressalis) 、ア
ワノメイガ(Ostrinia furnacalis)、ヨトウガ(Mame
stra brassicae)、アワヨトウ(Pseudaletia separat
a)、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura) 、イネツト
ムシ(Parnara guttata) 、モンシロチョウ(Pieris
rapae crucivora)、ヘリオチス(Heliothis spp.)、ヤ
ガ(Agrotis spp.)、鞘翅目〔Coleoptera〕からたと
えばドウガネブイブイ(Anomala cuprea)、マメコガネ
(Popillia japonica) 、イネゾウムシ(Echi-nocnem
us soqameus)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus ory
zophilus) 、イネドロオイムシ(Oulema oryzae) 、ヒ
メマルカツオブシムシ(Anthrenus verb-asci) 、コク
ヌスト(Tenebroides mauritanicus)、コクゾウムシ
(Sitophil-us zeamais)、ニジュウヤホシテントウ
(Henosepilachna vigintioctopuncta-ta) 、アズキゾ
ウムシ(Callosobruchus chinensis)、マツノマダラカ
ミキリ(Monochamus alternatus) 、ウリハムシ(Aul
acophora femoralis) 、レプチノタルサ・デセムリネア
タ(Leptinotarsa decemlineata) 、
【0040】フェドン・コクレアリアエ(Phaedon coc
hleariae) 、ジアブロチカ(Diabro-tica spp.)、膜翅
目〔Hymenoptera〕として、たとえばカブラハバチ(A
thaliarosae japonensis)、ルリチュウレンジハバチ
(Arge similis)、双翅目〔Di-ptera〕としてたとえ
ばネッタイイエカ(Culex pipiens fatigans)、ネッタ
イシマカ(Aedes aegypti) 、ダイズサヤタマバエ(A
sphondylia sp.) 、タネバエ(Hylemya platura) 、イ
エバエ(Musca domestica vicina)、ウリミバエ(Dac
us cucurbitae)、イネハモグリバエ(Agromyza oryza
e) 、
【0041】キンバエ(Lucilia spp.)、隠翅目〔Aph
aniptera〕としてヒトノミ(Pulexirritana) 、ケオブ
スネズミノミ(Xenopsylla cheopis)、イヌノミ(Cte
noc-ephaides canis) 、総翅目〔Thysanoptera〕とし
てチャノキイロアザミウマ(Scirtothrips dorsalis)
、ネギアザミウマ(Thrips tabaci) 、ミナミキイロ
アザミウマ(Thrips palmi)、イネアザミウマ(Balio
thrips biformis)、シラミ目〔Anoplura〕として、た
とえばコロモジラミ(Pediculus humanus corp-oris)
、ケジラミ(Pthirus pubis) 、チャタテムシ目〔Ps
ocoptera〕として、
【0042】たとえばコチャタテ(Trogium pulsatori
um) 、ヒラタチャタテ(Liposcelisbostrychopilus)
、直翅目〔Orthoptera〕としてケラ(Gryllotalpa
afric-ana)、トノサマバッタ(Locusta migratoria)、
コバネイナゴ(Oxya yezones-is) 、チャバネゴキブリ
(Blattella germanica) 、クロゴキブリ(Periplan-
eta fuliginosa) 、等翅目〔Isoptera〕として、たとえば
ヤマトシロアリ(Reti-culitermes speratus)、イエシ
ロアリ(Coptotermes formosanus)、ダニ目〔Acarin
a〕として、たとえばナミハダニ(Tetranychus urtica
e) 、ミカンハダニ(Panonychus citri)、ニセナミハ
ダニ(Tetranychus cinnabarinus)、カンザワハダニ
(Tetranychus kanzawai)、リンゴハダニ(Panonychu
s ulmi) 、オウトウハダニ(Tetranychus viennensi
s)、ミカンサビダニ(Aculus pelekassi)、
【0043】チャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus
latus) 、スギノハダニ(Oligonyc-hus hondoensis)
、ナシサビダニ(Epitrimerus pyri)、シクラメンホ
コリダニ(Steneotarsonemus pallidus) 、カキヒメハ
ダニ(Tenuipalpus zhizhilash-viliae) 、チャノヒメ
ハダニ(Brevipalpus obovatus)、クロバーハダニ(B
r-yobia praetiosa)、ブドウサビダニ(Calepitrimeru
s vitis)、ケナガコナダニ(Tyrophagus putrescentic
ae) 、ネダニ(Rhizoglyphus echinopus)、オウシマダ
ニ(Boophilus spp.)、コイタマダニ(Rhipicephalus
spp.)、アンブリオマ(Amblyomma spp.)、マダニ(I
xodex spp.) 。
【0044】
【発明の効果】本発明の4−ハロフェニルチオ尿素誘導
体は有機リン剤やカーバメート剤等に抵抗性を獲得した
害虫に対してもすぐれた殺虫効力を示すとともに、ダニ
類に対してもすぐれた殺ダニ活性を有する。
【0045】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を説明するが、
本発明はこれらのみに限定されるものではない。
【0046】製造例1. N−(4−ブロモ−2,6−
ジイソプロピルフェニル)−N´−tert−ブチル−1−
(1−イミダゾリル)ホルムアミジン(化合物N
o.);イミダゾール1.14g(16.8mmol)のジ
クロロメタン(10ml)溶液に氷冷下、塩化チオニル
0.31ml(4.2mmol)を滴下し、そのまま30分間
攪拌した。さらにその溶液に、氷冷下、N−(4−ブロ
モ−2,6−ジイソプロピルフェニル)−N´−tert−
ブチルチオウレア1.04g(2.8mmol)を徐々に加
え、氷冷下2時間、室温中に1晩放置した。反応液を水
中に注加し、ジクロロメタンにて抽出、有機層を無水硫
酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を留去して得られた
残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、N−
(4−ブロモ−2,6−ジイソプロピルフェニル)−N
´−tert−ブチル−1−(1−イミダゾリル)ホルムア
ミジン0.6g(収率53%)を淡黄色結晶として得
た。 m.p. 133〜134℃
【0047】製造例2 N−(4−ブロモ−2,6−ジ
イソプロピルフェニル)−N´−tert−ブチル−1−
〔1−(1,2,4−トリアゾリル)〕ホルムアミジン
(化合物No.);1,2,4−トリアゾール1.78
g(25.9mmol)のジクロロメタンけん濁溶液に、氷
冷下塩化チオニル0.47ml(6.47mmol)を滴下
し、そのまま1時間攪拌した。さらにその溶液に氷冷
下、N−(4−ブロモ−2,6−ジイソプロピルフェニ
ル)−N´−tert−ブチルチオウレア1.60g(4.
31mmol)を徐々に加え、室温にもどして1日放置し
た。反応液を水中に注加し、ジクロロメタンにて抽出、
有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を留
去して得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに
て精製し、N−(4−ブロモ−2,6−ジイソプロピル
フェニル)−N´−tert−ブチル−1−〔1−(1,
2,4−トリアゾリル)〕ホルムアミジン0.9g(収
率51.5%)を白色結晶として得た。 m.p. 104〜105℃
【0048】参考例1. N−(4−ブロモ−2,6−ジイソプロピルフェニル−
N´−tert−ブチルチオ尿素: tert−ブチルアミン1.3g(17.8mmol)のジクロ
ロメタン(20ml)溶液に4−ブロモ−2,6−ジイソ
プロピルフェニルイソチオシアネート1.0g(3.3
6mmol)を加えた後、10時間加熱還流した。冷却後、
反応溶液を水にあけ、ジクロロメタンで抽出し、有機層
を硫酸ナトリウムで乾燥した。次いでジクロロメタンを
留去して得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー
にて精製して、N−(4−ブロモ−2,6−ジイソプロ
ピルフェニル)−N´−tert−ブチルチオウレア1.1
g(収率88.1%)を得た。 m.p. 162〜164℃ 次に本発明に係る一般式(1)で表わされる化合物の代
表例を第1表に示す。(ただし、化合物番号2及び8の
化合物は参考例である。)
【0049】
【化18】
【0050】
【0051】注) r1 =C(CH3 3 2 =CH
(CH3 2 3 =CH(CH3 c (CH3 3
【0052】
【化19】
【化20】
【0053】
【化21】
【化22】
【化23】
【0054】
【化24】
【化25】
【0055】
【化26】
【化27】
【0056】
【化28】
【化29】
【化30】
【化31】
【0057】
【化32】
【化33】
【0058】
【化34】
【化35】
【0059】
【化36】
【0060】製剤例 製剤例1. 乳 剤 化合物番号1の化合物20部にキシレンーメチルナフタ
レンの混合液65部を加え溶解し、次いでこれにアルキ
ルフェノール酸化エチレン縮合物とアルキルベンゼンス
ルホン酸カルシウムの混合物(8:2)15部を混合し
て乳剤とした。本剤は水で希釈し散布液として使用す
る。
【0061】製剤例2. 水和剤 化合物番号1の化合物20部にカオリン35部、クレー
30部、珪藻土7.5部を混合し、さらにラウリン酸ソ
ーダとジナフチルメタンスルホン酸ナトリウムの混合物
(1:1)7.5部を混合して微粉砕して粉剤を得た。
本剤は水で希釈し散布液として使用する。
【0062】製剤例3. 粉 剤 化合物番号2の化合物1部にタルクと炭酸カルシウムの
混合物(1:1)97部を加え混合磨砕して充分均等に
分散配合した後、さらに無水珪酸2部を添加し、混合粉
砕し粉剤とした。本剤はこのまま散布して使用する。
【0063】製剤例4. 粒 剤 化合物番号2の化合物2をベントナイト微粉末48部、
タルク48部、リグニンスルホン酸ナトリウム2部と混
合した後、水を加え均等になるまで混練する。次に射出
成型機を通して造粒し、整粒機、乾燥機篩を通すことに
より粒径0.6〜1mmの粒剤とした。本剤は直接水田面
および土壌面に散粒して使用する。
【0064】製剤例5. 油 剤 化合物番号1の化合物0.1部にピペロニルブトキサイ
ド0.5部を加え白灯油に溶解し、全体を100部と
し、油剤を得た。本剤はこのまま使用する。
【0065】製剤例6. エアゾール 化合物番号6の化合物0.4部、ピペロニルブトキサイ
ド20部、キシレン6部、脱臭灯油7.6部を混合溶解
し、エアゾール容器に充てんし、バルブ部分を取り付け
た後、バルブ部分を通じてフレオン86部を加圧充てん
しエアゾールを得た。
【0066】製剤例7. 加熱繊維燻蒸殺虫組成物 化合物番号1の化合物0.05gを適量のクロロホルム
に溶解し、2.5cm×1.5cm厚さ0.3mmの石綿の表
面に均等に吸着させ熱板上加熱繊維燻蒸殺虫組成物を得
た。 製剤例8. 蚊取線香 化合物番号1の化合物0.5gを20mlのメタノールに
溶解し、線香用担体(タブ粉:粕粉:木粉を3:5:1
の割合で混合)を99.5gと均一に攪拌混合しメタノ
ールを蒸発させた後、水150mlを加えて充分練り合わ
せたものを成型乾燥し蚊取線香を得た。次に本発明の効
果を試験例により具体的に説明する。
【0067】試験例1. トビイロウンカに対する効果 本発明化合物について原体が結晶の場合には20%水和
剤、原体が油状物の場合には20%乳剤を製剤例1およ
び2に従って製造し、供試薬剤とした。
【0068】対照薬剤としてBPMC50%乳剤、ダイ
アジノン40%乳剤を用いた。
【0069】試験方法:3〜4葉期のイネ8本を1株と
して、各供試薬剤の有効成分200ppmになるように
水で希釈した処理液に20秒間浸漬した。風乾後、直径
4.5cm、高さ15cmのガラス円筒に入れ、これに感受
性トビイロウンカ (加世田産) および有機リン剤とカー
バメート剤の両剤に抵抗性であるトビイロウンカ( 鹿屋
産) の3令幼虫10頭を放虫し金網のフタでおおい、2
5℃の定温室内に静置した。処理6日後に生死虫数を調
査し、死虫率を算出した。結果は2連の平均値で第2表
に示した。
【0070】
【0071】試験例2. コナガに対する効果 本発明化合物の20%水和剤あるいは20%乳剤を製剤
例1および2に従って製造し、供試薬剤とした。対照薬
剤としてMEP50%乳剤、サイパーメスリン6%乳剤
を用いた。
【0072】試験方法:キャベツ本葉10枚程度に生育
したキャベツの中位葉を切りとり、各供試薬剤の有効成
分が200ppmになるように水で希釈した処理液に2
0秒間浸漬した。風乾後、径9cmのプラスチック容器に
入れ、コナガ3令幼虫10頭を放虫した。容器には小穴
を5〜6ケ所あけたふたをして、25℃の定温室内に静
置した。処理、放虫してから4日後に生死虫数を調査
し、死虫率を産出した。結果は2連の平均値で第3表に
示した。なおこのコナガは感受性系統の上尾産および有
機リン剤、カーバメート剤、ピレスロイド剤等に抵抗性
の鹿児島産を用いた。
【0073】
【0074】試験例3. ハスモンヨトウに対する効果 本発明化合物の20%水和剤あるいは20%乳剤を製剤
例1および2に従って製造し、供試薬剤とした。 試験方法:キャベツ本葉10枚程度に生育したキャベツ
の中位葉を切りとり、各供試薬剤の有効成分が200p
pmになるように水で希釈した処理液に20秒間浸漬し
た。風乾後、径9cmのプラスチック容器に処理葉を2枚
入れ、ハスモンヨトウ3令幼虫5頭を容器中に放虫し
た。容器には小穴を5〜6ケ所あけたふたをして、25
℃の定温室内に静置した。処理、放虫してから4日後に
生死虫数を調査し、死虫率を算出した。結果は3連の平
均値で第4表に示した。
【0075】
【0076】試験例4. ナミハダニ成虫に対する効果 本発明化合物の20%水和剤あるいは20%乳剤を製剤
例1および2に従って製造し、供試薬剤とした。
【0077】対照薬剤として酸化フェンブタスズ25%
水和剤を用いた。 試験方法:径6cmの素焼鉢に栽植したインゲンの初生葉
を3cm×3cm程度の大きさに整形し、ナミハダニの雌成
虫を各葉15頭接種した。24時間25℃の温室内に静
置後、死虫及び不健全虫を除去し、各供試薬剤の有効成
分が200ppmになるように水で希釈した処理液に1
0秒間浸漬した。処理48時間後にハダニの生死虫数を
調査し、死虫率を算出した。結果は第5表に示した。な
お、ナミハダニは感受性系統の札幌産と抵抗性系統の青
森産を用いた。
【0078】
【0079】試験例5. イエシロアリに対する効果 本発明化合物の20%水和剤あるいは20%乳剤を製剤
例1および2に従って製造し、供試薬剤とした。対照薬
剤としてクロルピリホス25%水和剤を用いた。
【0080】試験方法:各供試薬剤の有効成分が200
ppmになる様に希釈した処理液を、直径9cmの円形の
濾紙にマイクロピペッターで1ml処理した。この濾紙を
プラスチックシャーレに入れイエシロアリ職蟻10頭と
兵蟻1頭を放虫した。放虫してから4日後に職蟻の生死
を調査し、死虫率を算出した。結果は2連の平均値で第
6表に示した。
【0081】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07D 405/12 C07D 405/12 // C07D 249/18 249/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 〔式中、Arは 【化2】 (R1 ,R2 はそれぞれ独立してC1 〜C4 アルキル
    基、C3 〜C6 シクロアルキル基またはC1 〜C4 アル
    コキシ基を示し、R3 はハロゲン原子、C1 〜C4アル
    キル基、C1 〜C4 アルコキシ基またはハロゲン原子、
    1 〜C4 アルキル基もしくはCF3 基で置換されても
    よいフェノキシ基、ベンジル基を示す。)または 【化3】 (R1 ,R3 は前記と同じ意味を示す。A,B,Cはそ
    れぞれ独立に、酸素原子、エチレン基または−C(R
    4 )(R5 )−で表わされる基を示し、R4 ,R5はそ
    れぞれ独立して水素原子、C1 〜C2 アルキル基または
    ハロゲン原子を示す。)を示す。Qは 【化4】 【化6】 【化7】 (X1 ,X2 , X3 はそれぞれ独立して、水素原子、ハ
    ロゲン原子またはC1 〜C3 アルキル基を示す。)を示
    す。RはC1 〜C6 アルキル基またはC3 〜C6 シクロ
    アルキル基を示す。〕で表わされるアミジン誘導体。
  2. 【請求項2】請求項1記載の一般式(1)で表わされる
    アミジン誘導体を有効成分として含有することを特徴と
    する殺虫、殺ダニ組成物。
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