JP3100169B2 - 内面ライニングを施した金属管の接続方法 - Google Patents

内面ライニングを施した金属管の接続方法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内面にゴム,ポリウレタ
ン等の弾性体による被膜を形成したライニング鋼管同士
の溶接継手の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、ゴムライニングやポリウレタン
ライニングを施した鋼管の継手を形成するとき、ネジ継
手のように管端部に流体が直接触れる接続法は、ライニ
ング被膜の剥離原因になるので使用出来ない。そのた
め、通常は、フランジ継手を採用するのが一般的である
が、フランジ継手は大径になると経済的に見て不利であ
るばかりでなく、埋設用配管には漏れの点で信頼性がな
いため、使用出来ないのが実情である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この点に鑑み、本出願
人はすでに特許第935994号の発明を提案している。しか
し、この発明は突合せ部の設計に未だ充分でない面があ
り、流体がスリーブの跨嵌隙間に浸入し、溶接による熱
影響を受けた鋼管の部分に局部腐食が生じて、それが進
行するという欠点があった。本発明は、接続する管の突
合せ部に適正な圧縮面圧を発生させて流体を完全にシー
ルし、上述の部分への流体の浸入を防止出来る接続方法
を開発することを第一の課題とし、また、流体が前記突
合せ部の隙間に万一浸入するような場合があっても、犠
牲陽極作用を有する金属(亜鉛等)を本発明による継手
部に付加し、鋼管の腐食を防止することの出来る接続方
法を開発することを第二の課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記第一の課題を解決す
ることを目的としてなされた本発明の第一の構成は、接
続すべき端部に断熱材を介在させてカラーを溶接し内面
に樹脂ライニングを施した2本の金属管の接続すべき管
端を突合せると共に両カラー上にスリーブを跨嵌して、
該スリーブを前記両カラーに溶接する方法において、前
記ライニングをゴムやポリウレタン等の弾性体でライニ
ングを行なうに際し、接続すべき管端突合せ部のライニ
ング被膜の厚さを、当該ライニング被膜の圧縮応力−歪
特性に合わせて調整し、前記スリーブの溶接により発生
する当該スリーブの長手方向の縮み量によって前記ライ
ニング被膜に永久歪の発生しない圧縮応力を発生させる
ことにより、前記ライニング被膜同士を突合せ密着さ
せ、スリーブの跨嵌部隙間への流体の浸入を防止するこ
とを特徴とするものであり、第二の課題を解決するため
になされた本発明の第二の構成は、上記ライニング管の
接続方法において、ライニング材同士の突合せ部の外周
側であって、スリーブ又は拡管部の内面に犠牲陽極作用
を有する亜鉛等の金属を配設することを特徴とするもの
である。
【0005】
【実施例】次に、本発明の実施例を図により説明する。
図1は本発明の内面にゴムやポリウレタン等の弾性体の
ライニングを施した金属管の断面図で、この図におい
て、1は鋼管、2は断熱材層でセラミックペーパーを巻
きつけてある。3は該断熱材層2上に被嵌して鋼管1に
溶接したカラー、4は鋼管1の内面にライニングされた
被膜である。この図1において、aは鋼管1を接続する
際、突合せにより圧縮力を受ける面で、前記被膜4のラ
イニング材の材質により適正な圧縮応力に収めるために
設定されたライニング厚さである。
【0006】図2は図1に示した鋼管を接続した金属管
の断面図である。鋼管1,1を突合せると共に、ライニ
ング被膜4,4を含むカラー3,3の上に犠牲陽極作用
をする金属板(亜鉛テープ)6を巻き付け、その上にス
リーブ5を跨嵌し、該スリーブ5をカラー3,3に溶接
10,10をすることにより、ライニング被膜4を劣化させ
ることなく、鋼管1,1を接続出来る。図中、b,bは
カラー3,3の外面防食塗装並びにスリーブ5の内面防
食塗装の一部が溶接10,10による熱影響を受け、鋼管
1,1の接続後は補修改善の出来ない部分を示す。しか
し、該部b,bは犠牲陽極作用(電気防食効果)をする
金属板6を配設したことにより、万一流体が浸入するこ
とがあっても、腐食を防止出来る。
【0007】図3は本発明において接続しようとする一
方鋼管8の管端が図1,図2におけるスリーブ5を兼用
するように、管端を拡管加工して拡管部7に形成し、こ
の拡管部7において鋼管1と接続させた例である。この
場合は溶接個所10が1個所となるので、当然管の長手方
向の収縮量が図1,2の場合に比べ約1/2となる。こ
の点を考慮してライニング皮膜4,9の適正圧縮応力を
設計し、圧縮応力を受けるライニング被膜4における厚
み寸法Cを決める。
【0008】次に、本発明方法を、実際に内面ライニン
グ鋼管の接続に適用した具体例について説明する。ま
ず、本発明における継手構造において、スリーブの溶接
による管長手方向の収縮量を検証してみる。
【0009】管体寸法 ・本 管;300A STPG38 , sch40(10.3mm) ・カ ラ ー;外径347.5mm,内径323.5mm×肉厚12.0mm
STPG38 ・スリーブ;外径377.0mm,内径350.0mm×肉厚13.5mm
STP38
【0010】溶接方法 上記の実管を用いて前述の圧縮力を受ける面aの寸法を
求めるため、各実管を供試管として溶接試験を行った。
図4はこの溶接試験のための供試管セット図である。上
記の供試管セットに対する溶接は図4のA,B部とも3
層仕上げとし、1層毎にA,B部を交互に行うものとす
る。溶接棒は1層目はφ4mmを使用、2,3層目はφ3
mmを用いた。
【0011】
【表1】
【0012】a寸法の決定(硬さ70°,クロロプレンゴ
ムライニングの例) 突合せ面圧力に対して十分な弾性や柔軟性を持ち、接合
面からの漏れを生じさせない必要な圧縮力を維持出来る
ものとし、機械的性質,永久変形などの点で適正な性能
を有し、破損・変形を生じないようa寸法を決める。図
5にクロロプレンゴムの「圧縮−復元特性」を示す。こ
の図から見て、a部寸法(ライニング厚さ)に管突合せ
により15%の圧縮歪を与えると、接合面には30kg/cm2
の圧縮応力が発生することになるが、この値は上記「圧
縮−復元曲線」が示す通り弾性限界以内であって、永久
変形や破損を生じない値であり、管内圧10kg/cm2程度
の流送管として接合面からの漏れを防止出来るものであ
る。尚、a部はスリーブ5によりバックアップされてお
り、管内圧によって周方向の変形は防止される。
【0013】上述のことから、a寸法は適正圧縮率Pを
設定することにより、以下の式によって求められる。 x=2a×P ここで、a:ライニング厚さ(mm)、x:溶接による収
縮量(実測値)3.0mmとし、適正圧縮率Pを15%に設定
すると、上記式から 2a=x/P 2a=3.0/0.15=20mm ∴a =10mm 即ち、管突合せ部のライニング厚さは10mmとすれば良
い。
【0014】尚、突合せ部の面は平滑であることが望ま
しく、ゴムライニングのように若干の凹凸のある場合は
平面に仕上げた方が良い。一方、突合せに際して、例え
ば図6に示すように、間に更にシーリング材を介在させ
ると、より一層シール効果が高まる。また、ライニング
被膜の圧縮力を受ける面を、図7に示すように、互に嵌
り合う凹凸面に形成して、シーリング材を用いないでシ
ール効果を得ることもできる。
【0015】次に、犠牲陽極(亜鉛テープ)の鉄防食効
果を上記具体例の管について説明する。図2,3の亜鉛
テープ6,及び、b部において、b部の鋼管腐食対策と
して用いる亜鉛テープは約300gとする。亜鉛の電気化学
当量は、1.22g/Ahであるから、不通気での電流密度を
5mA/m2とすると、以下の式によりb部の防食時間を求
めることが出来る。尚、防食面積は1m2とする。 W(g)=K(g/A・h)・i(A)・t(hr) ここで、W:腐食量(g)、K:電気化学当量(g/Ah)、i:
電流(A)、t:時間(hr)であり、上記式から t=W/K・i=300/1.22×0.005=49,180(hr)となる。
この時間tは約5.7年である。従って、継手の鋼管露出
部(b部)においては、約6年の防食効果が期待出来る
わけである。尚、本発明において、犠牲陽極作用を有す
る金属の配設態様は、上記の亜鉛テープの取付けに限ら
れず、例えば、亜鉛メッキ等の適宜メッキを所要部位に
形成するようにしてもよい。
【0016】
【発明の効果】本発明は以上の通りであって、内面にラ
イニング被膜を有する金属管同士をスリーブを介して溶
接により接続にあたり、溶接による熱影響を受けてスリ
ーブに生じる圧縮力がライニング管の突合せ面に作用す
る点に着目し、上記突合せ面にライニング被膜を所定の
厚さ形成することにより、このライニング被膜同士が上
記圧縮力によって突合せ密着されるようにして、この突
合せ面における流体浸出を防止するようにしたので、特
にシール材を用いることなく、シール効果が完璧な内面
ライニング管の継手構造を実現できるという格別の効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法が適用される内面ライニング鋼管の
一例の断面図。
【図2】本発明法法により接合した内面ライニング鋼管
の一例の断面図。
【図3】同じく別例の断面図。
【図4】本発明方法の試験を行なう供試管のセット図。
【図5】クロロプレンゴムの「圧縮−復元特性」を示す
図表。
【図6】本発明方法に用いる内面ライニング鋼管の突合
せ面の他の例の断面図。
【図7】同じく突合せ面の別の例の断面図。
【符号の説明】
1 鋼管 2 断熱材層 3 カラー 4 ライニング被膜 5 スリーブ 6 亜鉛テープ a 突合せ接合面のライニング被膜の厚さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐 伯 忍 神奈川県川崎市川崎区殿町2−8−3 第一高周波工業株式会社 技術部内 (56)参考文献 特開 昭50−4617(JP,A) 特開 平2−8584(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16L 13/00 - 15/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接続すべき端部に断熱材を介在させてカ
    ラーを溶接し内面に樹脂ライニングを施した2本の金属
    管の接続すべき管端を突合せると共に両カラー上にスリ
    ーブを跨嵌して、該スリーブを前記両カラーに溶接する
    方法において、前記ライニングをゴムやポリウレタン等
    の弾性体でライニングを行なうに際し、接続すべき管端
    突合せ部のライニング被膜の厚さを、当該ライニング被
    膜の圧縮応力−歪特性に合わせて調整し、前記スリーブ
    の溶接により発生する当該スリーブの長手方向の縮み量
    によって前記ライニング被膜に永久歪の発生しない圧縮
    応力を発生させることにより、前記ライニング被膜同士
    を突合せ密着させ、スリーブの跨嵌部隙間への流体の浸
    入を防止することを特徴とする内面ライニングを施した
    金属管の接続方法。
  2. 【請求項2】 接続すべき端部に断熱材を介在させてカ
    ラーを溶接し、内面に樹脂ライニングを施した金属管の
    カラー上に、管端を前記カラーに嵌合し得る拡管部に形
    成し、かつ内面に樹脂ライニングを施した金属管の拡管
    部を嵌合し、該拡管部を前記カラーにその断熱材上にお
    いて溶接する方法において、嵌合接続すべき両管の突合
    せ部のライニング被膜の厚さを、当該ライニング被膜の
    圧縮応力−歪特性に合わせて調整し、前記カラーと拡管
    部の溶接により発生する該カラーと拡管部の長手方向の
    縮み量によって前記ライニング被膜に永久歪が発生しな
    い圧縮応力を発生させることにより、前記ライニング被
    膜同士を突合せ密着させて、ライニング被膜の突合せ部
    隙間への流体の浸入を防止することを特徴とするライニ
    ング管の接続方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の管の接続方法におい
    て、ライニング被膜同士の突合せ部の外周側であって、
    スリーブ又は拡管部の内面に犠牲陽極作用を有する亜鉛
    等の金属を配設することを特徴とする内面ライニングを
    施した金属管の接続方法。
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