JP3099686B2 - 空気清浄装置 - Google Patents

空気清浄装置

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JP3099686B2
JP3099686B2 JP07196886A JP19688695A JP3099686B2 JP 3099686 B2 JP3099686 B2 JP 3099686B2 JP 07196886 A JP07196886 A JP 07196886A JP 19688695 A JP19688695 A JP 19688695A JP 3099686 B2 JP3099686 B2 JP 3099686B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は空気清浄装置に関
し、さらに詳細にいえば、空気中に含まれる塵埃の濃度
に対応する信号を出力する塵埃センサと、塵埃センサか
らの出力信号に基づいて塵埃除去のための所定の処理を
行う空気清浄部とを有する空気清浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、空気中に含まれる塵埃の濃度
に対応する信号を出力する塵埃センサと、塵埃センサか
らの出力信号に基づいて塵埃除去のための所定の処理を
行う空気清浄部とを有する空気清浄装置が提案されてい
る。そして、塵埃センサとして、特開昭63−3268
7号公報に示すように、3段の増幅回路の所定の2カ所
に可変調整可能な外付け抵抗を設けてなる構成のもの、
特公平4−24654号公報に示すように、検煙領域外
に暗箱外部より光の散乱量を調整することができる光散
乱部材を設けてなる構成のもの、および特開平5−18
9676号公報に示すように、レベルスライス回路で不
要反射光の除去を行い、AC増幅器で感度調整を独立し
て行う構成のものが提案されている。
【0003】これら何れの構成のものを採用した場合に
も、必要な調整を行うことにより、塵埃センサの特性を
所期の特性に設定することができる。したがって、空気
浄化装置に組み込むことにより、良好な空気浄化を達成
することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の何れの構成を採
用した場合にも、ある程度の周期で空気清浄装置に組み
込まれた塵埃センサを交換することが必要であり、この
ような場合には、上述のように、予め作製され、かつボ
リューム調整などによって所期の特性を示すようにされ
た塵埃センサが一般的に採用される。したがって、塵埃
センサの特性が予め所期の特性になるように予め調整さ
れていることに起因して、塵埃センサの交換に際して
は、特別な調整作業は不要であると思われる。
【0005】しかし、作製された塵埃センサの個々につ
いてみれば、作製されたままの状態ではかなり大幅な特
性のばらつきが認められるのであるから、そのままで空
気清浄装置に組み込むことはなく、一般的に塵埃センサ
の出荷前にボリューム調整などを行って特性のばらつき
を解消させることになる。このように特性のばらつきを
解消させる場合には、人工的に高濃度の塵埃環境を作製
し、この作製された塵埃環境中に塵埃センサを位置させ
て、塵埃センサの出力が塵埃濃度(既知の塵埃濃度)に
対応して所定の値になるようにボリューム調整などを行
わなければならない。
【0006】しかし、人工的に作製された塵埃環境の塵
埃濃度を均一に保つことが著しく困難であるとともに、
このような塵埃環境中に塵埃センサを位置された場合に
塵埃センサの出力が安定しにくいのが実情である。した
がって、塵埃センサの出力を精度よく測定しようとすれ
ば、長時間にわたってサンプルした塵埃センサの出力を
平均化するなどのデータ処理が不可欠である。ボリュー
ムなどを用いた調整を行う場合には、塵埃センサの出力
を常時モニタしながら所期の特性に合せ込む必要がある
が、塵埃センサの出力の荒れを軽減するために平均値を
計算しようとすれば、測定所要時間が長くなってしま
い、全体としての調整所要時間が著しく長くなってしま
う。また、このように調整作業が繁雑化するとともに、
調整所要時間が著しく長くなることに起因して塵埃セン
サの著しいコストアップを招いてしまう。
【0007】また、塵埃センサの特性が経時変化したよ
うな場合には、それぞれ経時変化した特性に合せてボリ
ューム調整などを行わなければならず、作製時の調整と
同じように繁雑な調整作業が必要になり、著しく長い調
整所要時間が必要になる。
【0008】
【発明の目的】この発明は上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、塵埃センサの作製時における調整作業を
不要にすることができる空気清浄装置を提供することを
第1の目的とし、塵埃センサの特性が経時変化した場合
における調整作業を不要にすることができる空気清浄装
置を提供することを第2の目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の空気清浄装置
は、空気中に含まれる塵埃の濃度に対応する信号を出力
する塵埃センサとして消去可能なプログラマブルROM
手段を有するものを採用し、消去可能なプログラマブル
ROM手段として空気清浄部で行う補正処理のために必
要なデータを保持するものを採用している。
【0010】請求項2の空気清浄装置は、空気清浄部で
行う補正処理のために必要なデータが空気清浄部により
消去可能なプログラマブルROM手段に書き込まれるよ
うにしたものである。請求項3の空気清浄装置は、消去
可能なプログラマブルROM手段として、塵埃センサの
状態を間接的に示すデータを保持するものを採用してい
る。
【0011】請求項4の空気清浄装置は、消去可能なプ
ログラマブルROM手段として、塵埃センサの状態を直
接的に示すデータを保持するものを採用している。請求
項5の空気清浄装置は、消去可能なプログラマブルRO
M手段として、塵埃センサからの出力信号を入力として
空気中の塵埃を除去すべく所定の処理を行うためのプロ
グラムの少なくとも一部を保持するものを採用してい
る。
【0012】
【作用】請求項1の空気清浄装置であれば、空気清浄装
置が、空気中に含まれる塵埃の濃度に対応する信号を出
力する塵埃センサと、塵埃センサからの出力信号を入力
として空気中の塵埃を除去すべく所定の処理を行う空気
清浄部とを有しており、塵埃センサが消去可能なプログ
ラマブルROM手段を有しているとともに、消去可能な
プログラマブルROM手段が空気清浄部で行う補正処理
のために必要なデータを保持しているのであるから、塵
埃センサの作製を行った場合にボリューム調整などを行
う必要がなく、単に塵埃センサの特性を測定して空気清
浄部で行う補正処理のために必要なデータを消去可能な
プログラマブルROMに保持させておくだけでよいか
ら、ボリューム調整などを行う場合と比較して、塵埃セ
ンサを空気清浄装置に組み込み可能な状態にするまでの
作業を著しく簡素化することができ、所要時間を著しく
短縮することができる。また、塵埃センサの特性が経時
変化した場合に、空気清浄部で行う補正処理のために必
要なデータを保持する消去可能なプログラマブルROM
手段が塵埃センサに設けられているのであるから、空気
清浄部における処理手順、処理内容などを変更すること
なく、消去可能なプログラマブルROM手段から必要な
データを読み出して所定の処理を行うことにより、塵埃
センサの経時変化した特性に応じた処理を行うことがで
き、所期の空気清浄作用を達成することができる。
【0013】請求項2の空気清浄装置であれば、空気清
浄部で行う補正処理のために必要なデータが空気清浄部
により消去可能なプログラマブルROM手段に書き込ま
れるのであるから、塵埃センサの特性が変化したような
場合に、1回空気清浄装置を動作させることにより、補
正処理のために必要なデータを消去可能なプログラマブ
ルROM手段に書き込むことができる。したがって、塵
埃センサの特性の経時変化などに簡単に対処することが
でき、経時変化に合せて常に最適な動作を行わせること
ができる。
【0014】請求項3の空気清浄装置であれば、消去可
能なプログラマブルROM手段として、塵埃センサの状
態を間接的に示すデータを保持するものを採用している
のであるから、このデータを用いて塵埃センサの交換時
期の推定、センサ感度の経時変化への対処などを行うこ
とができる。請求項4の空気清浄装置であれば、消去可
能なプログラマブルROM手段として、塵埃センサの状
態を直接的に示すデータを保持するものを採用している
のであるから、このデータを用いて塵埃センサの交換時
期の推定、センサ感度の経時変化への対処などを行うこ
とができる。
【0015】請求項5の空気清浄装置であれば、消去可
能なプログラマブルROM手段として、塵埃センサから
の出力信号を入力として空気中の塵埃を除去すべく所定
の処理を行うためのプログラムの少なくとも一部を保持
するものを採用しているので、消去可能なプログラマブ
ルROM手段に保持されているプログラムを変更するこ
とにより、塵埃センサの交換のみで空気清浄部における
処理内容の変更を簡単に達成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付図面によってこの発明
の実施の態様を詳細に説明する。図1はこの発明に適用
される光電式塵埃センサの一実施態様の内部機構を示す
平面図、図2は概略正面図である。この光電式塵埃セン
サは、発光ダイオードなどからなる発光部1aおよびフ
ォトダイオードなどからなる第1受光部1bが搭載され
た基板1と、暗箱(ケース体)2とから構成されてい
る。ここで、基板1としては、例えば、ガラスエポキシ
からなるプリント配線基板が例示でき、暗箱2として
は、例えば、アクリルニトリルブタジエンスチレン共重
合体(以下、ABSと略称する)を用いて成形された箱
体が例示できる。
【0017】暗箱2は全体が立方体状の箱体であり、そ
の内部に上方に延びる壁部材を形成することにより、発
光部収容空間2a、第1受光部収容空間2bを形成して
いるとともに、第1受光部収容空間2bにレンズ系2d
を設けている。そして、発光部1aの光軸とレンズ系2
dの光軸とが所定の角度をなすようにレンズ系2dが配
置されている。また、発光部収容空間2aの内奥部に発
光部1aを侵入させるための穴が形成されているととも
に、レンズ系2dの光軸上であって、第1受光部収容空
間2bの内奥部に第1受光部1bを侵入させるための穴
が形成されている。ただし、発光部収容空間2aにレン
ズ系を設けてもよく、また発光部収容空間2a、第1受
光部収容空間2bの何れにもレンズ系を設けないように
してもよい。
【0018】そして、発光部収容空間2aと第1受光部
収容空間2bとの中間部に、発光部1aから出射される
光が直接レンズ系2dを通して第1受光部1bに導かれ
ることを防止する遮光部材2eが設けられている。ま
た、ノイズ光として作用する可能性がある光がレンズ系
2dを通して第1受光部1bに導かれることを防止する
ノイズ光遮光部材2fが発光部収容空間2a、第1受光
部収容空間2b、遮光部材2eとほぼ正対する位置に設
けられている。ノイズ光遮光部材2fは複数個設けられ
ており、互いに隣合うノイズ光遮光部材2f1,2f2
によってノイズ光減衰室を構成している。このノイズ光
減衰室に導入された光はこの室の吸光度が高い内壁面で
複数回反射させられることにより、その強度が十分に減
衰させられる。また、発光部1aからの直接光が照射さ
れるノイズ光遮光部材(第1板部材)2f1の所定位置
に直接光を通過させるための穴2jが形成されていると
ともに、このノイズ光遮光部材2f1と第1受光部収容
空間2bを規定する板部材と暗箱2の外壁部材とで光ト
ラップ2kを構成している。なお、ノイズ光遮光部材2
f1と対向するノイズ光遮光部材2f2および両ノイズ
光遮光部材2f1,2f2の間に位置する暗箱2の外壁
部材が第2板部材に該当する。
【0019】さらに、遮光部材2eとほぼ正対する所定
位置に応力を逃がすためのスリット部2gが形成されて
おり、遮光部材2eの基部およびスリット部2gを挟ん
で遮光部材2eと反対側の所定位置にねじ止め用の穴が
形成され、これらの穴を通して基板1がねじ2hによっ
てねじ止めされている。また、遮光部材2eの先端に近
接する所定位置に流体導入用の開口2iが設けられてい
る。もちろん、基板1の対応箇所にも流体導入用の開口
(図示せず)が設けられている。
【0020】上記の構成の光学式塵埃センサの作用は次
のとおりである。発光部1aおよび第1受光部1bが搭
載された基板1を暗箱2の下面に接触させ、この状態に
おいて1対のねじ2hにより基板1と暗箱2とを一体的
に連結することにより、光学的塵埃センサの組み立てを
完了する。この状態においては、発光部1a、遮光部材
2e、レンズ系2dおよび第1受光部1bの相対位置が
所期のとおりに設定されている。
【0021】このようにして組み立てられた光電式塵埃
センサを所定位置に配置することにより、以下のように
して測定対象雰囲気中における煙の粒子の濃度を測定す
ることができる。測定対象雰囲気が煙の粒子を全く含ん
でいない場合には、発光部1aから出射される光はその
まま直線的に伝播し、遮光部材2eの存在によってレン
ズ系2dには全く照射されない。この結果、第1受光部
1bからの出力信号は小さいままである。なお、直線的
に伝播する光のうち、少なくとも一部は穴2jを通して
光トラップ2kに導入され、とじ込められることにより
ほぼ完全に減衰する。また、直線的に伝播する光の残部
はノイズ光遮光部材2f1,2f2および暗箱2の外壁
部材によって多重反射されることにより十分に減衰す
る。したがって、発光部1aからの直接光に起因するノ
イズ光は第1受光部1bには殆ど影響を及ぼさない。
【0022】図3はこの発明の空気清浄装置の一実施態
様を示すブロック図である。この空気清浄装置は、塵埃
センサ11と、空気清浄部12と、両者を電気的に接続
するコネクタ13とを有している。塵埃センサ11は、
図1に示す塵埃センサを含んでいるとともに、発光部1
aを駆動するための駆動回路(図示せず)、受光部1b
からの信号を取り出すための出力回路(図示せず)など
を有するセンサ回路11aを含み、さらに、消去可能な
プログラマブルROM(以下、EEPROMと略称す
る)11bを含んでいる。
【0023】空気清浄部12は、コネクタ13を通して
駆動回路に駆動用電圧を供給する電源回路12eと、コ
ネクタ13を通してセンサ回路11aに所定の発振出力
を供給する発振回路12aと、コネクタ13を通して出
力回路から取り出された出力信号を入力としてデジタル
信号に変換するA/D変換回路12bと、EEPROM
11bに対するデータの書き込み、消去、読み出しを行
うためのEEPROM制御回路12cと、電源回路12
e、発振回路12aに対して制御信号を供給し、EEP
ROM制御回路12cとの間でデータの授受を行い、A
/D変換回路12bからのデジタル信号を入力として、
EEPROM11bからの読み出しデータに基づいて定
まる所定の処理を行う制御回路12dとを含んでいる。
なお、空気清浄部12は、制御回路12dからの制御信
号に基づいて動作することにより空気中の塵埃を除去す
る塵埃除去部(図示せず)をさらに含んでいる。この塵
埃除去部の構成は従来公知であるから詳細な説明を省略
する。
【0024】上記の構成の空気清浄装置の作用は次のと
おりである。 (1)EEPROM11bに塵埃センサ11の出力のオ
フセット電圧(補正処理のために必要なデータ)および
センサ感度(補正処理のために必要なデータ)を保持さ
せておく場合 オフセット電圧をx、センサ感度をy、塵埃センサ11
の出力をsとすれば、空気中の塵埃濃度dは、 d=(s−x)/y の演算を行うことにより算出される。そして、オフセッ
ト電圧xおよびセンサ感度yがEEPROM11bに保
持されているのであるから、コネクタ13およびA/D
変換回路12bを通して塵埃センサ11の出力sを制御
回路12dに取り込むとともに、コネクタ13およびE
EPROM制御回路12cを通してEEPROM11b
のオフセット電圧xおよびセンサ感度yを取り込み、制
御回路12dにおいて上式の演算を行うことにより、オ
フセット電圧、センサ感度に基づく補正を行った正確な
塵埃濃度を算出することができる。したがって、塵埃濃
度が高い場合には、塵埃除去能率を高めるように塵埃除
去部を動作させ、逆に、塵埃濃度が低い場合には、塵埃
除去能率を余り高めないように塵埃除去部を動作させる
ことにより、空気中の塵埃濃度に合せて空気清浄動作を
行うことができる。
【0025】また、塵埃センサ11が交換された場合
に、オフセット電圧、センサ感度が自動的に変更される
ので、空気清浄部12に対する変更処理を全く不要にす
ることができる。ここで、オフセット電圧は、塵埃セン
サ11にEEPROM11bが組み込まれる際にEEP
ROM11bに書き込まれてもよいが、EEPROM1
1bが組み込まれた塵埃センサ11を空気清浄装置に組
み込んで空気清浄装置を動作させることにより得られた
オフセット電圧をEEPROM制御回路12c、コネク
タ13を通してEEPROM11bに書き込むようにし
てもよい。
【0026】また、オフセット電圧の推定処理は、例え
ば、センサ出力からノイズを除去して得られるノイズ除
去信号の減衰曲線が指数関数exp(−αt)(αは定
数、tは時間)に比例することを利用して、ノイズ除去
信号のうち少なくとも3点の信号値を得ることにより達
成できる。また、塵埃センサ11の交換が必要になる理
由は次のとおりである。
【0027】レンズ系への汚れの付着などにより、オフ
セット電圧やセンサ感度が変化することが予測される。
このうち、オフセット電圧の変動については、上述のよ
うにしてオフセット電圧を算出することにより補正する
ことができるが、センサ感度の変動を補正することは難
しい。センサ感度が低下すると、センサ出力に応じて空
気清浄装置の運転状況を自動制御する場合、塵埃濃度が
高いにも拘らず空気清浄装置の空気清浄能率が上がらな
いという不都合が生じる。同様に、センサ回路の故障に
より塵埃の有無に拘らずセンサ出力が一定となるような
場合にも自動制御が不能になる。このように塵埃センサ
の不良が発生した場合には、塵埃センサを交換すること
により、空気清浄装置の正常な運転が可能になる。
【0028】したがって、塵埃センサ11の交換は、あ
る程度の頻度が必要になる。 (2)EEPROM11bに塵埃センサ11の動作時間
の累積、塵埃センサ11の特性の推移などを保持させて
おく場合 空気清浄装置を1回動作させる毎に、測定した塵埃濃度
の累積値(塵埃センサの状態を間接的に示すデータ)を
空気清浄部12により算出して、それまでの塵埃濃度の
累積値に加算し、累積加算値をEEPROM11bに書
き込んで保持させる。
【0029】汚れによって塵埃センサ11の感度が著し
く低下すると、上述したように空気清浄装置の自動制御
を正常に行うことができなくなるので、センサ感度が低
下した場合には塵埃センサを交換するか、またはセンサ
感度の低下を補正する処理を行わなければならなくな
る。しかし、塵埃センサ11を空気清浄装置に搭載した
状態では塵埃濃度を測定できるのはその塵埃センサのみ
であるから、塵埃センサ11の実際の感度を測定するこ
とはできない。このため、塵埃センサ11の交換、補正
の何れの処理を行う場合でも、汚れの指標となるデータ
を用いて感度低下の度合いを推測することが必要にな
る。
【0030】ここで、塵埃センサ11の汚れ度は、空気
清浄装置が動作している間の塵埃濃度、運転時間に依存
すると考えられる。つまり、塵埃濃度が高いほど、運転
時間が長いほど、塵埃センサの汚れ度は増加する。した
がって、例えば、測定した塵埃濃度を全て累積加算すれ
ば、累積加算値が大きいほど塵埃センサの汚れの度合い
が大きいと推測できる。
【0031】具体的には、例えば、図4に示すように時
間とともに指数関数的に塵埃濃度が減衰する場合におい
て10秒に1回塵埃濃度を測定する場合を考えると、運
転開始から運転終了までに測定された複数回の塵埃濃度
の累積値を算出し、運転終了時に、EEPROM11b
に保持されている前回までの累積加算値に対して今回の
累積値を加算し、新たな累積加算値として再びEEPR
OM11bに書き込む。
【0032】この処理を行えば、単に動作時間を累積加
算する場合と比較して、塵埃センサ11の汚れをより忠
実に評価することができる。したがって、累積加算値を
所定の閾値と比較し、累積加算値の方が大きい場合に、
塵埃センサ11を交換すべきであることを報知すること
ができる。また、塵埃センサ11の汚れ度と、センサ感
度の低下との間に存在する関係が関数で表現できている
場合には、累積加算値に基づいてセンサ感度を補正する
ことができ、補正されたセンサ感度を採用することによ
り、塵埃濃度を正確に測定することができる。
【0033】定期的にオフセット電圧、センサ出力の履
歴をEEPROM11bに書き込んで保持させる。塵埃
センサ11が経時変化したことによって、現状での特性
が調整時に測定した特性から大きく外れているとき、塵
埃センサ11の信頼性が低下していると判断できると仮
定する。この場合において、塵埃センサ11のオフセッ
ト電圧の変動幅によって塵埃センサ11の信頼性を評価
することができる。また、このような評価に基づいて、
以下のような処理を行うことができる。
【0034】例えば、塵埃センサ11を搭載した空気清
浄装置が、図5に示すように、1つの部屋の中に4台配
置され、各塵埃センサ11の出力がd1,d2,d3,
d4である場合に、d1を出力する塵埃センサ11が搭
載された空気清浄装置について、 Z=10*d1+5*d2+5*d3+4*d4 の演算を行って、Zの値を所定の閾値と比較し、その大
小によって該当する空気清浄装置をON/OFF制御す
るように予め設定されてあり、d2を出力する塵埃セン
サが搭載された空気清浄装置については、 Z=10*d2+5*d1+5*d4+4*d3 の演算を行って、Zの値を所定の閾値と比較し、その大
小によって該当する空気清浄装置をON/OFF制御す
るように予め設定されてあり、他の空気清浄装置につい
ても同様に設定されてあるシステムを採用した場合に、
各塵埃センサ11のオフセット電圧が初期においてそれ
ぞれ1.5,1.0,1.5,2.0Vであったのが、
3.5,1.2,1.5,1.9Vになれば、1番目の
塵埃センサ11のオフセット電圧が著しく変動している
ことがEEPROM11bに書き込まれているデータか
ら分かるので、Zの値を算出する式において第1番目の
塵埃センサ11の寄与分を下げ、他の塵埃センサ11の
寄与分を上げることにより(例えば、d1を出力する塵
埃センサが搭載された空気清浄装置についてZ=7*d
1+6*d2+6*d3+5*d4とすることによ
り)、第1番目の塵埃センサ11からの出力が含む誤差
の影響を低減することができる。
【0035】また、塵埃センサ11の出力、オフセット
電圧などを定期的にEEPROM11bに書き込み、最
新のデータから順に複数個のデータをEEPROM11
bに保持させておけば、コネクタの接触不良による出力
電圧の異常などを簡単に発見することができる。さら
に、塵埃センサ11の出力電圧の最大値、最小値、平均
値、塵埃センサ11の動作時間、塵埃濃度の累積加算値
などを履歴としてEEPROM11bに保持させておく
ことにより、塵埃センサ11の特性が変化する様子を知
ることができ、故障の検出、対策を迅速化することがで
きる。さらにまた、ソフトウェアの不具合を発見し、改
善するために有用なデータをEEPROM11bに保持
させておくこともできる。
【0036】(3)塵埃センサ11の調整時に、空気清
浄部12での演算内容を記述したソフトウェア、発振周
波数、塵埃濃度の累積値の上限値をEEPROM11b
に保持させておく場合。 塵埃センサ11の感度の低下を補正する機能を有してい
ない空気清浄装置に不都合が発生し、感度の低下を補正
する機能を追加することが必要になった場合には、感度
の低下を補正する機能を有していない場合と、感度の低
下を補正する機能を有している場合とで、塵埃濃度を算
出するための演算式が互いに異なる。したがって、この
演算式に該当するデータ(演算式そのものであってもよ
いが、演算式の係数であってもよい)をEEPROM1
1bに保持させておき、空気清浄部の制御回路において
演算式に該当するデータを読み出して所定の処理を行わ
せるようにすることにより、空気清浄部に対しては何ら
の処理を施すことなく、塵埃センサ11を交換するだけ
で、上述の機能変更を達成することができる。
【0037】また、位相検波によりノイズ除去を行う場
合に必要なデータであり、発振周波数と同じ周波数のノ
イズは除去できないので、除去対象となるノイズの周波
数によっては発振周波数を変更する必要がある。したが
って、このような場合に対処するために、発振周波数を
EEPROM11bに保持させておく。塵埃濃度の累積
値の上限値は、例えば、塵埃センサ11交換の時期を判
定するために使用されるのであり、交換時期の算出精度
を高める場合には、塵埃濃度の上限値を変更しなければ
ならない。したがって、このような場合に対処するため
に、塵埃濃度の上限値をEEPROM11bに保持させ
ておく。
【0038】また、空気清浄部における機能のうち、将
来的に変更される可能性がある部分については、当初か
ら、または変更が必要になった際に、EEPROM11
bにソフトウェアとして搭載することにより、バージョ
ンアップに簡単に対処することができる。さらに、これ
らの場合において、空気清浄部において測定された値を
EEPROM11bに書き込むに当って、複数回の測定
値の平均値を書き込むようにすれば、周囲環境が悪い場
合、塵埃センサ11出力の測定精度が悪い場合などにお
いても、調整精度の劣化を大幅に抑制することができ
る。
【0039】
【発明の効果】請求項1の発明は、塵埃センサを交換し
た場合に、空気清浄部で行う補正処理のために必要なデ
ータを保持する消去可能なプログラマブルROM手段が
塵埃センサに設けられているのであるから、空気清浄部
における処理手順、処理内容などを変更することなく、
消去可能なプログラマブルROM手段から必要なデータ
を読み出して所定の処理を行うことにより、塵埃センサ
の特性に応じた処理を行うことができ、所期の空気清浄
作用を達成することができるという特有の効果を奏す
る。
【0040】請求項2の発明は、塵埃センサに消去可能
なプログラマブルROM手段を組み込む時点において補
正処理のために必要なデータを消去可能なプログラマブ
ルROM手段に書き込んでおく必要がなく、1回空気清
浄装置を動作させることにより、補正処理のために必要
なデータを消去可能なプログラマブルROM手段に書き
込むことができるという特有の効果を奏する。
【0041】請求項3の発明は、消去可能なプログラマ
ブルROM手段に保持されているデータを用いて塵埃セ
ンサの交換時期の推定、センサ感度の経時変化への対処
などを行うことができるという特有の効果を奏する。請
求項4の発明は、消去可能なプログラマブルROM手段
として、塵埃センサの状態を直接的に示すデータを保持
するものを採用しているのであるから、このデータを用
いて塵埃センサの交換時期の推定、センサ感度の経時変
化への対処などを行うことができるという特有の効果を
奏する。
【0042】請求項5の発明は、消去可能なプログラマ
ブルROM手段に保持されているプログラムを変更する
ことにより、塵埃センサの交換のみで空気清浄部におけ
る処理内容の変更を簡単に達成することができるという
特有の効果を奏する。請求項6の発明は、補正処理のた
めに必要なデータとしてオフセット電圧の推定値を含む
ものを採用することにより、請求項1と同様の作用を達
成することができる。請求項7の発明は、補正処理のた
めに必要なデータとしてオフセット電圧およびセンサ感
度を含むものを採用し、オフセット電圧およびセンサ感
度を用いて補正処理を行うことにより、請求項1と同様
の作用を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は光電式塵埃センサの一例の内部機構を示
す平面図である。
【図2】同上概略正面図である。
【図3】この発明の空気清浄装置の一実施態様を示すブ
ロック図である。
【図4】塵埃濃度の変化特性を示す図である。
【図5】塵埃センサの配置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
11 塵埃センサ 11b EEPROM 12 空気清浄部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 46/46 F24F 7/00 G01N 21/53

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気中に含まれる塵埃の濃度に対応する
    信号を出力する塵埃センサ(11)と、塵埃センサ(1
    1)からの出力信号を入力として空気中の塵埃を除去す
    べく所定の処理を行う空気清浄部(12)とを有する空
    気清浄装置において、塵埃センサ(11)が消去可能な
    プログラマブルROM手段(11b)を有しているととも
    に、消去可能なプログラマブルROM手段(11b)が空
    気清浄部で行う補正処理のために必要なデータを保持し
    ていることを特徴とする空気清浄装置。
  2. 【請求項2】 空気清浄部(12)で行う補正処理のた
    めに必要なデータが空気清浄部(12)により、消去可
    能なプログラマブルROM手段(11b)に書き込まれる
    請求項1に記載の空気清浄装置。
  3. 【請求項3】 消去可能なプログラマブルROM手段
    (11b)が、塵埃センサ(11)の状態を間接的に示す
    データを保持するものである請求項1に記載の空気清浄
    装置。
  4. 【請求項4】 消去可能なプログラマブルROM手段
    (11b)が、塵埃センサ(11)の状態を直接的に示す
    データを保持するものである請求項1に記載の空気清浄
    装置。
  5. 【請求項5】 消去可能なプログラマブルROM手段
    (11b)が、塵埃センサ(11)からの出力信号を入力
    として空気中の塵埃を除去すべく所定の処理を行うため
    のプログラムの少なくとも一部を保持するものである請
    求項1に記載の空気清浄装置
  6. 【請求項6】 補正処理のために必要なデータがオフセ
    ット電圧を含み、オフセット電圧は、塵埃センサの出力
    からノイズを除去したノイズ除去信号の減衰曲線が指数
    関数に比例することから推定されるものである請求項1
    に記載の空気清浄装置
  7. 【請求項7】 補正処理のために必要なデータがオフセ
    ット電圧およびセンサ感度を含み、空気処理部は、塵埃
    センサ出力からオフセット電圧を減算し、センサ感度で
    除算することにより塵埃濃度を算出するものである請求
    項1に記載の空気清浄装置。
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