JP3101980B2 - 熱間圧延鋼線材の直接急冷方法 - Google Patents

熱間圧延鋼線材の直接急冷方法

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JP3101980B2
JP3101980B2 JP09070914A JP7091497A JP3101980B2 JP 3101980 B2 JP3101980 B2 JP 3101980B2 JP 09070914 A JP09070914 A JP 09070914A JP 7091497 A JP7091497 A JP 7091497A JP 3101980 B2 JP3101980 B2 JP 3101980B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱間圧延鋼線材の
製造方法に関し、熱間圧延鋼線材を能率的に処理し、ば
らつきの少ない安定した品質の製品を提供しようとする
ものである。
【0002】
【従来の技術】熱間圧延鋼線材の調整冷却方法として
は、ステルモア法が代表的なものであり、広く業界に普
及している。該方法は850〜900℃程度の熱間圧延
鋼線材を巻き取り機によりリング状に形成せしめた後コ
ンベア上に落下させて、非同心リング状態で搬送する過
程でコンベアの下方から10〜50m/sec の衝風を吹
き付けて強制冷却を行ない鋼線材の高強度化を図るもの
である。
【0003】然し乍ら、このような衝風単味の冷却能力
には、自ずから限界があり、例えば、11mmφ線材にお
ける冷却速度は5〜10℃/sec 程度であって、そのた
め高炭素鋼についてはオフラインの鉛パテンティング線
材と比較すると、強度、延性とも相当に劣るのが現状で
ある。又、低、中炭素鋼においても、ベイナイトあるい
はマルテンサイト等の所謂、過冷組織を得ようとする際
には、Mn,Cr,Mo等の焼き入れ性を向上せしめる元素の
添加は避けられず、コスト高を招くという欠点があり、
ステンレス鋼の直接焼き入れについても、冷却速度が小
さいため冷却中に炭化物が析出して軟質な線材を得るこ
とができない。
【0004】そこで前述したような欠点を克服する方法
として直接パテンティング方法として温水もしくは塩浴
を用いる方法、直接焼き入れ方法として水槽へ投入する
方法等が提案されたが、温水では鉛浴に匹敵する冷却速
度は得られず、塩浴の使用は塩の溶融に時間を要するこ
とになりランニングコストが上昇し、水槽の場合には多
目的には使用できないという欠点がある。
【0005】一方、ステルモア法の設備を改善し冷却能
力を高める方法として、衝風1m3当り0.01〜0.05l
の水を噴霧した衝風を用いる特開昭51−11272
1号、衝風に0.06〜0.27l/Nm3の水をミスト状に
混合することを特徴とする特開昭53−138917
号、スプレイ水を用いて線材を急冷して後、熱風で水分
を吹き飛ばす特開昭62−214133号、搬送ロー
ラの上方に水冷ノズル群を設け空冷チャンバーの上面を
線材搬送方向を稜線として傾斜させ水冷せしめ線材の搬
送方向両側に排水せしめるようにした特開昭59−3
1831号、冷却の方法装置についてその概念を開示し
たものとして特開昭62−214133、特開昭5
9−31831号等が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、ステ
ルモア法自体にも多くの改善案が提案されているが、
,について云えば重なったままの線材を単に下方か
ら急冷するだけであり、冷却速度のバラツキを解決した
ことにはならない。又、についても同様であって、重
なったままの線材を上方から急冷したものに過ぎず、冷
却速度のバラツキを解消したものではない。而もこの発
明では急冷後の線材を熱風で吹き飛ばしているが、線材
に吹き飛ばす程の水滴が残るような過冷却では、ベイナ
イトもしくはマルテンサイト組織の形成は避け難く、製
品は延性に乏しいものにならざるを得ない。の方法で
は、上方から水冷するのみで排水は系外へ排出されるか
ら、下方からの冷却に関しては従来と変らないことにな
り、,について云えば、抽象的概念の開示に過ぎ
ず、実操業における冷却速度の均一化を示唆するところ
はない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような現状
に鑑み創案されたものであり、搬送の途中において、押
し込み機構により、リング状鋼線の重なり接触点の位置
をずらすように蛇行せしめながら、効率的な均一冷却を
行なう方法を提供することを目的とするものである。
【0008】前述の目的を達成するために本発明者等
は、熱間圧延鋼線材を非同心リング状態でローラコンベ
ヤにより搬送し、該ローラコンベヤ両側に交互に設けた
案内手段により前記線材の接触点をほぼ連続的にずらし
ながら蛇行搬送させ、該搬送途中において、前記線材の
上方からノズルを用い0.5〜10m/minの水を
気水比200Nm/m以下で微小粒子とした気水ミ
ストを発生させ、前記ローラコンベヤにおけるロール間
に衝風調整プレートを配設した条件下で上方からの前記
気水ミストと下方からの衝風および衝風ミストをそれぞ
れ上記線材に吹付け、19℃/sec以上の冷却速度で
冷却することを特徴とする熱間圧延鋼線材の直接急冷方
法、を提案する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の基本的特徴はステルモア
法の設備を改装し、熱延線材の搬送途中、コンベヤの上
方に気水ミスト発生用のミストノズルを設けて、所定の
水量と定められた気水比で加圧噴霧することにより微細
な気水ミストを発生せしめ、該気水ミストと下方からの
衝風の双方により線材を急冷するものである。
【0010】次に本発明の構成要件となる冷却条件の数
値限定の理由を述べる。
【0011】 上方から吹き付ける水量:0.5〜10m3/min。 冷却に用いるミストとしての水量が0.5m3/min未満では
充分な冷却速度が得られず、期待する組織(マルテンサ
イトもしくはベイナイトもしくは微細なフェライト+パ
ーライト)も得られない。又、一方10m3/minでは充分
な冷却速度が得られ、それ以上は無駄となるので10m3
/minを上限とした。
【0012】 気水比(空気量/水):200Nm3/m3以下。 気水比が200Nm3/m3を超えると、単位体積中の水粒
子の数が不足して冷却能力が劣るので200Nm3/m3
上限とした。
【0013】冷却速度:19℃/sec以上。 線材の冷却速度が19℃/sec未満では、炭素鋼にお
ける高強度化、ステンレス鋼における軟質化は何れも達
成されないので少なくとも19℃/sec以上で冷却せ
しめる必要がある。尚、コンベヤ下部からの衝風は通常
10〜60m/secの範囲内であり、10m/sec
以下では均一冷却の効果が発揮されず、60m/sec
以上では動力費も大きくなり、気水ミストの均質な分散
を妨げることになるので好ましくない。なお本発明にお
いてはできるだけ水冷に近い冷却速度を得ることを目的
としているので冷却速度の上限については特に制限がな
いが、実地的には19〜100℃/sec程度である。
【0014】図2は、0.2wt%C−1.3wt%(以降wtは
省略する)Mn−B鋼の変態曲線に冷却曲線を重ねたもの
で、曲線10は従来のステルモア法を、曲線11は本発
明の冷却曲線を示すものである。ステルモア法では冷却
速度が小さく、変態後の組織はフェライト+パーライト
であるのに対して、本発明ではマルテンサイトが得ら
れ、このために高強度の線材ができることが判る。尚、
図中Fはフェライト、Pはパーライト、Bはベイナイ
ト、Mはマルテンサイトを夫々示すものである。
【0015】図3は熱延後の線材1の搬送途中における
重なり状態を示す平面図である。コンベヤ2の端部にお
いては重なりが多く層厚になっており、リング状中央部
においては重なりが薄くなっていることが図示されてい
る。
【0016】即ち比較的重なりの少ないリング中央部に
おいては、上下何れかから強制冷却を施しても冷却速度
のバラツキはさほど大きくないが、コンベヤ両端側の層
厚部に対して単に上面あるいは下面だけの片面冷却では
その反対面に位置する線材は殆ど冷却を受けず、冷却速
度の大幅な不均一を招き、この結果組織、強度が大幅に
ばらつくことになる。このバラツキを防止するには上下
両面からの強制冷却が不可欠となる。本発明においては
上面からは気水ミストを用い、しかも下面から衝風を吹
きつけるものであるが、上面からの気水ミスト中の水分
は下面からの衝風中に混入し、実際には衝風はミストを
含んだ衝風ミストとなっており、上下両面からミスト冷
却を行っていることになるのである。即ち衝風はミスト
を含んでいることが重要なのであり、この目的のために
ミストノズルを線材の下面側に設置して衝風中に混合し
ても良い。また層厚部の冷却を強化するために層厚部に
対して横方向からミストを吹きつけても良い。
【0017】また一般に下から衝風を吹きつけると上面
からのミストが吹き飛ばされてその効果が失われると考
えがちであるが、上面からの気水ミストは線材から40
0mm程度の至近距離から吹きつけるため、その流速は充
分衝風の速度を上回るものであり、これに負ける事はな
い。
【0018】本発明によるものは、必要に応じて供給水
の温度を10〜30℃の間に調節して用いるか、線材の
第3冷却帯入り側の温度を規定する。
【0019】冷却水槽が屋外に設置の場合には、一般的
には0℃以下から40℃程度の幅をもってばらつく
で、散水の量により規制する場合には季節により強度、
延性値がばらつく原因となる。10〜30℃の範囲とす
るのは、この温度範囲の場合、調整に余分のエネルギー
を消費しないですむからである(尚、水温をこの範囲と
しても、気温等の影響も避けられないから、直接線材を
測温して冷却率を調整することが望ましい)。
【0020】図16は後述する図5eの条件において水
温が変化した時の引張り強さにおよぼす影響を示すもの
であり、水温が10℃未満では放冷の場合は過冷ぎみと
なり、強度のバラツキが大きくなり、一方30℃を超え
ると冷却速度が小さくなり強度が低下することが示され
ている。
【0021】図17は急冷後の線材の温度を測定して制
御した例を示すもので、図8に示すような第1〜第4の
各冷却帯よりなる冷却過程において第3冷却帯入り側の
温度を430〜460℃になるように水量を変化せしめ
て、引張り強さにバラツキを生じないようにした例を示
すものである。
【0022】本発明においては上記のように使用する水
温を予め調節するか、もしくは第3冷却帯入り側の線材
の温度を測定し水量の増減を図ることができる。設定す
る線材の温度範囲は大きさ、材質により適宜基準を変更
して実施することは云うまでもない。又本発明において
好ましい操業をなすには上記のように、通常は非同心的
に数条の鋼線が重なったそのままの状態で、第1冷却帯
から第4冷却帯まで搬送されるのを、線材リング間の接
触点をずらして均一冷却を行うために、コンベア側壁に
交互に設けた線材の押し込み機構を利用する。即ちこの
ような押し込み機構については、図10(a) 平面図に示
すように、垂直に複数個の細径ローラー29を取り付け
たアングル31をコンベア側壁26に取り付けて、直進
してくるリング状鋼線を、前記細径ローラーで反対側に
押しやるようにして、蛇行せしめるものである。細径ロ
ーラーを使用したのは、接触抵抗を少なくすることと、
鋼線を傷つけないためであり、蛇行するうねりの大きさ
は離間調節穴33,ピン34により、自由に変えられる
ようにした(詳細は実施例に記載する)。
【0023】図11(a) は蛇行装置により最初重なって
いたP点が次第にQ1 〜Q5 へと位置を変えていること
を示す模式図である。このように本発明における線材の
押し込み機構は接触抵抗を小さくし、離間角度の調節も
極めて簡単にできるように配慮してある。
【0024】図14(a)は後述する実施例No.
おいて押し込み機構を行なった場合の層厚部の冷却床の
位置別線材の硬度分布を示すものであり、(b)の実施
例No.における押し込み機構を用いない場合に比較
して、その均一冷却の効果の極めて大きいことが対比し
て示されている。図15は蛇行させるための押し込み量
と引張強さのバラツキの関係を示す。冷却条件は後述す
る表5のd,eに準ずる。押し込み40mmでバラツキ
は約半分になり、80mmで最も小さくなり、100m
mではまたやや大きくなる。これは搬送抵抗が大きくな
ってリングピッチが小さくなり、重厚部が十分ばらけな
くなるからである。30〜100mmでの間で利用する
ことが好ましい。
【0025】尚、本発明の好ましい操業をなす場合にお
ける押し込み機構は、リング状線材の重なり接触点を刻
々ずらすようにすることが目的であるから、細径ローラ
ーの代りに細線で編んだベルトを線材の進行速度に合せ
て回転せしめて押し込んでもよく、電磁石を用いるかも
しくは搬送用ロールの軸線を傾斜せしめる等して線材の
重なり接触点をずらす機構を採用することができる。
【0026】更に本発明のものは、その具体的設備にお
いて前記した第3〜4冷却帯に必要に応じて保熱カバー
を用いることにより−2℃/sec 〜+3℃/sec の徐冷
もしくは復熱処理を行なう。
【0027】細径の直接パテンティング等の場合、夏季
は問題はないが、冬気は過冷マルテンサイトの発生の危
険がある場合にかぎり、保熱カバーを用いる。2℃/se
c を超える冷却速度では過冷組織発生の危険があり、一
方3℃/sec を超える復熱処理を行なうことは、余分の
時間とエネルギーを必要とする。
【0028】直接パテンティングにおいては第3冷却帯
入り側の温度が450℃とすると最終冷却帯出側におい
て500℃程度まで温めるだけで充分目的は達成され
る。
【0029】線材はリフォーミングタブで集めて徐冷さ
れるから第3冷却帯からリフォーミングタブまでの間で
過冷組織が発生しない限り未変態オーステナイトが若干
残っていても差し支えはない。又、この帯域における加
熱機構は線材の焼戻しにも利用することができる。
【0030】本発明によるものの具体的実施例では後述
するように衝風ブロワーは4機使用しているが適宜増減
しうることは勿論である。
【0031】冷却に使用する水量は1.6m×9.0mの冷
却床の例では30〜300m3/hrを必要とする。又、
上述の冷却床の場合、気水ノズルの数は50〜300個
の間が好ましく50個以下では冷却能力が不足する。1
冷却帯当りの送気管と送水管の対は10〜40本所定の
間隔で配置し線材層厚部が中央部より1.5〜4.0倍繰り
返し冷却を受けるように配置する必要がある。
【0032】
【実施例】押し込み機構を有しない一般的な場合 図1は本発明方法を実施するための装置を示す。(a)
は正面図,(b)は平面図,(c)は側面図であり、1
は線材,3はコンベアロール,5は衝風,7は衝風ミス
ト,13は水ヘッダー管,14は空気ヘッダー管,15
は送気管,16は送水管,17は気水スプレーノズル,
18は気水スプレー,19は衝風ミストの流れ,20は
衝風調節用プレート,21は側面ミスト飛散防止カバ
ー,22は衝風チャンバー,23は水溜め,24は電動
シリンダー,25は回転軸を示す。即ち送気管、送水管
により送られた空気と水は、ノズルにより混合されて気
水ミストとなり、線材を上面から冷却する。一方下方か
らは衝風を吹きつけ、衝風調節用プレート20によって
屈曲降下したミストを衝風ミストとして反転上昇せし
め、線材を上下から同時に強制冷却する。線材の重なり
程度に応じて、リング中央部では気水ミストの量を少な
くし、端部では多くした。又、上面においては、リング
中央部よりも端部にミストノズルの設置個数を多くし
て、均一な冷却速度が得られるようにした。上方からの
気水ミストは衝風の上昇流に巻き込まれて、上下からの
気水ミストにより線材は急冷される結果となっている。
【0033】更に図8は上記したような装置を線材1の
移送ライン方向にそって示した全般的な断面図が示さ
れ、この図においてA,B,C,Dとして示されている
のは下方からの衝風ブロワー4であり、巻き取り機2の
下部から温度計10の設けられている所の間が冷却帯で
あり、これは4つの帯域に区分されており、上流の方か
ら第1冷却帯〜第4冷却帯まであるが、図面では第3〜
第4冷却帯においては保熱カバー8が使用されている。
ここでは徐冷もしくは復熱処理(加熱も含む)が行なわ
れる。
【0034】図面には第1冷却帯において上面気水スプ
レー装置6が示されている。上面からの気水ミストの噴
射を下方からの衝風5により衝風は実際には衝風ミスト
7となっている。線材の搬送用コンベア3はこの図8で
は簡単化して線で記載してあるが、実際には図1におい
て同じ符号3で示すようにローラーコンベアである。
【0035】図1(a) のように送気管15, 送水管16
が、気水スプレイノズル17に連結されており、回転軸
25により気水スプレイ装置を反転せしめることができ
るようになっている。このように装置を回転させるのに
代えて、これを横方向にスライドさせてもよい。
【0036】図9は12mmφ線材をパテンティングする
際の気水スプレイノズルの配置例を示すものであり、搬
送方向に直角な方向には1列13個、搬送方向に平行な
方向には1列16個のノズルを取り付けてあるが、鋼線
材の重なりに応じた配置としてあり、過疎になっている
ことが示されている。又、使用する線材の太さ、冷却水
の温度等に応じてノズルの開閉が自在にできるようにな
っている。
【0037】次に図1の装置により急冷した例について
説明する。表1は供試材の化学成分を示す。Mn−B鋼、
Mn−Cr−B鋼はプレストレスコンクリート鋼線用。低C
−Si−Mn鋼はチェーンピンやボルト用の鋼であり、SU
S304はオーステナイト系ステンレスである。表2に
は試験条件を示す。なお、この試験におけるミスト冷却
帯の面積は 1250mm×1800mmである。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】即ち表2におけるaは従来のステルモア
法、bは衝風を停止して上部気水ミストのみによる冷却
の場合、cはミストの水量が不足している場合、dは気
水ミストと衝風を適正に吹きつけた本発明、eはやや水
量が多すぎる場合、fは水スプレーのみの場合の比較例
である。次の表3にその結果を試験No. 毎に示す。線材
の温度測定は放射温度計を使用した。引張試験は1トン
の線材の先端、中央、後端の3個所の各3リングについ
て、1リングを24当分して行った。また組織の観察は
2%ナイタルか10%シュウ酸により腐食して光学顕微
鏡を使用した。
【0040】
【表3】
【0041】前記した表3について説明すると、プレス
トレスコンクリート用鋼線材の製造においてステルモア
法ではMn−B鋼を用いるとNo. 1に示す如く全く強度が
低く、このためNo. 6に示す如くMn−Cr−B鋼を用いて
150kgf/mm2 級の強度とする必要があった。しかしN
o. 4に示す如く本発明によればMn−B鋼で充分な強度
を得るとともにバラツキもNo. 6より小さくなる。低C
−Si−Mn鋼においてもNo. 7のステルモア法のものより
No. 10の本発明は充分強化されている。また、SUS
304においてはNo. 12のステルモア法では冷却速度
が小さいため冷却途中で炭化物を析出し、強度が高い。
このため従来はオフラインで溶体化処理を行わねばなら
なかったが、本発明によればNo. 15に示す如く炭化物
の析出もなく軟質な直接溶体化処理線材を得ることがで
きる。
【0042】No. 2, 8, 13は下から衝風を吹きつけ
ていないので層厚部の片面のみが急冷されたため強度の
バラツキが極めて大きい。No. 3, 9, 14は水量が不
足し、また気水比も大きいため、冷却能力が不足で充分
な高強度化、または軟質化が達成されていない。No.
5, 11, 16は不必要に水量が多い場合の例である
が、効果はそれぞれNo. 4, 10, 15と同じである。
また炭素鋼において必要以上に速く冷却すると割れを発
生し易くなり、好ましくない。No. 17〜21は何れも
本発明例であって、何れも好ましい品質となっている。
【0043】図4にはNo. 7, 8, 10の例について半
リング内の位置別バラツキを示す。0°, 180°はコ
ンベヤ中央の位置であり、90°はコンベヤ端の最も重
なりの大きい位置である。No. 7のステルモア法におい
ては強度が低い、No. 8の上面ミスト冷却だけでは層厚
部が均一に冷却されないため90°の位置を中心に大き
くばらついている。これに対して上面からノズルによる
気水ミスト冷却、下面から衝風による冷却を施した本発
明No. 10は全体が均一に高強度化されている。
【0044】尚、本発明者等は線材の下方から上向きに
ミストノズルを設けて気水ミストを噴霧することについ
ても検討したが、前述の本発明の実施例と差のない結果
が得られている。
【0045】又、図5には9mmφ線材における衝風速度
−水と、冷却速度の関係を示し、さらに図6には衝風2
0m/sec における線材の冷却速度と水量の関係を示す
が、本発明範囲内の条件を採用することにより10℃/
sec 以上の冷却速度を適切に得ることができる。
【0046】又、上記したところは15〜30℃の水を
用いた場合であるが、本発明によるものは熱水を採用す
ることができ、あるいは15℃以下の冷水を用いること
ができる。即ちこのような冷却水の水温と冷却速度の関
係を、ミスト冷却およびスプレー水冷却の場合について
要約して示しているのが図7であるが、水の温度が30
℃を超えた温水ないし熱水を用いることにより、それ以
下の冷水の場合より冷却能力はそれなりに劣るとして
も、よりソフトな衝突力が得られ、均一冷却が得られ
る。スプレー水冷却、ミスト水冷却の何れの場合におい
ても一般的に0.5m3/min 以上の量とすることにより1
0℃/sec 以上の冷却速度が得られ、本発明の目的を達
することができる。15℃以下の冷却水であれば冷却速
度がより高いものとなる。
【0046】図10以下に示した押し込み機構を用いて
実施した場合(但し押し込み機構なしの場合を適宜に示
す)
【0047】即ち図10に示した押し込み機構の押し込
み量を80mmとし、図9に示した第1冷却帯における最
大使用時247個の気水ノズルにおいて41個のノズル
をこの図示のように閉じて実施した。図10において
(a) は平面図, (b) は正面図,(c) は(b) 図におけるX
−X´部でみた側面図であるが、(a) 図についてはすで
に説明したので、省略する。(b) 図にはコンベア側壁2
6に固定されたアングル31に、ボルト30を介して細
径ローラー29が軸止されていることが示されている。
板32はローラ間を塞いでいるものである。
【0048】図11(a) は接触点が図10の蛇行装置に
より刻々と移動していく本発明の態様を示したものであ
る。(b) は従来の線材の重なり接触点が不変のまま移行
することを示した図、図12は従来の設備における縦ロ
ーラ27による線材の移動状況(b) と本発明方法におけ
る押し込み機構を採用した場合(a) を対比して示した模
式図であり、押し込み機構28により、リング状線材が
蛇行しつつ搬送されることは明らかである。
【0049】又このような機構を用いて実施した具体的
な冷却条件は以下の如くである。
【0050】空気圧:3.0kgf/cm2G, 水圧:2.2kgf/cm
2, 空気量:36.3Nm3/hr, 水量:14.1 l/min, 気
水比(空気量/水量):42.9, 衝風速度:30m/se
c
【0051】次の表4には上記のような条件下で本発明
者等が採用した供試材の種類とそれらの化学組成を示す
が、鋼Aはピアノ線SWRH82B、鋼Bはプレストレ
ス用Mn−Cr−B鋼、鋼Cはオーステナイト系ステンレス
鋼SUS304である。
【0051】
【表4】
【0052】又上記のように処理したものについてその
処理条件としては表5に示す如くである。即ち先ず冷却
条件の夫々の特徴を述べると、aは通常の衝風冷却、b
はノズル個数が30個と少ない場合、cは119個のノ
ズルを使用しているが衝風を併用していない例、dは気
水ノズル、衝風は用いたが押し込み機構を利用しなかっ
た例、eはdと同一条件の他に押し込み機構により80
mmの蛇行を行なった例、fはeよりも冷却を強化し蛇
行せしめ急冷後加熱処理を行なった例である。g,hは
第2冷却帯にも160個のノズルを配置して焼入れをし
た時の例であり、衝風は第1,第2冷却帯で使用した。
gは蛇行なし、hは蛇行を行ったものである。i,jは
気水比0、即ちスプレー水を吹き付けた例で、iは蛇行
なし、jは蛇行ありである。kは30m/hrの水を
スプレー水として吹き付けた例、また1からpまでは順
次気水比を250から0まで下げていった例であり、k
からpまではいずれも蛇行を行っている。尚、条理時の
水温は15℃である。
【0053】
【表5】
【0054】次の表6にはそのような処理によって得ら
れた結果を要約して示すが、本発明によるものは何れに
しても好ましい結果を得ている。
【0055】
【表6】
【0056】即ち、No. 1〜6はSWRH82Bのもの
であるが、No. 1は衝風冷却のみのため冷却速度が小さ
く、このため組織は粗大なパーライトであり、強度、延
性は何れも乏しい。
【0057】No. 2は、気水スプレーされているが、ノ
ズル数、水量の不足で充分な強度が得られていない。
【0058】No. 3は、上面からの気水スプレイのみで
下方からの衝風がないため冷却速度が小さくこれも充分
な強度は得られていない。
【0059】No. 4は、本発明の基本的条件を満足した
もので、全体の冷却速度は大きく、引張り強度の最大
値、平均値は大きいが押し込み機構を用いていないため
層厚部の局部的な軟質点が解消されておらず、最小値が
小で強度にバラツキが認められる。
【0060】No. 5は、本発明の基本的条件を満足する
と共に押し込み機構を活用し充分な冷却条件を備えてい
るので高強度、高延性で、しかもバラツキも少なくオフ
ラインのLP材に充分匹敵する特性を有している。
【0061】No. 6は、充分な冷却がなされており、強
度、延性ともLP材の水準以上となっている本発明の実
施例である。但し急冷後過冷組織が発生し易いので、加
熱処理をしてその発生を防止するのが望ましい。
【0062】尚、通常のLP処理で得られる強度は12
3kgf/cm2 、絞り40%程度であり、オーステナイト粒
は直接パテンティング材よりは大きくなるので絞りは低
い。
【0063】No. 7,No. 8はMn−Cr−B鋼の例である
が、No. 7は第2冷却帯において気水スプレイ冷却を行
なっておらず、このため線材がMs 点以下に冷却されて
いないと共に押し込み機構も使用されていないので本発
明の好ましい実施例となっていないから強度にはそれな
りのバラツキが残っている。
【0064】No. 8は、この点が全て改善されており、
バラツキの少ない高強度、高延性の線材が得られてい
る。
【0065】No. 9は、ステンレスの溶体化処理に利用
した例であるが炭化物の析出もなく低強度、高延性の線
材が得られていて、本発明の好ましい実施例である。
【0066】No. 10、11においてはMn−Cr−B鋼を
同じ条件で冷却している。蛇行ありのNo. 11の方が強
度バラツキが小さいが、蛇行がなくてもNo. 1程度のバ
ラツキはこの場合差しつかえない。
【0067】No. 12〜17は径の異なるSWRH82
Bを試験した例である。
【0068】スプレー水を用いたNo. 12においても良
好な機械的性質を得ている。
【0069】気水比の大きい条件lで試験したNo. 13
は冷却能力がやや小さいのと、冷却にムラが出たため強
度が低く、組織も粗大Pが混在している。
【0070】No. 14〜17は各線径に適した条件で冷
却しているため、何れも良好な機械的性質となってい
る。
【0071】図13には前記したNo. 1の衝風冷却と、
No. 5の本発明の冷却を行った場合の線材温度推移を示
す。衝風冷却においては820℃から620℃まで冷却
するのに34秒必要としている。即ち平均冷却速度は約
6℃/sec しかない。これに対しNo. 5の第1冷却帯で
は17秒で480℃まで急冷されている。即ち冷却速度
は20℃/sec と衝風の3倍以上の大きさであることが
明示されている。
【0072】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明方法による
ときは、従来のステルモア法の設備を若干改造し、気水
ミストと衝風または衝風ミストを効率的に用い、硬鋼線
材のDP性向上、非調質PC用の直接焼入れ、二相組織
線材の直接焼入れの如きが可能となり、炭素鋼において
高強度線材を、又ステンレス鋼においては軟質な線材を
製造することができる。更に押し込み機構の如きを用い
非同心リング状態の搬送線材を蛇行せしめることにより
線材の重なり接触点をずらして移送し、この状態で上方
からの気水スプレイを用い、下方からの衝風および衝風
ミストと併せて効率的な熱処理を行なうことによって本
発明を好ましい条件で実施せしめ、少ない水量で物理的
特性にバラツキの少ない好ましい鋼線材を得ることがで
き、業界に益するところは頗る大きいものであるから工
業的にその効果の大きい発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施される装置の説明図で、(a)
は正面図, (b) は平面図, (c)は側面図である。
【図2】鋼の連続変態曲線に従来のステルモア法と本発
明の冷却曲線を重ねて示した図表である。
【図3】非同心リング状線材の搬送手段上における重な
り状態を示した平面図である。
【図4】本発明法と比較例による線材半リング内の強度
位置別バラツキを示した図表である。
【図5】衝風速度−水量と冷却速度の関係を示した図表
である。
【図6】衝風(20m/sec)における線材の冷却速度と
水量の関係を示した図表である。
【図7】水温による冷却速度の如何をミスト冷却とスプ
レー水冷却について示した図表である。
【図8】本発明を実施する装置の1例を示す全般的な断
面図である。
【図9】気水スプレイノズルの配置例を示すものであ
る。
【図10】押し込み機構に関する図面で、(a) は平面
図, (b) は正面図, (c) は(b) 図におけるX−X´断面
を示す。
【図11】線材の重なりを示すもので、(a) は本発明
法, (b) は従来方法の例である。
【図12】線材の移送形態を模式的に示したもので、
(a) は本発明例, (b) は従来例を示す。
【図13】冷却方法の相違による冷却帯における線材の
温度推移を示したものである。
【図14】重なり接触部の線材の硬度を示した図表であ
る。
【図15】押し込み機構による押し込み量と引張り強さ
のバラツキの関係を示した図表である。
【図16】冷却水温と引張り強さの関係を示す図表であ
る。
【図17】第3冷却帯入り側温度を一定としたときの冷
却水量と温度の関係を示したものである。
【符号の説明】
1 線材 2 巻き取り機 3 ローラコンベヤ 4 衝風発生装置 5 衝風 6 上面気水スプレー装置 7 衝風ミスト 8 保熱カバー 9 リフォーミングタブ 10 温度計 11 水入口 12 空気入口 13 水ヘッダー管 14 空気ヘッダー管 15 送気管 16 送水管 17 気水スプレーノズル 18 気水スプレー 18 衝風ミストの流れ 20 衝風調整用プレート 21 側面ミスト飛散防止カバー 22 衝風チャンバー 23 水溜め 24 電動シリンダー 25 回転軸 26 コンベア側壁 27 太径縦ローラー 28 押し込み機構 29 細径ローラー 30 ボルト 31 アングル 32 板 33 離間距離調節穴 34 ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−59015(JP,A) 特開 昭53−138917(JP,A) 実開 昭58−56063(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 1/00,1/26 C21D 9/52,9/573 B21B 45/02 320

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱間圧延鋼線材を非同心リング状態でロ
    ーラコンベヤにより搬送し、該ローラコンベヤ両側に交
    互に設けた案内手段により前記線材の接触点をほぼ連続
    的にずらしながら蛇行搬送させ、該搬送途中において、
    前記線材の上方からノズルを用い0.5〜10m/m
    inの水を気水比200Nm/m以下で微小粒子と
    した気水ミストを発生させ、前記ローラコンベヤにおけ
    るロール間に衝風調整プレートを配設した条件下で上方
    からの前記気水ミストと下方からの衝風および衝風ミス
    トをそれぞれ上記線材に吹付け、19℃/sec以上の
    冷却速度で冷却することを特徴とする熱間圧延鋼線材の
    直接急冷方法。
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