JP3101342B2 - ガスタービン冷却翼 - Google Patents

ガスタービン冷却翼

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JP3101342B2 JP03131065A JP13106591A JP3101342B2 JP 3101342 B2 JP3101342 B2 JP 3101342B2 JP 03131065 A JP03131065 A JP 03131065A JP 13106591 A JP13106591 A JP 13106591A JP 3101342 B2 JP3101342 B2 JP 3101342B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】[発明の目的]
【0002】
【産業上の利用分野】この発明はガスタービン冷却翼に
関し、詳しくはより少ない冷却媒体により効率的に冷却
をおこなうことができるガスタービン冷却翼に関する。
【0003】
【従来の技術】一般に、タービンエンジンでは、燃焼ガ
スにより駆動されるタービン自体が燃焼器へ空気を供給
する送風機または圧縮機を駆動する自力的駆動方式が採
用されている。そのためこの方式のタービンの出力効率
を高める最も有効な方法は、タービン入口における燃焼
ガス温度を高めることである。しかしこの燃焼ガス温度
は、タービンの翼、特に第一段の動翼および静翼を構成
する材料の耐熱応力性、あるいは高温下での酸化、腐食
等の耐性により上限が制限される。
【0004】そこで従来は、図11、図12に示すよう
に、翼内部を冷却媒体で強制的に冷却するリターンフロ
ータイプの冷却翼が用いられている。図11は動翼の横
断面を、図12は同じく動翼の縦断面をそれぞれ示して
いる。図示するように、翼前縁部では、翼根本から供給
される冷却媒体が翼スパン方向にのびる冷却通路9に導
かれ、インピンジメント孔11から噴出されて翼前縁1
内壁面をインピンジメント冷却するとともに、冷却通路
9の翼背、腹側の翼面に形成されたフィルム孔5から放
出されてフィルム冷却をおこなう。また翼の前縁にもシ
ャワーヘッド6が形成されてフィルム冷却をおこなう。
【0005】同様に翼の中間から後縁にかけては、リタ
ーンフロー流路、ピンフィン7による強制対流冷却がお
こなわれる。つまり冷却媒体が翼スパン方向にのびる冷
却通路10に導かれ、さらに冷却通路10と平行して後
縁側に形成されたリターンフロー流路を順次通過し、最
終流路の壁面に形成されているオリフィス孔12を通過
して、ピンフィン7からなる冷却要素に流入する。冷却
媒体はさらにピンフィン7において対流冷却をした後、
翼後縁部4から吹き出される。
【0006】このような冷却構造であると、主流ガス温
度が1000〜1200℃級程度のガスタービン冷却翼
の場合、主流ガス流量の数パーセントの冷却空気量によ
り翼表面平均温度を850℃に保つことが可能である。
【0007】ところが近年は熱効率をより大きくするた
め主流ガス温度が1200℃を越えた1300〜150
0℃の雰囲気で動作させることが考えられてきた。そこ
で従来の冷却構造をした冷却翼を、主流ガス温度が14
00℃級のガスタービンに用い、例え翼メタル温度が設
計条件を満たすことができたにしても、冷却空気量が多
大になり、システム全体の熱効率を著しく低下させてし
まい、主流ガス温度を上昇させた意味がなくなってしま
う。
【0008】また、最近では冷却空気量を従来よりも少
なくするために、圧縮機から冷却空気を抽気して強制冷
却させることが考えられている。
【0009】いずれにしても従来の冷却構造をしたター
ビン冷却翼では、冷却媒体が通過する翼内部の流路が短
い等のために充分に熱交換されないまま冷却空気が翼外
に排出されるので、所期の強制対流冷却効果が得られな
いという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように従来のガス
タービン冷却翼は冷却媒体が通過する翼内部の流路が短
かかったり、局所冷却が不十分である等のために所期の
冷却効果が得られないという問題があった。
【0011】そこでこの発明は、上記の問題を解決する
ために、冷却空気等の冷却媒体による冷却効率を高めて
システム全体の熱効率の向上を可能にしたガスタービン
冷却翼を提供することを目的とする。
【0012】[発明の構成]
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成するため、次のように構成する。
【0014】(1)、翼コ−ド方向に関して翼前縁部、
翼中間部、および翼後縁部とに区画されてなるガスタ−
ビン冷却翼であって、前記翼前縁部を冷却媒体により冷
却すべく、前記翼前縁部内部の翼スパン方向に形成され
た第1の冷却通路と、この第1の冷却通路から流入した
冷却媒体を翼外部へ放出すべく、前記翼前縁部における
翼前縁壁に形成されたシャワ−ヘッドと、前記翼中間部
内部を翼背側と翼腹側とに分離すべく、翼コ−ド方向に
ほぼ平行に形成された翼背側隔壁と、前記翼中間部を冷
却媒体により冷却すべく、前記翼腹側内部の翼スパン方
向形成された第2の冷却通路と、この第2の冷却通路に
接続され、前記冷却媒体が前記翼腹側内部を翼後縁側か
ら翼前縁側へ流れるように設けられるリタ−ンフロ−流
路と、このリタ−ンフロ−流路の最終流路に面した前記
翼背側隔壁に設けられたインピンジメント孔と、このイ
ンピンジメント孔から噴出した冷却媒体を翼コ−ド方向
に沿って前記翼背側から前記翼後縁部へ導く第3の冷却
通路と、この第3の冷却通路を通過した冷却媒体を翼外
部へ排出すべく、翼後縁部内部に形成された対流冷却通
路と、前記第2の冷却通路に面した前記翼背側隔壁の後
端に翼スパン方向に設けられたオリフィス孔と、で構成
されていることを特徴とする。
【0015】(2)、前記請求項1において、前記第3
の冷却通路は、翼コ−ド方向に沿って移動し、前記翼背
側の翼内面に設けられたリブにより形成されたチャネル
冷却通路であることを特徴とする。
【0016】(3)、前記請求項1または2において、
前記翼前縁部は、その内部を翼背側と翼腹側とに分離す
べく翼コ−ド方向にほぼ平行に形成された前縁翼背側隔
壁と、この前縁翼背側隔壁に連結されると共に、前記翼
前縁壁に沿った方向に延設された前縁側隔壁と、前記前
縁翼背側隔壁、前縁側隔壁のそれぞれに設けられたイン
ピンジメント孔と、を備えていることを特徴とする。
【0017】(4)、請求項1、2または3において、
翼腹側翼壁の内面にタ−ビュレンスプロモ−タ突起が形
成されていることを特徴とする。
【0018】(5)、請求項1において、前記対流冷却
通路にはピンフィンが設けられることを特徴とする。
【0019】
【0020】
【作用】この発明は上記のように構成したことにより、
翼前縁部を冷却するために翼腹側の翼スパン方向に形成
した第1の冷却通路に供給された冷却媒体は、その一部
が前縁側隔壁に穿設されたインピンジメント孔から噴出
して前縁部側の翼壁面をインピンジメント冷却した後、
前縁部側翼壁面のシャワーヘッドから翼前方に放出され
て翼前面を冷却する。冷却媒体の他の一部は、前背側隔
壁に穿設されたインピンジメント孔から噴出して背側の
翼壁面をインピンジメント冷却した後、背側の翼壁面の
フィルム孔から翼背側外方に放出されて翼背面をフィル
ム冷却する。冷却媒体の残りは、腹側の翼壁面のフィル
ム孔から翼腹側外方に放出されて翼腹面をフィルム冷却
する。
【0021】またこの発明では、翼コード方向の中間部
および翼後縁部を冷却するために翼腹側の翼スパン方向
に形成した第2の冷却通路に供給された冷却媒体は、そ
の一部が後縁側隔壁に穿設されたオリフィス孔を通過し
て対流通路に流入する。冷却媒体の他の一部は、腹側の
翼壁面のフィルム孔から翼腹側外方に放出されて翼腹面
をフィルム冷却する。冷却媒体の残りは、リターンフロ
ー流路を順次通過し腹側の翼壁面を強制対流冷却し、最
終リターンフロー流路の翼背側隔壁に穿設されたインピ
ンジメント孔から噴出して背側の翼壁面をインピンジメ
ント冷却した後、第3の冷却通路を経て対流通路を順次
冷却してから翼後縁より排出される。
【0022】
【0023】
【実施例】次にこの発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。
【0024】図1〜図3は、この発明に係るガスタービ
ン冷却翼の一例としてガスタービン冷却動翼の第1の実
施例を示す。
【0025】図に示すように、この動翼は隔壁21によ
り、翼コード方向の翼前縁部と、翼中間部および翼後縁
部に区画され、前部が第1の冷却通路9に供給された冷
却空気により冷却される。翼中間部および翼後縁部が第
2の冷却通路10に供給された冷却空気により冷却され
る。つまりこの実施例では、冷却媒体である冷却空気の
流路が2系統形成されている。
【0026】前部を冷却する第1の冷却通路9は、隔壁
21、翼前縁壁1側に形成された前縁側隔壁22、背側
翼壁2に平行して形成された翼背側隔壁23、腹側翼壁
3により形成されている。前縁側隔壁22には翼スパン
方向に1列のインピンジメント孔11が穿設され、翼背
側隔壁23には複数列のインピンジメント孔13が穿設
され、腹側翼壁面24には翼スパン方向に2列のフィル
ム孔5が穿設されている。冷却通路9に供給された冷却
空気は、これらインピンジメント孔11、13から噴出
して、翼前縁壁1および背側翼壁2をインピンジメント
冷却する。インピンジメント孔11から噴出した冷却空
気は、さらに翼前縁壁1に形成された多数の孔からなる
シャワーヘッド6から外部に放出される。インピンジメ
ント孔13から噴出した冷却空気は、さらに背側翼壁2
に形成された2列フィルム孔5から外部に放出されて、
背側翼壁2の後方をフィルム冷却する。同様に腹側翼壁
3からも冷却空気の一部がフィルム孔5から外部に放出
されて、腹側翼壁3の後方をフィルム冷却する。
【0027】中間および後部を冷却する第2の冷却通路
10は、腹側翼壁3、背側翼壁2と平行に形成された翼
背側隔壁23、隔壁25により形成されている。冷却通
路10の末端は、冷却通路10と平行して翼背側隔壁2
3、腹側翼壁3、隔壁25、隔壁26により形成された
リターンフロー流路27に接続され、さらにリターンフ
ロー流路27は翼背側隔壁23、腹側翼壁3、隔壁2
6、隔壁21により形成されたリターンフロー流路28
に接続されている。冷却通路10に面した腹側翼壁3に
は翼スパン方向に2列のフィルム孔5が穿設され、翼背
側隔壁23の後端が腹側翼壁3と接合する部分には翼ス
パン方向に1列のオリフィス孔12が穿設されており、
冷却通路10に供給された冷却空気の一部は、フィルム
孔5から外部に放出されて、腹側翼壁3の後方をフィル
ム冷却する。オリフィス孔12からも冷却空気の一部が
翼後縁4側に流出する。冷却通路10に供給された冷却
空気の大部分は、リターンフロー流路27、28を順次
通過し、流路28部の翼背側隔壁23に穿設され複数列
のインピンジメント孔14から噴出して、背側翼壁2を
インピンジメント冷却する。インピンジメント孔14か
ら噴出した冷却空気は、翼コード方向の後方に移動し、
背側翼壁2の内面に突設したリブ16により形成された
第3の冷却通路としてのチャネル流路15を通過した
後、オリフィス孔12から流出した冷却空気と合流し、
翼後縁4側の背側翼壁2と腹側翼壁3間に形成されたピ
ンフィン7からなる冷却要素を通過して翼後縁4より外
部に排出される。 なお、第1の冷却通路9、第2の冷
却通路10、リターンフロー流路27、28を形成する
腹側翼壁3の内面には、タービュレンスプロモータ突起
8が形成されている。
【0028】このように第1の実施例は、2系統の冷却
通路によりガスタービン冷却翼を冷却する場合に、翼を
厚み方向に二分し、それぞれ異なる冷却要素を組み合わ
せて一連の冷却通路を構成したことにより、対流冷却の
効率が向上するとともに翼の構造的な剛性も増すことが
できる。
【0029】また、冷却空気がインピンジメント孔1
3、14を通過する際は、クロスフローが発生しないた
めに、インピンジメント冷却効果が著しく向上する。特
に第1の冷却通路9では、冷却空気がインピンジメント
孔13、フィルム孔5を通過して異なる位置で外部に排
出されるが、それぞれの流路の流量配分がインピンジメ
ント孔13、14、フィルム孔5の通過抵抗により容易
に調整することができる。
【0030】さらに、第2の冷却通路10では、リター
ンフロー流路27、28、インピンジメント孔14、チ
ャネル流路15を通過した冷却空気が温度上昇しても、
冷却通路10に穿設されているオリフィス孔12から低
温の冷却空気が供給、混合されることにより、冷却能力
が回復する。
【0031】また、流路長が長くなる第2の冷却通路1
0側では、静圧がまだ充分に高い冷却通路10にフィル
ム孔5を形成したことで、主流高温ガスの逆流を防止す
ることができる。
【0032】図4は、第2の実施例を示す断面図であ
る。
【0033】この実施例は、第2の冷却通路10に接続
するリターンフロー流路のパス数を増やすために、隔壁
29、30を形成してあらたに流路31、32を増設し
たものであり、リターンフロー流路が延長された分、対
流冷却効果が向上させることができ、又翼剛性もさらに
向上する。他の第1実施例と同一の部分については共通
の番号を付している。 なお、冷却通路10も含めて形
成されるリターンフロー流路のパス数は、一般に動翼の
場合、遠心力を考慮して奇数であることが望ましい。
【0034】図5は、第3の実施例を示す断面図であ
る。
【0035】この実施例は、第1の冷却通路9に冷却さ
れる翼の前縁部を従来の構造として、中間および後部に
ついてのみ第1の実施例と同一に構成したものである。
【0036】図6は、第4の実施例を示す断面図であ
る。
【0037】この実施例も同様に、第1の冷却通路9に
冷却される翼の前縁部を従来の構造として、中間および
後部についてのみ第1の実施例と同一に構成したもので
ある。
【0038】図7は、第5の実施例を示す断面図であ
る。
【0039】この実施例は、第1実施例において、第2
の冷却通路10上の背側翼壁2にタービュレンスプロモ
ータ突起17を形成したことにより、対流冷却効果を向
上させることができる。他の第1実施例と同一の部分に
ついては共通の番号を付している。
【0040】図8〜図10は、ガスタービン冷却動翼の
参考例を示す。
【0041】図に示すようにこの実施例は、冷却通路9
に供給された冷却空気を3系統に分けて動翼の各部を冷
却する構成としている。
【0042】冷却通路9に供給された冷却空気の一部
は、腹側翼壁3に穿設されたフィルム孔5から外部に放
出されて、腹側翼壁3の外面後方をフィルム冷却する。
さらに冷却空気の一部は、前縁側隔壁22、翼背側隔壁
23にそれぞれ穿設されたインピンジメント孔11、1
3から噴出して、翼前縁壁1および背側翼壁2をインピ
ンジメント冷却する。インピンジメント孔11から噴出
した冷却空気は、さらに翼前縁壁1に形成された多数の
孔からなるシャワーヘッド6から外部に放出される。イ
ンピンジメント孔13から噴出した冷却空気の一部は、
さらに背側翼壁2に形成された2列のフィルム孔5から
外部に放出されて、背側翼壁2の後方をフィルム冷却す
る。インピンジメント孔13から噴出した冷却空気の残
りは、オリフィス孔19を通過した後、背側翼壁2の内
面に突設したリブ16により形成されたチャネル流路1
5を通過して対流冷却をした後、オリフィス孔12から
流出した冷却空気と合流し、翼後縁4側の背側翼壁2と
腹側翼壁3間に形成されたピンフィン7からなる冷却要
素を通過して背側翼壁2および腹側翼壁3を対流冷却し
てから翼後縁4より外部に排出される。ピンフィン7か
らなる冷却要素が形成された腹側翼壁3のフィルム孔5
からも、冷却空気の一部が外部に放出されて腹側翼壁3
の外表面をフィルム冷却する。
【0043】冷却通路9の末端は、冷却通路9と平行し
て翼背側隔壁23、腹側翼壁3、隔壁41、42、4
3、44により形成されたリターンフロー流路45〜4
8と接続している。最終のリターンフロー流路48に
は、オリフィス孔12が穿設されている。冷却通路9に
供給された冷却空気の残りは、リターンフロー流路45
〜48を通過し対流冷却をした後、オリフィス孔12か
らピンフィン7からなる冷却要素側に流出する。
【0044】
【0045】以上のように構成された各実施例では、い
ずれも冷却効率が向上したことで、冷却空気量を少なく
することが可能となる。出願人の実験によれば、実施例
のガスタービン冷却翼を用いて、主流ガス温度を140
0℃にし、冷却空気温度を300℃とすると、冷却に必
要な空気量は主流ガス流量の約5%以下であることが確
認できた。
【0046】なお、上記各実施例では翼後縁部の冷却要
素をピンフィン7により構成しているが、タービュレン
スプロモータ壁を有する狭路により構成することも、ま
たはコード方向に伸びる多数の細孔により構成すること
も可能である。
【0047】また実施例はいずれも動翼について示した
が、静翼についても同様に適用できるものであり、冷却
媒体についても空気以外の水蒸気、その他の媒体であっ
てもよい。
【0048】さらには、上記各実施例を組合せること
で、他の各種ガスタービン冷却翼を構成することもでき
る。
【0049】
【発明の効果】以上の実施例でもあきらかなようにこの
発明は、ガスタービン冷却翼の主要部を厚み方向に2層
構造にし、翼の背側、腹側のそれぞれに冷却媒体の流路
を形成し、しかもその流路中にインピンジメント孔、オ
リフィス孔を設けたことにより、背側、腹側の熱負荷の
割合に応じて冷却媒体の供給量を調整することができ
る。
【0050】また、冷却媒体の背側の流路中にインピン
ジメント孔を設けたことにより、熱負荷の大きい背側が
より多く冷却される。
【0051】さらには、ガスタービン冷却翼の内部を2
層構造にしたことにより、剛性が増し、稼働中の熱応力
や遠心力に対する耐性が増す。
【0052】このようにして、この発明ではガスタービ
ン冷却翼の冷却効率が向上したため、より少ない冷却媒
体でガスタービン冷却翼の冷却が可能になる。その結
果、近年待望されていたガスタービンにおける主流ガス
温度をより高温の1300〜1500℃にして稼働させ
た場合でも冷却空気を必要最小限に抑えて、熱効率を改
善することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるガスタービン冷却翼の第1の
実施例を示す横断面図である。
【図2】図1A−A線断面図である。
【図3】図1B−B線断面図である。
【図4】第2の実施例の横断面図である。
【図5】第3の実施例を示す横断面図である。
【図6】第4の実施例を示す横断面図である。
【図7】第5の実施例を示す横断面図である。
【図8】第6の実施例の横断面図である。
【図9】図8C−C線断面図である。
【図10】図8D−D線断面図である。
【図11】従来例を示す断面図である。
【図12】従来例の断面図である。
【符号の説明】
1 翼前縁壁 2 背側翼壁 3 腹側翼壁 4 翼後縁 5 フィルム孔 6 シャワーヘッド 8、17 タービュレンスプロモータ突起 9、10 冷却通路 11、13、14 インピンジメント孔 12、19 オリフィス孔 22 前縁側隔壁 23 翼背側隔壁 24 腹側翼壁面 27、28、45〜48 リターンフロー流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−48702(JP,A) 特開 昭49−120008(JP,A) 特開 昭58−170801(JP,A) 特開 昭53−90509(JP,A) 特開 昭60−198305(JP,A) 特開 昭64−83825(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01D 5/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 翼コ−ド方向に関して翼前縁部、翼中間
    部、および翼後縁部とに区画されてなるガスタ−ビン冷
    却翼であって、前記翼前縁部を冷却媒体により冷却すべ
    く、前記翼前縁部内部の翼スパン方向に形成された第1
    の冷却通路と、 この第1の冷却通路から流入した冷却媒体を翼外部へ放
    出すべく、前記翼前縁部における翼前縁壁に形成された
    シャワ−ヘッドと、 前記翼中間部内部を翼背側と翼腹側とに分離すべく、翼
    コ−ド方向にほぼ平行に形成された翼背側隔壁と、 前記翼中間部を冷却媒体により冷却すべく、前記翼腹側
    内部の翼スパン方向形成された第2の冷却通路と、 この第2の冷却通路に接続され、前記冷却媒体が前記翼
    腹側内部を翼後縁側から翼前縁側へ流れるように設けら
    れるリタ−ンフロ−流路と、 このリタ−ンフロ−流路の最終流路に面した前記翼背側
    隔壁に設けられたインピンジメント孔と、 このインピンジメント孔から噴出した冷却媒体を翼コ−
    ド方向に沿って前記翼背側から前記翼後縁部へ導く第3
    の冷却通路と、この第3の冷却通路を通過した冷却媒体
    を翼外部へ排出すべく、翼後縁部内部に形成された対流
    冷却通路と、 前記第2の冷却通路に面した前記翼背側隔壁の後端に翼
    スパン方向に設けられたオリフィス孔と、 で構成されていることを特徴とするガスタ−ビン冷却
    翼。
  2. 【請求項2】 前記第3の冷却通路は、翼コ−ド方向に
    沿って移動し、前記翼背側の翼内面に設けられたリブに
    より形成されたチャネル冷却通路であるを特徴とする請
    求項1記載のガスタ−ビン冷却翼。
  3. 【請求項3】 前記翼前縁部は、その内部を翼背側と翼
    腹側とに分離すべく翼コ−ド方向にほぼ平行に形成され
    た前縁翼背側隔壁と、 この前縁翼背側隔壁に連結されると共に、前記翼前縁壁
    に沿った方向に延設された前縁側隔壁と、 前記前縁翼背側隔壁、前縁側隔壁のそれぞれに設けられ
    たインピンジメント孔と、 を備えていることを特徴とする請求項1または2記載の
    ガスタ−ビン冷却翼。
  4. 【請求項4】 翼腹側翼壁の内面にタ−ビュレンスプロ
    モ−タ突起が形成されていることを特徴とする請求項
    1、2または3記載のガスタ−ビン冷却翼。
  5. 【請求項5】 前記対流冷却通路にはピンフィンが設け
    られることを特徴とする請求項1記載のガスタ−ビン冷
    却翼。
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