JP3100720B2 - サーミスタ素子およびその製造方法 - Google Patents

サーミスタ素子およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス封止型のサーミ
スタ素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】サーミスタは、感温抵抗体の電気抵抗の
温度依存性を利用した温度センサや温度補償用の素子で
あり、温度測定や温度制御等に汎用されている。特に高
温用としては、例えば自動車排気ガス温度検出センサ、
石油・ガス燃焼制御用センサなどに使用されている。
【0003】従来の高温用サーミスタ素子の感温抵抗体
(サーミスタチップ)の材料、すなわちサーミスタ材料
としては、高温で安定な電気抵抗値を示すことから、炭
化ケイ素や炭化ホウ素を導電路とする焼結体が好ましい
ことが知られている。しかし、これらの材料を用いたサ
ーミスタ素子を大気中で高温で使用した場合、特に50
0℃以上では表面酸化が生じる。このため、保護膜を設
けることが必要とされる。また、酸化物系のサーミスタ
材料でも、高温では酸素の存在により不安定となるた
め、ガラス封止が必要とされる。
【0004】保護膜形成には、ガラスによりチップを封
止する方法を用いることが容易かつ確実である。ガラス
によりチップを封止したサーミスタを、通常、ガラス封
止型サーミスタと称する。ガラス封止型サーミスタの一
例を図5に示す。図5に示されるサーミスタ素子101
は、サーミスタチップ11と、サーミスタチップ11上
に形成された一対の電極層33,35と、これらの電極
層にそれぞれ接続された一対のリード体43,45とを
有し、サーミスタチップ11および電極層33,35
と、リード体43,45の一部とがガラスにより封止さ
れている。リード体43,45は、封止用ガラスの熱膨
張率との関係が適当であることや低コストであることな
どから、通常、コバール合金や42アロイ合金等のFe
合金で構成される。
【0005】リード体は、通常、スポット溶接により電
極層に接着されるが、リード体の接着強度が低いと、使
用時に接触不良などが生じて特性が劣化することがあ
り、高信頼性が得られない。このため、例えば、電極層
と接触するリード体先端部を平板状に加工してリード体
と電極層との接触面積を増大させ、接着強度を向上する
ことが提案されている。
【0006】しかし、リード体を平板状に加工するこの
方法では、リード体に方向性が生じるため、スポット溶
接の際にリード体とサーミスタチップとの位置関係の調
整が必要となる。このため、溶接工程を自動化すること
が困難となる。
【0007】なお、このような事情は、炭化ホウ素系の
高温用サーミスタに限らず、酸化物系等の他のサーミス
タチップにリード体を接着する場合も同様である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような事
情からなされたものであり、信頼性が高く、しかも生産
性の高いガラス封止型サーミスタ素子と、その製造方法
とを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的は、
(1)〜(4)の本発明により達成される。 (1) サーミスタチップ、このサーミスタチップ上に
形成された一対の電極層およびこれらの電極層にそれぞ
れ接続された一対のリード体を有し、前記サーミスタチ
ップおよび電極層と、リード体の一部とが、ガラスによ
り封止されているサーミスタ素子であって、前記サーミ
スタチップ表面に溝が形成されており、前記溝が直交す
る2本の溝を含み、前記溝の少なくとも一部に前記リー
ド体が挿入され、前記リード体と前記電極層とがスポッ
ト溶接により接着されていることを特徴とするサーミス
タ素子。 (2) 前記リード体の少なくとも一部が前記サーミス
タチップと接している上記(1)に記載のサーミスタ素
子。 (3) 上記(1)または(2)に記載のサーミスタ素
子を製造する方法であって、前記電極層形成後に前記溝
を形成することを特徴とするサーミスタ素子の製造方
法。 (4) 上記(1)または(2)に記載のサーミスタ素
子を製造する方法であって、前記溝を形成後に前記電極
層を形成することを特徴とするサーミスタ素子の製造方
法。
【0010】
【作用】図1に、本発明の参考例となるガラス封止型の
サーミスタ素子1の好適例を示す。このサーミスタ素子
は、サーミスタチップ11表面に溝13,15を形成
後、溝形成面に電極層33,35をそれぞれ形成し、さ
らにこれらの溝にリード体43,45をそれぞれ挿入
し、リード体43,45と電極層33,35とをスポッ
ト溶接によりそれぞれ接着したものである。このよう
に、溝内にリード体を挿入することにより電極層とリー
ド体との接触面積を大きくすることができるので、リー
ド体の接着強度が著しく向上する。
【0011】また、図2に本発明の参考例となる他の態
様を示す。この態様におけるサーミスタ素子1は、電極
層33,35形成後に溝13,15を形成したものであ
る。この態様においても、リード体43,45と電極層
33,35との接触面積が従来に比べ増大するので、接
着強度が向上する。また、この態様では、サーミスタチ
ップ11の組成とリード体43,45との組成の組み合
わせによっては、スポット溶接によりこれらが直接接着
することもあり、この場合、極めて強固に接着すること
ができる。そして、本発明では、上記の参考例のいずれ
においても、溝13、15をそれぞれ、リード体1本に
つき、直交する2本の溝を含むようにする。
【0012】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成を、図面に基
づいて詳細に説明する。本発明の参考例となるサーミス
タ素子の好適例を、それぞれ図1および図2に示す。な
お、図1(a)および図2(a)はそれぞれ側面断面図
であり、図1(b)および図2(b)はそれぞれ正面断
面図である。
【0013】本発明の参考例となるサーミスタ素子1は
ガラス封止型のサーミスタ素子であり、サーミスタチッ
プ11、このサーミスタチップ11上に形成された一対
の電極層33,35およびこれらの電極層33,35に
それぞれ接続された一対のリード体43,45を有し、
前記サーミスタチップ11および電極層33,35と、
リード体43,45の一部とが、ガラス5により封止さ
れている構成を有する。そして、サーミスタチップ11
表面に溝13,15が形成されており、前記溝13,1
5の少なくとも一部に前記リード体43,45が挿入さ
れ、前記リード体43,45と前記電極層33,35と
がスポット溶接により接着されている。
【0014】図1および図2に示される例では、溝1
3,15はサーミスタチップ11の対向する2端面に形
成されているが、このような構成に限らず、例えば図3
の(a)および(b)にそれぞれ示される構成であって
もよい。図3の(a)および(b)はサーミスタ素子1
の正面断面図である。図3の(a)ではサーミスタチッ
プ11の一端面に溝13,15を形成しており、(b)
ではサーミスタチップ11の隣り合う稜部を削って溝1
3,15を形成し、電極層33,35を設けた後、リー
ド体43,45を挿入している。これらのように、直方
体状のサーミスタチップの一面だけに溝を設ける構成で
は、溝形成のための切削が一方向からだけで済むので、
生産性が向上し、低コストで製造できる。なお、図3に
示されるような各構成において、電極層33,35を設
けた後に溝13,15を形成してもよいことは勿論であ
る。
【0015】また、本発明では、図4に示されるよう
に、直方体状のサーミスタチップ11の対向する2端面
に、直交する2本の溝131,132および151,1
52をそれぞれ設ける。サーミスタチップにリード体を
接着する工程では、通常、フィーダによりチップを一方
向に整列させて連続的にリード体を接着するが、横断面
が正方形であるチップを使えば、フィーダによる整列の
効率が倍増する。しかし、図1に示されるように溝が一
方向にだけ存在するチップでは、溝の存在により方向性
が生じ、フィーダの効率が半減してしまう。このとき、
図4に示されるような、リード体1本について直交する
2本の溝が設けられているサーミスタチップを用いれ
ば、溝の存在による方向性は生じず、リード体接着工程
に与える影響はなくなり、工程の自動化が容易となる。
【0016】また、図3に示されるような、サーミスタ
チップ11の一方の端面にだけ溝を有するサーミスタ素
子においても、本発明では、リード体1本について直交
する2本の溝を形成して、上記のような効果を得ること
ができる。この場合、チップの一方の端面に平行な2本
の溝を形成し、さらに、同じ端面にこれらと直交する平
行な2本の溝を形成すればよい。
【0017】サーミスタチップに形成される溝の断面形
状は特に限定されず、リード体と電極層との接触面積あ
るいはリード体とサーミスタチップとの接触面積が大き
くなるように、リード体の断面形状に応じて適宜決定す
ればよいが、通常、円形断面のリード体を用いること
や、また、加工が容易であることから、参考例ないし本
発明例の図1〜図4にそれぞれ示されるように、断面の
少なくとも一部が弧状である溝とすることが好ましい。
【0018】サーミスタチップに上記したような溝を形
成する手段は限定されず、ダイシングソー等の通常の機
械的研削手段などを用いればよい。また、レーザー光照
射により溝を形成することもできる。サーミスタ材のチ
ップ化は、通常、薄板状のサーミスタ材をダイシングソ
ー等により機械的に切削することにより行なうが、異な
る切削深さに調整した複数の刃を有する切削手段を用い
れば、チップ化と溝形成とを同時に行なうことができ
る。また、レーザー加工によりサーミスタ材を切断する
こともできる。
【0019】溝の形成は、電極層の形成前であっても形
成後であってもよい。溝を形成した後に電極層を形成す
れば、例えば参考例の図1および図3にそれぞれ示され
るような構成のサーミスタ素子が得られ、電極層形成後
に溝を形成すれば、例えば参考例の図2に示されるよう
な構成のサーミスタ素子が得られる。
【0020】以下、本発明のサーミスタ素子の各部の構
成について説明する。 [サーミスタチップ11] サーミスタチップ11の材質に特に制限はなく、ガラス
封止が可能であればどのような材質を用いてもよい。例
えば、特開昭64−64202号公報に記載されている
サーミスタ材料、すなわち、炭化ケイ素および/または
炭化ホウ素と、AlやSi等の酸化物を含有するマトリ
ックス物質とを含有するサーミスタ材料を好ましく用い
ることができる。また、炭化ケイ素や炭化ホウ素を主成
分とするその他各種サーミスタ材料を用いてもよい。な
お、炭化ケイ素が含有される場合、炭化ケイ素の含有量
はマトリックス物質の含有量に対し体積比で1.24以
下とすることが好ましい。これは、ガラス封止工程にお
ける発泡を抑え、素子化を容易にするためである。
【0021】また、この他、Mn−Ni系複合酸化物、
スピネル系酸化物、Al23 系酸化物等の各種複合酸
化物焼結体を用いることもできる。
【0022】サーミスタチップの製造には、通常の焼結
法を用いればよい。例えば、各種原料粉末を湿式混合し
た後、混合物を室温で加圧成形し、酸素雰囲気中あるい
は非酸化性雰囲気中で常圧焼結法、ホットプレス(H
P)焼結法、熱間静水圧(HIP)法などにより成形体
を焼結した後、放冷し、所定寸法に切断してサーミスタ
チップを得る。
【0023】なお、サーミスタチップの寸法に特に制限
はないが、通常、縦0.5〜1.0mm、横0.5〜1.
0mm、厚さ0.5〜1.0mm程度である。
【0024】[電極層33,35] 電極層33,35は、サーミスタ素子に用いられる導電
性材料からなる電極あるいは導電性材料を含有する電極
であればどのようなものであってもよく、特に制限はな
い。導電性材料としては、公知の導電性物質を用いれば
よく、Au、Ag、Pt、Pd、W、Cu、Ni、M
o、Al、Fe、Ti、Mn、Nb、Taなど、あるい
はPt−Au、Pd−Au、Pt−Pd−Au、Pd−
Ag、Pt−Pd−Ag、Fe−Ni−Co、Fe−N
i、Mo−Mn等の合金などのいずれもが使用可能であ
る。
【0025】電極層の形成方法にも特に制限はなく、例
えば、ガスフレーム、電気アーク、プラズマ等の各種溶
射、あるいは、電解めっき、無電解めっき、蒸着、スパ
ッタリング、イオンプレーティングなどの各種気相成長
法や液相成長法等、さらには、導電性ペーストを焼成す
るいわゆる厚膜法により電極層を形成してもよい。な
お、電極層は、リード体との密着性向上などのために、
2層以上の多層構成としてもよい。
【0026】電極層の厚さは、形成方法によっても異な
るが、通常0.05〜200μm 程度である。
【0027】[リード体43,45] リード体43,45として用いるリード線は、従来公知
のものはいずれも使用可能であるが、熱膨張率、コスト
等の点で、29重量%Ni−17重量%Co−残Feの
組成を有するコバール合金および41〜43重量%Ni
−残Feの組成を有する42アロイ合金を用いることが
好ましい。コバール合金は熱膨張特性が硬質ガラスのそ
れとよく一致しており、硬質ガラス、セラミックのハー
メチックシール材として用いられる合金である。また、
42アロイ合金は硬質または軟質ガラス封着材料として
トランジスタ、ダイオードのリード線、ICのリードフ
レーム、リードスイッチ用のリードなど、種々のハーメ
チックシールとして使用されている。
【0028】リード体43,45をそれぞれ電極層3
3,35に接続するためには、パラレルスポット溶接を
用いる。
【0029】なお、リード体の酸化防止や耐熱性向上の
ために、各種めっき膜やセラミックス膜をリード体表面
に設けてもよい。
【0030】[封止用ガラス5] ガラス5には、ガラス転移温度が600℃以上、特に6
00〜700℃程度、また、作業温度が1000℃以
下、特に800〜1000℃のガラスを用いることが好
ましい。ガラス5の組成は、ガラス転移温度および作業
温度が上記の範囲内のものであれば特に制限はないが、
アルカリ土類金属を含有するホウケイ酸ガラスを用いる
ことが好ましい。なお、高温での絶縁抵抗値の低下の原
因となるため、ガラス5に含有されるNa、K等のアル
カリ成分は、1重量%以下であることが好ましい。
【0031】[サーミスタ素子製造方法] サーミスタ素子1の製造方法の一例を以下に簡単に説明
する。まず、直径3インチ程度、厚さ0.5mm程度のサ
ーミスタ材の焼結体薄板を作製する。次いで、電極層形
成、溝形成およびチップ化を、それぞれの構成に応じ、
適当な順序で行なう。
【0032】このようにして得られたチップに、直径
0.2〜0.5mm、長さ20〜100mm程度のリード体
を接続する。このようなチップを、直径1.5〜2.5
mm程度、長さ5mm程度のガラス管に挿入し、ガラス封止
を行なう。本発明では、ガラス封止を非酸化性雰囲気中
で行なう。非酸化性雰囲気としては、N2 、Ar、He
等の不活性ガス、H、CO、各種炭化水素など、あるい
はこれらの混合雰囲気、さらには真空等の種々のもので
あってよい。なお、ガラス封止の際の非酸化雰囲気中に
は、0.5%以下のO2 が含まれていてもよい。
【0033】なお、必要に応じ500〜750℃にて1
0〜100時間程度エージングを行なうことが好まし
い。エージング時の雰囲気に特に制限はないが、非酸化
性雰囲気中で行なうことが好ましい。
【0034】
【参考例】以下、本発明の参考例となる具体的例を示
す。下記原料粉末を、アセトンを用いてボールミルにて
20時間湿式混合した。
【0035】(原料粉末) Al23 :86重量部 B4 C :14重量部 TiO2 : 0.2重量部 得られたスラリーを乾燥造粒し、内径77mmの黒鉛型に
充填した。
【0036】これを、Ar雰囲気中でホットプレス焼結
し、冷却後、50mm×50mm×0.5mmに加工して焼結
体薄板を得た。
【0037】この焼結体薄板を用いて、図1に示される
構成のサーミスタ素子サンプルNo.1および図2に示さ
れる構成のサーミスタ素子サンプルNo. 2を作製した。
【0038】サンプルNo. 1の作製は下記のようにして
行なった。まず、ダイヤモンドブレードにより薄板の両
面に幅0.25mm、深さ0.12mmの溝を形成し、次い
で厚さ10μm のNi電極層をめっき法により形成した
後、ダイシングソーにより切断してチップ化した。チッ
プの寸法は0.75mm×0.75mm×0.5mmとした。
そして、直径0.25mm、長さ65mmのリード体を前記
溝中に挿入し、パラレルスポット溶接法により接着した
後、直径2.5mm、長さ4mmのホウケイ酸ガラスに挿入
し、Arガス雰囲気中にて850℃でガラス封止した。
【0039】また、サンプルNo. 2の作製は下記のよう
にして行なった。まず、サンプルNo. 1と同様にして電
極層を形成し、次いで、マルチダイヤモンドブレードに
より溝形成と切断とを同時に行ない、溝を有するサーミ
スタチップを得た。溝およびチップの寸法は、サンプル
No. 1と同じとした。そして、サンプルNo. 1と同様に
してチップにリード体を接着し、ガラス封止した。
【0040】さらに、チップに溝を形成しなかった他は
サンプルNo. 2と同様にして、比較サンプルを作製し
た。
【0041】これらの各サンプルを、10cmの高さから
かしの木上に落下させ、破損数を調べた。この結果、サ
ンプルNo. 1および2では、420個のうち2個しか破
損しなかったが、比較サンプルでは、420個のうち8
4個が破損した。
【0042】この結果から、溝形成による効果が明らか
である。
【0043】なお、溝形成によるこのような効果は、サ
ーミスタチップの組成を変更した場合でも実現し、特に
特開昭64−64202号公報に記載されているすべて
の組成について同様に実現した。
【0044】
【発明の効果】本発明では、サーミスタチップに溝を設
け、この溝中にリード体を挿入してスポット溶接するた
め、リード体の接着強度を著しく高くすることができ
る。しかも、溝形成はチップ化のための切断と同様な手
段で行なえ、チップ化と同時に行なうことも可能なの
で、生産性が良好である。さらに、リード体一本につき
直交する2本の溝を設けているため、溝の方向性を考慮
する必要がなくなるので、リード体接着工程の自動化が
容易となり、極めて高い生産性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の参考例となるサーミスタ素子の好適例
を示す断面図であり、(a)は側面断面図、(b)は正
面断面図である。
【図2】本発明の参考例となるサーミスタ素子の好適例
を示す断面図であり、(a)は側面断面図、(b)は正
面断面図である。
【図3】(a)および(b)はそれぞれ本発明の参考例
となるサーミスタ素子の好適例を示す正面断面図であ
る。
【図4】本発明のサーミスタ素子に用いるサーミスタチ
ップの好適例を示す斜視図である。
【図5】従来のサーミスタ素子の1例を示す側面断面図
である。
【符号の説明】
1,101 サーミスタ素子 11 サーミスタチップ 13,131,132,15,151,152 溝 33,35 電極層 43,45 リード体 5 ガラス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小木曽 龍一 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (72)発明者 坂野 茂 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (72)発明者 三木 信之 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (72)発明者 野原 啓継 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (72)発明者 谷口 雅朗 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (56)参考文献 実開 昭59−74701(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01K 1/00 - 19/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーミスタチップ、このサーミスタチッ
    プ上に形成された一対の電極層およびこれらの電極層に
    それぞれ接続された一対のリード体を有し、前記サーミ
    スタチップおよび電極層と、リード体の一部とが、ガラ
    スにより封止されているサーミスタ素子であって、 前記サーミスタチップ表面に溝が形成されており、前記
    溝が直交する2本の溝を含み、前記溝の少なくとも一部
    に前記リード体が挿入され、前記リード体と前記電極層
    とがスポット溶接により接着されていることを特徴とす
    るサーミスタ素子。
  2. 【請求項2】 前記リード体の少なくとも一部が前記サ
    ーミスタチップと接している請求項1に記載のサーミス
    タ素子。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のサーミスタ素
    子を製造する方法であって、前記電極層形成後に前記溝
    を形成することを特徴とするサーミスタ素子の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載のサーミスタ素
    子を製造する方法であって、 前記溝を形成後に前記電極層を形成することを特徴とす
    るサーミスタ素子の製造方法。
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