JP3099153B2 - 皮膜加工装置 - Google Patents

皮膜加工装置

Info

Publication number
JP3099153B2
JP3099153B2 JP05049714A JP4971493A JP3099153B2 JP 3099153 B2 JP3099153 B2 JP 3099153B2 JP 05049714 A JP05049714 A JP 05049714A JP 4971493 A JP4971493 A JP 4971493A JP 3099153 B2 JP3099153 B2 JP 3099153B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
anode
vacuum vessel
conduit
cathode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP05049714A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06264271A (ja
Inventor
修 小関
利男 杉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo University of Science
Original Assignee
Tokyo University of Science
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo University of Science filed Critical Tokyo University of Science
Priority to JP05049714A priority Critical patent/JP3099153B2/ja
Publication of JPH06264271A publication Critical patent/JPH06264271A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3099153B2 publication Critical patent/JP3099153B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • ing And Chemical Polishing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、陰極スパッタリングに
より真空容器内に生じた粒子により試料に皮膜を形成す
るかあるいは試料表面の皮膜をエッチングする装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の皮膜加工装置を図4(断面図)、
図5(X’−Y’断面図)に沿って説明する。図面にお
いて、1はステンレス製の真空容器、2は該真空容器1
内に移動可能に設けられた円筒状の陽極、5は陽極リー
ドである。該陽極リード5は、その一端で前記陽極2を
支持し、他端は前記陽極2に電気エネルギーを供給する
ために設けられた図示しない直流高電圧電源に接続され
ている。3、4は、前記陽極2の円筒開口部方向中心線
に対して直角な位置に相対して前記真空容器1の内壁に
設けられた一対の対向陰極である。6は前記対向陰極の
うちの一方の陰極3に設けられた円形の透過孔である。
7は前記真空容器1内に組み込まれた導管で、該導管7
の中心は前記陰極3の透過孔6の中心と一致しており、
前記導管7の一端には形成しようとする膜形状あるいは
エッチング形状を制御するためのマスク8が取り付けら
れている。さらに、前記導管7はマスク8を試料19に
密着性良く接触させるためにスプリング12によって前
記試料19方向に弾性的に圧接している。15は前記真
空容器1の外部に取り付けられた磁石で、前記対向陰極
3、4に対して垂直に磁界がかかるように配置されてい
る。11は前記試料19との気密性を保持するために真
空容器1の端部に取り付けられた真空用シール材、13
は真空容器1に設けられ、一端が図示しない真空排気装
置に接続された排気管である。14は真空容器1に設け
られ、一端が図示しない不活性ガス導入管に接続された
ガス導入管である。9はベローズで、ツマミ18を介し
て真空容器1に設けられたステー16に螺合したねじ1
7を回転させることにより伸縮自在となるように設けら
れており、前記ベローズ9を伸縮させることにより前記
透過孔6に対する陽極2の位置を移動調整できるように
構成されている。
【0003】この皮膜加工装置において、まず膜を形成
する場合、前記ツマミ18を介してねじ17を回転さ
せ、陽極2の位置を透過孔6の中心線が陽極2の外面の
外側を通るような位置A’に移動させる。陽極移動後、
前記導管7の先端に設けられたシール材11に試料19
を密接させ、その後、真空排気装置にて真空容器1内を
真空に排気したうえで、図示しない不活性ガス供給装置
から真空容器1内に例えばアルゴンガス等の不活性ガス
を導入することにより、真空容器1内を1×10-2Paより
も低い不活性ガス雰囲気としたのち、陽極2と陰極3、
4との間に高電圧を印加する。この時、陽極2と陰極
3、4との間には冷陰極放電が生じ、これによって放電
空間内のアルゴン原子がイオン化される。このようにし
て生成されたアルゴン正イオンは陰極3、4の表面を衝
撃して、陰極3、4を構成する物質をスパッタリングす
る。スパッタされた陰極3、4の金属粒子は透過孔6、
導管7を通過し、導管7の端部に置かれた試料19に付
着して膜が形成される。
【0004】また、この皮膜加工装置により膜をエッチ
ングする場合、ツマミ18を介してねじ17を回転さ
せ、陽極2の位置を透過孔6の中心線が陽極2の内面の
内側を通るような位置B’に移動させる。陽極移動後、
前述のごとくシール材11に試料19を当接し、真空容
器1内を真空に排気した後、ガスを導入し、電圧を印加
することによって冷陰極放電を発生させ、透過孔6、導
管7を通過したスパッタされた金属粒子、イオンを試料
19の所定部分に衝突させ該試料19のエッチングが行
われる。
【0005】図8は、従来の皮膜加工装置によって直径
約3mmの穴のあけられたマスク8を用い、3分間スパ
ッタし、膜を形成した部分の膜厚を触針式膜厚計によっ
て測定したもので、陽極2から離れているところほど膜
厚が厚くなっており、この時の、膜厚のばらつきは、約
±30%であり、また、成膜速度は1分間に約100Å
であった。
【0006】図9は、従来の皮膜加工装置によって直径
約3mmの穴のあけられたマスク8を用い、厚み約15
00Åのチタンが成膜された試料19を5分間エッチン
グした部分の膜厚を触針式膜厚計によって測定したもの
で、一部だけのエッチングしかできなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の皮膜加工装置
は、膜形成およびエッチングはできるが、膜形成の場合
は、陽極の位置を透過孔6の中心線が陽極2の外面の外
側を通るような位置に移動させ成膜させるため、形成し
た膜の厚み分布が大きく、成膜速度が遅いという課題が
あった。また、エッチングの場合は、エッチングしよう
とする部分の大きさが大きくなると全体的にエッチング
ができないという課題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
課題を解決するため、導管の一端の一部あるいは陰極の
透過孔の周辺の一部を陽極側に突出させることにより直
径約3mm程度の範囲を全体的エッチングできるように
した。さらに、膜形成の場合は、導管または透過孔の内
壁をスパッタし成膜するようにしたものである。
【0009】
【作用】上記の構成により、金属粒子及びイオンを集束
し易くし、エッチング可能範囲を大きくすると共に、導
管あるいは透過孔の内壁全体をスパッタすることにより
金属粒子の飛散に方向性がなくなり、形成される膜の均
一性がよく、成膜速度が向上する。
【0010】
【実施例】本考案の皮膜加工装置を図1(断面図)、図
2(X−Y断面図)及び図3(断面図)に沿って説明す
る。図面において、1はステンレス製の真空容器、2は
該真空容器1内に設けられた円筒状の陽極で、5は陽極
リードである。該陽極リード5は、その一端で前記陽極
2を支持し、他端は前記陽極2に電気エネルギーを供給
するために設けられた図示しない直流高電圧電源に接続
されている。3、4は、前記真空容器内壁の前記陽極2
の円筒開口部方向中心線に対して直角な位置に相対して
設けられた一対の対向陰極である。6は前記対向陰極の
うちの一方の陰極3に設けられた円形の透過孔である。
7は前記真空容器1内に組み込まれた導管で、該導管7
の中心は、前記陰極3の透過孔6の中心と一致してお
り、導管7の一端は陰極3の面より約1mm程度突出し
て配置されている。また、前記導管7の他の一端には試
料19に対して形成すべき膜形状、あるいはエッチング
すべきエッチング形状を制御するためのマスク8が取り
付けられている。
【0011】さらに、前記導管7はマスク8を試料19
に密着性良く接触させるため、スプリング12によって
前記試料19方向に弾性的に圧接されている。15は前
記真空容器1の外部に取り付けられた磁石で、前記対向
陰極3、4に対して垂直に磁界がかかるよう配置されて
いる。11は真空容器1の端部に取り付けられ、前記試
料との間で気密性を保持するための真空用シール材、1
3は真空容器1に設けられ、一端が図示しない真空排気
装置に接続された排気管である。14は真空容器1に設
けられ、一端が図示しない不活性ガス導入管に接続され
たガス導入管である。9はベローズで、ツマミ18を介
して真空容器1に設けられたステー16に螺合したねじ
17を回転させることにより伸縮自在となるように形成
されており、前記透過孔6に対して前記陽極2の位置を
移動調整できるように構成されている。
【0012】本実施例において、例えばこの皮膜加工装
置でチタン膜を形成する場合、陰極3、4および導管を
チタン材で形成し、前記ツマミ18を介してねじ17を
回転させ、陰極3の透過孔6中心が陽極2の内面の内側
を通るような位置Aに陽極2を移動させ(本実施例にお
いては、陽極2の中心と透過孔6の中心とが一致する位
置とした)、陽極移動後、前記導管7の先端に設けられ
たシール材11に試料19を当接させ、その後、真空排
気装置にて真空容器1内を真空に排気したうえで、不活
性ガス供給装置から真空容器1内に例えばアルゴンガス
等の不活性ガスを導入することにより、真空容器1内を
1×10-2 Paよりも低い不活性ガス雰囲気としたのち、
陽極2と真空容器1、陰極3、4、導管7等の間に高電
圧を印加する。この時、陽極2と陰極3、4および導管
7との間には冷陰極放電が生じ、これによって放電空間
内のアルゴン原子がイオン化される。このようにして生
成されたアルゴン正イオンは陰極3、4の表面および導
管7の内壁を衝撃して、陰極3、4および導管7の内壁
の構成する物質をスパッタリングする。スパッタされた
陰極3、4および導管7の金属粒子はマスク8を透過
し、試料19に付着して皮膜を形成する。
【0013】また、この皮膜加工装置において、試料1
9に形成された皮膜をエッチングする場合、前記ツマミ
18を介してねじ17を回転させ、透過孔6の中心が陽
極2の内面の内側を通るような位置Bに陽極2の位置を
移動させる。陽極移動後、前述のごとくシール材11に
試料19を当接し、真空容器1内を真空に排気した後、
ガスを導入し、電圧を印加することによって冷陰極放電
を発生させ、導管7をスパッタされた金属粒子、イオン
を試料19の所定部分に衝突させ該試料19表面の皮膜
をエッチングする。
【0014】図6は、本発明のの皮膜加工装置によって
直径約3mmの穴をあけたマスク8を用い、チタンを3
分間スパッタし、皮膜を形成した部分の膜厚を触針式膜
厚計によって測定したもので、この時の膜厚のばらつき
は、約±10%であり、また、成膜速度は1分間に約1
000Åであった。
【0015】図7は、本発明の皮膜加工装置によって直
径約3mmの穴のあけられたマスク8を用い、厚み約1
500Åのチタンが成膜された試料19を5分間エッチ
ングした部分の膜厚を触針式膜厚計によって測定したも
ので、その結果、直径約3mmのエッチングできた。
【0016】また、本実施例では、導管7の一端を陰極
の面から突出させる構造としたが、他の実施例として図
3(断面図)に示すように、陰極3を例えば皮膜材と同
様の材料で形成し、前記陰極3の透過孔6周辺の一部を
突出させた構造としてもよい。
【0017】また、本実施例において、膜を形成する場
合の陽極2の位置が、陽極2の中心と透過孔6の中心と
を一致させて行ったが、陽極2の内面の内側であればこ
れに限定されるものではない。さらに、本実施例におい
ては、膜形成の材料、エッチングの試料の材料をチタン
としたが、他の材料でもよく、導入するガスをアルゴン
としたが酸素、窒素等のガスでもよい。
【0018】
【発明の効果】本発明は、導管の一端または透過孔を形
成した陰極の一部を陽極側に突出させ、エッチング面に
衝突する金属粒子およびガスイオンを集束させることに
より直径約3mm程度の範囲を全体的エッチングできる
ようにし、さらに、膜形成の場合は、筒状の導管または
透過孔の内壁をスパッタするため、飛んでくる金属粒子
に方向性がなくなり、形成される膜の均一性がよく、成
膜速度を向上することができる等、種々の効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の皮膜加工装置の断面図である。
【図2】図1に示す皮膜加工装置のX−Y断面図であ
る。
【図3】本発明の皮膜加工装置の断面図である。
【図4】従来の皮膜加工装置の断面図である。
【図5】図4に示す皮膜加工装置のX’−Y’断面図で
ある。
【図6】本発明の皮膜加工装置によって膜を形成した部
分の膜厚を示す説明図である。
【図7】本発明の皮膜加工装置によって膜をエッチング
した部分を示す模式図である。
【図8】従来の皮膜加工装置によって膜を形成した部分
の膜厚を示す説明図である。
【図9】従来の皮膜加工装置によって膜をエッチングし
た部分を示す模式図である。
【符号の説明】
1 真空容器 2 陽極 3、4 陰極 6 透過孔 7 導管 8 マスク 9 ベローズ 15 磁石 19 試料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平3−53553(JP,U) 特公 平3−25509(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23F 4/00 C23C 14/34 - 14/35

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陰極スパッタリングにより真空容器内に生
    じた粒子を照射させて試料に皮膜を形成するかあるいは
    試料表面の皮膜をエッチングする装置において、陽極リ
    ードによって前記真空容器内に支持された筒状の陽極
    と、該陽極の開口部中心に対して直角方向に設けられた
    一対の対向陰極と、該対向陰極のうち、一方の陰極に設
    けられた透過孔と、一端が前記真空容器内に連通し、か
    つその中心線が前記陰極の透過孔中心線と一致するよう
    に前記真空容器に保持される導管と、前記対向陰極に対
    し、磁力線を垂直に作用させるための磁石とを具備し、
    前記導管の一端の一部が前記透過孔を貫通して真空容器
    内の陽極側に突出するか、あるいは前記陰極の透過孔周
    辺の一部を前記真空容器の陽極側に突出させて前記陰極
    の透過孔と前記導管とを連通させたことを特徴とする皮
    膜加工装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の皮膜加工装置において、突
    出した導管あるいは陰極の一部が前記皮膜材料の組成を
    含んでいることを特徴とする皮膜加工装置。
JP05049714A 1993-03-10 1993-03-10 皮膜加工装置 Expired - Fee Related JP3099153B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05049714A JP3099153B2 (ja) 1993-03-10 1993-03-10 皮膜加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05049714A JP3099153B2 (ja) 1993-03-10 1993-03-10 皮膜加工装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06264271A JPH06264271A (ja) 1994-09-20
JP3099153B2 true JP3099153B2 (ja) 2000-10-16

Family

ID=12838861

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05049714A Expired - Fee Related JP3099153B2 (ja) 1993-03-10 1993-03-10 皮膜加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3099153B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4691385B2 (ja) * 2005-04-15 2011-06-01 アルバック九州株式会社 真空成膜装置
JP2011089203A (ja) * 2010-10-25 2011-05-06 Ulvac Kyushu Corp 真空成膜装置及び成膜方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06264271A (ja) 1994-09-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4094764A (en) Device for cathodic sputtering at a high deposition rate
US4179351A (en) Cylindrical magnetron sputtering source
KR20210089740A (ko) Pvd 스퍼터링 증착 챔버의 경사형 마그네트론
EP0098935B1 (en) Negative ion beam etching process
JP2757546B2 (ja) Feを含む物質のエッチング方法およびエッチング装置
JP3099153B2 (ja) 皮膜加工装置
JP2594655Y2 (ja) 皮膜加工装置
JP3038287B2 (ja) 薄膜作成装置
JPH0342035Y2 (ja)
JP2895506B2 (ja) スパッタ装置
JPH1136063A (ja) アーク式蒸発源
JPH077324Y2 (ja) 皮膜形成装置
JPH0325509B2 (ja)
JPS6043482A (ja) スパツタリング装置
JPS61181534A (ja) プラズマ処理装置
JPH03115568A (ja) 薄膜生成装置
JPS62263966A (ja) マグネトロンスパツタ方法
JPS62263965A (ja) マグネトロンスパツタ方法
JP3155963B2 (ja) 板状陰極放電装置
JPS595732Y2 (ja) イオンプレ−ティング装置
JPH1180940A (ja) アーク式蒸発源
JPH02290243A (ja) 硬質薄膜材料の平坦加工方法
JPH01123064A (ja) スパッタ装置
JPS62280357A (ja) 電子ビ−ム蒸発イオンプレ−テイングとその装置
JPS62270767A (ja) スパツタリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees