JP3099519B2 - マイクロカプセル塗布フィルムの製造法 - Google Patents
マイクロカプセル塗布フィルムの製造法Info
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- Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロカプセル塗布
フィルムの製造法に関する。更に詳しくは、耐水性にす
ぐれたマイクロカプセル塗布フィルムの製造法に関す
る。
フィルムの製造法に関する。更に詳しくは、耐水性にす
ぐれたマイクロカプセル塗布フィルムの製造法に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】水分散型油状物質封入マイクロカプセル
をフィルム上に塗布し、そのマイクロカプセル塗布面側
にフィルムを重ね合わせ、フィルム/マイクロカプセル/
フィルムの積層フィルムを得る際、バインダーが使用さ
れている。ここで用いられるバインダーは、水に濡れて
いるマイクロカプセルと接するため、バインダー自体が
水溶性でなければならないという制約がある。
をフィルム上に塗布し、そのマイクロカプセル塗布面側
にフィルムを重ね合わせ、フィルム/マイクロカプセル/
フィルムの積層フィルムを得る際、バインダーが使用さ
れている。ここで用いられるバインダーは、水に濡れて
いるマイクロカプセルと接するため、バインダー自体が
水溶性でなければならないという制約がある。
【０００３】このような水溶性のバインダー、例えばポ
リビニルアルコールを用いた場合には、得られた積層フ
ィルムを水中に浸漬した場合、バインダー自体が親水性
であるため膨潤、溶解などの現象を生じ、その結果とし
て積層フィルムは耐水性に劣るという欠点がみられた。
リビニルアルコールを用いた場合には、得られた積層フ
ィルムを水中に浸漬した場合、バインダー自体が親水性
であるため膨潤、溶解などの現象を生じ、その結果とし
て積層フィルムは耐水性に劣るという欠点がみられた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、マイ
クロカプセル塗布フィルムであって、耐水性にすぐれた
ものの製造法を提供することにある。
クロカプセル塗布フィルムであって、耐水性にすぐれた
ものの製造法を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
水分散型油状物質封入マイクロカプセル水溶液と水分散
型シリコーンエマルジョンとの混合液をフィルム上に塗
布した後乾燥し、マイクロカプセル塗布フィルムを製造
することによって達成される。
水分散型油状物質封入マイクロカプセル水溶液と水分散
型シリコーンエマルジョンとの混合液をフィルム上に塗
布した後乾燥し、マイクロカプセル塗布フィルムを製造
することによって達成される。
【０００６】水分散型油状物質封入マイクロカプセルと
しては、従来公知のものがそのまま用いられる。封入さ
れる油状物質としては、パラフィン、オリ−ブ油などが
挙げられ、マイクロカプセル形成材料としては、ゼラチ
ン/アラビアゴム系、ナイロン系の材料などが挙げられ
る。これらから形成される油状物質封入マイクロカプセ
ルは、一般に約10〜90%の水分散型水溶液として用いら
れる。
しては、従来公知のものがそのまま用いられる。封入さ
れる油状物質としては、パラフィン、オリ−ブ油などが
挙げられ、マイクロカプセル形成材料としては、ゼラチ
ン/アラビアゴム系、ナイロン系の材料などが挙げられ
る。これらから形成される油状物質封入マイクロカプセ
ルは、一般に約10〜90%の水分散型水溶液として用いら
れる。
【０００７】 水分散型シリコーンエマルジョンとして
は、ポリシロキサンの他に、アミノ基、エポキシ基、カ
ルボキシル基、カルビノール基、メタクリル基、メルカ
プト基、フェノール基などの官能基を導入した変性ポリ
シロキサン（側鎖型、両末端型、片末端型、側鎖両末端
型などの各種官能基導入位置のもの）、あるいはビニル
シラン、アクリルシラン、エポキシシラン、アミノシラ
ン、クロロシラン、アルコキシシラン、シラザンなどの
シランの重合体などを、約１０〜９０重量％の固形分濃
度で水中に分散させたエマルジョンが用いられる。
は、ポリシロキサンの他に、アミノ基、エポキシ基、カ
ルボキシル基、カルビノール基、メタクリル基、メルカ
プト基、フェノール基などの官能基を導入した変性ポリ
シロキサン（側鎖型、両末端型、片末端型、側鎖両末端
型などの各種官能基導入位置のもの）、あるいはビニル
シラン、アクリルシラン、エポキシシラン、アミノシラ
ン、クロロシラン、アルコキシシラン、シラザンなどの
シランの重合体などを、約１０〜９０重量％の固形分濃
度で水中に分散させたエマルジョンが用いられる。
【０００８】これらの水分散型シリコーンエマルジョン
は、重量でその約5〜30倍量の水分散型油状物質封入マ
イクロカプセルと混合して、フィルム塗布液として用い
られる。フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリア
ミド、アクリル樹脂などのフィルムが用いられ、上記フ
ィルム塗布液がこれらの面上に塗布され、約50〜120℃
で約10〜120分間乾燥させて、マイクロカプセル塗布フ
ィルムを形成させる。マイクロカプセルが塗布されるフ
ィルム面には、ホットメルト型などの接着剤が塗布され
ており、塗布はコータなどを用いて行われる。
は、重量でその約5〜30倍量の水分散型油状物質封入マ
イクロカプセルと混合して、フィルム塗布液として用い
られる。フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリア
ミド、アクリル樹脂などのフィルムが用いられ、上記フ
ィルム塗布液がこれらの面上に塗布され、約50〜120℃
で約10〜120分間乾燥させて、マイクロカプセル塗布フ
ィルムを形成させる。マイクロカプセルが塗布されるフ
ィルム面には、ホットメルト型などの接着剤が塗布され
ており、塗布はコータなどを用いて行われる。
【０００９】このようにして得られるマイクロカプセル
塗布フィルムに更にフィルムを積層させる場合には、そ
のマイクロカプセル塗布面側に、同様の接着剤塗布フィ
ルムをその接着剤塗布面側を重ね合わせ、真空状態で加
熱圧着することにより行われる。
塗布フィルムに更にフィルムを積層させる場合には、そ
のマイクロカプセル塗布面側に、同様の接着剤塗布フィ
ルムをその接着剤塗布面側を重ね合わせ、真空状態で加
熱圧着することにより行われる。
【００１０】
【発明の効果】マイクロカプセル塗布フィルムを製造す
る際、水分散型シリコーンエマルジョンをバインダーと
して用いることにより、耐水性にすぐれたものを得るこ
とができる。このようにして製造される耐水性良好なマ
イクロカプセル塗布フィルムは、POP方式磁気可視装置
やそのカードなどに有効に用いることができる。
る際、水分散型シリコーンエマルジョンをバインダーと
して用いることにより、耐水性にすぐれたものを得るこ
とができる。このようにして製造される耐水性良好なマ
イクロカプセル塗布フィルムは、POP方式磁気可視装置
やそのカードなどに有効に用いることができる。
【００１１】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【００１２】実施例 ゼラチン(等電点4.5)10gおよびアラビアゴム10gを水650
mlに溶解し、その水溶液温度を40℃に保ちながら、流動
パラフィン150mlを撹拌速度1300rpmで撹拌しながら徐々
に添加し、添加終了後70分間放置した。pH6.0の溶液のp
Hを、10%酢酸水溶液で4.0とし、このまま30分間撹拌し
た(1300rpm)。
mlに溶解し、その水溶液温度を40℃に保ちながら、流動
パラフィン150mlを撹拌速度1300rpmで撹拌しながら徐々
に添加し、添加終了後70分間放置した。pH6.0の溶液のp
Hを、10%酢酸水溶液で4.0とし、このまま30分間撹拌し
た(1300rpm)。
【００１３】この状態で、ゼラチンとアラビアゴムとの
コアセルベートが、粒状の流動パラフィンの表面に形成
されている。温度を10℃迄下げ、コアセルベートを凝固
させた時点で、ゼラチンの脱プロトン化したアミノ基と
結合するホルムアルデヒドを滴下し始め、カプセル壁を
硬化させた後、20%炭酸ナトリウム水溶液を滴下し、ア
ミノ基からのプロトンの脱離を促進させるためにpHを9.
5迄上げた後、このまま24時間放置して、平均粒径75μm
のマイクロカプセルを得た。
コアセルベートが、粒状の流動パラフィンの表面に形成
されている。温度を10℃迄下げ、コアセルベートを凝固
させた時点で、ゼラチンの脱プロトン化したアミノ基と
結合するホルムアルデヒドを滴下し始め、カプセル壁を
硬化させた後、20%炭酸ナトリウム水溶液を滴下し、ア
ミノ基からのプロトンの脱離を促進させるためにpHを9.
5迄上げた後、このまま24時間放置して、平均粒径75μm
のマイクロカプセルを得た。
【００１４】このマイクロカプセルの50%水溶液50mlと5
0%水分散型シリコーンエマルジョン(ポリシロキサン含
有)3mlとを混ぜ、コータによりホットメルト型接着剤塗
布PETフィルムの接着剤塗布面側に塗布し、100℃で１時
間乾燥させた。
0%水分散型シリコーンエマルジョン(ポリシロキサン含
有)3mlとを混ぜ、コータによりホットメルト型接着剤塗
布PETフィルムの接着剤塗布面側に塗布し、100℃で１時
間乾燥させた。
【００１５】このマイクロカプセル塗布PETフィルムの
マイクロカプセル塗布面側に、更に同様の接着剤塗布PE
Tフィルムをその接着剤塗布面側を重ね合わせ、120℃で
2時間、真空状態で加熱圧着した。
マイクロカプセル塗布面側に、更に同様の接着剤塗布PE
Tフィルムをその接着剤塗布面側を重ね合わせ、120℃で
2時間、真空状態で加熱圧着した。
【００１６】得られたPETフィルム/マイクロカプセル/P
ETフィルムの積層フィルムを、60℃の水中に24時間浸漬
したが、PETフィルム間あるいはマイクロカプセル層
に、剥離などの現象が特に観察されなかった。
ETフィルムの積層フィルムを、60℃の水中に24時間浸漬
したが、PETフィルム間あるいはマイクロカプセル層
に、剥離などの現象が特に観察されなかった。
【００１７】比較例 実施例において、50%水分散型シリコーンエマルジョン
の代わりに、50%ポリビニルアルコール水溶液が用いら
れた。得られた積層フィルムの水中浸漬試験では、マイ
クロカプセル層内に水が侵入し、PETフィルム間に剥離
がみられた。
の代わりに、50%ポリビニルアルコール水溶液が用いら
れた。得られた積層フィルムの水中浸漬試験では、マイ
クロカプセル層内に水が侵入し、PETフィルム間に剥離
がみられた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B01J 13/10 B05D 1/00 - 7/26
Claims (2)
- 【請求項１】 水分散型油状物質封入マイクロカプセル
水溶液と水分散型シリコーンエマルジョンとの混合液を
フィルム上に塗布した後乾燥することを特徴とするマイ
クロカプセル塗布フィルムの製造法。 - 【請求項２】 水分散型油状物質封入マイクロカプセル
水溶液と水分散型シリコーンエマルジョンとの混合液よ
りなるフィルム塗布液。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15126792A JP3099519B2 (ja) | 1992-05-20 | 1992-05-20 | マイクロカプセル塗布フィルムの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15126792A JP3099519B2 (ja) | 1992-05-20 | 1992-05-20 | マイクロカプセル塗布フィルムの製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05317805A JPH05317805A (ja) | 1993-12-03 |
| JP3099519B2 true JP3099519B2 (ja) | 2000-10-16 |
Family
ID=15514934
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15126792A Expired - Fee Related JP3099519B2 (ja) | 1992-05-20 | 1992-05-20 | マイクロカプセル塗布フィルムの製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3099519B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102952409B (zh) * | 2011-11-22 | 2015-05-20 | 齐维君 | 一种人造板用防水、防霉剂及其制备方法 |
-
1992
- 1992-05-20 JP JP15126792A patent/JP3099519B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05317805A (ja) | 1993-12-03 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |