JP3101580U - ダンボール製巻取リール - Google Patents

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雅彦 神田
武 箭内
隆士 山口
信里 後藤
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Abstract

【課題】フランジの反りなど変形がなく、落下による衝撃や圧縮に対する強度が高く、キャリアテープの繰り出しが円滑に行なえ、しかも部品点数が少なく、組立て精度も高く、製造が容易で安価に製造することができるダンボール製巻取リールを提供するものである。。
【解決手段】左右のダンボール製円板状フランジ1、2の片面の中心部に、ダンボール製円板状パッド9を貼付し、このフランジ1、2とパッド9を貼付した部分の中心に軸孔5を貫通して開孔し、両端開口部11の内径が前記円板状パッド9の外径とほぼ等しい紙管7を中芯4として、この中芯4を前記左右の円板状フランジ1、2の間に配置し、中芯4の両端開口部11の内側に左右の円形パッド9を嵌合させて一体に接着したものである。
【選択図】 図1

Description

本考案は、電子部品のキャリアテープを巻き付けるダンボール製巻取リールに関するものである。
一般にICやダイオード、コネクターなどの電子部品は、これをテーピングしたキャリアテープを巻取リールに巻取って、ユーザーに納入しいている。従来の巻取リールとしては、金属やプラスチックで形成されていたが、加工コストが高く、重量も重く、しかも使用後に廃棄処分をする場合の処分費用が高くなる問題があった。このため、最近では軽量で安価に製造でき、処分が容易な使い捨てできるダンボール製巻取リールが多く使用されるようになってきた。
従来のダンボール製巻取リールとしては、例えば図4に示すように、ダンボール製円板状フランジ1、2の中央部に、ダンボール製円板3を複数枚積層して一体化した中芯4を取付け、この中芯4とフランジ1、2の中心部に軸孔5を開孔したものがある(特許文献1)。
また図5に示すように左右のダンボール製円板状フランジ1、2の中央部に軸孔5を開孔すると共に、縦横に罫線6を形成し、このフランジ1、2の間を紙管7で形成された中芯4を接着剤12で一体に接合すると共に、前記罫線6によりフランジ1、2の反りを防止したものがある(特許文献2)。
これら従来のダンボール製巻取リールは、紙製なので軽量で安価であり、しかも廃棄処分が容易であるなどの利点がある。しかしながらダンボール製円板状フランジ1、2と中芯4は単に接着剤12で接着しただけであるので、落下により衝撃が加わった場合に、フランジ1、2と中芯4が接着面で外れてしまう欠点があった。
またダンボール製円板3を複数枚積層して一体化した中芯4の場合には、側面側から大きな圧縮力が加わった場合には変形し、巻付けた電子部品が損傷する恐れもあった。また製造する過程で、フランジ1、2の中心と中芯4の中心がずれて接着されると不良品になる恐れがあり、特別な位置決め治具を用いる必要があった。
特開平10−182011号公報 特開平11−301931号公報
本考案は上記問題を改善し、フランジの反りなどの変形がなく、落下による衝撃や圧縮に対する強度が高く、キャリアテープの繰り出しが円滑に行なえ、しかも部品点数が少なく、組立て精度も高く、製造が容易で安価に製造することができるダンボール製巻取リールを提供するものである。
本考案の請求項1記載のダンボール製巻取リールは、左右のダンボール製円板状フランジの片面の中心部に、ダンボール製円板状パッドを貼付し、このフランジとパッドを貼付した部分の中心に軸孔を貫通して開孔し、両端開口部の内径が前記円板状パッドの外径とほぼ等しい紙管を中芯として、この中芯を前記左右のダンボール製円板状フランジの間に配置し、中芯の両端開口部の内側に左右の円形パッドを嵌合させて一体に接着したことを特徴とするものである。
本考案の請求項2記載のダンボール製巻取リールは、更に左右のダンボール製円板状フランジに、同心円状に複数本の罫線を間隔をおいて形成したことを特徴とするものである。
本考案に係る請求項1記載のダンボール製巻取リールによれば、部品点数が少なく、フランジと中芯との取付けが、フランジに貼付した円板状パッドに中芯を嵌合させるので、位置決めが容易である上、落下などによりフランジに衝撃が加わっても中芯から外れるのを防止することができる。また中芯は、紙管で形成されているので、側面側から大きな圧縮力が加わっても、円板状フランジが変形しにくく、巻き取りや繰り出しを円滑に行なうことができる。更に紙で形成されているので重量が軽く、安価に製造でき、輸送コストも安く、しかも使用後の処分も容易である。
また請求項2記載のダンボール製巻取リールによれば、円板状フランジに、同心円状に複数本の罫線が形成されているので、円周方向に均一に強度が向上し、内側や外側に反ることがなく、フランジ間隔を一定に保持できるので、テープの巻き取りや繰り出しを更に円滑に行なうことができる。
以下、本考案を、電子部品のキャリアテープを巻き付ける巻取リールに適用した場合について説明する。
以下本考案の実施例を図1ないし図3を参照して詳細に説明する。図においてダンボール製円板状フランジ1、2は図1および図2に示すように、その片面の中心部に、ダンボール製円板状パッド9が貼付され、このフランジ1、2とパッド9を貼付した部分の中心に軸孔5が貫通して開孔されている。またパッド9を貼付した側の側面には、同心円状に2本の円形の罫線6、6が形成されている。この円形の罫線6、6は外周から約30mm間隔で形成するのが好ましい。更に、フランジ1、2のパッド9と内側の罫線6との間には、3個の覗き孔10が放射状に開孔されている。
また中芯4となる紙管7は、厚紙を渦巻状に巻回して円筒状に形成して、接着剤で固化させたもので、その厚さは5mm程度のものが好まし。この紙管7の両端開口部11の内径は、前記円板状パッド9の外径とほぼ等しい径に形成されている。
この紙管7の両端開口部11の端部と内周側に接着剤12を塗布して、この両側からダンボール製円板状フランジ1、2の中心に貼付した円板状パッド9を両端開口部11に嵌合させて接着すると共に、フランジ1、2の片面を接着して図3に示すように中芯4の両側にフランジ1、2を取付けたダンボール製巻取リールを形成する。
上記構成のダンボール製巻取リールは、部品点数が少なく、フランジ1、2と中芯4との取付けが、フランジ1、2に貼付した円板状パッド9に中芯4を嵌合させるので、位置決めが容易である上、落下などによりフランジ1、2に衝撃が加わっても中芯4からの外れを防止することができる。
また中芯4は、厚紙を渦巻状に巻回して円筒状に形成して、接着剤で固化させた紙管7で形成されているので、側面側から大きな圧縮力が加わっても、円板状フランジ1、2が変形しない。更に円板状フランジ1、2には、同心円状に2本の罫線6、6が形成されているので、円周方向に均一に強度が向上し、内側や外側に反ることがなく、フランジ間隔を一定に保持できるので、電子部品を取付けたキャリアテープの巻き取りや繰り出しを円滑に行なうことができる。
また円板状フランジ1、2の強度が向上しているので、覗き孔10を大きく開孔することが可能となり、巻き取りや繰り出し状況の確認が容易である。更にこのダンボール製巻取リールは紙で形成されているので重量が軽く、安価に製造でき、輸送コストも安く、しかも使用後の処分も容易である。
なお上記説明では罫線6を2本同心円状に形成した場合について示したが、3本以上形成したものでも良い。更に罫線6は放射状に形成したものでも良い。
なお上記説明では、電子部品のキャリアテープを巻き付ける巻取リールに適用した場合について示したが、他のテープや紐を巻き取るリールにも使用することができる。
本考案の実施例によるダンボール製巻取リールを分解して示す斜視図である。 図1の円板状フランジを示す正面図である。 ダンボール製巻取リールの断面図である。 従来のダンボール製巻取リールを分解して示す斜視図である。 (A)は従来のダンボール製巻取リールを示す斜視図、(B)はその断面図である。
符号の説明
1 円板状フランジ
2 円板状フランジ
3 ダンボール製円板
4 中芯
5 軸孔
6 罫線
7 紙管
9 円板状パッド
10 覗き孔
11 開口部
12 接着剤

Claims (2)

  1. 左右のダンボール製円板状フランジの片面の中心部に、ダンボール製円板状パッドを貼付し、このフランジとパッドを貼付した部分の中心に軸孔を貫通して開孔し、両端開口部の内径が前記円板状パッドの外径とほぼ等しい紙管を中芯として、この中芯を前記左右のダンボール製円板状フランジの間に配置し、中芯の両端開口部の内側に左右の円形パッドを嵌合させて一体に接着したことを特徴とするダンボール製巻取リール。
  2. 請求項1記載のダンボール製巻取リールにおいて、更に左右のダンボール製円板状フランジに、同心円状に複数本の罫線を間隔をおいて形成したことを特徴とするダンボール製巻取リール。
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