JP3099992B2 - 導体基板からのシャドウマスクの剥離方法 - Google Patents

導体基板からのシャドウマスクの剥離方法

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JP3099992B2 JP04108585A JP10858592A JP3099992B2 JP 3099992 B2 JP3099992 B2 JP 3099992B2 JP 04108585 A JP04108585 A JP 04108585A JP 10858592 A JP10858592 A JP 10858592A JP 3099992 B2 JP3099992 B2 JP 3099992B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導体にフォトレジスト
層を形成し、パターニング処理を施した後、露出した導
体部に電気鉄めっきを施してシャドウマスクを形成した
ときの導体からのシャドウマスクの剥離除去方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来シャドウマスクは、鋼板上にフォト
レジスト層を形成してパターニング処理を施すことによ
って、鋼板の所望部分を露出させた後、該部分を塩化第
二鉄溶液でエッチングを施して多数の細孔を形成し、そ
の後フォトレジストの除去を行なういわゆるエッチング
法によって製造されている。しかし、高精度で高細緻な
画像が要求されるディスプレー用のカラー受像管に内装
するシャドウマスクには、画像に対応するように電子ビ
ーム通過孔部の孔径およびピッチも極めて微細なものが
要求されるようになり、従来のエッチング法によって作
製されたシャドウマスクでは寸法精度に対する不良発生
率が高く、製品歩留まりが低いという難点があった。ま
た上記エッチング法によるときは廃エッチング液の廃液
処理に著しく手間がかかるという問題もあった。
【0003】このようなエッチング法によるシャドウマ
スクの製造における種々の問題点を解決する手段とし
て、最近においてはめっき法によるシャドウマスクの製
造が試みられている。このめっき法により形成されるシ
ャドウマスクは、導体基板にフォトレジスト層を形成し
て所定の形状のフォトマスクを施して、露出および現像
を行ない、導体上に所望のシャドウマスク形状に相当す
る部分が露出形成されるようなパターニング処理を施し
た後、露出した導体部上に電気鉄めっきを施してシャド
ウマスクを形成し、その後導体基板上に外的な応力をか
けて導体基板を歪ませることによってシャドウマスクを
剥離取得する方法が採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たようなめっき法によってシャドウマスクを製造する場
合には、導体基板上に電気鉄めっきによるシャドウマス
クが形成された時点においてはシャドウマスクは要求さ
れる寸法精度を十分に満たすものが得られるが、導体基
板を歪ませてシャドウマスクを剥離取得するに際してシ
ャドウマスクにも歪が生じてしまうという問題がある上
に、導体基板自体も繰り返し使用によって復元不可能な
歪を生じてしまうので、次第に寸法精度の高いシャドウ
マスクを導体基板上に形成することが困難になるという
問題も生じた。そして現状では上記の諸問題を克服する
ための手段が見出されていない。
【0005】本発明は上記の問題点に鑑み、これを克服
するためになされたものであって、めっき法によってシ
ャドウマスクを得るに際して、得られるシャドウマスク
およびシャドウマスク形成のために使用する導体基板に
可及的に歪を発生させることなく、しかもハンドリング
性よく導体基板からのシャドウマスクの剥離取得を行な
い得る方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、めっき法に
よってシャドウマスクの製造を行なうに際して、導体基
板上にフォトレジスト層を形成した後、所定のパターニ
ングを施して得られた導体露出部分に電気めっきを施し
て所望のシャドウマスクを導体基板上に形成させた後、
導体基板より該シャドウマスクを剥離する工程におい
て、シャドウマスクを磁力を用いて導体基板より剥離す
るようにすれば、導体基板およびシャドウマスクに何等
歪を生ずることなくシャドウマスクの導体基板からの剥
離取得を行ない得ることを見出して本発明を完成した。
【0007】そして、このために本発明においては、シ
ャドウマスクを導体基板から剥離させるに際して磁力を
任意に起動消去させることができるようなめっき材料と
磁力発生装置を選択使用することにより、導体基板から
めっきによって得られたシャドウマスクを剥離する際に
磁力を働かせて磁力発生装置に吸引させて導体基板より
剥離し、剥離されたシャドウマスクを次工程に移す際に
磁力を切ることによって直ちに磁力発生装置より分離す
ることによって外部応力等による歪をシャドウマスクお
よび導体基板に発生することなく、ハンドリング容易に
寸法精度の優れたシャドウマスクを得ることに成功した
ものである。
【0008】即ち上記した目的を達成するための本発明
は、導体基板上にフォトレジスト層を形成し、パターニ
ング処理を施すことによって露出した導体上に電気鉄め
っきを施して所望のシャドウマスクを形成し、その後導
体基板よりシャドウマスクを剥離取得するに際し、シャ
ドウマスクを磁力を用いて導体基板より剥離することを
特徴とするものである。本発明において使用される磁力
発生装置としては、伝導コイルによるもののように任意
に磁力を起動消去させることができるものを使用するこ
とが望ましい。
【0009】
【作用】電気鉄めっき法によって得られたシャドウマス
クは強磁性体である。本発明はその性質を利用して磁力
によるシャドウマスクのハンドリング性を向上させるこ
とを試みたものである。その結果、本発明によれば従来
の方法に比べシャドウマスクの導体基板からの剥離を、
導体基板およびシャドウマスクの両者に歪を発生させる
ことなく、一段とハンドリング性よく剥離取得すること
に成功した。
【0010】本発明の磁力によるシャドウマスクの剥離
を行なうに際しては、シャドウマスクの導体基板からの
剥離時点においては磁力発生装置による吸引力が十分に
発生していなければならないが、磁力発生装置よりシャ
ドウマスクを取り除く際には速やかに磁力を消去するよ
うにすることが必要である。このためには磁力発生装置
として伝導コイル等を使用した磁力発生装置のように磁
力の発生消去が迅速に行ない得るような磁力発生装置を
使用するのが望ましい。
【0011】まためっき法によりシャドウマスクを形成
するための導体基板の構成材料は、シャドウマスクの磁
力による剥離にそれほど影響を及ぼさない弱磁性体材
料、例えばステンレス鋼板のようなものか、全く影響を
及ぼさない非磁性体、例えばアルミニウム板、チタン板
のようなものによって構成されていることが望ましい。
【0012】
【実施例】次に本発明の実施例について述べる。
【0013】導体基板に弱磁性体であるステンレス鋼板
を用い、その表面にフォトレジストを厚み40μmに塗
布し乾燥させた後、幅250μm、間隔50μmのスリ
ットを有する写真製版用マスクを載せて露光および現像
を行なってパターニング処理を施した。その後、表1に
示すめっき液組成およびめっき条件でパターニング処理
によって露出した導体表面に電気鉄めっきを行なって、
この部分に鉄めっきを形成した後、残留するフォトレジ
ストを除去して導体基板上にシャドウマスクを得た。
【0014】
【表1】 (めっき液組成) FeCl・4HO 2.01モル CaCl 1.62モル サッカリン 9.13ミリモル CH(CHCHOSONa 0.30ミリモル (めっき条件) 温 度 90℃ 陰極電流密度 5A/dm 陰 極 Pt 時 間 46分 次に導体基板上に伝導コイルを用いた磁力発生装置を位
置させて、磁力を発生させシャドウマスクの吸引剥離を
行なったところ、何等問題なく導体基板からのシャドウ
マスクの剥離を行なうことができた。その後伝導コイル
の磁力を消去することによりシャドウマスクを磁力発生
装置から分離取得することができた。
【0015】上記の方法によって得られたシャドウマス
クは殆ど歪を発生しておらず、また寸法精度が高いので
ディスプレー用カラー受像器に内装するシャドウマスク
として好適であった。また、使用した導体基板にも全く
歪を生じておらず十分に繰り返し使用に耐え得るもので
あった。
【0016】
【比較例】実施例において、導体コイルを用いた磁力発
生装置を用いずに、導体基板の両側に応力をかけること
によって導体基板を歪ませてシャドウマスクの剥離を行
なった以外は、実施例と同様の手順でシャドウマスクの
製造を行なったところ、得られたシャドウマスクには歪
が発生しており要求される寸法精度を満足できないばか
りか、導体基板にも歪が発生した。
【0017】
【発明の効果】以上のべたように、本発明の剥離方法に
よるときは、従来めっき法によるシャドウマスクの製造
において歪の発生による寸法精度上の問題のあった導体
基板からのシャドウマスクの剥離取得を、シャドウマス
クに何等歪を発生させることなく行ない得る上に、ハン
ドリング性も良好であって剥離操作が迅速容易に行ない
得るなど優れた利点を有する。また導体基板にも歪を生
ずることがないので繰り返しシャドウマスク製造に使用
することができるなどの利点もある。さらに、得られた
シャドウマスクはディスプレー用カラー受像器内蔵用の
シャドウマスクとしての寸法精度を十分に満足し得るも
のである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体基板上にフォトレジスト層を形成
    し、パターニング処理を施すことによって露出した導体
    上に電気鉄めっきを施して所望のシャドウマスクを形成
    し、その後該導体基板より該シャドウマスクを剥離取得
    するに際し、該シャドウマスクを磁力を用いて該導体基
    板より剥離することを特徴とする導体基板からのシャド
    ウマスクの剥離方法。
  2. 【請求項2】 磁力の発生に伝導コイル等任意に磁力を
    起動消去させることができる磁力発生装置を用いる請求
    項1記載の導体基板からのシャドウマスクの剥離方法。
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