JP2017066435A - 高強度鋼線の製造方法 - Google Patents

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友信 石田
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Abstract

【課題】鋼線にパテンティング処理を施して高強度鋼線を製造するにあたり、パテンティング処理時に初析セメンタイトが析出するのを防ぎ、伸線性を高めた高強度鋼線を製造する方法を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.95〜1.3%、Si:0.1〜1.2%、Mn:0.2〜1%、Al:0%超0.01%以下、P:0%超0.02%以下、S:0%超0.02%以下、Ti:0%以上0.005%以下、およびN:0%超0.01%以下を含有し、残部が鉄および不可避不純物からなり、線径が3.5mm以下の鋼線を、900〜1100℃に加熱した後、冷却開始温度を800〜1100℃とし、冷却停止温度を480〜630℃とし、前記冷却開始温度から前記冷却停止温度までの平均冷却速度を100〜300℃/秒として冷却を行った後、560〜610℃の温度域で保持する。
【選択図】なし

Description

本発明は、スチールコードやソーワイヤなどに好適に用いられる高強度鋼線を製造する方法に関する。
スチールコードやソーワイヤなどには、例えば、引張強度が4000MPa以上の高強度鋼線が用いられる。こうした高強度鋼線は、伸線加工して得られた鋼線にパテンティング処理を施すことによって得られる。パテンティング処理とは、一般的には、鋼線を連続炉で900〜1000℃に加熱して金属組織をオーステナイト化し、その直後に600℃前後に保たれた冷媒に浸漬、保持してパーライト化する熱処理である。この熱処理により、鋼線の金属組織は均一で、且つ緻密なパーライト組織となり、鋼線の強度が上昇すると共に、特性のばらつきを低減できる。また、オーステナイト化することで鋼線に加えられた加工歪みをキャンセルできるため、伸線加工とパテンティング処理を交互に繰り返すことで非常に大きな加工度で加工できる。伸線工程とパテンティング処理を一連の工程として、1回目の工程を1次伸線、2回目の工程を2次伸線、n回目の工程をn次伸線、最後の工程を最終伸線と呼ぶことがある。
パテンティング処理により鋼線の強度を高めるには、鋼線に含まれるC量を増加させておき、パテンティング処理によってセメンタイトを生成させることが有効である。しかし、C量が0.95%以上の高炭素鋼においては、パテンティング処理によってパーライト組織中に初析セメンタイトが析出し、伸線性を低下させる問題があった。また、析出した初析セメンタイトは、パーライト組織を構成するラメラセメンタイトよりも強度を高める効果が低いため、初析セメンタイトが僅かでも析出すると、Cによる強度上昇効果が充分に得られないという問題があった。
特に、スチールコードやソーワイヤなどに用いられる線径が0.3〜0.1mm程度の極細線については、最終伸線での加工度が最も大きく、この加工度が製品の強度を左右するため、最終伸線前に行うパテンティング処理での組織制御が非常に重要であり、初析セメンタイトの析出を極力抑制することが望ましい。
過共析鋼における粒界初析セメンタイトの生成を完全に阻止することにより、高減面率の伸線加工を可能ならしめ、C含有率を高めた効果を十分生かした高強度鋼線の製造技術が特許文献1に開示されている。この特許文献1に開示されている高強度鋼線の製造方法は、C:0.90〜1.25%、Si:0.15〜1.5%、Mn:0.3〜1.0%、残余をFeおよび不可避的不純物からなる鋼線を加熱してオーステナイト化したのち、所定の冷却速度で400〜650℃に保持された冷媒中に焼き入れ、引き続き該冷媒中で恒温変態を完了させるところに特徴がある。特許文献1には、冷媒である溶融鉛や流動層の温度を制御して、鋼線の冷却速度を調整することが記載されている。また、冷却槽内の温度は、赤熱した鋼線が進入する側の冷媒温度は低く設定し、その他の部分の温度は、鋼組成に応じて微細な層状パーライトが得られる温度に保持すればよいこと、このような目的のためには、冷却槽は傾斜加熱できるような構造が望ましく、複数の冷却帯に分類された冷却槽を採用できることが記載されている。
特開平3−271329号公報
上記特許文献1に記載の製造方法では、鋼線を加熱してオーステナイト化した後、冷媒である溶融鉛や流動層の温度を制御することによって鋼線の冷却速度を制御しているが、この冷却速度を制御するには、複数の冷却帯に分類された冷却槽を用いる必要があり、設備が大規模化する。仮に、一般的な単槽の設備で実施しようとすると、温度差を保つために冷媒の攪拌が制限されるので、製造中に冷媒温度が変化して特性がばらつきやすくなると考えられる。
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、鋼線にパテンティング処理を施して高強度鋼線を製造するにあたり、パテンティング処理時に初析セメンタイトが析出するのを防ぎ、伸線性を高めた高強度鋼線を製造する方法を提供することにある。
上記課題を解決することのできた本発明に係る高強度鋼線の製造方法とは、質量%で、C:0.95〜1.3%、Si:0.1〜1.2%、Mn:0.2〜1%、Al:0%超0.01%以下、P:0%超0.02%以下、S:0%超0.02%以下、Ti:0%以上0.005%以下、およびN:0%超0.01%以下を含有し、残部が鉄および不可避不純物からなり、線径が3.5mm以下の鋼線を、900〜1100℃に加熱した後、冷却開始温度を800〜1100℃とし、冷却停止温度を480〜630℃とし、前記冷却開始温度から前記冷却停止温度までの平均冷却速度を100〜300℃/秒として冷却を行った後、560〜610℃の温度域で保持する点に要旨を有する。
前記鋼線は、更に、
(a)Cr:0%超0.5%以下、V:0%超0.5%以下のいずれか1種以上、
(b)Cu:0%超0.5%以下、
(c)Ni:0%超0.5%以下、
(d)Nb:0%超0.5%以下、
(e)B:0%超0.01%以下、
を含有してもよい。
前記冷却は、加熱後の鋼線に、空気または水の少なくとも一方を吹き付けて行うことが好ましい。前記空気または水の少なくとも一方は、加熱後の鋼線に対して異なる方向から吹き付けることが好ましい。前記保持は、流動砂を用いて行うことが好ましい。
本発明によれば、鋼線にパテンティング処理を施して高強度鋼線を製造するにあたり、所定の温度に加熱した後、所定の温度区間を急速冷却しているため、パテンティング処理時に初析セメンタイトが析出するのを抑制できる。その結果、4000MPa以上の高強度で、且つ伸線性が良好な高強度鋼線を製造できる。
本発明者らは、上記課題を解決するため、高炭素鋼線にパテンティング処理したときの熱履歴と、パテンティング処理して得られる高強度鋼線の金属組織との関係について、鋭意検討を重ねてきた。その結果、線径が3.5mm以下の鋼線を用い、この鋼線に、所定の温度で加熱した後、所定の温度で保持するパテンティング処理を施すにあたり、所定の温度区間を急速冷却すれば、パテンティング処理時における初析セメンタイトの析出を抑制でき、強度を高められると共に、伸線性も改善できることを見出し、本発明を完成した。
以下、本発明に係る高強度鋼線の製造方法について詳細に説明する。
まず、本発明の製造方法に用いられる鋼線の成分組成について説明する。
本発明の製造方法では、質量%で、C:0.95〜1.3%、Si:0.1〜1.2%、Mn:0.2〜1%、Al:0%超0.01%以下、P:0%超0.02%以下、S:0%超0.02%以下、Ti:0%以上0.005%以下、およびN:0%超0.01%以下を含有し、残部が鉄および不可避不純物からなる鋼線を用いる。
Cは、鋼線の強度を高めるのに作用する元素であり、C量の増加に伴って鋼線の強度は向上するが、初析セメンタイトが析出しやすくなる。従って、本発明では、Cを0.95%以上含有することを前提とする。C量が0.95%未満の鋼線は、既存の技術でも初析セメンタイトの析出は問題にならず、充分な伸線性が得られる。C量は、好まくは1.0%以上、より好ましくは1.05%以上である。しかし、C量が多くなりすぎると初析セメンタイトの析出を充分に抑制できず、鋼線の伸線性を改善できない。従って、C量は、1.3%以下、好ましくは1.25%以下、より好ましくは1.20%以下とする。
Siは、脱酸材として作用する元素であり、鋼線中の酸化物系介在物の低減に寄与する。また、鋼線の強度を高める作用も有する。こうした効果を発揮させるには、Si量は、0.1%以上とする必要がある。Si量は、好ましくは0.15%以上、より好ましくは0.20%以上である。しかし、過剰に含有すると、伸線時の脆化を促進し、鋼線の捻回特性を低下させ、伸線性を改善できない。従って、本発明では、Si量は、1.2%以下とする。Si量は、好ましくは1.15%以下、より好ましくは1.0%以下である。
Mnは、鋼の焼入れ性を大きく高め、衝風冷却時の変態温度を低下させ、パーライト組織の強度を高める作用を有する元素である。こうした効果を発揮させるために、Mn量は、0.2%以上とする必要がある。Mn量は、好ましくは0.3%以上、より好ましくは0.4%以上である。しかし、Mnは、偏析し易い元素であり、過剰に含有するとMnが偏析した部分の焼入性が局所的に増大し、マルテンサイト等の過冷組織を生成させる危険がある。従って、本発明では、Mn量は、1%以下とする。Mn量は、好ましくは0.9%以下、より好ましくは0.8%以下である。
Alは、不純物として含有する元素であり、Alの様なAl系介在物を生成して、伸線加工時の断線率を上昇させる。従って、本発明では、Al量は、0.01%以下とする。Al量は、好ましくは0.008%以下、より好ましくは0.007%以下とする。Al量は、できるだけ低減することが推奨されるが、工業的に0%にすることは困難である。
Pは、不純物として含有する元素であり、旧オーステナイト粒界に偏析して粒界を脆化させ、疲労特性を低下させる。従って、本発明では、P量は、0.02%以下とする。P量は、好ましくは0.018%以下、より好ましくは0.016%以下である。P量は、できるだけ低減することが推奨されるが、工業的に0%にすることは困難である。
Sは、上記Pと同様、不純物として含有する元素であり、旧オーステナイト粒界に偏析して粒界を脆化させ、疲労特性を低下させる。従って、本発明では、S量は、0.02%以下とする。S量は、好ましくは0.018%以下、より好ましくは0.016%以下である。S量は、できるだけ低減することが推奨されるが、工業的に0%にすることは困難である。
Tiは、不純物として含有する元素であり、TiNの様なTi系介在物を生成して、伸線加工時の断線率を上昇させる。従って、本発明では、工業生産上、Ti量は、0.005%以下とする。Ti量は、好ましくは0.003%以下、より好ましくは0.002%以下である。Ti量は、できるだけ少ない方が推奨され、最も好ましくは0%である。
Nは、不純物として含有する元素であり、TiNの様な窒化物を生成して、伸線加工時の断線率を上昇させる。従って、本発明では、工業生産上、N量は、0.01%以下とする。N量は、好ましくは0.008%以下、より好ましくは0.006%以下である。N量は、できるだけ少ない方が推奨されるが、工業的に0%にすることは困難である。
本発明の製造方法に用いられる鋼線は、上記成分組成を満足するものであり、残部成分は鉄および上記Al、P、S、Ti、N以外の不可避不純物である。上記不可避不純物としては、例えば、O(酸素)や、例えば、Pb、Bi、Sb、Snなどのトランプ元素などが含まれる。
上記鋼線は、更に、
(a)Cr:0%超0.5%以下、V:0%超0.5%以下のいずれか1種以上、
(b)Cu:0%超0.5%以下、
(c)Ni:0%超0.5%以下、
(d)Nb:0%超0.5%以下、
(e)B:0%超0.01%以下、
を含有してもよい。こうした範囲を規定した理由は、次の通りである。
(a)CrおよびVは、いずれも強度上昇に寄与する元素である。CrとVは、単独で、または併用できる。
Crは、パーライトのラメラ間隔を小さくし、鋼線の強度を高める元素である。こうした作用を有効に発揮させるには、Cr量は、0.05%以上とすることが好ましい。Cr量は、より好ましくは0.10%以上、更に好ましくは0.13%以上である。しかし、過剰に含有してもこうした効果は飽和し、経済的に無駄である。従って、Cr量は、0.5%以下とすることが好ましい。Cr量は、より好ましくは0.4%以下、更に好ましくは0.3%以下である。
Vは、微細な炭窒化物を生成し、鋼線の強度を高める元素である。また、Vは、固溶N量を低減する元素であり、これにより捻回特性が向上し、鋼線の伸線性を改善できる。こうした作用を有効に発揮させるには、V量は、0.02%以上とすることが好ましい。V量は、より好ましくは0.04%以上、更に好ましくは0.06%以上である。しかし、Vは高価な元素であり、過剰に含有してもこうした効果は飽和し、経済的に無駄である。従って、V量は、0.5%以下とすることが好ましい。V量は、より好ましくは0.4%以下、更に好ましくは0.3%以下である。
(b)Cuは、線材の表面に濃化してスケールの剥離性を高め、メカニカルデスケーリング(MD)性を高める作用を有する。こうした作用を有効に発揮させるには、Cu量は、0.03%以上とすることが好ましい。Cu量は、より好ましくは0.05%以上、更に好ましくは0.06%以上である。しかし、過剰に含有すると、鋼材表面にブリスターを生じるため、Cu量は、0.5%以下とすることが好ましい。Cu量は、より好ましくは0.4%以下、更に好ましくは0.3%以下である。
(c)Niは、鋼線の耐食性を高める作用を有する元素である。こうした効果を有効に発揮させるには、Ni量は、0.05%以上とすることが好ましい。Ni量は、より好ましくは0.10%以上、更に好ましくは0.15%以上である。しかし、過剰に含有してもこうした効果は飽和し、経済的に無駄である。従って、Ni量は、0.5%以下とすることが好ましい。Ni量は、より好ましくは0.4%以下、更に好ましくは0.35%以下である。
(d)Nbは、結晶粒を微細化して鋼線の延性を高める元素である。こうした効果を有効に発揮させるには、Nb量は、0.05%以上とすることが好ましい。Nb量は、より好ましくは0.10%以上、更に好ましくは0.15%以上である。しかし、過剰に含有してもこうした効果は飽和し、経済的に無駄である。従って、Nb量は、0.5%以下とすることが好ましい。Nb量は、より好ましくは0.4%以下、更に好ましくは0.35%以下である。
(e)Bは、オーステナイト粒界に濃化し、粒界フェライトの生成を妨げて鋼線の伸線性を向上させる作用を有する元素である。また、Bは、Nと化合してBNの様な窒化物を形成し、固溶N量の増加による靱性低下を抑えて捻回特性を向上し、伸線性を改善する作用も有する。こうした効果を有効に発揮させるには、B量は、0.0005%以上とすることが好ましい。B量は、より好ましくは0.0008%以上、更に好ましくは0.0010%以上である。しかし、過剰に含有すると、BとFeとの化合物が析出し、熱間圧延時に割れを引き起こす。従って、B量は、0.01%以下とすることが好ましい。B量は、より好ましくは0.008%以下、更に好ましくは0.006%以下である。
本発明の製造方法では、線径が3.5mm以下の鋼線にパテンティング処理を施す。鋼線の線径が大きくなるほど、冷却時における鋼線の表層部と内部との温度差が大きくなり、表層部に過冷組織であるマルテンサイトやベイナイトが生成しやすくなる。従って、本発明では、上記鋼線の線径は、3.5mm以下とする。上記鋼線の線径は、好ましくは3.0mm以下、より好ましくは2.5mm以下である。
上記鋼線の線径の下限は特に限定されないが、最も細くてもおよそ0.4mm程度である。
上記パテンティング処理は、上記鋼線を、加熱炉で900〜1100℃に加熱した後、パテンティング炉で560〜610℃の温度域で保持して行うが、本発明の製造方法では、加熱炉で加熱した上記鋼線を、冷却開始温度を800〜1100℃とし、冷却停止温度を480〜630℃とし、この冷却開始温度と冷却停止温度との間を、平均冷却速度を100〜300℃/秒として冷却してから、保持することが重要である。
(加熱温度:900〜1100℃)
加熱温度が低すぎるとオーステナイト化が不充分となり、熱処理後に未固溶炭化物と呼ばれる球状の炭化物が残存する。未固溶炭化物が残存すると鋼線の強度が低下し、かつ伸線中に断線を引き起こす。また、未固溶炭化物はC量が多いほど残存しやすいので、本発明で対象とする高C材に対しては加熱温度を充分に高くする必要がある。また、加熱温度が低いと結晶粒が微細化するが、結晶粒が微細化することによって粒界が増加し、粒界に初析セメンタイトが析出しやすくなるため、伸線性を改善できない。従って、C量が多くなるほど、より高温で加熱することが推奨される。本発明では、上記加熱温度は、900℃以上とし、好ましくは920℃以上、より好ましくは930℃以上とする。しかし、加熱温度が高すぎると結晶粒が過度に粗大化し、鋼線の延性が低下して伸線性が低下する。また、加熱時に鋼線の表層部が脱炭し、表面キズが増加して伸線時に断線を引き起こす。従って、本発明では、上記加熱温度は1100℃以下とする。上記加熱温度は、好ましくは1080℃以下、より好ましくは1050℃以下、更に好ましくは1000℃以下とする。
上記鋼線を加熱する方法は特に限定されないが、例えば、ガスバーナー等による直火炉を用いても良いし、通電加熱や高周波加熱を用いても良い。前述の様なオーステナイト化が達成されていれば、本発明の効果を発揮する。
(冷却開始温度:800〜1100℃)
加熱した鋼線の温度は、パテンティング炉に設けられた冷媒に浸漬されるまでの間に徐々に低下するが、本発明の製造方法では、鋼線の温度ができるだけ高い温度から冷却を開始する必要がある。具体的には、上記冷却開始温度は、800℃以上とする。冷却開始温度が800℃未満では、冷却開始前に初析セメンタイトが析出するため、後述する平均冷却速度で冷却してもパテンティング処理時における初析セメンタイトの析出を抑制できない。そのため、鋼線の伸線性を改善できない。従って、本発明では、冷却開始温度は、800℃以上とする。上記冷却開始温度は、好ましくは810℃以上、より好ましくは830℃以上である。
上記冷却開始温度の上限を1100℃と規定した理由は、上記加熱温度の上限を規定した理由と同じであり、上記冷却開始温度は、好ましくは1080℃以下、より好ましくは1050℃以下、更に好ましくは1000℃以下である。
本発明では、上記加熱炉を出た鋼線の温度を高温に保つために、加熱炉の出口近傍にヒーター等を設けて冷却開始温度を上記温度範囲に制御することが好ましい。
(冷却停止温度:480〜630℃)
冷却停止温度が低すぎると、鋼線の内部にベイナイトやマルテンサイト等の過冷組織が生成し、鋼線の伸線性を改善できない。従って、本発明の製造方法では、冷却停止温度を480℃以上とする。上記冷却停止温度は、好ましくは500℃以上、より好ましくは520℃以上である。しかし、冷却停止温度が高すぎると、冷却停止後に初析セメンタイトが析出し、鋼線の伸線性を改善できない。従って、本発明では、冷却停止温度を630℃以下とする。冷却停止温度は、好ましくは620℃以下、より好ましくは600℃以下である。
(平均冷却速度:100〜300℃/秒)
本発明の製造方法では、上記冷却開始温度から上記冷却停止温度までの平均冷却速度を100〜300℃/秒とする必要がある。加熱炉で加熱された鋼線を急速冷却することによって、パテンティング処理時における初析セメンタイトの析出を防止でき、伸線性を改善できる。従って、本発明では、上記平均冷却速度は、100℃/秒以上とする。上記平均冷却速度は、好ましくは120℃/秒以上、より好ましくは130℃/秒以上である。上記平均冷却速度は、鋼線に含まれるC量が多いほど大きくすることが好ましい。しかし、上記平均冷却速度が大きすぎると、鋼線の表層部と内部との温度差が大きくなり、鋼線の表層部が過度に冷却されて過冷組織が発生する。そのため伸線時に断線し、伸線性を改善できない。従って、本発明では、上記平均冷却速度は、300℃/秒以下とする。上記平均冷却速度は、好ましくは280℃/秒以下、より好ましくは250℃/秒以下である。
上記冷却開始温度から上記冷却停止温度までの平均冷却速度は、加熱炉で加熱された鋼線に対して、空気または水の少なくとも一方を吹き付けることによって制御することが好ましい。空気は、例えば、ブロア等を用いて鋼線に吹き付けてもよいし、コンプレッサ等で圧縮してから鋼線に吹き付けてもよい。コンプレッサ等で圧縮した空気を鋼線に吹き付ける方法によれば、簡便な装置で、低コストで、ブロア等を用いた風冷よりも冷却速度を大きくできる。水は、例えば、コンプレッサ等で圧縮してから鋼線に吹き付けてもよい。
また、圧縮空気と水の混合物を、例えば、スプレーノズルなどを用いて吹き付けることも好ましい。スプレーノズルなどを用いて圧縮空気と水の混合物を吹き付けることによって、鋼線の冷却速度を更に大きくできる。
上記鋼線に対して、水を吹き付ける場合や、圧縮空気と水の混合物を吹き付ける場合は、発生する水蒸気が加熱炉やパテンティング炉に侵入しないようにすることが好ましい。例えば、加熱炉とパテンティング炉の間にパイプの様な筒状体を設けて鋼線の経路を形成し、この筒状体の中を通る鋼線に対して、水や、圧縮空気と水の混合物を吹き付ければよい。筒状体内に溜まった水は、ドレーン穴から系外へ排出すればよい。
上記空気または水の少なくとも一方を鋼線に吹き付けるにあたっては、鋼線に対して、空気や水等を一方向から吹き付けてもよいし、方向を異ならせて吹き付けてもよい。例えば、鋼線に対して、2方向、3方向、4方向などから吹き付けることができる。異なる方向から吹き付けることによって、鋼線をより均一に冷却できるため好ましい。
異なる方向から吹き付ける場合は、鋼線に対して向けられたノズルから吹き付けられる空気や水等が互いに干渉しないように、ノズルを配置することが好ましい。ノズルは、例えば、鋼線を中心として螺旋状に配置することが好ましい。
上記鋼線の強制冷却は、加熱炉とパテンティング炉とを離して、その間に設けられた空間で行ってもよいし、加熱炉やパテンティング炉の内部に強制冷却設備を設けて強制冷却を行ってもよい。
(保持温度:560〜610℃)
上記冷却停止温度まで冷却した鋼線は、パテンティング炉内に設けられた冷媒に浸漬し、パーライト変態させる。上記冷媒の温度を保持温度としたとき、保持温度が低すぎると、鋼線の内部にベイナイトなどの過冷組織が生成し、伸線性が低下する。従って、本発明の製造方法では、保持温度を560℃以上とする。保持温度は、好ましくは570℃以上、より好ましくは580℃以上である。しかし、上記保持温度が高すぎると、充分な強度が得られない。従って、本発明では、保持温度を610℃以下とする。保持温度は、好ましくは600℃以下、より好ましくは590℃以下である。なお、上記温度での保持時間は特に限定されないが、例えば、5〜30秒程度である。
上記冷媒としては、溶融鉛、溶融塩、流動砂などを用いることができる。流動砂とは、砂を空気等で攪拌して流動化させたものである。これらのうち、溶融鉛と溶融塩は、冷却能が高いため、鋼線を速やかに冷却でき、鋼線の強度を高めることができる。しかし、環境に対しては有害である。一方、流動砂は、環境に対しては無害であるが、溶融鉛や溶融塩と比べると冷却能が低いため、従来では、鋼線の強度を高められないと考えられていた。しかし、本発明の製造方法では、加熱炉で加熱した鋼線を冷却するにあたり、所定の温度区間を強制冷却しているため、上記冷媒に浸漬する前に充分に冷却できる。従って、本発明では、冷媒として冷却能が低い流動砂を用いても、鋼線の強度を低下させることなくパテンティング処理を行うことができる。
パテンティング処理して得られた鋼線は、引張強度が4000MPa以上の高強度となり、しかも伸線性に優れたものとなる。本発明の製造方法で得られる高強度鋼線は、スチールコードやソーワイヤなどに好適に用いられる。このようにして得られる高強度鋼線の線径は、おおむね0.3〜0.1mm程度である。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例によって制限を受けるものではなく、前記および後記の趣旨に適合し得る範囲で変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
下記表1に記載の成分組成(残部は、鉄および不可避不純物)に調整した鋼片を、熱間圧延してφ5.5mmの圧延線材とした後、冷却コンベヤ上にリング状に載置して冷却し、コイル状に巻き取った。
得られたコイル状の圧延線材を伸線加工し、下記表2に示す線径(mm)の鋼線とした後、パテンティング処理した。パテンティング処理は、伸線加工して得られた鋼線を、加熱炉にて下記表2に示す加熱温度に加熱した後、強制冷却し、次いでパテンティング炉に設けられた下記表2に示す温度の冷媒に浸漬して行った。
上記強制冷却は、加熱炉とパテンティング炉との間に、強制冷却装置を設けて行った。強制冷却装置は、鋼線が通る配管を有しており、該配管には、配管内に圧縮空気または水の少なくとも一方を供給するための冷却ノズルが設けられている。冷却ノズルから供給した圧縮空気の空気圧と、水圧を下記表2に示す。下記表2において、空気圧と水圧の両方が記載されている例については、冷却ノズルから圧縮空気と水との混合物をミスト状に噴射した構成例を示している。また、下記表2に、配管に設けた冷却ノズルの数(本)を示す。なお、冷却ノズルを複数本設けた場合は、鋼線を中心にして螺旋状に配置した。
強制冷却装置の入口と出口における鋼線の温度を、放射温度計を用いて測定し、入口における鋼線の温度を冷却開始温度、出口における鋼線の温度を冷却停止温度として下記表2に示す。
また、鋼線が入口から出口に到達するまでの時間と、上記冷却開始温度と上記冷却停止温度との差に基づいて算出した平均冷却速度を下記表2に示す。
パテンティング炉において上記冷媒としては、流動砂を用いた。上記冷媒に熱電対を挿入し、冷媒の温度を測定した。測定結果を下記表2に示す。なお、冷媒の温度が保持温度に相当する。
次に、パテンティング処理して得られた鋼線を用い、引張試験と組織観察を行った。
引張試験は、JIS Z2241に従って行い、引張強度を測定した。測定結果を下記表2に示す。
組織は、鋼線の直径をDとしたとき、D/4位置を、光学電子顕微鏡で、400倍で観察した。観察結果を下記表2に示す。なお、下記表2において、Pはパーライト、Bはベイナイト、Mはマルテンサイト、P+θはパーライト中に初析セメンタイトが観察された組織、P’はパーライト中に球状の炭化物が観察された組織をそれぞれ示す。
次に、パテンティング処理した鋼線に、ブラスめっき処理した後、湿式伸線を行い、鋼線の伸線性を評価した。即ち、パテンティング処理した鋼線を200kg用意し、ブラスめっき処理を施し、湿式伸線により下記表3に示す線径のワイヤに加工した。ブラスめっき処理におけるめっき付着量は4〜6g/kg、Cu比率は質量%で60〜70%とした。
湿式伸線では等減面パススケジュールを採用し、1パス当たりの減面率は15%前後とした。下記表3に、伸線の加工度を表す指標として伸線歪みεを示す。伸線歪みεは、下記式により算出できる。下記式において、S0は伸線前の鋼線の断面積、Sは伸線後のワイヤの断面積を意味する。
ε=ln(S0/S)
湿式伸線を行ったときの断線数(回)を下記表3に示す。また、断線が発生した例については、断線の種類を備考欄に示す。下記表3において、過冷断線は過冷組織に起因する断線、キズ断線は線材の表面キズに起因する断線、カッピー断線は線材内部のクラックに起因し、中心部が鉛筆上に尖った破面を特徴とする断線を意味する。
湿式伸線して得られたワイヤを用い、引張試験と捻回試験を行った。
引張試験は、JIS Z2241に従って行い、ワイヤの引張強度(ワイヤTS)を測定した。測定結果を下記表3に示す。
捻回試験は、JIS G3521に従って行い、5本のサンプルを試験して、破断もしくは縦割れが発生するまでの捻り回数を測定し、5本の平均値を捻回値とした。なお、表3中の捻回値はチャック間距離を線径dの100倍(100d)としたときの捻回値に換算している。測定結果を下記表3に示す。
鋼線の伸線性は、伸線時に発生した断線数と、捻回試験により測定した捻回値に基づいて評価した。断線数が1回以下で、且つ捻回値が10回/100d以上の場合を、伸線性に優れると評価した。一方、断線数が2回以上であるか、捻回値が10回/100d未満の場合は、伸線性を改善できていないと評価した。
下記表1〜表3から次のように考察できる。No.1〜5、16〜26、28〜32は、本発明で規定する要件を満たす例であり、良好な伸線性が確認された。これらのうちNo.1とNo.3を比較すると、空気のみを用いて強制冷却を行ったNo.1よりも、空気と水の混合物を用いて強制冷却を行ったNo.3の方が、平均冷却速度を相対的に大きくできることが分かる。その結果、No.3で得られるワイヤの方が、強度が高くなり、捻回特性も一段と向上する。また、No.3〜5を比較すると、強制冷却に用いたノズルの数を増やすほど、平均冷却速度が大きくなる。その結果、金属組織が一段と均一化し、強度が高くなり、捻回特性も向上する。
一方、No.6〜15、27は、本発明で規定するいずれかの要件を満足しない例である。
これらのうちNo.6は、用いた鋼線の線径が大きすぎたため、本発明で規定する条件を満足するパテンティング処理を行っても、鋼線の表層部と内部との温度差が大きくなり、表層部に過冷組織であるマルテンサイトが生成した。その結果、湿式伸線時に過冷断線し、伸線性を改善できなかった。
No.7は、パテンティング処理における加熱温度が高すぎるため、鋼線の表層部が脱炭した。その結果、湿式伸線時にキズ断線し、伸線性を改善できなかった。
No.8は、パテンティング処理における加熱温度が低すぎるため、未固溶炭化物が残存し、強度が低下した。また、パテンティング処理時に行った強制冷却における冷却停止温度が低すぎたため、パーライト組織中に球状の炭化物が多量に析出した。その結果、湿式伸線時にカッピー断線し、伸線性を改善できなかった。
No.9は、パテンティング処理時に行った強制冷却における冷却開始温度が低すぎたため、パーライト組織中に初析セメンタイトが析出した。その結果、湿式伸線時にカッピー断線し、伸線性を改善できなかった。
No.10は、パテンティング処理時に行った強制冷却における平均冷却速度が大きすぎたため、鋼線の表層部に過冷組織であるベイナイトが生成した。その結果、湿式伸線時に過冷断線し、伸線性を改善できなかった。
No.11は、パテンティング処理時に行った強制冷却における平均冷却速度が小さすぎたため、パーライト中に初析セメンタイトが析出した。その結果、湿式伸線時にカッピー断線し、伸線性を改善できなかった。
No.12は、パテンティング処理時に行った強制冷却における冷却停止温度が低すぎたため、鋼線の内部に過冷組織であるベイナイトが生成した。その結果、湿式伸線時に過冷断線し、伸線性を改善できなかった。
No.13は、パテンティング処理時に行った強制冷却における冷却停止温度が高すぎたため、パーライト中に初析セメンタイトが析出した。その結果、湿式伸線時にカッピー断線し、伸線性を改善できなかった。
No.14は、パテンティング処理時に行った強制冷却における平均冷却速度が小さすぎ、冷却停止温度が高すぎ、冷媒の温度が低すぎた例であり、鋼線の内部に過冷組織であるベイナイトが生成した。その結果、湿式伸線時に過冷断線し、伸線性を改善できなかった。
No.15は、パテンティング処理時に行った強制冷却における平均冷却速度が小さすぎ、冷却停止温度が高すぎ、冷媒の温度が高すぎた例であり、パーライト組織中に初析セメンタイトが析出した。その結果、湿式伸線時にカッピー断線し、伸線性を改善できなかった。
No.27は、C量が高すぎた例であり、本発明で規定する条件でパテンティング処理しても初析セメンタイトの析出を抑制できなかった。その結果、湿式伸線時にカッピー断線し、伸線性を改善できなかった。
Figure 2017066435
Figure 2017066435
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Claims (9)

  1. 質量%で、
    C :0.95〜1.3%、
    Si:0.1〜1.2%、
    Mn:0.2〜1%、
    Al:0%超0.01%以下、
    P :0%超0.02%以下、
    S :0%超0.02%以下、
    Ti:0%以上0.005%以下、および
    N :0%超0.01%以下を含有し、
    残部が鉄および不可避不純物からなり、線径が3.5mm以下の鋼線を、
    900〜1100℃に加熱した後、
    冷却開始温度を800〜1100℃とし、
    冷却停止温度を480〜630℃とし、
    前記冷却開始温度から前記冷却停止温度までの平均冷却速度を100〜300℃/秒として冷却を行った後、
    560〜610℃の温度域で保持することを特徴とする高強度鋼線の製造方法。
  2. 前記鋼線は、更に、Cr:0%超0.5%以下、V:0%超0.5%以下のいずれか1種以上を含有する請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記鋼線は、更に、Cu:0%超0.5%以下を含有する請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記鋼線は、更に、Ni:0%超0.5%以下を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記鋼線は、更に、Nb:0%超0.5%以下を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 前記鋼線は、更に、B:0%超0.01%以下を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 前記冷却は、加熱後の鋼線に、空気または水の少なくとも一方を吹き付けて行う請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 前記空気または水の少なくとも一方を、加熱後の鋼線に対して異なる方向から吹き付ける請求項7に記載の製造方法。
  9. 前記保持は、流動砂を用いて行う請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
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